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K 2236 : 1997

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS K 2236-1985 は改正され,この規格に置き換えられる。

JIS K 2396

との整合化を図り,不要な項目は削除した。

JIS K 2236

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)  ワックスの種類における分類試験方法


日本工業規格

JIS

 K

2236

: 1997

自動車用つや出しワックス

Polish for automobiles

序文  この規格を適用するに当たっては,その規格が引用している規格も同時に参照しなければならない。

また,本製品の使用上類似である製品に関しては,JIS K 2396(自動車用つや出しコーティング剤)があ

るが,主成分及び耐久性などが異なり,使用前の洗浄方法が異なる場合があるため,この規格とは一本化

はできない。

今般のつや出しワックス規格の改正は,

規格様式を含めて全面見直しを行い改正したもので,

改正点は密度,はっ水性,耐候性,金属に対する影響,ゴムに対する影響,プラスチックに対する影響を

新規項目として採用し,耐水光沢度に関しては測定精度の不明確さ及びはっ水性,耐候性の採用によって

削除した。

1.

適用範囲  この規格は,自動車の車体塗装表面のつや出しに用いるつや出しワックス(以下,ワック

スという。

)について規定する。ただし,はっ水性をもたないつや出しワックス及び補修用つや出しワック

ス,並びにコーティングつや出し剤には,適用しない。

備考  つや出しワックスは,ろう類,シリコーン,溶剤などを混合したもので,塗装表面に容易に塗

付することができ,塗面に光沢・保護性を与えるように作ったもの。

2.

引用規格  付表 に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構

成する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

3.

種類ワックスの種類は,

表 のとおりとする。

表 1  種類

種類

形状

記号

1

固形(

1

) WH

2

ねり状(

2

) WS

3

液状(

3

)(

4

) WL

(

1

)

附属書(規定)によって測定したちょう度が120以下で,
常温で表面変形がないもの。

(

2

)

ペースト状又はねり状で,1 種,3 種に該当しないもの。

(

3

)

附属書(規定)によって試験し,フォードカップから流
出可能なもの。

(

4

)

エアゾール及びスプレー製品は,3 種に相当するものと

して評価する。


2

K 2236 : 1997

4.

品質  ワックスの品質は,5.によって試験したとき,表 のとおりとする。

表 2  品質

規格

項目

1

2

3

試験項目

番号

密度 g/cm

3

 (20

℃) 0.70 以上

5.6

pH

値      (25℃) 5.0∼10.0

5.7

            光沢増加度 10 以上 15 以上

5.8

安定性

高温安定性

 (50

±2℃,4±0.5h)

注  3 種だけ 
 (50

±2℃,1h)

溶剤や成分の分離
など著しい状態の

変化がないこと。
また,容器を横向
きに倒したときに

内容物が流出しな
いこと。

溶剤や成分の分離
など著しい状態の

変化がないこと。

振り混ぜた後,溶
剤や成分の分離な

ど著しい状態の変
化がないこと。

5.9

[5.9.2 a)]

低温安定性

  (

−12±2℃,4±0.5h)

溶剤や成分の分離
など著しい変化が
ないこと。

溶剤や成分の分離
など著しい変化が
ないこと。

振り戻したとき,
均一な状態に復元
し,分離など著し

い 変 化 が な い こ
と。

5.9

[5.9.2 b)]

アルミニウム板

黄銅板

金 属 に 対 す る 腐 食

 (50

±2℃,48 h)

試 験 片

の外観

亜鉛めっき鋼板

目視によって認めることができる腐食がないこと。

ただし,変色は差し支えない。

5.10

天然ゴム

±5

硬 さ の
変化

IRHD

ク ロ ロ プ レ ン ゴ

±3

ゴムに対する影響

 (50

±2℃,120 h)

試験片の外観

表面のねば付き,カーボンブラックの離脱及びき裂がな

いこと。

5.11

焼 付 け ア ク リ ル
樹 脂 エ ナ メ ル メ

タリック・青

塗膜に対する影響

 (50

±2℃,6 h)

試 験 片
の外観

ア ミ ノ ア ル キ ド

樹脂エナメル・白
及び黒

塗膜にはがれ,しわ,膨れ又は変色がないこと。

5.12

ポリエチレン

プ ラ ス チ ッ ク に 対

する影響

 (50

±2℃,120 h)

試 験 片

の外観  ABS 樹脂

表面のき裂,著しい変形及び変色がないこと。

5.13

塗り広げやすさ g

0.2

以下 0.3 以下 0.3 以下

5.14

ふき取りやすさ  回 10 以下 10 以下

8

以下

5.15

不揮発分%

報告

5.16

はっ水性

報告

5.17

光沢保持率 %

参考

耐候性

接触角変化率  %

報告

5.18

5.

試験方法

5.1

一般事項  試験において共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

なお,試験上の注意事項を次に示す。

a)

保護具の着用  必要に応じて,皮膚,目などを守るために保護具を着用すること。

b)

操作  操作は,安全を確認しながら行うこと。


3

K 2236 : 1997

c)

廃棄物の処理  廃棄する試料などは,水質,大気などの汚染源とならないように処理すること。

d)

法規の順守  関連する法令・法規等に従って,取り扱うこと。

5.2

試験場所の標準状態  試験場所の標準状態は,JIS Z 8703 に規定する常温 (20±15℃),常湿 (65±

20) %

とする。

5.3

数値の丸め方  数値の丸め方は,JIS Z 8401 による。

5.4

試料採取方法  試料採取方法は,次のとおりとする。

a)

試料抜取数  同一製造条件で製造し,同一品質とみなされる製品でロットを形成し,そのロットの容

器数に応じて,

表 に示す個数を乱数表など適当な方法によってランダムに抜き取る。

表 3  試料抜取数

容器数

抜取数

 1

∼ 300

1

 301

∼ 600

2

 601

∼  1 000

3

 1 001

∼  5 000

4

 5 001

∼ 10 000

5

 10 001

以上 6

備考  抜取数については,工程能力に

応じて減じることができる。

5.5

試料の調製

5.5.1

一般製品の場合

a)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

1)

ビーカ  JIS R 3503 に規定する 2 000ml。

2)

ガラス棒  市販の適宜なもの。

3)

広口共栓瓶又はポリエチレン瓶  容量 1の市販のもの。

4)

へら  市販の適宜なもの。

5)

フォードカップ  JIS K 5400 の 4.5.4(フォードカップ No.4 法)に規定するもの。

b)  1

種の試料調製法

1)

採取した製品容器からへらで均等に試料をビーカに移し取り,溶剤の蒸発に注意しながら,温度

50

℃で 2 時間保つ。

2)

試料を室温に戻した後,ちょう度を測定し,120 以下で確認したものを試験試料とする。

備考  移し取った試料のちょう度が変化する場合は,製品現物を試験試料とする。

c)

2

種の試料調製法  採取した製品容器からへらで均等に一定量をビーカに移し取り,ガラス棒でよく

かき混ぜた後,室温で 2 時間保ったものを試験試料とする。

備考  溶剤の蒸発性が著しい場合は,製品現物を試験試料とする。

d)  3

種の試料調製法  採取した製品から一定量を均等にビーカ又は広口共栓瓶に移し取り,ガラス棒で

よくかき混ぜた後,室温で 2 時間保った後,フォードカップを用いて流出可能なことを確認したもの

を試験試料とする。

5.5.2

エアゾール製品の場合

a)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

1)

