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K 2518

:2003

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,石油連盟 (PAJ)/

財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日

本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって JIS K 2518 :

1991

は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 6247 : 1998,Petroleum products−Determi

nation of foaming characteristics of lubricating oils

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 2518

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  ディフューザの最大孔径及び通気性の測定方法

附属書 1(参考)  潤滑油の高温泡立ち試験方法

附属書 2(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表


K 2518

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(2) 

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  試験の原理

2

5.

  試薬

2

6.

  試験器

3

7.

  試料の採取方法

6

8.

  試験器の準備

7

9.

  試験の手順

7

9.1

  シーケンス 

7

9.2

  シーケンス II

8

9.3

  シーケンス III 

8

9.4

  オプション 

8

10.

  結果

8

11.

  精度

9

12.

  試験結果の報告

10

附属書 A(規定)ディフューザの最大孔径及び通気性の測定方法

11

附属書 1(参考)潤滑油の高温泡立ち試験方法

13

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

21

 


     

日本工業規格

JIS

 K

2518

:2003

石油製品−潤滑油−泡立ち試験方法

Prtroleum products

−Lubricating oils−Determination

of foaming characteristics

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された ISO 6247 : 1998,Petroleum products−Determination of

foaming characteristics of lubricating oils

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,

附属書 1(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,規定温度における潤滑油の泡立ち度及び泡安定度を試験する方法について規

定する。安定な泡を作る傾向を抑制するように改質するための添加剤を含む潤滑剤にも,このような添加

剤を含まない潤滑剤にも適用できる。

備考1.  この規格は,危険な試薬,操作及び試験器を用いることがあるが,安全な使用方法をすべて

規定しているわけではないので,この試験方法を適用する者は試験に先立って,適切な安全

上及び健康上の禁止事項を決めておかなければならない。

2. 

泡立ちは,潤滑不良,キャビテーション,オーバーフローによる潤滑剤の損失などを引き起

こし,装置の機械的故障につながることがある。この方法で得られた結果は,それらの問題

を検討するための指標として用いてもよい。

3. 

150

℃における潤滑油の泡立ち特性を測定する手順については,

附属書 2(参考)に記述する。

4. 

この規格の対応国際規格を次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 6247 : 1998

,Petroleum products−Determination of foaming characteristics of lubricating oils

(MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7410

  石油類試験用ガラス製温度計

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 2251

  原油及び石油製品−試料採取方法

JIS K 2839

  石油類試験用ガラス器具

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8680

  トルエン(試薬)

JIS K 8839

  2-プロパノール(試薬)


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JIS K 9701

  ヘプタン(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8402-6

測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的な

使い方

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

泡立ち度  規定温度で 5 分間空気吹込み終了直後の泡の体積 (ml)。

b)

泡安定度  泡立ち度測定後,更に 10 分間放置した後の泡の体積 (ml)。

c)

シーケンス  試験の手順を条件によって I∼III に区別した試験条件の総称。

d)

ディフューザ  (diffuser)    気体を液体に分散させる装置。

e)

泡[泡まつ(沫)]  (foam)    液体の中又は表面に形成される集合した気泡。体積基準では空気(気体)

が主成分である。

f)

潤滑剤  (lubricant)    二つの表面の間に介在させて,二つの表面の間の摩擦又は磨耗を減少させる物

質。

g)

最大孔径  (maximum pore diameter)    ディフューザの気孔で最も大きな気孔径。気孔と等価な円形断

面をもつ細管の直径で表す  (

µm)。

h)

通気性  (permeability)    気体圧力 2.45 kPa のもとで,ディフューザを通過する気体の流量 (ml/min)。

4.

試験の原理  24℃に保った試料に 5 分間規定流量で空気を吹き込む。空気吹き込み終了直後と 10 分間

放置後の泡の量を測定する。新たに試料をとり,93.5℃で前と同様に試験し,更に泡まつを消してから 24℃

で試験する。試験のシーケンスを

表 に示す。

表 1  試験のシーケンス

シーケンス

試験温度  ℃

試験項目

I 24

泡立ち度及び泡安定度

II 93.5

III 93.5

後の 24

5.

試薬  試薬は,次による。

a)

水  JIS K 0557 に規定するもの。

b)  2-

プロパノール  JIS K 8839 に規定するもの。

c)

アセトン  JIS K 8034 に規定するもの。

d)

トルエン  JIS K 8680 に規定するもの。

e)

ヘプタン  JIS K 9701 に規定するもの。

f)

フタル酸ジブチル

g)

シリカゲル(青)  約 150℃で 1 時間以上加熱し,デシケータ中で放冷したもの。

h)

洗浄剤  非イオン系,水溶性のもの。


3

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6.

試験器  泡立ち試験器は,次の a)∼k)からなり,測定部の構成の一例を図 に示す。

図 1  測定部の構成(シーケンス II の一例)


4

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参考  試験器の一例を参考図 に示す。

参考図 1  泡立ち試験器(一例)

a)

試験容器  JIS K 2839 に規定する図 126 のもの。容量 1 000 ml で 10 ml 刻みで目盛のついているもの。

試験容器の内側の底面から 1 000 ml の目盛までの距離は,360 mm±25 mm でなければならない。試験

単位  mm


5

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容器の上部は円形とし,上部を切断する場合には微細研磨又は研削によって切り口を滑らかにしなけ

ればならない。

備考  注ぎ口付の容器は,注ぎ口直下で切断して上部を円形にすることができる。

b)

栓  ゴム又はその他の適切な材質のもので,試験容器の円形の上部に適合し,中心に空気導入管,そ

の横に空気排出管をもつもの。

c)

ディフューザ  結晶アルミナ粒子を溶融して作った直径約 25.4 mm の球形のもの,又は 5

µm の焼結

多孔質ステンレス鋼製の円筒形のもの(

図 参照)。ディフューザの性能は,附属書 A(規定)に規定

する方法で測定したとき,次の仕様に適合しなければならない。

孔  径:最大 80

µm

通気性:毎分 3 000∼6 000 ml

参考  焼結多孔質ステンレス鋼製ディフューザは,結晶アルミナ製ディフューザに比べ,小さい均一

なあな(孔)が多く,細かく均一な泡が生じるために泡が消えにくく,結晶アルミナ製ディフ

ューザよりも試験結果が大きめになる傾向がある。

図 2  空気導入管付きディフューザ及び鉛座金(一例)

d)

