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K 3304:2019  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 2 

3 用語及び定義  3 

4 試験項目 3 

5 共通事項 3 

5.1 一般  3 

5.2 試験試料の調製  4 

6 試験方法 5 

6.1 水分  5 

6.2 石油エーテル可溶分  7 

6.3 総アルカリ及び総脂肪質  9 

6.4 純石けん分  12 

6.5 遊離アルカリ  14 

6.6 全遊離アルカリ  16 

6.7 エタノール不溶分  17 

6.8 水不溶分  18 

6.9 塩化物  19 

6.10 グリセリン  23 

6.11 エチレンジアミン四酢酸(エデト酸)  27 

6.12 pH値  27 

7 洗浄力評価方法  28 

7.1 要旨  28 

7.2 装置及び器具  28 

7.3 試薬及び試験用材料  29 

7.4 試験の準備  29 

7.5 操作  30 

7.6 評価  31 

8 試験報告 31 

附属書JA(参考)洗濯石けんの洗浄力評価例(シェッフェの一対比較法例)  32 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表  34 

 

 


 

K 3304:2019  

(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本石鹸洗剤工業

会(JSDA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 3304:2006は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

K 3304:2019 

 

石けん試験方法 

Test methods for soaps 

 

序文 

この規格は,1973年に第1版として発行されたISO 456,1983年に第2版として発行されたISO 457,

1978年に第1版として発行されたISO 672,1981年に第2版として発行されたISO 673,1974年に第1版

として発行されたISO 684,1975年に第1版として発行されたISO 685,1975年に第1版として発行され

たISO 1066,1974年に第1版として発行されたISO 1067,1989年に第2版として発行されたISO 2272,

1989年に第2版として発行されたISO 4318,1977年に第1版として発行されたISO 4323,1990年に第2

版として発行されたISO 4325及び1986年に第1版として発行されたISO 8212を基とし,衣料用洗剤市場

の変化,洗濯環境の変化を鑑み,前回の改正時に削除した粉末石けんの洗浄力評価方法の必要性を再評価

し,改めてこの規格の試験方法として採用するため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。 

 

適用範囲 

この規格は,石けんの試験方法について規定する。ただし,界面活性剤及び合成洗剤を含む石けんは対

象としない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 456:1973,Surface active agents−Analysis of soaps−Determination of free caustic alkali 

ISO 457:1983,Soaps−Determination of chloride content−Titrimetric method 

ISO 672:1978,Soaps−Determination of moisture and volatile matter content−Oven method 

ISO 673:1981,Soaps−Determination of content of ethanol-insoluble matter 

ISO 684:1974,Analysis of soaps−Determination of total free alkali 

ISO 685:1975,Analysis of soaps−Determination of total alkali content and total fatty matter content 

ISO 1066:1975,Analysis of soaps−Determination of glycerol content−Titrimetric method 

ISO 1067:1974,Analysis of soaps−Determination of unsaponifiable, unsaponified and unsaponified 

saponifiable matter 

ISO 2272:1989,Surface active agents−Soaps−Determination of low contents of free glycerol by 

molecular absorption spectrometry 

ISO 4318:1989,Surface active agents and soaps−Determination of water content−Azeotropic 

distillation method 

ISO 4323:1977,Soaps−Determination of chlorides content−Potentiometric method 

ISO 4325:1990,Soaps and detergents−Determination of chelating agent content−Titrimetric method 


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ISO 8212:1986,Soaps and detergents−Techniques of sampling during manufacture(全体評価:MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則 

JIS K 0115 吸光光度分析通則 

JIS K 3211 界面活性剤用語 

JIS K 3331 工業用硬化油・脂肪酸 

JIS K 3362 家庭用合成洗剤試験方法 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

JIS K 8005 容量分析用標準物質 

JIS K 8034 アセトン(試薬) 

JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬) 

JIS K 8102 エタノール(95)(試薬) 

JIS K 8103 ジエチルエーテル(試薬) 

JIS K 8105 エチレングリコール(試薬) 

JIS K 8122 塩化カルシウム二水和物(試薬) 

JIS K 8136 塩化すず(II)二水和物(試薬) 

JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬) 

JIS K 8159 塩化マグネシウム六水和物(試薬) 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS K 8256 過よう素酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8271 キシレン(試薬) 

JIS K 8295 グリセリン(試薬) 

JIS K 8316 クロモトロープ酸二ナトリウム二水和物(試薬) 

JIS K 8541 硝酸(試薬) 

JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬) 

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8577 水酸化バリウム八水和物(試薬) 

JIS K 8585 ステアリン酸(試薬) 

JIS K 8593 石油エーテル(試薬) 

JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬) 

JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8643 チモールブルー(試薬) 

JIS K 8756 パルミチン酸(試薬) 

JIS K 8799 フェノールフタレイン(試薬) 


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JIS K 8842 ブロモチモールブルー(試薬) 

JIS K 8844 ブロモフェノールブルー(試薬) 

JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬) 

JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬) 

JIS K 8987 硫酸ナトリウム(試薬) 

JIS L 0803 染色堅ろう度試験用添付白布 

JIS M 8100 粉塊混合物−サンプリング方法通則 

JIS P 3801 ろ紙(化学分析用) 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

注記 対応国際規格:ISO 383:1976,Laboratory glassware−Interchangeable conical ground joints(IDT) 

JIS Z 8723 表面色の視感比較方法 

JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい 

JIS Z 8802 pH測定方法 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 3211によるほか,次による。 

3.1 

石けん 

高級脂肪酸ナトリウム塩(ナトリウム石けん)又は高級脂肪酸カリウム塩(カリウム石けん)を主成分

とする物質。 

 

試験項目 

石けんの品質に関する試験項目及び適用する試験箇条は表1により,石けんの洗浄力評価方法は箇条7

による。 

表1−試験項目 

試験項目 

試験箇条 

水分 

6.1 

石油エーテル可溶分 

6.2 

総アルカリ及び総脂肪質 

6.3 

純石けん分 

6.4 

遊離アルカリ 

6.5 

全遊離アルカリ 

6.6 

エタノール不溶分 

6.7 

水不溶分 

6.8 

塩化物 

6.9 

グリセリン 

6.10 

エチレンジアミン四酢酸(エデト酸) 

6.11 

pH値 

6.12 

 

共通事項 

5.1 

一般 

試験に共通する一般事項は,JIS K 0050による。 


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5.2 

試験試料の調製 

5.2.1 

試料の種類 

試料の種類は,次のとおりとする。 

a) 固形石けん 棒状,1個状,錠剤状などの石けん 

b) 粉塊石けん 粉末状,粒状,フレーク状,チップ状などの石けん 

c) 軟質石けん ペースト状,ゲル状などの石けん 

d) 液状石けん 透明液状,乳濁液状などの石けん 

5.2.2 

調製用器具 

試料の調製に用いる器具は,次による。 

a) ナイフ 

b) 電気ミキサ 

c) 二分器 JIS M 8100に規定する表4(粒度及び二分器の種類)の6号のもの。 

d) 分割用へら 円すい四分法の分割に用いるステンレス鋼製又は合成樹脂製の平板(図1参照)。 

 

 

図1−分割用へら 

 

e) かき混ぜ棒又はかき混ぜ機 

5.2.3 

縮分 

試料の縮分は,石けんの種類によって,次のとおりとする。 

a) 固形石けん 固形石けんは,次の四分割法によって縮分する。切断面が試料の中心を通り,互いに直

角となるようにナイフを用いて切断し,八等分する。試料の対角線上の相対する81分を二つ取り,41の

量とする。これをスライスするか又はさいの目に切ったものを試料とする(図2参照)。 

注記1 乾固した石けんの場合,切断に“糸のこ”などを使用するとよい。 

注記2 試料を更に電気ミキサで粉砕してもよい。ただし,水分の多い石けんの場合,電気ミキサ

を使用すると受器の壁などに付着して均一な粉砕が困難な場合は,使用しなくてもよい。 

 

 

図2−四分割法 

 


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b) 粉塊石けん 粉塊石けんは,次のいずれかによって縮分し,試験に適切な量の試料が得られるまで縮

分を繰り返す。 

1) 二分器による方法 試料を混合してビーカー又は適切な容器に入れ,二分器の本体に均一に落下さ

せ,試料を二分割する。そのいずれか一方をランダムに選び,試料とする。 

粒状,フレーク状及びチップ状の石けんは,あらかじめ電気ミキサで粉砕した後,この方法を用

いる。 

2) 円すい四分方法 試料を混合してビーカー又は適切な容器に入れ,堅い清潔な平面上に円すい形に

積み上げる。場所を変えてこの操作を1,2回繰り返す。円すいが完全に対称であることを確認した

後,すい頂部を,水平に保持した分割用へらを回転させながら軽く押し下げて平らにする。次に,

分割用へらを用いて,すい体の中心を通り,鉛直に押し下げるようにして切断し,これを扇形に四

等分する。対角線上に相対する四等分の二つを捨て,残りの二つを混合し,試料とする(図3参照)。 

粒状,フレーク状及びチップ状の石けんは,あらかじめ電気ミキサで粉砕した後,この方法を用

いる。 

 

 

 

 

試料を堅い清潔な平面上で円す
い形に積み上げる。 
場所を変えて操作を更に1,2回
繰り返す。 

すい頂部を水平に保持した分割
用へらを回転させ,軽く押し下
げて平らにする。 

すい体の中心を通るように分割
用へらを鉛直に押し下げるよう
にして切断し,これを扇形に四
等分する。 

 

 

 

 

 

 

四等分した試料 

対角のA,Aを取り,B,Bを捨
てる。 

 

図3−円すい四分方法 

 

c) 軟質石けん及び液状石けん 軟質石けん及び液状石けんは,次の均一混合による方法によって縮分す

る。 

試料の全量をビーカーなどの容器に移し,かき混ぜ棒又はかき混ぜ機で均一に混合し,適切な量を

試料とする。 

 

試験方法 

6.1 

水分 

6.1.1 

一般事項 

試験方法は,加熱乾燥法又は蒸留法による。 


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6.1.2 

加熱乾燥法 

6.1.2.1 

要旨 

試料を105 ℃で乾燥したときの減量をはかり,水分とする。 

6.1.2.2 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 乾燥器 105 ℃±2 ℃に調節できるもの 

b) 皿又ははかり瓶 外径50 mm〜90 mm,深さ30 mm〜45 mmの平底蒸発皿又は平形はかり瓶 

c) かき混ぜ棒 ガラス製のもの 

d) 砂 洗浄して乾燥したもの。例えば,海砂。 

6.1.2.3 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 皿又ははかり瓶にかき混ぜ棒を入れ,105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で乾燥し,デシケーター中で放

冷する。 

b) 乾燥温度で液化する石けんの場合は,あらかじめ皿又ははかり瓶にかき混ぜ棒と砂約10 gとを加え,

105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で乾燥し,デシケーター中で放冷する。 

c) a)又はb)の皿又ははかり瓶に試料約5 gを1 mgの桁まではかりとって[m(g)]入れ,105 ℃±2 ℃

に調節した乾燥器に入れる。砂を加えた場合は,かき混ぜ棒で混ぜ合わせてから乾燥器に入れる。 

d) 1時間後,乾燥器から取り出し,デシケーター中で放冷してからかき混ぜ棒を用いて試料を粉末にす

る。 

e) 再び105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器に入れ,1時間後に取り出し,デシケーター中で放冷した後,質

量をはかる。 

f) 

d)及びe)の操作を繰り返し,連続2回のひょう量の差が10 mg以下になるまで続け,連続2回のひょ

う量の差が10 mg以下になったときの質量の測定値を乾燥後質量[m1(g)]とする。 

6.1.2.4 

計算 

水分は,式(1)によって算出する。 

100

1

m

m

m

C

  (1) 

ここに, 

C: 水分(質量分率%) 

 

m1: 乾燥後質量(g) 