溶存ガス脱気装置

1.1)

加熱器  50℃に保つことができる恒温水槽又は可変抵抗器付マントルヒータ


4

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1.2)

かくはん装置又はマグネチックスターラ  市販のもの。

1.3)

冷却器  JIS R 3503 に規定する蛇管冷却器 380mm。

1.4)

三角フラスコ  JIS R 3503 に規定する共通すり合わせ三角フラスコ 1 000ml。

1.5)

温度計測器  JIS B 7410 に規定する温度計番号 42 又はそれと同等の温度計測器。

2)

ビーカ  JIS R 3503 に規定する 1 000ml。

3)

広口共栓瓶又はポリエチレン瓶  1の市販のもの。

b)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

5.4

で抜き取った容器にあなを開けて(

5

)

液をビーカに移し取り,混合した後,三角フラスコに 100∼

200ml

を取り,

図 に示すような溶存ガス脱気装置を組み立てる。

2)

三角フラスコ内の液を約 50℃に保ちながら,30 分間かくはんし,溶存ガス(

6

)(

7

)

を除く。

3)

三角フラスコ内の液を室温に冷却して試料とし,広口共栓瓶又はポリエチレン瓶に入れて冷暗所に

保存し,よくかき混ぜた後試験に用いる。

気泡などが認められる場合は,2)及び 3)の操作を繰り返す。

(

5

)

エアゾール製品の容器は,冷却してからあなを開けることが望ましい。また,あなの大きさは

液が出る程度に開けることが望ましい。

(

6

)

エアゾール製品の充てんガスによってワックスに対する溶存ガス量は異なるが,二酸化炭素,

液化石油ガス,ジメチルエーテルなどの単体又は混合充てんガスの場合は,b)の操作を省くこ

とができる。

(

7

)

市販製品で,

低沸点溶剤を使用している場合は,

約 50℃での加熱が適当でないものがあるから,

十分に注意する。

なお,

(

5

)

(

7

)

の操作に関しては,安全性を確認しながら操作すること。

図 1  溶存ガス脱気装置の一例


5

K 2236 : 1997

5.6

密度

5.6.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

はかり  0.01g まで量れるもの。

b)

比重カップ  JIS K 5400 の 4.6.2(比重カップ法)に規定するもので,図 に示す形状・寸法で,内容

量が 100ml のもの。材質は,黄銅製クロムめっき仕上げ又はステンレス鋼で,カップの質量は 200g

以下とする。

なお,吹出しあなは,試料の流動性に応じて適宜なものを選ぶ。

c)

恒温槽  20.0±0.5℃に保つことのできるもの。

図 2  比量カップの一例

5.6.2

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

比重カップの容量測定

1)

比重カップ及びふたをよく洗浄し,乾燥させて,その質量を 0.01g のけたまで量る。

2)

約 20℃に調整した水を比重カップに満たし,気泡が入らないようにカップのふたをする。

3) 20

℃の恒温水槽中に首部まで浸せきし,約 1 時間静置する。

4)

ふたにあふれた水を清浄な布片でふき取り,比重カップを引き上げて周辺の付着水をふき取り,乾

燥後,直ちに質量を量る。このとき手の熱で膨張して,水があふれないように注意する。

5)

比重カップの容量を,次の式で計算する。

d

M

M

W

1

2

3

=

ここに,

W

3

比重カップの容量 (cm

3

)

M

2

水を満たした比重カップの質量 (g)

M

1

比重カップの質量 (g)

d

 20

℃における水の密度 (0.998 20g/cm

3

)

b)  1

種の場合は,次によって密度を測定する。

1)

比重カップに入れられる程度に試料を加熱溶解し,あらかじめ質量を量った比重カップに試料約 8

分目∼9 分目を 2∼3 回に分けて空洞ができないように充てんする。


6

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2)

比重カップにふたをして,20℃の恒温水槽中に首部まで浸せきし,約 1 時間静置する。

3)

比重カップを引き上げて周辺の付着水をふき取り,乾燥後,直ちに質量を 0.01g のけたまで量る。

4)

ふたを開け,試料の上からあらかじめ 20℃に調整した水で比重カップを満たし,その後,ふたをし

て,あふれた水をふき取る。

5)

比重カップの表面を自然乾燥後,直ちに質量を 0.01g のけたまで量る。

6)

計算  密度は,次の式によって算出し,小数点以下 2 けたに丸める。

d

W

W

W

1

5

4

=

4

3

2

1

W

W

W

W

S

=

ここに,

S

:  密度 (20℃) (g/cm

3

)

W

1

比重カップに試料を入れたときの質量 (g)

W

2

比重カップの質量 (g)

W

3

比重カップの容量 (cm

3

)

W

4

比重カップに入れた水の容量 (cm

3

)

W

5

比重カップに試料と水が入ったときの質量 (g)

d

20

℃における水の密度 (0.998 20g/cm

3

)

c)

2

種の場合は,次によって密度を測定する。

1)

あらかじめ 20℃で a) 1)に従って,比重カップの質量を量る。

2)

カップに入れられる程度に試料(

8

)

を加熱溶解し,あらかじめ質量を量った比重カップに試料約 100g

を空洞ができないように充てんし,

試料が固まらない内にふたをした後,あふれた試料をふき取る。

(

8

)

空洞ができないよう充てんし,泡などが見受けられる場合は,数回に分けて充てんし,ふたを

した後,過剰な試料をふき取る。

3) 20

℃の恒温水槽中に首部まで浸せきし,約 1 時間静置する。

4)

比重カップを引き上げて周辺の付着水をふき取り,乾燥後,直ちに質量を 0.01g のけたまで量る。

5)

計算  密度は,次の式によって算出し,小数点以下 2 けたに丸める。

3

2

1

W

W

W

S

=

ここに,

S

:  密度 (20℃) (g/cm

3

)

W

1

比重カップに試料を入れたときの質量 (g)

W

2

比重カップの質量 (g)

W

3

比重カップの容量 (cm

3

)

は,a) 5)による。

d)  3

種の場合は,次によって密度を測定する。

1)

試料(

8

)

に泡が入らないように注意して,a) 1)に従って量った比重カップ一杯に入れ,ふたをして,

ふたの穴から吹き出した余分の試料をぬぐい取る。ただし,試料は 20℃以下のもの。

2) 20

℃の恒温水槽中に首部まで浸せきし,約 1 時間静置する。

3)

比重カップの質量を 0.01g のけたまで量る。

4)

計算  密度は,c) 5)の式によって算出し,小数点以下 2 けたに丸める。

5.7

pH

5.7.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

pH

計  JIS Z 8802 に規定するもの。

b)

ガラス容器  コニカルビーカ又は広口共栓瓶で,pH の測定に適するもの。


7

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c)

水浴  ガラス容器の加熱に適するもの。

5.7.2

試薬  試薬は,次のとおりとする。

a)

水  JIS K 8001 の 3.6(3)(二酸化炭素を含まない水)に規定するもの。

b)

エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するもの。

c)

アルコール混合液  エタノール(95)と水とを体積比 8 対 2 で混合し,0.1mol/水酸化ナトリウム溶液で

pH

値 7.0±0.1 に調整したもの。このアルコール混合液 1当たり 0.1mol/水酸化ナトリウム溶液 4ml

以上使用してはならない。

5.7.3

操作  操作は,次のいずれかによって行う。

a)

