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K 2242

:2012

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  種類 

3

5

  品質及び性状  

3

6

  試験方法  

4

6.1

  試料採取方法  

4

6.2

  冷却性能試験方法(法:表面温度測定法)  

4

6.3

  安定度試験方法  

10

6.4

  動粘度試験方法  

13

6.5

  引火点・燃焼点試験方法  

13

6.6

  水分試験方法  

13

7

  製品の呼び方  

13

8

  表示 

13

9

  熱処理油の取扱いに関する注意事項  

13

9.1

  一般的な注意事項  

13

9.2

  取扱い方法  

14

9.3

  貯蔵方法  

14

附属書 A(規定)水溶性焼入液の冷却性能試験方法  

15

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

18


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まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,全国工作油剤工業

組合(JMFA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す

べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 2242:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 K

2242

:2012

熱処理油剤

Heat treating fluids

序文 

この規格は,

1994 年に第 1 版として発行された ISO 6743-14 及び 1995 年に第 1 版として発行された ISO 

9950

を基とし,国内の実情に合わせるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,鉄鋼及びその他の金属の熱処理に用いる熱処理油剤のうち,鉱油を主成分とする熱処理油

剤(以下,熱処理油という。

)について規定する。

なお,水溶性の熱処理油剤(以下,水溶性焼入液という。

)については,冷却性能試験方法だけを

附属書

A

に規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 6743-14:1994

,Lubricants, industrial oils and related products (class L)−Classification−Part 14:

Family U (Heat treatment)

ISO 9950:1995

,Industrial quenching oils−Determination of cooling characteristics−Nickel-alloy

probe test method(全体評価:MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければな

らない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 7410

  石油類試験用ガラス製温度計

JIS C 1602

  熱電対

JIS C 1605

  シース熱電対

JIS C 4003

  電気絶縁−熱的耐久性評価及び呼び方

JIS G 0201

  鉄鋼用語(熱処理)


2

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JIS K 0114

  ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 2001

  工業用潤滑油−ISO 粘度分類

注記  対応国際規格:ISO 3448:1992,Industrial liquid lubricants−ISO viscosity classification(MOD)

JIS K 2251

  原油及び石油製品−試料採取方法

JIS K 2265-4

  引火点の求め方−第 4 部:クリーブランド開放法

注記  対応国際規格:ISO 2592:2000,Determination of flash and fire points−Cleveland open cup method

(MOD)

JIS K 2270-1

  原油及び石油製品−残留炭素分の求め方−第 1 部:コンラドソン法

JIS K 2275

  原油及び石油製品−水分試験方法

JIS K 2283

  原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法

注記  対応国際規格:ISO 2909:1981,Petroleum products−Calculation of viscosity index from kinematic

viscosity 及び ISO 3104:1994,Petroleum products−Transparent and opaque liquids−Determination

of kinematic viscosity and calculation of dynamic viscosity(全体評価:MOD)

JIS K 2514

  潤滑油−酸化安定度試験方法

JIS K 6751-1

  フタル酸エステル試験方法−第 1 部:一般項目

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS R 1402

  熱電対用非金属絶縁管

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 6252

  研磨紙

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8402-6

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的

な使い方

JIS Z 8704

温度測定方法−電気的方法

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS G 0201 によるほか,次による。

3.1 

焼入れ 

鋼をオーステナイト化温度から急冷することによってマルテンサイト組織とし,硬化させる熱処理。

3.2 

熱浴焼入れ 

120∼160  ℃程度の熱浴中で行う,焼入れ。

3.3 

焼戻し 

マルテンサイト組織の状態の鋼を熱浴中で再加熱し,一定時間保持した後に熱浴から引き上げて冷却す

る熱処理。

3.4 

蒸気膜段階 

焼入れ冷却過程における膜沸騰による冷却段階。蒸気膜による断熱効果で穏やかな冷却が行われる。


3

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3.5 

沸騰段階 

焼入れ冷却過程における核沸騰による冷却段階。蒸気の泡によって鋼が急冷される。

3.6 

特性温度 

熱処理油剤の冷却性能を示す尺度の一つで,冷却過程において蒸気膜段階から沸騰段階に移るときの温

度。

注記  焼入れなどの熱処理において,その冷却過程には最初に蒸気膜段階があり,続いて沸騰段階と

なる。

種類 

熱処理油の種類は,適用する用途によって分類し,

表 による。

表 1−種類 

種類

用途

通称(参考)

相当する ISO 分類名

1 種

1 号

焼入れしやすい材料

a)

の焼入れ用

コールド油 UHA

2 号

焼入れしにくい材料

b)

の焼入れ用

コールド油 UHB

2 種

1 号

120  ℃程度の熱浴焼入れ用

セミホット油

UHC,UHD

2 号

160  ℃程度の熱浴焼入れ用

ホット油 UHE,UHF

3 種

1 号

油温 150  ℃程度の焼戻し用

− UHE,UHF

2 号

油温 200  ℃程度の焼戻し用

− UHG,UHH

a)

  合金鋼などの材料

b)

