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K 4810

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日

本工業規格である。

これによって,JIS K 4810:2001 は改正され,この規格に置き換えられる。


K 4810

:2003

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  試験の種類及び項目

1

5.

  試験方法

1

5.1

  安定度

1

5.2

  感度

5

5.3

  発熱量

12

5.4

  ガス量

17

5.5

  爆速

19

5.6

  爆力

23

5.7

  仮比重

25


日本工業規格

JIS

 K

4810

:2003

火薬類性能試験方法

Testing methods of explosives

1.

適用範囲  この規格は,火薬類の性能試験方法について規定する。

2.

引用規格  付表 に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 4800 のほか,次による。

a) 

起爆感度試験 C  一定の大きさの鋼管に詰めた試料の,JIS K 4806 に規定する雷管による爆ごう(轟)

衝撃に対する感度試験。

b) 

発熱量測定試験  B 形熱量計又は自動熱量計によって試料を燃焼させ,  その発熱量を測定する試験。

c) 

燃焼発生ガス量測定試験  燃焼用ボンブの中に試料を入れ,加熱した点火線によって試料を燃焼させ,

発生した燃焼発生ガス量を水捕集法にて測定する試験。

4. 

試験の種類及び項目  試験の種類及び項目は,表  1 による。

  1  種類及び項目

種類

試験項目

安定度  耐熱試験,  遊離酸試験,  加熱試験

感度

落つい感度試験,  砂上殉爆試験,  摩擦感度試験,  起爆感度試験 C,
点火電流試験

発熱量  発熱量測定試験,

ガス量  燃焼発生ガス量測定試験

爆速

イオンギャップ法,  光ファイバ法,  ドートリッシュ法

爆力

弾動きゅう砲試験,  弾動振子試験

仮比重  仮比重法 A,  仮比重法 B,  仮比重法 C

5. 

試験方法

5.1 

安定度

5.1.1 

耐熱試験  耐熱試験は,次による。

a) 

要旨  試験管に入れた試料を一定温度に加熱し,試料の分解によって発生する酸化性ガス(主として二

酸化窒素)をよう化カリウムでんぷん紙と呈色反応させ,これが一定の標準色に変色するまでの時間を

計って,この時間の長短によって安定度を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1) 

耐熱試験器  耐熱試験用試験管が恒温槽内の規定の位置に確実に固定でき,恒温槽の温度が一定で,


2

K 4810

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槽内の温度を 65±0.5℃に保持できる構造のもの。一例を

  1 に示す。

  1  耐熱試験器(例)

2)

耐熱試験用試験管  一例として図  2 に示すとおり,外径約 20 mm,長さ 165 mm,内容積 38∼40 mL

で,規定の位置 4 か所に刻線があり,上部をゴム栓で密閉できる構造のもの。

単位  mm

  2  耐熱試験用試験管(例)

3)

温度計  温度計は,規定の温度 65±0.5℃が測定できるもの。

c) 

材料  材料は,次による。

1)

よう化カリウムでんぷん紙  耐熱試験に使用するよう化カリウムでんぷん紙は,製造後 2 年以内の

もので,かつ,JIS K 4822 によるものとし,その大きさは縦 25 mm,横 10 mm とする。


2)

標準色紙及び精製滑石粉  耐熱試験に使用する標準色紙及び精製滑石粉は,JIS K 4822 によるもの

とし,標準色紙の大きさは,縦 25 mm,横 10 mm とする。

d) 

試料の調製  試料の調製は,次による。

1)

こう()質状ダイナマイト  3.5 g をとり,ガラス板又はエボナイト板上で米粒大に細かく切り,乳

鉢に入れ,精製滑石粉 7 g を加え,乳棒で静かに軽くすり混ぜ粉末状にしたものを用いる。

2)  1)

以外のダイナマイト  乾燥しているものはそのままのものを,吸湿しているものは 45  ℃で約 5

時間乾燥したものを,3.5 g 用いる。

3)

硝酸エステルを含有する 1)及び 2)以外の爆薬  乾燥しているものはそのままのものを,吸湿してい

るものは,常温で真空乾燥器などによって十分に乾燥したもの又は 45  ℃で約 5 時間乾燥したもの

を,3.5 g 用いる。

4)

ニトロセルロース  乾燥しているものはそのままのものを,吸湿しているものは常温で真空乾燥器

などによって十分に乾燥したもの又は 40∼45  ℃で 4∼5 時間乾燥したものを,試験管の高さの 3 分

の 1 に相当する量を用いる。

5)

硝酸エステルを含有する火薬  粒状のものはそのままのものを,その他のものは細片状にしたもの

を,試験管の高さの 3 分の 1 に相当する量を用いる。

e) 

操作  操作は,次による。

1) 

よう化カリウムでんぷん紙の着色の判定を容易にするため,試験を行う試験室全体を明るくするか

又は試験管(よう化カリウムでんぷん紙の部位)を昼白色などの蛍光灯で明るくすることが望ましい。

2)

試験管の裏に設置する色紙又は板の色は,白色とするのが望ましい。

3)

試料準備及び試験を行う室内の室温は,一定 23±3  ℃とするのが望ましい。

4)

試験管に試料を規定量入れる。

5)

試験管のゴム栓に取り付けたかぎに,よう化カリウムでんぷん紙をつるし,その上部をマイクロピ

ペット又はガラス棒を用いて,体積分率 50  %グリセリン水溶液でぬらす。

6) 

よう化カリウムでんぷん紙をつるしたゴム栓で,試料の入った試験管口を軽く覆う(

  2 参照)。

7) 65

±0.5℃に保った恒温槽へ,試験管を刻線の深さ(刻線⑧)まで湯に浸し,約 10 秒後にゴム栓で試験

管の口を密栓する(

  1 参照)。

8)

試験管を恒温槽に差し入れたときから,よう化カリウムでんぷん紙の乾湿境界部が標準色紙と同一

濃度に着色するまでの時間を測定する。

f) 

評価  試験管を恒温槽に差し入れたときから,よう化カリウムでんぷん紙の乾湿境界部が標準色紙と

同一濃度の色に着色するまでの時間を耐熱時間とする。

5.1.2 

遊離酸試験  遊離酸試験は,次による。

a) 

要旨  遊離酸試験器の中に試料を入れ,試料の分解で発生する酸性ガスによって遊離酸試験器内に封

入された青色リトマス試験紙が,全面にわたり赤色に変色するまでの時間を計って,この時間の長短

によって安定度を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,遊離酸試験器からなり,図  3 に示すとおり,外径 40 mm,長さ 165

mm

の円筒ガラス製容器で,規定の位置 2 か所に刻線があり,上部をゴム栓で密閉できる構造のもの。

単位  mm


4

K 4810

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単位  mm

  3  遊離酸試験器(例)

c) 