水溶性又は乳化性(

9

)

のものは,試料約 2g をガラス容器に量り取り,水 100ml 中にかき混ぜながら加

え,5 分間混合し,その液を 25℃に調整し,pH 計を用いて JIS Z 8802 の 7.(操作方法)によって pH

値を測定する。この操作を 2 回繰り返す。

なお,測定中の液温は±1℃以上の変動があってはならない。

(

9

)

乳化性の場合,W/O 型のものは非水溶性として処理する。

b)

非水溶性又は油性及び固形のものは,試料約 2g とアルコール混合液 100ml とをガラス容器に量り取

り,十分に混合し,その液を 25℃に調整した後,pH 計を用いて JIS Z 8802 の 7.によって pH 値を測

定する。この操作を 2 回繰り返す。ただし,固形のものは,水浴を用いて加熱しても差し支えない。

なお,測定中の液温は±1℃以上の変動があってはならない。

5.7.4

計算  2 回の測定値の差が 0.2 以下のときは平均値を求め,JIS Z 8401 によって小数点以下 1 けた

に丸める。ただし,2 回の測定値の差が 0.2 を超えた場合は,試験を 1 回だけやり直し,その値と前回の測

定値のいずれかと 0.2 以下であるときは,その値との平均値を取る。前回の測定値のいずれとも 0.2 を超え

る差を生じたときは,装置及び容器を点検し,試験をやり直す。

5.8

光沢増加度

5.8.1

試薬,装置及び器具  試薬,装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

エタノール(95)  5.7.2 b)に規定するもの。

b)

光沢度計  JIS Z 8741 に規定する鏡面光沢度測定装置で,60°鏡面光沢度を測定できるもの。

c)

磨き出し装置  固定台板及び磨き板を試験片の上で長軸方向に運動距離 22cm 以上,1 分間に 50±15

往復できる装置を備えたもので,往復運動にかかる力ができるだけ磨き板に影響しないもの。固定台

は中央部に試験片を置き,長軸方向の前後に,ほぼ同じ厚さ,同じ幅で長さ約 100mm の板を,運動

の同軸方向に直列に並べて,試験片を固定させることができるもの。

なお,磨き板は厚さ約 15mm,幅約 70mm,長さ約 80mm の木台の下面に,厚さ約 5mm の同寸法の

軟らかいゴム板を接着剤で張り,木台の上面に同じ幅と長さの金属製おもりをねじで留めて,全体の

質量が 450±25g になるようにしたものを用いる。

d)

布片  綿製片面ネル又は綿製両面ネル及び綿製ネルのいずれか。

e)

洗浄液  JIS K 3370 に規定する洗剤 1 を水 99 の割合で希釈したもの。

f)

耐水研磨紙  JIS R 6253 に規定する研磨紙。

5.8.2

試験片の作製  試験片の作製は,次のとおりとする。

a)

材質は,JIS G 3141 に規定する鋼板 SPCC-SD で,厚さ約 0.7mm,幅約 70mm,長さ約 150mm のもの

3

枚を用いて,耐水研磨紙 180 番に JIS K 8102 に規定するエタノール(95)を浸して研磨した後,JIS K 

5538

に規定するラッカーシンナーで脱脂したものを使用するか,又は JIS G 3141 に規定する鋼板

SPCC-SD

で,厚さ約 0.7mm,幅約 70mm,長さ約 150mm のもの 3 枚を用いて,りん酸塩処理した後,


8

K 2236 : 1997

電着塗装した塗装板。

なお,電着塗装の膜厚は,20

μm 以上とする。

b)  a)

の電着塗装板以外の場合は,鋼の両面に,JIS K 5591 に規定するオイルサーフェーサーを JIS K 5400

の 3.3(5)(試料の薄め方)によって薄め,3.3(7)(塗り方)によって 3 回塗り重ね,常温で 3 時間以上

放置し,塗膜の乾燥状態が指触乾燥以上になった後,50±2℃に保った乾燥器に 2 時間入れて硬化させ

る。硬化させた後,取り出して常温で 1 時間放置する。次に塗面を耐水研磨紙 400 番を用いて平滑に

なるまで水研ぎした後(

10

)

,洗浄液及び水で洗浄し,乾燥させる。電着塗装板の場合も,耐水研磨紙

400

番を用いて平滑になるまで水研ぎした後(

10

)

,洗浄液及び水で洗浄し,乾燥させる。

(

10

)

平滑に研磨したとき,金属表面が露出してはならない。

c)

研磨した塗面に,JIS K 5651 に規定するアミノアルキド樹脂エナメルの 1 種の黒を JIS K 54100 

3.3(5)

によって薄め,3.3(7)によって 3 回塗り重ね,水平にして常温で 20 分間放置し,次に 120±10℃

に保った乾燥器で 30 分間焼き付けた後,取り出して常温で 1 時間放置した後に測定した塗膜の厚さが

20

∼30

μm となるような量とする。

乾燥した上塗り塗装板(

11

)

を 24 時間放置する。この面を試験面としたものを塗装板とする。

なお,試験面の裏面及び周辺をあらかじめ同種の塗料で 2,3 回塗り包んでおくことが望ましい。

また,上記のはけ塗り塗装の代わりに,エアスプレーや静電塗装を施して,塗膜の厚さが 20∼30

μm

にしたものを使用してもよい。

(

11

)

上塗り塗装板の塗面の60°鏡面光沢度は,JIS K 54007.6(鏡面光沢度)によって測定したと

き,中央部の任意の5点の測定値が,90以上でなければならない。

d)

上塗り塗装板を平らな板の上に置き,耐水研磨紙 2000 番を用いて軽く研磨した後,水 3 に対して粒度

3

∼4

μm のけい(珪)藻土を 1 の割合(

12

)

でよく分散させる。その分散液を布に付け,軽く均一に研磨

する。次に,洗浄液で洗い,更によく水洗いして水を切り,乾燥後,中央部の任意の 5 点の 60°鏡面

光沢度が 60±5 になるように塗面を調整したものを試験片とする。

(

12

)

水とけい藻土の分散割合は,吸油量の大きい場合は,4 : 1の割合で研磨することが望ましい。

5.8.3

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

試験片を磨き出し装置の上に固定する。

b)

三つ折りにした約 70×100mm の布片を磨き板にびょうなどで固定する。この場合,磨き面側に折り

端がこないように注意する。

c)

磨き面の布片に試料約 4g 又は 4ml を取り,試験片上を 100 往復して磨いた後,更に試料約 2g 又は 2ml

を追加して 100 往復する。

d)

磨き終わった試験片は,そのまま 20∼40 分間放置した後,四つ折りにした約 100×100mm の布片に

取り替えて十分につやが出るまでふきあげる。

e)

つや出し操作後,試験片 3 枚の中央部の任意の 5 点の 60°鏡面光沢度を測定する。

5.8.4

計算  光沢増加度は,次の式によって算出し,小数点以下 1 けたに丸める。

a)