空気導入管  空気導入管は黄銅製で,クロムめっき仕上げとし,ディフューザへの空気を導くもので,

形状・寸法の一例を

図 に示す。

なお,空気導入管とディフューザとの接続部に漏れがあってはならない。

備考  ディフューザは,適切な方法で空気導入管に取り付ける。

単位  mm


6

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e)

恒温槽  次の 1)∼5)に示す水浴,ふた,試験容器保持器,かき混ぜ機,電熱器,温度調節器などで構

成し,構造・寸法の一例を

図 に示すように,24℃用と 93.5℃用の 2 槽とする。

1)

水浴  深さは少なくとも試験容器の 900 ml の目盛まで浸すことができ,試験容器の目盛を外部から

少なくとも 50∼900 ml までを読み取ることができ,24℃用水浴は冷却することのできる構造のもの。

備考1.  直径約 300 mm,高さ約 450 mm の円筒形のほうけい酸ガラス製容器は適切な浴である。

2. 

93.5

℃の浴は,破損の際に中の液体を収容できる大きさの透明コンテナの中に置くのがよい。

2)

ふた  金属製又は合成樹脂製とし,試験容器挿入口,温度計挿入口及び温度調節器挿入口を備え,

24

℃用水浴には,ガスメータ用空気冷却管(長さ 1.3 m,内径 6 mm,外径 8 mm で材質は銅製)を

もつもの。

3)

試験容器保持器  浮力及び水浴のかき混ぜなどの影響を受けずに試験容器を水浴内に垂直に保持で

きるもの。

4)

かき混ぜ機  水浴の温度分布を均一にでき,振れの少ないもの。

5)

電熱器及び温度調節器  電熱器は,水浴の温度を 90 分間以内に規定温度まで上昇できる能力をもち,

24

℃用温度調節器は,水浴の温度を 24℃±0.5℃に,93.5℃用温度調節器は,水浴の温度を 93.5℃±

0.5

℃に保つことができるもの。

f)

空気供給装置  次の 1)及び 2)をゴム管などで接続したもの。

1)

空気乾燥塔  JIS R 3503 の付図 56 に規定するガス乾燥塔 300 mm にシリカゲル(青)を入れたもの。

備考1.  ガス乾燥塔のしぼり部のすぐ上に厚さ 20 mm の綿の層を置き,次に,180 mm のシリカゲル

(青)層,一番上に 20 mm の綿の層を重ねる。シリカゲル(青)が水分の存在を示し始めた

ら,シリカゲル(青)を充てんし直す。

2. 

露点が−60℃以下になるまで乾燥し,かつ,炭化水素を含まないことが証明されている空気

は,乾燥塔を通す必要はない。

2)

送風機  ディフューザから試料中に流量毎分 94 ml±5 ml の空気を吹き込むことのできるもの。

g)

流量計  清浄な乾燥空気を毎分 94 ml±5 ml で測定でき,流量を調節できるもの。

備考  U 字形圧力計を用いる場合,U 字間の 2 本の腕の間をつなぐ細管の内径が 0.4 mm,長さが 16 mm

で,計測液にはフタル酸ジブチルを用いるとよい。

h)

ガスメータ  ディフューザを 1 分間に通過する空気量を測ることができる湿式ガスメータ。

備考1.  毎分流量 94 ml で約 470 ml のガス体積を正確に測定できるもの。

2. 

日常的な試験については,流量計を正しく校正し,流量を注意深く制御することによって,

ガスメータを用いないで試験を行ってもよい。

i)

ホモジナイザー  容量 1L の容器付きで回転速度 22 000 rpm (±2 000 rpm)  を維持できるもの。

j)

温度計  JIS B 7410 に規定する温度計番号 42 (SG)  のもの。

k)

秒時計  15 分間に 1 秒間以内の誤差で測定できるもの。

7.

試料の採取方法  試料は,JIS K 2251 に規定する一次試料の採取及び二次試料の調製方法,又はそれ

に準じた方法による。

備考  試料採取,調製の過程で乳化器などでかき混ぜると,消泡剤の分散状態が変化するおそれがあ

るのでかき混ぜてはならない。ただし,かき混ぜた場合は,その旨,試験結果に併記する。こ

の場合,試験精度は適用されない。


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8.

試験器の準備  試験器の準備は,次による。ただし,試験容器と空気導入管付きディフューザは,前

の試験の試料が付着物として残留していると,後の試験に著しい影響を与えるおそれがあるので,試験ご

とに十分に洗浄する。

a)

試験容器  トルエン,ヘプタンの順ですすぎ洗いし,洗浄剤で洗浄する。次に,水,アセトンの順で

すすぎ,最後に清浄な乾燥空気を吹き込んで乾燥する。試験容器の内壁は,水気をきれいに取り去り,

水滴が付着していない状態にする。

b)

空気導入管付きディフューザ  空気導入管付きディフューザの内部は,トルエン,ヘプタンの順で洗

浄する。この場合,溶剤約 300 ml 中にディフューザを浸し,空気導入管から溶剤の吸引及び吹出しを

少なくとも 5 回繰り返して洗浄する。最後に,清浄な乾燥空気を吹き込んで乾燥する。空気導入管の

外面は,ヘプタンで湿した清浄な布でぬぐった後,更に清浄な乾布で十分にふき取る。ディフューザ

は,ぬぐってはならない。

c)

試験器の組立  図 に示すように試験器を組み立てる。栓を完全に差し込んだとき,ディフューザが

断面のほぼ中心で試験容器の底に接触するように,空気導入管の位置を調整する。系に漏れがないこ

とを確認する。

9.