材料  材料は,JIS K 4822 に規定する青色リトマス試験紙とし,その大きさは縦 40 mm,横 10 mm と

する。

d) 

操作  操作は,次による。

1)

遊離酸試験器の容積の 5 分の 3(刻線⑥)まで試料を入れる。

2)

遊離酸試験器のゴム栓に付けたつりかぎに,青色リトマス試験紙をつるす。

3)

青色リトマス試験紙をつるしたゴム栓を,試料の入った遊離酸試験器の刻線まで(刻線⑦)入れ,遊

離酸試験器の口を密栓する。

4)

遊離酸試験器の口を密栓したときから,青色リトマス試験紙が全面にわたり赤色に変色するまでの

時間を測定する。

e) 

評価  遊離酸試験器の口を密栓したときから,青色リトマス試験紙が全面にわたり赤色に変色するま

での時間を遊離酸試験時間とする。

5.1.3 

加熱試験  加熱試験は,次による。

a) 

要旨  一定量の試料を筒形はかり瓶の中にはかりとり,一定の温度に保った試験器の中にその筒形は

かり瓶を入れ,一定時間静置後の質量減少量をはかり,元の試料質量に対する減少割合を計算し,そ

の割合によって安定度を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

筒形はかり瓶  一例として図  4 に示すとおり,外径 35∼40 mm,高さ 40∼50 mm のガラス製筒形

はかり瓶で,上部をすり合わせのふたで密閉できる構造のもの。

2)

試験器  加熱器(二重壁内の温水又は温風によって乾燥する器),電気加熱器など,器内の温度を一

定で,均一に保持できる構造のもの。

3)

はかり  測定範囲が 0∼100 g で,測定精度 1mg まで読み取れるもの。

4)

デシケータ  肉厚ガラス製の容器で,孔のあいたしきり板で上下に仕切られ,下部にシリカゲルな

どの乾燥剤を入れ,すり合わせのふたによって容器内部と外気とを遮断できる構造のもの。


単位  mm

  4  筒形はかり瓶(例)

c) 

試料の調製  乾燥しているものはそのままのものを,吸湿しているものは常温で真空乾燥器などによ

って十分に乾燥したもの,約 10 g 用いる。

d) 

操作  操作は,次による。

1)

すり合わせのふたをした筒形はかり瓶の質量をひょう量する。

2)

試料約 10g を筒形はかり瓶にはかりとり,すり合わせのふたで口を軽く覆い,全体をひょう量し,

はかりとった試料の正確な質量を計算する。

3)

試料の入った筒形はかり瓶のふたをとり,一定の温度(75  ℃)に保った試験器の中に入れる。

4)

試料の入った筒形はかり瓶を試験器に入れてから,75  ℃を保ちながら 48 時間静置する。

5) 

試料の入った筒形はかり瓶を試験器から取り出し,ふたと筒形はかり瓶とを別にして,それぞれデ

シケータに入れ常温まで放冷後ひょう量し,試料の減耗量を計算する。

e)

計算  はかりとったもとの試料質量に対する減耗質量の割合は, 次の式によって算出する。

100

×

S

W

W

D

ο

ここに,

D

ο

W

W

S

減耗割合(%) 
筒形はかり瓶とはかりとった試料質量との合計(g) 
48 時間静置後の筒形はかり瓶と試料質量との合計(g)
はかりとった試料質量(g)

e) 

評価  減耗割合によって安定度を評価する。

5.2 

感度

5.2.1 

落つい感度試験  落つい感度試験は,次による。

a) 

要旨  試料を試験機のかなしきの上に置いた 2 個の円筒ころの間に挟み, 鉄ついをその上に落として,

その落高と爆発の状態との関係から火薬類の感度を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

落つい感度試験機  試験機は,2 度打ちしないような装置をもち,鉄ついは鉛直にほぼ自由落下し,

片打ちのないもの。一例を

  5 に示す。

2)

鉄つい  質量 5 kg のもの。

3) 

円筒ころ  JIS B 1506 に規定する円筒ころ,12×12 のもの。

4) 

カバー  鋼製とし,図  6 に示すようなガス抜孔をもつもの。

5)

かなしき  厚さ約 30 mm 以上の鋼製のもの。

6)

すずはく皿  径約 20 mm の円筒すずはく皿(80∼100 g/m

2

)

を押型でへこませ,径 12 mm の皿状にし

たもの。


6

K 4810

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単位  mm

  5  落つい感度試験機(例)

c) 

試料の調製  試料の調製は,次による。

1) 

吸湿していないものを用いる。

2) 

吸湿している試料は,各々の種類に応じ,5.1.1 の d)の 2)4)によって,十分に乾燥する。

3) 

こう(膠)質状のものは,厚さ 0.7 mm,径 11 mm の円板状とし,粉状又は半こう(膠)質状のものは容

量 0.10∼0.12 mL の半球状のさじ一杯とする。

d) 

操作  操作は,次による。

1) 

試験に使用する円筒ころは,十分に油などを除去する。

2)

  7 に示すように試験機のかなしきの上に置いた 2 個の円筒ころの間に,すずはく皿に入れた試料

を挟む。

3)

かなしきに

  6 に示すカバーを図  7 のようにかぶせる。

4)

鉄ついを適切な高さから円筒ころ上に落として爆発の状態を調べる。

備考  試験に使用した円筒ころは,表  2 の判定基準によって爆と判断されたときは,再び用いない。

図 6  ガス抜きカバー(例)


  7  組立図(例)

  2  爆・不爆の判定基準

区分

判定基準

完爆:爆音,煙を発し,試料は完全になくなる。試験後円筒ころの面に爆こん

が残り,布で軽くふいても取れない。

半爆:爆音,煙を発し,  試料は多少残る。試験後円筒ころの面に爆こんが残り,

布で軽くふいても取れない。

分解:概して爆音,煙を発せず,試料はほとんど残る。試験後円筒ころの面に

黒い線状の爆こんがかすかに残り,  布で軽くふいても取れない。

不爆

不爆:爆音,  煙を発せず,  試料に変化を認めない。円筒ころの面に黒い線状

の爆こんのようなものが残るときがあるが,  布で軽くふくと取れる。

e) 

評価  評価は,次のとおり行う。

1)

同一落高で連続 6 回行い,1 回だけ爆発するか,又は 1 回だけ爆発すると推定される落高を求め,

これを 1/6 爆点とする(分子は爆の数,分母は試験の数。)。

備考  爆・不爆の判定は,表  2 による。

2)

試験は,5 cm,10 cm,15 cm,20 cm,30 cm,40 cm 及び 50 cm のうちの適切な落高で行い,1/6 爆

点を

  3 に示す落高の範囲から落つい感度の等級を求める。

例 20

cm

の落高で 2/6 であり,15 cm の落高で 0/6 であると,1/6 爆点は 15 cm 以上 20 cm 未満の感度

(

等級 4)となる(

  3 参照)。


8

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  3  落つい感度の等級

落つい感度(等級)

