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K 2398 : 2001

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本オートケミカ

ル工業会 (JACA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調

査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって JIS K 2398 : 1989 は改正

され,この規格に置き換えられる。


日本工業規格

JIS

 K

2398

: 2001

自動車用ウインドウォッシャ液

Windshield washer fluids for automobiles

序文  本製品の使用上,類似製品であるはっ(撥)水性ウインドウォッシャ液は,主成分及びはっ水性が

異なるが,洗浄方法が同一であるため,この規格と一本化し,追加した。今般のウインドウォッシャ液規

格の改正は,規格票の様式を含めて全面見直しを行い改正したものである。改正点は,種類,はっ水性を

新規項目として採用し,ゴムに対する影響に関しては,標準試験片のばらつきを含めて規格値を一部改正

した。

1.

適用範囲  この規格は,自動車用窓ガラスの洗浄に用いるウインドウォッシャ液(以下,ウォッシャ

液という。

)について規定する。

備考  ウォッシャ液とは,走行時に自動車の窓ガラス面の汚染物をワイパ使用で除去するものをいう。

2.

引用規格  付表 に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構

成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a)

はっ(撥)水性  はっ水性とは,ガラス表面にはっ水成分が吸着し,疎水性皮膜を形成すること。

b)

ピッチング (Pitting)   金属腐食が金属内部に向かって生じるあな(孔)状の腐食。

4.

種類  ウォッシャ液の種類は,表 のとおりとする。

表 1  種類

種類

性状

記号

1

種  アルコール成分等を主体とした非はっ水性のもの WW

2

シリコーン成分等を添加したはっ水性のもの(

1

)

WC

(

1

)

はっ水性測定値で65以上のものは2種とする。

5.

品質  ウォッシャ液の品質は,6.によって試験したとき,表 のとおりとする。また,ウォッシャ液

は,無色又は適宜な着色剤で着色したもので,沈殿物及び浮遊する異物を含まない均質な液体とし,著し

い臭気がないものとする。


2

K 2398 : 2001

表 2  品質

規定

項目

1

2

試験項目番号

凍結温度(原液)

−20 以下

6.5

(原液)

pH

(最低使用濃度)

6.5

∼10.0 4.0∼10.0

6.6

洗浄性(最低使用濃度)

対照比較液と比較して,明視性が同等以上であ

ること。

6.7

混合性(原液)

分離,沈殿物及び析出

物がないこと。

6.8

(原液)

はっ水性  (°)

(最低使用濃度)

− 65 以上

6.9

アルミニウム

±0.30

黄銅

±0.15

質量の変化

mg/cm

2

亜鉛めっき鋼板

±0.80

金属に対する腐食性

(最低使用濃度)

(50

±2℃)

(48h)

試験後の試験片の外観

試験片とスペサーとの接触部以外に,著しいピ

ッチング及び肌荒れのないこと。

6.10

天然ゴム

±1.5

質量の変化率

%

クロロプレンゴム

±3.0

天然ゴム

±5.0

硬さの変化

クロロプレンゴム

±5.0

ゴムに対する影響

(原液)

(50

±2℃)

(120h)

試験後の試験片の外観

表面のねばつき,カーボンブラックの離脱及び

き裂などがないこと。

6.11

焼付アクリル樹

脂エナエル塗装

板(メタリック

色)

HB

以上

HB

以上

鉛筆引っかき

試験硬度

アミノアルキッ

ド樹脂エナメル

塗装板(ソリッ

ド色)

HB

以上

塗膜に対する影響

(原液)

(50

±2℃)

(6h)

試験後の塗膜表面

塗膜の軟化及び膨れがなく,つや及び色が試験

前後において変化がないこと。ただし,色につ

いては,ウォッシャ液の色素の定着が無視でき

るほどわずかであること。

6.12

ポリエチレン樹脂

±1.0

ポリプロピレン樹脂

±1.0

ABS

樹脂

±4.0

軟質塩化ビニル樹脂

±3.0

質量の変化

mg/cm

2

ポリアセタール樹脂

±3.0

プラスチックに対す

る影響

(原液)

(50

±2℃)

(120h)

試験後の試験片の外観

著しい変形がないこと。

6.13

原液

pH

最低使用

濃度

6.5

∼10.0 4.0∼10.0

加熱安定性

 (50

±2℃)

  (8h)

試験後の外観

結晶性の沈殿物がないこと。

6.14

原液

低温安定性

  (

−15±2℃)

    (8h)

最低使用濃度

結晶性の沈殿物がないこと。

6.15

備考1.  原液とは,ウォッシャ液の容器から取り出したものをいう。

2.

