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K 2437:2008

(1)

目  次

ページ

序文

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義

2

4  種類

2

5  品質

2

6  試験方法

4

6.1  一般事項

4

6.2  試料の採取及び調製

4

6.3  密度

4

6.4  水分

5

6.5  凝固点

5

6.6  ガスクロマトグラフ分析法による各成分の定量

7

6.7  不揮発分

13

6.8  中性油

16

6.9  硫化水素

18

6.10  色

18

7  検査

19

8  表示

19

9  安全に関する注意事項

19

附属書 A(参考)充てんカラムの調製方法

20

 


 
K 2437:2008

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本芳香

族工業会(JAIA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 2437:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 K

2437

:2008

フェノール類(フェノール,o-クレゾール,

クレゾール酸及びキシレノール酸)

Phenols (phenol, o-cresol, cresols and xylenols)

序文

この規格は,2006 年 3 月に追補改正されたが,技術的内容については,検討されなかった。今回の改正

は,1994 年の改正以降の測定技術の進歩によって,使用されなくなった測定技術及び品質項目に記載され

ていない試験項目を廃止するとともに,試験方法全般についても,可能な限り化学製品共通のはん(汎)

用的な試験方法に関する日本工業規格を引用することによって,規格の重複を避けることなどを目的とし

て行ったものである。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

1

適用範囲

この規格は,工業用原料などに用いるフェノール,o-クレゾール,クレゾール酸及びキシレノール酸に

ついて規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7525  密度浮ひょう

JIS K 0050  化学分析方法通則

JIS K 0061  化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0067  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0068  化学製品の水分測定方法

JIS K 0114  ガスクロマトグラフ分析通則

JIS K 0557  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 2249  原油及び石油製品−密度試験方法及び密度・質量・容量換算表

JIS K 2436  工業用ナフタレン

JIS K 8034  アセトン(試薬)

JIS K 8101  エタノール(99.5)(試薬)

JIS K 8125  塩化カルシウム(水分測定用)(試薬)

JIS K 8155  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8295  グリセリン(試薬)

JIS K 8322  クロロホルム(試薬)



K 2437:2008

JIS K 8374  酢酸鉛(Ⅱ)三水和物(試薬)

JIS K 8576  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8951  硫酸(試薬)

JIS P 3801  ろ紙(化学分析用)

JIS Z 8401  数値の丸め方

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0050 によるほか,次による。

3.1

クレゾール酸

o-クレゾール,m-クレゾール及び p-クレゾールを主成分とし,その他フェノール及びキシレノールから

なる混合物。

3.2

m-クレゾール酸

50

%(質量分率)以上の m-クレゾールを含み,その他の成分として p-クレゾール並びに少量の o-クレ

ゾール及びキシレノールを含む混合物。

3.3

キシレノール酸

キシレノールの各異性体を主成分とし,少量のエチルフェノール類及びクレゾール類を含む混合物。

4

種類

種類は,次による。

a)  フェノール

1)  フェノール特号及びフェノール 1 号

b)  クレゾール及びクレゾール酸

1)  o-クレゾール

2)  m-クレゾール酸 1 号

3)  クレゾール酸 1 号

c)  キシレノール酸

5

品質

品質は,種類によって区分し,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。


3

K 2437:2008

表 1−種類・等級及び品質

種類

フェノール

項目

特号

1 号

o-クレゾール

m-クレゾール酸 1 号

クレゾール酸 1 号

キシレノール酸

密度(20 ℃)

(g/cm

3

− 1.031〜1.041 1.026〜1.056 1.01〜1.04

水分

%(質量分率)

  1 以下

  1 以下

  1 以下

凝固点

℃ 40.5 以上

40.0 以上

30.0 以上

フェノール

%(質量分率) 99.3 以上

99.0 以上

  1 以下

  1 以下

o-クレゾール

%(質量分率)

− 99.0 以上

m-クレゾール

%(質量分率)

− 50 以上

クレゾール類

a)

%(質量分率)

キシレノール類

b)

  %(質量分率)

40 以上

60 以上

トリメチルフェノール類

c)

%(質量分率)

