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K 2436:2007  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲 ························································································································· 1 

2 引用規格 ························································································································· 1 

3 種類······························································································································· 1 

4 品質······························································································································· 2 

5 試験方法 ························································································································· 2 

5.1 一般事項 ······················································································································ 2 

5.2 試料の採取及び調製 ······································································································· 2 

5.3 凝固点 ························································································································· 2 

5.4 純度 ···························································································································· 3 

5.5 不純物 ························································································································· 4 

5.6 硫酸着色試験方法 ·········································································································· 9 

5.7 不揮発分 ····················································································································· 10 

5.8 水分測定方法 ··············································································································· 11 

6 検査······························································································································ 12 

7 表示······························································································································ 12 

附属書A(規定)試料採取方法 ······························································································ 13 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本芳香

族工業会 (JAIA) 及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 2436 : 1990は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 2436:2007 

工業用ナフタレン 

Naphthalene for industrial use 

序文 

この規格は,旧規格から,アントラセン及びカルバゾールに関する規定を削除するとともに,可能な限

り化学製品共通のはん(汎)用的な試験方法に関する日本工業規格を引用することによって,規格の重複

を避けることなどを目的として改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。 

適用範囲 

この規格は,工業用ナフタレンについて規定する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 3105 硬銅より線 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0068 化学製品の水分測定方法 

JIS K 0114 ガスクロマトグラフ分析通則 

JIS K 2435-1 ベンゼン・トルエン・キシレン−第1部:ベンゼン 

JIS K 8040 アセトン(残留農薬・PCB試験用)(試薬) 

JIS K 8125 塩化カルシウム(水分測定用)(試薬) 

JIS K 8279 キノリン(試薬) 

JIS K 8305 m-クレゾール(試薬) 

JIS K 8552 硝酸コバルト(Ⅱ)六水和物(試薬) 

JIS K 8798 フェノール(試薬) 

JIS K 8949 硫化ナトリウム九水和物(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS M 8100 粉塊混合物−サンプリング方法通則 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

種類 

工業用ナフタレンの種類は,精製ナフタレン及び95 %ナフタレンとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

品質 

品質は,種類によって区分し,箇条5によって試験したとき,表1による。 

表1−品質 

種類 

項目 

精製ナフタレン 

95 %ナフタレン 

凝固点         ℃ 

79.5以上 

77.5以上 

(脱水試料につき) 

純度     %(質量分率) 

99以上 

95以上 

(脱水試料につき) 

不純物 

受渡当事者間の取決めによる 

受渡当事者間の取決めによる 

硫酸着色試験 

比色標準液2番より暗くない 

− 

不揮発分   %(質量分率) 

− 

0.2以下 

水分     %(質量分率) 

− 

0.2以下 

試験方法 

5.1 

一般事項 

一般事項は,JIS K 0050による。ただし,次を追加する。 

a) 単に溶液と記し,特に溶媒を示さないものは,水溶液を指す。 

b) 液面で目盛を読むときは,表面張力によって上昇した液面の下縁で読む。 

c) 温度計は,あらかじめ標準温度計によって,校正したものを用いる。 

5.2 

試料の採取及び調製 

5.2.1 

試料の採取 

試料の採取方法は,附属書Aによる。 

5.2.2 

試料の調製 

試料の調製は,次による。 

a) 代表試料約100 gを取り,乳鉢で粉砕し,よく混ぜ合わせて均一にしたものを試験に用いる。 

b) a) の50 gをビーカー100 mLに取り,温度約85 ℃に加熱して融解する。JIS K 8125に規定する塩化

カルシウム10 gを入れ,温度約85 ℃に保ちながらしばらくの間かき混ぜる。5〜10分間静置した後,

上澄み液を取り,脱水試料とする。 

5.3 

凝固点 

5.3.1 

要旨 

試料を試験管に取り,試料の予想される凝固点より低い温度の水浴中で静かにかき混ぜながら冷却し,

試料が凝固したときの最高温度を測定する。 

5.3.2 

精製ナフタレンの凝固点 

5.3.2.1 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 装置 図1による。 

b) 試験管 ほうけい酸ガラス製。形状及び寸法は,図1による。 

c) 温度計 温度計は,JIS K 2435-1の5.10.2 b) の表9による。 

d) かき混ぜ棒 直径約1 mmの針金で,その先端の一方を円形にしたもの。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

e) 大形試験管 形状及び寸法は,図1による。 

f) 

