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K 3706-1:2008

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人バイオインダストリー協会(JBA)及

び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。

JIS K 3706 の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

3706-1  第 1 部:リステリア・モノサイトゲネスの検出

JIS

K

3706-2  第 2 部:リステリア・モノサイトゲネスの生菌数測定


 
K 3706-1:2008

(2)

目  次

ページ

序文

1

1.  適用範囲

1

2.  引用規格

1

3.  定義

2

4.  一般原則

2

4.1  half Fraser ブロスを用いた一次選択増菌

2

4.2  Fraser ブロスを用いた二次選択増菌

2

4.3  平板培養及び同定

2

4.4  確認試験

3

5.  培地及び試薬

3

5.1  一般事項

3

5.2  一次選択増菌培地:half Fraser ブロス

3

5.3  最大濃度の選択剤を含有する二次選択増菌培地:Fraser ブロス

3

5.4  選択分離培地

3

5.5  固形培地:トリプトソイ酵母エキス寒天培地

3

5.6  液体培地:トリプトソイ酵母エキスブロス

3

5.7  ヒツジ血液寒天培地

3

5.8  炭水化物利用試験(糖発酵試験)用ブロス(ラムノース及びキシロース)

3

5.9  運動性試験用半流動寒天培地(任意)

3

5.10  CAMPChristieAtkinsMunch-Petersen)試験用培地及び試験菌株

3

5.11  過酸化水素水

3

5.12  りん酸緩衝生理食塩水(PBS

3

6.  装置及びガラス器具

3

6.1  乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器

3

6.2  乾燥キャビネット又は細菌培養器

3

6.3  細菌培養器

3

6.4  恒温水槽

3

6.5  白金耳及び白金線

3

6.6  pH メータ

3

6.7  試験管又はフラスコ

4

6.8  メスシリンダ

4

6.9  吹出し式(先端目盛)メスピペット

4

6.10  シャーレ

4

6.11  ジャー(任意)

4

6.12  混合ガス(任意)

4


K 3706-1:2008  目次

(3) 

ページ

6.13  透過光線試験(斜光法)用の機器(任意)

4

6.14  顕微鏡

4

7.  サンプリング方法

4

8.  試料の調製

4

9.  手順

4

9.1  試料及び試料懸濁液

4

9.2  一次選択増菌

4

9.3  二次選択増菌

4

9.4  平板培養及び同定

4

9.5  リステリア属の確認

5

9.6  リステリア・モノサイトゲネスの確認

6

9.7  形態学的・生理学的特性及び生化学反応の判定

7

9.8  最終確認

7

9.9  培地の品質管理

8

10.  試験結果の表現

8

11.  試験方法の精度

8

11.1  一般原則

8

11.2  正確度

9

11.3  室内一致率

9

11.4  室間一致率

9

12.  試験報告書

10

附属書 A(規定)手順の概略図

11

附属書 B(規定)培地・試薬の組成及び調製

12

附属書 C(参考)透過光線試験(斜光法)

20

附属書 D(参考)室間試験の結果

21

参考文献

23

附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

24


 
K 3706-1:2008

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 K

3706-1

:2008

培地の試験方法−

リステリア・モノサイトゲネス用培地−

第 1 部:リステリア・モノサイトゲネスの検出

Test methods for culture media Culture medium for Listeria 

monocytogenes Part 1: Detection of Listeria monocytogenes

序文  この規格は,1996 年に第 1 版として発行された ISO 11290-1,Microbiology of food and animal feeding

stuffs−Horizontal method for the detection and enumeration of Listeria monocytogenes−Part 1: Detection method

及び AMENDMENT 1 (2004)を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。ただし,追補

(AMENDMENT)については,編集し,一体とした。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1.  適用範囲  この規格は,培地を用いてリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)を検

出する方法について規定する。

この規格で用いる試料は,食品及び動物用飼料とする。

警告  検査員の健康を守るため,リステリア・モノサイトゲネスの検出試験は,適切な設備が整って

いる検査室にて熟練した微生物学専門家の管理下に行われること,及び汚染されたあらゆる物

質の廃棄には,細心の注意を払うことを強く推奨する。また,特に女性検査員は,リステリア・

モノサイトゲネスへの暴露による母体の感染が,発育中の胎児に対して特に危険であるという

点を認識することを強く推奨する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 11290-1:1996,Microbiology of food and animal feeding stuffs−Horizontal method for the

detection and enumeration of Listeria monocytogenes − Part 1: Detection method 及 び

AMENDMENT 1 (2004) (MOD)

2.  引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 3701  培地の試験方法−通則

備考  ISO 7218:1996,Microbiology of food and animal feeding stuffs−General rules for microbiological

examinations 及び AMENDMENT 1:2001 からの引用事項は,この規格の該当事項と同等であ



K 3706-1:2008

る。

JIS K 3702  培地の試験方法−試料懸濁液及び希釈系列の調製方法

備考  ISO 6887-1:1999,Microbiology of food and animal feeding stuffs−Preparation of test samples,

initial suspension and decimal dilutions for microbiological examination−Part 1: General rules for

the preparation of the initial suspension and decimal dilutions からの引用事項は,この規格の該当

事項と同等である。

JIS K 8008  生化学試薬通則

3.  定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 3701JIS K 3702 及び JIS K 8008 によるほか,次

による。

3.1

リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)  この規格で規定する試験で,選択分離培

地上に定形コロニーを形成し,特徴的な形態,生理及び生化学的性質を示す微生物。

3.2

リステリア・モノサイトゲネスの検出(detection of Listeria monocytogenes)  この規格で規定する試

験で,所定の質量又は体積の試料中におけるリステリア・モノサイトゲネスの有無を判定すること。

3.3

精製水  JIS K 8008 の 3.2 に規定する A2 の水。

備考  これを超える精製度のものを使用することに関しては制限しない。滅菌水は,イオン交換水の

品質以上のものを乾熱滅菌若しくは蒸気滅菌又はフィルターでろ過し除菌したものとする。ま

た,市販の精製水を用いる場合は,この規格で規定する精製水と同等以上の品質のものとする。

4.  一般原則  リステリア・モノサイトゲネスの検出には,連続する 4 段階の操作を必要とする。附属書
参照。

備考  リステリア・モノサイトゲネスは,菌数が少ない可能性がある上に,他の属の微生物が同時に

多数存在することがよくあるため,選択増菌を行う必要がある。また,損傷したリステリア・

モノサイトゲネスを検出することも必要であり,これは低濃度の阻害剤を含有する一次選択増

菌培地を用いることによって,部分的ではあるが可能である。

4.1

half Fraser ブロスを用いた一次選択増菌  塩化リチウム,アクリフラビン及びナリジクス酸を含有

する一次増菌用選択培地(half Fraser ブロス)に接種する。half Fraser ブロス(

附属書 に示す塩化リチウ

ム溶液の半量のアクリフラビン溶液及びナリジクス酸溶液を含有する。

)は,試料の希釈用としても使用で

きる(9.1

。培養は,30  ℃で 24 時間行う。

4.2

Fraser ブロスを用いた二次選択増菌  二次選択増菌用 Fraser ブロスに,4.1 で得られた培養液を接種

する。培養は,37 ℃で 48 時間行う。

4.3

平板培養及び同定  4.1 及び 4.2 で得られた培養液を,次の選択分離培地上に塗抹する。

a)  第一選択分離培地  Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地(Agar L. according to Ottaviani and Agosti;

ALOA)

備考 ALOA は,市販されているものの一例である。同じ組成・配合の他の培地を使用しても差し支

えない。

b)  第二選択分離培地  各検査施設が選定した,Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地と異なった組成の

選択分離培地。

Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地は 37±1  ℃で培養し,24±3 時間後(必要に応じて,更に 24±3