最低使用濃度とは,容器に表示されている原液の水による希釈割合のうち,最低濃度のものをいう。


3

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6.

試験方法

6.1

一般事項  試験について共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

なお,試験上の注意事項を次に示す。

a)

保護具の着用  必要に応じて,皮膚,目などを守るために保護具を着用すること。

b)

操作  操作は,安全を確認しながら行うこと。

c)

廃棄物の処理  廃棄する試料などは,水質,大気などの汚染源とならないように処理すること。

d)

法規の順守  関連する法令・法規等に従って,取り扱うこと。

6.2

試験場所の標準状態  試験場所の標準状態は,JIS Z 8703 に規定する常温 (5∼35℃),常湿 [(45∼

85) %]

とする。

備考  ISO 規格の関係で,次回改正には常温 (23±2℃),常湿 [(50±5) %]  と規定する。

6.3

数値の丸め方  数値の丸め方は,JIS Z 8401 による。

6.4

試料採取方法  試料採取方法は,次のとおりとする。

a)

試料抜取数  同一製造条件で製造し,同一品質とみなされる製品でロットを形成し,そのロットの容

器数に応じて,

表 に示す個数を乱数表など適当な方法によってランダムに抜き取る。

表 3

容器数

抜取数

1

∼   1 000

1

 1 001

∼ 50 000

2

 5 001

∼ 10 000

3

 10  001

∼ 30 000

4

30 001

以上 5

備考  抜取数については,工程能力数

に応じて減らすことができる。

6.5

凍結温度

6.5.1

凍結温度測定装置  装置は,次の器具を用いて図 のように組み立てる。

a)

冷却槽  容量 2L 以上,深さ 270mm 以上のガラス製ジュワー瓶。

b)

冷却管  空気ジャケット付試験管でジャケット内部を排気できるように側管を用い,底部に小管を付

けた二重管からなり,上部にかき混ぜ棒及び温度計の差込み口を付けたコルク栓又はゴム栓を取り付

けたもの。

c)

かき混ぜ棒  JIS G 4314 に規定する線径 1.6mm の鋼線で作ったコイル形(コイルの数は 5 とする。)

で,手又は電動機によって上下運動できるもの。

d)

温度計測器  −50∼0℃の目盛範囲をもち,細分目盛 0.1℃のガラス製棒状温度計又はそれと同等の精

度のある温度測定器。


4

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図 1  凍結温度測定装置

6.5.2

冷媒用薬品  冷媒用薬品は,次のいずれかとする。

a)

エタノール  JIS K 8102 又は JIS K 1505 に規定するもの。

b)

メタノール  JIS K 8891 又は JIS K 1501 に規定するもの。

c)

2

−プロパノール  JIS K 8839 又は JIS K 1522 に規定するもの。

6.5.3

試料  試料は,原液とする。

6.5.4

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

冷却槽に,冷媒用薬品を入れ,更にドライアイスを徐々に加えて冷媒を作る。

b)

試料 75∼100ml を冷却管に入れ,

コルク栓又はゴム栓を用いて,

かき混ぜ棒及び温度計を取り付ける。


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c)

冷却管を冷媒中に入れる。このとき,試料の液面は,冷媒の液面から約 10mm 下になるようにする。

d)

冷却開始から測定終了まで,かき混ぜ棒を 1 分間に 60∼80 回の割合で上下に動かす。このとき,かき

混ぜ棒の運動範囲は,コイルの部分が液面から出ないように調節する。

e)

1

分間ごとに温度を読み取り,予想凍結温度(

2

)

より 5℃高い温度に近付いたとき冷却速度を 1 分間約

1

℃になるように調節(

3

)

し,予想凍結温度に近付いたとき 15 秒ごとに 0.1℃まで読み取り,

図 に示す

ような凍結温度曲線を作り,曲線が横軸に平行になった温度を凍結温度とする。

f)

別に試料を取り,b)e)の操作を繰り返す。

図 と異なった傾向を得たときは,再試験を行う。

(

2

)

予想凍結温度は,予備試験又は製造業者の配合表などから求める。

(

3

)