ビーカー 容量1 000 mL。図1に示すもの。 

単位 mm 

図1−凝固点測定装置 

5.3.2.2 

操作 

操作は,次による。 

a) 試料を融解して液状とした後,約25 mLを試験管に取り,温度90 ℃以上で試料を完全に液状に保ち

ながら,これに温度計及びかき混ぜ棒を差し込んだコルク栓を取り付ける。温度計の水銀球は,図1

に示すように,試験管内の試料の中央に位置するように調節する。 

b) これに外とうとして大形試験管を取り付けた後,温度約75 ℃の温水を満たしたビーカー中に差し込

み,2秒間に1回の割合で試料をかき混ぜながら冷却する。 

c) 試料が凝固し始めると同時に温度計の示度が上昇し始め,全部が凝固し終わると温度の上昇が止まり,

再び下降し始める。このときの温度計の最高示度を凝固点とする。ただし,温度計露出部の温度補正

は行わない。 

5.3.3 

95 %ナフタレンの凝固点 

脱水試料を使用し,温水温度は約73 ℃として,5.3.2に規定する方法によって,凝固点を測定する。 

5.4 

純度 

5.3によって測定した凝固点から,表2を用いて精製ナフタレン及び95 %ナフタレンの純度を求める。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−ナフタレンの凝固点と純度との関係 

凝固点 

℃ 

純度 

%(質量分率) 

凝固点 

℃ 

純度 

%(質量分率) 

凝固点 

℃ 

純度 

%(質量分率) 