1/6

爆点の落高 cm

1

          5 未満

2

  5

以上∼10 未満

3

級 10 以上∼15 未満

4

級 15 以上∼20 未満

5

級 20 以上∼30 未満

6

級 30 以上∼40 未満

7

級 40 以上∼50 未満

8

級 50 以上

5.2.2 

砂上殉爆試験  砂上殉爆試験は,次による。

a) 

要旨  砂の上に 2 本の試料薬包を一定距離をおいて直線上に並べ,一方の試料薬包を起爆させて,も

う一方が殉爆するかどうかを調べる。試料薬包間の距離を種々変えて殉爆する最大距離を求める。

備考  殉爆は,JIS K 4800 による。

b) 

器具  雷管は,JIS K 4806 に規定する雷管とする。

c) 

試料  製品薬包

d) 

操作  操作は,次による。

1)

砂床上に薬包径の半円筒形の溝を作る。

2)  2

本の薬包を溝の中に一直線に並べる。薬包間の距離は薬包径の倍数刻みとする。

3)

薬包付き雷管を起爆し,殉爆するかどうかを調べる。

4)  3

回連続して殉爆する最大距離を求める。

e) 

計算  殉爆度は,次の式によって算出する。

B

A

n

ここに,

n

A

B

殉爆度 
最大殉爆距離(mm) 
試験薬包の径(mm)

5.2.3 

摩擦感度試験  摩擦感度試験は,次による。

a) 

要旨  試料を,試験機に取り付けた磁器製の摩擦棒と摩擦板との間に挟み,荷重をかけた状態で摩擦

運動をさせて,その荷重と爆発の状態との関係から火薬類の感度を調べる。


b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1) 

摩擦感度試験機  BAM 式と同一形式で,一例を図  8 に示す。おもりと荷重との関係は,表  4 に適

合するものとする。摩擦板を載せた台座は,最高 7 cm/s の速度で 1 cm の往復運動をするものでな

ければならない。

単位  mm

  8  摩擦感度試験機(例)

  4  摩擦感度試験機のおもりと荷重との関係

単位  N

おもりの番号

おもりの位置

1

  4.9

  5.9

  6.9

  7.8

  8.8

  9.8

2

  9.8

 11.8

 13.7

 15.7

 17.7

 19.6

3

 19.6

 23.5

 27.5

 31.4

 35.3

 39.2

4

 29.4

 35.3

 41.2

 47.1

 53.0

 58.8

5

 39.2

 47.1

 54.9

 62.8

 70.6

 78.5

6

 58.8

 70.6

 82.4

 94.1

105.9

117.7

7

 78.5

 94.1

109.8

125.5

141.2

156.9

8 117.7

141.2

164.8

188.3

211.8

235.4

9 176.5

211.8

247.1

282.4

317.7

353.0

2)

摩擦棒及び摩擦板  共に磁器製(

1

)

で,硬さはショア硬さ(

2

)

90∼110HS で,

  9 に示す大きさのもの。

摩擦板は表面に平行なしま目をもち,その表面粗さ(

3

)

は,10 点平均 15

µm のもの。

(

1

組成  陶石・長石・粘度鉱物(質量比 40:25:35)の混合物を約 1 400  ℃で焼結したもの。

(

2

) JIS 

2246

による。

(

3

)  JIS B 0601

及び JIS B 0651 による。


10

K 4810

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単位  mm

  9  摩擦棒及び摩擦板

c) 

試料の調製  試料の調製は,次による。

1)

吸湿していないものを用いる。

2)  1

回の試験薬量は,約 0.01 mL とする。

3) 

吸湿しているものは,十分に乾燥して用いる。

d) 

操作  操作は,次による。

1) 

試験に使用する摩擦棒及び摩擦板は,十分に乾燥し,清浄なものを用いる。

2) 

摩擦板は,表面のしま目が台座の移動方向と直角になるように置いて固定する。

3) 

摩擦棒は,チャックで固定する。

4) 

摩擦棒と摩擦板との間に試料を挟み,腕木におもりを掛ける。

5) 

粉状薬の置き方は,

 10 のように棒と板との接触する点に対して,前後に 1:2 の割合になるよう

に置く。

6) 

おもり及びおもりの位置によって荷重を定めて行う。

7) 

試料に荷重をかけた状態で,摩擦板を往復運動させて,爆発の状態を調べる。

備考  摩擦板は場所をずらせて数回,摩擦棒は上下各 1 回用いる。

 10  試料の置き方

e) 

評価  評価は,次による。

1) 

同一荷重で連続 6 回行い,1 回だけ爆発するか,又は 1 回だけ爆発すると推定される荷重の範囲を

求め 1/6 爆点とする。

備考  爆,不爆の判定は,表  5 による。

2) 1/6

爆点を

  6 に示す荷重から摩擦感度の等級を求める。


  5  爆,不爆の判定基準

区分

判定基準

爆音      :爆音を発生する。 
発火・発煙:爆音は認められないが,  炎又は煙が認

            められる。

不爆

部分変化  :試料が溶融又は変色するが,  爆音・炎・

煙などは認められない。

無反応    :爆音・炎・煙を発せず,  試料に変化を
            認めない。

  6  摩擦感度の等級

摩擦感度(等級)

1 6

爆点    N

1

        9.8 未満

2

    9.8

以上   19.6 未満

3

19.6

以上   39.2 未満

4

39.2

以上   78.5 未満

5

78.5

以上  156.9 未満

6

級 156.9 以上  353.0 未満

7

級 353.0 以上

5.2.4 

起爆感度試験 C  起爆感度試験 C は,次による。

a) 

要旨  コンクリート破砕器の破砕薬などの火薬試料を一定の大きさの鋼管に充てんし,鋼管の一端中

央に挿入した雷管を起爆させ,試料の起爆感度を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

試験装置  試験装置は,配管用炭素鋼鋼管,ゴム栓又はコルク,6 号雷管からなるもので,図 11

に示すような試験装置とする。

2) 

配管用炭素鋼鋼管  JIS G 3452 に規定する SGP25A の鋼管で,外径 34.0 mm,内径 27.6 mm,肉厚

3.2 mm

で長さが 200 mm のものとする。鋼管は,ゴム栓又はコルクを挿入して鋼管の両端をしっか

りふさぐことができるものとする。

3)

ゴム栓又はコルク  10 号のゴム栓又はコルクとする。

4)

雷管  起爆用の雷管は,6 号雷管 1 本とする。雷管は 1 個のゴム栓又はコルクの中央内部に取り付

ける。

単位  mm

 11  起爆感度試験 の試験装置


12

K 4810

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c) 

操作  操作は,次による。

1) 