試験の手順

9.1

シーケンス I  シーケンス I の泡立ち度及び泡安定度は,次の a)∼d)の手順によって求める。

a)

機械的な振とう又はかき混ぜを与えないようにしながら,適切な容器に試料約 200 ml を静かに注ぎ入

れる。49℃±3℃まで加熱し,24℃±3℃まで放冷する(

1

)

(保存試料については,9.4 のオプション A

を参照。

注(

1

)

加熱冷却後 3 時間以内にシーケンス I の試験を終了しなければならない。

b)

試料を試験容器の 190 ml の目盛まで注ぐ。この試験容器を 24℃±0.5℃に保持した水浴に入れ,少な

くとも試験容器の 900 ml 目盛まで浸す。このとき,試験容器が浮き上がらないようにする。

c)

試料の温度が 24℃±0.5℃に達したならば,直ちに,栓,空気導入管付きディフューザを試験容器に垂

直に差し込み,底面に接するように取り付けて約 5 分間試料中に浸す。このとき,空気導入管は,空

気供給装置に接続しないでおく。

d)

空気排出管を湿式ガスメータに接続する。次に,空気導入管を空気供給装置につなぎ,流量を 94 ml/

min

±5 ml/min に調節し,ディフューザから最初の気泡が発生したときから 5 分間±3 秒間清浄な乾燥

空気をディフューザに吹き込む。規定時間の空気吹き込みが終了したら流量計からの配管を外して通

気を止め,直ちに試験容器で観察された全体積から液体の体積を引いて泡の体積を 10 ml 単位(

2

)

で読

み取り,泡立ち度として記録する。そのとき通気量は,470 ml±25 ml でなければならない。更に試験

容器を 10 分間±10 秒間放置し,再び泡の体積を 10 ml 単位で読み取り(

2

)

,泡安定度として記録する。

注(

2

)

泡の体積の読取りは,次による。

泡の表面が平面でない場合は,最高部と最低部の中間部を読み,10 ml 単位に丸める。一例を

図 に示す。ただし,油面が一部でも見える場合は,0 ml と表現する。一例を図 に示す。


8

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図 3  泡の表面が平面でない場合(一例) 

図 4  油面が一部でも見える場合(一例) 

9.2

シーケンス II  シーケンス II の泡立ち度及び泡安定度は,次の a),b)の手順によって求める。

a)

新しい試料を清浄な試験容器の 180 ml の目盛まで入れる。この試験容器を 93.5℃±0.5℃に保持した

水浴に入れ,少なくとも試験容器の 900 ml の目盛まで浸す。

b)

試料の温度が 93℃±1℃に達したならば,直ちに清浄にした空気導入管付きディフューザを試験容器

に垂直に差し込み,シーケンス I と同様に操作し,空気吹込み終了直後及び放置後の泡の体積を 10 ml

単位で記録する(

3

)

注(

3

)

温度が規定に適合したらすぐに試験を行い,また,93.5℃の浴にシリンダを浸してから 3 時間

以内に行うものとする。

9.3

シーケンス III  シーケンス III の泡立ち度及び泡安定度は,次の a),b)の手順によって求める。

a)

シーケンス II で試験した試料を静かにかき混ぜて泡を完全に消した後,

試験容器を水浴から取り出し,

空気中に放置して試料を 43.5℃以下に冷やす(

4

)

注(

4

)

放冷後 3 時間以内にシーケンス III の試験を終了しなければならない。

b)

この試験容器を 24℃±0.5℃に保持した水浴に入れ,少なくとも試験容器の 900 ml 目盛まで浸す。試

料の温度が 24℃±0.5℃に達したならば,直ちに清浄にした空気導入管付きディフューザを試験容器に

差し込み,シーケンス I と同様に操作し,空気吹込み終了直後及び放置後の泡の体積を 10 ml 単位で

記録する。

9.4

オプション A  ある種の試料は,保存中に消泡剤の分散状態の変化によって,泡立ちのレベルが上

昇することがある。このような現象が起きたことが疑われる場合は,次の手順を用いてもよい。

8.a)

に規定する手順を用いて,ホモジナイザーの容器を洗浄する。18∼32℃で試料 500 ml をはかりとり

容器に入れ,最高速度で 1 分間かき混ぜる。通常,このかき混ぜ中にかなりの量の空気が巻き込まれるた

め,巻き込まれた泡がなくなり,試料の温度が 24℃±3℃になるまで静置する。このかき混ぜを行ってか

ら 3 時間以内(

備考参照)に,9.1b)に規定する方法で試験を開始する。

備考  高粘度の試料では,巻き込まれた泡がなくなるのに 3 時間では不十分な場合がある。更に時間

を必要とするときは,その時間を記録し,結果とともに報告する。

10.

結果  試験結果は,各シーケンスの泡立ち度(吹き込み終了時の泡体積,ml)及び泡安定度(放置時

間経過後の泡体積,ml)を 10 ml 単位で表す。それぞれの結果には該当するシーケンス番号を表示し,試

料の採取,調製時にかき混ぜた場合及びオプション A を適用した場合はその旨を明示する。

備考  シーケンスの代わりに試験温度を表示してもよい。

参考  シーケンス I で泡立ち度 450 ml 及び泡安定度 30 ml の場合,シーケンス II で泡立ち度 100 ml


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及び泡安定度 0 ml の場合,シーケンス III で泡立ち度 450 ml 及び泡安定度 50 ml の場合の結果

の表示例を

参考表 に示す。

参考表 1  泡立ち度及び泡安定度の結果の表示例

単位  ml

シーケンス

泡立ち度/泡安定度

シーケンス I 450/30

シーケンス II 100/0

シーケンス III 450/50

11.

精度  この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率 0.95)は,次のとおりである。ただし,

異なる種類のディフューザを使用した場合,試料の採取,調製時にかき混ぜた場合及びオプション A を適

用した場合については,精度に関する規定は適用されない。

備考  試験結果が許容差を外れた場合には,JIS Z 8402-6 の規定によって処理する。

a)

室内併行精度  同一試験室において,同一人が同一試験器で引き続き短時間内に同一試料を 2 回試験

したときの試験結果の差の許容差 r (ml)  を

図 に示す。

(シーケンス III)=15+0.33X

(それ以外のシーケンス)=10+0.22X

ここに,X:結果の平均値 (ml)

図 5  室内併行精度


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b)

室間再現精度  異なる試験室において,別人が別の試験器で,同一試料をそれぞれ 1 回ずつ試験した

ときの 2 個の試験結果の差の許容差 R (ml)  を

図 に示す。

(シーケンス III)=35+1.01X

(それ以外のシーケンス)=15+0.45X

ここに,X:結果の平均値 (ml)

図 6  室間再現精度

12.