試験片 3 枚のそれぞれの光沢増加度は,次の式によって算出する。

Δ

G

G

B

G

A

ここに,

Δ

G

光沢増加度

G

A

操作前の試験片の 60°鏡面光沢度の平均値

G

B

操作後の試験片の 60°鏡面光沢度の平均値

b)  3

枚の試験片光沢増加度のうち,近似する 2 個の値の平均値を光沢増加度とする。


9

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5.9

安定性

5.9.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  50±2℃に保つことができる空気浴装置。

b)

低温槽  −12±2℃に保つことができる低温装置。

c)

透明ガラス製平底試験管  内径約 20mm,高さ約 120mm のもの。

5.9.2

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

高温安定性

1)

1

種及び 2 種の試料は,抜き取った製品容器を,ふたをしたまま 50±2℃に保った恒温槽に 4.0±0.5

時間入れた後取り出し,常温で 2 時間放置した後ふたを取り,表面の状態を目視及び手ざわりで調

べる。1 種については,目視によって,溶剤や成分の分離など著しい状態の変化及び容器を横向き

に倒したときに中身の流出の有無を調べる。

2)

2

種については,目視によって溶剤や成分の分離など著しい状態の変化の有無を調べる。

3)

3

種の試料は,透明ガラス製平底試験管に約 100mm の高さまで入れて栓をする。50±2℃に保った

恒温槽に 1 時間入れた後,取り出し,常温で 1 時間放置する。この操作を 3 回繰り返した後,軽く

振り混ぜて,溶剤や成分の分離など著しい状態の変化の有無を目視によって調べる。

b)

低温安定性

1)

1

種及び 2 種の試料は,抜き取った製品容器を,ふたをしたまま−12±2℃に保った低温槽に 4.0±

0.5

時間入れた後,取り出し,常温で 4 時間放置してからふたを取り,試料の表面の状態及び内部の

状態を目視で,溶剤や成分の分離など著しい状態の変化の有無を調べる。

2)

3

種の試料を,透明ガラス製平底試験管に約 100mm の高さまで入れて栓をする。−12±2℃に保っ

た低温槽に 1 時間入れた後,取り出し,常温で 1 時間放置する。この操作を 3 回繰り返した後,軽

く振り混ぜ,溶剤や成分の分離など著しい状態の変化の有無を調べる。

5.10

金属に対する腐食性

5.10.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  5.9.1 a)による。

b)

広口共栓瓶  JIS R 3503 に規定する容量 500ml のもの 3 個。

c)

耐水研磨紙  JIS R 6253 に規定する AA 又は CC の 320 番。

d)

デシケーター  市販の適宜なもので,乾燥剤としてシリカゲルを入れたもの。

e)

布片  5.8.1 d)による。

5.10.2

試薬  アセトン JIS K 8034 に規定するもの。

5.10.3

試験片  試験片の寸法は,90mm×13mm で,材質は次のとおりとする。

a)

アルミニウム板  JIS H 4000 に規定する A2024P,厚さ約 2mm。

b)

黄銅板  JIS H 3100 に規定する黄銅板 C2801P,厚さ約 2mm。

c)

亜鉛めっき鋼板  JIS G 3302 に規定する SGCC,厚さ 2∼4mm。

5.10.4

試験片の準備  試験片の表面を水で洗い流しながら,耐水研磨紙(

13

)

で,表面の汚れがなくなるま

で磨き,水洗後アセトンで洗い,室温でデシケーター中に 1 時間以上放置する。ただし,亜鉛めっき鋼板

は,研磨を行わず,水洗後アセトンで洗い,室温でデシケーター中に 1 時間以上放置する。

(

13

)

研磨紙は,異種金属ごとに取り替え,清浄にした試験片は,きず,汚れなどが付かないように

注意して取り扱う。

5.10.5

操作  操作は,次のとおり行う。


10

K 2236 : 1997

a)

3

種類の試験片の片面に,試料を約 0.1g 又は 0.1ml ずつ取り,布片で均一に塗り広げる。

b)

同種類の試験片 2 枚を一組として,相互に接触しないように広口共栓瓶に入れて栓をする。

c)

3

個の広口共栓瓶をあらかじめ 50±2℃に調節した恒温槽に入れ,48 時間静置する。

d)

広口共栓瓶を室温まで放冷した後,試験片を取り出し,アセトンを浸した柔らかい布片で付着した試

料をふき取る。

e)

試験片を自然乾燥した後,表面の腐食状態を目視(

14

)

によって調べる。

(

14

)

目視する場合,明るさが600∼650ルックス程度の明るさのもとで行う。

5.11

ゴムに対する影響

5.11.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

硬さ試験機  JIS K 6301 に規定するゴム硬さ試験機。

b)

恒温槽  5.9.1 a)による。

c)

デシケーター  5.10.1 d)による。

d)

広口共栓瓶  JIS R 3503 に規定する 500ml 2 個。

e)

ガーゼ  市販の適宜なもの。

f)

試験片を固定する金具  市販の適当なもの。その一例を図 に示す。

g)

布片  5.8.1 d)による。

図 3  試験片を固定する金具の一例

5.11.2

試験片  JIS K 2397 の 6.4.3(試験片)に規定する天然ゴム及びクロロプレンゴムとし,寸法は,

約 20×50×2mm のもの各 3 枚。

5.11.3

試験片の準備  天然ゴム及びクロロプレンゴムそれぞれ 3 枚を用い,水で湿らせた清浄なガーゼで

軽くふいた後,24 時間デシケーター中に入れて置く。

5.11.4

試料  5.5 に規定するもの。

5.11.5

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

各ゴム試験片の片面を,硬さ試験機を用いて任意の 5 点の硬さを測定し,平均する。

b)

硬さを測定した面に,試料約 0.1g 又は 0.1ml を布片で均一に塗り広げ,塗布面を上にし,試験片を固

定する金具に取り付けて,2 個の広口共栓瓶に入れて栓をする。

c)

あらかじめ 50±2℃に調節した恒温槽に入れ,120 時間放置する。

d)

試験片を取り出し,取付け金具を外した後,常温になるまで放冷する。


11

K 2236 : 1997

e)

試験片の表面状態を触感及び目視(

14

)

によって調べる。

f)

それぞれの試験片の硬さを a)によって測定する。

5.11.6

計算  硬さの変化は,次の式によって算出し,それぞれ 3 枚の平均値を求める。

H

H

2

H

1

ここに,

H

:  硬さの変化 (IRHD)

H

1

:  試験前の試験片の硬さ (IRHD)

H

2

:  試験後の試験片の硬さ (IRHD)

5.12

塗膜に対する影響

5.12.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  5.9.1 a)による。

b)

デシケーター  5.10.1 d)による。

c)

布片  5.8.1 d)による。

5.12.2

試薬  エタノール(95)  JIS K 8102 に規定するもの。

5.12.3

試験片の作製  試験片の作製は,5.8.2 a)c)による。

a)

上塗り塗料は,次のものを用いる。

焼付アクリル樹脂エナメル塗装板には,市販の焼付アクリル樹脂エナメルのメタリックを用い,色

は青とする。アミノアルキド樹脂エナメル塗装板には,JIS K 5651 に規定する 1 種を用い,色は白・

黒(ソリッド色)とする。

b)

上塗り塗装板の塗膜厚は,20∼30

μm とする。

5.12.4

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

布片を用いて,試験板の表面を軽くふいた後,約 1 時間デシケーター中に入れ,静置する。

b)

試験板に試料約 2g 又は 2ml を塗布し,布片を用いて均一に塗り広げる。

c)