  炭素鋼などの材料

品質及び性状 

熱処理油は,箇条 によって試験したとき,

表 の規定に適合しなければならない。


4

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表 2−品質及び性状 

種類

冷却性能

安定度

油温  80  ℃

油温  120  ℃

油温  160  ℃

特性温度

800  ℃から

400  ℃までの

冷却秒数

特性温度

800  ℃から
400  ℃まで
の冷却秒数

特性温度

800  ℃から 
400  ℃まで
の冷却秒数

粘度比  残留炭素分

の増加

質量%

熱処理油

1 種  1 号 480 以上 5.0 以下

− 1.5 以下 1.5 以下

2 号 580 以上 4.0 以下 2.0 以下

2 種  1 号

− 500 以上

5.0 以下

2 号

− 600 以上

6.0 以下

3 種  1 号

− 1.4 以下 1.5 以下

2 号

試験方法

6.2 6.3 

種類

動粘度

引火点

燃焼点

水分

40  ℃ 100

mm

2

/s mm

2

/s

質量%

熱処理油

1 種  1 号 30 以下

− 180 以上 200 以上 0.05 以下

2 号 26 以下 170 以上 190 以上

2 種  1 号

− 20 以下 200 以上 220 以上 0.1 以下

2 号 35 以下 250 以上 280 以上

3 種  1 号 30 以下 230 以上 250 以上

2 号 50 以下 280 以上 310 以上

試験方法

6.4 6.5 

6.5 

6.6 

試験方法 

6.1 

試料採取方法 

試料は,JIS K 2251 の 7.に規定する一次試料の採取方法によって採取する。

6.2 

冷却性能試験方法(法:表面温度測定法) 

6.2.1 

試験方法の原理 

銀棒を加熱して速やかに試料に入れ,銀棒の温度変化を時間の関数として冷却曲線を求める。温度変化

は,銀−アルメル熱電対を用いて銀棒の表面温度を測定する。

6.2.2 

装置及び器具 

装置及び器具は,加熱用電気炉,銀棒,試料容器,記録装置などが一体となったもので,各々は,次に

よる。

図 にその例を示す。

a)

加熱用電気炉  加熱用電流によって強い磁場又は交番磁場を炉内に形成しない,無誘導式ヒータを備

えるもの。

b)

銀棒  図 及び図 に示すもので,銀棒本体,銀製パイプ及び銀線は,99.99 %以上の純度をもつもの。

なお,銀線及びアルメル線は,次による。

1)

銀線

φ

 0.65 mm×1 000 mm のもの。

2)

アルメル線  JIS C 1602 に規定する熱電対 K 相当(クラス 2)に用いる素線(

φ

 0.65 mm×1 000 mm)

のもの。


5

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①  記録装置           
④  基準接点温度補償器 
⑦  銀棒

②  指示温度計 
⑤  端子       
⑧  試料容器

③  切替スイッチ 
⑥  加熱用電気炉

図 1−装置の一例 

3)

絶縁管  内径 0.8 mm,外径 1.2 mm のもので,JIS R 1402 に規定する PS2 の SH(丸形一つ孔)のも

の又はこれと同等以上のもの。

4)

耐熱絶縁体  ストレートチューブ状で,JIS C 4003 に規定する耐熱クラス 1000 以上のもの。

5)

硝酸銀  JIS K 8550 に規定するものを用いる。

6)

デジタル式電気抵抗測定器  分解能が 0.1 Ω 以上であるもの。

7)

銀棒作製方法  銀棒の作製方法は,次による。

7.1)

アルメル線の先端を予熱してほう(硼)砂を付け,これを加熱及び溶解して球を作製する。冷却

後,ほう砂の膜を取り除き,金属光沢の球を取り出す。球径は,1.2∼1.4 mm とする。球と銀棒と

が接する箇所は,よく磨き,接触をよくする。

7.2)

アルメル線の固有抵抗値を,デジタル式電気抵抗測定器で測定する。

7.3)

銀棒本体にあけた孔に絶縁管を挿入し,更に,絶縁管の内部にアルメル線を挿入する。

7.4)

アルメル線を引っ張って,6.2.2 b) 7.1)によって作製した球を銀棒本体と接触させる。

7.5)

球のない側のアルメル線の端部と銀棒本体との間の電気抵抗を,デジタル式電気抵抗測定器で測

定し,6.2.2 b) 7.2)によって求めた抵抗値と同じ値であることを確認する。

注記  銀の電気抵抗値は小さいので,6.2.2 b) 7.5)によって求めた値は,6.2.2 b) 7.2)によって求

めた値と同じ値を示す。6.2.2 b) 7.5)によって求めた値が,6.2.2 b) 7.2)によって求めた値

より低い場合は,孔の内部で銀とアルメル線とが接触している。

7.6)

アルメル線を引っ張って,球と銀棒本体とを接触させながら銀製パイプのねじを銀棒本体に締め

付ける。

7.7)

球を軽くたたき,銀棒本体に少し食い込ませ,球の出っ張りをやすりで削り落とす。

7.8)

銀棒本体を支持棒に取り付ける。

7.9)

銀製パイプを 700∼800  ℃に加熱し,銀製パイプを曲げる。

7.10)

銀製パイプと銀棒本体とのねじ部の温度を 800  ℃程度に上げ,銀製パイプと銀棒本体との接合部

の周囲に硝酸銀の結晶を塗り接合する。


6

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注記  接合が不十分な箇所から試料油が孔内部に侵入すると,銀棒が損傷しやすくなる。

7.11)

