>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

K 6217-6:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  原理

4

5  装置

5

6  試薬

5

7  試料採取

6

8  試料分散液の準備

6

9  コンピュータ及びソフトウェアの設定

6

10  試験手順

6

11  試験結果のまとめ方

7

12  精度及びかたより

7

13  記録

7

附属書 JA(参考)精度及びかたより

8

附属書 JB(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

10

 


 
K 6217-6:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本ゴム工業会(JRMA)及び財団法人日本規

格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会

の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS K 6217 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

6217-1  第 1 部:よう素吸着量の求め方(滴定法)

JIS

K

6217-2  第 2 部:比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法

JIS

K

6217-3  第 3 部:比表面積の求め方−CTAB 吸着法

JIS

K

6217-4  第 4 部:オイル吸収量の求め方(圧縮試料を含む)

JIS

K

6217-5  第 5 部:比着色力の求め方

JIS

K

6217-6  第 6 部:ディスク遠心光沈降法による凝集体分布の求め方

JIS

K

6217-7  第 7 部:ゴム配合物−多点法窒素比表面積(NSA)及び統計的厚さ比表面積(STSA)の

求め方


日本工業規格

JIS

 K

6217-6

:2008

ゴム用カーボンブラック−基本特性−

第 6 部:ディスク遠心光沈降法による

凝集体分布の求め方

Carbon black for rubber industry Fundamental characteristics

Part 6: Determination of aggregate size distribution by disc centrifuge

photosedimentometry

序文

この規格は,2004 年に第 1 版として発行された ISO 15825 を基に,技術的内容を変更して作成した日本

工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,

附属書 JB に示す。

警告  この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使用に

関して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各自

の責任において安全及び健康に対する適切な措置を取らなければならない。

1

適用範囲

この規格は,ゴム用配合剤として用いるカーボンブラック(以下,カーボンブラックという。

)の基本特

性のうち,ディスク遠心光沈降法による凝集体分布の求め方について規定する。

注記 1  この技術は,遠心場におけるカーボンブラック粒子の流体力学的挙動に基づいている。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 15825:2004,Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of aggregate size

distribution by disc centrifuge photosedimentometry (MOD)

なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 6216-1  ゴム用カーボンブラック−共通事項−第 1 部:試料採取方法

注記  対応国際規格:ISO 1124, Rubber compounding ingredients−Carbon black shipment sampling

procedures (IDT)



K 6217-6:2008

JIS K 8101  エタノール (99.5)(試薬)

JIS K 8576  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS Z 8401  数値の丸め方

ISO 3696, Water for analytical laboratory use−Specification and test methods

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

カーボンブラック凝集体  (carbon black aggregate)

懸濁液中に分散するカーボンブラックの最小単位で,個々に存在し,それ自体が硬いコロイド状物質。

注記  微球状の基本粒子どうしが融着し,連鎖状又は不規則な鎖状に枝分かれした複雑な凝集形態を

示し,アグリゲートともいう。

3.2

スピン液  (spin fluid)

試料分散液をディスクに注入する前に,注入する不活性な液体。

注記  アグリゲートがこの液体中を沈降する。

なお,この溶液をアルカリ性にすると,分散した凝集体は,最も再凝集しにくくなる。

3.3

分散液  (dispersion fluid)

カーボンブラック凝集体を分散させる液体。

3.4

ストークス式  (Stokes equation)

球状粒子の沈降に関する次に示す数式。

(

)

t

S

R

η

D

2

2

1

16

st

ln

10

8

.

1

ω

ρ

ρ

÷

ø

ö

ç

è

æ

×

=

ここに,

D

st

ストークス径 (nm)

η: スピン液の粘度 (Pa・s)

R: 回転中心から検出器までの距離 (cm)

S: 回転中心から空気と液体との界面までの距離 (cm)

t: 遠心時間 (s)

ρ

1

粒子の密度 (Mg/m

3

)

ρ

2

スピン液の密度 (Mg/m

3

)

ω: 回転速度 (rad/s)

3.5

粒子の密度  (particle density)