75.0 

90.0 

77.0 

94.0 

79.0 

 98.0 

75.1 

90.2 

77.1 

94.2 

79.1 

 98.2 

75.2 

90.4 

77.2 

94.4 

79.2 

 98.4 

75.3 

90.6 

77.3 

94.6 

79.3 

 98.6 

75.4 

90.8 

77.4 

94.8 

79.4 

 98.8 

75.5 

91.0 

77.5 

95.0 

79.5 

 99.0 

75.6 

91.2 

77.6 

95.2 

79.6 

 99.2 

75.7 

91.4 

77.7 

95.4 

79.7 

 99.4 

75.8 

91.6 

77.8 

95.6 

79.8 

 99.5 

75.9 

91.8 

77.9 

95.8 

79.9 

 99.6 

76.0 

92.0 

78.0 

96.0 

80.0 

 99.7 

76.1 

92.2 

78.1 

96.2 

80.1 

 99.8 

76.2 

92.4 

78.2 

96.4 

80.2 

 99.9 

76.3 

92.6 

78.3 

96.6 

80.3 

100.0 

76.4 

92.8 

78.4 

96.8 

76.5 

93.0 

78.5 

97.0 

76.6 

93.2 

78.6 

97.2 

76.7 

93.4 

78.7 

97.4 

76.8 

93.6 

78.8 

97.6 

76.9 

93.8 

78.9 

97.8 

5.5 

不純物 

5.5.1 

要旨 

ガスクロマトグラフ法によって,精製ナフタレン及び95 %ナフタレン中に含まれる不純物の含量を求め

る。 

試験に共通する一般事項は,JIS K 0114による。 

5.5.2 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) ガスクロマトグラフ 

1) 検出器 水素炎イオン化検出器。試料を導入したとき,低沸点成分が十分に分離溶出し,質量分率

0.01 %以上の成分のピークの高さは,ノイズレベルの2倍以上であるもの。 

2) カラム用管 内径3 mm及び長さ3 mのほうけい酸ガラス管又はステンレス鋼管。 

3) カラム 担体[5.5.3 a) 参照]に充てん剤用試薬[5.5.3 b) 参照]をJIS K 0114に規定する担持率が

5 %(質量分率)となるように担持した充てん剤を,カラム用管[5.5.2 a) 2) 参照]に充てんしたも

の又はこれと同等のもの。カラムは充てん剤をつめた市販品を使用する。自ら充てんカラムを作製

して,測定に使用する場合にはJIS K 0114の7.2 e)(充てん方法)による。 

4) 試料導入部 液体試料導入口及び気化器を備えたもの。 

b) 化学はかり 0.1 mgまではかれるもの。 

c) マイクロシリンジ 1〜10 μLのもの。 

d) データ処理装置 

5.5.3 

担体,試薬及びキャリヤーガス 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

担体,試薬及びキャリヤーガスは,次による。 

a) 担体 粒度150〜180 μmの耐火れんが(けい藻土を主成分とした耐火温度1 100 ℃程度のもの。)又

はこれと同等のもの。 

注記 市販の担体には,ユニポート,セライト545などがある。 

b) 固定相液体 ポリエステル(アルキレングリコールフタル酸エステル) 

注記 市販の充てん剤には,サーモン3000などがある。 

c) 調製用試薬 

1) アセトン JIS K 8040に規定する濃縮300又は同等のもの。 

d) 検量用試薬 検量用試薬は,次による。JISに規定するもの以外は,試験に支障のないものを使用す

る。 

1) インダン 

2) インデン 

3) アセトフェノン 

4) プロピオフェノン 

5) ベンゾチオフェン 

6) 2-メチルナフタレン 

7) 1-メチルナフタレン 

8) キノリン(JIS K 8279に規定するもの。) 

9) 2,3-ジメチルナフタレン 

10) フェノール(JIS K 8798に規定するもの。) 

11) m-クレゾール(JIS K 8305に規定するもの。) 

12) 2,3-キシレノール 

13) 3,5-キシレノール 

14) 3,4-キシレノール 

15) フルオレン(内標準物質) 

e) キャリヤーガス 純度99.99 %(体積分率)以上の窒素又はヘリウム。 

5.5.4 

検量 

検量は,次による。 

a) 検量用標準試料の調製 5.5.3 d) の検量用試薬を用いて,試料の被検成分に近い濃度のものを調製す

る。また,内標準物質としてフルオレンを試料の一番濃度の高い被検成分に合わせて調製し,次に試

料と同一濃度になるように,アセトンを用い,希釈して調製する。 

b) 相対感度の求め方 5.5.4 a) で調製した検量用標準試料を導入し,クロマトグラムの各ピーク面積を

測定する。ピーク面積の測定は,JIS K 0114によって,データ処理装置を用いて行い,ピーク成分ご

とに面積を算出する。ただし,求める精度によっては,半値幅法を用いてもよい。 

各成分の相対感度は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって,小数点以下2けたに丸める。 

なお,未知微量成分の相対感度は,1.00とする。 

s

s

i

i

i

A

W

W

A

f

×

=

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ここに, 

fi: i成分の相対感度 

Ai: i成分のピーク面積 (μVs) 

Wi: 標準試料中のi成分の質量 (g) 

Ws: 標準試料中の内標準物質の質量 (g) 

As: 内標準物質のピーク面積 (μVs) 

c) 相対保持時間の求め方1) 5.5.4 a) で調製した検量用標準試料を導入し,クロマトグラムを記録して,

試料導入時(スタートマーク)から各成分のピークの頂点までの時間(保持時間)を時間目盛によっ

て0.1分間まで読み取る。 

各成分の相対保持時間は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって,小数点以下2けたに丸め

る。 

s

i

i

T

T

R=

ここに, 

Ri: i成分の相対保持時間 

Ti: i成分の保持時間 (min) 

Ts: 内標準物質の保持時間 (min) 

注1) カラム,温度及びキャリヤーガスを変えない限り,一度測定しておけばよい。 

5.5.5 

操作 

操作は,検量時と同じ測定条件で行う。ただし,測定条件は機器によって異なるので,操作は使用する

機器の最適条件のもとで行う。 

測定条件の例を表3に,そのクロマトグラムの例を図2に示す。 

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表3−測定条件の例 

試料 

測定条件 

精製ナフタレン 

95 %ナフタレン 

固定相液体 

ポリエステル(アルキレングリコールフタル酸エ

ステル) 

固定相液体保持量   %(質量分率) 

担体 (μm) 

耐火れんが (150〜180) a) 

カラム用管内径及び長さ   mm×m 

3×3 

カラム槽温度 ℃(昇温速度 ℃/min) 

160〜200 (5) 

