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日本工業規格

JIS

 K

2243

-1993

エアフィルタ油

Air filter oil

1.

適用範囲  この規格は,ビルディング,工場などに設置するエアフィルタに用いられるエアフィルタ

油(以下,フィルタ油という。

)について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS H 3100

  銅及び銅合金の板及び条

JIS H 4000

  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS K 2001

  工業用潤滑油−ISO 粘度分類

JIS K 2251

  原油及び石油製品−試料採取方法

JIS K 2252

  石油製品反応試験方法

JIS K 2265

  原油及び石油製品引火点試験方法

JIS K 2269

  原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法

JIS K 2283

  原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法

JIS K 2501

  石油製品及び潤滑油−中和価試験方法

JIS K 2510

  潤滑油さび止め性能試験方法

JIS K 2513

  石油製品−銅板腐食試験方法

JIS K 2520

  石油製品−潤滑油−抗乳化性試験方法

JIS K 2580

  石油製品−色試験方法

JIS R 6001

  研磨材の粒度

JIS R 6251

  研摩布

JIS R 6252

  研摩紙

2.

この規格の中で{  }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

規格値である。

なお,これらの従来単位及び数値は,平成 7 年 4 月 1 日以降参考とする。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。

(1)

フィルタ油  エアフィルタのろ(濾)材の粉じん付着効果を高め,かつ,粉じんの再飛散を防止する

ために用いる油。

(2)

水溶性フィルタ油  フィルタ油の一種で,水洗によって容易に油膜を除去できるもの。

3.

種類  フィルタ油は,不水溶性と水溶性に分け,更に粘度によって細分し,表 のとおりとする。


2

K 2243-1993

4.

品質  フィルタ油は,精製鉱油又はそれに添加剤を加えたもので,水及び沈殿物を含まず,不快な臭

気がなく,かつ,5.によって試験を行い,

表 の規定に適合しなければならない。

表 1

不水溶性

水溶性

種類

項目

1

2

3

動粘度 mm

2

/s {cSt}(

1

)(40

℃) 19.8

以上  24.2  以下

61.2

以上  74.8  以下

19.8

以上  24.2  以下

反応

中性

引火点  ℃ 170

以上 190

以上 170

以上

流動点  ℃

−7.5 以下

全酸価 mgKOH/g

記録

銅板腐食 (100℃,3h) 1

以下

金属腐食 (60℃,48h)

腐食がないこと

乳化層

水層

抗乳化性 (1h)

3ml

以下

こん跡以下

ASTM

− 3.0

以下 0.5

以下

セーボルト

+15  以上

さび止め性能(蒸留水,24h)

さびがないこと

粘度指数

記録

水洗除膜率

記録

(

1

) 1mm

2

/s

=1cSt

参考  1 種及び 3 種は JIS K 2001 に規定する ISO VG 22,2 種は ISO VG 68 に相当する。

5.

試験方法

5.1

試料採取方法  JIS K 2251 による。

5.2

動粘度  JIS K 2283 に規定する動粘度試験方法による。

5.3

反応  JIS K 2252 による。

5.4

引火点  JIS K 2265 に規定するクリーブランド開放式引火点試験方法による。

5.5

流動点  JIS K 2269 に規定する流動点試験方法による。

5.6

全酸価  JIS K 2501 に規定する全酸価及び強酸価試験方法による。

5.7

銅板腐食  JIS K 2513 による。

5.8

金属腐食

5.8.1

試験方法の概要  規定の金属板を試料に浸して,規定時間,規定温度に保った後,取り出し,洗浄

して金属板の質量変化を調べる。

5.8.2

金属板  金属板の材質,寸法は,次のものを用いる。

(1)

材質  金属板は,次のものを用いる。

(a)

銅板  JIS H 3100 の TCuP1,純度 99.9%。

(b)

鋼板  JIS G 3141 に規定する 1 種。

(c)

アルミニウム板  JIS H 4000 に規定する 2024 板,記号 2024P。

(2)

寸法  この試験方法に用いる試験片の寸法は,25×50mm の長方形とし,厚さは 6mm とする。

5.8.3

試験の準備  試験の準備は,次のとおりとする。

(1)

金属板の予備研磨  JIS R 6252 又は JIS R 6251 に規定する適当な粒度の研磨紙又は研磨布によって金

属板の全表面のきずを取り除く。次に,JIS R 6252 又は JIS R 6251 に規定する 240 番の研磨紙又は研

磨布によって金属板を磨き上げる。磨き方は,研磨紙又は研磨布を平板上に置き,アセトンでしめし,


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その上に金属板を置き,無灰ろ紙で押さえ,円運動をさせながら金属板を研磨する。この際,指で直

接押さえてはならない。

(2)

金属板の仕上げ研磨  金属板を無灰ろ紙で挟み,わずかにアセトンでしめした脱脂綿に JIS R 6001 

規定する粒度 150 番の炭化けい素研磨材を付けて,まず両端面を磨き,次に両側面を磨く。さらに,

新しい脱脂綿だけで強くこする。その後は金属板をステンレス鋼のピンセットで取り扱い,直接指を

触れてはならない。金属板を固定し,脱脂綿に粒度 150 番の炭化けい素研磨材を付け,金属板の両平

面をその長軸の方向に平行に研磨する。このとき金属板の一端から他端までの間を均一に磨き,縁を

丸めないように注意する。最後に脱脂綿だけで強くこすり,新しい脱脂綿に汚れが付かなくなるまで

磨き,エタノールでじんあいを除去し,ベンゼン,次に温メタノールで洗浄し,デシケータ内で乾燥

した後,1mg 単位まで正しくはかる。

5.8.4

試験の手順  試験の手順は,次のとおりとする。

(1)