カーボンブラック凝集体の密度 (Mg/m

3

)。

注記  カーボンブラック凝集体の密度の代表値として,1.86 Mg/m

3

を用いる。


3

K 6217-6:2008

3.6

凝集体径に関する用語  (terms concerning aggregate dimensions)

3.6.1

ストークス径,D

st 

(Stokes diameter)

遠心又は重力場で,粘性媒体中を沈降する球状粒子のストークス式から算出する直径。

注記  粒子が滑らかに沈降し,個々の粒子が同じ密度及び同じ沈降速度と見なせる場合は,カーボン

ブラックのような非球状物質も,ストークス径として同等に取り扱える。

3.6.2

中央値径,D

50

(median Stokes diameter)

凝集体質量分布曲線において,その累積質量が 50  %のときの直径。

注記  D

50

は,累積曲線の中央値を表す。

3.6.3

モード径,D

mode

(mode)

凝集体質量分布曲線において,その曲線の最大のときの直径。

3.6.4

下方四分位径,D

25

(lower quartile)

凝集体質量分布曲線において,累積頻度 25  %のときの直径。

3.6.5

上方四分位径,D

75

(upper quartile)

凝集体質量分布曲線において,累積頻度 75  %のときの直径。

3.6.6

四分位径比,D

75

D

25

(quartile ratio)

下方四分位径(3.6.4)に対する上方四分位径(3.6.5)の比。

3.6.7

半値幅,

Δ

D-50

凝集体質量分布曲線において,その頻度が最大点の半分の高さのときの分布の幅。

注記  凝集体径に関する用語を図解すると,図 及び図 となる。

図 に,下方四分位径 D

25

 (3.6.4),中央値径 D

50

 (3.6.2),上方四分位径 D

75

 (3.6.5)  及びモード

径 D

mode

 (3.6.3)  を示す。

図 に,半値幅 ∆D-50 (3.6.7)  及びモード径 D

mode

 (3.6.3)  を示す。



K 6217-6:2008

図 1−カーボンブラックの凝集体質量分布曲線及び特性値−1

図 2−カーボンブラックの凝集体質量分布曲線及び特性値−2

4

原理

分散液中のカーボンブラック凝集体は,遠心場において,

凝集体の大きさごとに異なる沈降速度を示す。

この分散液の一定の場所に光を連続照射すると,沈降する凝集体によって光が散乱され,光透過率は,時

間とともに減衰する。ディスク遠心光沈降法は,この散乱減衰した光を,連続的に測定することによって,


5

K 6217-6:2008

カーボンブラックの凝集体分布を迅速に得る方法である。より正確な凝集体分布を得るためには,吸光度

補正(箇条 参照)を行う。

5

装置

5.1

ディスク遠心光沈降(DCP)装置

1)

  DCP 装置は,次の条件を満たすものを用いる。

a

)  ディスクの回転速度が毎分 1 000∼10 000 回転又はそれ以上の能力をもつもの。

b

)  正確な回転制御能力[回転数(rpm)±0.05  %]をもつもの。

c

)  スピン液の容量が 10∼20 mL で,スピン液の温度の変動が少ないもの。

d

)  回転しているディスクの安定性及び液層の乱流を確認するためのストロボ発光機能をもつもの。

e

)  最適な光学的濁度測定装置をもつもの。

1)