検出器温度         ℃ 

240 

試料導入部温度       ℃ 

240 

キャリヤーガス 

窒素 

キャリヤーガス流量     mL/min 

45 

検出器 

水素炎イオン化検出器 

水素圧力          kPa 

58.8 

空気圧力          kPa 

49.0 

試料導入量         μL 

溶媒 

アセトン 

試料/溶媒比        g/mL 

10/30 

レンジ 

103 

最小面積          μVs 

100 

アテネーション 

22 

記録紙送り速度       mm/min 

10 

計算方法 

内標準法 

全面積           μVs 

10 000 000 

注a) 粒度150〜180 μmの耐火れんが(けい藻土を主成分とした耐火温度1 100 ℃程度のも

の。)又はこれと同等のもの。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2−ガスクロマトグラムの例 

5.5.6 

計算 

不純物の含量は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって,小数点以下1けたに丸める。 

100

×

×

×

=

S

W

A

f

A

C

s

s

i

i

i

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ここに, 

Ci: i成分の含量 %(質量分率) 

Ai: i成分のピーク面積 (μVs) 

fi: i成分の相対感度 

As: 内標準物質のピーク面積 (μVs) 

Ws: 内標準物質の質量 (g) 

S: 試料の質量 (g) 

5.6 

硫酸着色試験方法 

5.6.1 

要旨 

硫酸中に試料を加え,よく振り混ぜた後,直ちに硫酸層の着色度を比色標準液と比色する。 

5.6.2 

器具 

器具は,次による。 

a) 試験管 内径27±1 mm,長さ120±3 mmのもの。 

b) 三角フラスコ 容量200 mLのもの。 

c) シリンジ 0.2 mLをはかり取れるもの。 

d) 水浴 80±1 ℃に調節できるもの。 

5.6.3 

試薬 

試薬は,次による。 

a) 硝酸コバルト(Ⅱ)六水和物 JIS K 8552に規定するもの。 

b) 硫化ナトリウム九水和物 JIS K 8949に規定するもの。 

c) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。 

5.6.4 

比色標準液の調製 

硝酸コバルト(Ⅱ)六水和物5 gを三角フラスコにはかり取り,水100 mLを加えて溶かしたものを硝酸

コバルト溶液とする。 

また,硫化ナトリウム九水和物0.1 gを三角フラスコにはかり取り,水100 mLを加えて溶かしたものを

硫化ナトリウム溶液とする。表4に示す混合割合によって比色標準液を調製する。硫化ナトリウム溶液0.2 

mLを加えるときは,シリンジを用いる。 

比色標準液は,試験の都度調製する。 

表4−比色標準液の調製表 

単位 mL 

比色標準液 

混合割合 

硝酸コバルト溶液 

水 

硫化ナトリウム溶液 

1番 

 2 

10 

0.2 

2番 

 6 

10 

0.2 

3番 

10 

− 

0.2 

5.6.5 

操作 

硫酸10 mLを試験管にはかり取り,水浴上で80 ℃に加熱する。この中に粉砕した試料2 gを入れ,正

確に2分間緩やかに振り動かした後,直ちに硫酸層の着色度を,他の試験管に入れた比色標準液と,背後

に白紙を置いてそれぞれ管の側面から透かして見て比色する。 

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10 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.7 

不揮発分 

5.7.1 

要旨 

試料を加熱浴中で空気を通しながら加熱して,ナフタレンを揮発させ,残分は更に乾燥して質量をはか

る。この操作は,ドラフト内で行うことが望ましい。 

5.7.2 

装置及び器具 

装置及び器具は,次による。 

a) 装置 装置は,図3に示す例のように組み立てる。 

b) 蒸発器 質量40 g以下のガラス製容器とし,形状及び寸法は図4による。 

c) 加熱浴 温度150±5 ℃に加熱及び調節できるグリセリン,シリコーンオイルなどを用いたもの。 

d) 空気送入設備 毎分約3 Lの空気を定常的に送入できるもの。 

e) 乾燥器 温度を約110±5 ℃に保てるもの。 

f) 