広口びん 500ml に,銅,鋼,アルミニウム各 1 枚の金属板を入れ,相互に接触しないように内壁に縦

に立てかける。次に,試料 300ml を注ぎ入れて金属板を油中に全没させる。

(2)

ふたをして 60±1℃に 48 時間保つ。適当な時期に途中観察を行う。

(3)

広口瓶から各金属板を取り出し,ベンゼン,次に温メタノールで洗浄し,デシケータ内に立てかけて

常温で乾燥した後,0.1mg 単位まで正しくはかる。

5.8.5

結果  金属板の単位表面積当たりの質量変化を算出し,0.2mg/cm

2

以下を腐食なしとする。

5.9

抗乳化  JIS K 2520 に規定する抗乳化性試験方法による。

5.10

色  JIS K 2580 に規定する ASTM 色試験方法又はセーボルト色試験方法による。

5.11

さび止め性能  JIS K 2510 による。

5.12

粘度指数  JIS K 2283 に規定する粘度指数算出方法による。

5.13

水洗除膜率

5.13.1

試験方法の概要  規定のアルミニウム板を試料に浸して油を付け,それを水の中で洗い,油膜が落

ちる割合を調べる。

5.13.2

水洗除膜試験器  水洗除膜試験器は,次のものを用いる。

(1)

図 及び図 に示す水槽,運動部分及び駆動部分からなる。

(2)

パネルの運動は,1 分間 30 回往復とする。

また,ストロークは,50±0.6mm とする。


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図 1


5

K 2243-1993

図 2  パネル支持部詳細図

5.13.3

試験片  試験片は,次のものを用いる。

(1)

材質  JIS H 4000 に規定するアルミニウム板。

(2)

寸法  試験片の寸法は,図 に示すような一辺 100mm の正三角形とし,厚さは 1mm とする。つり下

げ及び支持のため,6mm の穴をあける。

図 3  試験片


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5.13.4

試験の準備  試験片の研磨は,5.8.3 による。

5.13.5

試験の手順  試験の手順は,次のとおりとする。

(1)

油膜の付着  油膜の付着は,5.13.4 で洗浄・乾燥した試験片の穴に針金を通し,室温で試料に 1 分間

浸す。次に引き上げてそのままつり下げ,1 時間静置し,試料を滴下させ,最後に下端に残留してい

る油滴は吸取紙で吸い取る。

(2)

油膜の定着  油膜の定着は,試験片を 60±2℃の恒温槽内につるし,空気浴中に 16 時間放置する。

(3)

油膜の熟成  油膜を定着させた試験片を室内で 1 週間つり下げ放置する。その後,試験片を 0.1mg 単

位まではかる。

(4)

油膜の水洗除去  試験片を水洗除膜試験装置の規定の位置に取り付け,水中で 2 分間に合計 60 回往復

させて油膜を水洗除去する。

(5)

水洗後の乾燥  試験片を水切りした後,自然乾燥し,0.1mg 単位まではかる。

5.13.6

計算及び結果  次の式によって水洗除膜率を算出し,有効数字 2 けたに丸める。

100

×

B

C

D

C

A

ここに,

A

:  水洗除膜率 (%)

B

:  油膜形成前,洗浄乾燥後の試験片の質量 (g)

C

:  油膜熟成後の試験片の質量 (g)

D

:  水洗除膜,乾燥後の試験片の質量 (g)

6.

製品の呼び方

  製品の呼び方は,規格名称及び種類による。

エアフィルタ 1 種

7.

表示

  容器の見やすいところに,次の事項を表示しなければならない。

(1)

規格名称及び種類

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

製造年月日又はその略号


7

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資源エネルギー部会  工作油・さび止め油専門委員会  構成表(昭和 58 年 3 月 1 日改正のとき)

氏名

所属

(委員会長)

篠  崎      襄

職業訓練大学校

田  中  久  泰

資源エネルギー庁石油部

卯  木      稔

工業技術院標準部

高  橋  教  司

工業技術院製品科学研究所

藤  川  芳  男

神奈川県工業試験所

野  上  周  二

潤滑油中央技術研究所

田  尻  勝  紀

社団法人日本防錆技術協会

中  村  益  也

日興産業株式会社

山ノ内  敏  郎

大同化学工業株式会社

吉  水  秀  夫

エシロ化学工業株式会社

篠  崎  市  郎

菱江化学株式会社

高  橋  秀  一

中央油化株式会社

松  本  美  韶

エヌ・テー・エヌ東洋ベアリング株式会社

平  井  陽  一

石川島播磨重工業株式会社

稲野辺  修  次

いすヾ自動車株式会社

関  谷  英  男

日産自動車株式会社

鈴  木  利  郎

日本精工株式会社

原  田  政  志

東京芝浦電気株式会社

鈴  木  政  治

日本国有鉄道

(事務局)

時  山  聖  司

工業技術院標準部材料規格課

宮  崎  正  治

工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

宮  本  幸  夫

工業技術院標準部材料規格課(平成 5 年 6 月 1 日改正のとき)

小  嶋      誠

工業技術院標準部材料規格課(平成 5 年 6 月 1 日改正のとき)