この調節は,冷却管のジャケット内の真空度を調節するか,又はドライアイスの投入量を加減

することによって行う。

図 2  凍結温度曲線の一例

6.5.5

記録  記録は,2 回の測定値を小数点以下 1 けたに丸めて記録する。ただし,2 回の測定値の差が

1

℃以上の場合には,測定をやり直す。

6.6

pH

値  pH 値は,原液及び最低使用濃度に希釈した液を,JIS Z 8802 の 7.(操作方法)のガラス電

極による測定方法によって常温で測定する。

6.7

洗浄性

6.7.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

洗浄性試験装置  洗浄性試験装置は,JIS D 5710 8.2(ふき性能試験)の図 に示すようなふき取り装

置で,次の仕様及び性能をもつものを用いる。

b)

ガラス  JIS R 3211 に規定するクラスの合わせガラス A 又は B。

c)

ワイパブレード  自動車用ウインドシールドウォッシャ液の認定基準及び基準確認方法(通商産業大

臣承認 51 産第 1355 号)CPSA 0028 に規定するもので,長さが 380mm のもの。


6

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d)

ブレードの押付け力  4.0∼4.5N/380mm

2

とする。

e)

ウォッシャ液タンク  ウォッシャ液タンクは,JIS D 5704-1 の附属書表 に規定するもの。

f)

噴射ノズル  噴射孔は 2 個とし,その直径は 1.0mm とする。

g)

吐出用ポンプ  吐出量は,ワイパアームを 10 往復させながら約 30m 噴射できるもの。

h)

比較汚染物質塗布用スプレー  比較汚染物質を霧状にして,ガラス面に均一に吹き付け,吹き付けた

液量を 1ml まで読み取れるもの。

6.7.2

比較汚染物質調製用装置  比較汚染物質調製用装置は,次のとおりとする。

a)

加熱溶解器  試薬を 100℃まで加熱し,かき混ぜることのできるもの。

b)

乳化器  回転翼の外周部の周速が 4.00m/min 以上のかき混ぜ機を備え,試薬の全量を混合できるもの。

6.7.3

試薬  試薬は,次のとおりとする。

a)

水  硬度 205mg,CaCO

3

/L

b)

モルホリン  市販のテトラヒドロ−1,4−オキサジン。

c)

関東ローム層粉末  JIS Z 8901 に規定する粒度分布が 5

μm 以下のもの。

d)

ケロシン  JIS K 2203 に規定するケロシン 1 号。

e)

シリコーン油  ジメチルポリシロキサンで,粘度が 350±50mm

2

/S

のもの。

f)

カルナウバろう  カルナウバろう 1 号。

g)

カーボンブラック  JIS Z 8901 に規定する 12 種。

h)

マシン油  JIS K 2238 に規定する ISO VG7 又は ISO VG10。

i)

オレイン酸  市販のオレイン酸。

j)

メタノール  JIS K 8891 に規定するもの。

k)  2

−プロパノール  JIS K 8839 に規定するもの。

l)

界面活性剤  市販の非イオン界面活性剤。

参考  市販の非イオン界面活性剤としては,例えば,プルロニック F-108 などがある。

m)  2,2'

−イミノジエタノール  JIS K 8453 に規定するもの。

n)

けいそう(藻)土  市販のけいそう土で粒度 3∼4

μm のもの。

o)

アルミナ  市販のアルミナで粒度 20

μm 以下のもの。

6.7.4

比較汚染物質の調製  比較汚染物質の調製は,次のとおりとする。

a)

加熱溶解器に,

表 の配合でもって 100±3℃に加熱し,かき混ぜて均一に溶解する。

表 4

試薬

配合(重量比)

ケロシン 42.8

カルナウバろう 2.0 
マシン油 2.0 
シリコーン油 2.0

オレイン酸 2.0 
カーボンブラック 0.2

合計 51.0

b)

乳化器に,質量比で水 44.5,モルホリン 1.5,関東ローム層粉末 3.0 を量り取り,90±5℃に加熱し,

かき混ぜながら,a)で調製した 100±3℃の溶解液を 2∼6 分間かけて徐々に添加し,その後,3∼5 分

間かき混ぜて放冷する。

c)

使用前に均一にかき混ぜたものを比較汚染物質とする。


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6.7.5

対照比較液の調製  対照比較液は,表 の配合によって,溶解して調製する。

表 5  対照比較液

試薬

配合(重量比)

メタノール 26.00

2

−プロパノール 4.00

界面活性剤 0.03

2.2'

