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K 5960 : 2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本塗料

工業会  (JPMA)  /財団法人日本規格協会  (JSA)  から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これ

によって JIS K 5960 : 2002 は,改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 5960 : 2003

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  試験板の塗装(ローラブラシ塗り)

附属書 2(規定)  アプリケータ塗装


K 5960 : 2003

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  種類

2

5.

  品質

2

5.1

  品質

2

5.2

  ホルムアルデヒド放散等級 

3

6.

  見本品

3

7.

  試験方法

3

7.1

  サンプリング 

3

7.2

  試験用試料の検分及び調整 

3

7.3

  試験の一般条件

3

7.4

  容器の中での状態

4

7.5

  塗装作業性 

4

7.6

  低温安定性 

4

7.7

  加温貯蔵安定性

4

7.8

  乾燥時間 

4

7.9

  塗膜の外観 

5

7.10

  低温造膜性 

5

7.11

  塗り面積

5

7.12

  隠ぺい率 

6

7.13

  耐水性

6

7.14

  耐アルカリ性 

6

7.15

  耐湿性

7

7.16

  耐洗浄性 

7

7.17

  かび抵抗性 

8

7.18

  ホルムアルデヒド放散量の試験方法 

8

8.

  検査

8

9.

  表示

8

附属書 1(規定)  試験板の塗装(ローラブラシ塗り) 

11

附属書 2(規定)  アプリケータ塗装

13


日本工業規格

JIS

 K

5960

: 2003

家庭用屋内壁塗料

Household paint for interior wall

1.

適用範囲  この規格は,家庭用屋内壁塗料について規定する。

備考 

家庭用屋内壁塗料には,ホルムアルデヒド系防腐剤,ユリア系樹脂,フェノール系樹脂及び

メラミン系樹脂を含まないものとする。

参考1.  家庭用屋内壁塗料は,合成樹脂エマルションと顔料とを主な原料とし,家庭で屋内の壁を塗

るのに適するように作ったものである。

2. 

家庭用屋内壁は,しっくい,石こう(膏)ボード,モルタル,コンクリート,フレキシブル

板,セメントモルタル板,木材単板,木材合板などでできている新しい壁及び既に塗装して

ある同様の壁を対象とし,ユニットバスのようなプラスチック材質,タイルなどは除く。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS A 5430

  繊維強化セメント板

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 2235

  石油ワックス

JIS K 3302

  固形洗濯石けん

JIS K 5500

  塗料用語

JIS K 5600-1-1

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 1 節:試験一般(条件及び方法)

JIS K 5600-1-2

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 2 節:サンプリング

JIS K 5600-1-3

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 3 節:試験用試料の検分及び調整

JIS K 5600-1-4

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 4 節:試験用標準試験板

JIS K 5600-1-5

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 5 節:試験板の塗装(はけ塗り)

JIS K 5600-1-6

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 6 節:養生並びに試験の温度及び湿度

JIS K 5600-1-7

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 7 節:膜厚

JIS K 5600-1-8

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 8 節:見本品

JIS K 5600-2-7

  塗料一般試験方法−第 2 部:塗料の性状・安定性−第 7 節:貯蔵安定性

JIS K 5600-3-1

  塗料一般試験方法−第 3 部:塗膜の形成機能−第 1 節:塗り面積(はけ塗り)

JIS K 5600-3-2

  塗料一般試験方法−第 3 部:塗膜の形成機能−第 2 節:表面乾燥性(バロチニ法)

JIS K 5600-4-1

  塗料一般試験方法−第 4 部:塗膜の視覚特性−第 1 節:隠ぺい力(淡彩色塗料用)

JIS K 5600-4-3

  塗料一般試験方法−第 4 部:塗膜の視覚特性−第 3 節:色の目視比較

JIS K 5600-5-11

  塗料一般試験方法−第 5 部:塗膜の機械的性質−第 11 節:耐洗浄性

JIS K 5600-6-1

  塗料一般試験方法−第 6 部:塗膜の化学的性質−第 1 節:耐液体性(一般的方法)