時間後)に検査を行って,リステリア・モノサイトゲネスと推定される特徴的なコロニーの有無を調べる。


3

K 3706-1:2008

第二の選択培地については適切な温度で培養し,適切な時間が経過した後に検査を行う。

備考  ホスファチジルイノシトールホスホリパーゼ C(PIPLC)の活性の弱いリステリア・モノサイ

トゲネスもある。この種の菌株は,総培養時間が 4 日間を超えることもある。病原性をもつ可

能性がある菌株も一部存在する。

4.4

確認試験  平板培養(4.3)したリステリア・モノサイトゲネスと推定されるコロニーとの継代培養

を行い,適切な形態学的・生理学的・生化学的試験によって確認する。

5.  培地及び試薬 
5.1

一般事項  JIS K 3701 による。

備考  培地及び試薬の組成並びに調製法を,附属書 に示す。

5.2

一次選択増菌培地:half Fraser ブロス  附属書 B.1 による。

5.3

最大濃度の選択剤を含有する二次選択増菌培地:Fraser ブロス  附属書 B.2 による。

5.4

選択分離培地

5.4.1

第一選択分離培地:Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地(Agar L. according to Ottaviani and Agosti,

ALOA)  附属書 B.3 による。

備考 ALOA は,市販されているものの一例である。同じ組成・配合の他の培地を使用できる。

5.4.2

第二選択分離培地  市販の培地を使用する場合は,その調製に関して,製造業者の取扱説明書に厳

密に従う。

5.5

固形培地:トリプトソイ酵母エキス寒天培地(Tryptone soya yeast extract agar,TSYEA)  附属書 B.5

による。

5.6

液体培地:トリプトソイ酵母エキスブロス(Tryptone soya yeast extract broth,TSYEB)  附属書 B.6

による。

5.7

ヒツジ血液寒天培地  附属書 B.7 による。

5.8

炭水化物利用試験(糖発酵試験)用ブロス(ラムノース及びキシロース)  附属書 B.8 による。

5.9

運動性試験用半流動寒天培地(任意)  附属書 B.9 による。

5.10  CAMPChristieAtkinsMunch-Petersen)試験用培地及び試験菌株  附属書 B.10 による。 
5.11  過酸化水素水  附属書 B.11 による。 
5.12  りん酸緩衝生理食塩水(PBS)  附属書 B.12 による。

6.  装置及びガラス器具  通常の微生物検査用機器(JIS K 3701)及び次による。 
6.1

乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器  JIS K 3701 による。

6.2

乾燥キャビネット又は細菌培養器  25±1 ℃∼50±1 ℃を保持できるもの。

6.3

細菌培養器  接種した培地,平板及び試験管を,次の温度に維持できるもの。

a) 25±1 ℃

b) 30±1 ℃

c) 37±1 ℃

6.4

恒温水槽  47±2  ℃に保持できるもの。

6.5

白金耳及び白金線  白金・イリジウム合金又はニッケル・クロム合金製で直径約 3 mm の白金耳及び

同素材の白金線,又はホッケー用スティック状(L 字状)のガラス棒(コンラージ棒)若しくは白金耳。

6.6

pH メータ  25  ℃における表示分解能が 0.01 pH であり,±0.1 pH の精度で測定できるもの。



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6.7

試験管又はフラスコ  培地の滅菌・保存及び液体培地の培養に使用できるもの。

6.8

メスシリンダ  希釈液及び完全培地の調製に使用できる 50∼1 000 mL の容量のもの。

6.9

吹出し式(先端目盛)メスピペット  容量が 10 mL 及び 1 mL で,それぞれ 0.5 mL,0.1 mL 単位で

目盛られているもの。

6.10  シャーレ  直径が 90∼100 mm のもの。 
6.11  ジャー(任意)  微好気培養に適したもの。 
6.12  混合ガス(任意)  微好気培養に使用する,規定の組成(CO

2

 5∼12  %,O

2

 5∼15  %及び N

2

 75  %)

のもの。

6.13  透過光線試験(斜光法)用の機器(任意)  附属書 による。 
6.14  顕微鏡

備考  位相差顕微鏡が望ましい。スライドグラス及びカバーグラスも用意する。

7.  サンプリング方法  この規格では規定しない。個別の規格に当該試料のサンプリング方法の規定がな

い場合は,受渡当事者間の協定による。

備考  検査対象を真に代表する試料が,輸送中又は保存中に,損傷又は変質することなく,検査室に

届けられることが重要である。

8.  試料の調製  当該試料を扱う個別の規格による。個別の規格がない場合は,受渡当事者間の協定によ

る。

9.  手順 
9.1

試料及び試料懸濁液  試料懸濁液の調製においては,希釈液として 5.2 に規定する一次選択増菌培地

を使用する。試料懸濁液は一般に,試料 x g 又は x mL を 9x g 又は 9x mL の一次選択増菌培地(5.2)に加

えて,試料と一次選択増菌培地との比率が 1/10(質量対体積又は体積対体積)となるように調製する(JIS 

K 3702 参照)。

9.2

一次選択増菌  9.1 に従って調製した試料懸濁液を,30  ℃で 24±2 時間培養する[6.3 b)]。

備考  培養中に黒色を呈することがある。

9.3

二次選択増菌

9.3.1

試料懸濁液を 24±2 時間培養した後(一次選択増菌,9.2

9.2 で得られたその培養液 0.1 mL を色

調にかかわらず,10 mL の二次選択増菌培地(Fraser ブロス,5.3)が入った試験管(6.7)に移す。

9.3.2

接種した培地(9.3.1)は,37  ℃で 48±2 時間培養する。

9.4

平板培養及び同定

9.4.1

一次増菌培養液(9.2)を白金線又はガラス棒(6.5)にとり,第一選択分離培地(Ottaviani & Agosti

リステリア寒天培地)

5.4.1)上に,単独コロニーが得られるように接種する。第二選択分離培地(5.4.2

にも同様に接種する。

9.4.2 37

℃で 48±2 時間培養した二次選択増菌培養液(9.3.2)について,2 種の選択分離培地を用いて

9.4.1 に規定する手順を繰り返す。

9.4.3

9.4.1 及び 9.4.2 で作製した平板は,Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地(5.4.1)の場合は 37  ℃

に,第二選択分離培地(5.4.2)の場合は適切な温度に設定した細菌培養器内で倒置して培養する。第二選

択分離培地として市販の培地を使用する場合は,製造業者の取扱説明書に従う。


5

K 3706-1:2008

9.4.4 Ottaviani

& Agosti リステリア寒天培地の場合は,24±3 時間の培養及び 24±3 時間の追加培養(24

時間培養しても増殖の程度が弱く,コロニーが認められないとき。

)する。第二選択分離培地は,取扱説明

書にのっとった時間だけ培養し,リステリア・モノサイトゲネスと推定されるコロニーの有無について各

平板(9.4.3)を調べる。

9.4.4.1  Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地  周囲に不透明のハロー(halo)を伴った青緑色の定形的

コロニーは,リステリア属とみなす。24±3 時間の培養後において,増殖がわずかであった場合若しくは

コロニーが全く認められなかった場合,又は定形的コロニーが存在しなかった場合には,更にその平板を

24±3 時間培養する。

備考1.  酸の刺激によって,ハローがごく弱い(場合によっては,ハローがない。)リステリア・モノ

サイトゲネス株もある。

2. PIPLC 活性が緩慢で,培養時間が一定時間,例えば 4 日間を越えて検出されるリステリア・

モノサイトゲネス株は,毒性を示すことがある(参考文献[2]参照)