−イミノジエタノール

0.50

水 69.47

合計 100.00

6.7.6

試料  試料は,1 種又は 2 種の最低使用濃度とする。

6.7.7

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

試料 200ml をウォッシャ液タンクに入れる。

b)  1

種の場合は,けいそう土 10g を 2g の水でよく混合したものを柔らかい布につけて表面をよく磨いた

後,ガラス表面を水で洗い流し,ガラス表面の水膜が均一であることを確認する。不均一な場合は,

再度同様な操作を繰り返す。洗浄の確認後は,ガラス表面をよく自然乾燥すること。

c)

2

種の場合は,けいそう土の代わりにアルミナを用いて,b)の操作を行う。

d)

清浄なガラス面に 5±1ml の比較汚染物質を比較汚染物質塗布用スプレーによってワイパブレードの

作動範囲に均一に吹き付ける。このとき,吹き付け距離は約 30cm とする。

e)

その後,10 分間自然乾燥する。

f)

噴射ノズルから試料を吐き出させなから,ワイパアームを 10 往復する。この間の吐出し量は,約 30ml

とする。

g)

対照比較液についても,試料と同じ操作を行う。

この場合,対照比較液を水で薄めて容量比 1 : 2 のものを用いる。

h)

ガラス面から 50cm 離れたところから透視して,比較汚染物質の残存程度を目視によって調べ,対照

比較液の場合と比較して明視性を調べる。

6.7.8

外観の判定  対照比較液の場合と比較して,明視性が同等以上であること。ただし,2 種に関して

はわずかな油膜の残存は差し支えない(明視性確保上に異常がない程度)

6.8

混合性(1 種だけに適用)

6.8.1

器具  試料瓶は,JIS R 3503 に規定する広口共栓瓶。

6.8.2

試薬  試薬は,次のとおりとする。

a)

エタノール  JIS K 8102 に規定する 1 級。

b)  2

−プロパノール  6.7.3k)による。

c)

エチレングリコール  JIS K 8105 に規定するもの。

d)

水  6.7.3a)による。

6.8.3

混合性試験液の調製  混合性試験液は,表 によって調製する。


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表 6  混合性試験液

試薬

配合(容量比)

エタノール 27.0

2

−プロパノール 10.0

エチレングリコール 3.0

水 60.0

合計 100.0

6.8.4

試料  試料は,1 種の原液とする。

6.8.5

操作  広口共栓瓶に試料を 50ml と混合性試験液 50ml とを入れ混合して均一にし,軽く栓をして

常温で 24 時間静置する。試験後の液の分離,沈殿物及び析出物の有無を目視で調べる。

6.8.6

外観の判定  試験後の液を目視で調べたとき,分離,沈殿物及び析出物がないこと。

6.9

はっ水性

6.9.1

装置及び器具

a)

接触角測定装置  市販の液滴法による接触角測定装置(測定範囲 0∼180°)。

1)

液滴法の測定に当たって,JIS K 8001 の 3.6(3)(二酸化炭素を含まない水)に規定する水の四ふっ

化エチレン樹脂板上の接触角が 109.2°であることを確認する。接触角測定装置に附属する標準液滴

基準のサンプルがある場合は,そのサンプルで接触角を確認しても差し支えない。

2)

液滴の蒸発などが起こるため,速やかに測定すること。

b)

布片  綿製ネル。

c)

試験片  JIS R 3702 又は JIS R 3703 に規定するカバーガラス又はスライドガラス。

6.9.2

研磨液  6.7.7b)に規定するもの。

6.9.3

試験片の調製  研磨液を付けた布片で試験片をよく磨いた後,水でよく洗い流して水を切り,常温

で 30 分間乾燥させる。

6.9.4

試料  試料は,2 種の原液及び最低使用濃度に希釈した液とする。

6.9.5

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

原液及び最低使用濃度  原液及び最低使用濃度に希釈した液をコニカルビーカに入れ,試験片が十分

浸せる量まで入れる。

b)

試験片をコニカルビーカに入れて,1 分後に取り出し,試験片下に垂れた試料をろ紙等で吸い取らせ

た後,10±5 分間放置し,試験片の任意の 3 点の接触角を測定し,平均値を求め,小数点以下 1 けた

に丸める。

6.10

金属に対する腐食性

6.10.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  50±2℃に保つことができるもの。

b)

広口共栓瓶  容量 500ml のものを 2 個。

c)