2

K 5960 : 2003

JIS K 5600-7-2

  塗料一般試験方法−第 7 部:塗膜の長期耐久性−第 2 節:耐湿性(連続結露法)

JIS K 5601-1-1

  塗料成分試験方法−第 1 部:通則−第 1 節:試験一般(条件及び方法)

JIS K 5601-4-1

  塗料成分試験方法−第 4 部:塗膜からの放散成分分析−第 1 節:ホルムアルデヒド

JIS K 6734

  プラスチック−硬質ポリ塩化ビニルシート−タイプ,寸法及び特性−第2部:厚さ

    1mm未満のシート

JIS K 8575

  水酸化カルシウム(試薬)

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3202

  フロート板ガラス及び磨き板ガラス

JIS Z 2911

  かび抵抗性試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8721

  色の表示方法−三属性による表示

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 5500 による。

4.

種類  種類は,用途によって次の 2 種類に分ける。

a)  1

種  浴室・台所用

b)  2

種  内部一般用


3

K 5960 : 2003

5.

品質

5.1

品質  品質は,7.によって試験し,表 を満足しなければならない。

  1  品質

種類

項目

1

2

容器の中での状態

かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になるものとする。

塗装作業性

はけ塗り及びローラブラシ塗りで塗装作業性に支障があってはならない。

低温安定性

−10  ℃に冷やしたとき変質してはならない。

加温貯蔵安定性 50

℃で 7 日間貯蔵したとき安定であるものとする。

乾燥時間(表面乾燥性)

2

時間以内

塗膜の外観

塗膜の外観が正常であるものとする。

低温造膜性 5

℃で塗膜形成に異常があってはならない。

塗り面積

2

回塗りで 1 L について 4 m

2

以上塗れるものとする。

隠ぺい率%(白及び淡彩)(

1

) 94

以上 95 以上

耐水性

水に 96 時間浸したとき異常があって

はならない。

耐アルカリ性

水酸化カルシウムの飽和溶液に 48 時

間浸したとき異常があってはならな
い。

水酸化カルシウムの飽和溶液に 18

時間浸したとき異常があってはな
らない。

耐湿性 24 時間の耐湿性に異常があってはな

らない。

耐洗浄性 500 回の洗浄に耐えるものとする。 200 回の洗浄に耐えるものとする。

かび抵抗性(

2

)

かび抵抗性をもつものとする。

(

1

淡彩とは,白塗料を主成分として作った塗料の塗膜に現れる灰色,桃色,クリーム色,うすい緑色及
び水色などのようなうすい色で,JIS Z 8721 による明度 が 6 以上 9 未満のものをいう。

(

2

かび抵抗性は,7.17 によるかび抵抗性試験による。試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育があ

ってはならない。この試験は,配合改訂時など必要に応じて,公的な試験受託機関を利用できる。

5.2

ホルムアルデヒド放散等級  ホルムアルデヒドの放散量は,7.18 によって試験し,0.12 mg/L 以下と

し,ホルムアルデヒドの放散等級を表す分類記号は,F☆☆☆☆とする。

6.

見本品  見本品は,JIS K 5600-1-8 に規定する区分によって,表 による。

  2  見本品の区分

見本品の区分

試験項目

観察項目

形態

設定方式

品質水準

はけ目

限度見本品

塗膜の外観 
(はけ塗り)

中心見本品

ローラマーク

限度見本品

塗膜の外観

(ローラブラシ塗り)

塗膜見本

社内見本品

中心見本品

7.