アルメル線の球部をやすりで磨き,更に 800  ℃に加熱して球部をやすりで磨きながら,外観上,

球の存在が認められない程度に硝酸銀の結晶を塗り接合する。

注記  この操作によって,アルメル線の球部が酸化される。

7.12)

冷却後,やすりで平滑に表面を仕上げる。

7.13)

銀線を銀製パイプ上端部に巻き付けて,その部分を 700∼800  ℃に加熱し,硝酸銀の結晶を塗り接

合する。

7.14)

銀線及びアルメル線に絶縁管を通し,試験温度以上の耐熱性をもつ耐火物用アルミナ系セメント

を水で練って,支持棒の溝に埋めて固定し,乾燥する。

7.15)

銀線及びアルメル線の端子で抵抗をデジタル式電気抵抗測定器で測定して,抵抗値が 0.8∼1.0

Ω

であることを確認する。

①  支持棒 
③  絶縁管

⑤  銀製パイプ 
⑦  アルメル線

②  球 
④  銀線

⑥  耐熱絶縁体 
⑧  銀棒本体

図 2−銀棒(法:表面温度測定法) 


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単位  mm

a) 

銀棒本体の接続部 b) 

銀製パイプ 

①  支持棒 
②  銀棒本体

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

l

6

l

7

l

8

l

9

l

10

30 10  5  15

15±0.1

1

6

3

85

5

図 3−銀棒本体及び銀製パイプ 

c)

記録装置  記録装置は,次のいずれかによる。

1)

アナログ式記録装置  フルスケールが 80 mm 以上の振れ幅をもち,応答速度が 0.3 秒以下/フルス

ケールで,急激な変化にも忠実に応答し,フルスケールの 0.1 %以下の変化に対して応答する感度

及びフルスケールの±0.5 %の精度をもつもの。

2)

デジタル式記録装置  12 ビット以上の A/D 変換分解能及び 100 回/秒以上のサンプリング速度で急

激な変化を忠実に測定できる応答速度をもち,測定レンジの±0.2 %の精度をもつもの。

d)

指示温度計  指示温度計は,次のいずれかによる。

1)

アナログ式指示温度計  可動コイル形の指示計であって,測定レンジの±0.5 %の精度で温度の指示

が可能なもの。

2)

デジタル式指示温度計  JIS Z 8704 に規定する測定方法に従い,測定レンジの±0.3 %の精度で温度

の指示が可能なもの。

e)

基準接点温度補償器  冷却式又は電子式補償器(精度±0.5  ℃)を用いる。冷却式は,アルメル線と

銀線との基準接点を 0  ℃に保持できるもの。


8

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f)

試料容器  JIS R 3503 に規定する呼び容量 300 mL ビーカー。

g)

温度計  試料容器に用いる温度計は,JIS B 7410 に規定する温度計番号 7(DIST)のもの  。

6.2.3 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)

試料を容器に 250 mL 採取し,

適切な加熱用電気炉で 1 種 1 号及び 1 種 2 号は 80  ℃,

2 種 1 号は 120  ℃,

2 種 2 号は 160  ℃まで加熱する。銀棒は,加熱用電気炉内で 2∼3 分間,810±5  ℃に保持する。

b)  a)

の操作を終えた後,加熱を止め,指示温度計を記録装置に切り換えて,静止状態の試料に銀棒を速

やかに入れ,冷却曲線を記録する。このとき,銀棒の下端が容器の底面から 15 mm になるように設置

する。

6.2.4 

装置の検定 

装置の検定は,次による。

a)

銀−アルメル熱電対の熱起電力  銀−アルメル熱電対の熱起電力を,標準温度計を用いて校正した熱

電対式温度計の標準温度と比較して,校正する。

b)

標準液による検定  標準液による検定は,次のいずれかによる。

1) 

フタル酸ジ エチルヘキシルによる検定 

1.1)

標準液  標準液は,JIS K 6751-1 及び JIS K 0114 に規定する方法で測定した密度,屈折率,水分

及び純度が

表 の規定に適合するフタル酸ジ 2 エチルヘキシル(以下,DOP という。)を用いる。

表 3−標準液の性状 

項目

単位

性状

密度(20  ℃) g/cm

3

 0.986±0.003

屈折率(25  ℃)

− 1.485±0.003

水分

質量分率(%) 0.1 以下

純度(GC 法)

質量分率(%) 97.0 以上

警告 DOP の取扱いはドラフトなどの換気のよい場所で行う。また,使用後の廃棄に当たって

は,環境基本法に基づく各種法令・規則が制定されているので,これらの指示に従わな

ければならない。

1.2)

標準液による検定基準  80  ℃の標準液を用い,冷却曲線を記録する。この場合,特性温度が 500

±10  ℃,800  ℃から 400  ℃までの冷却時間は,4.5±0.3 秒でなければならない。この基準に外れ

た場合は,6.2.4 c)によって銀棒を修正する。

2)

鉱油系標準液による検定 

2.1)

鉱油系標準液  標準液は,JIS K 2001 に規定する ISO 粘度グレードが VG22 の鉱油であって,JIS 

K 2283

及び JIS K 2265-4 に規定する方法で測定した動粘度,粘度指数及び引火点が

表 の規定に

適合する鉱油を用いる。

表 4−鉱油系標準液の性状 

項目

単位

性状

動粘度(40  ℃) mm

2

/s 19.8 以上  24.2 以下

粘度指数

− 95 以上  105 以下

引火点(COC 法)