化学はかり  JIS K 0050 の 8.1(1)[化学はかり(化学天びん)]による。

d)

耐水研磨紙  JIS R 6253 に規定する CC の 320 番

6.10.2

試薬  アセトン JIS K 8034 に規定するもの。

6.10.3

試験片  試験片は次のとおりとし,その大きさは,いずれも表面の総面積 20∼28cm

2

(約 90×13mm)

のもので,各試験片は二組用意する。

a)

アルミニウム  JIS H 4000 に規定する A 2024P。

b)

黄銅  JIS H 3100 に規定する C 2801P。


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c)

亜鉛めっき鋼板  JIS G 3302 に規定する SGCC。

d)

ボルト  市販の黄銅製のもので,合成樹脂(

4

)

のスリーブをかぶせた寸法 M5×38mm のもの。

e)

スペーサ  市販の合成樹脂(

4

)

で,寸法外径 12×6.5×内径 5.1mm のもの 4 枚。

f)

ナット  市販の黄銅製のもので,ねじの呼び M5 のもの 1 個。

(

4

)

四ふっ化エチレン樹脂又はポリエチレン樹脂とする。

図 3  組立試験片

6.10.4

試験片の準備  試験片の表面を耐水研磨紙で磨き,水洗後アセトンで洗って乾燥する。ただし,亜

鉛めっき鋼板は,耐水研磨紙で研磨を行わない。

6.10.5

試料  試料は,最低使用濃度とする。

6.10.6

操作  操作は,次のとおりに行う。

a)

2

個の広口共栓瓶に試料を 400ml ずつ取る。

b)  2

組の試験片の質量を 0.1mg まで測定し,

図 のように組み立て,一組ずつ別々の容器に入れてふた

をする。

c)

あらかじめ 50±2℃に調節した恒温槽に入れ,48 時間静置する。

d)

試験終了後,各試験片を取り出し,水に浸した毛はけで腐食生成物を取り除いた後,水洗し,アセト

ンで洗って乾燥した後,質量を 0.1mg まで量る。

6.10.7

計算及び記録  質量の変化は,次の式によって算出し,二組の平均値を記録する。

S

W

W

C

1

2

ここに,

C

:  質量の変化 (mg/cm

2

)

W

1

:  試験前の試験片の質量 (mg)

W

2

:  試験後の試験片の質量 (mg)

S

:  試験前の試験片の全表面積 (cm

2

)

6.10.8

外観の判定  6.10.6 d)で質量を量った試験片の表面状態を目視及び触感によって調べたとき,試験

片とスペーサとの接触部以外に著しいピッチング及び肌荒れのないこと。

6.11

ゴムに対する影響

6.11.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

硬さ試験機  JIS K 6253 に規定する国際ゴム硬さ試験機又は IRHD ポケット硬さ試験機及びデュロメ

ータのタイプ A のいずれかを用いる。

b)

恒温槽  50±2℃に保つことができるもの。

c)

試験容器  JIS K 2839 の図 20 に規定するもの。ただし,あなを開けないもの。

d)

デシケータ  JIS R 3503 に規定する適宜な寸法のもので,乾燥剤を入れたもの。

e)

化学はかり  6.10.1c)に規定するもの。


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6.11.2

試験片  自動車用ウインドシールドウォッシャ液の認定基準及び基準確認方法 CPSA0028 の附属

書に規定する天然ゴム及びクロロプレンゴムとし,大きさは 20×50×2mm のもの。

6.11.3

試験片の準備  天然ゴム及びクロロプレンゴム 3 枚を用い,水で湿した清浄なガーゼで軽くふいた

後,約 24 時間デシケータの中に入れておく。

6.11.4

試料  試料は,原液とする。

6.11.5

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

試験片の質量をそれぞれ 0.1mg まで量る。

b)

試験片のそれぞれの硬さを,硬さ試験機を用いて測定する。

c)

試料 150ml を試験容器に入れる。

d)

質量及び硬さを測定した試験片を,ゴムの材質ごとにそれぞれの試験容器に入れてふたをして,50±

2

℃で 120 時間保った後取り出す。

e)

試験片表面に乾燥空気を吹き付けて速やかに乾燥させ,その表面状態を触感及び目視によって調べる。

f)

それぞれの試験片の硬さを b)によって測定する。

g)