試験方法

参考  この規格の品質の規定に示した項目の試験に必要な試験板の材質,寸法及び枚数並びに試験日

数は,

参考表 による。また,この試験には,試料が約 2L 必要である。

7.1

サンプリング  サンプリングは,JIS K 5600-1-2 による。


4

K 5960 : 2003

7.2

試験用試料の検分及び調整  試験用試料の検分及び調整は,JIS K 5600-1-3 による。

7.3

試験の一般条件  試験の一般条件は,JIS K 5600-1-1JIS K 5600-1-6 及び JIS K 5601-1-1 によるほ

か,次による。

7.3.1

試験の場所

a)

養生及び試験を行う場所は,この規格の中で特に規定する以外は,JIS K 5600-1-6 の 4.1(標準条件)

で,直射日光を受けず,養生及び試験に影響を与えるガス,蒸気及びほこりなどがなく,通風の少な

い室内とする。

b)

拡散昼光は,JIS K 5600-4-3 の 5.2(自然昼光照明)による。ただし,JIS K 5600-4-3 の 5.3(色観察ブ

ースの人工照明)に規定するブースを用いても差し支えない。

7.3.2

試験片の作製

7.3.2.1

試験板  試験板は,JIS K 5600-1-4 による。ただし,この規格の中で特に規定する以外は,表面

調整(

3

)

を行った繊維強化セメント板 (150×70×3 mm)  とする。

(

3

試験板は,周辺をやすりで削って平らにし,角を丸め,全面を流水で洗ってから互いに重

なり合わないように立て掛けて,7 日間以上乾燥する。乾燥した試験板は,乾いたガーゼ

で表面をふき試験に用いる。このとき,モルタル水分計で測定した含水率の指標が 10  %

(質量割合)以下であることを確認する。

備考  繊維強化セメント板は,JIS A 5430 に規定するフレキシブル板とする。

7.3.2.2

試料の薄め方  7.47.67.7 及び 7.12 以外の試験に用いる試料は,9.h)で表示される容量割合  (

4

)

で水を加えてよくかき混ぜ,2 時間おいてから用いる。

(

4

薄める水の割合の範囲について製造業者が指定しているときは,その範囲の値をとる。

7.3.2.3

試料の塗り方  この規格の中で特に規定する以外は,はけ塗りとし,JIS K 5600-1-5 による。1

回ごとの塗り付け量は,100 cm

2

当たり 1.00±0.10 ml とする。

7.3.2.4

乾燥方法  乾燥方法は,この規格の中で特に規定する以外は,“自然乾燥の場合”とし,塗り終

わった試験片の保持は,JIS K 5600-1-1 

表 による。

7.4

容器の中での状態  容器の中での状態の試験は,JIS K 5600-1-1 の 4.1.2a)(液状の場合)による。

7.5

塗装作業性  塗装作業性の試験は,JIS K 5600-1-1 の 4.2(塗装作業性)によるほか,次による。

7.5.1

はけ塗り  はけ塗りは,JIS K 5600-1-5 によるほか,次による。

a)

試験板は,繊維強化セメント板 (500×200×3 mm)  を 3 枚用いる。

b)  3

枚の試験板に,1 回目の塗装を行う。ただし,塗り付け量は,100 cm

2

当たり 1.15±0.15 ml とし,試

験は標準状態で行う。

c)

b)

で 1 回目の塗装を行った 3 枚のうちの 1 枚に,初めの塗り付け時から 3 時間後に 2 回目を塗り付け

る。ただし,塗り付け量は,100 cm

2

当たり 1.10±0.10 ml とする。

d)

判定は,2 回目の塗り付けの際に,はけの運びが困難でないときは,

“はけ塗りで塗装作業に支障がな

い。

”とする。

e)

試験が終わった試験片は,7.9 の試験に用いる。

f)

b)

で 1 回目の塗装を行った残りの 2 枚は,7.6 及び 7.7 の試験に用いる。

7.5.2

ローラブラシ塗り  ローラブラシ塗りは,附属書 によるほか,次による。

a)

試験板は,繊維強化セメント板 (500×200×3 mm)  を用いる。

b)  1

回目の塗り付け量は,100 cm

2

当たり 1.15±0.15ml とし,はじめの塗り付け時から 3 時間後に,2 回

目を 100 cm

2

当たり 1.10±0.10 ml で塗り付ける。


5

K 5960 : 2003

c)