℃ 211 以上  219 以下


9

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2.2)

鉱油系標準液による検定基準  80  ℃の標準液を用い,冷却曲線を記録する。この場合,特性温度

が 500±10  ℃,800  ℃から 400  ℃までの冷却時間は,5.2±0.3 秒でなければならない。この基準

に外れた場合は,6.2.4 c)によって銀棒を修正する。

c)

銀棒の検定及び修正方法  銀棒の検定及び修正方法は,次による。

1)

銀棒の表面は,使用前に JIS R 6252 に規定する粒度 P500 番で軽く研磨し,金属の光沢があること

を確認する。

2)

銀線とアルメル線との間の抵抗値が 1.5

Ω以上になった場合

1)

,銀棒の接点部をやすりで軽く削り,

アルメル球を露出させ,抵抗値が 0.8∼1.0

Ω程度であることを確かめ,適切な方法で 700∼800  ℃に

加熱し,硝酸銀の結晶を塗布して 6.2.2 b) 7)によって接合し,表面を磨いて平滑に修正し,標準液で

検定する。

1)

  何回も冷却曲線を測定すると,銀線とアルメル線との間の抵抗値が 1.5

Ω以上に増大する。

3) 

上記の修正及び検定を行って測定した冷却曲線が,正しい冷却曲線を示さない場合には,この銀棒

は使用できない。

6.2.5 

結果の表し方 

結果の表し方は,次による。

a)

冷却曲線に基づいて特性温度及び 800  ℃から 400  ℃までの冷却時間を 1/10 秒まではかり,A 法によ

る冷却性能とする。

b)

特性温度の検出は,接線交差法などの方法による。特性温度の検出方法の一例(接線交差法)を

図 4

に示す。

なお,その方法は,

表 又は表 に示した標準液を用いて測定した値が,6.2.4 b) 1)又は 6.2.4 b) 2)

に示した標準液による検定基準を満足する値となる方法でなければならない。

①  蒸気膜段階の冷却曲線の接線 
②  沸騰段階の冷却曲線の接線

図 4−特性温度検出方法の一例(接線交差法) 


10

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6.2.6 

精度 

精度は,次による。

a)

繰返し精度  同一試験室において,同一人が同一装置で,日又は時間を変えて同一試料を 2 回試験し

たとき,試験結果の差は,特性温度で 5  ℃,800  ℃から 400  ℃までの冷却時間で 0.3 秒を超えてはな

らない。

b)

再現精度  異なる 2 試験室において,別人が別の装置で同一試料を,それぞれ 1 回ずつ試験して求め

た 2 個の試験結果の差は,特性温度で 10  ℃,800  ℃から 400  ℃までの冷却時間で 0.5 秒を超えては

ならない。

6.3 

安定度試験方法 

6.3.1 

試験方法の原理 

鋼・銅触媒の存在下で試料に乾燥空気を通じ,温度 165  ℃で 24 時間酸化し,試験前後の粘度比及び残

留炭素分の増加量を調べる。

6.3.2 

装置 

装置は,次による。

a)

恒温槽  試験管中の試料を 165±0.5  ℃の温度に均一に保持のできるものとし,試験管を液中に

350 mm の深さまで十分に浸せきすることができる大きさのもの。

b)

酸化器  耐熱ガラス製の試験管,空気吹込管,吹出管及びコルク栓で構成する。その組立図を,図 5

に示す。


11

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単位  mm

a) 

酸化器 b) 

空気吹込管 

①  吹出管      ②  コルク栓      ③  試験管      ④  空気吹込管    ⑤  300 mL 標線

⑥  触媒コイル  ⑦  ガラス管(外径φ7,内径φ5)  ⑧  ガラス棒(φ6)

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

l

6

l

7

l

8

l

9

l

10

10  32 100 60 290 φ40 17  480

30  34

図 5−酸化器及び空気吹込管 


12

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c)

流量計  流量 10 L/h 程度で精度±0.1 L/h のもの。

d)

触媒巻線器  JIS K 2514 の 5.2.2(2)によるもの。

e)

温度計  JIS B 7410 に規定する温度計番号 34(SP)。

6.3.3 

触媒   

JIS K 2514

の 5.2.2(1)(触媒)によるもの。

6.3.4 

装置の準備 

装置の準備は,次による。

a)

触媒の研磨方法  JIS K 2514 の 5.4(1)による。

b)

触媒コイルの作り方  JIS K 2514 の 5.4(2)による。

6.3.5 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)

試験管中の試料の温度が 165±0.5  ℃になるように,恒温槽の温度を調節する。

b)

試料油 300 mL を試験管に注ぎ入れ,次いで,空気吹込管の柄の部分に触媒コイルを通し,これを試

験管に入れ,吹込管が試験管の中心線上に位置するよう設置する。次いで,試験管の 300 mL 標線が,

恒温槽液面から少なくとも 60 mm 下に来るように試験管を恒温槽に入れる。

c)

空気吹込管に流量計を付けて乾燥空気供給源に連結し,乾燥空気を通じ,その流量を 10±0.1 L/h に調

節する。このときを試験開始時刻として記録する。

d)