 

m: 試料の質量(g) 

6.1.3 

蒸留法 

6.1.3.1 

要旨 

試料をキシレンとともに蒸留し,留出分離した水及び水に可溶でキシレンに不溶の揮発分をはかり,水

分とする。この方法は,5 %以上の水分を含む試料に適用し,水溶性の揮発分,例えば,エタノールを含

む試料には適用しない。 

6.1.3.2 

試薬及び装置 

試薬及び装置は,次のとおりとする。 

a) キシレン JIS K 8271に規定するもの 

b) 水分蒸留装置 JIS K 3362の図10(水分蒸留装置の例)に準じるもの 

水分蒸留装置の内部は,使用前にあらかじめ硝酸と過酸化水素水との混液[例えば,硝酸(6 mol/L)


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と過酸化水素水(30 %)とを体積比3対1で混合]で洗浄した後,水で洗い,乾燥しておく。 

6.1.3.3 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 留出水分が2 mL〜5 mLになるように試料約10 g〜15 gを蒸留フラスコに10 mgの桁まではかりとり,

キシレン100 mL〜300 mL及び水分を含まない沸石を加え,水分蒸留装置を組み立てる。 

b) 冷却器の上端から,更にキシレンを蒸留フラスコの検水管にあふれるまで流し込み,冷却器の上端を

綿で軽く栓をする。 

c) 蒸留フラスコを加熱し,1分間に約100滴の速度で蒸留し,大部分の水が留出した後は1分間に約200

滴の速度で蒸留する。 

d) 検水管に水が留出しなくなってから,更に30分間蒸留を続けた後,加熱をやめる。冷却管及び検水管

内部に水滴が付着したときは,ら旋状針金を用いて検水管に落とした後,約5 mLのキシレンで洗い

落とす。 

e) 5分間以上放置してキシレン層が透明になった後,20 ℃±1.5 ℃で検水管の水量を0.05 mLまで読み

取り,留出した水の量[V(mL)]とする。 

6.1.3.4 

計算 

水分は,式(2)によって算出する。 

100

0.1

m

V

C

  (2) 

ここに, 

C: 水分(質量分率%) 

 

V: 留出した水の量(mL) 

 

m: 試料の質量(g) 

 

1.0: 水の密度 

注記 蒸留フラスコ中の内容物が加熱によって泡立つ場合には,加熱脱水したオレイン酸又はオレイ

ルアルコールを入れると泡立ちが抑えられることがある。 

6.2 

石油エーテル可溶分 

6.2.1 

要旨 

試料に含まれる遊離の脂肪酸以外の成分で,石油エーテルに溶解する物質(不けん化物及び可けん化物

の未けん化分の総量)をはかり,石油エーテル可溶分とする。抽出した脂肪酸は,水酸化カリウムで滴定

して,オレイン酸に換算した後,石油エーテル可溶分から差し引いて,石油エーテル可溶分の対象外とす

る。 

6.2.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 中性エタノール(95) JIS K 8102に規定するエタノール(95)を緩やかに5分間煮沸して二酸化炭素

を除き,室温まで流水で急冷し,フェノールフタレイン溶液(10 g/L)を数滴加え,0.1 mol/Lアルコ

ール性水酸化カリウム溶液を用いて30秒間うすい紅色を保つまで中和したもの。使用直前に調製する。 

b) 炭酸水素ナトリウム溶液(10 g/L) JIS K 8622に規定する炭酸水素ナトリウム10 gを水に溶解して

1 000 mLとしたもの 

c) 石油エーテル JIS K 8593に規定するもので,30 ℃〜60 ℃で留出したもの 

d) 0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液 JIS K 8574に規定する水酸化カリウム7 gを5 mLの水

に溶解し,JIS K 8102に規定するエタノール(95)を加えて1 000 mLとし,二酸化炭素を遮って2日


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間〜3日間放置した後の上澄み液 

標定 調製したアルコール性水酸化カリウム溶液25 mLにフェノールフタレイン溶液(10 g/L)数

滴を加え,JIS K 8001に規定する方法で調製した0.1 mol/L塩酸溶液を用いて紅色が消えるま

で滴定する。 

e) フェノールフタレイン溶液(10 g/L) JIS K 8001のJA.5(指示薬)によって調製したもの 

f) 

硫酸ナトリウム JIS K 8987に規定するもの 

6.2.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) ミクロビュレット 容量2 mL,0.05 mL目盛付きのもの 

b) 乾燥器 6.1.2.2 a)に規定するもの 

6.2.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを200 mLのビーカーに1 mgの桁まではかりとり,中性エタノール(95)50 mLと炭酸水

素ナトリウム溶液(10 g/L)50 mLとを加え,70 ℃以下に加熱溶解して放冷する。 

b) 不溶物がある場合には,ろ過して500 mLの分液漏斗Aに移し,a)のビーカー及びろ紙上の不溶物は,

少量の中性エタノール(95)と炭酸水素ナトリウム溶液(10 g/L)との等量混合液で洗い,洗液を分

液漏斗Aに合わせる。 

c) 分液漏斗Aに石油エーテル50 mLを加え,1分間激しく振り混ぜて抽出した後,明らかに二層に分か

れるまで放置する。 

d) 分液漏斗Aのうち,水層を500 mLの分液漏斗Bに移し,石油エーテル50 mLを加え,振り混ぜて抽

出した後,明らかに二層に分かれるまで放置する。 

e) 分液漏斗Bのうち,水層を更に500 mLの分液漏斗Cに移し,石油エーテル50 mLを加え,振り混ぜ

て抽出した後,明らかに二層に分かれるまで放置する。 

f) 

分液漏斗Cのうち,水層は,300 mLの三角フラスコに抜き取る。 

g) 分液漏斗B及び分液漏斗Cの石油エーテル抽出液を分液漏斗Aに移す。分液漏斗B及び分液漏斗C

は,少量の石油エーテルで洗い,洗液は,分液漏斗Aに合わせる。 

h) 分液漏斗Aに中性エタノール(95)と水との等量混合液50 mLずつを加え,フェノールフタレイン溶

液(10 g/L)数滴を加えたとき,洗液がうすい紅色を呈しなくなるまで洗う。 

i) 

分液漏斗Aから洗液を抜き取った後,石油エーテル抽出液に硫酸ナトリウムを加えて脱水し,あらか

じめ乾燥し,恒量にした質量が分かっている300 mLの三角フラスコに乾燥ろ紙を用いてろ過する。 

j) 

分液漏斗Aとろ紙とを少量の石油エーテルで2,3回洗い,洗液をi)の三角フラスコに加える。 

k) 水浴上でj)の三角フラスコの石油エーテルの大部分を,穏やかに乾燥空気又は窒素ガスを流して痕跡

の溶剤を除く。 

l) 

k)の三角フラスコを105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で5分間加熱し,デシケーター中で放冷して質量

をはかる。 

m) l)の操作を繰り返し,連続2回のひょう量の差が2 mg以下になるまで続け,連続2回のひょう量の差

が2 mg以下になったときの質量を石油エーテル抽出量[m1(g)]とする。 

n) m)で得られた石油エーテル抽出物に中性エタノール(95)数mLを加えて溶解し,フェノールフタレ

イン溶液(10 g/L)を数滴加え,ミクロビュレットを用いて0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶

液で滴定し,30秒間うすい紅色を保つときを終点とする。このときの滴定に要した0.1 mol/Lアルコ


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ール性水酸化カリウム溶液の量を[V(mL)]とする。 

6.2.5 

計算 

石油エーテル可溶分は,式(3)によって算出する。 

100

10

000

1

1

m

f

M

V

m

C

  (3) 

ここに, 

C: 石油エーテル可溶分(質量分率%) 

 

m1: 石油エーテル抽出量(g) 

 

V: 滴定に要した0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の量

(mL) 

 

f: 0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液のファクター 

 

M: 脂肪酸の平均分子量 

 

m: 試料の質量(g) 

注記 脂肪酸の平均分子量として,一般的にはオレイン酸の282を使用する。 

6.3 

総アルカリ及び総脂肪質 

6.3.1 

要旨 

試料に含まれる総アルカリ及び総脂肪質を同時に定量するもので,脂肪酸塩以外の界面活性剤を含む石

けんには適用しない。 

6.3.2 

総アルカリ 

6.3.2.1 

要旨 

無機酸によって滴定される石けんに含まれるアルカリ分の総量。これには,石けんとして結合している

アルカリ分及びアルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩,この試験条件で滴定されるある種のけい酸塩などの

アルカリ分を含む。 

試料を一定量の無機酸標準液で分解し,遊離した脂肪質を石油エーテルで抽出及び分離し,水層中に含

まれる過剰な酸を水酸化ナトリウム溶液で滴定して,総アルカリを定量する。 

6.3.2.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 石油エーテル 6.2.2 c)に規定するもの 

b) 0.5 mol/L硫酸 JIS K 8001のJA.6(滴定用溶液)に規定するもの 

c) 1 mol/L塩酸 JIS K 8001のJA.6に規定するもの 

d) 1 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001のJA.6に規定するもの 

e) メチルオレンジ溶液 JIS K 8001のJA.5に規定するもの 

6.3.2.3 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを200 mLのビーカーに1 mgの桁まではかりとり,水100 mLを加え,加熱溶解する。 

b) これを500 mLの分液漏斗Aに移し,a)のビーカーを少量の水で洗い,洗液を分液漏斗Aに合わせる。 

c) メチルオレンジ溶液を指示薬として,分液漏斗Aを激しく振り混ぜながら酸性になるまでビュレット

で0.5 mol/L硫酸又は1 mol/L塩酸を加える。 

d) さらに,0.5 mol/L硫酸又は1 mol/L塩酸5 mLを加え,このときの分解に要した0.5 mol/L硫酸又は1 

mol/L塩酸の量を[V1(mL)]とする。 

e) 放冷後,石油エーテル100 mLを加え,1分間激しく振り混ぜて抽出した後,明らかに二層に分かれる


10 

K 3304:2019  

 

まで放置する。 

f) 

分液漏斗Aのうち,水層を別の500 mLの分液漏斗Bに移し,石油エーテル50 mLを加え,振り混ぜ

て抽出した後,明らかに二層に分かれるまで放置する。 

g) 分液漏斗Bのうち,水層は更に別の500 mLの分液漏斗C に移し,石油エーテル30 mLを加え,振り

混ぜて抽出した後,明らかに二層に分かれるまで放置する。 

h) 分液漏斗Cのうち,水層は,300 mLの三角フラスコに抜き取る。 

i) 

分液漏斗B及び分液漏斗Cの石油エーテル抽出液を分液漏斗Dに移す。それぞれの分液漏斗は,少

量の石油エーテルで洗い,洗液は分液漏斗Aに合わせる。 

j) 

石油エーテル抽出液の洗浄は,水25 mLずつを用い,まず,分液漏斗A及び分液漏斗Bを洗い,洗

液を500 mLの分液漏斗Aに移して洗浄する。洗液をメチルオレンジ溶液によって,中性になるまで

洗浄する。 

k) 石油エーテル抽出液の洗浄は,分液漏斗B及び分液漏斗Cにそれぞれ水25 mLを入れ洗浄する。各洗

浄水は分液漏斗Aに移し石油エーテル抽出液を洗浄する。メチルオレンジ溶液によって洗液が中性に

なることを確認できるまで洗浄水を変えながら洗浄する。 

l) 

全ての洗液は,h)の水層を入れた300 mLの三角フラスコに集め,これをメチルオレンジ溶液を指示

薬として1 mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する。このときの滴定に要した1 mol/L水酸化ナトリウ

ム溶液の量を[V2(mL)]とする。 

6.3.2.4 

計算 

総アルカリは,式(4)又は式(5)によって算出する。 

a) ナトリウム石けんの場合 

m

f

V

f

V

C

100

)

(

040

.0

2

2

1

1

  (4) 

b) カリウム石けんの場合 

m

f

V

f

V

C

100

)