判定は,2 回目の塗り付けの際に,ローラブラシの運びが困難でないときは,

“ローラブラシ塗りで塗

装作業に支障がない。

”とする。

d)

試験が終わった試験片は,7.9 の試験に用いる。

7.6

低温安定性  低温安定性の試験は,JIS K 5600-2-7 の 4.(低温安定性)による。ただし,低温条件,

低温恒温,器,塗装作業性の試験条件及び判定は,次による。

a)

低温条件は,−10±3  ℃とする。

b)

低温恒温器は,温度−10±3  ℃に保持できるもの。

c)

塗装作業性の試験条件は,

7.5.1

で 1 回塗りして 3 日間乾燥してあった塗面に,

はけで塗り付けて行う。

d)

判定は,試料が容易に一様になり,塗装作業性と塗膜の外観に異常がないとき,

“−10  ℃に冷やした

とき変質しない。

”とする。

7.7

加温貯蔵安定性  加温貯蔵安定性の試験は,JIS K 5600-2-7 の 7.(加温安定性)による。ただし,容

器の材質,加温貯蔵条件,恒温器,塗装作業性の試験条件及び判定は,次による。

a)

容器の材質は,内面コート缶とする。

b)

加温貯蔵条件は,50±2  ℃で 7 日間とする。

c)

恒温器は,温度 50±2  ℃で 7 日間保持できるもの。

d)

塗装作業性の試験条件は,

7.5

で 1 回塗りして 7 日間乾燥した塗面に,はけで塗り付けて行う。

ただし,

貯蔵後の試料を塗装粘度に薄める水の割合は,試料の 20  %(容量割合)以下とする。

e)

判定は,貯蔵後の容器の中での状態,塗装作業性及び塗膜の外観において貯蔵前に比べて著しい差異

を認めず,貯蔵後の試料を塗装粘度に薄める水の割合が,試料の 20  %(容量割合)以下であるとき

は,

“50  ℃で 7 日間貯蔵したとき安定である。

”とする。

7.8

乾燥時間  乾燥時間の試験は,JIS K 5600-3-2 によるほか,次による。

7.8.1

試験片の作製  試験板は,溶剤洗浄によって調整(

5

)

したガラス板 (200×100×2 mm)  を用い,片面

にすきま 100

µm のフィルムアプリケータを用いて試料を塗ったものを試験片とする。フィルムアプリケ

ータの構造は,

附属書 による。

(

5

溶剤洗浄による調整は,JIS K 5600-1-4 の 6.3(溶剤洗浄による調整)に規定する方法によ

る。

備考  ガラス板は,JIS R 3202 のフロート板ガラス及び磨き板ガラスとする。

7.8.2

操作  2 時間後に表面乾燥性の試験を行う。

7.8.3

判定  表面乾燥状態の評価によって行い,表面乾燥しているとき乾燥時間 (h) は,“2 時間以下”

とする。

7.9

塗膜の外観  塗膜の外観の試験は,JIS K 5600-1-1 の 4.4(塗膜の外観)による。ただし,判定は,

7.5

の試験が終わった試験片を 24 時間おいた後,目視によって塗面を観察し,結果が次の a)及び b)のとき

は,

“塗膜の外観が正常である。

”とする。

a)

はけ塗りの場合は,穴,流れ及び泡がなく,塗膜見本と比べてはけ目の程度,及び色の差異が大きく

なく,一様な塗膜となるものとする。

b)

ローラブラシ塗りの場合は,ローラマークの程度が塗膜見本に比べて大きくなく,色ははけ塗りのも

のと比べて,はけ塗りの塗膜見本とローラブラシ塗りの塗膜見本との差異より大きくならないものと

する。

7.10

低温造膜性

7.10.1

操作  操作は,JIS K 5600-1-1 の 4.3.4b)(低温乾燥)によるほか,次による。


6

K 5960 : 2003

a)