試験は,同一試料を 3 本の試験管に採り,連続して 24 時間酸化を行う。

e)

次に,乾燥空気の吹込みを止めた後,触媒コイルを外し,装置から試験管を取り外し,室温になるま

で放置して,JIS K 2283 によって粘度比を測定する。また,JIS K 2270-1 によって残留炭素分を求め

る。

6.3.6 

計算及び結果の表し方 

6.3.6.1 

粘度比 

計算方法及び結果は,次による。

a)

計算方法  粘度比は,次の式(1)によって算出する。

0

η

η

R

  (1)

ここに,

R: 粘度比

η

試験後の試料の規定温度における動粘度(mm

2

/s)

η

0

試験前の試料の規定温度における動粘度(mm

2

/s)

b)

結果の表し方  同一試料 3 本の試験結果において,その平均値との差が,粘度比 1.5 未満の場合,粘

度比の許容差 7 %(相対)を超えないものの平均値をとり,JIS Z 8401 の規則 B に従って丸めの幅を

0.1 に丸めて粘度比とする。

試験結果が許容差を外れた場合は,更に 3 回試験して JIS Z 8402-6 の規定によって処理する。

6.3.6.2 

残留炭素分の増加 

計算方法及び結果は,次による。

a)

計算方法  残留炭素分は,次の式(2)によって算出する。

CC

2

C

1

  (2)

ここに,

C: 残留炭素分(質量%)の増加

C

2

試験後の試料の残留炭素分(質量%)

C

1

試験前の試料の残留炭素分(質量%)


13

K 2242

:2012

b)

結果の表し方  同一試料 3 本の試験結果において,その平均値と各測定値との差が,表 の許容差を

超えないものの平均値をとり,JIS Z 8401 の規則 B に従って丸めの幅を 0.1 に丸めて残留炭素分の増

加とする。

試験結果が許容差を外れた場合は,更に 3 回試験して JIS Z 8402-6 の規定によって処理する。

表 5−残留炭素分の増加(質量分率)の許容差 

単位  %

残留炭素分の増加

残留炭素分の増加の許容差

1.0 未満 7

1.0∼2.0 10

6.4 

動粘度試験方法 

動粘度試験方法は,JIS K 2283 による。

6.5 

引火点・燃焼点試験方法 

引火点・燃焼点試験方法は,JIS K 2265-4 による。

6.6 

水分試験方法 

水分試験方法は,JIS K 2275 による。

製品の呼び方 

製品の呼び方は,名称及び種類による。

例  熱処理油剤  1 種 1 号

表示 

容器の見やすいところに容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。ただし,タンク

車,タンクローリーなどで表示が困難な場合には,送り状に表示してもよい。

a)

名称

b)

種類

c)

正味容量(L)

d)

製造業者名又はその略号

e)

製造年月日又はその略号

f)

特記事項

熱処理油の取扱いに関する注意事項 

9.1 

一般的な注意事項 

熱処理油の取扱い及び廃油処理については,この規格に規定するほか,各種法令・注意事項が関係各省

庁から指示されているので,これらの指示に従う。

注記  熱処理油の取扱いについての主な法令として,次のようなものがある。

1)

消防法(昭和 23 年 7 月 24 日  法律第 186 号  最終改正  平成 23 年 6 月 24 日  法律第 74

号)


14

K 2242

:2012

2)

毒物及び劇物取締法(昭和 25 年 12 月 28 日  法律第 303 号  最終改正  平成 23 年 12 月

14 日  法律第 122 号)

3)

環境基本法(平成 5 年 11 月 19 日  法律第 91 号  最終改正  平成 23 年 12 月 14 日  法律

第 122 号)

4)

大気汚染防止法(昭和 43 年 6 月 10 日  法律第 97 号  最終改正  平成 23 年 8 月 30 日  法

律第 105 号)

5)

水質汚濁防止法

(昭和 45 年 12 月 25 日  法律第 138 号  最終改正  平成 23 年 8 月 30 日  法

律第 105 号)

6)

下水道法(昭和 33 年 4 月 24 日  法律第 79 号  最終改正  平成 23 年 12 月 14 日  法律第

122 号)

7)

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和 45 年 12 月 25 日  法律第 137 号  最終改正  平

成 23 年 12 月 14 日  法律第 122 号)

8)

悪臭防止法(昭和 46 年 6 月 1 日  法律第 91 号  最終改正  平成 23 年 12 月 14 日  法律第

122 号)

9)

特定工場における公害防止組織の整備に関する法律(昭和 46 年 6 月 10 日  法律第 107 号

最終改正  平成 23 年 6 月 24 日  法律第 74 号)

10)

労働安全衛生法(昭和 47 年 6 月 8 日  法律第 57 号  最終改正  平成 23 年 6 月 24 日  法

律第 74 号)

11)

化学物質の審査及び製造等の規則に関する法律(昭和 48 年 10 月 16 日  法律第 117 号  最

終改正  平成 21 年 5 月 20 日  法律第 39 号)

12)

特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(平成 11 年 7

月 13 日  法律第 86 号  最終改正  平成 14 年 12 月 13 日  法律第 152 号)

9.2 

取扱い方法   

a)

水分が混入しないようにすること。

b)

火災予防のため,適切な油量・油温で作業すること。

c)