  5 以下

  5 以下 10 以下

中性油試験

濁度 2 番以下

濁度 2 番以下

濁度 6 番以下

濁度 10 番以下

濁度 10 番以下

硫化水素試験

空試験によって試験した
酢酸鉛試験紙の色と比較

して暗くない。

空試験によって試験した
酢酸鉛試験紙の色と比較

して暗くない。

空試験によって試験した
酢酸鉛試験紙の色と比較

して暗くない。

当事者間の協定による。 当事者間の協定による。 当事者間の協定による。 当事者間の協定による。 当事者間の協定による。

a)

  C

7

H

8

O の全異性体を含む。

b)

  C

8

H

10

O の全異性体を含む。

c)

  C

9

H

12

O の全異性体を含む。

2

K 2437

2008



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6

試験方法

6.1

一般事項

試験において共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

6.2

試料の採取及び調製

6.2.1

試料の採取 

試料の採取は,JIS K 2436 

附属書 によって行い,これを代表試料とする。ただし,貯槽などから採

取する場合,内容物が十分に均一になっているときは,いずれか一つのタップから 1 回採取した試料を代

表試料としてもよい。

6.2.2

試料の調製

代表試料約 1 L を脱水しないまま,よくかき混ぜたものを試験に用いる。

なお,凝固しているものは,あらかじめ温水で融解させる。

6.2.3

脱水試料の調製

試料約 300 mL を,共通すり合わせ三角フラスコ 500 mL に取り,約 50

℃に加熱し,JIS K 8125 に規定

する塩化カルシウム約 100 g を加え,栓をする。

次に,約 50

℃に保ちながら 5 分間以上十分に振り動かした後,30 分間静置し,更に同様の操作を 2 回

繰り返した後,上澄液を採取し,脱水試料とする。

6.3

密度 

m-クレゾール酸,クレゾール酸及びキシレノール酸の密度の測定は,次のいずれかの方法による。この

測定に関する一般事項は,JIS K 0061 の 3.(一般的事項)による。

a)  浮ひょう法  浮ひょう法による測定は,JIS K 0061 の 7.1(浮ひょう法)による。

浮ひょうは,JIS K 2249 に規定するⅠ形-A(15

℃密度目盛)の 9 番(1.000〜1.050)若しくは 10 番

(1.050〜1.100)

,又は JIS B 7525 に規定する大形 19 本組(15/4

℃比重目盛)の 6 番(1.000〜1.060)

若しくは 7 番(1.060〜1.120)を使用する

1)

1)

  試料は 10〜20

℃で測定してもよい。ただし,式

(1)

によって補正する。

)

15

(

73

000

.

0

+

=

t

D

D

t

 (1)

ここに,

D: 密度(20

 

℃)

(g/cm

3

D

t

測定温度における密度(g/cm

3

t: 測定温度(℃)

0.000 73: 比重−温度補正係数(1/ ℃)

2)

JIS B 7525 に規定する大形 19 本組(15/4

℃比重目盛)の 6 番(1.000〜1.060)又は 7 番(1.060〜1.120)

を使用する場合の 20

℃の密度は,式

(2)

によって算出する。

97

999

.

0

)

73

000

.

0

5

(

×

×

d

D

 (2)

ここに,

D: 密度(20

 

℃)

(g/cm

3

d: 比重(15/4 ℃)

0.000 73: 比重−温度補正係数(1/ ℃)

2)

0.999 97: 4

 

℃における水の密度(g/cm

3

2)

  この 0.000 73 の値には,浮ひょう自体の温度補正を含んでいない。

浮ひょうの温度補正値は,0.000 025×4×(15−t)

で与えられるが,この補正値はかなり小

さいので無視して差し支えない。

b

)  比重瓶法  比重瓶法による測定は,JIS K 0061 の 7.2(比重瓶法)による。比重から密度への換算は,


5

K 2437:2008

(2)

による。

c

)  振動式密度計法  振動式密度計法による測定は,JIS K 0061 の 7.3(振動式密度計法)による。

6.4

水分 

水分の測定は,JIS K 0068 の 6.(カールフィッシャー滴定法)による。ただし,0.5

%(質量分率)以上

の水分を測定するときは,JIS K 0068 の 8.(蒸留法)を用いてもよい。

6.5

凝固点

6.5.1

要旨 

試料を試験管に取り,一定温度に保った水浴中で徐々に冷却し,予備試験の凝固点を求めた後,本試験

は,予備試験の凝固点より低い温度の水浴中で同様に操作し,凝固点を求める。

6.5.2

装置及び器具

装置及び器具は,次による。

6.5.2.1  凝固点測定装置  次に示す器具を用い,図 又は図 のように組み立てたもの。 
6.5.2.2  試験管  形状及び寸法は,フェノールの場合は図 1o-クレゾールの場合は図 による。 
6.5.2.3  温度計  浸線付二重管温度計であって,刻度面は乳白板とし,表 による。