9.4.4.2  第二選択分離培地  適切な時間が経過した後,使用した培地の種類に応じて,その特徴からリス

テリア・モノサイトゲネス又はリステリア・モノサイトゲネスと推定されるコロニーの有無を調べる。

9.5

リステリア属の確認

9.5.1

確認試験用のコロニーの選択

9.5.1.1  確認試験のため,各選択培地(9.4.4.1 及び 9.4.4.2 参照)の各平板から,リステリア属と推定され

るコロニーを 5 個釣菌する。1 平板上の推定コロニーの数が 5 個未満である場合は,そのコロニーすべて

を確認試験用として釣菌する。

9.5.1.2  選択したコロニーを,あらかじめ乾燥させておいたトリプトソイ酵母エキス寒天培地(TSYEA,

5.5)上に,よく分離したコロニーが形成されるような方法で画線塗抹する。37  ℃に設定した細菌培養器

6.3 c)]内に平板を置いて,18∼24 時間又は十分に増殖するまで培養する。

接種した培地の培養温度は,受渡当事者間で合意を得,試験報告書に記録する。

直径 1∼2 mm で凸状を呈し,全縁をもつ無色不透明のコロニーを定形コロニーとする。コロニーがよく

分離していない場合は,リステリア・モノサイトゲネスの定形コロニーを新たな TSYEA 平板に画線塗抹

する。TSYEA で純培養したコロニーについて,次の試験を実施する。

備考  透過光線試験(附属書 参照)を実施してもよい。この試験においては,寒天培地を薄くする

(1 平板当たり 15 mL)