(

056

.0

2

2

1

1

  (5) 

ここに, 

C: 総アルカリ(質量分率%) 

 

V1: 加えた0.5 mol/L硫酸又は1 mol/L塩酸の量(mL) 

 

V2: 滴定に要した1 mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(mL) 

 

f1: 0.5 mol/L硫酸又は1 mol/L塩酸のファクター 

 

f2: 1 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.3.3 

総脂肪質 

6.3.3.1 

要旨 

石けんを無機酸を用いて分解して得た水に不溶の脂肪質。脂肪酸塩以外の石けんに含まれる不けん化物,

油脂,樹脂酸などを含む。 

6.3.2で抽出した石油エーテル抽出液から石油エーテルを留去した後,残留分をエタノールに溶解し,脂

肪酸を水酸化カリウム溶液で中和する。エタノールを蒸発させ,生成したカリウム石けんの質量をはかり,

総脂肪質を定量する。 

6.3.3.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 中性エタノール(99.5) JIS K 8101に規定するエタノール(99.5)を緩やかに5分間煮沸して二酸化


11 

K 3304:2019  

 

炭素を除き,室温まで流水で急冷し,フェノールフタレイン溶液(10 g/L)を数滴加え,0.1 mol/Lア

ルコール性水酸化カリウム溶液を用いて30秒間うすい紅色を保つまで中和したもの。使用直前に調製

する。 

b) 0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液 JIS K 8574に規定する水酸化カリウム33 gを25 mLの

水に溶解し,JIS K 8102に規定するエタノール(95)を加えて1 000 mLとし,二酸化炭素を遮って2

日間〜3日間放置した後の上澄み液 

標定 本品25 mLにフェノールフタレイン溶液(10 g/L)数滴を加え,JIS K 8001に規定する0.5 mol/L

塩酸溶液を用いて紅色が消えるまで滴定する。 

c) フェノールフタレイン溶液(10 g/L) 6.2.2 e)に規定するもの 

d) アセトン JIS K 8034に規定するもの 

e) 硫酸ナトリウム 6.2.2 f)に規定するもの 

f) 

石油エーテル 6.2.2 c)に規定するもの 

6.3.3.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 乾燥器 6.1.2.2 a)に規定するもの 

6.3.3.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 6.3.2で抽出した石油エーテル抽出液に硫酸ナトリウムを加えて脱水し,あらかじめ乾燥し,恒量にし

た質量が分かっている300 mLの三角フラスコに乾燥ろ紙を用いてろ過する。 

b) 500 mLの分液漏斗及びろ紙を少量の石油エーテルで2,3回洗い,洗液をa)の300 mLの三角フラス

コに加える。 

c) 水浴上で石油エーテルを留去し,残量が約10 mLになった後,放冷し,中性エタノール(99.5)約20 

mLを加えて溶解する。 

d) フェノールフタレイン溶液(10 g/L)数滴を加え,0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定

し,30秒間うすい紅色を保つときを終点とする。このときの0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム

溶液の量を[V(mL)]とする。 

e) 水浴上で中性エタノール(99.5)を蒸発させる。蒸発が終わりに近づいたら300 mLの三角フラスコを

回転させて,カリウム石けんを300 mLの三角フラスコの壁及び底部に薄く広げる。大部分の中性エ

タノール(99.5)が蒸発した後,放冷する。 

f) 

水分を除くため,e)の300 mLの三角フラスコにアセトン10 mL〜15 mLを加え,水浴上で蒸発させ,

乾燥空気又は窒素ガスを緩やかに流しながらカリウム石けんを乾燥させる。 

g) f)の300 mLの三角フラスコを105 ℃±2 ℃に調整した乾燥器で15分間加熱し,デシケーター中で放

冷して質量をはかる。 

h) g)の操作を繰り返し,連続2回のひょう量の差が5 mg以下になるまで続け,連続2回のひょう量の差

が5 mg以下になったときの質量を乾燥したカリウム石けんの質量[m1(g)]とする。 

6.3.3.5 

計算 

総脂肪質は,式(6)によって算出する。 


12 

K 3304:2019  

 

100

)

038

.0

2

(

100

)1

39

(

2

000

1

1

1

1

m

f

V

m

m

f

V

m

C

  (6) 

ここに, 

C: 総脂肪質(質量分率%) 

 

m1: 乾燥したカリウム石けんの質量(g) 

 

V: 0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の量(mL) 

 

f: 0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液のファクター 

 

39: カリウム(K)の原子量 

 

1: 水素(H)の原子量 

 

m: 試料の質量(g) 

6.4 

純石けん分 

6.4.1 

要旨 

試料を酸分解し,生じた脂肪酸を石油エーテルで抽出し,水酸化カリウムで中和してその量を求め,6.2

で得られた石油エーテル可溶分を差し引いて,純石けん分を算出する。 

6.4.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 0.5 mol/L硫酸又は1 mol/L塩酸 6.3.2.2 b)又は6.3.2.2 c)に規定するもの 

b) メチルオレンジ溶液 6.3.2.2 e)に規定するもの 

c) 石油エーテル 6.2.2 c)に規定するもの 

d) 中性エタノール(99.5) 6.3.3.2 a)に規定するもの 

e) 硫酸ナトリウム 6.2.2 f)に規定するもの 

f) 

0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液 6.3.3.2 b)に規定するもの 

g) フェノールフタレイン溶液(10 g/L) 6.2.2 e)に規定するもの 

h) アセトン 6.3.3.2 d)に規定するもの 

6.4.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 乾燥器 6.1.2.2 a)に規定するもの 

6.4.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを200 mLのビーカーに1 mgの桁まではかりとり,水100 mLを加えて加熱溶解する。 

b) これを500 mLの分液漏斗Aに移し,a)のビーカーを少量の水で洗い,洗液を分液漏斗Aに合わせる。 

c) メチルオレンジ溶液を指示薬として,分液漏斗Aを激しく振り混ぜながら酸性になるまで0.5 mol/L

硫酸又は1 mol/L塩酸を加える。アルカリ分の多い石けんの場合は,高い濃度の酸を使用してもよい。 

d) 放冷後,石油エーテル100 mLを加え,1分間激しく振り混ぜて抽出した後,明らかに二層に分かれる

まで放置する。 

e) 分液漏斗Aのうち,水層を500 mLの分液漏斗Bに移し,石油エーテル50 mLを加え,振り混ぜて抽

出した後,明らかに二層に分かれるまで放置する。 

f) 

分液漏斗Bのうち,水層を500 mLの分液漏斗Cに移し,石油エーテル30 mLを加え,振り混ぜて抽

出した後,明らかに二層に分かれるまで放置する。 


13 

K 3304:2019  

 

g) 分液漏斗B及び分液漏斗Cの石油エーテル抽出液を分液漏斗Aに移す。分液漏斗B及び分液漏斗C

は,少量の石油エーテルで洗い,洗液を分液漏斗Aに合わせる。 

h) 分液漏斗Aに水25 mLを加え洗浄する,洗液がメチルオレンジ溶液で中性となるまで洗浄を繰り返す。 

i) 

洗浄した石油エーテル抽出液に硫酸ナトリウムを加えて脱水し,あらかじめ乾燥し,恒量にした質量

が分かっている300 mLの三角フラスコに乾燥ろ紙を用いてろ過する。 

j) 

分液漏斗A及びろ紙を少量の石油エーテルで2,3回洗い,i)の三角フラスコに加える。 

k) j) の三角フラスコを水浴上で石油エーテルを留去し,残量が約10 mLになった後,放冷し,中性エタ

ノール(99.5)約20 mLを加えて溶解する。 

l) 

フェノールフタレイン溶液(10 g/L)数滴を加え,0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定

し,30秒間うすい紅色を保つときを終点とする。滴定に使用した0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリ

ウム溶液の量を[V(mL)]とする。 

m) 次に,水浴上でエタノールを蒸発させる。蒸発が終わりに近づいたら三角フラスコを回転させて,カ

リウム石けんを三角フラスコの壁及び底部に薄く広げる。大部分のエタノールが蒸発した後,放冷す

る。 

n) 次に,三角フラスコの水分を除くためアセトン10 mL〜15 mLを加え,水浴上で蒸発させ,乾燥空気

又は窒素ガスを緩やかに流しながらカリウム石けんを乾燥させる。 

o) 三角フラスコを105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で15分間加熱し,デシケーター中で放冷して質量を

はかる。 

p) o)の操作を繰り返し,連続2回のひょう量の差が5 mg以下になるまで続け,連続2回のひょう量の差

が5 mg以下になったときの質量を石油エーテル可溶分[P(質量分率%)]とする。 

6.4.5 

計算 

純石けん分は,式(7)又は式(8)によって算出する。 

a) ナトリウム石けんの場合 

P

m

f

V

m

P

m

f

V

m

C

100

016

.0

2

1

100

)

23

39

(

2

1

000

1

1

1

1

  (7) 

b) カリウム石けんの場合 

P

m

m

C

100

1

  (8) 

ここに, 

C: 純石けん分(質量分率%) 

 

m1: カリウム石けんの質量(g) 

 

V: 0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の量(mL) 

 

f: 0.5 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液のファクター 

 

39: カリウム(K)の原子量 

 

23: ナトリウム(Na)の原子量 

 

m: 試料の質量(g) 

 

P: 石油エーテル可溶分(質量分率%) 

 


14 

K 3304:2019  

 

6.5 

遊離アルカリ 

6.5.1 

試験方法の種類 

a) A法[エタノール(99.5)法] A法は,ナトリウム石けんに含まれる遊離アルカリの定量に適用する。

炭酸カリウムがエタノールに溶解するため,カリウム石けんには適用しない。また,アルカリビルダ

ーの多いナトリウム石けんには適用しない。 

b) B法(塩化バリウム法) B法は,カリウム石けん,ナトリウム石けん及び両者が混合した石けんに適

用するが,炭酸アルカリが多い場合は適用しない。また,A法に比較して精度が低いので,微量の遊

離アルカリの定量には適用しない。 

c) C法[エタノール(95)法] C法は,主として炭酸塩,けい酸塩などのアルカリ性無機塩を含むナト

リウム石けんに適用する。この方法は,カリウム石けんには適用しない。 

6.5.2 

A法[エタノール(99.5)法] 

6.5.2.1 

要旨 

中性にしたエタノール(99.5)に試料を溶解し,アルコール性塩酸溶液を用いて遊離か(苛)性アルカ

リを滴定する。着色した石けんで,その色がフェノールフタレイン溶液の終点を妨害する場合には適用し

ない。 

6.5.2.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 中性エタノール(99.5) 6.3.3.2 a)に規定するもの 

b) 0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液 JIS K 8180に規定する塩酸10 mLにJIS K 8101に規定するエタノ

ール(99.5)1 000 mLを加えたもの 

標定 白金るつぼ中で500 ℃〜600 ℃で乾燥したJIS K 8005に規定する炭酸ナトリウム1 g〜1.5 g

を1 mgの桁まではかりとり,水に溶解して250 mLとし,そのうちの25 mLをブロモフェノ

ールブルー溶液(1 g/L)を指示薬として,色が青から黄に変わるまで滴定する(終点に近づ

いた場合,溶液を煮沸して二酸化炭素を除き,冷却後,滴定を続行する。)。 

c) ブロモフェノールブルー溶液(1 g/L) JIS K 8844に規定するブロモフェノールブルー0.10 gをJIS K 

8102に規定するエタノール(95)20 mLに溶解し,水を加えて100 mLとする。 

d) フェノールフタレイン溶液(10 g/L) 6.2.2 e)に規定するもの 

6.5.2.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 三角フラスコ 500 mLの還流冷却器付きの三角フラスコ 

6.5.2.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを500 mLの三角フラスコに10 mgの桁まではかりとり,中性エタノール(99.5)200 mL