  この規格に適用できる装置として,BI-DCP Particle Sizer

TM

及び DCF-4

TM

  がある。

BI-DCP Particle Sizer

TM

  は,Brookhaven Instruments  社(750 Blue Point Rd., Holtsville, NY 11742,

USA)が供給する製品の商品名であり,この装置の日本での入手先として,日機装株式会社(東

京都渋谷区恵比寿 3-43-2 TEL 03-3443-3732)がある。

DCF-4

TM

は,Joyce-Loebl 社が供給する製品の商品名(現在は供給していない。

)である。

この情報は,この規格の利用者の便宜を図って記載するものである。したがって,同じ精度

及び同じ結果が得られる場合は,他の装置を用いてもよい。

5.2

発振端子付き超音波発生装置  超音波発生装置は,出力が 100 W 以上の能力をもつものを用いる。

この装置で,カーボンブラックを個々の凝集体に効果的に分散させることができる。通常は,直径 12.7 mm

の発振端子を用いるが,より小さな発振端子を限定的に用いることもできる。

なお,出力は,50 W にして測定することが望ましい。

5.2.1

超音波発生装置の発振端子は,時間とともに消耗するので,次の操作を行うことが望ましい。

試験前に,標準品(例えば,SRB-B5)を試験し,モード径が前の測定値と比べて,3 nm 以上変化した

ときには,発振端子を交換する。

注記 SRB-B5 は,現在,市販されていない。

5.3

マイクロシリンジ  マイクロシリンジは,1 mL

以下のものを用いる。また,複数用いてもよい。

5.4

シリンジ  シリンジは,20 mL

以下のものを用いる。また,複数用いてもよい。

6

試薬

試薬は,次による。

6.1

水  水は,蒸留水又はイオン交換水で,ISO 3696 に規定するグレード 3 のものを用いる。

6.2

エタノール  エタノールは,JIS K 8101 に規定するものを用いる。

6.3

界面活性剤水溶液  界面活性剤は,非イオン性のもので,質量分率 0.02∼0.05  %の水溶液にしたも

のを用いる。

注記  市販の非イオン性界面活性剤の例として,Nonidet P-40

TM

がある。これは,Shell Chemicals 社が

供給する製品である。この情報は,この規格の利用者の便宜を図って記載するものである。し

たがって,同等のものであれば,他の非イオン性界面活性剤を用いてもよい。

6.4

ドデカン  ドデカンは,質量分率 98 %以上の純度のものを用いる。

6.5

スピン液  スピン液は,界面活性剤水溶液(6.3),又は水(6.1)を用いる。

なお,スピン液は,水酸化ナトリウム水溶液 0.1 mol/L を用いて,pH 9.0∼pH 10.0 に調整してもよい。



K 6217-6:2008

6.6

分散液  分散液は,エタノール(6.2)20 mL と界面活性剤水溶液(6.3)80 mL との混合溶液を用いる。

なお,分散液は,水酸化ナトリウム水溶液 0.1 mol/L を用いて,pH 9.0∼pH 10.0 に調整してもよい。

6.7

水酸化ナトリウム  水酸化ナトリウムは,JIS K 8576 に規定するものを用いる。

7

試料採取

JIS K 6216-1 に従い,ペレット又は粉状の大きなロットサイズから,無作為にカーボンブラックの試料

を採取する。保管又は将来の分析のためにラベルを付けて保存する。

8

試料分散液の準備

8.1

カーボンブラック 10 mg を容器にはかりとる。かさ高いカーボンブラックの場合は,5 mg にする。

データ処理用のソフトウェアによっては,高濃度の分散液は扱えないので,さらに試料量を減らす。

8.2

分散液(6.6) 50 mL を加える。

8.3

最適な超音波処理時間は,カーボンブラックの標準品である SRB-B5 又は ITRB を用いて,超音波処

理を行った後,箇条 10 の手順で試験を行い,その結果得たカーボンブラック凝集体の分布曲線の中央値径

(3.6.2)が,113±5 nm の範囲内となるような時間とする。発振端子を交換するたびに,この操作を繰り返

す。

注記  SRB-B5 は,現在,市販されていない。

なお,ITRB の日本での入手先として,東京材料株式会社(東京都千代田区丸の内 1-6-2 新丸

の内センタービル TEL 03-5219-2173)がある。この情報は,この規格の利用者の便宜のために

提供するものである。

8.4

8.3 で見出した処理時間で超音波分散させるが,超音波処理の間は,超音波エネルギーによる熱上昇