飲み込まないこと。

d)

目に入れないこと。

e)

作業後に皮膚及び衣服を清潔にすること。

f)

作業環境,特に換気に注意すること。

9.3 

貯蔵方法   

屋外貯蔵の場合は,水分が混入しないようドラム缶を横積みにすること。


15

K 2242

:2012

附属書 A

(規定)

水溶性焼入液の冷却性能試験方法

概要 

この附属書は,水溶性焼入液の冷却性能試験方法(B 法:中心温度測定法)について規定する。

A.1 

試験方法の原理 

水溶性焼入液の冷却性能を測定する試験方法であって,銀棒を加熱して速やかに試料に入れ,銀棒の温

度変化を時間の関数として冷却曲線を求める。温度変化は,シース熱電対を用いて銀棒の中心温度を測定

する。

A.2 

装置及び器具 

装置及び器具は,箇条 に示す,銀棒,加熱用電気炉,試料容器及び記録装置が一体となったものを用

いる。

a)

中心式銀棒  図 A.1 及び図 A.2 に示すもの。

1)

シース熱電対  シース外径 1.0 mm,K タイプ接地形で,金属シースの材質は耐食耐熱超合金で,JIS 

C 1605

に規定する SK クラス 1 のもの。

2)

硝酸銀  JIS K 8550 に規定するもの。

b)

中心式銀棒作製方法  銀棒の作製方法は,次による。

1)

銀棒本体に耐熱鋼製連結棒をねじ込む。

2)

シース熱電対を支持棒と支持部とに挿入する。

3)

銀棒本体中心部にシース熱電対を挿入しながら耐熱鋼製連結棒を支持部にねじ込む。

4)

支持部を支持棒にねじ込んで連結する。

5)

シース熱電対を銀棒本体方向に押し込みながら,熱電対連結部を支持棒に止めねじで固定する。こ

のとき,熱電対先端が銀棒本体の中心部に,完全に押し付けられているように注意する。

6)

銀棒本体及び支持部の温度を 700∼800  ℃に加熱し,連結部に硝酸銀結晶を塗り接合する。

7)

冷却後,やすりで平滑に表面を仕上げる。

c)

記録装置  記録装置は,6.2.2 c)による。

A.3 

試験の手順 

試験の手順は,次による。

a)

試料を容器に 250 mL 採取し,適切な加熱装置で所要の温度に調節する。銀棒は,加熱用電気炉内で 2

∼3 分間,810±5  ℃(アルミニウム合金の溶体化急冷用冷却液の場合は,510±5  ℃)に保持する。

b)  a)

の操作を終えた後,加熱を止め,指示温度計を記録装置に切り換えて,静止状態の試料に銀棒を速

やかに入れ,冷却曲線を記録する。このとき,銀棒の下端が容器の底面から 15 mm になるように設置

する[6.2.3 b)参照]


16

K 2242

:2012

A.4 

装置の検定 

A.4.1 

標準液による検定 

標準液による検定は,次のいずれかによる。

a) 

食塩水及びフタル酸ジ エチルヘキシルによる検定 

1)

標準液  標準液は,塩化ナトリウム(JIS K 8150 に規定するもの)を蒸留水に溶解した質量分率 10 %

の食塩水及び 6.2.4 b) 1.1)に規定するフタル酸ジ 2 エチルヘキシル(以下,DOP という。

)を用いる。

2)

標準液による検定基準  標準液による検定基準は,次による。

2.1)

食塩水による検定基準  30  ℃の食塩水を用い,冷却曲線を記録する。この場合,600  ℃から 300  ℃

までの冷却時間は 0.3 秒以内でなければならない。

2.2)  DOP

による検定基準  80  ℃の DOP を用い,冷却曲線を記録する。この場合,特性温度は 495±

10  ℃,800  ℃から 400  ℃までの冷却時間は 5.0±0.3 秒でなければならない。

b) 

食塩水及び鉱油系標準液による検定 

1)

標準液  標準液は,塩化ナトリウム(JIS K 8150 に規定するもの)を蒸留水に溶解した質量分率 10 %

の食塩水及び 6.2.4 b) 2.1)に規定する鉱油系標準液を用いる。

2)

標準液による検定基準  標準液による検定基準は,次による。

2.1)

食塩水による検定基準  a) 2.1)による。

2.2)

鉱油系標準液による検定基準  80  ℃の標準液を用い,冷却曲線を記録する。この場合,特性温度

は 495±10  ℃,800  ℃から 400  ℃までの冷却時間は 5.7±0.3 秒でなければならない。

A.4.2 

銀棒の検定及び修正方法   

銀棒の検定及び修正方法は,次による

a)

銀棒の表面は,使用前に JIS R 6252 に規定する粒度 P500 番で軽く研磨し,金属の光沢があることを

確認する[6.2.4 c) 1)参照]

b)  A.4.1 a) 1)

又は A.4.1 b) 1)に示した標準液による検定基準を満たさなくなった場合

2)

,銀棒を分解して

再び組み立て直し,表面を磨いて平滑に修正し,再度標準液で検定する。

2)

  何回も冷却曲線を測定すると,銀棒本体とシース熱電対先端の熱抵抗が増大する場合がある。

c)

上記の修正及び検定を行って測定した冷却曲線が,正しい冷却曲線を示さない場合には,この銀棒は

使用できない[6.2.4 c) 3)参照]