鋼管の一端に 10 号ゴム栓又はコルクを 10 mm 以上挿入する。

2)

試料を鋼管に充てんする。

3) 

起爆用の雷管を取り付けたゴム栓又はコルクを 10 mm 以上挿入して他端をしっかりふさぐ。

4) 

試料を充てんした試験装置を土又は砂の上に横にして置き,雷管を起爆させ鋼管の裂け具合を調べ

る。

5) 

試験時の試料温度を記録しておくことが望ましい。

d) 

評価  鋼管の裂け具合によって,試料の爆,不爆を判定する。

e) 

判定基準  鋼管の一端から他端の全長にわたって 1 個以上の裂け目が生じた場合は爆とし,それ以外

は不爆とする。

5.2.5 

点火電流試験  点火電流試験は,次による。

a) 

要旨  コンクリート破砕器の点火に用いられる点火具などに規定の電流を通電し,点火具などの発火

感度を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,定電流電源装置とし,装置内のトランスで電圧を下げ,整流して直

流の定電流を取り出すための装置で,通電する電流値及び通電時間を制御できる装置並びにスイッチ

が組み込まれたもの。

c) 

操作  操作は,次による。

1) 

外部電源と定電流電源装置とを接続する。外部電源は,通常 AC100 V を用いる。

2) 

定電流電源装置に組み込まれた電流値制御装置を目的の電流値にセットする。

3)

定電流電源装置に組み込まれた通電時間制御装置を目的の通電時間にセットする。

4) 

試料を試験用筒中,砂中などにセットし,試料を定電流電源装置に接続する。

5) 

定電流電源装置に組み込まれたスイッチを入れ,規定の電流を規定の時間通電し,試料が発火する

かしないかを調べる。

d) 

評価  スイッチを入れ,規定の電流を規定の時間,試料に通電し,発火するかしないかの発火感度を

電流値と時間とで評価する。

5.3 

発熱量

5.3.1 

発熱量測定試験  発熱量測定試験は,次による。

a) 

要旨  コンクリート破砕器の破砕薬などの火薬試料を窒素雰囲気中で,熱研式 B 形熱量計(以下,B 形

熱量計という。)又は熱研式自動熱量計(以下,自動熱量計という。)によって燃焼させ,その間の温度

上昇を測定し,試料 1 g に対するジュール(J)値を求め,発熱量を測定する。

b) 

材料  材料は,次による。

1)

窒素  可燃物を含まない純度の高いものとする。

2)

水  蒸留水又はイオン交換樹脂によって脱塩処理した水を用いる。

3)

着火薬  試料への着火性をよくするため,着火薬約 0.1 g を用いてもよい。

なお,着火薬の一例として,けい素鉄と鉛丹の混合物(質量比 1:1)が用いられる。

4)

安息香酸  JIS K 8073 に規定する安息香酸(

4

)

を用いる。

(

4

)  70

∼80℃の乾燥機内で 2 時間以上乾燥するか又はシリカゲル入りのデシケータ内で 48 時間以上

乾燥したものを用いる。

c) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1) 

熱量計用ベックマン温度計  熱量計用ベックマン温度計(内筒用)は,0.01 度目盛のもので計量法の


検定に合格したもの。さらに,器差表付検定熱量計用ベックマン温度計と比較して補正するか,ゲ

ーリュサック法又はこれと同等の精確さの方法によって補正する。

2)

標準温度計  標準温度計は,目盛範囲 0∼50  ℃,0.1 度目盛のもの。

3)

錠剤成型機  錠剤にした試料を用いる場合には,直径約 10 mm 程度の錠剤を成形できるものを用い

るのがよい。点火線のとり付けは,穴のある錠剤を作り点火線を挿入するか,又は点火線を封入し

て錠剤を成形する。

4)  B

形熱量計  B 形熱量計は,4.1)4.7)とし,室温変化の少ない部屋(例えば,外気の流通が少ない部

屋で,直射日光及びふく射熱の当たらない場所。)に置くものとする。一例を

 12 に示す。

4.1)

熱量計ボンブ  ボンブの本体及びふたの内面に用いる材料は,ステンレス鋼 SUS304 又はこれと

同等以上の機械的性質をもち,かつ,その内面は,試料の燃焼によって生成する酸によって腐食

し難いものとする。また,ボンブの容量は(300±15) mL で,20 MPa の水圧試験に 5 分間耐えるも

のとする。一例を

 13 に示す。

4.2)

内筒  熱量計ボンブを挿入する内筒は,内径は 135±15 mm,深さは 256±5 mm で,内外面にク

ロム又はニッケルめっきを施して研磨したもの。

4.3)

中間筒  内径は 178±15 mm,深さは 300±5 mm のもの。

4.4)

外槽  図 12 のような寸法のもので,規定の機能(

5

)

をもつもの。また,電気回路と外槽との間の絶

縁抵抗は,2 MΩ以上とする。

(

5

加温水槽は,水 2 L 以上を 30 分以内で 20∼100  ℃に昇温でき,注水管の注水弁は,90  ℃以上

の熱水 500 mL を 25 秒以内で外槽に注入できるもの。その間,外槽の温度分布は,定められた

2

点(

 12 の X,Y。)で温度差が 0.2  ℃以内になるもの。

4.5)

燃焼皿  白金製,ステンレス鋼 SUS304 製又はこれと同等以上の耐熱性をもつ鋼製,石英製又は

JIS R 1302

に規定する磁器製(

6

)

のもので,その上部の内径は 27±2 mm,底部の内径は 22±2 mm,

深さは 13±2 mm のものが望ましい。

(

6

磁器製燃焼皿は,多孔質のものを用いてはならない。

4.6)

点火線  径約 0.1 mm,長さ約 100 mm のニッケル線を用いる。点火線は,水当量測定の場合,個々

の試料の発熱量測定の場合,同一材質及び同一寸法のものを用いる。

4.7)

点火線用電源  試料の点火には,15∼25 V の電源を用いる。点火の有無の確認のため,点火回路

には,電流計又はパイロットランプを取り付ける。

5)

自動熱量計  自動熱量計は,1)4.7)に準じ,すべての電磁弁の開閉は円滑で,漏れがないようにす

る。


14

K 4810

:2003

単位  mm

 12  形熱量計(例)

単位

mm

 13  形熱量計ボンブ(例)


d) 

試料の調整  試料の調製は,次による。

1)

試料は,そのまま用いる。乾燥品の発熱量を測定する場合は乾燥して用い,水分を測定しておく。

2)

試料は,約 1g を 0.1mg まではかりとる。

3)

試料は,そのまま用いるか,成形して錠剤として使用することもできる。窒素雰囲気にするためボ

ンブ内を窒素で置換するときは,試料が飛散しないようにする。

e) 

操作  操作は,次による。

1)  B

形熱量計  B 形熱量計の場合は,次による。

1.1)

