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K 3811

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人バイオイ

ンダストリー協会 (JBA)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 3811 : 1997 は改正され,この規格に置き換えられる。


K 3811

:2003

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  共通事項

1

5.

  品質

1

6.

  試験方法

1

6.1

  エンドトキシン

1

6.2

  電気伝導率

1

6.3

  有機体炭素

1

6.4

  アルミニウム

1

6.5

  鉄

2

6.6

  ガリウム

2

7.

  容器

3

8.

  表示

3

 


日本工業規格

JIS

 K

3811

:2003

エンドトキシン試験用の水

Water used for bacterial endotoxins test

1.

適用範囲  この規格は,エンドトキシンの試験に用いる水について規定する。

2.

引用規格  付表 に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3.

定義  この規格で用いられる主な用語の定義は,JIS K 0211 によるほか,次による。

a)

エンドトキシン試験用標準水  エンドトキシン試験用の水の品質を評価するための基準となる水で,

エンドトキシンの濃度が 0.25 EU/L 未満で,エンドトキシン以外の項目の品質が

表 のもの。

b)

エンドトキシン単位  US standard Endotoxin(E. coli 0113 株)lot EC-2 の 0.2 ng に含まれるエンドトキ

シン力価を示す単位。単位は EU と表す。エンドトキシン 0.2 ng=1 EU である。

4.

共通事項  この規格について共通する一般事項は,JIS K 0050JIS K 0121 及び JIS K 0557 による。

5.

品質  品質は,表 による。

  1  エンドトキシン試験用の水の品質

項目

規格値

エンドトキシン (EU/L) 
電気伝導率 (mS/m) (25  ℃)

有機体炭素 (mgC/L) 
アルミニウム (µgAl/L) 
鉄 (µgFe/L)

ガリウム (µgGa/L)

6

  未満

0.3

未満

2

  未満

0.3

未満

0.3

未満

0.1

未満

6.

試験方法  品質の試験方法は,次による。

6.1

エンドトキシン  JIS K 8008 の 4.3.2(比濁時間分析法)又は 4.3.3(発色合成基質法)による。試験

には,3. a)  を用いる。

6.2

電気伝導率  JIS K 0552 による。

6.3

有機体炭素  JIS K 0551 による。

6.4

アルミニウム  JIS K 0553 の 17.[アルミニウム (Al)]による。ただし,試験水が容器詰め以外の場

合の試料容器などは,JIS K 0553 の 4.(試料採取)による。

6.5

鉄  JIS K 0553 の 18.[鉄 (Fe)]による。ただし,試験水が容器詰め以外の場合の試料容器などは,

JIS K 0553

の 4.  による。


2

K 3811

:2003

6.6

ガリウム  試料を濃縮した後,電気加熱方式原子吸光法でガリウムによる原子吸光を波長 294.3 nm

で測定して定量するか又は誘導結合プラズマ質量分析法 (ICP-MS) でガリウムの質量/電荷数における指

示値  (

1

)

を読み取って定量する。

注(

1

)

ガリウムの質量/電荷数におけるイオン電流値又はその比例値。

6.6.1

試料採取  試料採取は,JIS K 0553 の 4.  による。

6.6.2

濃縮  試料の濃縮は,JIS K 0553 の 5.1.3(濃縮操作)による。

6.6.3

電気加熱方式原子吸光法

a)

試薬  試薬は,次のものを用いる。

1)

水  JIS K 0553 の 5.2.1a)(水)による。

2)

ガリウム標準液  (1 mgGa/ml)  金属ガリウム 1.000 g を塩酸 10 ml に加熱溶解し,冷却して全量フラ

スコ 1 000 ml に入れ,水を標線まで加える。

3)

ガリウム標準液  (0.1 mgGa/ml)  ガリウム標準液  (1 mgGa/ml) 100 ml を全量フラスコ 1 000 ml にと

り,水を標線まで加える。

4)

ガリウム標準液  (µgGa/ml)  ガリウム標準液  (0.1 mgGa/ml) 10 ml を全量フラスコ 1 000 ml にとり,

水を標線まで加える。使用時に調製する。

5)

ガリウム標準液  (0.1 µgGa/ml)  ガリウム標準液(1 µgGa/ml) 20 ml を全量フラスコ 200 ml にとり,

水を標線まで加える。使用時に調製する。

b)

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1)

原子吸光分析装置  電気加熱方式原子吸光分析装置

2)

ガリウム中空陰極ランプ

3)

加熱管

4)