試験結果の報告  試験結果には,次の事項を記載する。

a)

試料名,採取場所及び採取年月日

b)

この規格の番号  JIS K 2518

c)

試験方法の名称・箇条番号及び 11.によって得られた結果及びシーケンス番号,ディフューザの種類(ア

ルミナ又はステンレス)

,試料の採取,調製時にかき混ぜた場合及びオプション A を適用した場合は

その旨を記載。

d)

特記事項


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附属書 A(規定)ディフューザの最大孔径及び通気性の測定方法

1.

適用範囲  この附属書は,ディフューザの最大孔径及び通気性の試験方法について規定する。

2.

試験器  装置を図 A.1 及び図 A.2 に示す。

a)

空気  供給装置から供給され,流量調節弁で調節された清浄な乾燥空気。

b)  U

字形圧力計  水柱 800 mm (7.85 kPa)  の圧力差を読み取れる十分な長さをもち,計測液として水を用

いる U 字形のもの又は少なくとも同等の正確さをもつ校正済の U 字形圧力計。

c)

シリンダ  ディフューザを液面から 100 mm の深さに浸せきすることができる長さをもつ容量 250 ml

のもの。

d)

ガスメータ  ディフューザを 1 分間に通過する空気量を測ることができる湿式ガスメータ。

備考  毎分 3 000∼6 000 ml のガス体積を正確に測定できるもの。

e)

吸引瓶  ディフューザが入る大きさで,枝付きのもの。空気導入管を通す孔をあけたゴム栓を取り付

けなければならない。

図 A.1  最大孔径測定装置

図 A.2  通気性測定装置

単位  mm


12

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3.

試験の手順

3.1

最大孔径  本体図 に示すアダプタ(ただし,黄銅製管は用いない。)及び内径 8 mm,長さ 1.0 m

の管を用いてディフューザを U 字形圧力計に接続する。ディフューザが非金属製の場合には水を,ディフ

ューザが金属製の場合には 2-プロパノールを入れたシリンダに清浄なディフューザを入れ,ディフューザ

の頭部から液面までの深さが 100 mm になるようにして支え,少なくとも 2 分間浸す。空気導入管を空気

供給装置に接続する。最初の動的気泡がディフューザを通過し,水又は 2-プロパノールの中を上昇するま

で,約 490 Pa/min 速度で空気圧を増加する。

備考1.  気泡が続けて次々に発生するようになったときの最初の気泡を最初の動的気泡と認める。U

字形圧力計の両側の水位を読み取り,その圧力差を記録する。

2. 

最大孔径に近い細孔の分布の均一性は,空気圧を徐々に上げ,表面全体に分布する泡の流れ

の均一性に注目することによって観察される場合がある。

次の式から,最大孔径 D (

µm)  を計算する。

100

225

29

s

p

D

80

930

8

m

p

D

ここに, D

s

:水中で測定したときの最大孔径  (

µm)

                D

m

:2-プロパノール中で測定したときの最大孔径  (

µm)

p

:U 字形圧力計の水柱高さの差 (mm)

3.2

通気性  内径 8 mm,長さ 1.0 m の管を用いて清浄な乾燥したディフューザを空気供給装置に接続し,

吸引瓶の中に入れる。吸引瓶は,内径 8 mm,長さ 0.5 m の管を用いてガスメータに接続する(

図 A.2 参照)。

水柱を 250 mm (2.45 kPa)  に調節し,ガスメータの脈動がなくなってから適切な時間通過させて,ディフュ

ーザを通過する空気の流量 (ml/min) をガスメータを用いて測定する。

備考  用いるガスメータの感度に応じて,観察時間を,適宜,延長し,平均流量を記録してもよい。


13

K 2518

:2003

     

附属書 1(参考)潤滑油の高温泡立ち試験方法

この附属書は,潤滑油の高温泡立ち試験方法について記述するものであり,規定の一部ではない。

1.

適用範囲  この附属書は,150℃における潤滑油(特に自動変速機油及びエンジン油)の泡立ち特性を

測定する手順について記述する。

備考1.  この規格は,危険な試薬,操作及び試験器を用いることがあるが,安全な使用方法をすべて

に規定しているわけではないので,この試験方法を適用する者は試験に先立って,適切な安

全上及び健康上の禁止事項を決めておかなければならない。

2. 

93.5

℃以下の温度での潤滑油の泡立ち特性は,本体に規定する。

3. 

泡立ちは,潤滑不良,キャビテーション,オーバーフローによる潤滑剤の損失などを引き起

こし,装置の機械的故障につながることがある。この方法で得られた結果は,それらの問題

を検討するための指標として用いてもよい。

4. 

形成された泡の量,泡が消失するまでの時間と,実際の潤滑故障との間の関係は明確でない。

泡に敏感な用途については,これらの関係は経験から求める必要がある。

5. 

この附属書は,ASTM D 6082-1997, Standard Test Method for High Temperature Foaming

Characteristics of Lubrication Oils

を参考に作成した。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の試験法の一部を

構成する。

これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7410

  石油類試験用ガラス製温度計

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 2251

  原油及び石油製品−試料採取方法

JIS K 2839

  石油類試験用ガラス器具

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8680

  トルエン(試薬)

JIS K 8839

  2-プロパノール(試薬)

JIS K 9701

  ヘプタン(試薬)

JIS Z 8402-6

測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的な

使い方

3.