を加え,その三角フラスコを還流冷却器に取り付けて完全に溶解するまで煮沸する。 

b) 約70 ℃まで放冷し,フェノールフタレイン溶液(10 g/L)0.5 mLを加え,0.1 mol/Lアルコール性塩

酸溶液を用いてうすい紅色が消えるまで滴定し,滴定に用いた0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液の量を

[V(mL)]とする。 

6.5.2.5 

計算 

遊離アルカリは,式(9)によって算出する。 


15 

K 3304:2019  

 

m

f

V

C

4.0

  (9) 

ここに, 

C: 遊離アルカリ(NaOH)(質量分率%) 

 

V: 滴定に用いた0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液の量(mL) 

 

f: 0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.5.3 

B法(塩化バリウム法) 

6.5.3.1 

要旨 

試料の溶液に塩化バリウム溶液を加え,石けんと炭酸塩とを沈殿させ,0.1 mol/L塩酸を用いて,溶液に

残留する遊離か性アルカリを滴定する。カリウム石けんとナトリウム石けんとが混合されている石けんの

場合は,水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムのいずれか一方で遊離アルカリを示す。 

6.5.3.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 0.1 mol/L塩酸 JIS K 8001に規定するもの 

b) フェノールフタレイン溶液 JIS K 8799に規定するフェノールフタレイン1 gとJIS K 8643に規定す

るチモールブルー0.5 gとを熱エタノール(95)100 mLに溶解し,ろ過したもの。 

c) 中性エタノール(体積分率60 %) 水75 mLとJIS K 8102に規定するエタノール(95)125 mLとを

緩やかに10分間煮沸して二酸化炭素を除き,室温まで流水で急冷し,2)の指示薬約1 mLを混合する。

次に,0.1 mol/L水酸化ナトリウム溶液又は0.1 mol/L水酸化カリウム溶液を用いて紫が現れるまで中

和し,緩やかに10分間煮沸した後,室温まで流水で急冷し,0.1 mol/L塩酸を用いて紫が消失するま

で中和したもの。使用直前に調製する。 

d) 塩化バリウム溶液 水90 mLを緩やかに10分間煮沸して二酸化炭素を除き,室温まで流水で急冷し,

JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物10 gを溶解した後,b)の指示薬0.5 mLを加え,0.1 mol/L

水酸化ナトリウム溶液又は0.1 mol/L水酸化カリウム溶液を用いて紫が現れるまで中和したもの。使用

直前に調製する。 

6.5.3.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 三角フラスコ 6.5.2.3 a)に規定するもの 

6.5.3.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約4 gを500 mLの三角フラスコに10 mgの桁まではかりとり,中性エタノール(体積分率60 %)

200 mLを加え,水浴上で加熱溶解した後,その三角フラスコを還流冷却器に取り付けて10分間煮沸

する。 

b) 沸騰溶液に塩化バリウム溶液15 mLを少しずつ加え,よく混ぜ合わせる。 

c) 室温まで流水で急冷し,指示薬1 mLを加え,直ちに0.1 mol/L塩酸で色が緑に変わるまで滴定し,滴

定に用いた0.1 mol/L塩酸の量を[V(mL)]とする。 

6.5.3.5 

計算 

遊離アルカリは,式(10)又は式(11)によって算出する。 

a) カリウム石けんの場合 

m

f

V

C

56

.0

  (10) 


16 

K 3304:2019  

 

b) ナトリウム石けんの場合 

m

f

V

C

40

.0

 (11) 

ここに, 

C: 遊離アルカリ(NaOH)(質量分率 %) 

 

V: 滴定に用いた0.1 mol/L塩酸の量(mL) 

 

f: 0.1 mol/L塩酸のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.5.4 

C法[エタノール(95)法] 

6.5.4.1 

要旨 

試料を中性にしたエタノール(95)に溶解し,不溶分をろ過した後,アルコール性塩酸溶液で遊離か性

アルカリを滴定する。 

6.5.4.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 中性エタノール(95) 6.2.2 a)に規定するもの 

b) 0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液 6.5.2.2 b)に規定するもの 

c) フェノールフタレイン溶液(10 g/L) 6.2.2 e)に規定するもの 

6.5.4.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 三角フラスコ 6.5.2.3 a)に規定するもの 

b) ガラスろ過器 JIS R 3503に規定するもので,ろ過板の細孔記号3のもの 

6.5.4.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを500 mLの三角フラスコに10 mgの桁まではかりとり,中性エタノール(95)200 mLを

加え,その三角フラスコを還流冷却器に取り付けて水浴上で加熱溶解する。 

b) 溶液を,あらかじめ加熱したガラスろ過器を用いてろ過し,不溶分並びに三角フラスコ及びガラスろ

過器を,沸点近くまで加熱した中性エタノール(95)50 mLを用いて洗い,洗液をろ液に合わせ,水

浴上で加熱煮沸する。 

c) 約70 ℃まで放冷し,フェノールフタレイン溶液(10 g/L)数滴を加え,0.1 mol/Lアルコール性塩酸

溶液でうすい紅色が消えるまで滴定し,滴定に用いた0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液の量を[V(mL)]

とする。 

6.5.4.5 

計算 

遊離アルカリは,式(12)によって算出する。 

m

f

V

C

40

.0

  (12) 

ここに, 

C: 遊離アルカリ(NaOH)(質量分率%) 

 

V: 滴定に用いた0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液の量(mL) 

 

f: 0.1 mol/Lアルコール性塩酸溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.6 

全遊離アルカリ 

6.6.1 

要旨 

全遊離アルカリは,遊離か性アルカリ及び遊離炭酸アルカリの総量をいう。試料を中性にしたエタノー


17 

K 3304:2019  

 

ルに溶解し,既知量の硫酸で遊離アルカリを中和した後,過剰の酸をアルコール性水酸化カリウム溶液で

逆滴定して,全遊離アルカリを定量する。この方法は,炭酸アルカリ,けい酸アルカリなどのアルカリビ

ルダーを配合した石けんには適用しない。 

6.6.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 中性エタノール(95) 6.2.2 a)に規定するもの 

b) 0.5 mol/L硫酸 6.3.2.2 b)に規定するもの 

c) 0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液 6.2.2 d)に規定するもの 

d) フェノールフタレイン溶液(10 g/L) 6.2.2 e)に規定するもの 

6.6.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 三角フラスコ 300 mL還流冷却器付きの三角フラスコ 

b) メスピペット 5 mLのもの 

6.6.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを三角フラスコ300 mLに1 mgの桁まではかりとり,中性エタノール(95)100 mLを加え,

その三角フラスコに還流冷却器を取り付け,徐々に加熱し,溶解する。 

b) メスピペットを用いて0.5 mol/L硫酸3.0 mLを加え,10分間煮沸する。 

c) 約70 ℃まで放冷し,フェノールフタレイン溶液(10 g/L)数滴を加え,0.1 mol/Lアルコール性水酸

化カリウム溶液でうすい紅色を30秒間保つまで滴定し,滴定に要した0.1 mol/Lアルコール性水酸化

カリウム溶液の量を[V2(mL)]とする。 

6.6.5 

計算 

全遊離アルカリは,式(13)又は式(14)によって算出する。 

a) ナトリウム石けんの場合 

100

10

040

.0

2

2

1

1

m

f

V

f

V

C

  (13) 

b) カリウム石けんの場合 

100

10

056

.0

2

2

1

1

m

f

V

f

V

C

  (14) 

ここに, 

C: 全遊離アルカリ(質量分率%) 

 

V1: 0.5 mol/L硫酸の使用量(mL) 

 

V2: 滴定に要した0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液の量

(mL) 

 

f1: 0.5 mol/L硫酸のファクター 

 

f2: 0.1 mol/Lアルコール性水酸化カリウム溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.7 

エタノール不溶分 

6.7.1 

要旨 

試料をエタノール(95)に溶解し,ろ過して不溶の物質の質量をはかり,エタノール不溶分とする。 


18 

K 3304:2019  

 

6.7.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの 

6.7.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 三角フラスコ 6.5.2.3 a)に規定するもの 

b) ろ紙又はガラスろ過器 JIS P 3801に規定する定量分析用ろ紙(5種C)又はJIS R 3503に規定する

ガラスろ過器で,ろ過板の細孔記号3のもの 

c) 乾燥器 6.1.2.2 a)に規定するもの 

6.7.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを500 mLの三角フラスコに1 mgの桁まではかりとり,エタノール(95)200 mLを加え,

その三角フラスコに還流冷却器を取り付けて水浴上で加熱し,溶解する。 

b) この溶液をろ紙又はガラスろ過器を用いてろ過する。ろ紙又はガラスろ過器は,あらかじめ,105 ℃

±2 ℃に調節した乾燥器で乾燥し冷却後,質量をはかったものを用いる。 

c) 三角フラスコに残った不溶分は,沸点近くまで加熱した少量のエタノール(95)を用いて2,3回洗浄

を繰り返し,不溶分を完全にろ紙又はガラスろ過器に移す。 

d) さらに,沸点近くまで加熱したエタノール(95)でよく洗浄しながらろ過する。 

e) 不溶分の載ったろ紙又はガラスろ過器を105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で1時間加熱し,デシケータ

ー中で放冷し,質量をはかる。 

なお,操作c)で,試料にけい酸塩を多く含む場合で,不溶分を三角フラスコの底から完全に離せな

い場合は,あらかじめ質量をはかった三角フラスコを用いて操作し,洗浄後の三角フラスコも,ろ紙

又はろ過器と同様に加熱し,放冷して質量をはかり,前回との差が1 mg以下になるまで加熱,放冷

及びひょう量を繰り返し,フラスコに付着した残分の質量も加えて算出する。 

f) 

連続2回のひょう量の差が1 mg以下になるまでe)の操作を続け,連続2回のひょう量の差が1 mg以

下になったときの質量からb)ではかったろ紙又はガラスろ過器の質量を引いた値を求め,残分[m1

(g)]とする。 

6.7.5 

計算 

エタノール不溶分は,式(15)によって算出する。 

100

1

m

C

  (15) 

ここに, 

C: エタノール不溶分(質量分率%) 

 

m1: 残分(g) 

 

m: 試料の質量(g) 

注記 低温でろ過したり,ろ過の時間が長引いたりするとエタノール溶液が固化することがあり,こ

の場合は,あらかじめガラスろ過器を加温しておくか,保温した漏斗を使用するなど,温度の

高いうちにろ過するとよい。 

6.8 

水不溶分 

6.8.1 

要旨 

試料をエタノールに溶解し,不溶物質を更に温水に溶解し,ろ過して不溶物質の質量をはかり,水不溶


19 

K 3304:2019  

 

分とする。 

6.8.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) エタノール(95) 6.7.2 a)に規定するもの 

6.8.3 

器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) 三角フラスコ 6.5.2.3 a)に規定するもの 

b) ろ紙又はガラスろ過器 6.7.3 b)に規定するもの 

c) 乾燥器 6.1.2.2 a)に規定するもの 

6.8.4 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gを6.7.4によって操作し,ろ紙又はガラスろ過器に集めたエタノール不溶分を乾燥させない

で約40 ℃の温水を用いてビーカー300 mLに洗い移す。 

b) 5分間緩やかに煮沸した後,ろ紙又はガラスろ過器でろ過する。ろ紙又はガラスろ過器は,あらかじ

め,105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で乾燥し冷却後,質量をはかったものを用いる。 

c) ビーカー中の不溶分を少量の温水で洗う操作を2,3回繰り返し,不溶分を完全にろ紙又はガラスろ過

器に移し,温水で十分に洗浄する。 

d) 不溶分の載ったろ紙又はガラスろ過器を105 ℃±2 ℃に調節した乾燥器で1時間加熱し,デシケータ

ー中で放冷後,質量をはかる。 

e) 連続2回のひょう量の差が1 mg以下になるまでd)の操作を続け,連続2回のひょう量の差が1 mg以

下になったときの質量からb)ではかったろ紙又はガラスろ過器の質量を引いた値を求め,残分[m1

(g)]とする。 

6.8.5 

計算 

水不溶分は,式(16)によって算出する。 

100

1

m

C

  (16) 

