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K 6734 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本プラスチック工業連盟/財団法人日本規

格協会 (JPIF/JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準

調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS K 6734 : 1995は改

正され,この規格に置き換えられる。 

今回の改正では,国際規格に整合させるために,1998年に第1版として発行されたISO 11833-2を翻訳

し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6734 : 2000 

プラスチックー硬質ポリ塩化 

ビニルシートータイプ,寸法及び特性 

−第2部:厚さ1mm未満のシート 

Plastics−Unplasticized poly (vinyl chloride) sheets− 

Types, dimensions and characteristics− 

Part 2 : Sheets of thickness less than 1 mm 

序文 この規格は,1998年に第1版として発行されたISO 11833-2, Plastics-−Unplasticized poly (vinyl 

chloride) sheets−Types, dimensions and characteristics−Part 2 : Sheets of thickness less than 1 mmを翻訳し,技

術的内容を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 

1.1 

この規格は,硬質ポリ塩化ビニルシート及びフィルムの要求事項と,測定に用いる試験方法につい

て規定する。 

1.2 

この規格は,厚さ1.0mm未満のシート及びフィルムに適用する。 

1.3 

この規格は,熱収縮性及び二軸延伸されたものには適用しない。 

2. 引用規格 次の規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。こ

れらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)

を適用する。 

JIS K 6740-1 プラスチック−無可塑ポリ塩化ビニル (PVC-U) 成形用及び押出用材料-第1部:呼び

方のシステム及びその仕様表記 

備考 ISO 1163-1 : 1995, Plastics−Unplasticized poly (vinyl chloride) (PVC-U) moulding and extrusion 

materials−Part 1 : Designation system and basis for specificationsが,この規格と一致してい

る。 

JIS K 7100 プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気 

備考 ISO 291 : 1997, Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testingが,この規格と一致し

ている。 

JIS K 7127 プラスチック-引張特性の試験方法−第3部:フィルム及びシートの試験条件 

備考 ISO 527-3 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 3 : Testconditions for films 

and sheetsが,この規格と一致している。 

JIS K 7133 プラスチック−フィルム及びシートの加熱寸法変化測定方法 

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K 6734 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

備考 ISO 11501 : 1995, Plastics−Film and sheeting−Determination of dimensional change on heatingが,

この規格と一致している。 

JIS K 7144 プラスチック−機械加工による試験片の調製 

備考 ISO 2818 : 1994, Plastics−Preparation of test specimens by machiningが,この規格と一致してい

る。 

JIS K 7160 プラスチック−引張衝撃強さの試験方法 

備考 ISO 8256 : 1990, Plastics−Determimation of tensile-impact strengthが,この規格と一致している。 

JIS K 7191-2 プラスチック−荷重たわみ温度の試験方法−第2部:プラスチック及びエボナイト 

備考 ISO 75-2 : 1993, Plastics−Determination of temperature of under load−Part 2 : Plastics and ebonite

が,この規格と一致している。 

JIS K 7206 プラスチック−熱可塑性プラスチック−ビカット軟化温度 (VST) 試験方法 

備考 ISO 306 : 1994, Plastics−Thermoplastic materials−Determination of Vicat softening temperature 

(VST) が,この規格と一致している。 

ISO 2859-1, Sampling procedures for inspection by attributes−Part 1 : Sampling plans indexed by acceptable 

quality level (AQL) for lot-by-lot inspection 

3. 材料 フィルム及びシートは,JIS K 6740-1の1.3に規定する無可塑ポリ塩化ビニルコンパウンドを

用いる。 

コンパウンドには,安定剤,滑剤,加工助剤,衝撃改質剤,難燃剤,着色剤などの添加剤を添加しても

よい。ただし,素性の分からない,又は組成の分からないコンパウンド及び添加物は,使用してはならな

い。 

備考 関連する規制がある場合には,それに適合するコンパウンドを使用する。 

4. 種類 シートは,主要な性能である引張衝撃強さ及びビカット軟化温度によって,次によって分類す

る(表3参照)。 

グループ1 

クラス1 
クラス2 

グループ2 

クラス1 
クラス2 

グループ3 

クラス1 
クラス2 

グループ4 

5. 要求事項 

5.1 

外観 使用上有害なきず,割れ,はん点,ボイド(空げき),気泡,異物,その他の欠陥があっては

ならない。 

また,エンボスシートを除き,シートの表面は平滑でなければならない。 

外観に関するその他の要求事項については,当事者間の合意による。 

5.2 

色 着色剤は,均一に分散していなくてはならない。 

1枚(1巻)のシート内及びシート間の色調の許容差については,必要に応じて当事者間の取決めによる。 

5.3 

寸法 

K 6734 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.3.1 

長さ,幅及び直角度 シートの呼び長さ及び幅は,当事者間の取決めによる。 

シートの長さ,幅及び直角度の許容差は,表1に規定する。 

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K 6734 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 長さ,幅及び直角度の許容差 