表 2−温度計

温度範囲 15〜45

 

液体

水銀

液上に満たす気体

窒素

最小目盛 0.1

 

全長 330〜350 mm

管の外径

6〜7 mm

大水銀球の外径

5〜6 mm

大水銀球の長さ 10〜15 mm

大水銀球の下端から最低刻度線までの距離 100〜105 mm

温度計の上端から最高刻度線までの距離 20〜30 mm

大水銀球の下端から浸線までの距離 100

mm

許容差 0.1

 

6.5.2.4  かき混ぜ棒  直径約 1 mm の鋼製針金であって,その先端を円形にしたもの。 
6.5.2.5  大形試験管  形状及び寸法は,図 又は図 による。 
6.5.2.6  ビーカー  1 500 mL のもの。

単位  mm

単位  mm



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図 1−フェノールの凝固点測定装置

図 2o-クレゾールの凝固点測定装置

6.5.3

操作 

操作は,次による。

a

)  試料 15 mL を試験管に取り,図 又は図 のとおり,温度計の水銀球が試験管内の試料の中央に位置

するように,温度計及びかき混ぜ棒を差し込んだコルク栓を取り付ける。

b

)  試験管

3)

を大形試験管の内壁に触れないように,

図 又は図 の位置に取り付け,予備試験で求めた

凝固点より,フェノールでは約 5

℃低く,o-クレゾールでは約 10

℃低く保った

4)

冷却水を入れたビ

ーカー(1 500 mL)中に差し込み,2 秒間に 1 回の割合でかき混ぜながら冷却する。

c

)  試料が o-クレゾールの場合は,温度計の示度が,予備試験で求めた凝固点より 3〜5

℃低い温度に達

したとき,同一試料の凝固した結晶の少量を,枝管を通じてかき混ぜ棒の先端に付着させ,静かに試

料中に入れてかき混ぜる

5)

d

)  試料が凝固し始めると同時に温度計の示度が上昇し,全部が凝固し終わったとき,温度の上昇が止ま

り,再び,下降し始める。このときの温度計の最高示度を凝固点とする。

3)

  o-クレゾールの場合の試験管は,あらかじめこれを別の冷却器の中でその内容物を静かにか

き混ぜながら,予備試験では 27〜28

℃に,本試験では予備試験で求めた凝固点より 0.5〜1.0

℃低く冷却しておく。

4)

  予備試験の場合は,フェノールでは約 30

℃,o-クレゾールでは約 20

℃に保つ。

5)

  予備試験の場合は,この操作を省略してもよい。


7

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6.6

ガスクロマトグラフ分析法による各成分の定量

6.6.1

要旨 

水素炎イオン化検出器を備えたガスクロマトグラフを用い,試料をカラムで各々の成分に分離した後,

補正面積百分率法によって,フェノール類の各成分を定量する。この試験方法に共通する一般事項は,JIS 

K 0114 による。

6.6.2

装置及び器具

装置及び器具は,次による。

6.6.2.1  ガスクロマトグラフ 
a

)  検出器  検出器は,水素炎イオン化検出器を使用し,0.01

%(質量分率)のフェノールを含む溶液 0.3

〜0.5 µL を注入したとき,フェノールのピーク高さは,ノイズレベルの 2 倍以上である。

注記  検出器は,分析の目的を満足するものであれば,熱伝導度検出器を使用してもよい。

b

)  カラム用管  内径 3 mm,長さ 3 m のステンレス鋼管,銅管又はほうけい酸ガラス管。

c

)  カラム  6.6.3.1 に規定する担体と 6.6.3.4 に規定する固定相液体とを,JIS K 0114 に規定する担持率が

5〜30

%(質量分率)となるように担持して充てん剤とし,これを 6.6.2.1 b)