加温水槽の準備  加温水槽に水を満たし,スイッチを入れて加温しておく。

1.2)  B

形熱量計ボンブの準備  B 形熱量計ボンブの準備は,次による。

1.2.1)

電極下のつり下げ金具に試料皿を置き,点火線をセットする。

1.2.2)

計量した試料が点火線に接触するように,燃焼皿に入れる。着火薬を使用する場合には,着火薬

が点火線に接触するように,着火薬及び試料を燃焼皿に入れる。

1.2.3)

ふたをした後,窒素を徐々に注入して内部を窒素で置換し,完全に密閉する。

1.2.4)

水中に沈めて気密を確かめる。

1.3)

内筒の準備  内筒の準備は,次による。

1.3.1) 

ベックマン温度計(内筒用)をその基点の温度が室温より 2∼3  ℃低くなるように調整する。この

調整は,気温の変化を考慮して年に 3∼4 回実施する。

1.3.2)

内筒に入れる水の温度を標準温度計を用いて,室温より 1∼2  ℃低い温度に調節する。

1.3.3)

温度調節した水 2 000∼2 200 g を 1 g まで内筒にはかりとる。

1.4)

中間筒の準備  中間筒の準備は,次による。

1.4.1)

中間筒の定位置に 1.3)によって準備した内筒を装入し,その中央に 1.2)によって準備したボンブ

を取り付ける。

1.4.2)

ボンブの端子に点火用電線を接続する。

1.4.3)

中間筒のふたをして,ちょうねじで密閉する。

1.4.4)

内筒用かき混ぜ機を入れる。

1.5)

外槽の準備  外槽の加温水槽から外槽中に熱水を注入し,外槽水と内筒水との温度差を 0.1  ℃以

内にして,かき混ぜ機を継続して動かす。内筒用かき混ぜ機の回転数は,ストロボスコープボー

ドによって,毎分約 800 回に調節する。

1.6)

点火及び温度の測定  点火及び温度の測定は,次による。

1.6.1)  1

分ごとに熱量計用ベックマン温度計(内筒用)を軽くたたいて示度を 0.001  ℃まで読み,それが

連続 3 回一定となったとき,その温度を記録し,試料点火スイッチを入れる。

1.6.2)

内筒の温度が上昇し始めたら,直ちに注水弁を用いて 90  ℃以上の熱水を外槽との温度差が

0.3

℃以内になるように調節する。

1.6.3)

その後,内筒と外槽の温度差を 0.1  ℃以内に保ち,1 分ごとに熱量計用ベックマン温度計(内筒用)

を軽くたたいて示度を 0.001  ℃まで読み,連続 3 回同一温度を得たとき,その温度を記録して測

定を終了する。

1.6.4)

測定終了後のボンブは,静かにガスを放出して,残留すすなどを確認する。もし,燃え残りなど

が認められたときは,再度測定を行う。

2) 

自動熱量計  自動熱量計の場合には,次による。

2.1)

加温水槽の電源スイッチを入れる。


16

K 4810

:2003

2.2) 

ボンブの準備は,1.2)による。

2.3)

基準温度目盛を室温に近い温度に合わせる。ただし,自動調整機構のある装置では,この操作は

不要である。

2.4)

室温とほぼ同じ温度の水 2 000∼2 200 g を 1 g まで内筒にはかりとる。ただし,自動給水装置があ

る場合には,この操作は不要である。

2.5)

中間筒の準備は,1.4)による。

2.6)

熱量計にボンブを取り付け,ボンブの端子に点火用電線を接続する。

2.7)

温度指示装置の値の変動がなくなったら,その値を 0 に調節する。

2.8)

試料点火スイッチを入れる。

2.9)

測定が自動的に終了したとき,指示値を読みとる。

2.10)

測定終了後のボンブの処理は,1.6.4)による。

f) 

装置の校正  装置の校正は,装置の据付け時,据付け場所の移動など測定条件に変更があった場合,

内筒,ボンブ,中間筒など装置の一部を補修し又は更新したとき,長時間使用しなかった場合,内筒

用ベックマン温度計の基点を変更したときなどに行う。

1)  B

形熱量計  B 形熱量計の場合には,次による。

1.1) b)

の 4)に規定する安息香酸約 1g を用いて錠剤を作り,これを e)と全く同様の操作によって燃焼さ

せ,次の式によって算出する。錠剤を成形して用いるには,次の方法のいずれかによる。

1.1.1) 

穴のある錠剤を作り,これに折り曲げた点火線の先端を差し込む。この場合には錠剤だけの質量

を 0.1g まではかる。

1.1.2) 

質量既知の点火線の中心部を封入した錠剤を作り,その質量を 0.1g まではかる。

1.2) 

水当量は,次の式によって算出する。

1

m

C

m

Q

aq

t

b

b

×

×

ε

ここに,

ε

水当量(g)

b

Q

安息香酸の発熱量(J/g)

b

m

安息香酸の質量(g)

t

上昇温度(℃)

aq

C

測定温度における水の比熱(J/g・℃)

1

m

内筒水量(g)

1.3) 

水当量の測定は,3 回以上繰り返して行い,8.0 g 以内で一致した 3 個の値の平均値を所要の値と

する。

2) 

自動熱量計  自動熱量計の場合には,b)の 4)に規定する安息香酸約 1 g を用いて錠剤を作り,これ

を e)と全く同様の操作によって燃焼させ,次のように調整する。

2.1)

用いた安息香酸の使用量に対応する発熱量を計算し,熱量計の指示値との差を求めて,目盛の調

整を行う。

2.2) 

計算発熱量との差が±84 J となるまで,2.1)の操作を繰り返し行う。

g) 

発熱補正  着火薬を用いた場合には,あらかじめ 1 g 当たりの着火薬の発熱量を求め,この試験に用

いた質量を乗じた値を補正値とする。

h) 

発熱量の計算  発熱量の計算は,次の式によって計算する。小数点以下 1 けたまで求めた数値を,JIS 

Z 8401

によって整数第 1 位に丸める。


1)  B

形熱量計で測定した場合には,次の式によって計算する。

ο

ε

m

e

C

m

Q

aq

t

gr

v

×

×

)

(

1

,

ここに,

gr

v

Q

,

発熱量(J/g)

t

温度上昇(℃)

ε

水当量(g)

1

m

内筒水量(g)

aq

C

水の比熱(J/g・℃)

e

発熱補正(J)

ο

m

試料のはかりとり量(g)

2)

自動熱量計で測定した場合には,次の式によって算出する。

ο

m

e

d

Q

gr

v

,

ここに,

gr

v

Q

,

発熱量(J/g)

d

熱量計の指示値(J)

3) 

水分がある試料の場合には,次の式によって無水ベースに補正する。

s

gr

v

M

Q

Q

100

100

,

×

ここに,

Q

無水の試料の発熱量(J/g)

gr

v

Q

,

1)