9.5.2

カタラーゼ反応  9.5.1.2 で得られた独立コロニーをとり,スライドグラス上に 1 滴滴下した過酸化

水素水(5.11)に懸濁する。気泡がすぐに発生した場合は,陽性である。

9.5.3

グラム染色  9.5.1.2 で分離されたコロニーに,グラム染色(JIS K 3701 の 10.6.2 参照)を施す。

リステリア・モノサイトゲネスは,グラム陽性の細く短いかん(桿)菌として観察される。

9.5.4

運動性試験(必要な場合)  9.5.1.2 で得られた分離コロニーをとり,TSYEB(5.6)の入った試験管

内で懸濁する。25  ℃に設定した細菌培養器[6.3 a)]内で 8∼24 時間,培地に混濁が認められるまで培養

する。白金線(6.5)を用いて,上記の培養液を清浄な顕微鏡用スライドグラス上に 1 滴とり,カバーグラ

スをかけ,顕微鏡(6.14)で調べる。リステリア・モノサイトゲネスは,回転運動を示す,細く短いかん

(桿)菌として観察される。25  ℃を超えて培養すると,この運動を示さないことがあるため,常に既知の

培養菌と比較する。球菌,大きなかん(桿)菌又は泳ぐように早く動くかん(桿)菌は,リステリア・モ

ノサイトゲネスではない。

この他の運動性試験として,接種用白金線(6.5)を用いて TSYEA 上の定形コロニー(9.5.1.2)を釣菌



K 3706-1:2008

し,運動性試験用半流動寒天培地(5.9)にせん(穿)刺して,25  ℃に設定した細菌培養器[6.3 a)]にて

48 時間培養する方法がある。せん(穿)刺部周辺の菌の発育を調べる。リステリア・モノサイトゲネスは

運動性をもち,定形な傘状の発育パターンを示す。発育が十分でない場合は,更に最長 5 日間培養してせ

ん(穿)刺部周辺を再度観察する。リステリア・モノサイトゲネスの検出に通常従事している微生物学専

門家が解析を行う場合,この検査は実施しなくともよい。

9.6

リステリア・モノサイトゲネスの確認

9.6.1

溶血試験

9.6.1.1  形態学的及び生理学的特性並びにカタラーゼ反応によって,リステリア・モノサイトゲネスであ

ることが確認できる場合には,ヒツジ血液寒天平板(

附属書 B.7)に接種し,溶血反応を確認する。使用

前に寒天培地の表面をよく乾燥させる。白金線(6.5)を用いて,9.5.1.2 で分離されたコロニーを釣菌し,

1 コロニー1 点ずつ平板にせん(穿)刺培養する。そのとき,同時に陽性リステリア・モノサイトゲネス及

び陰性対照培養菌株リステリア・イノキュアのせん(穿)刺培養を行う。

37  ℃で 24±2 時間培養後,試験菌株及び対照菌株を調べる。

明るい光の下で各平板を調べ,試験菌株と対照菌株とを比較する。

リステリア・モノサイトゲネスは,細く透明で明るい溶血帯を呈する(

β

溶血,

図 1)が,リステリア・

イノキュアではせん(穿)刺部周囲に透明な溶血帯が認められない。

β

溶血は,接種部周辺の寒天培地上

に発育したコロニーを取り除くと,より容易に観察される。L. seeligeri は弱い溶血を示す。リステリア・

イバノビは通常,幅広で境界の明りょうな

β

溶血帯を呈する。

9.6.1.2  溶血反応試験はヒツジ赤血球を用いて,次のように実施してもよい。

150

µL の TSYEB(附属書 B.6)中にコロニーを懸濁し,37  ℃で 2 時間培養する。次に,ヒツジ赤血球

附属書 B.4)150

µL を加えて 37  ℃で 15∼60 分間培養した後,3±2  ℃で約 2 時間冷却し,溶血活性に

ついて調べる。溶血反応が明確でない場合は,3±2  ℃で最長 24±3 時間放置する。

9.6.2

炭水化物利用試験(糖発酵試験)  白金耳(6.5)を用いて炭水化物利用試験(糖発酵試験)用の

各ブロス(5.8)それぞれに TSYEB の培養液(9.5.4)を接種し,37  ℃で最長 5 日間培養する。黄色を呈し

た場合は陽性(酸産生)であり,反応は主にたいてい 24∼48 時間以内に生じる。

9.6.3

CAMP 試験  あらかじめ培養した黄色ブドウ球菌(S. aureus)及びロドコッカス・エクイ(R. equi

附属書 B.10.4)をそれぞれ,ヒツジ血液寒天培地(5.7)上に単線で画線塗抹する。このとき,双方の培

養菌株が平行に,かつ,反対側で向かい合う形とする(

図 1)。薄く平らに接種する必要があるが,接種用

白金耳又は白金線(6.5)を寒天培地に対して直角に保持して使用する。

9.5.1.2 で分離された試験菌株を,上記の培養菌株に対して直角となるように,同様の方法で画線塗抹す

る。試験菌株,黄色ブドウ球菌及びロドコッカス・エクイは,接触せず,最も近接する部分で 1∼2 mm 離

す。数個の試験菌株を同一の平板上に画線塗抹してもよい。

対照菌株であるリステリア・モノサイトゲネス,リステリア・イノキュア及びリステリア・イバノビを

同時に,画線塗抹する。ヒツジ血液寒天培地(5.7)を使用する場合は,平板を 37  ℃で 18∼24 時間培養す

る。2 層平板培地(

附属書 B.10.3)を使用する場合は,37  ℃で 12∼18 時間培養する。

試験菌株と各培養菌株(黄色ブドウ球菌及びロドコッカス・エクイ)とが交差する点で

β

溶血帯の増大

が認められれば,陽性とする。

リステリア・イバノビとロドコッカス・エクイとの陽性反応では,幅広(5∼10 mm)で“矢じり形”の

溶血が認められる。試験菌株とロドコッカス・エクイの拡散域との交差点において,溶血の弱い小さな区

域が 1 mm ほど拡大するだけであれば,陰性とみなす。


7

K 3706-1:2008

リステリア・モノサイトゲネスと黄色ブドウ球菌との陽性反応では,溶血が増強された小さな区域が,

黄色ブドウ球菌の増殖によって弱溶血を生じた区域内に試験菌株からわずか 2 mm ほど拡大するのが認め

られる。黄色ブドウ球菌とリステリア・モノサイトゲネスとの領域では,大きな溶血帯は生じない。

  1  CAMP 試験平板における接種及び試験結果の判定

備考  薄いヒツジ血液寒天平板(附属書 B.7 又は附属書 B.10.3)に,図 に示すように接種する。縦

の線は黄色ブドウ球菌(S)及びロドコッカス・エクイ(R)の画線を,横の線は試験菌株の画

線を表す。斜線部は,溶血が増強された部位を示す。点線部分は,黄色ブドウ球菌の影響が及

ぶ領域を示す。

9.7

形態学的・生理学的特性及び生化学反応の判定  リステリア・モノサイトゲネスは,いずれもグラ

ム陽性の小さなかん(桿)菌であり,運動性を示し,カタラーゼ陽性である。リステリア・モノサイトゲ

ネスは,

表 に示す特性によって他の菌種と識別される。

9.8

最終確認  リステリア・モノサイトゲネスと考えられる菌株は,血清型別又はファージ型別のため,

より詳細な試験のできる検査機関に依頼できる。発送に際しては,その菌株に関して考えられる全情報を

添付する。



K 3706-1:2008

  1  リステリア属菌種の同定のための反応

酸産生 CAMP 試験

菌種

溶血性

ラムノース

キシロース

黄色ブド

ウ球菌

ロ ド コ ッ カ

ス・エクイ

リステリア・モノサイ
トゲネス

リステリア・イノキュ

− V  −

リステリア・イバノビ

L. seeligeri 

(+)

(+)

L. welshimeri 

− V  +

L. grayi subsp. grayi 

L. grayi subsp. murrayi 

− V  −

V    :可変的反応 
(+)  :弱い反応 
+  :>90  %の陽性反応 
−  :反応なし

備考  この規格の条件下で,

β

溶血又は CAMP 試験陽性を示さないリステリア・モノサイ

トゲネスの菌株がまれに存在する。

9.9

培地の品質管理  リステリア・モノサイトゲネスを選択的に発育させるための増菌及び同定用培地

の性能を検査するためにリステリア・モノサイトゲネスの基準株 L. monocytogenes ATCC6028 及び陰性対照

の菌株[かん(桿)菌,連鎖球菌など]の培養液を希釈したものを,一次選択増菌培地に接種する(9.2

植菌量は,フラスコ 1 個当たり 10∼100 個のリステリア・モノサイトゲネス又は陰性対照菌株とする。こ

のコントロール(品質管理用)のフラスコを,試験菌の培養と同様に処理し(9.6

,陽性対照の培養菌が

回収されることを実証する。

備考  基準株 L. monocytogenes ATCC6028 の代わりに新鮮分離株を使用する場合には,16S rDNA 遺伝

子の塩基配列によって同定した株だけを用いる(参考文献[7]参照)

10.  試験結果の表現  試験結果の判定に従って,試料中のリステリア・モノサイトゲネスの有無を報告す

る。その場合,試験に供した試料の質量(g)又は体積(mL)を明記する。

備考  リステリア・モノサイトゲネスの他の菌種が分離された場合には,受渡当事者間の合意があれ

ば試験報告書に記録する。

11.  試験方法の精度 
11.1  一般原則  定性法の精度を表すときに,定量法についてだけ算出可能な併行精度(同時再現性)

(repeatability)及び室間再現精度(reproducibility)のパラメータは,使用できない。そこで,新たな性能

特性として,正確度(陽性試料では,感度を示す。陰性試料では,特異度を示す。

,室内一致率(accordance)

及び室間一致率(concordance)を選定した(11.211.311.4

(参考文献[2]参照)

これらの特性値に関しては,本検査法の室間試験を欧州プロジェクトの枠組み内で計画・実施して決定

した(

附属書 参照)。性能特性の決定には,様々なレベルで汚染された 3 種類の食物及び標準物質を用

いた。この室間試験から得られた値は,

附属書 に示した以外の分析濃度範囲及び基質には適用できない

可能性がある。


9

K 3706-1:2008

警告事項  試験方法は,この規格の範囲外である。すなわち,分離は,PALCAM 寒天培地及び Oxford 寒

天培地で実施した。この精度データは,使用者に対して,試験方法の全体的な性能についての

一般的指針を与えるものである。第 2 の分離用寒天培地として,Oxford 培地又は PALCAM 培

地を使用するときは,この精度データをこの規格に適用できる。

11.2  正確度(accuracy) 
11.2.1  定義  正確度は,正確に同定された試料の割合(%)である。

陽性試料においては,正確度は感度と呼ばれ,陽性として正確に同定される試料の割合(%)を表す。

この算定においては,陽性とされる全試料に,実際に微生物が混入しているという前提が,必すである。

陰性試料においては,特異度と呼ばれ,陰性として正確に同定される試料の割合(%)を表す。

11.2.2  すべての値  特異度(Sp)の一般的指標として,通常,食品試料を検査するときは,次の値を使用

できる。

Sp=97.4  %

感度(Se)の一般的指標として,通常,食品試料を検査するときは,次の値を使用できる。

Se=85.2  %

標準物質(オランダの RIVM で調製された,23 CFU の微生物を含むカプセル)については,次の値が

得られた。

Se=89.5  %

以上の値は,この規格で規定した方法で検査したときに,リステリア・モノサイトゲネスを含む試料全

体の 85.2  %が,陽性と判定されることを意味する。

11.3  室内一致率 
11.3.1  定義  室内一致率は,同時再現の条件(同一の試験者が,同一の装置及び同一の試薬を用いて,実

行可能な最短の時間間隔で実施する。

)の下で,かつ,同一の検査室内で,2 個の同一の試料を検査したと

きに,同じ結果(両方とも陰性,又は両方とも陽性となる。

)が得られる確率(%)である。したがって,

室内一致率は,定量法の併行精度に相当する。

室間試験の結果から,室内一致率を算出するには,二つの試料が,同一の結果を示す確率を,試験に参

加する施設ごとにそれぞれ算出し,すべての検査施設での値を平均する。

11.3.2  すべての値  室内一致率(Ac)の一般的指標として,通常,食品試料を検査するときは,次の値を

使用する。

Ac=88.7  %

標準物質(オランダの RIVM で調製された,23 CFU の微生物を含むカプセル)については,次の値が

得られた。

Ac=88.2  %

以上の値は,リステリア・モノサイトゲネスを含む同一の試料から得た二つの試料を,同一の試験者が,

全く同じ条件の下で検査したときに,二つの試料で同じ結果(リステリア・モノサイトゲネスが,存在す

る。

)が得られる確率が,88.7  %であることを意味する。

11.4  室間一致率 
11.4.1  定義  室間一致率は,2 個の同一試料を,異なる二つの検査施設で検査した場合に,同じ結果が得

られる確率(%)である。したがって,室間一致率は,定量法の室間再現精度に相当する。

室間試験の結果から,室間一致率を算出するには,各参加施設における各検査結果を,それぞれ取り上

げ,

他のすべての検査施設で得られた当該試料についての結果と組にする。

すべての可能な組合せに対し,


10 
K 3706-1:2008

同じ結果を示した組の割合を室間一致率とする。

11.4.2  すべての値  室間一致率(Cc)の一般的指標として,通常,食品試料を検査するときは,次の値

を使用する。

Cc=84.4  %

標準物質(オランダの RIVM で調製された,23 CFU の微生物を含むカプセル)については,次の値が

得られた。

Cc=80.8  %

以上の値は,リステリア・モノサイトゲネスを含む同一の試料から得た,二つの試料を,二つの検査施

設で検査したときに,二つの試料で,同じ結果(リステリア・モノサイトゲネスが,存在する。

)が得られ

る確率が,84.4  %であることを意味する。

12.  試験報告書  試験報告書には,次の事項を明記する。   
a)  試験試料を完全に特定するために必要な全情報

b)  使用した試験試料の採取方法

c)  使用した試験方法

d)  採用した培養温度

e)  この規格で規定していないあらゆる操作又は任意としたあらゆる操作についての詳細,及び試験結果

に影響を及ぼす可能性のある全事象についての詳細

f)  得られた試験結果


11

K 3706-1:2008

附属書 A(規定)手順の概略図

リステリア寒天培地(ALOA)(

附属書 B.3

を用いて,37 ℃で 24±3 時間培養。必要に応

じて,更に 37 ℃で 24±3 時間培養。第二選択

分離培地で培養(培養条件は,培地の種類及

び培地製造業者の仕様に従う。)。

リステリア寒天培地(ALOA)(

附属書 B.3

及び第二選択分離培地

平板塗抹

リステリア寒天培地(ALOA)(

附属書 B.3

を用いて,37 ℃で 24±3 時間培養。必要に応

じて,更に 37 ℃で 24±3 時間培養。第二選択

分離培地で培養(培養条件は,培地の種類及

び培地製造業者の仕様に従う。)。

37 ℃で 48±3 時間培養

平板塗抹

試料(x g 又は x mL)  +  一次選択増菌培地(half Fraser)(5.2

30 ℃で 24±3 時間培養

培養液 0.1 mL を二次選択増菌培地(Fraser)