に規定するカラム用管に

充てんしたもの。

注記 1  カラムは,充てん剤を詰めた市販品を使用できる。自ら充てんカラムを作製して,分析に

使用する場合には,JIS K 0114 の 7.2 e)(充てん方法)による。具体例を

附属書 に示す。

注記 2  充てんカラムは,各成分が十分に分離するものであれば,この規定以外のものを用いても

よい。

注記 3  分離能に優れたキャピラリーカラムを用いてもよい。ただし,キャピラリーカラムを用い

る場合は,充てんカラムに関する規定を除いて適用する。

d

)  試料導入部  液体試料注入口及び気化器を備えたもの。

6.6.2.2  化学はかり  1 mg のけたまではかれるもの。 
6.6.2.3  マイクロシリンジ  容量 1〜10 µL。 
6.6.2.4  データ処理装置 
6.6.3

担体,試薬及びキャリヤーガス

担体,試薬及びキャリヤーガスは,次による。

6.6.3.1  担体  粒度 150〜180 µm,又は 180〜250 µm のけい藻土を酸洗浄後,シラン処理したもの。

注記  処理した担体には,ユニポート HP などがある。 

6.6.3.2  検量用試薬  純度 99.0

%(質量分率)以上で,定量する成分に対応するものを用いる。

6.6.3.3  調製用試薬 
a

)  アセトン  JIS K 8034 に規定するもの。

b

)  クロロホルム  JIS K 8322 に規定するもの。

6.6.3.4  固定相液体  固定相液体は,a),b)

の混合液相又は c)

若しくは d)

を用いる。

a

)  ラノリン

b

)  ジメチルジオクタデシルアンモニウム・ベントナイト

c

)  メチルシリコーン

d

)  りん酸エステル

注記 1  ジメチルジオクタデシルアンモニウム・ベントナイトには,ベントン 34 などがある。また,

メチルシリコーンには,シリコーン OV-101 などがあり,りん酸エステルにはクレゾール



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PX などがある。

注記 2  試料が m-クレゾール酸 1 号の場合,ラノリンとジメチルジオクタデシルアンモニウム・ベ

ントナイトとの混合液相では,m-クレゾール及び o-エチルフェノール並びに o-クレゾール

及び 2,6-キシレノールとは分離しない。これらを分離するためには,りん酸エステルを用

いるとよい。

6.6.3.5  キャリヤーガス  純度 99.99

%(体積分率)以上のヘリウム又は窒素。

注記  熱伝導度検出器を使用する場合は,純度 99.99

%(体積分率)以上のヘリウム又は水素を用い

る。

6.6.4

検量 

検量は,次による。

a

)  検量用標準試料の調製  検量用試薬を用いて,試料の被検成分に近い段階的な 3 種類の濃度のものを

調製し,次に試料と同一希釈割合となるようにアセトン又はクロロホルムを用いて希釈し,調製する。

b

)  相対感度の求め方  a)

で調製した検量用標準試料を 0.3〜1.0 µL 導入し,クロマトグラムを記録して,

ピーク面積を測定する。ピーク面積の測定は,JIS K 0114 の 11.3 a)(半値幅法)の半値幅法,又は JIS 

K 0114 の 11.3 b)(データ処理装置を用いる方法)のデータ処理装置を用いる。測定したピーク面積か

ら,各成分の相対感度を,式

(3)

によって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 2 けたに丸める。

s

s

i

i

i

A

W

W

A

F

×

=

 (3)

ここに,

F

i

:  成分の相対感度

A

i

:  成分のピーク面積

W

i

:  成分の混合質量(g)

W

s

:  基準成分の混合質量(g)

A

s

:  基準成分のピーク面積

6.6.5

操作

操作は,検量時と同じ分析条件で行う。ただし,分析条件は機器によって異なるので,操作は使用する

機器の最適条件のもとで行う。

分析条件の例を

表 (1)

及び

表 (2)

に,そのクロマトグラムの例を

図 (1)

及び

図 (2)

に示す。

注記 1  メチルシリコーンとしてシリコーン OV-101 を充てん剤に用いて,フェノール及び o-クレゾ

ールを分析する場合は,溶媒にクロロホルムを用いるとテーリングが少なく,低沸点物の分

離が容易である。

注記 2  試料導入量によって,m-クレゾールと p-クレゾールとの分離が悪くなるので,希釈割合は必

要に応じて 10〜40 倍とする。

6.6.6

計算

JIS K 0114 の 11.3(ピーク面積の測定)によってピーク面積を測定した後,各成分の含量は,式

(4)