水で湿らせたガーゼで軽くふいた後,50±2℃で 6 時間乾燥させ,質量をそれぞれ 0.1mg まで量る。

6.11.6

計算及び記録  質量の変化率及び硬さの変化は,次の式によって算出する。質量の変化率は,それ

ぞれ 3 個の平均値を記録する。

a)

質量の変化率

100

1

1

2

×

W

W

W

W

ここに,

W

:  質量の変化率 (%)

W

1

:  試験前の試験片の質量 (mg)

W

2

:  試験後の試験片の質量 (mg)

b)

硬さの変化

H

H

2

H

1

ここに,

H

:  硬さの変化

H

1

:  試験前の試験片の硬さ

H

2

:  試験後の試験片の硬さ

6.11.7

外観の判定  6.11.5e)で表面状態を目視及び触感によって調べたとき,カーボンブラックの離脱及

びねばつきがないこと。

6.12

塗膜に対する影響

6.12.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

引っかき試験用鉛筆  JIS S 6006 に規定する検定済みのもの。

参考  引っかき試験用鉛筆には,財団法人日本塗料検査協会検定のものがある。

b)

活栓付きビュレット  JIS R 3505 に規定する 10ml のもの。

c)

時計皿  直径 50∼80mm のもの。

d)

恒温槽  50±2℃に保つことができるもの。

e)

デシケータ  6.11.1d)による。

6.12.2

試験板の準備  試験板の準備は,次のとおりとする。

a)

試験板の材質及び形状は,JIS G 3303 に規定する原板 SPB,JIS G 3131 に規定する SPHC 及び JIS G 

3141

に規定する 1 種 SPCC の 90×150mm とする。

b)

ぶりき板については,

鉄面が現れるまで JIS R 6253 に規定する AA320 番又は CC320 番でよく研磨し,


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K 2398 : 2001

JIS K 5538

に規定するラッカーシンナーで脱脂する。また,鋼についても同様に行う。

c)

塗料は,次のものを用いる。

1)

焼付アクリル樹脂エナメル塗装板には,市販の焼付アクリル樹脂エナメルのメタリックを用い,色

は青とする。

2)

アミノアルキド樹脂エナメル塗装板には,JIS K 5651 に規定する 1 種を用い,色は白・黒(ソリッ

ド色)とする。

d)

塗装方法は,JIS K 5600-1-1 の 3.3(試験片の作製)による。この場合,塗膜厚は 20∼30

μm とする。

6.12.3

試料  試料は,原液とする。

6.12.4

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

水で湿らせた清浄なガーゼを用いて試験板の表面を軽くふいた後,常温において 1 時間デシケータ中

にいれる。

b)

試験板上の 3 か所に試料各 0.3ml をビュレットを用いて滴下する。

c)

滴下部分を時計皿で覆って 50±2℃の恒温槽中に 6 時間静置した後,時計皿を外して水を軽く吹き付

け洗浄する。常温で 1 時間静置し,塗膜の表面を目視によって調べる。引き続き滴下した 3 か所の試

験板について鉛筆引っかき試験を行う。

d)

鉛筆引っかき試験は,試験板上の 3 か所の滴下部分について,JIS K 5600-5-4 の鉛筆法によって行う。

6.12.5

記録  記録は,次のとおりとする。

鉛筆引っかき試験の記録は,3 か所の測定値のうち,2 か所以上が同一であればその値を記録し,それぞ

れの値が異なるときは中間の値を記録する。

6.12.6

外観の判定  試験後の塗膜を目視によって調べるとき,塗膜の軟化及び膨れがなく,つや及び色が

試験前後において変化がなく,かつ,試料に含まれる色素の定着が無視できるほどわずかであること。

6.13

プラスチックに対する影響

6.13.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  50±2℃に保つことができるもの。

b)

ホルダー  ガラス製で適宜な質量及び形状のもの。

c)

広口共栓瓶  JIS R 3503 に規定する容量 500ml。

d)

化学はかり  6.10.1c)に規定するもの。

e)

デシケータ  6.11.1d)による。

6.13.2

試薬  エタノールは,6.8.2a)による。

6.13.3

試験片  試験片の大きさは,原則として 25×50×2mm とする。ただし,ウォッシャ装置の部品か

ら直接試験片を取る場合には,同じ程度の表面積のものとする。

6.13.4

試験片の準備  試験片は,エタノールを湿らした清浄なガーゼで軽くふき,乾燥空気を吹き付けて

乾燥し,約 24 時間デシケータ中に入れる。

試験片の枚数は,各プラスチックについて 2 枚とし,その材質は次のとおりとする。

a)