ここに, 

C: 水不溶分(質量分率 %) 

 

m1: 残分(g) 

 

m: 試料の質量(g) 

6.9 

塩化物 

6.9.1 

試験方法の種類 

試験方法は,次の2種類とする。 

a) 滴定法 塩化物として質量分率0.1 %以上を含む石けんに適用する。この方法は,脂肪酸塩以外の界

面活性剤を含む石けんには適用しない。 

b) 電位差滴定法 石けん及び脂肪酸塩以外の界面活性剤を含む石けんに適用する。 

6.9.2 

滴定法 

6.9.2.1 

要旨 

試料を硝酸で分解し,分離した脂肪酸をろ過して除き,ろ液を銀滴定して塩化物を定量する。 

6.9.2.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 


20 

K 3304:2019  

 

a) 硝酸 JIS K 8541に規定するもの 

b) 硝酸(1+9) 

c) 0.1 mol/L硝酸銀溶液 JIS K 8001のJA.6.3(滴定用溶液の種類)に規定するもの 

d) 硫酸アンモニウム鉄(III)溶液(100 g/L) JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12水 10 

gを水約50 mLに溶解し,硝酸5 mLを加えて酸性とし,更に水を加えて100 mLとしたもの 

e) 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液 JIS K 8001のJA.6.3に規定するもの 

f) 

ジエチルエーテル JIS K 8103に規定するもの 

6.9.2.3 

操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約5 gをビーカー100 mLに10 mgの桁まではかりとり,水約50 mLを加えて加熱溶解する。 

b) 次に硝酸(1+9)20 mL1)を加えて加熱し,脂肪酸を分離した後,冷却固化し傾斜しながらろ紙を用い

て三角フラスコ300 mLにろ過する。この場合,固化した脂肪酸はビーカーに残す。 

注1) 炭酸アルカリなどアルカリ分を多く含む場合は,酸性になるまで加える。 

c) ビーカー中の脂肪酸を少量の熱水を用いて融解し分離した後,冷却固化し,傾斜しながらろ紙に洗い

流し,洗液を三角フラスコに集める。 

d) この操作を洗液に塩化物の反応がなくなるまで洗浄を繰り返す2)。 

注2) 少量の洗液をビーカーにとり硝酸1滴を加えて酸性とし,0.1 mol/L硝酸銀溶液1滴を加えた

ときに乳濁又は沈殿が生じなくなるまで洗浄を繰り返す。 

e) 三角フラスコ中の溶液に硝酸5 mLを加えた後,直ちに0.1 mol/L硝酸銀溶液25 mLをピペットで加え,

続いてジエチルエーテル約5 mLを加えてよく振り混ぜる。 

f) 

硫酸アンモニウム鉄(III)溶液(100 g/L)2 mL〜3 mLを加えた後,0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニ

ウム溶液を用いて三角フラスコを激しく振り混ぜながら赤褐色が残るまで滴定する。 

6.9.2.4 

計算 

塩化物は,式(17)又は式(18)によって算出する。 

a) 塩化ナトリウム(NaCl)の場合 

m

Vf

f

C

100

)

25

(

85

005

.0

2

1

  (17) 

b) 塩化カリウム(KCl)の場合 

m

Vf

f

C

100

)

25

(

46

007

.0

2

1

  (18) 

ここに, 

C: 塩化物(質量分率%) 

 

V: 滴定に要した0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液の量

(mL) 

 

f1: 0.1 mol/L硝酸銀溶液のファクター 

 

f2: 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.9.3 

電位差滴定法 

6.9.3.1 

要旨 

試料を硝酸で分解し,分離した脂肪酸をろ過して除き,指示電極として塩化物イオン電極,比較電極と

して飽和銀−塩化銀電極を用いて硝酸銀溶液で電位差滴定し,塩化物を定量する。 


21 

K 3304:2019  

 

6.9.3.2 

試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 硝酸 6.9.2.2 a)に規定するもの 

b) 0.1 mol/L硝酸銀溶液 硝酸銀17 gを水に溶解して1 000 mLとしたものを着色瓶に入れ暗所に保存す

る。標定は電位差滴定で行う。 

c) 0.1 mol/L塩化ナトリウム溶液 JIS K 8005に規定する塩化ナトリウムを白金るつぼ中で500 ℃〜

650 ℃に40分〜50分間保ち,硫酸デシケーター中で放冷した後,その2.922 gを水に溶解して500 mL

にしたもの。 

d) メチルオレンジ溶液 6.3.2.2 e)に規定するもの 

6.9.3.3 

装置及び器具 

装置及び器具は,次のとおりとする。 

a) 電位差計 感度5 mV,測定範囲±500 mVのもの 

b) 指示電極 塩化物イオン電極を用いる。銀イオン電極を用いてもよい。 

c) 比較電極(参照電極) 二重液絡形飽和銀−塩化銀電極を用いる。飽和塩化第一水銀電極,規定銀−塩

化銀電極,規定塩化第一水銀電極又は規定硫酸第一水銀電極を用いてもよい。 

d) マグネチックスターラー 

e) ミクロビュレット 容量10 mL,0.05 mL目盛付きのもの 

f) 

自動滴定装置 JIS K 0113の5.1(装置)に規定するもの 

6.9.3.4 

操作 

6.9.3.4.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のとおりとする。 

a) 塩化物がNaClとして質量分率0.1 %以下の場合は約10 g,質量分率0.1 %以上の場合は1 g〜3 gにな

るように試料の適量をビーカー100 mLに1 mgの桁まではかりとり,水約50 mLを加えて加熱溶解す

る。 

b) メチルオレンジ溶液を2滴加え,硝酸で酸性にした後,更に過剰に硝酸を数滴加え脂肪酸が分離する

まで加熱する。 

c) 冷却固化した後,水層をろ紙でろ過し,ろ紙を少量の水で洗浄した後,洗液をろ液に合わせて試料溶

液とする。 

6.9.3.4.2 

電位差滴定 

電位差滴定は,次によるほか,JIS K 0113の5.1に規定する装置を用い,JIS K 0113の5.2.4(自動滴定)

に規定する方法を用いてもよい。 

a) 電位差滴定装置を組み立て,200 mLの滴定槽に試料溶液を入れる。水を加えて約100 mLとし,かく

はん子を入れ,次いで指示電極と比較電極とを差し入れる。 

b) 装置が安定した後,電位差計のゼロ点を補正して試料溶液の電位差を読み取る。 

c) ミクロビュレットを用いて0.1 mol/L硝酸銀溶液の一定量を滴定槽に滴加し,マグネチックスターラー

で試料溶液をかくはんする。 

d) かくはんを止め,液の流動が止まり電位差が一定になったときの電位差及びミクロビュレットの読み

を記録する。 

e) さらに,0.1 mol/L硝酸銀溶液の一定量を滴加して同様な操作を繰り返し,前回との読取り電位差の差

(Δ1E)の最大値を求める。この場合,終点近くでは,0.1 mol/L硝酸銀溶液を0.05 mLずつ滴加する。 


22 

K 3304:2019  

 

f) 

式(19)によって,滴定の終点に相当する0.1 mol/L硝酸銀溶液の量[VEQ(mL)]を算出する(表2参照)。 

B

b

V

V

05

.0

0

EQ

  (19) 

ここに, VEQ: 滴定の終点に相当する0.1 mol/L硝酸銀溶液の量(mL) 
 

V0: Δ1Eが極大値を示す直前の読取り電位差値に対応する0.1 

mol/L硝酸銀溶液の量(mL) 

 

0.05: 滴定の終点で加えた0.1 mol/L硝酸銀溶液の量(mL) 

 

b: Δ1E間の差(Δ2Eがプラスの最後の値)(mL) 

 

B: Δ2Eのプラスの最後の値とマイナスの最初の値の絶対値との

和 

 

表2−VEQの計算例 

0.1 mol/L硝酸銀溶液の量 

mL 

読み取った電位差E 

mV 

Δ1E 

Δ2E 

4.90 
4.95 
5.00 
5.05 
5.10 

249 
268 
302 
327 
345 

19 
34 
25 
18 

+15 

−9 
−7 

 

981

.4

9

15

15

05

.0

0

EQ

V

 

6.9.3.4.3 

硝酸銀溶液のファクターの標定 

ピペットを用い,0.1 mol/L塩化ナトリウム溶液5 mL及び10 mLを乾燥した200 mLの滴定槽に別々に

はかりとり,それぞれを硝酸で酸性にした後,水を加えて約100 mLとし,6.9.3.4.2に準じて電位差滴定を

行い,式(20)によって0.1 mol/L硝酸銀溶液のファクターを算出する。 

2

1

5

V

V

f

  (20) 

ここに, 

f: 0.1 mol/L硝酸銀溶液のファクター 

 

V1: 0.1 mol/L塩化ナトリウム溶液10 mLに対するVEQ(mL) 

 

V2: 0.1 mol/L塩化ナトリウム溶液5 mLに対するVEQ(mL) 

 

5: 用いた0.1 mol/L塩化ナトリウム溶液の容量差(mL) 

6.9.3.4.4 

計算 

塩化物は,式(21)又は式(22)によって算出する。 

a) 塩化ナトリウム(NaCl)の場合 

m

V

V

f

C

)

(

10

85

.5

3

4

  (21) 

b) 塩化カリウム(KCl)の場合 

m

V

V

f

C

)

(

10

46

.7

3

4

  (22) 

ここに, 

C: 塩化物(質量分率%) 

 

f: 0.1 mol/L硝酸銀溶液のファクター 

 

V3: 次の式で求められる空試験の量(mL) 


23 

K 3304:2019  

 

V3=2V2−V1 

 

V4: 6.9.3.4.2 f)で求めた試料に対するVEQ(mL) 

 

m: 試料の質量(g) 

 

6.10 グリセリン 

6.10.1 試験方法の種類 

試験方法は,次の2種類とする。 

a) 滴定法 質量分率0.5 %以上のグリセリンを含む石けんに適用する。 

b) 分光光度法 質量分率0.5 %以下のグリセリンを含む石けんに適用する。 

二つ以上の隣接する水酸基をもつグリコール類などの有機物を含む場合は適用しない。 

6.10.2 滴定法 

6.10.2.1 要旨 

試料を硫酸で分解し,分離した脂肪酸を石油エーテルで抽出し,水層に残ったグリセリンを過よう素酸

で酸化してぎ酸とホルムアルデヒドとにし,生成したぎ酸を水酸化ナトリウム溶液で滴定し,グリセリン

を求める。 

6.10.2.2 試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 石油エーテル 6.2.2 c)に規定するもの 

b) エチレングリコール溶液(体積分率50 %) JIS K 8105に規定するエチレングリコール50 mLに水を

加えて100 mLとしたもの 

c) 硫酸(1+7) 

d) 水酸化ナトリウム溶液(8 g/100 mL) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム8 gに水を加えて100 

mLとしたもの 

e) 水酸化ナトリウム溶液(0.2 g/100 mL) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム0.2 gに水を加えて

100 mLとしたもの 

f) 

0.125 mol/L水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム6 gに水1 000 mLを加

え,JIS K 8577に規定する水酸化バリウム八水和物を用いて新たに作った飽和水酸化バリウム溶液を

沈殿が生じなくなるまで加え,二酸化炭素を遮り,2日〜3日間放置した後の上澄み液。 

標定 真空デシケーター中で乾燥したJIS K 8005に規定するアミド硫酸1.5 g〜2 gを1 mgの桁まで

はかりとり,水に溶解して250 mLとし,その25 mLをブロモチモールブルー溶液(体積分

率0.1 %)を指示薬として色が黄から青に変わるまで0.125 mol/L水酸化ナトリウム溶液を用

いて滴定する。 

g) メチルオレンジ溶液 6.3.2.2 e)による。 

h) 過よう素酸ナトリウム溶液 JIS K 8256に規定する過よう素酸ナトリウム60 g±0.5 gを室温で0.05 

mol/L硫酸120 mLを含む水に溶解して1 000 mLとしたもの。濁りがあればろ過板の細孔記号3のガ

ラスろ過器でろ過し,着色瓶に入れ冷暗所に保存する。 

i) 

ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをJIS K 8102に規定

するエタノール(95)20 mLに溶解し,水を加えて100 mLとする。 

6.10.2.3 装置及び器具 

装置及び器具は,次のとおりとする。 

a) マグネチックスターラー 


24 

K 3304:2019  

 

b) pH計 ガラス電極付きのもの 

6.10.2.4 操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料約10 gを250 mLのビーカーに1 mgの桁まではかりとり,水約100 mLを加えて加熱溶解する。 

b) 250 mLの分液漏斗Aに移し,ビーカーを少量の水で洗い,分液漏斗に合わせる。 

c) メチルオレンジ溶液を指示薬として,激しく振り混ぜながら酸性になるまで硫酸(1+7)を加えた後,

放冷する。 

d) 冷却後,石油エーテル100 mLを加え,振り混ぜて水層を分離させる。 

e) 水層を分液漏斗Bに抜き取り,石油エーテル50 mLで抽出し静置する。 

f) 

水層を分液漏斗Cに抜き取り,石油エーテル50 mLで抽出し,静置して水層を全量フラスコ250 mL

に抜き取る。 

g) 石油エーテル層を500 mLの分液漏斗Dに集め,水約50 mLずつを用いて2回洗い,洗液は全量フラ

スコ中の水層に合わせ,水を加えて250 mLとし,試料溶液とする。 

h) 推定グリセリン(質量分率%)に対応する表3の採取量によって試料溶液を三角フラスコ500 mLには

かりとり,緩やかに5分間煮沸し,二酸化炭素と石油エーテルとを除去する。 

i) 

三角フラスコにソーダ石灰管を付けて放冷し,冷却後,試料溶液をビーカー500 mLに移し,水を加え

て約250 mLとする。 

j) 

液のpH値が3より小さいときはガラス電極を挿入し,マグネチックスターラーを動かしpH値が3

になるまで水酸化ナトリウム溶液(8 g/100 mL)を滴加する。 

k) 次に,水酸化ナトリウム溶液(0.2 g/100 mL)を1滴ずつ加え,pH値を8.1±0.1に調節する。 

l) 

この溶液にピペットを用いて,過よう素酸ナトリウム溶液を表3に示す量だけ加え,よくかき混ぜて

から時計皿を載せ,暗所に室温で30分間放置する。 

m) エチレングリコール溶液(体積分率50 %)10 mLを加えてよくかき混ぜ,再び時計皿を載せ暗所に室

温で20分間放置する。 

n) pH計を用いて0.125 mol/L水酸化ナトリウム溶液でpH値8.1±0.1まで滴定し,その量を0.05 mLま

で記録する。 

o) 水100 mLを用いて,試料を加えないで同様に操作する空試験を行う。ただし,最終滴定のpH値は,

6.5±0.1とする。 

 

表3−過よう素酸ナトリウム溶液の量 

試料中のグリセリンの推定値 

質量分率% 

試料溶液採取量 

mL 

過よう素酸ナトリウム溶液の量 

mL 

16〜20 

50 

50 

12〜16 

75 

50 

8〜12 

100 

50 

6〜8 

150 

50 

4〜6 

200 

50 

2.5〜4 

250 

50 

2.5以下 

250 

25 

注記 過よう素酸ナトリウム溶液50 mLを用いてグリセリンを定量する最適条件は,試料

溶液中のグリセリンが0.3 g〜0.5 gの場合である。 

 


25 

K 3304:2019  

 

6.10.2.5 計算 

グリセリンは,式(23)によって算出する。 

m

V

f

V

V

m

V

f

V

V

C

)

(

8.

287

100

250

8

)

(

10

092

.0

2

1

2

1

  (23) 

ここに, 

C: グリセリン(質量分率%) 

 

V: 測定に用いた試料溶液の量(mL) 

 

V1: 滴定に要した0.125 mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(mL) 

 

V2: 空試験の滴定に要した0.125 mol/L水酸化ナトリウム溶液の量

(mL) 

 

f: 0.125 mol/L水酸化ナトリウム溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.10.3 分光光度法 

6.10.3.1 要旨 

試料を硫酸で分解し,脂肪酸を石油エーテルで抽出する。水層に残ったグリセリンを過よう素酸で酸化

し,ぎ酸とホルムアルデヒドとにする。生成したアルデヒドは,クロモトロープ酸と反応して赤紫になり,

この吸光度を測定し,グリセリン分を定量する。 

6.10.3.2 試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 石油エーテル 6.2.2 c)に規定するもの 

b) 硫酸(1+7) 

c) 硫酸(1+1) 

d) 0.03 mol/L過よう素酸ナトリウム溶液 JIS K 8256に規定する過よう素酸ナトリウム1.6 gを全量フラ

スコ250 mLにはかりとり0.25 mol/L硫酸100 mLに溶解し,0.25 mol/L硫酸を標線まで加えたもの 

e) クロモトロープ酸溶液 JIS K 8316に規定するクロモトロープ酸二ナトリウム二水和物0.25 gを全量

フラスコ250 mLにはかりとり,水10 mLに溶解し,次に硫酸(5+1)を標線まで加えたもの。必要

に応じてガラスろ過器でろ過する。この溶液は,暗所に貯蔵しなければならない。10 mmセルで571 nm

における透過率が75 %までは使用できる。 

f) 

塩化すず(II)溶液 JIS K 8136に規定する塩化すず(II)二水和物3.0 gを全量フラスコ100 mLに

はかりとり,塩酸3 mLで溶解し,標線まで水を加えたもの。この溶液は新しく調製したものを使用

する。 

g) グリセリン標準溶液 JIS K 8295に規定するグリセリン500.0 mgに相当する量を6.10.2によって定量

し,全量フラスコ1 000 mLに入れ,標線まで水を加える。よく混合したこの溶液50 mLを別の全量

フラスコ1 000 mLに移し,標線まで水を加えてよく混ぜたもの。この溶液1 mL中には,グリセリン

25 µgを含む。 

6.10.3.3 装置及び器具 

装置及び器具は,次のとおりとする。 

a) ミクロビュレット 容量5 mL,0.05 mL目盛付きのもの 

b) 光度計 JIS K 0115に規定するもの 


26 

K 3304:2019  

 

6.10.3.4 操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のとおりとする。 

1) ガラス栓付三角フラスコに試料1 g〜3 gを1 mgの桁まではかりとる(表4参照)。 

2) これに硫酸(1+7)10 mLを加え,脂肪酸が清澄液となるまで水浴上で加熱する。 

3) この混合物を分液漏斗Aに移し,三角フラスコを石油エーテル25 mLで2回洗浄し,更に水25 mL

で2回洗浄し,洗浄した洗液も全て分液漏斗Aに移す。 

4) 分液漏斗を振り混ぜた後,分離した水層を三角フラスコにとる。石油エーテル層を10 mLずつの水

で2回抽出する。この洗浄水を最初の水層に合わせ,水浴上で加熱して水層の石油エーテルを除く。 

5) これを全量フラスコ100 mLに移し,標線まで水を加える。三角フラスコの溶液が濁っている場合

は,ろ紙を用いて全量フラスコに移し,ろ紙を水で洗浄しながら標線まで水を加える。これを試料

溶液とする。 

b) 測定 測定は,次のとおりとする。 

1) 試料溶液1 mL又は2 mLをピペットを用いてガラス栓付三角フラスコにとる(表4参照)。 

2) 0.03 mol/L過よう素酸ナトリウム溶液1 mLを加えて15分間放置する。 

3) 次に,塩化すず(II)溶液1 mLとクロモトロープ酸溶液10 mLとを加えて混合し,水浴上で30分

間加熱する。 

4) 室温まで冷却し,全量フラスコ100 mLに移し,硫酸(1+1)を標線まで加えて混合する。 

5) この溶液を分光光度計又は光電光度計の10 mmセルに満たし,最大吸収に相当する571 nm付近の

波長で吸光度を測定する。 

6) 別に水2 mLを用いて空試験を行い,試料の吸光度の値から空試験の吸光度の値を差し引く。 

 

表4−試料溶液の量 

試料中のグリセリンの推定値 

質量分率% 

試料の質量 

試料溶液の量 

mL 

0.25〜0.50 

0.12〜0.24 

0.06〜0.11 

0.05以下 

 

c) 検量線の作成 検量線の作成は,次のとおりとする。 

1) 四つのガラス栓付三角フラスコ中にミクロビュレットを用いて0.40 mL,0.80 mL,1.40 mL及び2.00 

mLのグリセリン標準溶液をはかりとる。それぞれ10 µg,20 µg,35 µg及び50 µgのグリセリンに

相当する。 

2) これに水を加えて2 mLとし,b)の測定と同様の操作を行って,検量線を作成する。 

6.10.3.5 計算 

検量線を用い,6.10.3.4 b)によって求めた吸光度からグリセリン量(µg)を読み取り,式(24)によって試

料中のグリセリンを算出する。 

m

V

m

V

m

m

C

1

1

01

.0

000

1

000

1

100

100

  (24) 


27 

K 3304:2019  

 

ここに, 

C: グリセリン(質量分率%) 

 

m1: 検量線から求めたグリセリン量(µg) 

 

V: 使用した試料溶液の量(mL) 

 

m: 試料の質量(g) 

6.11 エチレンジアミン四酢酸(エデト酸) 

6.11.1 要旨 

試料を塩酸で分解し,水層に含まれるエチレンジアミン四酢酸(エデト酸)(以下,EDTAという。)を

硫酸銅溶液でキレート滴定する。 

6.11.2 試薬 

試薬は,次のとおりとする。 

a) 塩酸(1+1) 

b) 0.01 mol/L硫酸銅(II)溶液 JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物2.497 gを水に溶解して1 000 

mLとしたもの 

c) PAR溶液 4-(2-ピリジルアゾ)レゾルシノールナトリウム(一水和物)0.1 gを水に溶解して100 mL

としたもの 

d) PANエタノール溶液 1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトール0.1 gをエタノールに溶解し100 mLとした

もの 

標定 JIS K 8001に規定する0.01 mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液20 mLに

水80 mLを加え,必要に応じて0.05 mol/L塩酸を用いてpH値4〜5に調節し,PAR溶液又は

PANエタノール溶液を加え,本品を用いて色が黄から赤に変わるまで滴定する。 

6.11.3 器具 

器具は,次のとおりとする。 

a) ミクロビュレット 6.2.3 a)に規定するもの 

6.11.4 操作 

操作は,次のとおりとする。 

a) 推定EDTA量0.003 g〜0.005 gに対応する試料をビーカー300 mLにとり,水200 mLを加え,必要に

応じて加熱して溶解する。 

b) 次に,塩酸(1+1)を加えpH4〜5に調節する。必要に応じて分離した脂肪酸をぬれたろ紙を通して

除去し,少量の水で洗った後,PAR溶液又はPANエタノール溶液を4滴加える。 

c) ミクロビュレットで0.01 mol/L硫酸銅(II)溶液を用いて色が黄から赤に変わるまで滴定する。 

6.11.5 計算 

EDTAは,式(25)によって算出する。 

m

f

V

C

100

92

002

.0

  (25) 

ここに, 

C: EDTA(質量分率%) 

 

V: 滴定に要した0.01 mol/L硫酸銅(II)溶液の量(mL) 

 

f: 0.01 mol/L硫酸銅(II)溶液のファクター 

 

m: 試料の質量(g) 

6.12 pH値 

pH値は,次のとおりとする。 

なお,測定に使用する水のpH値は,6.5〜7.0付近でなければならない。 


28 

K 3304:2019  

 