によ

って算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けたに丸める。

)

100

(

1

W

R

F

A

F

A

C

n

i

i

i

i

i

i

×

=

å

=

 (4)

ここに,

C

i

  i

成分の含量

%(質量分率)


9

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A

i

  i

成分のピーク面積

F

i

  i

成分の相対感度

n

全ピーク数

R

6.7 によって求めた不揮発分

%(質量分率)

W

 

6.4 によって求めた水分

%(質量分率)

表 

(

1

)

代表的な分析条件の一例

試料

フェノール特号及び 1 号

o-クレゾール

分析条件 No. 1

2

3

4

充てん剤用試薬  %(質量分率) 

ラノリン(9

%)

+ジメチルジオ

クタデシルアン
モニウム・ベン
トナイト(1

%)

メチルシリコーン 
(20

%)

ラノリン(9

%)

+ジメチルジオ

クタデシルアン
モニウム・ベン
トナイト(1

%)

メチルシリコーン 
(20

%)

担体

(粒度 µm)

けい藻土

(150〜180)

けい藻土

(180〜250)

けい藻土

(150〜180)

けい藻土

(180〜250)

カラム内径及び長さ  mm×m 3×3

カラム温度  ℃ 135 140

検出器温度  ℃ 220〜230 240〜250 220〜230 240〜250

試料導入部温度  ℃ 230

250

250

キャリヤーガス

窒素

キャリヤーガス流量  mL/min 60

20  60〜80 20

検出器

水素炎イオン化形

水素流量  mL/min 50

空気流量  mL/min

1 000

600

1 000

600

試料量  µL 0.3

試料 1 mL

アセトン 10 mL

1.0

試料 1 mL

クロロホルム 8 mL

0.3

試料 1 mL

アセトン 10 mL

1.0

試料 1 mL

クロロホルム 8 mL

記録紙送り速度  mm/min 10

フェノール 1.00

1.00

1.00

1.00

o-クレゾール 1.18

1.47

1.18

1.46

2,6-キシレノール

− 1.97

p-クレゾール

− 1.49 −

m-クレゾール

− 1.64 −

相 

o-エチルフェノール

− 1.70 −

注記  この例で使用するメチルシリコーンの市販品としては,シリコーン OV-101 などがある。


10 
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表 

(

2

)

代表的な分析条件の一例

試料

m-クレゾール酸 1 号

クレゾール酸 1 号

キシレノール酸

分析条件 No. 5

6

7

充てん剤用試薬  %(質量分率) 

ラノリン(9

%)

+ ジ メ チ ル ジ オ
ク タ デ シ ル ア ン

モニウム・ベント
ナイト(1

%)

りん酸エステル

ラノリン(9

%)+ジメチルジオクタ

デシルアンモニウム・ベントナイト
(1

%)

担体(粒度 µm)

けい藻土

(150〜180)

けい藻土

(150〜180)

けい藻土

(150〜180)

カラム内径及び長さ  mm×m 3×3

カラム温度  ℃ 140

150 145

検出器温度  ℃ 220〜230 240〜250 220〜230

試料導入部温度  ℃ 250

キャリヤーガス

窒素

キャリヤーガス流量  mL/min 60〜80 60

60〜80

検出器

水素イオン化形

水素流量  mL/min 50

空気流量  mL/min

1 000

500

1 000

試料量  µL 0.3

試料 0.5 mL

アセトン 20 mL

記録紙送り速度  mm/min 10

フェノール 0.61

0.72 0.61

o-クレゾール 0.72

0.63  0.72

2,6-キシレノール 0.73

0.39

0.73

p-クレゾール 0.91

0.92  0.91

m-クレゾール 1.00

1.00  1.00

o-エチルフェノール 1.04

0.79

1.04

2,4-キシレノール 
2,5-キシレノール

1.17 0.85

1.17

p-エチルフェノール 
2,3-キシレノール

1.44 1.35

1.44

3,5-キシレノール 
m-エチルフェノール

1.68

1.11

1.68

3,4-キシレノール 1.87

1.66

1.87

相 

2,3,5-トリメチルフェノール 
2,4,6-トリメチルフェノール

2.41

0.57

2.41

注記 1  この例で使用するりん酸エステルの市販品としては,クレゾール−PX などがある。 
注記 2  この例で使用するけい藻土の市販品としては,ネオパック−1A などがある。


11

K 2437:2008

図 

(

1

)

クロマトグラムの一例

[分析条件 No.は

表 (1)

による。


12 
K 2437:2008

図 

(

2

)

クロマトグラムの一例

[分析条件 No.は

表 (2)

による。


13

K 2437:2008

図 

(

2

)

クロマトグラムの一例(続き)

[分析条件 No.