5

±1  ℃に保持した恒温器(

6

)

の中に,試料と繊維強化セメント板 (150×70×3 mm)  及びはけを 2 時間

以上入れておく。

b)

試料などの温度が 5℃に達したことを確認した後,取り出して,直ちに同時に取り出したはけで一様

に塗り付ける。ただし,塗り付け量は,100 cm

2

当たり 1.15±0.15 ml とし,乾燥時間は,24 時間とす

る。

c)

恒温器から取り出して,7.9 によって塗膜の外観を調べ,JIS K 5600-1-1 の 4.3.5c)(硬化乾燥)によっ

て乾燥の程度を調べる。

(

6

恒温器は,JIS K 5600-1-1 の 3.2.2b)に規定するものを用いる。

7.10.2

判定  塗膜が硬化乾燥しており,かつ,塗膜の外観が正常であるときは,“5  ℃で塗膜形成に異常

がない。

”とする。

7.11

塗り面積  塗り面積の試験は,JIS K 5600-3-1 によるほか,次による。

a)

塗り面積は,ウエットフィルム容量による塗り面積とし,m

2

/L

(面積/容量)によって表す。

b)

試験板は,繊維強化セメント板 (500×200×3 mm)  を用いる。

c)

測定は,JIS K 5600-3-1 の 7.4(ウエットフィルム容量による塗り面積)による。ただし,試験は標準

状態で 2 回塗りとし,塗装間隔は 3 時間とする。試験板の面積当たりの塗り付け量は,1 回目と 2 回

目の使用量から加えた水の量を差し引いた合計によって表し,次の式によって算出する。

M

=(m

1

m

2

)

×F

m

1

B

1

C

1

m

2

B

2

C

2

ここに,

M

加えた水の量を差し引いた試験板の面積当たりの塗り付け量 
(2 回塗りの合計)(g)

m

1

:  1 回塗りの場合の塗り付け量 (g)

m

2

:  2 回塗りの場合の塗り付け量 (g)

B

1

:  1 回塗り前の容器,はけ及び塗料の合計質量 (g)

B

2

:  2 回塗り前の容器,はけ及び塗料の合計質量 (g)

C

1

:  1 回塗り後の容器,はけ及び塗料の合計質量 (g)

C

2

:  2 回塗り後の容器,はけ及び塗料の合計質量 (g)

F

:  試験板に塗り付けられた量のうちの希釈前の試料の質量割合

d)

塗り面積は,次の式によって算出する。

M

A

V

SN

ρ

×

×

000

1

)

(

ここに,

A

:  試験板の面積 (m

2

)

ρ

:  試料の密度 (g/cm

3

)

M

:  加えた水の量を差し引いた試験板の面積当たりの塗り付け量

(2 回塗りの合計)(g)

SN (V)

:  塗り面積 (m

2

/L)

e)

判定は,塗り面積が 4 m

2

/L

以上のとき,

“2 回塗りで 1 L について 4 m

2

以上塗れる。

”とする。

7.12

隠ぺい率  隠ぺい率の試験は,JIS K 5600-4-1 の[方法 B(隠ぺい率試験紙)]によるほか,次によ

る。


7

K 5960 : 2003

7.12.1

試験片の作製  隠ぺい率試験紙を平らなガラス板の上に水平に固定し,その上にすきま 100

µm フ

ィルムアプリケータを用いて,試料をそのまま塗り付け,塗面を上向きに板を水平にして,24 時間乾燥さ

せたものを試験片とする。試験片は 2 枚作製する。

7.12.2

操作  試験片の白地と黒地の上の塗膜の 4 か所以上について,三刺激値 を測定し,それぞれの平

均値 Y

W

(白地上)と Y

B

も(黒地上)を求める。

7.12.3

計算  平均 Y

W

と Y

B

から,2 枚の試験片の隠ぺい率 Y

B

/Y

W

を百分率で計算し,その平均値を計算し

JIS Z 8401

によって,整数 2 けたに丸める。

7.13

耐水性  耐水性の試験は,JIS K 5600-6-1 の 7.[方法 1(浸せき法)]によるほか,次とする。

7.13.1

試験片の作製

a)