定義  この附属書で用いる主な用語の定義は,次による。

a

)

泡立ち度  規定温度で 5 分間空気を吹込み,終了直前の泡の体積 (ml)。

b

)

泡安定度  泡立ち試験において,空気供給を遮断してから次の規定時間が経過した後に残っている安

定な泡の量 (ml)

  5

秒間泡安定度……空気供給を遮断してから 5 秒間後に残っている安定な泡の量

15

秒間泡安定度……空気供給を遮断してから 15 秒間後に残っている安定な泡の量

  1

分間泡安定度……空気供給を遮断してから 1 分間後に残っている安定な泡の量


14

K 2518

:2003

     

  5

分間泡安定度……空気供給を遮断してから 5 分間後に残っている安定な泡の量

c

)

ディフューザ  気体を液体に分散させる装置

備考  ディフューザには金属製のものと非金属製のものがあるが,この試験方法で用いるディフュー

ザは焼結多孔質ステンレス鋼製である。

d

)

泡(泡まつ)  液体の中又は表面に形成される集合した気泡。体積基準では空気又はガスが主成分で

ある。

e

)

潤滑剤  二つの表面の間に介在させて,二つの表面の間の摩擦又は磨耗を減少させる物質。

備考  この試験方法では,潤滑剤は油であり,抑泡剤などの添加剤を含んでも含まなくてもよい。

f

)

最大孔径  ディフューザの気孔で最も大きな気孔径をいう。気孔と等価な円形断面をもつ細管の直径

で表す  (

µm)。

g

)

通気性  気体圧力 2.45 kPa のもとで,ディフューザを通過する気体の流量 (ml/min)。

h

)

液体中の混入空気(又は気体)  液体中に分散された空気(又は気体)の 2 相混合物。

備考  空気(又は気体)は,直径約 10

µm∼1 000 µm の不連続な泡の形をしている。泡は均一に分散

しない。次第に,泡は表面に浮かび上がり,互いに合体してより大きな気泡となり,破裂する

か又は泡まつを形成する。表面下で泡の合体が起こることがあり,この場合には気泡はより速

く上昇する。

i

)

消失時間(泡立ち試験での)  5 分間の空気吹き込みを行った後,空気を遮断してから泡が完全に消

えるまでの時間(秒)

j

)

動的気泡  附属書 の孔径について試験するとき,ディフューザから連続的に発生する気泡の最初の

泡。

備考  ディフューザを 2-プロパノールなどの液体に浸せきするとき,細孔の中に空気が閉じ込められ

ることがある。このような空気は,ディフューザが加圧された直後,又はそうでなくてもいつ

かは漏れ出すことがある。孔径について試験するとき(

附属書 参照),このような気泡の漏

出は無視する。

k

)

動的泡まつ  試験中にディフューザを通過する空気によって液体中に生じた混入空気(附属書 図 1

参照)

備考  試験中,ディフューザ及び油試料に空気を吹き込むプロセスは体積増加を引き起こすため,ま

た,このような混入空気は形成途上の泡まつと考えることができるため,動的泡まつという用

語が導入された。

l

)

体積増加率(泡立ち試験での)  試験温度において,ディフューザを所定の位置においた状態での初

期全体積に対する百分率で表した全体積の増分。

m

)

静的泡まつ  試験中にディフューザを通過する空気によって液体表面に生じた混入空気(附属書 

1

参照)

n

)

全体積(泡立ち試験での)  泡まつ,液体,ディフューザ及び空気導入管の浸せき部分の体積(附属

書 図 参照)。

o

)

初期全体積  (V1)(泡立ち試験での)  空気供給を開始する前の泡まつ,液体,ディフューザ及び空気

導入管の浸せき部分の試験温度での全体積。

p

)

最終全体積  (V2)(泡立ち試験での)  空気供給を遮断する直前の泡まつ,液体,ディフューザ及び空

気導入管を浸した部分の試験温度での全体積。

q

)

無泡まつ(泡立ち試験での)  液体の上面のどの部分にも気泡がないこと。


15

K 2518

:2003

     

r

)

底部体積  液体試料,すなわち,試験中のある与えられた時間において,空気を実質的に含まない試

料の体積。

附属書 図 1  用語説明図

4.

試験の原理  はかり取った試料を 30 分間加熱して 49℃にし,室温まで放冷する。試料を 1 000 ml 試

験容器に移し,150℃に加熱する。金属製ディフューザを用いて,乾燥空気を毎分 200 ml の流量で 5 分間

通気する。空気供給を止める前に生成した泡まつの量,空気供給を止めてから一定時間経過後の静的泡ま

つの量(時間の選択については 9.を参照。

,及び泡まつの消失時間を測定し,全体積増加率を計算する。

5.

試薬  試薬は,次による。

a

)

水  JIS K 0557 に規定するもの。

b

)  2-

プロパノール  JIS K 8839 に規定するもの。

c

)

アセトン  JIS K 8034 に規定するもの。

d

)

トルエン  JIS K 8680 に規定するもの。

e

)

ヘプタン  JIS K 9701 に規定するもの。

f

)

フタル酸ジブチル

g

)

シリカゲル(青)  約 150℃で 1 時間以上加熱し,デシケータ中で放冷したもの。

6.

試験器  泡立ち試験器は,次の a)∼i)からなり,測定部の構成の一例を附属書 図 に示す。

a

)

恒温槽  次の 1)∼5)に示す液浴,ふた,試験容器保持器,かき混ぜ機,電熱器,温度調節器などから

構成される。

1

)

液浴  深さは少なくとも試験容器の目盛 900 ml まで浸すことができ,試験容器の目盛を外部から少

なくとも 50 ml から 900 ml までを読み取ることができるもの。浴液は,試験温度における揮発性が


16

K 2518

:2003

     

低く,化学的に安定でかき混ぜ可能な低粘度の液体を用いる。

備考1.  直径約 300 mm,高さ約 450 mm の円筒形のほうけい酸ガラス製の容器が浴に適している。

2. 

浴は,破損の際に中の液体を収容できるよう,適切な大きさの透明な容器の中に置くのがよ

い。

3. 

浴液には,粘度が 4∼7 mm

2

/s

のポリ

α-オレフィンが適している。シリコーン流体は抑泡剤で

あり,万一,混入すると試料の泡立ち特性が変化することがあるため浴液に使用してはなら

ない。

4. 