5.3) 10 mL に加える(継代培養)。

リステリア寒天培地(ALOA)(

附属書 B.3

及び第二選択分離培地

確認(9.59.8

確認(9.59.8


12 
K 3706-1:2008

附属書 B(規定)培地・試薬の組成及び調製

B.1  一次選択増菌培地:Half Fraser ブロス 
B.1.1  基礎培地 
B.1.1.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   1  基礎培地の組成

肉ペプトン(動物組織のペプシン消化物) 5.0

g

トリプトン(カゼインのペプシン消化物) 5.0

g

牛肉エキス 5.0

g

酵母エキス 5.0

g

塩化ナトリウム 20. g 
りん酸水素二ナトリウム・二水和物 12. g

りん酸二水素カリウム 1.35 g 
エスクリン(Esculin) (

1

)

1.0

g

精製水

1 000 mL

注(

1

)  別名 2H-1-Benzopyran-2-one, 6-(beta-D-glucopyranosyoxy)-7-hydroxy。

CAS 番号 531-75-9,純度 98 %以上。分子式 C

15

H

16

O

9

。リステリア・モ

ノサイトゲネスによって加水分解される特性を同定に利用する。

B.1.1.2  調製  各基礎成分又は粉末培地を精製水に溶解する。必要であれば加熱して溶解する。さらに,
pH を調整し,滅菌後の pH を 25 ℃で 7.2±0.2 とする。JIS K 3701 参照。適切な容量のフラスコ(6.7)に,

試験に適した分量となるよう基礎培地を分注する(9.1 参照)。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌

器(6.1)で 15 分間滅菌する。

備考  乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で処理する前に,塩化リチウム溶液(B.1.2)及びナリジクス

酸溶液(B.1.3)を基礎培地(B.1.1)に加えてもよい。

B.1.2  塩化リチウム溶液 
B.1.2.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   2  塩化リチウム溶液の組成

塩化リチウム 3

g

精製水 10

mL

B.1.2.2  調製  塩化リチウムを精製水に加える。ろ過し,滅菌する。

警告事項  塩化リチウムを精製水に溶解するときには,強い発熱反応が起こるため,必要なあらゆる注意

を払う。この溶液は,粘膜も刺激する。

B.1.3  ナリジクス酸ナトリウム塩溶液 
B.1.3.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   3  ナリジクス酸ナトリウム塩溶液の組成

ナリジクス酸ナトリウム塩 0.1

g

水酸化ナトリウム水溶液,0.05 mol/L 溶液 10

mL


13

K 3706-1:2008

B.1.3.2  調製  ナリジクス酸塩を水酸化ナトリウム水溶液に溶解する。ろ過し,滅菌する。 
B.1.4  塩酸アクリフラビン溶液 
B.1.4.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   4  塩酸アクリフラビン溶液の組成

塩酸アクリフラビン 0.25 g 
精製水 100 mL

B.1.4.2  調製  塩酸アクリフラビンを精製水に溶解する。ろ過し,滅菌する。 
B.1.5  くえん酸鉄(III)アンモニウム溶液 
B.1.5.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   5  くえん酸鉄(III)アンモニウム溶液の組成

くえん酸鉄(III)アンモニウム 5.0

g

精製水 100 mL

B.1.5.2  調製  くえん酸鉄(III)アンモニウムを精製水に溶解する。ろ過し,滅菌する。 
B.1.6  完全培地 
B.1.6.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   6  完全培地の組成

基礎培地(B.1.1) 100 mL 
塩化リチウム溶液(B.1.2) 1.0

mL

ナリジクス酸ナトリウム塩(B.1.3) 0.1

mL

塩酸アクリフラビン(B.1.4) 0.5

mL

くえん酸鉄(III)アンモニウム(B.1.5) 1.0

mL

B.1.6.2  調製  使用直前に,基礎培地(B.1.1)100 mL 当たりに 4 種の溶液(B.1.2B.1.5)を加える。

B.2  二次選択増菌培地:Fraser ブロス 
B.2.1  基礎培地 
B.2.1.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   7  基礎培地の組成

肉ペプトン(動物組織のペプシン消化物) 5.0

g

トリプトン(カゼインのペプシン消化物) 5.0

g

肉エキス 5.0

g

酵母エキス 5.0

g

塩化ナトリウム 20. g 
りん酸水素二ナトリウム・二水和物 12. g

りん酸二水素カリウム 1.35 g 
エスクリン 1.0

g

塩化リチウム 3.0

g

ナリジクス酸ナトリウム塩 0.02 g 
精製水

1 000 mL


14 
K 3706-1:2008

B.2.1.2  調製  各成分又は粉末培地を精製水に溶解する。必要であれば加熱して溶解する。さらに pH を

調整し,滅菌後の pH を 25 ℃で 7.2±0.2 とする。適切な容量の試験管に,試験に適した分量となるよう基

礎培地を分注する。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。

B.2.2  塩酸アクリフラビン溶液  B.1.4 参照。 
B.2.3  くえん酸鉄(III)アンモニウム溶液  B.1.5 参照。 
B.2.4  完全培地  使用直前に,基礎培地(B.2.1)の入った各試験管(10 mL 量)に,B.2.2 及び B.2.3 の溶

液 0.1 mL ずつを加え,静かに混和する。

B.3  Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地(Agar L. according to Ottaviani and AgostiALOA

備考 ALOA は,本検査法に適した培地として市販されているものの一例である。同じ組成・配合の

他の培地を使用しても差し支えない。

B.3.1  基礎培地 
B.3.1.1  組成  組成は,附属書 表 による。

附属書   8  基礎培地の組成

動物組織の酵素消化物 18

g

カゼインの酵素消化物 6

g

酵母エキス 10

g

ピルビン酸ナトリウム 2

g

グルコース 2

g

グリセロリン酸マグネシウム 1

g

硫酸マグネシウム(無水物) 0.5

g

塩化ナトリウム 5

g

塩化リチウム 10

g

りん酸水素二ナトリウム(無水物) 2.5

g

5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-グルコピラノシド

0.05 g

寒天 12

g∼18 g (

2

)

精製水

930 mL (

3

)

注(

2

)  寒天のゲル強度による。

(

3

)  アンホテリシン B 溶液を使用する場合は 925 mL(B.3.5.2 参照)

B.3.1.2  調製  各成分の乾燥品又は粉末培地を精製水に煮沸溶解する。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は

蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。必要であれば pH を調整し,滅菌後の pH を 7.2±0.2 とする。