試験板は,繊維強化セメント板 (150×70×3 mm)  とする。

b)

試験板の片面に,7.3 の方法によって試料を 6 時間間隔で 2 回塗りする。

c)

塗り付け後,120 時間乾燥し,試験板の裏面及び周辺を融解したパラフィン(

7

)

で塗り包み,試験片と

する。試験片は 3 枚作製する。

(

7

)  JIS K 2235

に規定する石油ワックスで,融点 55∼65  ℃のものとする。

7.13.2

操作  操作は,手順 A とし,次による。

a)

適切な容器を用意し,約 150 mm までの深さまで脱イオン水を入れて,温度を 23±1  ℃に保つ。

b)

脱イオン水の中に試験片を糸でつるして約 120 mm の深さまで浸し,96 時間浸せきする。

7.13.3

判定  試験片を取り出した直後,及び 2 時間放置した後,目視によって観察し,試験片 2 枚の塗膜

に,しわ,割れ,膨れ及びはがれを認めず,2 時間放置後の試験片と原状試験片とを比べて,つやの変化

と変色の程度が大きくないときは,

“水に 96 時間浸したとき異常がない。

”とする。

7.14

耐アルカリ性  耐アルカリ性の試験は,JIS K 5600-6-1 の 7.によるほか,次による。

7.14.1

試験片の作製  試験片の作製は,7.13.1 による。

7.14.2

操作  操作は,手順 A とし,次による。

a)

適切な容器を用意し,約 150 mm までの深さまで JIS K 8575 で規定する水酸化カルシウムを用いて調

整した水酸化カルシウム飽和溶液を入れて,温度を 23±1  ℃に保つ。

b)

水酸化カルシウム飽和溶液の中に試験片を糸でつるして約 120 mm の深さまで浸し,1 種の場合 48 時

間,2 種の場合 18 時間浸せきする。

7.14.3

判定  試験片を取り出した直後,及び 2 時間放置した後,目視によって観察し,試験片 2 枚の塗膜

に,膨れ,割れ,はがれ,穴及び軟化を認めず,2 時間放置後の試験片と原状試験片とを比べて,つやの

変化と変色の程度が大きくないときは,“水酸化カルシウムの飽和溶液に規定時間浸したとき異常がな

い。

”とする。

7.15

耐湿性  耐湿性の試験は,JIS K 5600-7-2 の 5.(回転式)によるほか,次による。

a)

試験片の作製は,7.13.1 による。ただし,乾燥時間は 24 時間とする。

b)

試験時間は,24 時間とする。

7.16

耐洗浄性  耐洗浄性の試験は,JIS K 5600-5-11 によるほか,次による。

7.16.1

試験板の作製  試験板は,JIS K 6734 に規定する硬質塩化ビニルシート又はフィルム(430×80 以

上×0.4 mm)を用い,すきま 150

µm,すきまの幅 60 mm 以上のフィルムアプリケータによって試料を塗

り,塗面を上向きにして水平に保って 168 時間乾燥したものを試験片とする。試験片は 2 枚作製する。

7.16.2

操作  手順は,JIS K 5600-5-11 の 8.2(耐湿潤摩耗性)によるほか,次による。

a)

洗浄液は,JIS K 3302 に規定する石けんを脱イオン水に溶かした 0.5 %石けん水溶液を用いる。


8

K 5960 : 2003

b)

研磨パッドは,あらかじめ処理(

8

)

した黒豚の剛毛ブラシ(

9

)

を用いる。

c)