A.5 

結果の表し方 

結果の表し方は,次による。

a)

冷却曲線に基づいて特性温度及び 350  ℃から 150  ℃までの冷却時間を 1/10 秒まではかり,B 法によ

る冷却性能とする。

b)

特性温度の検出は,6.2.5 b)による。

なお,その方法は,A.4.1 a) 1)又は A.4.1 b) 1)の標準液を用いて測定した値が,A.4.1 a) 2)又は A.4.1 b) 

2)

に示した標準液による検定基準を満足する値となる方法でなければならない。

A.6 

精度 

水溶性焼入液は,組成,用いるときの濃度,液温などによって,冷却性能を熱処理油よりも更に広範囲

に調整できるという特徴をもつ。そのため,全ての試料について,冷却性能の絶対値及びばらつきを統一

的に定義することは困難であるので,精度については,特に規定しない。


17

K 2242

:2012

単位  mm

単位  mm

a) 

耐熱合金製連結棒 

①  補償導線     
④  支持棒

⑦  シース熱電対

②  固定用ねじ部       
⑤  支持部

⑧  銀棒本体 

③  熱電対固定ねじ 
⑥  耐熱合金製連結棒

b) 

銀棒本体 

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

12 5  7 15 15±0.1

l

1

l

2

l

3

l

4

l

5

l

6

l

7

l

8

l

9

3

5

5

12 22  7  7  22

37

       

図 A.1−銀棒(法:中心温度測定法) 

図 A.2−耐熱合金製連結棒及び銀棒本体 


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 2242:2012

  熱処理油剤

ISO 6743-14:1994

  Lubricants, industrial oils and related products (class L) −

Classification−Part 14: Family U (Heat treatment) 
ISO 9950:1995

  Industrial quenching oils−Determination of cooling characteristics−

Nickel-alloy probe test method

 
(I)JIS の規定 (II)

国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号

及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

1 適 用 範

鉄鋼及びその他の金

属の熱処理に用いる
油剤のうち,鉱油を
主成分とする熱処理

油剤について規定。

ISO 

6743-14 

1

熱処理分野で用いる焼入

用流体の詳細分類を規定。

変更

ISO

の 2 規格は,それぞれ分

類と試験方法について規定。

JIS

は,これらに加え,品質

などの規定項目を追加。

JIS

は製品規格として必要な規定項

目及び内容を追加。ISO 規格の見直
し時に提案を検討。

ISO 9950

1

工業焼入油の冷却性能を

測定するためのニッケル
合金測温体の実験室試験
について規定。

2 引 用 規

2

3  用 語 及
び定義

この規格で用いる主
な用語及び定義を規

定。

JIS

とほぼ同じ

追加

JIS 

として必要な用語及び定義を

追加。実質的な差異はない。

18

K 2242

2012


(I)JIS の規定 (II)

国際規格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

4  種類

用途によって,1 種

(通常の焼入れ用)

2 種(熱浴焼入れ用)
及び 3 種(焼戻し用)

ISO 

6743-14 

4

鉱油を主成分とするもの

以外についても規定され
ている。

変更

鉱油を主成分とするもののう

ち,JIS1 種及び 2 種は ISO 
格と整合している。

3 種は ISO

規格には規定されていない。

また,

JIS

は ISO 規格の UHV,

UHK 及 び 水 溶 性 焼 入 液
(UAA,UAB,UAC,UAD,
UAE,及び UAK)を規定して
いない。

JIS

は,国内の市場実態に合わせ,

種類を分類。ISO 規格の見直し時に
提案を検討。 
なお,JIS の分類と相当する ISO 

格の分類名の対応表が参考として
記載されている。 
水溶性焼入液は,使用時の希釈濃度

によって冷却性能が異なり,使用目
的によって濃度を選択するのが通
常であるので,製品分類は困難であ

る。冷却性能試験法だけを附属書 A
に規定した。 
今後,水溶性焼入液も製品分類に規

定することを検討する予定。

5 品 質 及
び性状

3 種類に分類した熱
処理油の品質及び性
状を規定。

追加

製品規格の JIS として必要な規定

項目を追加。

6.1   試 料
採取方法

JIS K 2251

に規定の

試料の採取方法によ
る。

ISO 9950

6

試料量は,2 リットル。清

浄な容器を用い代表試料
の採取。

追加

JIS

は熱処理油の採取手順を

詳細に規定。

品質評価に必要なため。

6.2   冷 却
性 能 試 験
方法

A 法:表面温度測定
法 
銀 測 温 体 を 用 い て
800  ℃からの冷却曲
線をアナログ法又は
デジタル法で求め,

特 性 温 度 及 び
400  ℃までの冷却時
間で冷却性能を表示

する。

ISO 9950

5.2.1

測 温 体 に ニ ッ ケ ル 合 金
(インコネル 600)を用
い,最高冷却速度,最高

冷 却 速 度 を 示 す 温 度 ,
300  ℃における冷却速度
及び 600,400,200  ℃ま

での冷却時間で冷却性能
を表示する。

変更

測温体の材質及び大きさが異
なる。

JIS

:銀

ISO

:ニッケル合金(インコ

ネル)

