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K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本無機薬品協会(JICIA)/財団法人日本規

格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会

の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 8781-3:1990,Pigments and extenders

−Methods of assessment of dispersion characteristics−Part 3:Assessment from the change in glossを基礎として

用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

JIS K 5101-5-3には,次に示す附属書がある。 

附属書A(規定)必要な補足情報 

JIS K 5101の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 5101-1-1 第1部:分散性評価のための分散方法−第1節:通則 

JIS K 5101-1-2 第1部:分散性評価のための分散方法−第2節:ペイントコンディショナ形振とう機 

JIS K 5101-1-3 第1部:分散性評価のための分散方法−第3節:高速インペラミル 

JIS K 5101-1-4 第1部:分散性評価のための分散方法−第4節:ビーズミル 

JIS K 5101-1-5 第1部:分散性評価のための分散方法−第5節:フーバーマラー 

JIS K 5101-1-6 第1部:分散性評価のための分散方法−第6節:3本ロールミル 

JIS K 5101-2-1 第2部:色の比較−第1節:目視法 

JIS K 5101-2-2 第2部:色の比較−第2節:測色計法 

JIS K 5101-3-1 第3部:着色力−第1節:有色顔料の相対着色力及び淡色の測定(目視比較法) 

JIS K 5101-3-2 第3部:着色力−第2節:白色顔料の相対着色力(目視比較法) 

JIS K 5101-3-3 第3部:着色力−第3節:有色顔料の相対着色力及び白色顔料の相対散乱能の測定 

 (光度計法) 

JIS K 5101-3-4 第3部:着色力−第4節:着色剤の相対着色力及び残留色差の測定(重み付きK/S値

法) 

JIS K 5101-4 第4部:隠ぺい力−隠ぺい率試験紙法 

JIS K 5101-5-1 第5部:分散性の評価方法−第1節:有色顔料の着色力の変化による評価 

JIS K 5101-5-2 第5部:分散性の評価方法−第2節:分散度の変化による評価 

JIS K 5101-5-3 第5部:分散性の評価方法−第3節:光沢の変化による評価 

JIS K 5101-6-1 第6部:流動性−第1節:スプレッドメータ法 

JIS K 5101-6-2 第6部:流動性−第2節:回転粘度計法 

JIS K 5101-7 第7部:耐ブリード性 

JIS K 5101-8 第8部:耐薬品性 

K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 5101-9 第9部:耐光性 

JIS K 5101-10 第10部:焼付塗装用バインダーによる熱安定性 

JIS K 5101-11-1 第11部:密度−第1節:ピクノメータ法 

JIS K 5101-11-2 第11部:密度−第2節:遠心脱気法 

JIS K 5101-12-1 第12部:見掛け密度又は見掛け比容−第1節:静置法 

JIS K 5101-12-2 第12部:見掛け密度又は見掛け比容−第2節:タンプ法 

JIS K 5101-13-1 第13部:吸油量−第1節:精製あまに油法 

JIS K 5101-13-2 第13部:吸油量−第2節:煮あまに油法 

JIS K 5101-14-1 第14部:ふるい残分−第1節:湿式法(手動法) 

JIS K 5101-14-2 第14部:ふるい残分−第2節:湿式法(メカニカルフラッシング法) 

JIS K 5101-15-1 第15部:加熱減量−第1節:105 ℃揮発性物質 

JIS K 5101-15-2 第15部:加熱減量−第2節:強熱残分 

JIS K 5101-16-1 第16部:水溶分−第1節:煮沸抽出法 

JIS K 5101-16-2 第16部:水溶分−第2節:常温抽出法 

JIS K 5101-17-1 第17部:pH値−第1節:煮沸抽出法 

JIS K 5101-17-2 第17部:pH値−第2節:常温抽出法 

JIS K 5101-18 第18部:電気抵抗率 

K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

(3) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 原理 ······························································································································ 2 

4. 必要な補足情報 ··············································································································· 2 

5. 装置及び器具 ·················································································································· 2 

5.1 基材 ···························································································································· 2 

5.2 アプリケータ ················································································································ 2 

5.3 光沢計 ························································································································· 2 

5.4 換気装置付乾燥機 ·········································································································· 2 

6. 手順 ······························································································································ 3 

6.1 顔料分散体の調製 ·········································································································· 3 

6.2 光沢測定用フィルムの作成······························································································· 3 

6.3 光沢の測定 ··················································································································· 3 

7. 結果の表し方 ·················································································································· 3 

8. 試験報告書 ····················································································································· 4 

附属書A(規定)必要な補足情報 ···························································································· 5 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 5101-5-3:2004 

(ISO 8781-3:1990) 

顔料試験方法−第5部:分散性の評価方法− 

第3節:光沢の変化による評価 

Test methods for pigments− 

Part 5:Methods of assessment of dispersion characteristics− 

Section 3:Assessment from the change in gloss 

序文 この規格は,1990年に第1版として発行されたISO 8781-3,Pigments and extenders−Methods of 

assessment of dispersion characteristics−Part 3:Assessment from the change in gloss を翻訳し,技術的内容及び