B.3.2  ナリジクス酸溶液  ナリジクス酸ナトリウム塩を水酸化ナトリウム水溶液 5 mL に溶解し,ろ過し,

滅菌する(

附属書 表 参照)。

附属書   9  ナリジクス酸溶液

ナリジクス酸ナトリウム塩 0.02 g

水酸化ナトリウム水溶液(0.05 mol/L) 5

mL

B.3.3  セフタジジム溶液  セフタジジムを精製水 5 mL に溶解し,0.45

µm メンブランフィルタでろ過し,

滅菌する(

附属書 表 10 参照)。

附属書  10  セフタジジム溶液

セフタジジム 0.02 g 
精製水 5

mL


15

K 3706-1:2008

B.3.4  ポリミキシン 溶液  ポリミキシン B を精製水 5 mL に溶解し,0.45

µm メンブランフィルターで

ろ過し,滅菌する(

附属書 表 11 参照)。

附属書  11  ポリミキシン 溶液

硫酸ポリミキシン B 76

700 IU

精製水 5

mL

B.3.5  抗生物質 
B.3.5.1  シクロヘキシミド溶液  シクロヘキシミドをエタノール 2.5 mL に溶解した後,精製水 2.5 mL を

加える。0.45

µm メンブランフィルターでろ過し,滅菌する(附属書 表 12 参照)。

附属書  12  シクロヘキシミド溶液

シクロヘキシミド 0.05 g

エタノール 2.5

mL

精製水 2.5

mL

B.3.5.2  アンホテリシン 溶液(シクロヘキシミド溶液の代替として)  アンホテリシンを塩酸(HCl)
/DMF 溶液に溶解し,0.45

µm メンブランフィルターでろ過し,滅菌する(附属書 表 13 参照)。

附属書  13  アンホテリシン 溶液

アンホテリシン B 0.01 g

塩酸(1 mol/L) 2.5

mL

ジメチルホルムアミド(DMF) 7.5

mL

警告事項  HCl/DMF 溶液は有毒であるため,取り扱いに注意する。

B.3.6  添加溶液  L-α-ホスファチジルイノシトール(Sigma P 6636)2 g を低温の精製水 50 mL に溶解する。

均質な懸濁液が得られるまで 30 分ほどかくはんする。121 ℃,15 分間の乾熱滅菌又は蒸気滅菌後,48∼

50 ℃まで冷却する。

備考 P6636 は,Sigma 社から販売されている製品名である。同じ結果となることが証明できれば,

同等の他製品を使用できる。

B.3.7  完全培地 
B.3.7.1  組成  組成は,附属書 表 14 による。

附属書  14  完全培地の組成

基礎培地(B.3.1

930 mL (

4

)

ナリジクス酸溶液(B.3.2) 5

mL

セフタジジム溶液(B.3.3) 5

mL

ポリミキシン B 溶液(B.3.4) 5

mL

シクロヘキシミド溶液(B.3.5) 5

mL

又はアンホテリシン B 溶液(B.3.5.2) 10

mL

添加溶液(B.3.6) 50

mL

注(

4

)  アンホテリシン B 溶液を使用する場合は 925 mL

B.3.7.2  調製  50 ℃で溶解している基礎培地に各溶液を添加する。各溶液を加えるごとに十分に混和する。

最終使用培地の pH は,25 ℃で 7.2±0.2 とする。培地は,均一に不透明でなければならない。


16 
K 3706-1:2008

B.3.7.3  寒天培地の作製  新たに調製した最終使用培地を各シャーレ(6.10)に 15∼20 mL 注ぎ込み,固

化させる。

B.3.8  培地の品質保証のための性能試験  Ottaviani & Agosti リステリア寒天培地の性能試験は,附属書 B

表 15 による。

附属書  15  Ottaviani & Agosti リステリア寒天培値性能試験

機能

培養

品質管理用菌株

対照

培地

品質管

理方法

基準

特徴的反応

培養能

37  ℃, 
48 時間

リステリア・モノサイト

ゲネス 4b  ATCC 13932 
(

5

)及び/又は(

6

)リステ

リア・モノサイトゲネス
1/2a  ATCC 19111(又は
他 の コ レク ショ ン に 登
録されている同じ菌株)

TSA

定量法

P

R

≧0.5

青緑色のコ

ロニー,不
透明なハロ
ーを伴う。

特異性

37  ℃, 
48 時間

リステリア・イノキュア 
ATCC 33090(又は他のコ
レ ク シ ョン に登 録 さ れ

ている同じ菌株)

定性法

青緑色のコ
ロニー,不
透明なハロ

ーを伴わな
い。

選択性

37  ℃, 
48 時間

大腸菌(E. Coli  ATCC 
25922 若しくは 8739(

5

)及

び / 又 は (

6

) 腸 球菌 ( E. 

faecalis)ATCC 29212 若
しくは 19433(又は他の
コ レ ク ショ ンに 登 録 さ

れている同じ菌株)

定性法

完全 
阻止

注(

5

)  検査施設で使用する菌株(最低限)

(

6

)  培地製造業者は両方の菌株を使用

備考

培養能(productivity)及び選択性(selectivity)の定義については,ISO/TS 11133-2

を参照。

B.4  ヒツジ赤血球懸濁液  ヒツジ赤血球は,使用時まで 3±2 ℃に保つ。使用前,上層の血清に溶血の形

跡(赤変)がないかを調べる。溶血が認められなければ,下層の赤血球 2 mL を PBS 緩衝液(B.12)98 mL

に加える。溶血が生じていた場合は,赤血球層約 4 mL を PBS 緩衝液 10 mL に懸濁して静かに混和し,遠

心分離する。著しい溶血によって上部血清層に明らかな赤変が認められる場合には,その保存懸濁液は使

用しない。上部血清層をデカントで捨て,その赤血球懸濁液 2 mL を PBS 緩衝液 98 mL に加える。懸濁液

は 5 日間,3±2 ℃で保存する。溶血が生じた場合は,使用しない。

B.5  固形培地:トリプトソイ酵母エキス寒天培地(Tryptone soya yeast extract agarTSYEA) 
B.5.1  組成  組成は,附属書 表 16 による。


17

K 3706-1:2008

附属書  16  固形培地:トリプトソイ酵母エキス寒天培地の組成

トリプトソイブロス(

7

) 30

g

酵母エキス 6

g

寒天

9∼18 g (

2

)

精製水

1 000 mL

注(

7

)      トリプトン 17. g

ソイペプトン 3.0

g

塩化ナトリウム 5.0

g

りん酸水素二カリウム 2.5

g

グルコース 2.5

g

B.5.2  調製  各成分又は粉末培地を精製水に煮沸溶解する。必要であれば pH を調整し,滅菌後の pH を
25 ℃で 7.3±0.2 とする。適切な容量の試験管に,試験に適した分量となるように基礎培地を分注する。

121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。斜面となるように固化させる。

寒天平板を作製するには,試験に適した量の培地を滅菌シャーレに分注して固化させる。

B.6  液体培地:トリプトソイ酵母エキスブロス(Tryptone soya yeast extract brothTSYEB) 
B.6.1  組成  組成は,附属書 表 17 による。

附属書  17  液体培地:トリプトソイ酵母エキスブロスの組成

トリプトソイブロス(

7

) 30

g

酵母エキス 6

g

精製水

1 000 mL

B.6.2  調製  各成分又は粉末培地を精製水に溶解する。必要であれば加熱して溶解する。さらに pH を調

整し,滅菌後の pH を 25 ℃で 7.3±0.2 とする。適切な容量のフラスコ又は試験管に,試験に適した分量と

なるよう基礎培地を分注する。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。

B.7  ヒツジ血液寒天培地 
B.7.1  基礎培地 
B.7.1.1  組成  組成は,附属書 表 18 による。

附属書  18  基礎培地の組成

肉ペプトン 15

g

肝酵素消化物 2.5

g

酵母エキス 5

g

塩化ナトリウム 5

g

寒天

9∼18 g (

2

)