長年用いられている JIS 法の変更
は,製造業者及び使用者に混乱を与
える可能性が高いため,従来からの

JIS

の規定内容を踏襲。今後時期を

見て,本法の改良法である,附属書
A に規定の B 法を ISO に提案する
予定。

19

K 2242

2012


(I)JIS の規定 (II)

国 際 規 格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

6.2  冷却
性 能 試 験
方 法 ( 続
き)

温度の測定はアナロ

グ法又はデジタル法
のいずれでもよい。

ISO 9950 

5.5.1

温度の測定はアナログ法

又はデジタル法のいずれ
でもよいことが規定され
ている。

一致

前回の改正で ISO 規格と同

様にデジタル法又はアナロ
グ法の二つの方法のいずれ
でもよいことを規定してい

る。

銀棒及び試験装置の

補正に用いる標準液
は,DOP 又は鉱油系
標準液のいずれでも

よい。

ISO 9950 

4.2

動 粘度が 19∼ 23 mm

2

/s

(40  ℃)であって,粘度
指数,密度,引火点,蒸
留性状及び芳香族分の値

を規定した鉱油系標準液
を用いる。

変更 DOP 又は鉱油系標準液のい

ずれでもよいことを規定し
ている。鉱油系標準油の使用
は今回の改正で取り入れた

ものであって,高い精度で補
正が行われるように ISO 
格の規定値よりも引火点の

範囲を狭く規定している。

長年用いられている JIS 法の変更

は,製造業者及び使用者に混乱を
与える可能性が高いため,標準液
は,DOP 又は鉱油系標準液のいず

れでもよいことを規定した。

6.3  安定
度 試 験 方

粘度比及び残留炭素
分 の 増 加 量 を 測 定

し,試料の安定度を
試験する。

追加

品質評価に必要なため。製造業者
及び使用者に混乱を与える可能性

が高いため,改正前 JIS の規定内
容を踏襲。ISO 規格の見直し時に
提案を検討。

6.4  動粘
度 試 験 方

JIS K 2283

による。

ISO 9950 

4.2

ISO 3104

による。

変更

JIS

ISO 規格とも動粘度測

定に関わる規格全体を引用

しており,JIS K 2283 と ISO 

3104

とは MOD の関係にあ

る。

長年用いられている JIS 法の変更
は,製造業者及び使用者に混乱を

与える可能性が高いため,改正前

JIS

の規定内容を踏襲。ISO 規格の

見直し時に提案を検討。

6.5  引火
点・燃焼点
試験方法

JIS K 2265-4

に よ

る。

ISO 9950 

4.2

ISO 2719

による。

変更

JIS

はクリーブランド開放

法,ISO 規格はペンスキーマ
ルテンス密閉法による試験。

JIS

は,国内消防法に適応する試験

方法を規定。ISO 規格の見直し時
に提案を検討。

6.6  水分
試験方法

JIS K 2275

による。

追加

品質評価に必要なため。ISO 規格
の見直し時に提案を検討。

20

K 2242

2012


(I)JIS の規定 (II)

国 際 規 格
番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策

箇 条 番 号
及び題名

内容

箇条番号

内容

箇条ごとの
評価

技術的差異の内容

7 製 品 の
呼び方

名 称 及 び 種 類 に よ

る。

ISO 

6743-14 

4

分 類 記 号 で 規 定 し て い

る。

変更

JIS

は名称及び種類で規定。

ISO

規格は潤滑油全般の分類

を記号化し,熱処理油は U で
始まる記号で規定している。

商習慣上 JIS の呼び方は既に定着

しており,ISO 規格の記号を採用
すると製造業者及び使用者に混乱
を与える可能性が高いため,改正

前 JIS の規定内容を踏襲。

8  表示

容 器 に 表 示 す べ き

事項を規定。

追加

製品規格の JIS として必要な表示

項目を追加。

9  熱処理
油 の 取 扱

い に 関 す
る 注 意 事

熱 処 理 油 の 取 扱 い
及 び 廃 油 処 理 に つ

い て の 注 意 事 項 を
規定。

追加

関連法令等に関する注意事項等を
追加。

附 属 書 A
(規定)

水 溶 性 焼
入 液 の 冷
却 性 能 試

験方法

B 法:中心温度測定

シ ー ス 熱 電 対 を 埋
め 込 ん だ 銀 測 温 体
を用いて 800  ℃か

ら の 冷 却 曲 線 を ア
ナ ロ グ 法 又 は デ ジ
タル法で求め,特性

温度及び 400  ℃ま
で の 冷 却 時 間 で 冷
却性能を表示する。

ISO 9950

5.2.1

測 温 体 に ニ ッ ケ ル 合 金
(インコネル 600)を用

い,最高冷却速度,最高
冷 却 速 度 を 示 す 温 度 ,
300  ℃における冷却速度
及び 600,400,200  ℃ま
での冷却時間で冷却性能
を表示する。

変更

測温体の材質及び大きさが
異なる。

JIS

:銀

ISO

:ニッケル合金(インコ

ネル)

長年用いられている JIS 法の変更
は,製造業者及び使用者に混乱を

与える可能性が高いため,測温体
材質以外は ISO 法に準拠した規定
内容となっている。今後時期を見

て ISO に改正を提案する予定。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:

ISO 6743-14:1994

ISO 9950:1995,MOD)

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

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K 2242

2012