浴液に窒素をゆっくり通し排出させるか,又は浴液の上面を窒素で覆うと,浴液の黒ずみ(酸

化)が減少する。

附属書 図 2  測定部の構成

2

)

ふた  金属製又は合成樹脂製とし,試験容器挿入口,温度計挿入口及び温度調節器挿入口を備えた

もの。

3

)

試験容器保持器  浮力及び液浴のかき混ぜなどの影響を受けずに試験容器を浴内に垂直に保持でき

るもの。

4

)

かき混ぜ機  液浴の温度分布を均一にでき,振れの少ないもの。

5

)

電熱器及び温度調節器  試料の温度を 150℃±1℃に保持することができるもの。

b

)

試験容器  JIS K 2839 に規定する図 126 のもの。容量 1 000 ml で 10 ml 刻みで目盛のついているもの。

試験容器の内側の底面から 1 000 ml の目盛までの距離は,360 mm±25 mm でなければならない。試験

容器の上部は円形とし,上部を切断する場合には微細研磨又は研削によって切り口を滑らかにしなけ

ればならない。

備考1.  試験容器は,この試験方法の温度条件に耐えられるものを用いる。

2. 

注ぎ口付きの容器は,注ぎ口直下で切断して上部を円形にすることができる。


17

K 2518

:2003

     

3. 

試験容器は,浮力及び液浴のかき混ぜなどの影響を受けずに試験容器を液浴内に垂直に保持

する。

c

)

流量計及び調節器  校正済で,空気流量を毎分 200 ml±5 ml に保持できるもの。

備考  少なくとも毎分 6 000 ml の流量を測定できる十分な容量をもち,水柱 10 mm を超える背圧を生

じない 100 分の 1 L 目盛のガス量計又は技術的に同等な流量測定器が必要である。

d

)

実験室用乾燥器  49℃±1℃に保持でき,ファンがついていないもの。

e

)

かき混ぜ機  回転速度 500 rpm±100 rpm で試料をかき混ぜることができるもの。

f

)

ディフューザ  附属書 A(規定)に規定する方法で測定したとき,次の仕様に適合する 5

µm 焼結多

孔質ステンレス鋼製ディフューザ。

孔  径:15∼60

µm

通気性:毎分 3 000∼6 000 ml

備考  ディフューザは都合のよい方法で空気導入管に取り付けてよい。適切な形状,寸法,配置の一

例を

附属書 図 に示す。

附属書 図 3  ディフューザ及び空気導入管の寸法(一例)

g

)

温度計  JIS B 7410 に規定する温度計番号 42 (SG)  のもの。

h

)

秒時計  15 分間に 1 秒間以内の誤差で測定できるもの。

i

)

ホモジナイザー  容量 1 L の容器付きで回転速度 22 000 rpm±2 000 rpm を維持できるもの。

7.

試料の採取方法  試料は,JIS K 2251 に規定する一次試料の採取及び二次試料の調製方法,又はそれ

に準じた方法による。

単位  mm


18

K 2518

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8.

試験器の準備  装置の準備は,次による。ただし,試験容器と空気導入管付きディフューザは,前の

試験の試料が付着物として残留していると,後の試験に著しい影響を与えるおそれがあるので,試験ごと

に十分に洗浄する。

a

)

試験容器  トルエン,ヘプタンの順ですすぎ洗いし,適切な洗剤で洗浄する。次に,水,アセトンの

順ですすぎ,最後に清浄な乾燥空気を吹き込んで乾燥する。試験容器の内壁は,水気をきれいに取り

去り,水滴が付着していない状態にする。

備考  ある種の洗剤はガラス表面に残り,試験結果に影響を及ぼすおそれがある。したがって,水と

アセトンで数回繰り返しすすぐ必要な場合がある。

b

)

空気導入管付きディフューザ  空気導入管付きディフューザの内部は,トルエン,ヘプタンの順で洗

浄する。この場合,溶剤約 300 ml 中にディフューザを浸し,空気導入管から溶剤の吸引及び吹き出し

を少なくとも 5 回繰り返して洗浄する。最後に,清浄な乾燥空気を吹き込んで乾燥する。空気導入管

の外面は,トルエン,次いでヘプタンで湿した清浄な布でぬぐった後,更に清浄な乾布で十分にふき

取る。ディフューザは,ぬぐってはならない。

c

)

装置の組立  附属書 図 に示すように装置を組み立てる。栓を完全に差し込んだとき,ディフュー

ザが断面のほぼ中心で試験容器の底に接触するように,空気導入管の位置を調節する。系に漏れがな

いことを確認する。

9.

試験の手順  高温の泡立ち度及び泡安定度は次の a)∼j)の手順によって求める。

a

)

試料を入れた容器を 1 分間手で激しく振り混ぜ,試料約 200 ml を適切な容器に静かに注ぎ入れる。か

き混ぜ機を用いて,回転速度 500 rpm±100 rpm で 60 秒間±10 秒間試料を混合する[保存試料につい

ては,j)のオプション A を参照。

b

) 49

℃±3℃に設定した実験室用乾燥器で試料を 30 分間加熱し,23℃±4℃まで放冷する(

1

)

注(

1

)

加熱冷却後,3 時間以内に試験を終了しなければならない。

c

)

試料を試験容器の目盛 180 ml まで注ぐ。この試験容器を 150℃±1℃に保持することができる浴に入

れ,少なくとも試験容器の目盛 900 ml まで浸す(

2

)

注(

2

)

この段階から 1 時間以内に f)を開始する。

備考  高温の油の中に試験容器を入れるときには注意する。試験容器の底が割れないように,試験容

器をゆっくり入れる。

d

)

試料温度を正確に測定するため,温度計又はその他の温度センサを一時的に浸す。試料が 150℃±1℃

に暖まるまで十分な時間放置する。

e

)

試料の中に,空気供給口を外した状態で,ディフューザを入れる。試験容器の底面の中心に接するよ

うに,ディフューザの位置を調節する。ディフューザを少なくとも 5 分間浸し,試料温度が 150℃±1℃

に達したら次に進む。

f

)

初期全体積 (V1) の高さを 10 ml 単位で記録し,空気供給口をディフューザに接続して流入流量を毎

分 200 ml±5 ml に調節する。この流量でディフューザに乾燥空気を 5 分間±10 秒間吹き込む。

g

)

空気供給源を遮断する直前に,

附属書 図 に示す最終全体積 (V2),静的泡まつ体積及び動的泡まつ

体積を 10 ml 単位で記録する。

h

)

空気の吹き込みを止めた後,次のリストから選んだ時間経過後の

附属書 図 に示す静的泡まつ体積

(ml)

を記録する。

オプション 1        5 秒間(±1.0 秒間)