マイクロピペット  JIS K 0970 に規定するプッシュボタン式液体用微量体積計で容量 20∼50 µl の

もの。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)  6.6.2

で濃縮した試料の一定量(例えば,20∼50 µl の一定量)を,JIS K 0121 の 6.(操作方法)及

び 7.(定量)の操作に従い,電気加熱方式原子吸光分析装置の加熱管にマイクロピペットを用いて

注入し,波長 294.3 nm の指示値  (

2

)

を読む。

2)

空試験として,試料を注入することなく,1)  の操作を行って指示値を読み取り,試料について得た

指示値を補正する。

3)

検量線からガリウムの濃度 (µgGa/L) を求め,次の式によって試料中のガリウムの濃度を算出する。

N

a

C

1

×

=

ここに,  C:  ガリウムの濃度 (µgGa/L) 

a

:  検量線から求めたガリウムの濃度 (µgGa/L)

N

:  試料の凝縮倍率

検量線  ガリウム標準液 (0.1 µgGa/ml) 1∼10 ml を段階的に全量フラスコ 100 ml にとり,水を標線

まで加える。これらの溶液について 1)  の操作を行って指示値を読み取る。別に空試験と

して,この操作に用いた水について 1)  の操作を行って指示値を読み取り,それぞれのガ

リウムの標準液について得た指示値を補正し,ガリウムの濃度 (µgGa/L) と指示値との関

係を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。


3

K 3811

:2003

注(

2

)

吸光度又はその比例値。

6.6.4

誘導結合プラズマ質量分析法  (ICP-MS)

a

)

試薬  試薬は,次のものを用いる。

1

)

水  6.6.3 a) 1)  による。

2

)

ガリウム標準液  (1 mgGa/ml)  6.6.3 a) 2)  による。

3

)

ガリウム標準液  (0.1 mgGa/ml)  6.6.3 a) 3)  による。

4

)

ガリウム標準液  (1 µgGa/ml)  6.6.3 a) 4)  による。

5

)

ガリウム標準液(0.1 µgGa/ml)  6.6.3 a) 5)  による。

b

)

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

1

)

誘導結合プラズマ質量分析装置

c

)

操作  操作は,次のとおり行う。

1

)  6.6.2

で濃縮した試料を一定の流量で誘導結合プラズマ質量分析装置に導入し,

ガリウムの質量/電荷

数における指示値  (

1

)

を読み取る。

2

)

空試験として,水を用いて 1)  の操作を行う。試料について得た指示値を補正する。

3

)

検量線からガリウムの濃度 (µgGa/L) を求め,次の式によって試料中のガリウムの濃度を算出する。

N

a

C

1

×

=

ここに,  C:  ガリウムの濃度 (µgGa/L) 

a

:  検量線から求めたガリウムの濃度 (µgGa/L)

N

:  試料の凝縮倍率

検量線  ガリウム標準液 (0.1 µgGa/ml) 1∼10 ml を段階的に全量フラスコ 100 ml にとり,水を標線

まで加える。これらの溶液について 1)  の操作を行って指示値を読み取る。別に空試験と

して,この操作に用いた水について 1)  の操作を行って指示値を読み取り,それぞれのガ

リウムの標準液について得た指示値を補正し,ガリウムの濃度 (µgGa/L) と指示値との関

係を作成する。検量線の作成は,試料の測定時に行う。

7.

容器  容器は,次による。

水を保存又は販売する場合に用いる容器は,水の品質に影響を及ぼさない  (

3

)

気密容器  (

4

)

とする。

注(

3

)

表 1(エンドトキシン試験用の水の品質)に適合する。

(

4

)

硬質ガラス製,ポリエチレン製,ポリプロピレン製などの材質のものが使用できる。

8.

表示  水を販売する場合に用いる容器には,容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければなら

ない。

a

)

名称  “エンドトキシン試験用の水”

b

)

調製方法

c

)

内容量 (ml)

d

)

容器の材質

e

)

品質

f

)

保証期限

g

)

保存方法


4

K 3811

:2003

h

)

ロット番号

i

)

製造業者名又はその略号

j

)

取扱い上の注意事項

付表  1  引用規格

JIS K 0050

JIS K 0121

JIS K 0211

JIS K 0551

JIS K 0552

JIS K 0553

JIS K 0557

JIS K 0970

JIS K 8008 

化学分析方法通則

原子吸光分析通則

分析化学用語(基礎部門)

超純水中の有機体炭素 (TOC) 試験方法

超純水の電気伝導率試験方法

超純水中の金属元素試験方法

用水・排水の試験に用いる水

プッシュボタン式液体用微量体積計

生化学試薬通則