試験板を 50±2℃の恒温槽中に 6 時間静置した後,取り出して常温で約 1 時間静置する。エタノール

(95)

で湿らせた清浄な布片で塗膜の表面をふいた後,塗膜の表面状態を目視(

14

)

によって調べる。

5.13

プラスチックに対する影響

5.13.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

恒温槽  5.9.1 a)による。

b)

広口共栓瓶又はポリエチレン瓶  5.5.1 a)(3)による。

c)

デシケーター  5.10.1 d)による。

d)

布片  5.8.1 d)による。

5.13.2

試薬  試薬は,次のものとする。

a)

2

−プロパノール  JIS K 8839 に規定するもの。

b)

エタノール(95)  5.7.2 b)に規定するもの。

5.13.3

試験片  試験片の材質は,下記のものとし,その寸法は,25×50×2mm とする。

a)

ポリエチレン  JIS K 6922-1 の附属書(ポリエチレン成形材料)に規定する 1 種低密度ポリエチレン。

b)  ABS

樹脂  JIS K 6873 に規定する ABS 樹脂板 A 種。

5.13.4

試験片の準備  試験片は,布片で軽くふき,自然乾燥する。試験片の枚数は,各プラスチックにつ

いて 2 枚とし,約 24 時間室温でデシケーター中に保持したものを用いる。

5.13.5

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

2

種類の試験片の片面に,試料を約 0.1g 又は 0.1ml ずつ塗布し,布片で均一に塗り広げる。


12

K 2236 : 1997

b)

同種類の試験片 2 枚を一組として,相互に接触しないように広口共栓瓶に入れて栓をする。

c)

2

個の広口共栓瓶を 50±2℃に調節した恒温槽に入れ,120 時間静置する。

d)

広口共栓瓶を取り出し,室温まで放冷した後,試験片を取り出し,乾いた柔らかい布片で付着した試

料をふき取り 2−プロパノール又はエタノール(95)で浸した柔らかい布片でプラスチック表面をふく。

e)

試験片を自然乾燥した後,表面の変形や変色の状態を目視(

14

)

によって調べる。

5.14

塗り広げやすさ

5.14.1

装置,試験片,器具及び試薬  装置,試験片,器具及び試薬は,次のとおりとする。

a)

はかり  5.6.1 a)による。

b)

試験片  JIS G 3141 に規定する鋼板 SPCC-SD で,5.8.2 a)c)によって作成したもの。ただし,試験片

の寸法は,約 200×200mm のもの 2 枚。

c)

平形はかり瓶

φ

40

×20mm。

d)

布片  5.8.1 d)に規定する寸法約 30×60mm のもの。

e)

リグロイン  JIS K 8937 に規定する 1 級。

f)

洗浄液  5.8.1 e)に規定するもの。

5.14.2

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

試験片をリグロインに浸した布片で清浄にした後,洗浄液及び水で洗浄して乾燥する。

b)

平形はかり瓶の中に約 30×30mm になるように布片を二つ折りにして入れ,その上に試料を約 0.5g 取

り,ふたをして質量を 0.01g のけたまで量る。

c)

試料の付着した布片を取り出し,試験片の中央部から指先で円弧を描きながら全面に一様に塗り広げ

る。

d)

塗り広げた後,直ちに布片を付着試料とともにはかり瓶に戻し,ふたをして質量を 0.01g のけたまで

量る。

e)

残りの試験片及び布片を用いて同じ操作を行う。

5.14.3

計算  塗り広げやすさは,次の式によって算出し,2 回の平均値を小数点以下 2 けたまで求める。

S

G

A

G

B

ここに,

S

塗り広げやすさ (g)

G

A

はかり瓶,布片及び試料の質量 (g)

G

B

操作後のはかり瓶,布片及び試料の質量 (g)

5.15

ふき取りやすさ

5.15.1

試験片及び器具  試験片及び器具は次のとおりとする。

a)

試験片  5.14.1 b)によって作成した試験片に試料を塗付したもの。

b)

おもり  高さ約 45mm,長さ約 80mm,幅約 55mm で質量約 1kg のもの。

参考  分銅を使用する場合は,三級基準分銅 1kg がある。

c)

布片  5.8.1 d)による。

5.15.2

操作  試験片を常温で約 30 分間放置して乾燥し,布片を約 100×100mm の大きさになるように四

つ折りとし,その上におもりを載せ,布片の一辺の両端を両手で持ち,試験片の中心を十文字に交差する

ように,縦横交互に引き,縦横両方向の交差を一交差として,交差した部分に固形物,著しい曇り,むら

がなくなるまで交差を繰り返し,交差数を数える。この場合,布片の使用面は取り替えてはならない。

5.15.3

計算  ふき取りやすさは,2 枚の試験片についての交差数の平均値とする。

5.16

不揮発分


13

K 2236 : 1997

5.16.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

化学はかり  JIS K 0050 の 8.1(1)(化学はかり)による。

b)

平形はかり瓶又はアルミニウム製皿  JIS R 3503 に規定する平形はかり瓶

φ

60

×30mm 又は約

φ

60

×

30mm

のアルミニウム製皿いずれか 2 個。

c)

水浴  平形はかり瓶又はアルミニウム製皿の加熱に適するもの。

d)

恒温乾燥器  105±2℃に保つことができるもの。

e)

デシケーター  5.10.1 d)に規定するもの。

5.16.2

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

質量既知の平形はかり瓶又はアルミニウム製皿 2 個に,それぞれ試料約 5g を 0.01g のけたまで量り取

る。

b)

水浴上で溶剤の大部分が蒸発するまで加熱する。

c) 105

±2℃に保った恒温乾燥器に入れ,約 4 時間乾燥する。

d)

恒温乾燥器から取り出し,デシケーター中で 1 時間放冷後,質量を 0.01g のけたまで量る。

5.16.3

計算  不揮発分は,次の式によって算出し,2 個の平均値を小数点以下 2 けたに丸める。

100

×

=

A

B

W

W

R

ここに,

R

:  不揮発分 (%)

W

A

試料の質量 (g)

W

B

操作後の試料の質量 (g)

5.17

はっ水性

5.17.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

全量フラスコ  JIS R 3503 に規定する 1 000ml。

b)

布片  5.8.1 d)による。

c)

接触角測定装置  市販の液滴法による接触角測定装置(測定範囲 0∼180°)。

1)

液滴法の測定に当たって,JIS K 8001 の 3.6(3)に規定する水の四ふっ化エチレン樹脂板上の接触角

が 109.2°∼110.2°であることを確認すること。接触角測定装置に附属する標準液滴基準サンプル

がある場合は,そのサンプルで接触角を確認しても差し支えない。

2)

液滴の蒸発などが起こるため,速やかに測定すること。

d)

試験片  5.8.2 a)c)の操作によって得られたもの。

5.17.2

洗浄液  5.8.1 e)に規定するもの。

5.17.3

試験片の調製  試験片を粒度 1∼2

μm のアルミナ 1 対水 3 の割合で分散させた液に布片に付けて研

磨した後,洗浄液で洗浄し,水でよく洗い流して水を切り,常温で 30 分間乾燥させる。乾燥後,中央部の

任意の 5 点の接触角が 80±3°になるように調整する。

5.17.4

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

 80

±3°に調製した試験片の任意の 5 点の接触角を測定し,平均値を求める。

b)