を最小限に抑えるために,氷水のような冷却媒体中に容器を浸す。超音波処理後,試験を開始するときの

試料分散液の温度は,ディスク中での温度変化を最小にするため,室温とほぼ同じにする。

測定中に乱流の徴候があるか,又は,超音波処理から 1 時間以上経過した場合には,再度,試料分散液

の超音波処理を行う。

9

コンピュータ及びソフトウェアの設定

ファイル名,溶液の温度,密度及び粘度,試料名,スピン液の体積,ディスク回転速度など,必要なパ

ラメータを入力する。その順番及びパラメータは,用いるソフトウェアに依存する。これらのソフトウェ

アは,DCP 装置(5.1)に付随しているものがあるが,それと同等なものでもよい。

なお,カーボンブラック凝集体のストークス径を求めるために,吸光度補正を行うソフトウェアについ

ても同様である。

10

  試験手順

10.1

  回転速度を入力する。一般的に,ハード系カーボンブラックは,毎分 8 000∼10 000 回転,ソフト系

カーボンブラックは,毎分 4 000∼6 500 回転が適している。試験の前に,設定した回転速度で 30 分間のウ

ォームアップが必要である。10.3 で用いるスピン液が,室温であることを確認する。

10.2

  エタノール(6.2) 0.2 mL を,マイクロシリンジ(5.3)で注入し,ディスクを回転させる。

10.3  所定の回転数に達してから,スピン液(6.5) 10∼20 mL を,シリンジ(5.4)で注意深く注入する。 
10.4

  スピン液又はエタノールの蒸発による冷却を防ぐため,ディスク内にドデカン(6.4) 0.1 mL を,マイ

クロシリンジ(5.3)で注入する。


7

K 6217-6:2008

10.5

  3 分間待機する。

10.6

  光検出器のゼロ点調整を行う。用いる DCP 装置によっては,この操作は不要である。

注記  機器附属の“cut”及び“boost”ボタンは,試験結果の再現性を悪くするので,用いない。

10.7

  箇条 で用意した試料分散液 0.25 mL を,回転しているディスクにマイクロシリンジ(5.3)で注入し,

コンピュータによるデータ取得を直ちに開始する。

10.8

  チャンバ内の温度(試験前)を読み取る。

10.9

  ディスク内の流体の流動を確認する。カーボンブラックの分散液層が,ディスクの外側境界線に向

かって同心円状に滑らかに移動している状態が正常であり,操作を続けてよい。カーボンブラックの分散

液層とスピン層との境界が波だった形で移動している場合,又はひげ状の線が観察される場合は,乱流が

発生し,正しい結果が得られない。このような場合には,チャートに描かれる凝集体質量分布曲線に乱れ

が生じるため,試験を中断し,10.13 に従いディスクを洗浄し,10.1 から再度試験を行う。

10.10

  測定中に検出している懸濁度がゼロ近くに戻れば,測定を終了させる。測定時間は,最長 1 時間を

目安とする。

10.11

  チャンバ内の温度(試験後)を読み取る。この温度が,試験開始時と異なる場合は,試験開始温度

及び終了温度の平均値を用いる。温度差は,4  ℃を超えてはならない。

10.12

  得られたデータは,自動的に保存される。結果を計算するために吸光度補正を行う。この補正が,

どのように機能しているかを知るためには,取扱説明書を参照する。

10.13

  ディスクから液体を除去する。水を用いディスクを徹底的に洗浄し,きれいな紙タオル又は柔らか

な布でディスクを乾かす。

10.14

  求めるカーボンブラック特性値は,D

mode

(3.6.3),D

25

(3.6.4),D

50

  (3.6.2),D

75

(3.6.5),D

75

/D

25

  (3.6.6)

及び ∆D-50 (3.6.7)とする。

11

  試験結果のまとめ方

コンピュータに出力された,カーボンブラック特性値(3.6.23.6.7)を,JIS Z 8401 によって nm の単位で

整数位に丸める。

12  精度及びかたより

精度及びかたよりは,削除し,

附属書 JA に移した。

13

  記録

試験報告書には,次の事項を記載する。

a

)  この規格の規格番号

b

)  試料の履歴

c

)  試験パラメータ(超音波処理時間及び出力,スピン液の容量及びディスク回転速度)

d

)  機器の種類及び用いたソフトウェア名

e

)  試験結果

f

)  試験方法からの逸脱事項

g

)  特記事項

h

)  試験年月日



K 6217-6:2008

附属書 JA

参考)