化学はかり 0.1 mgまではかれるもの。 

g) デシケーター 

図3−不揮発分測定装置の例 

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11 

K 2436:2007  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図4−不揮発分測定用蒸発器 

5.7.3 

操作 

操作は,次による。 

a) 全装置を図3のように組み立てる。 

b) あらかじめ150±5 ℃で恒量とした蒸発器の質量を1 mgまではかり,これに試料約10 gを1 mgまで

はかり取り,150±5 ℃に加熱したグリセリンなどの加熱浴中にできるだけ深く浸し,空気を毎分約3 

Lの割合で30分間通してナフタレンを揮発させる。 

c) 蒸発器を加熱浴から取り出し,その外部を洗った後,110±5 ℃の乾燥器中で恒量になるまで乾燥させ,

デシケーター中で約90分間放冷した後,質量をはかる。この操作を繰り返して恒量とする。 

注記 c) の乾燥は,通常約2時間で恒量になる。 

5.7.4 

計算 

不揮発分は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって,小数点以下1けたに丸める。 

100

×

=

S

B

A

N

ここに, 

N: 不揮発分 (%)(質量分率) 

A: 蒸発器及び残分の質量 (g) 

B: 蒸発器の質量 (g) 

S: 試料の質量 (g) 

5.8 

水分測定方法 

5.8.1 

要旨 

水分測定は,JIS K 0068の6.3に規定するカールフィッシャー容量滴定法又はJIS K 0068の6.4に規定

するカールフィッシャー電量滴定法のいずれかによって行う。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.8.2 

試薬 

試薬は,JIS K 0068の6.3.3(試薬)又は6.4.3(試薬)による。 

5.8.3 

装置 

装置は,JIS K 0068の6.3.2(装置及び器具)又は6.4.2(装置及び器具)による。 

5.8.4 

試料の量 

試料の量は,JIS K 0068の6.2(試料の採取)による。 

5.8.5 

操作 

操作は,JIS K 0068の6.3.4(試料採取操作),及び6.3.5(操作)又は6.4.4(操作)による。 

注記1 試料採取容器は,JIS K 0068の図7に例示されている注射筒形固体試料採取器を使用すると

試料採取が容易である。 

注記2 滴定溶剤は,JIS K 0068の6.3.3 j) 2)(メタノール−クロロホルム混合溶媒)に記載されてい

るメタノール−クロロホルム混合溶剤を用いることが適切である。 

5.8.6 

計算方法 

計算方法は,JIS K 0068の6.3.6(計算)又は6.4.5(計算)による。 

検査 

検査は,箇条5によって試験し,表1に適合しなければならない。 

表示 

ナフタレンの容器には,次の事項を表示しなければならない。ただし,大形容器(タンクローリー,貨

車など)の場合には,送り状に表示してもよい。 

a) 規格番号及び種類 

b) 正味質量又は正味容量 

c) 製造年月又はその略号 

d) 製造番号 

e) 製造業者名又はその略号 

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附属書A 

(規定) 

試料採取方法 

序文 

この附属書は,試料採取方法について規定する。 

A.1 一般事項 

A.1.1 

一般 

A.1.1.1 試料の採取は,在庫品,積荷,移送中のパイプラインなどから行う。 

A.1.1.2 芳香族製品及びタール製品は,高引火性の危険物及び有害性の製品が多いので,その取扱いには

設備上及び操作上十分な注意が必要である。 

A.1.2 容器の種別 

A.1.2.1 液体製品及び半固体製品の場合 

a) 小形容器 18 L缶,ドラム缶など 

b) 大形容器 タンク,タンカー,タンク車,タンクローリーなど 

A.1.2.2 固体製品の場合 

a) 小形容器 袋,ドラム缶など 

b) 大形容器 サイロ,船,貨車,トラック,ばら積みなど 

A.1.3 用語の定義 

用語の定義は,次による。 

a) ロット ロットとは,同一の管理条件下に生産及び貯蔵され,同一の品質と見なして,同じ取扱いを

する製品の集まり。 

b) 代表試料 1ロットの製品の平均品質を代表するように採取した試料。 

A.1.4 ロットの識別 

1ロットの製品を小形容器に入れるときは,容器ごとに製品名,製造所名,充てん年月日,ロット番号

などを記載する。 

A.1.5 試料の採取の時期及び場所 

試料採取の時期及び場所は,受渡当事者間の協議による。 

なお,高引火性のベンゼン,トルエンなどをタンク上部から採取する方法は,安全対策上問題が多いの

で,できるだけタンク,パイプラインなどのノズルから採取する。 

A.1.6 容器の抜取個数 

複数の容器からなるロットの代表試料を採取するときは,表A.1又は表A.2に示す個数の容器をランダ

ムに抜き取り,それぞれ1個の試料を採取して同量ずつ混合したものを代表試料とする。ただし,大形容

器などにおいて,内容量がそれぞれ異なるときは,ほぼ内容量に比例する試料量を混合して代表試料とす

る。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.1−抜取個数(ロット番号が明示されている場合) 