6.12.1 要旨 

温度0 ℃〜95 ℃における規定の濃度の水浴液について,ガラス電極を用いたpH計でpH値を測定する。 

6.12.2 装置 

装置は,次による。 

a) pH計 JIS Z 8802の5.2(形式)の表1(pH計の形式)に規定する形式IIのもの 

6.12.3 操作 

JIS Z 8802の8.2(測定方法)の手順によって,試料溶液のpH値を測定する。 

6.12.4 測定結果の記録 

測定結果は,試料溶液の温度,濃度及び使用したpH計の形式を記載する。測定値は,小数点以下1桁

まで記録する。 

 

洗浄力評価方法 

7.1 

要旨 

襟あか布を洗浄したときの汚れ落ち程度を視覚で判定して,洗浄力判定用指標洗濯石けんに対する洗浄

力を評価する。 

7.2 

装置及び器具 

装置及び器具は,次のとおりとする。 

a) かき混ぜ式洗浄力試験機 一例を,図4に示す。 

注記 かき混ぜ式洗浄力試験機には,ターゴトメータ(Terg-O-Tometer)などがある。 

b) 乾燥器 

c) 乳鉢及び乳棒 

d) 磁器蒸発皿 

e) ふるい JIS Z 8801-1に規定する金属製網ふるい(目開き355 μm) 


29 

K 3304:2019  

 

 

単位 mm 

 

 1 

スプロケット 

軸受 

軸 

ジョイント 

回転軸 

温度計 

試料カップ取付台 

試料カップ 

回転翼 

10 恒温水槽 

11 スプロケット 
12 軸受 
13 軸 
14 軸受 
15 クランク 

16 クランク 
17 クランク 
18 軸受 
19 軸 
20 プール 

 

図4−かき混ぜ式洗浄力試験機 

 

7.3 

試薬及び試験用材料 

7.3.1 

脂肪酸 

a) オレイン酸 JIS K 3331に規定する工業用脂肪酸1号 

b) ステアリン酸 JIS K 8585に規定するもの 

c) パルミチン酸 JIS K 8756に規定するもの 

7.3.2 

水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの 

7.3.3 

炭酸ナトリウム(無水) JIS K 8625に規定するもの 

7.3.4 

硫酸ナトリウム(無水) JIS K 8987に規定するもの 

7.3.5 

塩化カルシウム二水和物 JIS K 8122に規定するもの 

7.3.6 

塩化マグネシウム六水和物 JIS K 8159に規定するもの 

7.4 

試験の準備 

7.4.1 

襟あか布 

JIS L 0803に規定する綿布を試験布として用い,次によって調製する。 

a) 試験布を110 mm×130 mmに2枚裁断し,裁断布2枚のそれぞれ短辺を布目の方向をそろえて縫い代

10 mmをもって縫い合わせ,襟布(110 mm×240 mm)を作る。これを作業衣,Yシャツなどの着衣

の襟の折目をまたいで,ボタン又は両面テープを用いて固定し,2日〜7日間着用させて襟あか布を作

製する。襟あか布を着衣から取り外し,襟あか布の中から縫い目を中心としてできるだけ左右均等に

汚染されているものを選別し,汚れの程度に応じて大汚れ,中汚れ及び小汚れの3段階に区分して,

それぞれの段階の襟あか布を5枚ずつ,計15枚を用意した後,縫い代部の糸を抜いて2組に分け,試


30 

K 3304:2019  

 

験に用いる。 

b) 縫い代部の糸を抜く前に,一対の襟あか布が対称であることを示す記号(例えば,1,1ʼのような数

字)を15枚の襟あか布の全てについて,それぞれの襟あか布の両すみに油性のマーキングペンで記入

しておく。 

c) 襟あか布を洗浄に用いる場合,汚染から洗浄までの時間は特に考慮しないが,なるべく1か月以内に

洗浄試験に用いる。また,その期間中の襟あか布は,デシケーター中に保存する。 

7.4.2 

洗浄力判定用指標洗濯石けん 

洗浄力判定用指標洗濯石けんは,次によって調製する。 

a) オレイン酸,ステアリン酸及びパルミチン酸を質量比で6:2:2の割合に混合し,温浴中で均一に溶

解させて混合脂肪酸とし,その一部を取って中和価を測定して中和に要する水酸化ナトリウムの量を

あらかじめ求めておく。 

なお,中和価の測定は,JIS K 3331の7.3(中和価)による。 

注記 中和に要する水酸化ナトリウムの量は,中和価に0.713を乗じて得られる。 

b) 温浴中で溶解した混合脂防酸を,これの中和に要する水酸化ナトリウムの20 %溶液中に徐々に加え,

温浴中でよくかき混ぜながら中和し,そのまま引き続き2時間〜3時間かき混ぜた後,遊離アルカリ

が0.1 %以下になるように調製する。この純石けん分を6.4によって測定する。 

なお,遊離アルカリ測定は,JIS K 3331の7.5(よう素価)によって測定する。 

c) このようにして得られた石けん(純石けん分換算),炭酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムを質量比で

5:2:3の割合に混合し,温浴中で加熱溶解しながらこれをよく練り合わせた後,磁製蒸発皿に移し

て,80 ℃〜90 ℃の乾燥器で乾燥する。 

d) 次に,乳鉢及び乳棒を用いて粉末にし,全ての粉末がふるいを通過するような粒径にして,デシケー

ター中に保存し,洗浄力判定用指標洗濯石けんとする。 

7.4.3 

使用水 

使用水は,次によって調製する。 

a) 洗浄用には,塩化カルシウム二水和物118.0 mgと塩化マグネシウム六水和物54.4 mgとをはかりとり,

水に溶解して1 000 mLとする。 

b) すすぎ用には,塩化カルシウム二水和物59.0 mgと塩化マグネシウム六水和物27.2 mgとをはかりと

り,水に溶解して1 000 mLとする。 

7.5 

操作 

操作は,次による。 

a) 洗浄力判定用指標洗濯石けん溶液は,6.1によって水分を測定し,無水物に換算して1.00 gをはかりと

り,無水物換算1.00 gを50 ℃の水500 mLに溶解した後,30 ℃に放冷し,7.4.3の洗浄用の使用水を

500 mL加えて1 000 mLの水溶液とする。 

b) 供試洗濯石けんは,使用量の目安に沿ってはかりとり,a)と同様に溶解する。この溶液を試料溶液と

する。 

c) 15枚の襟あか布の一組は30 ℃の洗浄力判定用指標洗濯石けん溶液1 000 mL中に,他の一組は,30 ℃

の試料溶液1 000 mLに入れて,かき混ぜ式洗浄力試験機(回転速度120±5 min−1)を用いて10分間

洗浄する。 

d) それぞれの洗剤溶液の中の襟あか布は洗浄終了後,まとめて含水率が質量分率200 %以下になるよう

軽く手で絞ってから,30 ℃にした7.4.3のすすぎ用の使用水1 000 mL中に入れ,かき混ぜ式洗浄力試


31 

K 3304:2019  

 

験機(回転速度120±5 min−1)を用いて3分間すすぐ。この操作を2回繰り返す。 

e) すすぎが終了した襟あか布は,風乾後,対称の布を再び短辺部で縫い合わせ,アイロン仕上げを行っ

て,洗浄力の判定に供する。 

7.6 

評価 

評価は,次による。 

a) 操作が終了した15枚の襟あか布を白色の台紙上に記号順に配列し,JIS Z 8723の6.(色比較のための

照明)によって,一対の襟あか布を左右見比べながら1枚ずつ,15枚の襟あか布について汚れ落ちの

程度を目視で判定する。この判定は,3人の判定者が行う。 

b) 洗浄力判定用指標洗濯石けんで洗浄した襟あか布の汚れ落ちの程度に対して,供試洗濯石けんで洗浄

した襟あか布の汚れ落ちの程度を比較し,表5の区分によって評価する。 

 

表5−評価区分 

評価結果 

評点 

供試洗濯石けんの方が明らかに劣る場合 

−2 

供試洗濯石けんの方がやや劣る場合 

−1 

ほとんど差がない場合 

供試洗濯石けんの方がやや勝る場合 

+1 

供試洗濯石けんの方が明らかに勝る場合 

+2 

 

c) 結果の解析及び評価 15枚の襟あか布について評価した結果は,シェッフェの一対比較法によって解

析し,有意差検定を行い,危険率5 %で有意差がない場合及び有意差のある場合で,評価点の合計が

0以上の場合を洗浄力判定用指標洗濯石けんと同等以上とする。附属書JAに評価例を示す。 

 

試験報告 

試験報告には,次の事項を記載する。 

a) 試験に必要と思われる試料の経歴 

例 製品名,ロット番号など 

b) 用いた方法に関する参照文献 

c) 結果及び表現方法 

d) 試験条件 

e) この規格に記載されていないか又は任意であるとみなされる操作の詳細,及び結果に影響を与えたと

思われる全ての事項 

 


32 

K 3304:2019  

 

附属書JA 

(参考) 

洗濯石けんの洗浄力評価例 

(シェッフェの一対比較法例) 

 

JA.1 シェッフェの一対比較法での解析例 

洗濯石けんAで洗浄した襟あか布の汚れ落ち程度について,3人の判定者がそれぞれ洗濯石けんBで洗

浄した襟あか布の汚れ落ち程度を対照として評価し,得られた表JA.1の結果について解析する。 

 

表JA.1−評価結果 

襟あか布 

No. 

判定者 

判定者 

判定者 

襟あか布 

No. 

判定者 

判定者 

判定者 

+1 

+1 

+1 

−1 

+1 

+1 

10 

+1 

+1 

+1 

+1 

+1 

+1 

11 

+2 

+1 

+1 

+1 

+1 

12 

+1 

−1 

13 

−1 

−1 

+1 

+1 

14 

+1 

+2 

+2 

15 

−1 

+1 

+1 

 

 

 

 

 

JA.2 評価点の度数 

3人の判定者が判定した15枚の襟あか布は全て繰返しとみなして,表JA.2のように評価点の度数を求

める。 

 

表JA.2−評価点の度数 

項目 

評価点(N) 

評価点の合計 

(価Nifi) 

−2 

−1 

+1 

+2 

度数(f) 

16 

21 

22 

 

JA.3 平方和 

平方和は,次の式によって求める。 

総平方根(ST)=ΣNi2fi  ST=(−2)2×0+(−1)2×5…+(+2)2×3=38 

主効果の平方和 

n

f

N

S

i

i

2

A

)

(

)

(

  

76

.

