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日本工業規格

JIS

 K

5911

-1994

白ラック

Bleached lac

1.

適用範囲  この規格は,ラック貝がら虫の分泌物から得たラック樹脂を漂白した白ラック(以下,白

ラックという。

)について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 5909

  セラック

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8102

  エタノール (95) [エチルアルコール (95)]

(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8801

  標準ふるい

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

ISO 57

  Bleached lac−Specification

2.

種類  次の 4 種類とする。

1

種  ワックスを除かないもの。

2

種  ワックスを除かないで乾燥したもの。

3

種  ワックスを除いたもの。

4

種  ワックスを除いて精製度を高くしたもの。

3.

品質  品質は 6.によって試験したとき,表 のとおりとする。

表 1  品質

種類

項目

1

2

3

4

見本品(

1

)

と差異がないこと。

揮発分

%

15

以下

6

以下 15 以下

6

以下

温アルコール不溶分  %

1 0

以下 0.5 以下 0.2 以下

ロジン

認めないこと。

灰分

%

1 0

以下 0.5 以下

ワックス分

%

5 5

以下 0.5 以下 0.2 以下


2

K 5911-1994

種類

項目

1

2

3

4

塩化物(Cl として)  %

0 2

以下

酸価 65∼110

ひ素(As として) %

0.000

38

以下

重金属(Pb として)  %

0

1

以下

(

1

)

当事者間の合意によってあらかじめ決めたもの,又はあらかじめ製造

業者が一定の品質水準を示すものとして設定又は登録したもので,品
質水準は試料品質の中心的(平均的)水準を示すもの。

4.

一般事項  試料は,速やかに採取し直ちに試験を行わなければならない。

試験において共通する一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 8001 による。

5.

試料採取方法及び調整方法

(1)

要旨  試料はロットを代表するように採取し,採取した試料の量が多い場合は必要な量まで縮分し,

必要な粒度まで粉砕する。

(2)

器具  器具は,次のとおりとする。

(a)

ふるい  JIS Z 8801 に規定する網ふるい 850

µm 及び 500µm。

(b)

はかり  化学はかり又は電子はかり。

(3)

操作  操作は,次のとおり行う。

(3.1)

試料採取

(a)

白ラックの 1 ロットの容器個数のうち,その 10%以上をランダムに抜き取る。

(b)

そのそれぞれから 200g 以上を採取する。

(c)

全試料を十分に混合し,平板上に円すい形に積み上げる。

(d)  (c)

の円すいを平らにし,場所を変えて(c)の操作を 1∼2 回繰り返す。

(e)

円すいを頂点から垂直に押し下げるように平らにし,これを扇形に 4 等分する。

(f)

対角のものを一対取り,他を除く。

(g)  (d)

(f)を繰り返して約 150g とし,これを適切な容器に入れ密閉して保存する。

(3.2)

試料の謂製

(a)

試料をよく混合して約 100g を取り,これを網ふるい 850

µm を全通するまで粉砕し,容器に入れて

密閉し,試験に供する。

この試料は,6.16.36.46.56.66.76.86.9 及び 6.10 に用いる。

また,6.2 については,さらに粉砕して網ふるい 500

µm を全通したものを用いる。

6.

試験方法

6.1

(1)

要旨  試料の溶液の色を見本品の溶液の色と比較する。

(2)

試薬  試薬は,次のとおりとする。

(a)

エタノール (95) JIS K 8102 に規定するもの。

(3)

器具  器具は,次のとおりとする。

(a)

試験管  JIS R 3503 に規定する外径 15mm,長さ 150mm のもの。


3

K 5911-1994

(4)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

試料と見本品(

1

)

をそれぞれ 3.0g 量り取って試験管に入れ,エタノール 6.0g を加え,常温で溶かす。

これを接するように並べ,拡散昼光のもとで側面から透視して比較する。

(5)

判定  色に差異がないとき“見本品と差異がない”とする。

6.2

揮発分  JIS K 5909 の 6.2(揮発分)による。

6.3

温アルコール不溶分  JIS K 5909 の 6.4(温アルコール不溶分)による。ただし,温アルコール不溶

分は,次の式によって算出する。

100

100

0

1

×

×

× NV

m

m

H

ここに,

H

温アルコール不溶分 (%)

m

1

乾固物の質量 (g)

m

0

試料の質量 (g)

NV

100

−揮発分 (%)

6.4

ロジン  JIS K 5909 の 6.5(ロジン)による。

6.5

灰分  JIS K 5909 の 6.6(灰分)による。ただし,灰分は,次の式によって算出する。

100

100

0

1

×

×

× NV

m

m

A

ここに,

A

灰分 (%)

m

1

灰の質量 (g)

m

0

試料の質量 (g)