規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

顔料分散体における鏡面光沢度の変化は,主にバインダー系への顔料の分散体の調製で行われた仕事量,

顔料及びバインダー系の比率に依存する。したがって,分散体の乾燥塗膜が最終鏡面光沢度に容易に到達

するかどうかは,顔料の分散性の評価に用いてもよい。最終鏡面光沢度に容易に到達できれば,その顔料

は,易分散性であるとみなす。 

この規格で規定する方法は,次の三段階からなる。 

a) JIS K 5101-1-1〜JIS K 5101-1-6による各段階の顔料分散体の調製。 

b) 分散体の乾燥フィルムの作成及び鏡面光沢度の測定。 

c) 行われた仕事量の関数として,鏡面光沢度の変化率の決定(仕事量は分散段階の進行と関連する。)。 

鏡面光沢度の変化率は,グラフで求める。 

1. 適用範囲 この規格は,JIS K 5101-1-1〜JIS K 5101-1-6に規定する方法によって分散した顔料の分散

性を,鏡面光沢度の変化を基にして評価する方法について規定する。JIS K 5101-1-1を参照する。 

この方法は,一般的に類似の顔料,例えば,受渡当事者間で協定した比較顔料に対して,試験顔料を比

較するために用いる。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 8781-3:1990,Pigments and extenders−Methods of assessment of dispersion characteristics−Part 

3:Assessment from the change in gloss (IDT) 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その

最新版(追補を含む。)を適用する。 

K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 5101-1-1 顔料試験方法−第1部:分散性評価のための分散方法−第1節:通則  

備考 ISO 8780-1:1990,Pigments and extenders−Methods of dispersion for assessment of dispersion 

characteristics ‒Part 1:Introductionが,この規格と一致している。 

JIS K 5101-1-2 顔料試験方法−第1部:分散性評価のための分散方法−第2節:ペイントコンディシ

ョナ形振とう機 

備考 ISO 8780-2:1990,Pigments and extenders−Methods of dispersion for assessment of dispersion 

characteristics−Part 2:Dispersion using an oscillatory shaking machineからの引用事項は,この規

格の該当事項と同等である。 

JIS K 5101-1-3 顔料試験方法第−第1部:分散性評価のための分散方法−第3節:高速インペラミル 

備考 ISO 8780-3:1990,Pigments and extenders−Methods of dispersion for assessment of dispersion 

characteristics−Part 3:Dispersion using a high-speed impeller millが,この規格と一致している。 

JIS K 5101-1-4 顔料試験方法−第1部:分散性評価のための分散方法−第4節:ビーズミル 

備考 ISO 8780-4:1990,Pigments and extenders−Methods of dispersion for assessment of dispersion 

characteristics−Part 4:Dispersion using a bead millが,この規格と一致している。 

JIS K 5101-1-5 顔料試験方法−第1部:分散性評価のための分散方法−第5節:フーバーマラー 

備考 ISO 8780-5:1990,Pigments and extenders−Methods of dispersion for assessment of dispersion 

characteristics−Part 5:Dispersion using an automatic mullerが,この規格と一致している。 

JIS K 5101-1-6 顔料試験方法−第1部:分散性評価のための分散方法−第6節:3本ロールミル 

備考 ISO 8780-6:1990,Pigments and extenders−Methods of dispersion for assessment of dispersion 

characteristics−Part 6:Dispersion using a triple-roll millが,この規格と一致している。 

JIS K 5600-4-7 塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第7節:鏡面光沢度 

備考 ISO 2813:1994,Paints and varnishes−Determination of specular gloss of non-metallic paint films at 

