K 6374
:2008
(1)
目 次
ページ
序文
1
1
適用範囲
1
2
引用規格
1
3
用語及び定義
1
4
幅
2
5
長さ
3
5.1
エンドレスベルト及びジョイント用端末処理した非エンドレスベルト
3
5.2
端末処理をしていない非エンドレスベルト
3
6
測定方法
3
6.1
ベルトの幅の測定
3
6.2
エンドレスベルトの長さの測定
3
6.3
非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定
4
附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表
6
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まえがき
この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ベルト工業会 (JBMA) 及び財団法人日
本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
日本工業規格
JIS
K
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:2008
樹脂コンベヤベルトの幅及び長さの許容差
Light conveyor belts
Tolerances on widths and lengths
of cut light conveyor belts
序文
この規格は,1999 年に第 1 版として発行された ISO 15147 を基に,技術的内容を変更して作成した日本
工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,
附属書 JA に示す。
1
適用範囲
この規格は,樹脂コンベヤベルトの,幅及び長さの測定方法及び寸法許容差について規定する。
注記 1 この規格は,樹脂コンベヤベルトの寸法許容差及びその測定方法を示すためのものであり,
この規格によって適合性評価を行うことは,意図していない。
注記 2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 15147 : 1999
,Light conveyor belts−Tolerances on widths and lengths of cut light conveyor
belts (MOD)
なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき, 修正している
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS B 7507
ノギス
JIS B 7512
鋼製巻尺
JIS B 7516
金属製直尺
ISO 21183-1
Light conveyor belts−Part 1 : Principal characteristics and applications
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
樹脂コンベヤベルト (cut light conveyor belt)
ISO 21183-1
で定義するベルト。
3.2
2
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エンドレスベルト (endless belt)
無端状に接合したベルト。
3.3
ジョイント用端末処理 (splice)
エンドレスを行うためのベルト端末加工。
3.4
ベルトの幅 (cut width of belt)
ベルトの進行方向と直角な方向の長さ。
3.5
ベルトの長さ (lengh of belt)
ベルトの進行方向における長さ。
3.6
ピッチ線 (neutral line/pitch line)
ベルトを曲げるとき,ベルトの断面内で伸縮のない中立面が側面と交わってできる線(
図 1 参照)。
3.7
内周長 (internal endless-length of the belt)
エンドレスベルトの内側の長さ。
3.8
スラブベルト (slab belt)
ロール状のベルト。
3.9
中心周長 (endless-length of the belt middle)
ベルトの厚さ方向の中心線に沿う長さ(
図 1 参照)。
4
幅
ベルトの幅は 6.1 によって測定し,
表 1 の規定を満足しなければならない。
注記 ベルトの幅の設定は,1 m 以下の場合には 50 mm 間隔で,また 1 m を超える場合には 100 mm
間隔で指定することが望ましい。
表 1−樹脂コンベヤベルトの幅の許容差
単位 mm
ベルトの幅
超
以下
低吸湿の材質について
b)
高吸湿の材質について
c)
−
200
±1
±2
200
600
±2
±3
600
1 000
±4
±5
1 000
2 000
±6
±6
2 000
4 000
±7
ベルトの幅の±0.3 %
a)
4 000
−
±8
ベルトの幅の±0.3 %
a)
注
a)
四捨五入し,mm 単位に丸めることが望ましい。
b)
例えば,ポリエステル
c)
例えば,綿,ポリアミド
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長さ
5.1
エンドレスベルト及びジョイント用端末処理した非エンドレスベルト
ベルトの長さは 6.2 によって測定し,
表 2 の規定を満足しなければならない。
表 2−エンドレスベルト及びジョイント用端末処理した非エンドレスベルトの長さの許容差
ベルトの長さ
m
許容差
mm
2
以下
±10
2
を超え
7
以下
±20
7
を超え
ベルトの長さの±0.3 %
a)
注
a)
四捨五入し,10 mm 単位に丸めることが望ましい。