精製水

1 000 mL

B.7.1.2  調製  各成分を精製水に煮沸溶解する。必要であれば pH を調整し,滅菌後の pH が 25 ℃で 7.2

±0.2 となるようにする。適切な容量のフラスコに,試験に適した分量となるよう基礎培地を分注する。

121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。

B.7.2  脱線維素ヒツジ血液 
B.7.3  完全培地


18 
K 3706-1:2008

B.7.3.1  組成  組成は,附属書 表 19 による。

附属書  19  完全培地の組成

基礎培地(B.7.1) 100 mL

脱線維素ヒツジ血液(B.7.2

5∼7 mL

B.7.3.2  調製  あらかじめ約 47 ℃に冷却しておいた基礎培地に脱線維素ヒツジ血液を加え,よく混和す

る。試験に適した分量の基礎培地を滅菌シャーレに分注し,固化させる。

B.8  炭水化物利用試験(糖発酵試験)用ブロス(ラムノース及びキシロース) 
B.8.1  基礎培地 
B.8.1.1  組成  組成は,附属書 表 20 による。

附属書  20  基礎培地の組成

肉ペプトン(プロテオースペプトン) 10

g

肉エキス 1

g

塩化ナトリウム 5

g

ブロモクレゾールパープル 0.02 g 
精製水

1 000 mL

B.8.1.2  調製  各成分を精製水に溶解する。必要であれば加熱して溶解する。さらに pH を調整し,滅菌

後の pH を 25 ℃で 6.8±0.2 とする。適切な容量の試験管に,試験に適した分量となるよう基礎培地を分注

する。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。

B.8.2  糖液 
B.8.2.1  組成  組成は,附属書 表 21 による。

附属書  21  糖液の組成

炭水化物(糖質)(

8

) 5 g

精製水 100 mL

注(

8

) L-ラムノース又は D-キシロース

B.8.2.2  調製  各炭水化物(糖質)をそれぞれ別個に精製水 100 mL に溶解する。さらにろ過し,滅菌を

行う。

B.8.3  完全培地  各炭水化物(糖質)について,B.8.2 の溶液 x mL を基礎培地(B.8.1)9 x mL に無菌的に

加える。

B.9  運動性試験用寒天培地 
B.9.1  組成  組成は,附属書 表 22 による。

附属書  22  運動性試験用寒天培地の組成

カゼインペプトン 20. g

肉ペプトン 6.1

g

寒天 3.5

g

精製水

1 000 mL


19

K 3706-1:2008

B.9.2  調製  各成分を精製水に煮沸溶解する。必要であれば pH を調整し,滅菌後の pH を 25 ℃で 7.3±0.2

とする。試験管に培地を約 5 mL ずつ分注する。121 ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15

分間滅菌する。

B.10  CAMPChristieAtkinsMunch-Petersen)試験用培地及び試験菌株  この試験にはヒツジ血液寒

天平板(B.7)を用いてもよいが,血液培地の層が非常に薄い 2 層寒天平板を用いるほうがよい(B.10.3

B.10.1  基礎培地  B.7.1 参照。 
B.10.2  ヒツジ血液培地  B.7.3.1 参照。 
B.10.3  完全培地(二層平板培地)  基礎培地(B.10.1)を滅菌シャーレに約 10 mL ずつ分注し,固化させ

る。血液培地(B.10.2)を 1 平板当たり 3 mL 以下の量で非常に薄く重層する。

培地を固化させる。事前に作製しておいた基礎培地平板に血液培地を加える場合,血液培地を注入する

前に,その平板を 37 ℃に設定した細菌培養器内に 20 分間置いて加温しなくてはならないことがある。

B.10.4  CAMP 試験用菌株  CAMP 試験を行うためには,

β

溶血の黄色ブドウ球菌菌株(NBRC11462,

NCTC 1803,ATCC 25923 など)及びロドコッカス・エクイ菌株(NBRC 14956, NCTC 1621,ATCC 6939

など)が必要である。黄色ブドウ球菌の全菌株が CAMP 試験に適しているわけではない。黄色ブドウ球菌,

ロドコッカス・エクイ,リステリア・モノサイトゲネス,リステリア・イノキュア及びリステリア・イバ

ノビの保存培養は,TSYEA 斜面培地(B.5.2)に接種後,37 ℃で 24∼28 時間又は菌が増殖するまで培養

し,3±2 ℃で冷蔵庫に保存して維持する。継代培養は,少なくとも 1 か月に 1 度行う。

B.11  過酸化水素水  濃度 3  質量分率%(10 倍希釈)の溶液を使用する。

B.12  りん酸緩衝生理食塩水(PBS) 
B.12.1  組成  組成は,附属書 表 23 による。

附属書  23  りん酸緩衝生理食塩水(PBS)の組成

りん酸水素二ナトリウム二水和物 8.98 g

りん酸二水素ナトリウム 2.71 g 
塩化ナトリウム 8.5

g

精製水

1 000 mL

B.12.2  調製  各成分を精製水に溶解する。必要であれば pH を調整し,滅菌後の pH が 25  ℃で 7.2±0.2

となるようにする。121  ℃に設定した乾熱滅菌器又は蒸気滅菌器(6.1)で 15 分間滅菌する。


20 
K 3706-1:2008

附属書 C(参考)透過光線試験(斜光法)

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

白色ビーム光源を用いて平板を調べる。白色光線は,平板をよく照らすのに十分な強度で,平板の底面

に 45°の角度で当たるものとする。この斜めの透過光線の下で平板を真上から調べた場合,リステリア・

モノサイトゲネスのコロニーは,青みを帯びた色で表面は  か(顆)粒状を呈している。

附属書   1  疑わしいコロニーについての平板検査


21

K 3706-1:2008

附属書 D(参考)室間試験の結果

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

1998 年,英国農漁業食糧省の中央科学研究所によって,欧州プロジェクト SMT CT 96 2098(参考文献

[2]

[3]参照)の枠組み内で,国際的な共同試験が,計画された。この試験には,欧州 14 ヵ国中,19

の検査施設が参加し,フレッシュチーズ,ひき肉,乾燥卵粉及び標準物質を用いて,実施された。各食品

試料について,2 水準の汚染度で検査を行った。また,それぞれに陰性対照も設けて,検査した。各試料

は,リステリア・モノサイトゲネス及びリステリア・イノキュア(感度が低い)で汚染させた(

附属書 D

表 参照)。この試験への参加に当たって各検査施設で必要となる資材が不足したため,全参加施設が

Oxford 培地と PALCAM 培地の双方を使用することはできなかった。11 施設が PALCAM 培地を,9 施設が

Oxford 培地を,使用した。

附属書   1  試料の汚染

微生物(25 g 中)

ブランク

低汚染度

高汚染度

リステリア・モノサイトゲネス

5∼100 50∼100

リステリア・イノキュア 50∼100 5∼100 50∼100

常在微生物そう(叢)

この共同試験から得られた性能特性値を,

附属書 表 から附属書 表 に試料の種類ごとに示す。

Oxford 寒天培地及び PALCAM 寒天培地から得られたデータは,統合した。明確に特定された技術的理由

(計画書からの逸脱)があった場合にだけ,一部施設で得られたデータを計算から除外した。

附属書   2  乾燥卵粉試料から得られたデータ解析結果

試料(汚染度)

乾燥卵粉(ブラ

ンク)

乾燥卵粉(低汚

染度)

乾燥卵粉(高汚

染度)

室間試験実施年 1998

1998

1998

試験結果を返した検査施設

18 18 18

1 検査施設当たりの試料数 5

5

5

除外した検査施設数 1 1 1

除外後に残った検査施設数

17 17 17

受理した試料数 85

85

85

正確度(特異度)

,% 97.9

正確度(感度)

,%

− 53.7 88.4

室内一致率,% 96.6

58.7

86.5

室間一致率,% 95.8

49.8

79.1


22 
K 3706-1:2008

附属書   3  ひき肉試料から得られたデータ解析結果

試料(汚染度)

ひき肉(ブラ

ンク)