試験片に布片を用いて試料を約 1g 又は約 1ml を一様に塗り広げる。

c)

試料を塗布した試験片は,そのまま 20∼40 分間放置した後,四つ折りにした約 100×100mm の布片

で十分につやが出るまでふき上げ,約 2 時間常温に放置した後,接触角測定装置で中央部の任意の 3

点の接触角を測定し,平均値を求める。

5.17.5

計算  はっ水性は,次の式によって算出し,小数点以下 1 けたに丸める。


14

K 2236 : 1997

C

C

1

C

2

ここに,

C

平均接触角の差  (°)

C

1

試料を塗布した試験片の平均接触角  (°)

C

2

調製した試験片の平均接触角  (°)

5.18

耐候性  ワックスの耐候性は,JIS Z 2381 による屋外暴露試験又は促進耐候試験,JIS B 7753 による

サンシャインカーボンアーク灯式試験,JIS B 7754 によるキセノンアークランプ式試験のいずれかの方法

によって試験し,その結果を記録する。

なお,耐候性試験が自社でできない場合は,公的試験機関(

15

)

に委託することができる。

(

15

)

耐候性試験を委託できる公的試験機関としては,財団法人日本ウエザリングセンター及び財団

法人日本塗料検査協会などがある。

5.18.1

耐候性試験に関する共通事項

a)

シール材  JIS C 2338 に規定する粘着テープ又はこれと同等以上のシール性をもつ塗料など。

b)

試験板  5.8.2 c)に規定するアミノアルキド樹脂エナメル塗装の白色板を 5.8.1 e)に規定する洗浄液を

用いて,よく洗浄し,水でよく洗い流して水を切った後,乾燥させたものを試験板とする。寸法は,

約 70×150×0.7mm のもの 6 枚(

16

)

c)

試験片の調製  上記 b)に規定する試験板 6 枚(

16

)

を常温で 1 時間乾燥した後,周囲と裏面とをシール材

を用いてシールし,それに試験板の片面に試料約 1g 又は約 1ml を塗布し,軽くふいた後,常温で約

20

分間乾燥させた後,よくふき上げ,更に常温で約 1 時間乾燥したものを試験片とする。

d)

保存試験片  上記 c)の試験片 3 枚を保存試験片(

16

)

とする。

(

16

)

試験片及び保存試験片は,塗膜に悪い影響を与えるガス,蒸気,ほこりなどが少なく,日光が

直射しないところに塗布面を裏にして保存する。

e)

試験片及び保存試験片の標識  試験片及び保存試験片の標識の位置は,試験片及び保存試験片の端

部・裏面など,耐候性試験及びその評価に支障のない位置とする。標識の内容は,試料の種類・耐候

性試験の場所・条件などとし,記号・番号などを用いて簡単にし,試料に影響を与えない方法で耐候

性試験後も明らかに識別できるもの。

f)

光沢  光沢は,5.8.1 b)に規定する装置を用いて測定する。

g)

接触角  接触角は,5.17.1 c)に規定する装置を用いて測定する。

h)

耐候性試験結果の記録  耐候性試験後の試験片及び保存試験片を観察した結果は,その都度記録し,

全期間終了後にまとめて,試料の耐候性を評価し記録する。

i)

気象観測  耐候性試験場又はその所在地の気象は,定期的に観測記録し,その記録(

17

)

は,耐候性試験

の成績を評価する際の参考にする。

気象に異常があったときは別に記録しておく。気象観測の項目は,

天候・気温・湿度・降水量・日照時間・日射量のとおりとする。

(

17

)

耐候性試験場の所在地近くの気象官署のデータでもよい。ただし,その場合には耐候性試験場

との位置関係を付記する。

j)

耐候性試験結果の管理  ワックス製造業者など自身が行う耐候性試験の結果については,試験終了後

の試験片及び保存試験片は 1 年間保管する。

k)

耐候性試験の確認  ワックスの耐候性試験は,組成変更した場合及び自然環境の変動によって,2 年

に 1 回,確認試験を行うことが望ましい。

5.18.2

屋外暴露試験  屋外暴露試験は,次のとおり行う。

a)

標準的暴露場  屋外暴露試験をする場合,促進耐候性試験の結果との高度の相関を期待することは困


15

K 2236 : 1997

難であるが,実車の屋外暴露環境に近づけるために,紫外線量を季節に合わせて試験することが必要

な関係があり,屋外暴露試験を銚子以外の場所で行う場合は,

表 の紫外線量基準に合うように紫外

線量を換算して,試験しなければならない。

参考  JIS Z 2381 の 4.(暴露場)の参考にある標準的暴露場としての財団法人日本ウエザリングテス

トセンター暴露試験場を指す。

表 4  JIS Z 2381 による標準的暴露場における紫外線量

銚子における南面 30 度の紫外線量  (MJ/m

2

)

1

2

3

4

5

6

7

8

9

月 10 月 11 月 12 月

20.29 21.93 27.91 31.70 38.18

31.39

36.18

39.22

27.85

23.06 18.24 17.74

b)

装置,器具及び材料  装置,器具及び材料は,次のとおりとする。

1)

直接暴露試験装置は,JIS Z 2381 に規定するもの。

2)

耐候性試験台は,鋼材・木材などで強固に作り,試験片相互間の接触による影響が生じないように,

適当な間隔をあけて試験片を固定できる試験片保持枠を備え,適当な塗料で塗装して試験片を損傷

しないようにしたものとする。一例を

図 に示す。

耐候性試験台は,試験片の試験面を正南の上方に向け,水平面との角度がその場所の緯度よりも

約 5 度小さく(

18

)

,試験片の最下端が耐候性試験台設置面から 500mm 以上の高さに位置するように

保って強固に設置する。試験片保持枠は,耐候性試験中及び取付け・取外しのときに試験片を損傷

することなく,また試験片の下端が水に浸されることがなく,激しい風雨でも試験片が外れること

がないような構造のものとする。

(

18

)

関東地方,近畿地方などでは約30度とする。

図 4  耐候性試験台の一例

c)

耐候性試験場で耐候性試験を行う場所  正東から正南までと正南から正西までの方位において,日の

出 30 分後から日没 30 分前までの間に,日光の直射・通風・降水を妨げるような地上物件がなく,日

光の照り返し・ほこりの舞い上がり・冠水などを防ぐ処置を施し,有害ガス・蒸気などの環境汚染因

子の少ない場所とする。


16

K 2236 : 1997

d)

耐候性試験の実施  耐候性試験の実施は,原則として毎年 4 月を試験開始期日とする。ただし,エネ

ルギー量の換算で,4 月以降の照射紫外線量と同等の条件であるときは,4 月開始でなくてもよい。

なお,1 か月の日数換算は 30 日とする。

e)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試験開始時期が 4 月開始以外は,上記 d)に従って,屋外暴露試験を原則として 35 日とする。

2)

試験片及び保存試験片のそれぞれの光沢を光沢計を用いて測定する。

3)

試験片及び保存試験片のそれぞれの接触角を接触角測定装置を用いて測定する。

4)

試験片を暴露試験装置に取り付ける。

5)

 35

日後,試験片を暴露試験装置から抜き取り,水洗いし,室内に 24 時間以上放置した後,保存試

験片と試験片の光沢及び接触角を測定した後,外観の変化を調べる。ただし,試験片の周辺及び塗

膜の端からそれぞれ幅 10mm 以内の塗膜は,測定の対象としない。

6)