容器数 

抜取個数 
(最低) 

容器数 

抜取個数 
(最低) 

 1〜  3 

全数 

126〜216 

 4〜 64 

217〜343 

65〜125 

344〜512 

 表に示した容器数以上の場合は,容器数の立方根(切り上げた

整数)を抜取個数とする。 
注記 容器数64以上の抜取個数は,容器数の立方根(切り上げた

整数)に基づいたものである。 

表A.2−抜取個数(ロット番号が不明の場合) 

容器数 

抜取個数 
(最低) 

容器数 

抜取個数 
(最低) 

  1〜 10 

全数 

182〜216 

18 

 11〜 49 

11 

217〜254 

19 

 50〜 64 

12 

255〜296 

20 

 65〜 81 

13 

297〜343 

21 

 82〜101 

14 

344〜394 

22 

102〜125 

15 

395〜450 

23 

126〜151 

16 

451〜512 

24 

152〜181 

17 

 表に示した容器数以上の場合は,容器数の立方根の3倍(切り

上げた整数)を抜取個数とする。 
注記 この表の抜取個数は,容器数の立方根の3倍(切り上げた

整数)に基づいたものである。 

A.1.7 試料を採取した試料容器には,試料の名称,採取年月日,製造業者名,ロット番号など,必要事項

を記入した札などを取り付ける。 

A.2 液体試料採取方法 

A.2.1 装置及び器具 

A.2.1.1 小形液体試料採取器 例を図A.1に示す。 

A.2.1.2 大形液体試料採取器 例を図A.2に示す。 

A.2.1.3 タンク試料採取用ノズル1) 例を図A.3に示す。 

タンク試料採取用ノズルは,タンクの高さに沿って等間隔に少なくとも3個設ける。 

注1) ノズルのタンク内部分の先端は,液面との静電気放電の危険を防止するための十分な対策が必

要である。 

A.2.1.4 パイプライン試料採取用ノズル 例を図A.4に示す。 

A.2.1.5 密閉式パイプライン試料採取装置 試料を採取するプロセスパイプラインにバイパスを設け,バ

イパスの中間に容易に脱着可能な継手によって試料採取用ボンベを取り付けられるようにしたもの。バイ

パスラインには,流出を防止するための閉止弁を上下流に設ける。装置の例を図A.5に示す。 

なお,密閉式パイプライン試料採取装置は,すべて装置の建設・運転に係る法規・基準に適合するとと

もに,プロセスパイプラインの最高使用圧力の1.5倍以上の圧力に耐えるものとする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.2.1.6 試料容器 製品と反応せず,成分が製品中に溶出しない材質のもので,密栓できるもの。 

なお,タール塩基類などのように,光によって変化しやすい試料のときは,遮光性のものを用いる。 

単位 mm 

図A.1−小形液体試料採取器の例 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

(おもり付き金属製採取器) 

品名 

各部の寸法記号 

260 mL(細口) 

20±1 

45±1 

51±2 

50±3 

15±2 

40±3 

 60±3 

155±3 

260±10 

500 mL(細口) 

20±1 

55±1 

61±2 

45±3 

20±2 

55±3 

 80±3 

220±3 

340±10 

500 mL(広口) 