表 (2)

による。

6.7

不揮発分

6.7.1

要旨 

ガスクロマトグラフ分析において,結果の算出に必要な不揮発分をはかる。試験は,次のいずれかの方

法によって試料中の揮発性成分を所定の温度で揮発させ,残分の質量をはかって不揮発分とする。

a

)

第 法  JIS K 0067 に準じる方法。

b

)

第 法  管状電気炉を用いて,揮発性成分を窒素又はヘリウム気流中で揮発させて不揮発分を求める

方法。

6.7.2

第 法 

6.7.2.1  装置及び器具 

装置及び器具は,次による。

6.7.2.1.1  ホットプレート  温度調節器を備えたもので,

250

 

℃まで加熱できるもの。

6.7.2.1.2  電気炉  温度調節器を備えたもので,温度調節精度±

10

 

℃以内で

400

 

℃まで加熱できるもの。

6.7.2.1.3  白金るつぼ  容量

30 mL

のもの。

6.7.2.1.4  化学はかり 

0.1 mg

のけたまではかれるもの。

6.7.2.1.5  デシケーター


14 
K 2437:2008

6.7.2.2

操作 

操作は,次のとおり行う。

a

)

白金るつぼを

0.1 mg

のけたまではかり,これに試料約

10 g

0.1 mg

のけたまではかり取る。

b

)

200

 

℃に保ったホットプレート上で約

30

分間加熱して蒸発乾固させる。

c

)

さらに,所定の温度

6)

に保った電気炉によって

5

分間加熱し,デシケーター内で約

30

分間放冷後,そ

の質量を

0.1 mg

のけたまではかる。

6)

ガスクロマトグラフ分析法における試料導入部の温度。

6.7.2.3

計算

不揮発分は,式

(5)

によって算出し,JIS Z 8401 によって小数点以下

2

けたに丸める。

100

×

=

S

m

R

 (5)

ここに,

  R

不揮発分(%)

(質量分率)

m

揮発後の残分の質量(

g

S

試料の質量(

g

6.7.3

第 

6.7.3.1

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。装置及び器具の例を,

図 

(

1

)

及び

図 

(

2

)

に示す。

6.7.3.1.1  管状電気炉  温度調節器を備えたもので,温度調節精度±

10

 

℃以内で

400

℃まで加熱できるも

の。

6.7.3.1.2  石英管

6.7.3.1.3  試料容器  白金,石英又はほうけい酸ガラス製。

6.7.3.1.4  化学はかり 

0.1 mg

のけたまではかれるもの。

6.7.3.1.5  デシケーター

6.7.3.2

操作 

操作は,次による。

a

)

試料容器を

0.1 mg

のけたまではかり,これに試料約

1 g

0.1 mg

のけたまではかり取る。

b

)

あらかじめ所定の温度

7)

に保った石英管内に,試料を入れた試料容器を挿入し,流量約

300 mL/min

の窒素又はヘリウム気流中で

10

分間揮発させる。

7)

ガスクロマトグラフ分析法における試料導入部の温度。

c

)

試料容器を取り出し,約

30

分間デシケーター内で放冷した後,その質量を

0.1 mg

のけたまではかる。

6.7.3.3

計算 

不揮発分は,6.7.2.3 によって求める。


15

K 2437:2008

石英管の寸法

試料容器の寸法

長さ:400〜500 mm

長さ:65〜75 mm

内径:25〜30 mm

高さ:15〜20 mm

肉厚:1〜2 mm

  幅:15〜20 mm

図 

(

1

)

横形不揮発分試験装置の一例

 


16 
K 2437:2008

①  管状電気炉

⑥  窒素又はヘリウム入口

②  試料容器

⑦  窒素又はヘリウム出口

③  石英管

⑧  流量計

④  熱電対温度計

⑨  流量調節バルブ

⑤  捕集瓶

管状電気炉装置

石英管の寸法

試料容器の寸法

長さ:150〜200 mm

長さ:約 50 mm

内径:30〜40 mm

内径:約 20 mm

肉厚:1〜2 mm

肉厚:1〜2 mm

図 

(

2

)