屋外暴露 35 日後の光沢保持率及び接触角変化率を計算する。

f)

計算

1)

暴露試験 35 日後の試験板 3 枚のそれぞれの光沢保持率は,次の式によって算出する。

100

1

2

×

=

G

G

G

ここに,

G

光沢保持率 (%)

G

1

試験前の 60°鏡面光沢度

G

2

試験後の 60°鏡面光沢度

2)

暴露試験 35 日後の試験板 3 枚のそれぞれの接触角変化率は,次の式によって算出する。

100

1

2

×

=

C

C

S

ここに,

S

接触角変化率 (%)

C

1

試験前の接触角  (°)

C

2

試験後の接触角  (°)

5.18.3

サンシャインカーボンアーク灯式  サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験は,次のとお

り行う。

a)

サンシャインカーボンアーク灯式の照射時間  サンシャインカーボンアーク灯式の照射時間は,試験

片サンシャインカーボンアーク灯の光を 150 時間照射する。

備考  促進耐候性試験の結果は,一般に屋外暴露試験の結果との高度の相関を期待することは困難で

あるが,試験時間の短縮と耐候性把握のために行うものである。

b)

装置及び器具  サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験装置は,JIS B 7753 に規定するサン

シャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験機で,ガラス製フィルターの種類は A とし,運転条件は

表 によって行う。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試験片 3 枚を光沢度計及び接触角測定装置を用いて,光沢及び接触角を測定する。

2)

試験片を試料ホルダーの上下に取り付け,試料ホルダー試験回転枠に取り付ける。

3)

装置を

表 の条件で運転し,試料を塗布した試験片を 150 時間照射した後,水洗いし,室内に 24

時間以上放置した後,保存試験片及び試験片の光沢,接触角を測定する。


17

K 2236 : 1997

表 5  サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機の運転条件

運転条件

範囲 48∼52

放電電圧 V

中心値 50

(

±2%)

範囲 58∼62

放電電流 A

中心値 60

(

±2%)

ガラスフィルターの使用時間  h

2  0 0

を超えないこと

ブラックパネル温度計の示度  ℃

63

±3

圧力

MPa

0.08

∼0.13

水量 ml/min

2 100

±100

噴射時間 120 分間照射中に 18 分間

水質 pH6.0∼8.0,導電率 200

μS/cm 以下

水の噴射条件

水温  ℃ 16±5

d)

計算

1)

サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験 150 時間照射後の試験片 3 枚のそれぞれの光沢保

持率は,5.18.2 f) 1)の式によって算出する。

2)

サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験 150 時間照射後の試験片 3 枚のそれぞれの接触角

変化率は,5.18.2 f) 2)の式によって算出する。

5.18.4

キセノンアークランプ式  キセノンアークランプ式促進耐候性試験は,次のとおり行う。

a)

キセノンアークランプ式の照射時間  キセノンアークランプ式の照射時間は,試験片をキセノンアー

クランプの光を 150 時間照射する。

b)

装置及び器具  キセノンアークランプ式耐候性試験機は,JIS B 7754 に規定するキセノンアークラン

プ式耐候性試験機を用い,試験条件は

表 によって行う。

c)

操作  操作は,次のとおり行う。

1)

試験片 3 枚を光沢度計及び接触角測定装置を用いて,光沢及び接触角を測定する。

2)

試験片を試料ホルダーの上下に取り付け,試料ホルダー試験回転枠に取り付ける。

3)

装置を

表 の条件で運転し,試料を塗布した試験片を 150 時間照射した後,水洗いし,室内に 24

時間以上放置した後,保存試験片及び試験片の光沢,接触角を測定する。

d)

計算

1)

キセノンアークランプ式耐候性試験 150 時間照射後の試験片 3 枚のそれぞれの光沢保持率は,5.18.2 

f) 1)

の式によって算出する。

2)

キセノンアークランプ式促進耐候性試験 150 時間照射後の試験片 3 枚のそれぞれの接触角変化率は,

5.18.2 f) 2)

の式によって算出する。

表 6  キセノンアークランプ式耐候性試験装置及び試験条件

試験装置の種類

試験条件の項目

水冷 6kW キセノンアーク

灯式耐候性試験機

空冷 4.5kW キセノンアー

ク灯式耐候性試験機

空冷 2.5kW キセノンアーク

灯式耐候性試験機

装置の構造

JIS B 7754

参考図 (b)参照

ランプ冷却方式

水冷式

空冷式

空冷式

灯数 1

1

1

ランプの定格電力 kW

6.0

6.5

4.5

2.5

放電電圧 V

135

±11 190±5 95±8 61±5

放電電流 A

45

±2 35±2 48.5±2 41±2


18

K 2236 : 1997

試験装置の種類

試験条件の項目

水冷 6kW キセノンアーク
灯式耐候性試験機

空冷 4.5kW キセノンアー
ク灯式耐候性試験機

空冷 2.5kW キセノンアーク
灯式耐候性試験機

形状

内側・外側フィルター:円筒形,赤外線遮断フィルター:パネル形

分光透過率 %

参考  表 に示す。

内側  石英フィルター

紫外線遮断フィルター

外側  紫外線遮断フィルター

紫外線遮断フィルター

紫外線遮断フィルター

組合せ

中側  赤外線遮断フィルター

赤外線遮断フィルター

赤外線遮断フィルター

内側

2 000

2 000

2 000

外側

2 000

2 000

2 000

ガラス

フィルター

使用限度時
間 h

中側

2 000

2 000

2 000

分光分布

JIS D 0205

参考付図 8

JIS D 0205

参考付図 9

JIS D 0205

参考付図 10

ランプ使用開始電力 kW 
(エージング 20 時間後)

4.75 4.0  2.0

試料面放射照度 W/m

2

(波長範囲 300∼700nm)

390 (

±10%) 680

(

±10%) 320

(

±10%)

調節温度  ℃ 63±3

寸法

JIS B 7754

付図 参照

ブ ラ ッ ク パ ネ
ル温度計

仕様

JIS B 7754

の 5.9 参照

湿度 %

50

±5

アーク中心から試
料面までの距離

mm

477

∼482 251∼257 251∼257

直径 mm

960

±6 508±6 508±6

試料回転枠

回転速度

r/m [rpm]

約 1

約 1

約 3

アークランプ,試料回転枠と試料

スプレーの関係

JIS B 7754

付図 (e)

参照

JIS B 7754

付図 (b)参照

ノズルの寸法

JIS B 7754

付図 の 

は 参照

JIS B 7754

付図 の 

JIS B 7754

付図 の 参照

圧力 MPa

0.08

∼0.13

水量 ml/min

2 100

±100 160±10

噴射時間 120 分照射中に 18 分間

水質 pH 値 5.8∼8.6,250

μS/cm 以下

水 の噴射
条件

水温  ℃ 16±5

運転条件

連続照射

試験槽内の条件

槽内温度調節のとき,15℃以下の外気が直接槽内の試験品に当たらないようにす
る。

試験品の取付方法

1.

試験品は,それぞれが接触しないように取り付ける。

なお,汚染性がある試験品は,他の試験品と同時に試験してはならない。

2.