40±1 

55±1 

61±2 

45±3 

20±2 

55±3 

 80±3 

220±3 

340±10 

1 L(細口) 

20±1 

76±1 

82±2 

45±3 

25±2 

70±3 

100±3 

255±3 

395±10 

1 L(広口) 

40±1 

76±1 

82±2 

45±3 

25±2 

70±3 

100±3 

255±3 

395±10 

注a) 黄銅製採取器を使用すると試料が汚染するおそれがある場合は,ステンレス鋼製採取器を用いてもよい。

ただし,ステンレス鋼はSUS304相当品で,底板の厚さ15 mmのものとする。 

なお,この場合は,下部のおもり(鉛製)はいらない。 

b) JIS C 3105に規定する銅製より線で,末端にアース用クランプを取り付ける。 

c) (ニ)及び(ホ)は,容易に離れないように接続した後,それぞれろう付けする。 

図A.2−大形液体試料採取器の例 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

注a) A.2.2.2b) の注2) 参照。 

図A.3−タンク試料採取用ノズルの例 

図A.4−パイプライン試料採取用ノズルの例 

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18 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図A.5−密閉式パイプライン試料採取装置の例 

A.2.2 操作 

A.2.2.1 小形容器の場合 

小形液体試料採取器の口を開いたまま容器内に垂直に入れ,器底に達した後,上部の口を手で閉じて取

り出し,採取した試料を試料容器に移し入れて密栓する。 

A.2.2.2 大形容器の場合 

大形容器の場合は,次による。 

a) 大形液体試料採取器を用いて採取する場合 タンクのふたを開き,アースした大形液体試料採取器を

口を閉じたままタンク内に垂直に入れ,採取器の口が所定の採取位置に達したときこれを開いて試料

を流し込み,そのまま取り出し,適切な試料容器に中身を移し,栓をする。採取した試料は,試験室

で所定の混合割合で混合して代表試料とする。 

試料の採取位置及び試料の混合割合は,横置円筒形タンクの場合は表A.3による。その他のタンク

の場合は,内容物をおおよそ3等分した各層の中心部から採取し,それぞれ等量ずつ混合する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表A.3−横置円筒形タンクの試料の採取位置及び試料の混合割合 

内容物の深さ 

(直径に対する%) 

採取位置(底からの高さ) 

(直径に対する%) 

混合割合(体積) 

上部 

中部 

下部 

上部 

中部 

下部 

100 

80 

50 

20 

 3 

 90 

75 

50 

20 

 3 

 80 

70 

50 

20 

 3 

 70 

− 

50 

20 

− 

 4 

 60 

− 

50 

20 

− 

 5 

 50 

− 

40 

20 

− 

 6 

 40 

− 

− 

20 

− 

− 

10 

 30 

− 

− 

15 

− 

− 

10 

 20 

− 

− 

10 

− 

− 

10 

 10 

− 

− 

 5 

− 

− 

10 

b) タンク試料採取用ノズルから採取する場合 試料の採取に先立ち,ノズルからタンクの内容物を流出

させて試料の通路を十分に洗い,次に,清浄な注入管2) をノズルに連結する。注入管の例を図A.3に

示す。 

次に,中部,下部及び上部の各タップからそれぞれ試料を採取する。試料容器に試料を満たした後,

試験室で試料容器から等量ずつ試料を取って混合し,代表試料とする。 

注2) 試料容器内に差し込んで,試料を注入するための注入管である。試料を採取するとき,製品を

汚染したり悪影響を与えたりしないもので,底まで届く長さがなければならない。 

A.2.2.3 移送中のパイプラインから採取する場合 

パイプラインによって移送するロットにおいては,全移送時間を等分する中間時点において,3回以上

試料を採取し,それぞれ等量に混合して代表試料とする。 

操作は,それぞれ次による。 

a) パイプライン試料採取用ノズルによる試料採取 試料採取に先立ち,コックを開いて内容物を流出さ

せて,試料の通路を十分に洗った後,試料容器に試料を徐々に流し入れて採取する。 

b) 密閉式パイプライン試料採取装置による試料採取 密閉式パイプライン試料採取装置による試料採取

は,次による。 

1) 図A.5において,閉止弁A及び閉止弁Fは必要なとき以外は開いておき,閉止弁B,閉止弁E及び

その間のドレン弁を閉めておき,試料採取を行うときは試料採取用ボンベ(以下,ボンベという。)