単位mm 

寸法/直角度 

許容差 

長さ 

平板状のもの  +20 

巻き状のもの  マイナスを認めない 

幅 

+5 

直角度 

平板状のもの  1辺1000mm当たり,∆l(1)は4mm以内 

注(1) 6.3.3参照。 

5.3.2 

厚さ 厚さの許容差は,表2に規定する。 

表2 厚さの許容差 

呼び厚さd 

mm 

許容差 

d≦0.03 

±40 

0.03<d≦0.05 

±30 

0.05<d≦0.1 

±20 

0.1 <d≦0.3 

±15 

0.3 <d≦0.5 

±13 

0.5 <d< 1.0 

±10 

5.4 

性能 シートの性能は,表3に規定する。 

表3 シートの性能 

性能 

試験方法 

単位 

要求値 

適用 
箇条 

グループ1 

グループ2 

グループ3 

グループ4 

クラス1 クラス2 クラス1 クラス2 クラス1 クラス2 

引張降伏 
応力 

JIS K 7127 

1B形 

50mm/min 

MPa 

≧ 40 

≧ 40 

≧ 40 

≧40 

≧ 40 

≧ 40 

≧ 40 

6.4.1 

引張破壊 
時呼び 
ひずみ 

JIS K 7127 

1B形 

50mm/min 

≧ 20 

≧ 20 

≧ 20 

≧20 

≧20 

≧20 

≧ 20 

6.4.1 

引張衝撃 
強さ 

JIS K 7160 
A法,3形 

kJ/m2 

− 

− 

≧300 

≧300 

≧400 

≧400 

− 

6.4.2 

ビカット 
軟化温度 

JIS K 7206 

B法 

℃ 

≧ 60 

≧ 70 

≧ 60 

≧ 70 

≧ 60 

≧ 70 

≧ 90 

6.5 

表4に示すその他の性能の要求値は,必要に応じて当事者間の取決めによる。 

表4 その他の要求性能 

特性 

試験方法 

単位 

荷重たわみ温度 

JIS K 7191-2 

A法 

℃ 

加熱寸法変化 

JIS K 7133 

5.5 

化学的・生理学的特性 

5.5.1 

燃焼性 燃焼特性に関する要求事項は,必要に応じ関連規格を引用して,当事者間の取決めによる。 

5.5.2 

耐薬品性 耐薬品性の要求事項は,必要に応じて当事者間の取決めによる。 

5.5.3 

生理学的特性 生理学的特性の要求事項は,必要に応じて当事者間の取決めによる。 

シートを食品用途に使用する場合は,関連法規に従う。 

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K 6734 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6. 試験方法 

6.1 

一般的事項 

6.1.1 

サンプリング 試験片は各項の規定に従って採取する。 

サンプリング手順には,ISO 2859-1の規定を参考にすること。 

6.1.2 

試験片の作り方 試験片の作り方は,JIS K 7144による。 

引張強さ,引張衝撃強さ及び加熱寸法変化用の試験片は,打抜き又は切削によって作る。 

ノッチ効果の発生を防ぐため,試験片の表面には,損傷又は欠陥があってはならない。 

バリがある場合は,表面にきずを付けないように取り除く。 

6.1.3 

試験片の状態調節と試験 試験条件が別に規定されている場合を除き,試験は,JIS K 7100に規定

する標準状態で行う。試験片は,標準状態で最低16時間状態調節を行う。 

6.2 

外観検査 シートの外観は,約60cm離れて目視で検査する。 

6.3 

寸法 

6.3.1 

シートの長さ,幅及び直角度は,検定済みの定規で1mm単位まで測定する。 

6.3.2 

シートの厚さは,検定済みの厚さ計で0.01mmの単位まで測定する。 

6.3.3 

直角度 直角度の∆lの測定は,図1による。 

図1 直角度 

6.4 

機械的特性 

6.4.1 

引張降伏応力及び引張破壊時呼びひずみ 引張降伏応力及び引張破壊時呼びひずみの測定は,JIS 

K 7127によってシートの縦・横方向それぞれ5個以上の1B形試験片について,試験速度50mm/minで測

定する。 

6.4.2 

引張衝撃強さ 引張衝撃強さの測定は,JIS K 7160のA法3形による。 

6.5 

ビカット軟化温度 ビカット軟化温度の測定は,JIS K 7206のB法による。 

7. 表示 シートの1包装ごとに,次の事項を表示する。 

a) 材料及び製品分類 

K 6734 : 2000  

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b) 寸法 

c) 製造業者名又はその略号,製造年月日又はロット番号,必要な場合は国名 

JIS K 6734改正本委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

代 田   忠 

代田技術事務所 

西 出 徹 雄 

通産省基礎化学局化学課 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

大 澤 總 弘 

三共株式会社 

葛 良 忠 彦 

東洋製罐グループ綜合研究所 

越 山 了 一 

社団法人日本包装技術協会 

石 井   恒 

住友ベークライト株式会社 

渡 邊 泰 範 

信越ポリマー株式会社 

豊 田 憲 彦 

太平化学製品株式会社 

首 藤 一 道 

日本ポリ・プロダクツ株式会社 

武 内 啓 一 

三菱樹脂株式会社 

小松原 恒 雄 

硬質塩化ビニール板協会 

吉 木   健 

日本プラスチック工業連盟 

JIS K 6734改正分科会 構成表 

氏名 

所属 

(分科会委員長) 

代 田   忠 

代田技術事務所 

石 井   恒 

住友ベークライト株式会社 

渡 邊 泰 範 

信越ポリマー株式会社 

豊 田 憲 彦 

太平化学製品株式会社 

首 藤 一 道 

日本ポリ・プロダクツ株式会社 

武 内 啓 一 

三菱樹脂株式会社 

小松原 恒 雄 

硬質塩化ビニール板協会