摩耗サイクルは,1 種の場合 500 回,2 種の場合 200 回とする。

(

8

ブラシは,温度約 23  ℃の水に,毛先を 12 mm の深さまで約 30 分間浸しておき,用いるときに

強く振って水を切り,洗浄液を十分に浸み込ませてから用いる。

(

9

図 に示すように,90×38 mm の広さの台に直径 3 mm のあなを均等に開け,それぞれのあな

に黒豚の硬い毛を均等に植え,長さ 19 mm に毛先に直角に平らに切りそろえたもの。台は,厚

さ約 25 mm のきめの細かい堅い木又は厚さ 13 mm のアルミニウム製のもの。乾燥したブラシの

総質量は,450±1 g とする。

  1  ブラシ植毛平面図の一例

7.16.3

判定  2 枚の試験片について試験を行い,試験片のブラシでこすった跡の中央に当たる長さ 100 mm

の部分の塗膜を拡散昼光の下で目視で調べ,2 枚とも塗膜の破れ及び摩耗して素地の露出を認めないとき,

“規定回数の洗浄試験に耐える。

”とする。

7.17

かび抵抗性  かび抵抗性の試験は,JIS Z 2911 によるほか,次による。

7.17.1

試験用のかび  この試験に用いる混合胞子懸濁液(

10

)

のかびの種類は,JIS Z 2911 の 3.(試験に用

いるかび)に規定されているもので,次とする。

第 1 群の b)

第 2 群の b)

第 4 群の a)b)及び c)

(

10

混合胞子懸濁液とは,JIS Z 2911 の 4.5(胞子懸濁液)に規定するものとする。

7.17.2

平板培地  この試験に用いる平板培地の組成は,次とする。

A2

又は A3 の水(

11

)

1 000 ml

グルコース 40

g

ペプトン 10

g

寒天 25

g

(

11

)  A2

又は A3 の水は,JIS K 0557 に規定する水とする。

7.17.3

試験片の作製  あらかじめ質量を量った JIS P 3801 の 2 種に規定するろ紙を試料に浸して引き上げ,

試料を均等に塗り付けてから,標準状態につるして 48 時間乾燥する。このときの塗り付け量は,ろ紙の重

さの 90∼110  %になる量とする。このろ紙を直径 30 mm の円形に切り取り試験片とする。


9

K 5960 : 2003

7.17.4

試験方法  試験は,JIS Z 2911 の 8.(塗料の試験)によるほか,次による。

a)

試験片 1 個についてビーカー200ml を 1 個ずつ用意し,ビーカーに水を 200 ml 入れて 23  ℃に保ち,

その中に試験片を浸し 18 時間おく。

b)

試験片を取り出し室内につるして 2 時間おき,更に 80∼85  ℃に保った乾燥器の中に 2 時間つるして

おき,取り出して 7.17.2 の平板培地の培養面の中央にはり付ける。

c)

7.17.1

の混合胞子懸濁液 1 ml を,

培地の表面と試験片の上に均等にまきかけ,

ペトリ皿にふたをして,

温度 28±2  ℃に保った場所で 1 週間培養する。

7.17.5

判定  JIS Z 2911 の 5.3.1(試験結果の調査)によって結果を調査し,試験の結果が,JIS Z 2911 

5.3.2

(試験結果の表示)の試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められないときは,

“かび抵抗

性を有する。

”とする。

7.18

ホルムアルデヒド放散量の試験方法  ホルムアルデヒド放散量の試験は,JIS K 5601-4-1 の 3.(デシ

ケータ法)によって塗り付け後 7 日後に行う。

8.

検査  検査は,7.によって試験し,5.に適合しなければならない。

9.