精度及びかたより

序文

この附属書は,2004 年に発行された ISO 15825 の箇条 11 について,その内容を変更することなく翻訳

し記載するものであって,規定の一部ではない。

JA.1

  精度

JA.1.1

  この試験方法の精度の計算は,ISO/TR 9272(参考文献参照)のレベル 2 に従って行った。用語及

び統計上の詳細についても,それを参照する。

JA.1.2  得られた精度は,測定の精度を予想するものである。精度のパラメータをカーボンブラックの合否

判定試験に用いる場合には,これらのパラメータが,対象とするカーボンブラック及び採用した試験に適

用できることを,文書で確認しておかなければならない。

JA.1.3

  タイプ 1 の試験室間試験プログラムを実施した。得られた併行精度及び再現精度は,短期間の試験

状況を表すものである。6 か所の試験室で 6 種類の SRB(ここでは,SRB 5 シリーズの A5∼F5 を用いた。

について,2 回試験を行った。したがって,p=6,q=6,n=2 である。試験結果は,一度の測定から得た値

である。偏差は,測定していない。

JA.1.4

  精度の計算結果を,表 JA.1 及び表 JA.2 に示す。

表 JA.1−ストークス径の精度

試験室内

試験室間

試料

D

mode

平均値

S

r

 r 

(r)  %

S

R

 R 

(R)  %

SRB-A5 (N135)

 84.5

2.68

 7.6

9.0

 3.37

 9.5

11.3

SRB-B5 (N330)

112.6

1.98

 5.6

5.0

 5.36

15.2

13.5

SRB-C5 (N220)

 89.2

0.58

 1.6

1.8

 4.73

13.4

15.0

SRB-D5 (N762)

242.4

4.82

13.6

5.6

10.34

29.3

12.1

SRB-E5 (N660)

230.4

6.51

18.4

8.0

  9.07

25.7

11.1

SRB-F5 (N683)

205.7

4.14

11.7

5.7

 6.84

19.3

 9.4

平均値又はプール値 160.8

3.96

11.2

7.0

7.05

19.9

12.4

表 JA.2D-50 の精度

試験室内

試験室間

試料

∆D-50 の

平均値

S

r

 r 

(r)  %

S

R

 R 

(R)  %

SRB-A5 (N135)

 62.1

2.60

 7.3

11.8

 4.05

11.5

18.5

SRB-B5 (N330)

 78.1

1.94

 5.5

 7.0

 4.83

13.7

17.5

SRB-C5 (N220)

 75.0

2.80

 7.9

10.6

 6.45

18.2

24.3

SRB-D5

(N762)

249.5 5.87 16.6

6.7 15.45 43.7  17.5

SRB-E5

(N660)

248.2 7.47 21.1

8.5 20.10 56.8  22.9

SRB-F5 (N683)

144.1

2.02

 5.7

 4.0

 8.71

24.6

17.1

平均値又はプール値

142.8 4.33 12.3

8.6 11.55 32.7  22.9


9

K 6217-6:2008

JA.1.5

  ストークス径及び ∆D-50 の精度を,次に示す。

JA.1.5.1

  併行精度(試験室内繰返し精度)

併行精度(r)は,D

50

の場合は 7.0  %,

Δ

D

-50 は 8.6  %となった。繰り返して得られた二つの試験結果に,

ストークス径の場合は 7.0  %以上,

Δ

D

-50 の場合は 8.6  %以上の差が生じた場合は疑わしいと考え,何ら

かの適切な精査を必要とする。

JA.1.5.2

  再現精度(試験室間精度)

再現精度(R)は,D

50

の場合は 12.4  %,

Δ

D

-50 は 22.9  %となった。

異なる試験室で得られた二つの試験結果に,D

50

の場合は 12.4  %以上,

Δ

D

-50 の場合は 22.9  %以上の

差が生じた場合は疑わしいと考え,何らかの適切な精査を必要とする。

JA.2

  かたより

かたよりとは,測定した平均値と標準値との差である。測定値は,この試験方法によってだけ求められ

るので,この試験方法に対する標準値というものは存在しない。したがって,かたよりを求めることがで

きない。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

参考文献  ISO/TR 9272:2005, Rubber and rubber products−Determination of precision for test method standards


附属書 JB

参考)

JIS と対応する国際規格との対比表

JIS K 6217-6:2008  ゴム用カーボンブラック−基本特性−第 6 部:ディスク遠心光
沈降法による凝集体分布の求め方

ISO 15825:2004, Rubber compounding ingredients−Carbon black−Determination of 
aggregate size distribution by disc centrifuge photosedimentometry