NV

100

−揮発分 (%)

6.6

ワックス分  JIS K 5909 の 6.7(ワックス分)による。ただし,ワックス分は,次の式によって算出

する。

100

100

0

1

×

×

× NV

m

m

W

ここに,

W

ワックス分 (%)

m

1

ワックスの質量 (g)

m

0

試料の質量 (g)

NV

100

−揮発分 (%)

6.7

塩化物

(1)

要旨  塩化物は,試料をアルコールに溶かして水を加えたとき,ろ液に溶出する硝酸銀溶液で濁りを

生じる混在物をいい,標準液の濁りと比較する。

(2)

試薬  試薬は,次のとおりとする。

(a)

エタノール (95)  JIS K 8102 に規定するもの。

(b)

硝酸 (19)  JIS K 8541 に規定する硝酸 10ml に水を加えて 100ml とする。

(c)

  0.01 mol/l

塩酸  JIS K 8001 の 4.5(滴定用溶液)(5.5)によって調製した 0.1mol/塩酸を正確に 10 倍

に薄めたもの。

(d)

硝酸銀溶液  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 17.5g を水に溶かして 1 000ml とする。この溶液は,遮

光して保存する。

(3)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

(a)

共栓付三角フラスコ  容量 200ml。

(b)

全量フラスコ  容量 100ml。


4

K 5911-1994

(c)

比色管  容量 50ml。

(d)

ろ紙  JIS P 3801 に規定する 5 種 C で径 125mm のもの。

(4)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

試料 0.30g を共栓付三角フラスコ 200ml に量り取り,エタノール (95) 5ml を加えて溶かす。

(b)

水 40ml を加えて振り混ぜ,冷却後硝酸 (1+9) 12ml 及び水を加えて 100ml とし,再びよく振り混ぜ

てろ過する。ろ液に濁りがあるときは,透明な液になるまでろ過を繰り返す。

(c)

ろ液 50ml を比色管に取る。

(d)

比較液は,別の比色管に 0.01mol/塩酸 0.80ml とエタノール (95) 2.5ml,硝酸 (1+9) 6ml を量り取

り,水を加えて 50ml とする。

(e)

  (c)

及び(d)の比色管に硝酸銀溶液 1ml づつを加えてよく混合する。

(f)

直射日光を避け,5 分間放置した後,黒色の背景を用い比色管の上方又は側方から透視して濁りを

比較する。

(g)

試料溶液の呈する濁りは,(d)で得た溶液の呈する濁りより濃くないこと。

6.8

酸価  JIS K 5909 の 6.10(酸価)による。ただし,指示薬を用いる場合はフェノールフタレイン溶

液を用い,うすい紅色が 30 秒間消えなくなったときを終点とする。

6.9

ひ素  JIS K 5909 の 6.11(ひ素)による。

6.10

重金属  JIS K 5909 の 6.12(重金属)による。

7.

検査  検査は 6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

8.

包装  吸湿及び不純物の混入を防ぎ,輸送に適した包装であること。ただし,その容器は密封できる

こと。

参考  紙・ポリエチレン・ラミネートなど又はそれらを併用したものがある。

9.

表示  表示は,包装容器の見やすいところに次の事項を表示しなければならない。

(1)

規格の名称

(2)

種類

(3)

正味質量

(4)

製造業者名又はその略号

(5)

製造年月日又はその略号

(6)

製造番号又はロット番号

備考  上記の表示中,製造番号と製造年月日の併記表示をすることができる。この場合,次の例のと

おり明らかに製造年月日がわかる表示又はその略号であること。

10.

注意事項

(1)

白ラックは温度が高いと固まりやすくなり,使用しにくくなることがあるので,貯蔵及び取扱いはで


5

K 5911-1994

きるだけ冷所(15℃以下)で行う。

(2)

固まった場合は,粉砕して使用する。

(3)

白ラックは,できるだけ速やかに使用する。

JIS K 5911

改正原案作成委員会  構成表

氏名

      所属

(委員長)

日  月  紋  次

電気絶縁材料工業会

(副委員長)

牛  尾  悟  司

東日本塗料株式会社

中  島  郁  雄

通商産業省基礎産業局

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

渡  辺  義  生

通商産業省通商産業検査所

高  木      博

財団法人化学品検査協会

植  草  隆  志

大日本インキ化学工業株式会社

土  屋  文  和

ニチバン株式会社

尾  関  照  親

株式会社岐阜セラツク製造所

塩  山  敬  三

日本シェラック工業株式会社

植  木      正

興洋化学株式会社

(事務局)

小  川  脩  二

日本セラック協同組合