10

45

)

22

(

2

A

S

 

ただし,n=Σfi 

誤差の平方和(SE)=ST−SA  SE=38−10.76=27.24 

 

JA.4 自由度 

自由度は,次の式によって求める。 

主効果の自由度(ΦA)=t−1  ΦA=2−1=1 

ここに, 

t: 試料数 


33 

K 3304:2019  

 

誤差の自由度 

2

)1

)(

1

(

E

n

t

t

φ

  

44

2

)1

45

)(

1

2(2

E

φ

 

 

JA.5 F検定 

分散分析表を作り,表JA.3のようにF検定を行う。 

 

表JA.3−分散分析表 

要因 

平方和(S) 

自由度(φ) 

不変分散(V) 

分散比(F) 

主効果(A) 
誤差(E) 

10.76 
27.24 

44 

10.76 

0.62 

17.4 a) 

総計(T) 

38.00 

45 

 

 

注a) F144(0.05)=4.06,F144(0.01)=7.24 

 

JA.6 解析結果 

洗濯石けんBに比べて,洗濯石けんAの洗浄力は優れている(有意水準1 %)。 

 


34 

K 3304:2019  

 

附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS K 3304:2019 石けん試験方法 

下記の注記3による。 

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 石けんについて,水

分ほか12項目の試
験方法を規定。 

ISO 456 

石けん中の遊離か(苛)
性アルカリの測定法を規
定。 

変更 

ISO規格は,1規格1試験方法であ
るが,JISは,複数の試験項目を一
つの規格で規定。 

JISは家庭用品品質表示法で規定
されているため,総合試験方法規
格として一本化している。 

ISO 457 

石けん中の塩化物の滴定
法による測定法を規定。 

追加 

JISは,純石けん分,水不溶分及び
pHの試験方法を追加。 

石けんの性能を規定するため,必
要項目の試験方法を追加。 

ISO 672 

石けん中の水分及び揮発
分の乾燥器による測定法
を規定。 

削除 

ISO 4318,ISO 4325,ISO 8212に
ついては界面活性剤,洗剤の項目を
ここでは削除している。 

石けんの性能を規定するため,必
要のない項目の試験方法を削除。 

 

ISO 673 

石けん中のエタノール不
溶分の測定法を規定。 

 

 

 

ISO 684 

石けん中の全遊離アルカ
リの測定法を規定。 

 

 

 

ISO 685 

石けん中の全アルカリ量
及び全脂肪質の同時測定
法を規定。 

 

 

 

ISO 1066 1 

石けん中のグリセリン
の,滴定法による測定法
を規定。 

 

 

 

石けんの試験方法
を規定 

ISO 1067 1 

石けん中の不けん化性物
質並びにけん化性物質の
けん化及び未けん化の測
定法を規定。 

 

 

 

3

 

K

 3

3

0

4

2

0

1

9

 

 

 

 

 


35 

K 3304:2019  

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲
(続き) 

 

ISO 2272 1 

石けん中の低濃度遊離グ
リセリンの分子吸光分析
法による測定法を規定。 

前ペー
ジ参照 

前ページ参照 

前ページ参照 

 

ISO 4318 1 

界面活性剤及び石けん中
の水分含有量の共沸蒸留
法による測定法を規定。 

 

 

 

 

ISO 4323 1 

石けん中の塩化物含有量
の電位差滴定法による測
定法を規定。 

 

 

 

 

ISO 4325 1 

石けん及び洗剤のキレー
ト剤含有量の測定法を規
定。 

 

 

 

 

ISO 8212 1 

石けん及び洗剤の製造過
程中の試料採取及び調製
法を規定。 

 

 

 

2 引用規格  

 

 

 

 

 

 

3 用語及び
定義 

用語及び定義を規
定 

− 

− 

− 

追加 

JISでは,この規格で規定する石け
んを明確にするために規定した。 

利用者の利便を図るもので,ISO
には提案しない。 

ISO 456 

ソフト石けん中の遊離か
(苛)性アルカリ 

変更 

JISは,ほぼ同じ内容を本体6.5.3.1
(要旨)で規定。 

構成の変更であり,実質的差異は
ない。 

ISO 673 

エタノール不溶物 

変更 

JISは,ほぼ同じ内容を本体6.7.1
(要旨)で規定。 

ISO 684 

全遊離アルカリ 

削除 

JISは,ほぼ同じ内容を本体6.6.1
(要旨)で規定。 

 

ISO 685 

全アルカリ,全脂肪質 

削除 

JISは,ほぼ同じ内容を本体6.3.1
(要旨)で規定。 

ISO 8212 3 

8件 

削除 

JISは,ほぼ同じ内容を本体の箇条
6で規定。 

4 試験項目 12の試験の項目を

規定 

− 

− 

− 

追加 

JISは,総合試験方法規格であり,
この規格で扱う全試験項目を列記。 

構成の変更であり,実質的差異は
ない。 

3

 

K

 3

3

0

4

2

0

1

9

 

 

 

 

 


36 

K 3304:2019  

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 共通事項 5.1 一般 

− 

− 

− 

追加 

JISは,総合試験方法規格のため,
共通する一般事項を規定。 

ISOには提案しない。 

5.2.3 縮分 

− 

− 

− 

追加 

JISでは,JIS M 8100の記載を参考
に石けんの種類に合わせた前処理
方法を追加。 

ISOには提案しない。 

6 試験方法 6.1.2 加熱乾燥法 

ISO 672 

4〜8 

JISとほぼ同じ。 

変更 

ISO規格は,水分及び揮発分,JIS
は,水分としているが,実態は揮発
分を含む。 

実質的には同じ内容なので,ISO
には提案しない。 

乾燥温度 ISO規格は,103 ℃,JIS
は,105 ℃。 

日本薬局方では乾燥温度を
105 ℃に規定。ISO規格の改訂時
に見直しを提案する。 

 

6.1.3 蒸留法 

ISO 4318 3〜8 

JISとほぼ同じ。 

変更 

ISO規格は,共沸溶媒がキシレン又
は石油。JISはキシレン。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.2 石油エーテル可
溶分(不けん化物+
可けん化物の未け
ん化分) 

ISO 1067 3〜8 

非けん化性物及び未けん
化物並びにけん化物 

変更 

ISO規格は,溶媒がヘキサン,JIS
は石油エーテル。 

ISO規格の改訂時に提案する。 

 

乾燥温度は,ISO規格は,103 ℃,
JISは,105 ℃。 

日本薬局方では乾燥温度を
105 ℃に規定。ISO規格の改訂時
に見直しを提案する。 

 

6.3 総アルカリ及び
総脂肪質 

ISO 685 

4〜9 

JISとほぼ同じ。 

変更 

乾燥温度は,ISO規格は,103 ℃,
JISは,105 ℃。 

日本薬局方では乾燥温度を
105 ℃に規定。ISO規格の改訂時
に見直しを提案する。 

 

6.4 純石けん分 

− 

− 

− 

追加 

対応国際規格はないが,ISO 685及
びISO 1067を応用してJISに規定。 

家庭用品品質表示法に純石けん分
として規定されている。ISO規格
の改訂時に見直しを提案する。 

 

6.5 遊離アルカリ
6.5.1 試験方法の種
類 

ISO 456 

 

A法及びB法の二つを規
定。 

追加 

JISでは,我が国で実施されている
C法を追加。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.5.2 A法[エタノー
ル(99.5)法] 

ISO 456 

JISとほぼ同じ。 

削除 

ISO規格の再現性の項目を削除。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

3

 

K

 3

3

0

4

2

0

1

9

 

 

 

 

 


37 

K 3304:2019  

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 試験方法 
(続き) 

6.5.3 B法(塩化バリ
ウム法) 

ISO 456 

JISとほぼ同じ。 

追加 

ISO規格は,カリウム石けんの計算
式を規定。JISは,カリウム及びナ
トリウム石けんの計算式を列記。 

単純な編集上の差異で実質的な差
はない。 

 

削除 

ISO規格の再現性の項目を削除。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.5.4 C法[エタノー
ル(95)法] 

− 

− 

− 

追加 

JISでは,我が国で実施されている
C法を追加。 

我が国では,アルカリ性無機塩を
含むナトリウム石けんに適用され
ている。ISO規格の改訂時に見直
しを提案する。 

 

6.6 全遊離アルカリ 

ISO 684 

4〜9 

JISとほぼ同じ。 

変更 

滴定時の温度は,ISO規格では室温
であるが,JISは約70 ℃。 

室温での滴定では固化する場合が
あり,ISO規格の改訂時に見直し
を提案する。 

 

6.7 エタノール不溶
分 

ISO 673 

3〜8 

JISとほぼ同じ。 

変更 

乾燥温度は,ISO規格は,103 ℃,
JISは,105 ℃。 

日本薬局方では乾燥温度を
105 ℃に規定。ISO規格の改訂時
に見直しを提案する。 

 

6.8 水不溶分 

− 

− 

− 

追加 

対応国際規格は存在しないが,ISO 
673を応用してJISには規定。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.9.2 滴定法 

ISO 457 

2〜7 

原理,試薬,器具,試料
調製,手順及び結果の表
し方を規定。 

変更 

ISO規格では,水系を,JISでは,
ジエチルエーテルを使用。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.9.3 電位差滴定法 

ISO 4323 3〜8 

原理,試薬,器具,試料
調製,手順及び結果の表
し方を規定。 

変更 

ISO規格では,塩化カリウムを,JIS
では,塩化ナトリウムを使用。JIS
に塩化カリウム計算式の記載追加。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.10 グリセリン
6.10.2 滴定法 

ISO 1066 4〜9 

JISとほぼ同じ。 

変更 

ISO規格では,N/8水酸化ナトリウ
ムの規定をJISでは0.125 mol/L水
酸化ナトリウム溶液のファクター
として計算式に記載。 

単純な編集上の差異なので実質的
に差異はない。 

 

6.10.3 分光光度法 

ISO 2272 3〜8 

JISとほぼ同じ。 

削除 

ISO規格では,水による空試験を記
載。JISでは,空試験の削除。 

水による空試験のため,実質的に
は,技術的差異はない。 

3

 

K

 3

3

0

4

2

0

1

9

 

 

 

 

 


38 

K 3304:2019  

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 試験方法 
(続き) 

6.11 エチレンジア
ミン四酢酸(エデト
酸)要旨,試薬,器
具,操作及び計算を
規定 

ISO 4325 3〜8 

原理,試薬,器具,試料
調製,手順及び結果の表
し方を規定。 

変更 

ISO規格では,一つの指示薬,JIS
では,二つの指示薬を列記。ISO規
格は,緩衝液として酢酸塩緩衝液を
用い,JISは,pH調整用塩酸(1+
1)を兼用。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

 

6.12 pH値 

− 

− 

− 

追加 

ISO規格では,規定されていない
が,JISでは規定。 

ISO規格の改訂時に見直しを提案
する。 

7 洗浄力評
価方法 

 

− 

− 

− 

追加 

ISO規格では,規定されていない
が,JISでは規定。 

ISO規格の改定時に見直しを提案
しない。 

8 試験報告 試験報告に記載す

べき項目を規定 

ISO 8212 − 

JISとほぼ同じ。 

変更 

ISO規格では,石けん製造工程から
の試料採取・調製を記載。JISでは,
製品における試料調製での試験報
告。よって,製造工程部分を削除し,
一般試験報告と同じ形式に変更し
た。 

単純な編集上の差異なので実質的
に差異はない。 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 456:1973,ISO 457:1983,ISO 672:1978,ISO 673:1981,ISO 684:1974,ISO 685:1975,ISO 1066:1975,ISO 1067:1974,
ISO 2272:1989,ISO 4318:1989,ISO 4323:1977,ISO 4325:1990,ISO 8212:1986,MOD) 
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更  国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

3

 

K

 3

3

0

4

2

0

1

9

 

 

 

 

 


39 

K 3304:2019  

 

注記3 この規格の対応国際規格は,次による。 

ISO 456:1973,Surface active agents−Analysis of soaps−Determination of free caustic alkali 
ISO 457:1983,Soaps−Determination of chloride content−Titrimetric method 
ISO 672:1978,Soaps−Determination of moisture and volatile matter content−Oven method 
ISO 673:1981,Soaps−Determination of content of ethanol-insoluble matter 
ISO 684:1974,Analysis of soaps−Determination of total free alkali 
ISO 685:1975,Analysis of soaps−Determination of total alkali content and total fatty matter content 
ISO 1066:1975,Analysis of soaps−Determination of glycerol content−Titrimetric method 
ISO 1067:1974,Analysis of soaps−Determination of unsaponifiable, unsaponified and unsaponified saponifiable matter 
ISO 2272:1989,Surface active agents−Soaps−Determination of low contents of free glycerol by molecular absorption spectrometry 
ISO 4318:1989,Surface active agents and soaps−Determination of water content−Azeotropic distillation method 
ISO 4323:1977,Soaps−Determination of chlorides content−Potentiometric method 
ISO 4325:1990,Soaps and detergents−Determination of chelating agent content−Titrimetric method 
ISO 8212:1986,Soaps and detergents−Techniques of sampling during manufacture 

 

3

 

K

 3

3

0

4

2

0

1

9