表示  家庭用屋内壁塗料の容器には,容易に消えない方法によって,次の事項を表示しなければなら

ない。

a)

名称

b)

種類

c)

正味質量又は正味容量

d)

製造業者名又はその略号

e)

製造年月又はその略号

f)

製造番号又はロット番号

g) 

色(家庭用品品質表示法による。

h)

使用方法(家庭用品品質表示法による。

i) 

放散等級分類記号“F

☆☆☆☆

参考  F

☆☆☆☆

は,塗装面積の規制はない。


参考表  1  家庭用屋内壁塗料

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K 5960 : 2003

10

K 5960 : 2003


11

K 5960 : 2003

附属書 1(規定)  試験板の塗装(ローラブラシ塗り)

1.

要旨  この附属書は,ローラブラシによる塗り方について規定する。

2.

器具

2.1

ローラブラシ  ローラブラシは,一般に塗装を行う場合に用いるナップブラシで,次による。

a)

ローラブラシは,ローラカバーとハンドルで構成され,ローラカバーの脱着が容易であり,かつ,使

用中に簡単に外れず,試料に適したものを使う。

b)

ローラカバーは,回転が円滑であり,塗料をよく含み接地全面によく吐き出すものとする。

c)

ナップ(

1

)

は,コアによく巻き付いており容易に外れず,著しい脱毛がなく,かつ,適度な圧縮弾性を

保持しているものとする。

(

1

ナップは,化学繊維・天然繊維をパネル状にしたもの。

d)

ハンドルの各々の部品のアームに対する取付け及び機能は,良好なものとする。

e)

寸法は,

附属書 表 とし,ローラブラシの一例を附属書 図 に示す。

附属書   1

単位  mm

項目

寸法

ローラカバーの幅

約 100

ナップの毛足の長さ

6

±1

附属書   1  ローラブラシの一例


12

K 5960 : 2003

2.2

トレイ  トレイ(皿状の容器)の一例を附属書 図 に示す。

附属書   2  トレイの一例

3.

塗り付け量  塗り付け量は,試料の製品規格に規定された量とする。

4.

塗り方  試料をトレイに入れ,ローラブラシを 1/2 程度試料に浸し,トレイ上を数回転がしてローラ

ブラシに試料を浸透させる。さらに,紙面上又はベニヤ板上でローラブラシを転がして試料を十分になじ

ませる。再び試料を付けてトレイ上を転がし,試料を均等に含ませてから塗装する。試験板を水平に置き,

ローラブラシを試験板上に W 字形に軽く動かして,試料を試験板に適度に広げ,ローラブラシを小刻みに

往復させて試料を塗り広げ,最後はローラブラシを定の方向に動かして塗面を整える。ローラブラシは,

最初は試験板に軽く載せるようにし,徐々に力を加えるようにして用いる。塗り終わってからの試験片の

保持は,JIS K 5600-1-1 の 3.3.6 

表 による。

5.

塗るときの環境条件  標準状態とする。


13

K 5960 : 2003

附属書 2(規定)  アプリケータ塗装

1.

要旨  この附属書は,フィルムアプリケータによる塗り方について規定する。

2.

器具  フィルムアプリケータは,附属書 図 の形状であって,附属書 表 の寸法のものを用いる。

3.

厚さの測定  塗料層及び塗膜の厚さは,JIS K 5600-1-7 によって測定する。

4.

種類  フィルムアプリケータの種類及びすきまは,試料の製品規格に規定したものを用いる。

5.

試料の塗り方  試料の塗り方は,試験板を,長辺を縦に,短辺が横になるように水平面に動かないよ

う固定する。試験板の先方の短辺付近の位置に,短辺に平行にフィルムアプリケータを置き,そのすぐ手

前の試験板の上に試料を広げる。フィルムアプリケータの両端を両手の指でつまみ,試験板にフィルムア

プリケータを押し付けながら,手前に均等の速さで一気に引く。引く速さは,150 mm を約 1 秒間で引き

終わる。塗り終わった後,塗面を上向きにして水平に置く。

附属書   1  フィルムアプリケータのすきまの寸法

単位

µm

すきま 75  100 125 150 200 250 500

許容差

±2

±3

±3

±4

±4

±5

±5

附属書   1  フィルムアプリケータの形状