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際規格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

3 用 語 及
び定義


変更

国際規格の箇条 3 及び箇条 4
は,他の国際規格と順序が逆で
あったために,整合化させた。

技術的差異はない。

4  原理

3

変更

国際規格の箇条 3 及び箇条 4
は,他の国際規格と順序が逆で

あったために,整合化させた。

技術的差異はない。

5  装置 5.3

マイクロシリン

ジ 
5.4  シリンジ

− 

記述なし

追加

測定時に用いる重要な器具で

あるが,国際規格には記述な
し。

ISO 規格の次回見直し時に提案す
る。

6  試薬 6.2

エタノール

6.7  水酸化ナトリウ

 6.2

試薬の規定なし

追加

JIS 番号を追加し,明示した。 技術的差異はない。

8.3

発 振 プ ル ー ブ チ ッ
プ 付 き 超 音 波 発 生
装 置 に よ る 最 適 な

超 音 波 処 理 時 間 を
見 出 す た め の 標 準
カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク

の使用

 5.2.1

SRB-B5 又は IRB#7 を使

変更

検討段階でカーボンブラック
の分散条件を決める標準ブラ
ックとして,SRB-B5 を使用し

たが,市販されなくなったため
国際規格では IRB#7 を追加し
たが,凝集体分布に有意差があ

り,使用できない。また,内容
的に箇条 5(装置)ではないの
で JIS では,箇条 8 に移した。

DCP 使用者は,SRB-B5 の手持ちが
十分にあること,また 2006 年の国
際会議で,IRB#7 の代わりに ITRB

の使用が決議されたのを受け,JIS
では国際規格に先立ち,SRB-B5 又
は ITRB の使用を記述した。

箇条の変更に関しては,技術的差
異はない。


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

10  試験手

10.2 

エタノールをディスクに

注入する。

追加

エタノールを注入するときに,

マイクロシリンジを用いる必
要があるが,国際規格には記述
なし。

ISO 規格の次回見直し時に提案す
る。

10.3 
 

スピン液をディスクに注
入する。 

スピン液を注入するときに,シ
リンジを用いる必要があるが,

国際規格には記述なし。

10.4

ドデカンをディスクに注

入する。

ドデカンを注入するときに,マ

イクロシリンジを用いる必要
があるが,国際規格には記述な
し。

10.7

試料をディスクに注入す
る。

試料を注入するときに,マイク
ロシリンジを用いる必要があ

るが,国際規格には記述なし。

10.9

ディスク内の流体の観察

追加

国際規格では観察だけであり,
そのときに異常が認められた

場合の対応の記述がない。 
 

異常が認められた場合に対応する
必要があること,また異常の判断

はチャートにも現れるので,JIS 
はそれを記述した。ISO 規格の次
回見直し時に提案する。 

10.10

測定終了の見極め

国際規格では規定時間内に測
定が終了しない場合は再度測

定を繰り返すと記述されてい
るが,それを削除し,規定時間
を最大限の目安時間とした。

測定が異常でない限り,規定時間
内に測定は,終了する。 
ISO 規格の次回見直し時に提案す
る。 

 
 

11  試験結
果 の ま と
め方

− 
 

記述なし

追加 

試験結果のまとめ方は必要で
あるが,国際規格には記述な
し。

ISO 規格の次回見直し時に提案す
る。 


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

12  精度及
び か た よ

11

削除

附属書 JA(参考)に移した。

また,削除の旨記載したこと及
び箇条 11 として試験結果のま
とめ方を挿入したため,JIS 

は箇条 12 にした。

精度管理データは,元となる計算

方法を ISO 規格では ISO/TR 9272
から引用しているが,JIS では TR
を引用できないため,精度及びか

た よ り の 箇 条 を 附 属 書 に 移 し ,
ISO/TR 9272 を参考文献として記
載し,それを参照することにした。

また,箇条を変更したが,いずれ
も技術的差異はない。

13  記録

12

変更

箇条 11 として試験結果のまと
め方を挿入したため,JIS では
箇条 13 にした。

技術的差異はない。

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 15825:2004,MOD

 
注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。