ポリエチレン樹脂  ポリエチレン樹脂は,JIS K 6922-2 に規定するもの。

b)

ポリプロピレン樹脂  ポリプロピレン樹脂は,JIS K 6921-2 に規定するもの。

c)

軟質塩化ビニル樹脂  軟質塩化ビニル樹脂は,JIS K 6771 に規定するもの。

d)

  ABS

樹脂  ABS 樹脂は,JIS K 6873 に規定するもの。

e)

ポリアセタール樹脂  ポリアセタール樹脂は,市販のポリアセタール樹脂。

6.13.5

試料  試料は,原液とする。


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K 2398 : 2001

6.13.6

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

試験片の質量を,それぞれ 0.1mg まで測定する。

b)

  5

個の広口共栓瓶に,それぞれ質量を量った同一材質の試験片 2 枚を入れ,それぞれに試料 300ml を

加える。試験片が浮く場合は,ホルダで押さえて液中に浸し栓をする。

c)

広口共栓瓶を 50±2℃に調節した恒温槽に入れ,120 時間保つ。

d)

広口共栓瓶から試験片を取り出し,軽く水で湿らせた清浄なガーゼでふいて,目視によって外観を調

べ,常温で 3 時間自然乾燥させた後,質量を量る。

6.13.7

計算と記録  質量変化は,次の式によって算出し,同じ材質の 2 個の平均値を記録する。

S

W

W

C

1

2

ここに,

C

:  質量の変化 (mg/cm

2

)

W

1

:  試験前の試験片の質量 (mg)

W

2

:  試験後の試験片の質量 (mg)

S

:  試験前の試験片の全表面積 (cm

2

)

6.13.8

外観の判定  目視によって調べたとき,著しい変形がないこと。

6.14

加熱安定性

6.14.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  50±2℃に保つことができるもの。

b)

  pH

計  6.6 による。

c)

広口共栓瓶  JIS R 3503 に規定する 120ml のもの 2 個。

6.14.2

試料  試料は,原液及び最低使用濃度とする。

6.14.3

操作  操作は,次のとおりとする。

a)

試料 50ml を広口共栓瓶に取り,栓をして,あらかじめ 50±2℃に調節した恒温槽に入れ,8 時間保っ

た後,常温で 16 時間静置する。

b)

試験後の沈殿の程度を目視で判定した後,pH 値を測定する。

6.14.4

外観の判定  試験後の液を目視で調べたとき,結晶性の沈殿物(

5

)

がないこと。

6.15

低温安定性

6.15.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  −15±2℃に保つことができるもの。

b)

広口共栓瓶  JIS R 3503 に規定する 120ml のもの 2 個。

6.15.2

試料  試料は,原液及び最低使用濃度とする。

6.15.3

操作  操作は,次のとおりとする。

a)

試料 50ml を広口共栓瓶に取り,栓をして,あらかじめ−15±2℃に調節した低温槽に入れ,8 時間保

った後,20±15℃で 16 時間静置する。

b)

試験後の液の沈殿物(

5

)

の程度を目視で調べる。

(

5

)

綿毛状の沈殿はしてもよい。

6.15.4

外観の判定  試験後の液を目視で調べたとき,結晶性の沈殿物(

5

)

がないこと。

7.

容器  容器は,取扱い中に漏れなどを起こさない構造のものでなければならない。


13

K 2398 : 2001

8.

検査  検査は,6.によって試験し,表 に適合しなければならない。

9.

表示  ウォッシャ液の表示は,容器の見やすいところに次の事項を表示又は添付しなければならない。

a)

規格名称

b)

成分名

c)

製造業者名又はその略号及び所在地

d)

製造年月日又はその略号

e)

正味容量

f)

水との希釈割合及びその凍結温度(最低使用濃度を明示すること。

g)

使用方法

10.

取扱い上の注意事項  取扱い上の注意事項は,容器の見やすいところに次の表示又は添付しなければ

ならない。

a)

絵表示(ピクトグラフ)の警告及び絵表示の色は JIS Z 9101 による。

なお,警告文は次の表示を付加すること。

1.

皮膚及び目に接触させないこと。

2.

幼児の手が届くところに置かないこと。

3.