縦形不揮発分試験装置の一例

6.8

中性油

6.8.1

要旨 

試料を水酸化ナトリウム溶液で中和し,よく振り混ぜ,生じた濁りを比濁標準液と目視で比較し,濁度

番号で表す。

6.8.2

メスシリンダー(有栓形)

メスシリンダー(有栓形)は,容量

100 mL

1 mL

ごとに目盛を刻み,

10 mL

ごとに目盛を示す数字を

記入したもので,形状及び寸法は,

図 による。


17

K 2437:2008

単位  mm

図 5100 mL メスシリンダー(有栓形)

6.8.3

試薬

試薬は,次による。

6.8.3.1  硫酸(

0.01 mol/L

JIS K 8951 に規定する硫酸を用いて調製したもの。

6.8.3.2  水酸化ナトリウム溶液(

75 g/L

JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウムを用いて調製したもの。

6.8.3.3  グリセリン  JIS K 8295 に規定するもの。

6.8.3.4  エタノール(

99.5

JIS K 8101 に規定するもの。

6.8.3.5  塩化バリウム溶液(

50 g/L

JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物

58.7 g

を水に溶かして

1 000 mL

にする。

6.8.3.6  比濁標準液  比濁標準液は,次の調製液を用いて表 によって調製し,密栓した容器に保有する。

濁度

2

番以上の比濁標準液は,

A

10 mL

B

液を

X

1

× 

mL

を加え,水で全量を

40 mL

に調製する。

比濁標準液の番号(

X

)と水を対照液とする波長

660 nm

,セル長

10 mm

の吸光度(

Y

)との間には,次の式

の関係がある。

3

3

70

X

Y

比濁標準液の吸光度(

Y

)の誤差が上の式で得られる値の±

7

%より大きくなった場合は,再調製する。

a

)

液  グリセリンとエタノールとを体積比

4

6

に混合したもの。

b

)

液  硫酸(

0.01 mol/L

60 mL

A

25 mL

を加え,よく振り混ぜた後,塩化バリウム溶液(

50 g/L

10 mL

を加え,全量を

A

液で希釈して

100 mL

としたもの。

c

)

水  JIS K 0557 に規定する

A2

又は

A3

の水。

表 4−比濁標準液

濁度番号(X

調製液

1 番

2 番

3 番

4 番

5 番

6 番

7 番

8 番

9 番 10 番

A 液  mL 
B 液  mL 
水      mL


0

40

10

0.9

29.1

10

1.7

28.3

10

2.6

27.4

10

3.4

26.6

10

4.3

25.7

10

5.1

24.9

10

6.0

24.0

10

6.9

23.1

10

7.7

22.3

7

6


18 
K 2437:2008

6.8.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料

5 mL

をメスシリンダー(有栓形)に取る。

b

)

水酸化ナトリウム溶液(

75 g/L

50 mL

を加えて,

2

分間振り混ぜた後,静置し,供試液とする。

c

)

比濁標準液

55 mL

を別のメスシリンダー(有栓形)に取り,よく振り混ぜた後,静置する。

d

)

供試液及び比濁標準液の泡立ちが消失したとき,直ちに供試液と比濁標準液とを,それぞれメスシリ

ンダー(有栓形)の側面から透かして見て濁りの状態を比較する。

e

)

濁度は,供試液に最も近似した比濁標準液の番号で表す。

なお,二つの中間にある場合は大きい方の番号で表す。

6.9

硫化水素

6.9.1

要旨

試料を水浴上で加熱し,発生した蒸気を酢酸鉛紙に当てた後,変色の程度を空試験と比較することによ

って硫化水素の有無を調べる。

6.9.2

器具

三角フラスコ

100 mL

6.9.3

試薬 

試薬は,次による。

6.9.3.1  酢酸鉛紙  JIS K 8374 に規定する酢酸鉛(Ⅱ)三水和物

10 g

を水

100 mL

に溶解し,JIS P 3801 

規定するろ紙に湿し自然乾燥したもの。

6.9.4

操作 

操作は,次による。

a

)