又は 2)の発熱量(J/g) 

s

M

試料の水分(%)

i) 

測定  測定は,2 回繰り返し行い,その平均値を発熱量とする。

なお,2 個の測定値は,同時に併記しておくことが望ましい。

5.4 

ガス量

5.4.1 

燃焼発生ガス量測定試験  燃焼発生ガス量測定試験は,次による。

a) 

要旨  コンクリート破砕器の破砕薬などの火薬試料を燃焼用ボンブの中に入れ,点火線によって燃焼

させ,排気管を経由して水槽中のメスシリンダーに燃焼発生ガスを捕集して燃焼ガス量を求める。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

燃焼発生ガス量測定装置  測定装置は,燃焼用ボンブ,排気管,水槽,メスシリンダー及び燃焼皿

からなるもので,一例として

 14 に示す。

2)

燃焼用ボンブ  材質は SUS304 で,大きさの一例を図 14 に示す。

3)

排気管  ボンブ排気口の接続部は金属製で,大きさは外径約 9 mm,内径約 1 mm,メスシリンダー

への導入側はシリコーンゴムチューブで,外径約 12 mm,内径約 8 mm,長さ約 700 mm のもの。

4)

燃焼皿  5.3.1 の c)の 4.5)による。

5) 

水槽  一例として,材質はアクリル樹脂で,大きさは縦約 500 mm,横約 130 mm,高さ約 130 mm,

厚さ約 5 mm のもの。

6) 

メスシリンダー  JIS R 3505 に規定する 500 mL のものとする。

7) 

温度計  JIS B 7411 に規定する 100  ℃のものとする。

8)

可変抵抗器  点火線を赤熱させ,試料を着火させるに十分な熱量が得られるよう調整可能な抵抗を

組み入れたもの。

9) 

着火薬  試料への着火性をよくするため着火薬を用いる場合は,5.3.1 の b)の 3)による。


18

K 4810

:2003

単位  mm

                        ①  電源                          ⑥  ニードル弁

                        ②  スイッチ                      ⑦  排気管 
                        ③  可変抵抗器                    ⑧  水槽 
                        ④  電流計                        ⑨  メスシリンダー

                        ⑤  燃焼用ボンブ

 14  燃焼発生ガス量測定装置(例)

c) 

試料の調製  試料は,そのままのものを用いる。

d) 

操作  操作は,次による。

1)

試料約 1 g を 0.01 g まで正確にはかりとる。

2)

電極下のつり下げ金具に燃焼皿を置き,点火線をセットする。

3)

計量した試料が点火線に接触するように,燃焼皿に入れる。着火薬を使用する場合には,着火薬が

点火線に接触するように,着火薬及び試料を燃焼皿に入れる。

4)

ふたをした後,窒素を徐々に注入して内部を窒素置換し,完全に密閉する。

5)

ニードル弁を閉じ,ボンブ排気口へ排気管を発生ガスがもれないようにつなぐ。

6)

メスシリンダーを水槽(水道水を約 6.5 L 入れておく。)に入れて空気を排気してから,メスシリンダ

ーを倒立させて保持し,その中に排気管を導入する。

7)

ボンブの電極に電線をつなぎ,100 V 電源のスイッチを入れる。

8)

ボンブが温かくなり燃焼したことを確認して電源のスイッチを切り,電線を電極から外す。

9)

ニードル弁を開き燃焼ガスを排出させ,メスシリンダー中に捕集する。

10)

燃焼ガスの排出が終了したらメスシリンダー内のガス量を測定する。

11) 

水槽の温度を測定する。

e) 

燃焼発生ガス量の算出  燃焼発生ガス量は,次の式によって算出する。

W

t

G

G

÷

×

273

273

ο

ここに,

G

燃焼発生ガス量(mL/g)

ο

G

メスシリンダー空間容積(mL)

t

水槽の温度(℃)

W

はかりとった試料質量(g)


f)

発生ガス量補正  着火薬を用いた場合には,あらかじめ 1 g 当たりの着火薬の発生ガス量を求め,こ

の試験に用いた質量を乗じた値を補正値とする。

g)

測定回数  測定は 2 回繰り返して行い,その平均値を燃焼発生ガス量とする。

なお,2 個の測定値は,同時に併記しておくことが望ましい。

5.5 

爆速  爆速は,イオンギャップ法,光ファイバ法,又はドートリッシュ法のいずれかによる。

5.5.1 

イオンギャップ法  イオンギャップ法は,次による。

a) 

要旨  鋼管に充てんした試料の中に一定間隔で 2 本のイオンギャップ[爆ごう(轟)波面の検出端子]を

挿入し,鋼管の一端から試料を起爆させ,爆ごう(轟)波がイオンギャップ間を通過する時間を測定し,

この時間とイオンギャップの間隔から爆速を算出する。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

試験装置  試験装置は,図 15 に示すようにイオンギャップ,パルス発生装置,計時装置及び鋼管

からなるものを標準とする。

2)

イオンギャップ  イオンギャップは,直径 0.3∼0.7 mm のエナメル被覆銅線を 2 本より会わせ,先

端を切断したものとする。

3)

パルス発生装置  イオンギャップが短絡したときに単一のパルスを出すようなパルス発生回路を二

組もつもので,

 16 はパルス発生回路の一例である。

4)

計時装置  パルス発生装置から得られた 2 個のパルスの時間間隔を計測する装置で,タイムカウン

ターによる直接の計測,又はオシロスコープなどの記録装置を用いたパルス間隔の読み取りによる

(

タイムカウンターは計時最小単位 0.1

µs 以下のものを用い,記録装置もこれに準じる時間分解能を

もつもの。)。

5) 

鋼管  JIS G 3452 に規定する 32A 鋼管。管は一端をクラフト紙など適切なものでふたをし,他の端

は鋼板でしっかりふたのできるようにする。

6) 

雷管  起爆用の雷管は,JIS K 4806 に規定する雷管。

 15  イオンギャップ試験装置(例)


20

K 4810

:2003

 16  パルス発生回路(例)

c) 

操作  操作は,次による。

1)

試料を鋼管に詰める。

2) 

爆速測定の 2 点間の距離を約 10 cm に取り,正確に測定した後,イオンギャップの両端末を試料内

に約 10 mm 鉛直に挿入する。

3)

起爆雷管底と最も接近したイオンギャップ端末との間隔は 5 cm 以上とする。

4)

起爆し,爆ごう(轟)波がイオンギャップ間を通過する時間を 0.1

µs の精度ではかる。

d) 

計算  爆速は,次の式で算出し,その値は 10 m/s 刻みで表示し,試料温度及び仮比重を付記する。

備考  仮比重とは,薬量を鋼管内容積で除したもの。

T

a

D

100

ここに,

D

:  爆速(m/s)

a

:  2 点間の距離(cm)