吸入飲用不可

b)

消防法に定める表示事項

c)

用途以外に使用しないこと。

d)

  2

種は他のウォッシャ液と混合しないこと。

e)

応急処置

f)

使用上の注意事項

g)

保管及び廃棄方法

参考  ウォッシャ液の表示に関しては,業界の自主表示規準がある。


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付表 1  引用規格

JIS D 5704-1

  自動車部品−ウインドシールドウォッシャ−第 1 部:要求事項

JIS D 5710

  自動車部品−ワイパアーム及びワイパブレード

JIS G 3131

  熱間圧延軟鋼板及び鋼帯

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3302

  溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS G 3303

  ぶりき及びぶりき原板

JIS G 4314

  ばね用ステンレス鋼線

JIS H 3100

  銅及び銅合金の板及び条

JIS H 4000

  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 1501

  メタノール

JIS K 1505

  工業用アルコール

JIS K 1522

  イソプロピルアルコール(イソプロパノール)

JIS K 2203

  灯油

JIS K 2238

  マシン油

JIS K 2839

  石油類試験用ガラス器具

JIS K 5600-1-1

  塗料一般試験方法−第 1 部:通則−第 1 節−試験一般(条件及び方法)

JIS K 5538

  ラッカー系シンナー

JIS K 5600-5-4

  塗料一般試験方法−第 5 部:塗膜の機械的性質−第 4 節:引っかき硬度(鉛筆法)

JIS K 5651

  アミノアルキド樹脂塗料

JIS K 6253

  加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法

JIS K 6771

  軟質ビニル管

JIS K 6873

  ABS 樹脂板

JIS K 6921-2

  プラスチック−ポリプロピレン (PP) 成形用及び押出用材料−第 2 部:試験片の作り方

及び諸性質の求め方

JIS K 6922-2

  プラスチック−ポリエチレン (PE) 成形用及び押出用材料−第 2 部:試験片の作り方及

び諸性質の求め方

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)(試薬)

JIS K 8105

  エチレングリコール(試薬)

JIS K 8453

  2,2'−イミノジエタノール(試薬)

JIS K 8839

  2−プロパノール(試薬)

JIS K 8891

  メタノール(試薬)

JIS R 3211

  自動車用安全ガラス

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS R 3702

  顕微鏡用カバーガラス


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K 2398 : 2001

JIS R 3703

  顕微鏡用スライドガラス

JIS R 6253

  耐水研磨紙

JIS S 6006

  鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いるしん

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

JIS Z 8802

  pH 測定方法

JIS Z 8901

  試験用粉体及び試験用粒子

JIS Z 9101

  安全色及び安全標識

関連規格  JIS K 5401  塗膜用鉛筆かき試験機

FS OC-1901

  Cleaning Compound, Windshield. (Solvent and Anti−Freeze, Concentrated)

FS P-G-406 D

  Glass Cleaner, Liquid (Concentrated and Ready-to−Use)

CPSA 0028

  通商産業大臣承認 51 産第 1355 号自動車用ウインドシールドウォッシャ液の認定

基準及び基準確認方法

自動車用ウインドウォッシャ液原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

渡  辺  昭一郎

北里大学名誉教授・北里環境化学センター

(委員)

西  出  徹  雄

経済産業省基礎産業局

西  川  泰  蔵

経済産業省産業技術環境局標準部環境生活標準化推進室

塚  田  裕  介

経済産業省産業技術環境局製品評価技術センター適合性評価部

関  口  良  介

財団法人日本塗料検査協会管理部

近  藤  武  志

財団法人化学物質評価研究機構高分子技術部

伊  藤  文  一

社団法人日本消費者協会商品テスト室

長久保      徹

特殊法人製品安全協会製品安全部

佐  野  真理子

主婦連合会

田野井      登

富士重工業株式会社材料研究第三課(社団法人自動車技術会)

高  橋  悦  次

自動車用品小売商協会

小  林  行  雄

社団法人日本自動車連盟本部ロードサービス部

鈴  木  貞  好

日本ケミカル工業株式会社技術部

御手洗  宏  美

元興新化学株式会社

関      久  雄

エチレンケミカル株式会社研究部

梅  澤  美  昭

古河薬品工業株式会社技術部

立  花  元  彦

株式会社ソフト 99 コーポレーション研究開発部

宮  城      晃

タイホー工業株式会社研究部

(関係者)

渡  辺  武  夫

経済産業省産業技術環境局標準部環境生活標準化推進室

(事務局)

塩  谷  栄  二

日本オートケミカル工業会