19

K 2518

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オプション 2      15 秒間(±1.0 秒間)

オプション 3        1 分間(±1.0 秒間)

オプション 4        5 分間(±1.0 秒間)

オプション 5      10 分間(±1.0 秒間)

備考  油の種類によっては,泡の崩壊が速いため,オプション 1 及び 2 の読取りが困難な場合がある。

i

) 5

分間空気を吹き込んだ後,泡が消失して “0” になるまでに要した時間[秒数(±1 秒)

]を記録する。

j

)

オプション A  ある種の試料は,保存中に消泡剤の分散状態の変化によって,泡立ち水準が上昇する

ことがある。このような現象が起きたことが疑われる場合は,次の手順を用いてもよい。

8.a

)

に規定する手順を用いて,ホモジナイザーの容器を洗浄する。18℃∼32℃で試料 500 ml をはか

りとって容器に入れ,最高速度で 1 分間かき混ぜる。通常,かき混ぜ中にかなりの量の空気が巻き込

まれるため,巻き込まれた泡がなくなり,試料の温度が 24℃±3℃になるまで静置する。このかき混

ぜを行ってから 3 時間以内(

備考参照)に,b)に規定する方法で試験を開始する。

備考  高粘度の試料では,巻き込まれた泡がなくなるのに 3 時間では不十分な場合がある。更に時間

を必要とする場合は,その時間を記録し,結果とともに報告する。

10.

計算及び結果  試験結果は,泡立ち度(静的泡まつ,ml),空気吹き込みを止める直前の動的泡まつ

の体積 (ml),空気吹き込みを止める直前の全体積 (ml),泡安定度(空気吹き込みを止めた後,選んだ時間

経過後の静的泡まつ体積,ml)を 10 ml 単位で表し,全体積増加 (ml),全体積増加率 (%) は,10.1 及び

10.2

に規定する式で計算する。

10.1

全体積増加  次の式によって,全体積増加 V

increase

 (ml)

を計算する。

V

increase

V

2

V

1

ここに,V

1

:初期全体積 (ml)

                V

2

:最終全体積 (ml)

10.2

全体積増加率  次の式によって,全体積増加%V

increase

 (%)

を計算する。

100

)

(

%

1

1

2

increase

×

V

V

V

V

ここに,V

1

:初期全体積 (ml)

                V

2

:最終全体積 (ml)

11.

精度  この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率 0.95)は,次のとおりである。

備考1.  試験結果が許容差を外れた場合は,JIS Z 8402-6 の規定によって処理する。

2. 

表中の は試験結果の平均値 (ml) である。

a

)

室内併行精度  同一試験室において,同一人が同一試験器で引き続き短時間内に同一試料を 2 回試験

したときの試験結果の差の許容差 r (ml)  を

附属書 表 に示す。


20

K 2518

:2003

     

附属書 表 1  室内併行精度

試験

許容差 r (ml)

泡立ち度(5 分)

3.0

0.5

(オプション A 適用)

全体積増加 0.82

0.8

(オプション A 適用)

オプション 1(空気吹き込み終了 5 秒間後)

規定しない

オプション 2(空気吹き込み終了 15 秒間後)

規定しない

オプション 3(空気吹き込み終了 1 分間後)

14

0.2

(オプション A 適用)

オプション 4(空気吹き込み終了 5 分間後)

規定しない

オプション 5(空気吹き込み終了 10 分間後)

規定しない

b

)

室間再現精度  異なる試験室において,別人が別の試験器で,同一試料をそれぞれ 1 回ずつ試験した

ときの 2 個の試験結果の差の許容差 R (ml)  を

附属書 表 に示す。

備考  これらの値はエンジン油だけに適用できる。

附属書 表 2  室間再現精度

試験

許容差 R (ml)

泡立ち度(5 分)

82

0.5

(オプション A 適用)

全体積増加 1.8

0.8

(オプション A 適用)

オプション 1(空気吹き込み終了 5 秒間後)

規定しない

オプション 2(空気吹き込み終了 15 秒間後)

規定しない

オプション 3(空気吹き込み終了 1 分間後)

35

0.2

(オプション A 適用)

オプション 4(空気吹き込み終了 5 分間後)

規定しない

オプション 5(空気吹き込み終了 10 分間後)

規定しない

12.

試験結果の報告  試験結果には,次の事項を記載する。

a

)

試料名,採取場所及び採取年月日

b

)

この規格の番号  JIS K 2518

c

)

試験方法の名称・箇条番号及び次の項目

−オプション A の混合操作を行った場合はその旨を記載。

−泡立ち度(静的泡まつ)(ml)

−空気吹き込みを止める直前の動的泡まつの体積 (ml)

−空気吹き込みを止める直前の全体積 (ml)

−泡安定度(空気吹き込みを止めた後,選んだ時間経過後の静的泡まつ体積)(ml)

−消失時間 (s)

−全体積増加 (ml)

−全体積増加率 (%)

d

)

特記事項

関連規格  ASTM D892:1998  Standard test method for foaming characteristics of lubricating oils

ASTM D6082

:1997

  Standard test method for high temperature foraming characteristics of lubricating

oils

この規格中の以下の図及び表は,ASTM INTERNATIONAL(100 Barr Harbor Drive,West Conshohocken,

PA 19428

−2959,USA)の許可を得て,ASTM D892 及び ASTM D6082 から引用している。

図 2,附属書 図 1,附属書 図 2,附属書 図 3,附属書 表 1,附属書 表 2


附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS K 2518 : XXXX

  石油製品−潤滑油−泡立ち試験方法

ISO 6247 : 1998

  石油製品−潤滑油の泡立ち試験方法

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目番号

内容

(II)

国 際

規格番号

項目
番号

内容

項目ごとの評

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

1.

適用範囲

規定温度における潤滑油 ISO 6247

1.

MOD

/追加

ISO 規格では高温泡立ち

試 験 方 法 に 関 す る 記 載

がない。

・150℃の泡立ち特性を測定する手順を附属

書 2(参考)に記述する旨を追加した。

2.

引用規格

引用する JIS を規定

ISO 6247

2.