T

:  爆ごう(轟)波がイオンギャップ間を通過する時間(s)

5.5.2 

光ファイバ法  光ファイバ法は,次による。

a) 

要旨  鋼管に充てんした試料の中に一定間隔で 2 本の光ファイバ[爆ごう(轟)波の検出端子]を挿し,鋼

管の一端から試料を起爆させ,爆ごう(轟)波が光ファイバ間を通過する時間を測定し,この時間と光

ファイバの間隔から爆速を算出する。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

試験装置  試験装置は,図 17 に示すように光ファイバ,光検知装置,記録装置及び鋼管からなる

ものを標準とする。

2)

光ファイバ  ガラス系ファイバ又はプラスチック系ファイバを使用し,試料への挿入端面は黒色塗

料が塗布されているか又はアルミニウムはくで覆いがしてあるものとする。

3)

光検知装置  光検知装置の光電素子は,検知応答速度 10 ns 以下で受光面が平面となるものを使用

する。

 18 は光検知回路の一例である。

4)

記録装置  現象に見合った掃引速度をもつオシロスコープ又はタイムカウンターを使用することと

する。

5)

鋼管  JIS G 3452 に規定する 32A 鋼管とする。管は一端をクラフト紙など適切なものでふたをし,

他の端は鋼板でしっかりふたのできるようにする。

6)

雷管  起爆用の雷管は,JIS K 4806 に規定する雷管とする。


 17  光ファイバ試験装置(例)

 18  光検知回路(例)

c) 

操作  操作は,次による。

1)

試料を鋼管に詰める。

2)

爆速測定の 2 点間の距離を約 10 cm に取り,正確に測定した後,先端の端面を黒色塗料で塗布又は

アルミニウムはくで覆いをした光ファイバの両端末を試料内に約 10 mm 垂直に挿入する。

3)

起爆雷管底と最も接近した光ファイバ端末との間隔は 5 cm 以上とする。

4)

起爆し,爆ごう(轟)波が光ファイバ間を通過する時間を 0.1

µs の精度ではかる。

d) 

計算  爆速は,次の式で算出し,その値は 10 m/s 刻みで表示し,試料温度及び仮比重を付記する。

T

a

D

100

ここに,

D

:  爆速(m/s)

a

:  2 点間の距離(cm)

T

:  爆ごう(轟)波が光ファイバ間を通過する時間(s)

5.5.3 

ドートリッシュ法  ドートリッシュ法は,次による。


22

K 4810

:2003

a) 

要旨  鋼管に充てんした試料の中に一定間隔で 1 本の導爆線(爆速既知のもの。)の両端末を挿入し,

鋼管の一端から試料を起爆させ,導爆線の両端末に伝爆させ,鉛板上に発生する爆発会合点の位置,

導爆線端末の間隔及び導爆線の爆速の関係から試料の爆速を算出する。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1) 

試験装置  試験装置は,図 19 に示すように導爆線,鉛板及び鋼管からなるものを標準とする。

2) 

導爆線  導爆線は,爆速の既知のものを使用し,長さ約 1.2 m とする。

3)

鉛板  鉛板の寸法は,通常厚さ 10 mm,長さ 180 mm,幅 60 mm とする。

4)

鋼管  JIS G 3452 に規定する 32A 鋼管とする。管は一端をクラフト紙など適切なものでふたをし,

他の端は鋼板でしっかりふたのできるようにする。

5)

雷管  起爆用の雷管,JIS K 4806 に規定する雷管。

 19  ドートリッシュ試験装置(例)

c) 

操作  操作は,次による。

1)

試料を鋼管に詰める。

2)

爆速測定の 2 点間の距離を約 10 cm に取り,

正確に測定した後,

導爆線の両端末を試料内に約 10 mm

垂直に挿入する。

3)

起爆雷管底と最も接近した導爆線末端との間隔は,5 cm 以上とする。

4)

導爆線の中心に鉛板上の基線を合わせる。

5)

起爆し,導爆線の爆発会合点と基線との距離をはかる。

d) 

計算  爆速は,次の式で算出し,その値は 50 m/s 刻みで表示し,試料温度及び仮比重を付記する。


X

a

D

D

2

ο

ここに,

D

爆速(m/s)

ο

D

導爆線の爆速(m/s)

a

2 点間の距離(cm)

X

導爆線の爆発会合点と基線との距離(cm)

5.6 

爆力

5.6.1 

弾動きゅう砲試験  弾動きゅう砲試験は,次による。

a) 

要旨  弾丸をきゅう砲内に挿入し,試料をきゅう砲の薬室内で起爆させると弾丸が飛び出す反作用と

してきゅう砲が後退する。この後退量を振れ角として測定し,これを基準薬である TNT の場合の振れ

角と比較して試料の爆力を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

弾動きゅう砲試験機  一例を図 20 に示す。主要寸法などは,通常次による。

きゅう砲振子の質量  約 450 kg

振子重心の支点からの距離  約 3 000 mm

弾丸の質量  約 17 kg

2)

雷管  起爆には,JIS K 4806 に規定する雷管を用いる。

c) 

試料  1 回の装薬量は 10 g とし,すずはく(80∼100 g/m

2

)

に包み,内径 24 mm の薬包とする。

d) 

操作  操作は,次による。

1)

試験薬包の導火線部を弾丸の中心にある孔に挿入し,弾丸を砲こう(腔)内に装てんした後,爆薬が

きゅう砲薬室の中心にくるように試験薬の位置をきめる。

2)

試験薬包を付けたまま静かに弾丸をきゅう砲の砲こう(腔)に挿入する。

3) 

標尺のゼロ点と指針とを合わせる。

4)

試料を爆発させ,きゅう砲の後退による振れ角を測定する。

5)

試料の試験を行った後,基準薬であるトリニトロトルエンについて同様の試験を行い,振れ角を求

める。

e)

計算

1) 

弾動きゅう砲比  JIS K 4813 に規定するトリニトロトルエン(粒度は JIS Z 8801-1 の試験用ふるい

1.18 mm

通過量 95  %以上)を基準薬として,次の式によって算出される値を弾動きゅう砲比として

表示する。

100

cos

1

cos

1

×

ο

θ

θ

BMR

ここに,

BMR

弾動きゅう砲比(%)

θ

試料の振れ角(°)

ο

θ

TNT の振れ角(°)

2)  RWS

  松ダイナマイト(NG92  %,NC8  %)を基準として,次の式によって算出される値を RWS と

して表示する。

100

cos

1

cos

1

×

ο

θ

θ

R

ここに,

R

RWS(%)

θ

試料の振れ角(°)

ο

θ

松ダイナマイトの振れ角(°)


24

K 4810

:2003

また,1)によって求められた弾動きゅう砲比を 1.6 で除し,その値を RWS として表示することが

できる。

 20  弾動きゅう砲試験機(例)