5.2
端末処理をしていない非エンドレスベルト
ベルトの長さは 6.3 によって測定し,その許容差は 0 %〜2.5 %でなければならない。
6
測定方法
6.1
ベルトの幅の測定
ベルトの幅の測定は,次による。
a)
ベルトに張力をかけることなく平滑,かつ,硬い平面の上に置く。
例 テーブル及び床など
b) JIS B 7507
に規定するノギス,又は JIS B 7516 に規定する金属製直尺を用い,ベルトの端部に対し直
角に当て,0.5 mm 単位で測定する。
c)
ベルトの長さ方向に,等間隔で,3 点で測定する。
6.2
エンドレスベルトの長さの測定
エンドレスベルトの長さの測定は,次による。
なお,6.1 と同時に測定してもよい。
a)
ベルトに張力をかけることなく平滑,かつ,硬い平面の上に置く。
例 テーブル及び床など
b)
ベルトの長さを 1 mm 単位で測定する。
c)
JIS B 7512
に規定する鋼製巻尺を用い,平滑な部分(
図 1 の AB 参照)だけを測定する。
d)
ベルトを回転させ,平滑部分を連続して測定し,測定開始点まで戻る。
e)
平滑部分の合計長さから,ベルトの中心周長 L を計算する。ベルトの内周長 L
′
を求める場合は,式 (2)
による。
L = [AB + BC + CD +・・・・・+ XA] (1)
L
′
= L – [π×a] (2)
ここに,
L: ベルトの中心周長 (mm)
L
′
:
ベルトの内周長 (mm)
π: 円周率
a: ベルトの厚さ (mm)
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AB: A 点から B 点までの長さ (mm)
BC: B 点から C 点までの長さ (mm)
CD: C 点から D 点までの長さ (mm)
XA: X 点から A 点までの長さ (mm)
図 1−エンドレスベルトの測定
注記 1 式 (2) は,厳密には,ベルトの構造が厚さ方向に対称で,ピッチ線がベルトの中心にある場
合だけ正確なベルトの長さが計算できる。多くの場合ベルトは非対称であるが,実用上この
計算式で十分である。ただし,ベルトの長さが短く,かつ,ベルトの厚さが厚い場合には精
密に計算してもよい。すなわち,[π×a] にかえ,b の値をベルト製造業者に確認し,[2×π×
b] で計算する。ベルトの断面及びピッチ線を図 1 a) に示す。
注記 2 エンドレスベルトの長さが測定困難な場合には,受渡当事者間で合意した適切な方法で測定
することが望ましい。
6.3
非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定
非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定は,次による。
なお,6.1 と同時に測定してもよい。
a)
非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さは,0〜1 %の精度をもつ測定器を用いて測定記録する。
例 鋼製巻尺又は機械式,電子機械式若しくは光電式測定器
b)
測定時,ベルトには張力をかけない。
c)
図 2 において区間 AB+・・・・・・・・+区間 WX の合計で全長とする。ベルトの長さが長い場合には,図
2
の要領を繰り返す。
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図 2−非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定
A
B
巻取り側
繰出し側
X
W
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附属書 JA
(
参考)
JIS
と対応する国際規格との対比表
JIS K 6734 : 2008
樹脂コンベヤベルトの幅及び長さの許容差
ISO 15147 : 1999, Light conveyor belts
−Tolerances on widths and lengths of cut light
conveyor belts
(
Ⅰ) JIS の規定
(
Ⅲ) 国際規格の規定
(
Ⅳ) JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
箇条番号及び名称
内容
(
Ⅱ)
国際規格
番号
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
(
Ⅴ) JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
3
用語及び定義
−
−
追加
用語及び定義の箇条を追加。
別の ISO 規格で用いている用語の
定義を追加。分かりやすくするた
めであり,実質的な差異はない。
6.2
エンドレスベル
トの長さの測定
5.2
−
追加
記号の説明及びその説明図並
びに中心周長を求める数式を
追加。
より分かりやすくするために追加
したもので,実質的な差異はない。
6.3
非エンドレスベ
ルト 及 び スラ ブベ
ルトの長さの測定
5.3
−
追加
図及び測定方法を追加。
より分かりやすくするために追加
したもので,実質的な差異はない。
JIS
と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 15147 : 1999,MOD
注記 1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記 2 JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
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