試料

20 mL

を三角フラスコに取り,フラスコの口の上に酢酸鉛紙を載せた後,フラスコを沸騰水浴上

5

分間置く。

b

)

空の三角フラスコの口の上に酢酸鉛紙を載せた後,フラスコを沸騰水浴上に

5

分間置く(空試験)

c

)

試料を用いて試験した酢酸鉛紙の色と空試験の酢酸鉛紙の色とを比較する。

6.10

6.10.1

要旨

試料を時計皿又は試験管に取り,上方又は側面から見て色を調べる。

6.10.2

器具 

器具は,次による。

6.10.2.1  試験管  内径約

30 mm

のもの。

6.10.2.2  時計皿  適切な大きさのもの。

6.10.3

操作

操作は,次による。

a

)

試料が固体の場合  試料の適量を時計皿に取り,白紙の上に置いて上方から見て色を調べる。

b

)

試料が液体の場合  試料を試験管に取り,背後に白紙などを置き,管の側面から透かして見て色を調

べる。


19

K 2437:2008

7

検査

検査は,箇条 によって試験したとき,

表 に適合しなければならない。

8

表示

容器には,次の事項を表示しなければならない。ただし,大形容器(タンクローリー,貸車など)の場

合には,送り状に表示してもよい。

a

)

規格番号

b

)

種類

c

)

正味質量又は正味容量

d

)

製造業者名又はその略号

e

)

製造年月又はその略号

f

)

製造番号又はロット番号

9

安全に関する注意事項

フェノール類は,可燃性の危険物であり,火災・爆発などの危険性があるので,取扱いには万全の注意

が必要である。さらに,有害性の非常に強い物質なので,法規によって取扱いが厳しく規制されている。

取扱上,特に火気,静電気などに注意するとともに,蒸気の吸入,皮膚接触などを避けるように十分な注

意が必要である。また,大気,水質の汚染を防止するため,試料採取時の洗浄廃液,試験終了後の試料の

処分などについてもできる限り回収する必要がある。


20 
K 2437:2008

附属書 A

参考)

充てんカラムの調製方法

 

この

附属書 は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

序文

ガスクロマトグラフ分析による各成分の定量においては,カラムは,充てん剤を詰めた市販品を使用す

ることを原則とし,自ら充てんカラムを作製して,分析に使用する場合には,JIS K 0114 の 7.2 e

)

による

こととした。しかし,本体に規定したラノリンとジメチルジオクタデシルアンモニウム・ベントナイトと

の混合物を固体相液体に用いた充てん剤を詰めた市販品は入手が容易ではないので,この調製方法を

附属

書 に記載することとした。

A.1

充てんカラム

充てんカラムは,次による。

a

)

カラム用管  内径

3 mm

,長さ

3 m

のほうけい酸ガラス管,又はステンレス鋼管。

b

)

担体  粒度

150

180 µm

,又は

180

250 µm

のけい藻土を酸洗浄後シラン処理したもの。

注記

処理した担体には,ユニポート

HP

などがある。

c

)

固定相液体  固定相液体は,1

)

及び 2

)

の混合液相を用いる。

1

)

ラノリン

2

)

ジメチルジオクタデシルアンモニウム・ベントナイト

d

)

充てん剤の調製  ラノリン

9.0 g

及びジメチルジオクタデシルアンモニウム・ベントナイト

1.0 g

を混

合し,ラノリンが溶融する程度に加熱し,よく練り合わせて均一な混合物にしたものに,担体と同体

積の JIS K 8858 に規定するベンゼンを加えて

15

分間かき混ぜる。次に

90 g

の担体を加えて含浸させ,

50

 

℃の水浴上で均一になるまでかき混ぜ,弱い減圧下でベンゼンを完全に蒸発させる。

e

)

充てん剤の充てん方法  カラム用管にバイブレーターを用い,d

)

によって調製した充てん剤を均一に

充てんし,両端に JIS K 8251 に規定するガラスウールを詰める。

f

)

充てん剤の前処理方法  前処理は,室温で約

1

時間キャリヤーガスを通じ,その後

80

100

 

℃で約

1

時間,次に設定温度より約

10

 

℃高い温度で数時間エージングして,残存する溶媒を十分に除去する。

溶出ガスは,検出器を汚染するおそれがあるので,検出器を通さない。この前処理は,使用最高感度

における基線が安定するまで行う。