20°,60°and 85°からの引用事項は,この規格の該当項目と同等である。 

3. 原理 試験する顔料と,受渡当事者間で協定した比較顔料とを,それぞれ受渡当事者間で協定したバ

インダー系中に規定条件のもとで段階ごとに分散を行う。各段階の分散後にミルベースの一部を採取し,

基材に塗布し,乾燥又は焼き付ける。 

各乾燥塗膜の鏡面光沢度は,JIS K 5600-4-7に従って測定する。光沢度は,分散段階ごと(例えば,時

間,マラーの回転数又は3本ロールミルの通し回数)の関数としてグラフにプロットする。グラフから,

受渡当事者間で協定した鏡面反射光沢度を得るために必要な分散の仕事量を求める。 

4. 必要な補足情報 個々の適用に対しては,この規格で規定する試験方法を補足する。補足情報を,附

属書Aに示す。 

5. 装置及び器具 通常の実験用器具及びガラス器具のほかに,次のものを用いる。 

5.1 

基材 例えば,塗料にはガラス板,印刷インキにはアート紙など。 

5.2 

アプリケータ 基板 (5.1) に均一な厚さで塗布するのに適したもの。例えば,スプレーガン,フィ

ルムアプリケータ又は校正刷り印刷機。 

5.3 

光沢計 JIS K 5600-4-7による。受渡当事者間で協定した入射角度及び反射角度をもつもの。 

5.4 

換気装置付乾燥機 必要な場合に用いる。 

K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6. 手順  

6.1 

顔料分散体の調製  

6.1.1 

分散 顔料の試料は,JIS K 5101-1-1〜JIS K 5101-1-6 で規定する方法の一つを用いて,受渡当事

者間で協定したバインダー系中に受渡当事者間で協定した濃度で分散する。 

7. のように光沢の発現曲線をプロットするために,受渡当事者間で協定した各分散段階で,ミルベース

から光沢測定用のフィルムを作成するのに十分な量の材料を採取する。 

ミルベースから一部を採ることによって,例えば,摩砕ビーズに対しミルベースの比率が変わることに

よって,分散条件が著しく変化するような場合には,別々のミルベースを各々の分散段階で作成し,これ

らのミルベースを同一条件下で分散しなければならない。 

備考 “受渡当事者間で協定した分散段階”に関する手引きは,JIS K 5101-1-1〜JIS K 5101-1-6によ

る。 

6.1.2 

ミルベース組成の調製 ミルベースの組成が意図した最終塗装の組成に相当しない場合には,その

組成が得られるまで必要な成分を添加する。できれば高速インペラを使用して十分にかきまぜる。かきま

ぜは,分散状態に影響を与えないように激しく行ってはならない。凝集又は分離が起こらないように,添

加の手順及び順序を選ぶ。 

6.2 

光沢測定用フィルムの作成  

6.2.1 

塗料の塗布 塗布条件は,光沢に重要な影響を与える。したがって,受渡当事者間の協定によって,

厳密に観察しなければならない。 

必要な場合,6.1.2のようにミルベースの一部を調節して,できるだけ速やかに受渡当事者間で協定した

条件のもとで塗布し,フィルムの表面に欠陥がないことを確認する。 

参考 分散の程度及びそれによる光沢の程度は,凝集,再湿潤(rewetting)などの結果として変化す

る。したがって,この規格の方法で測定するような分散の容易さは,顔料及び/又はバインダー

系の安定性の指標でもある。 

6.2.2 

乾燥又は焼付け 塗料の乾燥又は焼付け条件は,光沢に影響を与えるため,受渡当事者間の協定に

よって,厳密に観察しなければならない。 

塗布した基材は,ガスのこもらない条件のもとで乾燥するか又は受渡当事者間で協定した条件の乾燥機 

(5.4) で焼き付ける。乾燥又は焼付けの間,同時試験するすべての塗布基材は,同じ配向(垂直又は水平)

とする。 

6.3 

光沢の測定 乾燥又は焼き付け後,JIS K 5600-4-7に従って試料の光沢度を3回測定し,三つの結果

の平均値を求める。同じ系列の測定内では,角度条件を一定に保つ(同じ光沢発現曲線のために)。 

備考 印刷したものの測定には,45°の角度が望ましい(この角度は,JIS K 5600-4-7には規定してい

ない。)。 

規定した分散段階の最後でも目標の分散レベルが達成できない場合には,7.b)による。 

7. 結果の表し方 結果の表し方は,次による。 

a) 6.3で得られた平均光沢値は,分散段階の増加の関数(時間,回転数などで表す。)としてプロットす

る。それらの点を通る最適曲線を描く。又は,分散段階の逆数に対して光沢度の逆数をプロットする。 

参考 一般的には,この方法ではほぼ直線となる。 

目標の光沢度に到達するために必要な仕事量は,グラフから外挿によって求める。この結果を,

分散時間,フーバーマラーの回転数などとして表す。 

K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 目標の光沢レベルに到達しなかった場合は,実際に到達可能な最高の光沢として,最終分散段階で測

定した光沢度を報告する。 

8. 試験報告書 試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。 

a) 試験した顔料の種類及びその詳細 

b) この規格及びJIS K 5101-1-1〜JIS K 5101-1-6の引用 

c) 附属書Aの補足情報の項目 

d) 行われた分散仕事量[7.a)参照]及びそれに相当する目標光沢度,又は受渡当事者間で協定した目標

レベルに到達できなかった場合には,到達した最高の光沢に達するのに必要な仕事量及び最高の鏡面

光沢度[7.b)参照] 

e) 光沢の変化を示すグラフ[7.a)参照] 

f) 

この規格で規定する試験手順との相違点 

g) 試験年月日 

K 5101-5-3:2004 (ISO 8781-3:1990) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A(規定)必要な補足情報 

この附属書に示す補足情報は,この規格の試験方法が実施できるように,適切に提供されなければなら

ない。 

必要な情報は,受渡当事者間で合意しておくことが望ましい。試験する製品に関連する国際規格,日本

工業規格又はその他の文献から一部又は全部を引用してもよい。 

a) 分散方法(JIS K 5101-1-1〜JIS K 5101-1-6参照) 

b) バインダーの種類及び指定,並びに顔料及びバインダー系の比率 

c) 基材,フィルム塗布の方法及び乾燥条件(6.2.1及び6.2.2参照) 

d) 規定した入射及び反射角における目標光沢度(鏡面反射値)