5.6.2 

弾動振子試験  弾動振子試験は,次による。

a) 

要旨  試料をきゅう砲の薬室内で起爆させ発生したガス圧によって,前方に設置されている振子を後

退させる。この振子の後退量を測定し,これを基準薬である 60  %桜ダイナマイトの場合の後退量と

比較して試料の爆力を調べる。

b) 

装置及び器具  装置及び器具は,  次による。

1)

弾動振子試験機  一例を図 21 に示す。通常の主要寸法は,図 21 による。

2)

雷管  起爆には JIS K 4806 に規定する雷管を用いる。

c) 

試料  試料は,径 32 mm の薬包とし,1 回の装薬量は 100 g とする。


 21  弾動振子試験機(例)

d) 

操作  操作は,次による。

1)  JIS Z 8801-1

の 1 mm を通った乾燥粘土粉 1 kg,川砂など 1 kg を直径約 53 mm のハトロン紙袋に詰

めて込物とする。

2)

発射に際しては,きゅう砲を振子の前面 50 mm まで近づける。

3)

起爆には,JIS K 4806 に規定する電気雷管を使用し,穴口に最も近い薬包の穴口側に穴底に向けて

装着する(正起爆という。)。

4)

爆発後の振子の振れを測定する。

e) 

計算  60  %桜ダイナマイト(ニトログリセリン 60  %,ニトロセルロース 2.3  %,木粉 8.5  %及び硝

酸カリウム 29.2  %)を基準薬とし,この標準振れ(

ο

A

)

を 78.8 mm とする。

試験当日の基準薬の振れ及び試料の当日の振れから,試料の標準の振れを次によって算出する。

÷

ø

ö

ç

è

æ

ο

ο

a

a

A

A

ここに,

A

試料の標準振れ(mm)

ο

A

基準薬の標準振れ(mm)

a

試料の当日の振れ(mm)

ο

a

基準薬の当日の振れ(mm)

5.7 

仮比重

5.7.1 

仮比重法 A  仮比重法 A は,次による。

a) 

要旨  耐水性のある塊状の試料(こう質ダイナマイト,含水爆薬など。)に適用する。一定質量の試料

を水中に浸し,水の体積の増加量を測定し,試料の質量及び体積増加量から仮比重を求める。


26

K 4810

:2003

b) 

器具  器具は,次による。

1)

メスシリンダー  容量 250 mL

2) 

ビーカー  容量 200 mL

3) 

はかり  測定範囲 0∼1 000 g で,測定精度 0.1 g まで読み取れるもの。

c) 

操作  操作は,次による。

1)

試料  約 100 g を正確にはかりとる。

2)

メスシリンダー250 mL に水 100 mL を正確に入れる。比重が 1 未満の試料の場合には,水の代わり

にメチルアルコールを使用する。

3)

このメスシリンダーに先にはかりとった試料を入れる。

4)

試料を入れ終わったら,メスシリンダー内の総体積を読みとる。

d) 

計算  次の計算式によって算出し,小数点以下第 2 位に丸める。

100

V

W

ここに,

:  仮比重

W

:  試料の質量(g)

V

:  メスシリンダー内の総容積(mL)

5.7.2 

仮比重法 B  仮比重法 B は,次による。

a) 

要旨  硝安油剤爆薬などの粒状の試料に適用する。試料を通常の方法で鋼管に充てんし,充てんされ

た試料の質量と鋼管の内容積から仮比重を求める。

b) 

器具  器具は,次による。

1)

鋼管  JIS G 3452 に規定する 32A 鋼管(長さ約 300 mm のもの。)。

2)

はかり  測定範囲 0∼1 000 g で,測定精度 0.1 g まで読み取れるもの。

3)

ノギス  JIS B 7507 に規定するノギスで,測定範囲が 30 cm のもの。

c) 

操作  操作は,次による。

1)

鋼管の内径及び長さをノギスで測り,鋼管の内容積を算出する。

2)

鋼管の一端面クラフト紙などでふたをした後,鋼管の質量をはかる。

3)

鋼管に試料を上端面までゆっくりと流し込む。このとき鋼管の底部をゴム板(厚さ 3 mm 以上のも

の。)上で軽く 30 回以上たたき,上端面を平らにする。

4)

上端面まで試料が充てんされた鋼管の質量をはかる。

d) 

計算  次の計算式によって仮比重を算出し,小数点以下第 2 位まで求める。

V

W

W

ο

ここに,

仮比重

ο

W

鋼管の質量(g)

W

試料が充てんされた鋼管の質量(g)

V

鋼管の内容積(mL)

5.7.3 

仮比重法 C  仮比重法 C は,次による。

a) 

要旨  粉状の試料(カーリット,紛状ダイナマイトなど。)に適用する。試料薬包の試料質量と薬包内

容積から仮比重を算出する。

b) 

器具  器具は,次による。

1)

はかり  測定範囲 0∼300 g(測定精度,0.1 g まで読み取れるもの。)


2)

ノギス  JIS B 7507 に規定するノギスで,測定範囲が 30 cm のもの。

c) 

操作  操作は,次による。

1)

試料(製品薬包)の両端面から約 5 mm 内側をナイフで切断する。

2)

切断した両端面に粘着テープをはり,薬包内の試料がこぼれないようにする。

3)

ノギスで切断した薬包の径及び長さを測定し,薬包の容積を算出する。

4) 

切断した薬包の質量を測定する。

5)

薬包内の試料を抜き出し,空薬包の質量(

ο

W

)

を測定する。

d) 

計算  次の計算式によって仮比重を算出し,小数点以下第 2 位まで求める。

V

W

W

ο

ここに,

仮比重

ο

W

空薬包の質量(g)

W

薬包の質量(g)

V

薬包の内容積(mL)

付表  1  引用規格

JIS B 0601

  製品の機何特性仕様(GPS)  ―  表面性状:輪郭曲線方式  ―  用語,  定義及び表面性状パ

ラメータ

JIS B 0651

  製品の機何特性仕様(GPS)  ―  表面性状:輪郭曲線方式  ―  触針式表面粗さ測定機の特性

JIS B 1506

  ころ軸受用ころ

JIS B 7411

  一般用ガラス製棒状温度計

JIS B 7507

  ノギス

JIS G 3452

  配管用炭素鋼鋼管

JIS K 4800

  火薬用語

JIS K 4806

  工業雷管及び電気雷管

JIS K 4813

  トリニトロトルエン

JIS K 4822

  火薬類安定度試験用試薬類

JIS K 8073

  安息香酸(試薬)

JIS R 1302

  化学分析用磁器蒸発ざら

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS Z 2246

  ショア硬さ試験ー試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8801-1

  試験用ふるい  ―  第 1 部:金属製網ふるい