ひき肉(低汚

染度)

ひき肉(高汚

染度)

室間試験実施年 1998

1998

1998

試験結果を返した検査施設数 18

18

18

1 検査施設当たりの試料数 5  5  5

除外した検査施設数 2

2

2

除外後に残った検査施設数 16  16  16

受理した試料数 80

80

80

正確度(特異度)

,% 97.8

正確度(感度)

,%

− 83.3

100.0

室内一致率,% 97.3

81.3

100.0

室間一致率,% 95.6

71.7

100.0

附属書   4  フレッシュチーズ試料から得られたデータ解析結果

試料(汚染度)

フレッシュチー
ズ(ブランク)

フレッシュチ
ーズ(低汚染

度)

フレッシュチ
ーズ(高汚染

度)

室間試験実施年 1998

1998

1998

試験結果を返した検査施設数 16

16

16

1 検査施設当たりの試料数 5  5  5 
除外した検査施設数 1

1

1

除外後に残った検査施設数 15  15  15

受理した試料数 75

75

75

正確度(特異度)

,% 96.5

正確度(感度)

,%

− 85.9

100.0

室内一致率,% 94.4

84.0

100.0

室間一致率,% 93.1

75.2

100.0

附属書   5  標準物質から得られたデータ解析結果

試料(汚染度)

標準物質

(23 CFU を含有するカプセル)(

1

)

室間試験実施年 1998

試験結果を返した検査施設数 18 
1 検査施設当たりの試料数 5

除外した検査施設数 1

除外後に残った検査施設数 17

受理した試料数 85

正確度(特異度)

,%

正確度(感度)

,% 89.5

室内一致率,% 88.2

室間一致率,% 80.8

注(

1

)  この試験のため,オランダの RIVM で調製した。


23

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参考文献

[1]  Ottaviani,F.,Ottaviani,M.,Agosti,M. Differential agar medium for Listeria Monocytogenes. Quimper Froid

Symposium Proceedings,P6 ADRIA Quimper,16-18 June,1997

[2]  Leclercq,A. Colonial atypical morphology and low recoveries of Listeria Monocytogenes strains on Oxford,

PALCAM,Rapid’L. momo and ALOA solid media. J. Microbiol. Methods,57,2004,pp.251-258

[3]  Report of the trial “Detection of Listeria Monocytogenes according to EN ISO 11290-1:1197”,available

from CSL,Sand Hutton,YO4 1LZ,York,UK,1999

[4]  Scotter,S.,Langton,S.,Lombard,M.,Lahellec,C.,Schulten,S.,Nagelkere,N.,In’t Veld,P.,

Rollier,P. and Bohnert,M. Validation of ISO method 11290−Part 1: Detection of Listeria Monocytogenes

in

foods. Int. J. Food Microbiology,64,2001,pp.295-306

[5]  Ottaviani,F.,Ottaviani,M.,Agosti,M. Esperienza su un agar selettivo e differenziale per L. momo. Industrie

Alimentari,1997

[6]  ISO/TS 11133-2,Microbiology of food and animal feeding stuffs−Guidelines on preparation and production

of culture media−Part 2: Practical guidelines on performance testing of culture media

[7]  Jones,D.,Seeliger,H.P.,Designation of a new type strain for Listeria Monocytogenes,Request for an Opinion.

Int. J. Syst. Bacteriol. 33:429,1983


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1

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附属書 1(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS K 3706-1:2008  培地の試験方法―リステリア・モノサイトゲネス用培地―第 1
部:リステリア・モノサイトゲネスの検出

ISO 11290-1:1996  食品及び動物用飼料の微生物試験―リステリア・モノサイ
トゲネスの検出及び菌数測定方法―第 1 部:検出方法及び AMENDMENT 1: 
2004

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの
評価及びその内容

  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:点線の下線

項目

番号

内容

(Ⅱ)  国際
規格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1.適用範囲

培 地 を 用 い て リ ス テ

リア・モノサイトゲネ
ス を 検 出 す る 方 法 に
ついて規定。

ISO 
11290-1 

1

JIS とほぼ同じ。

MOD/変更

培地試験方法に限定

工業標準化法の対象とならな

い事項を削除

JIS K 3701 
JIS K 3702 

ISO 7218 
ISO 6887-1 

IDT

2.引用規格

JIS K 8008 

2

 

MOD/追加

 

追加した用語を規定するため。

3.定義

用語の定義を規定

3

JIS とほぼ同じ。

MOD/追加

用語(水)を追加

JIS として必要な用語を規定。

4.一般原則

リステリア・モノサイ

ト ゲ ネ ス 検 出 の た め
の段階操作を規定。

 4 JIS とほぼ同じ。

MOD/追加 4.1 の half Fraser ブロスについて

補足説明

利用者の利便性のため実質的

な差異なし。

 
 
 
 
 
 
 
 


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1

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K 3706-

1

20

08

(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの
評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

項目

番号

内容

(Ⅱ)  国際
規格番号

項目

番号

内容 

項目ごとの

評価

内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.培地及び試

培地及び試薬(一次選
択増菌培地,二次選択
増菌培地,第一選択分

離培地,第二選択分離
培地,固形培地,液体
培地,ヒツジ血液寒天

培地,炭水化物利用試
験用ブロス,運動性試
験用半流動寒天培地,
CAMP 試験用培地,過
酸 化 水 素 水 及 び り ん
酸緩衝生理食塩水)に

ついて規定。

5

JIS と同じ。

6.装置及びガ
ラス器具

通 常 の 微 生 物 検 査 に

用 い る 装 置 及 び ガ ラ
ス器具(乾熱滅菌器及
び 乾 燥 キ ャ ビ ネ ッ ト

など)について規定。

6

JIS とほぼ同じ。

MOD/選択 
 
MOD/追加

6.3 の温度(35  ℃±1  ℃)を削
除し,選択。 
6.5 に装置(白金線)を追加。

実質的な技術的差異はない。

7.サンプリン
グ方法

試 料 の サ ン プ リ ン グ

方法について規定。

7

JIS と同じ。

IDT

8.試料の調製

試 料 の 調 製 に つ い て

規定。

 8 JIS と同じ。

IDT

9.手順

手順(一次選択増菌,
二次選択増菌,平板培

養及びリステリア・モ
ノ サ イ ト ゲ ネ ス の 確
認 な ど ) に つ い て 規

定。

 9 JIS とほぼ同じ。

MOD/追加 9.6.1.1 の備考にリステリア・モ

ノサイトゲネスの説明を追記。

基準株の名称及び備考(基準株
の代替新鮮分離株)を追記(9.9)

利用者の利便性のため。


26

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1

20

08

26

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1

20

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(Ⅰ) JIS の規定

(Ⅲ)  国際規格の規定

(Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項目ごとの
評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

項目

番号

内容

(Ⅱ)  国際
規格番号

項目

番号

内容

項目ごとの

評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

10. 試 験 結
果の表現

試験結果の表現(リステ
リア・モノサイトゲネス

の有無など)について規
定。

10

JIS と同じ。

IDT

11. 試 験 方
法の精度

試験方法の精度について
規定。

amd.1

JIS と同じ。

IDT

12. 試 験 報
告書

試験報告書(培養温度及
び試験結果など)につい
て規定。

11

JIS と同じ。

IDT

附属書 A 
(規定)

手順の概略図

附属書 A

JIS と同じ。

IDT

附属書 B 
(規定)

培地・試薬の組成及び調

書 B

JIS と同じ。

IDT

附属書 C

(参考)

透過光線試験(斜光法)

書 C

JIS と同じ。

IDT

附属書 D 
(参考)

室間試験の結果

附属書 D

JIS と同じ。

IDT

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 
 
備考 1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更 国際規格の規定内容を変更している。

    ―  MOD/選択 国際規格の規定内容を選択している。

2.

JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD 国際規格を修正している。