ISO 3696

ISO 6353-2

ISO 6353-3

MOD

/追加

MOD

/削除

・試薬,器具,精確さに関する値の実用的

な使い方については JIS に規定されてい
るものを用いた。

3.

定義

規格で用いる主な用語の
定義

ISO 6247

3.

MOD

/追加

・泡立ち度,泡安定度,シ

ーケンスを追加

・この試験方法の基本的用語として追加し

た。

4.

試験の原理

規定温度の試料に 5 分間
規定流量で空気を吹き込
み,終了直後と 10 分間放

置後の泡体積を測定。

ISO 6247

4.

MOD

/追加

ISO 規格では試験のシー

ケンスの表がない。

・試験のシーケンスを表 1 として追加した。

5.

試薬

試験に用いる試薬

ISO 6247

5.

MOD

/追加

ISO 規格には供給空気の

乾 燥 に 用 い る シ リ カ ゲ
ルの記載がない。

・供給空気の乾燥にシリカゲルが必要なた

め追加した。

21

K 2518


2003


JIS K 2518 : XXXX

  石油製品−潤滑油−泡立ち試験方法

ISO 6247 : 1998

  石油製品−潤滑油の泡立ち試験方法

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目番号

内容

(II)

国 際

規格番号

項目
番号

内容

項目ごとの評

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

泡立ち試験器の構成

 MOD

/追加

ISO 規格では試験器の一

例の図がない。

・試験器の一例を参考図として追加した。

a)

試験容器 6.

IDT

b)

栓 6.

IDT

c)

ディフューザ 6.

MOD

/追加

ISO 規格ではステンレス

デ ィ フ ュ ー ザ の 図 が な

い。

・ステンレスディフューザの図を追加した。

ISO 規格ではステンレス

デ ィ フ ュ ー ザ と ア ル ミ
ナ デ ィ フ ュ ー ザ の 試 験
結 果 の 傾 向 の 違 い に つ

いての記載がない。

・照合試験で得られたステンレスディフュ

ーザとアルミナディフューザの試験結果
の傾向の違いを参考として追加した。

d)

空気導入管 6.

MOD

/追加

ISO 規格では空気導入管

は 図 に 示 さ れ て い る が
本体中の記載がない。

・空気導入管の記載を本体中に追加した。

e)

恒温槽 6.

MOD

/追加

ISO 規格では恒温槽の構

成部分の記載がない。

・恒温槽の構成部分の記載を追加した。

f)

空気供給装置 6.

IDT

g)

流量計 6.

IDT

h)

ガスメータ 6.,9.  MOD/変更

ISO 規格ではガスメータ

を 用 い な い 簡 略 化 さ れ
た手順を 9.に記載。

JIS では,6.試験器 h)ガスメータ備考に記

載した。

i)

ホモジナイザー 6.

MOD

/追加

ISO 規格では規定してい

ない。

・オプション A でホモジナイザーを用いる

ため追加した。

j)

温度計 6.

IDT

6.

試験器

k)

秒時計

ISO 6247

6.

IDT

7.

試料の採取方法

試料採取方法の規定

MOD

/追加

JIS K 2251 を引用した。

22

K 2518


2003


JIS K 2518 : XXXX

  石油製品−潤滑油−泡立ち試験方法

ISO 6247 : 1998

  石油製品−潤滑油の泡立ち試験方法

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目番号

内容

(II)

国 際

規格番号

項目
番号

内容

項目ごとの評

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

8.

試験器の準備

試験容器,空気導入管付き
ディフューザ,試験器の組

ISO 6247

7.

IDT

9.1

シーケンス I

IDT

9.2

シーケンス II

ISO 6247

8.

MOD

/追加

ISO 規格では泡の体積の

読取り方の図がない。

・泡の体積の読取り方及び図を追加。

9.3

シーケンス III

IDT

9.

試験の手順

9.4

オプション A

IDT

ISO 規格ではオプション

A

以外でかき混ぜた場合

の 記 載 の 要 否 が 明 確 で
ない。

・オプション A 以外の試料採取,調製時に

も,かき混ぜた場合は,その旨を記載す

ることを追加した。

10.

結果

試験結果の表し方

ISO 6247

10.

 MOD

/追加

ISO 規格では泡立ち度及

び 泡 安 定 度 の 結 果 の 表
示例がない。

・泡立ち度及び泡安定度の結果の表示例を

参考表として追加した。

ISO 規格ではオプション

A

を適用した場合だけ精

度 の 規 定 は 適 用 で き な

い。

・異なる種類のディフューザを使用した場

合及び試料の採取,調製時にかき混ぜた
場合にも精度の規定は適用できないこと

を追加。

11.

精度

試験結果の許容差

ISO 6247

11.

 MOD

/追加

ISO 規格では試験結果が

許 容 差 を 外 れ た 場 合 の
処理は規定していない。

・試験結果が許容差を外れた場合は JIS Z 

8402-6

によって処理することを追加し

た。

12.

試験結果の報告  試験結果報告項目

ISO 6247

12.

 MOD

/追加

ISO 規格では,使用した

デ ィ フ ュ ー ザ 種 類 が 報
告 項 目 に 規 定 さ れ て い

ない。

・使用したディフューザ種類を報告項目に

追加した。

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K 2518


2003


JIS K 2518 : XXXX

  石油製品−潤滑油−泡立ち試験方法

ISO 6247 : 1998

  石油製品−潤滑油の泡立ち試験方法

(I) JIS

の規定 (III)

国際規格の規定 (IV)

JIS

と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容

表示箇所:本体,附属書 
表示方法:点線の下線又は実線の側線

項目番号

内容

(II)

国 際

規格番号

項目
番号

内容

項目ごとの評

技術的差異の内容

(V)  JIS

と国際規格との技術的差異の理由

及び今後の対策

附属書 A  ディフ
ュ ー ザ の 最 大 孔 径

及 び 通 気 性 の 測 定
方法

ディフューザの最大孔径
及び通気性の測定方法

ISO 6247 Annex

A

 IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    −IDT……………  技術的差異がない。 
    −MOD/削除……  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

    −MOD/追加……  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −MOD/変更……  国際規格の規定内容を変更している。

2. JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    −MOD…………… 国際規格を修正している。

24

K 2518


2003