を2か所の結合継手によって図A.5のように取り付ける。 

2) ボンベの閉止弁C及び閉止弁Dは閉めておき,閉止弁Bを少し開き更にドレン弁を開いて少量の

液を流してその内部を清浄にする。次に,閉止弁C及び閉止弁Dを開きドレン弁から少量の液を流

してその内部を清浄にする。続いて閉止弁Eを少し開き,自動差圧調整弁及び流量調節指示計によ

って流量を調節し,ボンベの内部が十分にプロセスパイプライン中の液に置き換わるように流し続

ける。 

3) バイパスラインの閉止弁B,及び閉止弁Eを閉めるとともに,ボンベの出入口の閉止弁C,及び閉

止弁Dを閉める。 

4) 各ドレン弁を少し開いて各閉止弁の漏えい(洩)がないことを確認した後,徐々にボンベの結合継

手を緩め,ボンベを取り外し,バイパス及びボンベの継手部分に付着している液を,布などを用い

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

てふき取る。 

5) バイパスラインに交換用ボンベを取り付けるか又は取付け部にキャップなどを取り付ける。 

6) 試料をボンベから試料容器に移し入れる。 

A.2.2.4 ベンゼン,フェノールなどが凝固した場合は,なるべく低温で融解し,完全に液状とした後,採

取する。 

A.2.2.5 代表試料は,試料容器に入れ密栓して保存し,試験に用いる。 

A.3 固体試料採取方法 

A.3.1 器具 

A.3.1.1 サンプリングスコップ 例を図A.6に示す。寸法は適宜のものでよい。 

図A.6−サンプリングスコップの例 

A.3.1.2 縮分器 例を図A.7に示す。 

図A.7−縮分器の例 

A.3.2 操作 

A.3.2.1 小形容器の場合 

表A.2によって抜き取った各容器から200〜300 gのほぼ一定量の試料を採取して混合し,更に各容器の

試料を同量ずつ混合し,10 mm以下に粉砕して十分に混合し,JIS M 8100の6.5.2(インクリメント縮分方

法)又は縮分器を用いて1 kg以上まで縮分したものを,代表試料とする。 

A.3.2.2 大形容器の場合 

通常は,積込み中,受入れ中,払出し中又は荷下ろし中に,容易に採取できる場所において,ロットの

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

質量を等分するような間隔をおいて,ロット全体の約1 000分の1の質量(ただし,100 kgを超えない質

量)の試料を約1 kgずつ採取して混合し,10 mm以下に粉砕してよく混合し,JIS M 8100の6.5.2又は縮

分器を用いて,1 kg以上まで縮分したものを代表試料とする。 

必要によって,収納状態のまま採取するときも,試料をできるだけロット全体の各部分から採取し,縮

分して代表試料とする。 

A.4 半固体試料採取方法 

A.4.1 器具 

半固体試料採取器 形状及び寸法の例を,図A.8に示す。 

A.4.2 操作 

容器の口を開き,その中心部に半固体試料採取器を差し込み,器底まで入れて試料を採取する。 

単位 mm 

図A.8−半固体試料採取器の例 

A.5 取扱い上の注意事項 

A.5.1 保護具の着用 

目,皮膚などを保護するため,適切な保護具を着用する。 

A.5.2 操作 

操作は,安全を確認しながら行う。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A.5.3 採取場所 

試料から出る蒸気を吸わないように風上において採取する。 

A.5.4 廃棄物の処置 

廃棄する試料などは,大気,水質の汚染源とならないように処置する。 

A.5.5 法規の順守 

関連する法令・法規に従って取り扱わなければならない。 

参考文献 JIS K 2425 クレオソート油・加工タール及びタールピッチ試験方法 

JIS K 2435-2 ベンゼン・トルエン・キシレン−第2部:トルエン 

JIS K 2435-3 ベンゼン・トルエン・キシレン−第3部:キシレン 

JIS K 2437 フェノール類(フェノール・クレゾール及びクレゾール酸・キシレノール酸) 

JIS K 2438 ピリジン類(ピリジン・ピコリン・キノリン) 

JIS K 2439 クレオソート油・加工タール・タールピッチ 

ISO 1995 : 1981 Aromatic hydrocarbons−Sampling 

ISO 3165 : 1976 Sampling of chemical products for industrial use−Safety in sampling 

ISO 3170 : 2004 Petroleum liquids−Manual sampling 

ISO 3171 : 1988 Petroleum liquids−Automatic pipeline sampling