試験品は,原則として一定時間ごとに上下の位置を取り替える。

参考1.  キセノンアークランプ,ガラスフィルター,放電の安定装置については,試験機に適合したものか,又は試

験機の性能を正しく維持できるものでなければならない。

2.

フィルターの分光透過率(

19

)

の一例を

表 に示す。


19

K 2236 : 1997

表 7  分光透過率

波長 nm

フィルターの種類

275 300 320 400 700 1

000

石英ガラス 90 以上 90 以上 90 以上 90 以上 90 以上 85 以上

紫外線遮断用ガラス製フィルター   2 以下 35 以上 75 以上 90 以上 90 以上 90 以上

紫外線遮断用ガラス製フィルター  0

 0

20

以下 90 以上 90 以上 90 以上

赤外線遮断用ガラス製フィルター  0

 0

50

以上 80 以上 75 以上    7 以下

紫外線・赤外線遮断用ガラス

 0

 0

20

以下 80 以上 70 以下    5 以下

(

19

)

使用前の常温の場合の分光透過率。

6.

容器  容器は,漏れ,蒸発などのおそれのない適切な容器に入れなければならない。

7.

表示  容器の表示は,みやすいところに,次の事項を表示しなければならない。

a)

名称

b)

種類又は形状

c)

製造業者名又はその略号及び所在地

d)

製造年月日又はその略号

e)

内容量

f)

使用方法

g)

注意事項

参考 PL 対応の表示として,業界団体の自主表示規準がある。

付表 1  引用規格

JIS B 7410

  石油類試験用ガラス製温度計

JIS B 7753

  サンシャインカーボンアーク灯式耐光性及び耐候性試験機

JIS B 7754

  キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機

JIS C 2338

  電気絶縁用ポリエステル粘着テープ

JIS D 0205

  自動車部品の耐候性試験方法

JIS G 3141

  冷間圧延鋼板及び鋼帯

JIS G 3302

  溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯

JIS H 3100

  銅及び銅合金の板及び条

JIS H 4000

  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 2207

  石油アスファルト

JIS K 2220

  グリース

JIS K 2397

  自動車用解氷剤

JIS K 3370

  台所用合成洗剤

JIS K 5400

  塗料一般試験方法

JIS K 5538

  ラッカー系シンナー

JIS K 5591

  油性系下地塗料

JIS K 5651

  アミノアルキド樹脂塗料

JIS K 6301

  加硫ゴム物理試験方法


20

K 2236 : 1997

JIS K 6873

  ABS 樹脂板

JIS K 6922-1

  プラスチック−ポリエチレン (PE) 成形用及び押出用材料−第 1 部:呼び方のシステム

及び仕様表記の基礎

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)(試薬)

JIS K 8839

  2−プロパノール(試薬)

JIS K 8937

  リグロイン(試薬)

JIS R 3202

  フロート板ガラス及び磨き板ガラス

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 6253

  耐水研磨紙

JIS Z 2381

  屋外暴露試験方法通則

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

JIS Z 8741

  鏡面光沢度−測定方法

JIS Z 8802

  pH 測定方法


21

K 2236 : 1997

附属書(規定)  ワックスの種類における分類試験方法

1.

適用範囲  この附属書(規定)は,本体で規定されたワックスの種類を分類するのための,ちょう度

試験方法及びフォードカップ試験方法について規定する。

2.

ちょう度試験方法

2.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

ちょう度計  JIS K 2220 の 5.3(ちょう度試験方法)に規定するもの。一例を附属書図 に示す。

備考  針を円すいに取り替えれば JIS K 2207 の 6.3(針入度試験方法)に規定する針入度計を用いる

ことができる。

b)

円すい  附属書図 に示す形状・寸法のもので,質量 102.5±0.05g のもの。

c)

保持具  針入度計の落下機構部に取り付けて,針及びおもりを保持する金属製管で質量 47.5±0.05g

のもの。

d)

恒温空気浴  浴温を 25±2℃に保つことができるもの。

e)

試験容器  内径 100mm 以上の平底円筒形で,密閉できるふたを備えたもの。

f)

秒時計  精度が 60 秒当たり±0.1 秒で,最小目盛が 0.1 秒のストップウォッチ又は電気式タイマー。

附属書図 1  ちょう度計構成の一例


22

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附属書図 2  円すい

2.2

試料の準備  試料を試料容器に高さ 20mm 以上に満たし,25±2℃の恒温空気浴に 4 時間以上放置し

た後,ちょう度の測定に用いる。

2.3

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

円すいを 25±2℃の恒温空気浴に入れ,30 分間以上保った後,速やかに保持具に取り付ける。

b)

恒温空気浴から試験容器を取り出し,表面を平らにすることなく,試験台上に置く。

次に,ダイヤルゲージのピニオンとかけ合っている測定用ラックをいっぱいに引き上げた状態にし

て,ダイヤルゲージの指針を 0 目盛に合わせる。保持具が測定用ラックに接して止まるまで,保持具

を静かに押し上げる。

c)

ダイヤルゲージ用腕又は試験台のいずれかを上下に動かし,円すいの先端と試料の表面がほとんど接

する状態にした後,ダイヤルゲージ用腕又は試験台の支柱移動部を固定する。

d)

ちょう度計支持台及び試験容器が水平であることを確かめた後,ダイヤルゲージ用腕の微動調整機構

を調節して,円すいの先端を試料の表面に接触させる。

e)

ちょう度計留金具を押して,円すいを試料中に 5 秒間進入させる。

f)

ダイヤルゲージの測定用ラックを静かに押し下げ,保持具に接して止まったとき,ダイヤルゲージの

示度を 0.5 まで読み取る。

g)

試験は,同一試験容器中の試料について

附属書図 に示す 3 か所で,測定する。

h)

  3

個の測定値を平均し,整数に丸めて試料のちょう度とする。


23

K 2236 : 1997

附属書図 3  測定位置

3.

フォードカップ試験方法

3.1

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

a)

フォードカップ  JIS K 5400 の 4.5.4(フォードカップ No.4 法)に規定するフォードカップ。

b)

温度計  JIS B 7410 に規定する温度計 VIS,温度計番号 16 のもの。フォードカップ本体を附属書図 4

フォードカップ組立装置の一例を

附属書図 に示す。

c)

ガラス板  JIS R 3202 に規定するフロート板ガラスで,表面が平らなもの。

d)

恒温槽  23±2℃に保つことができるもの。

e)

水準器  泡水準器

f)

受器  内容積が 100m1 以上のもの。

3.2

操作  フォードカップ及び試料を,あらかじめ 23±2℃に保った後,カップの本体を水平に保ち,オ

リフィスを体温が伝わらないように注意しながら厚いゴム板などで下から押さえ,泡が入らないように試

料をフォードカップに一杯に満たす。

ガラス板を,

横から水平にフォードカップの上縁をすべらせながら,

余分の試料をかき取り,ガラス板を取り除く。

次に,オリフィスを押さえているゴム板を離し,試料の流出の有無を確認する。

附属書図 4  フォードカップ本体


24

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附属書図 5  フォードカップ組立装置の一例 

関連規格  JIS K 2396  自動車用つや出しコーティング剤

米国連邦規格  FS-P-P-546D  Polish, Automobile, Liquid and Paste

米国連邦規格  FS-P-W-120C  Wax, Automobile (Paste)

米国連邦規格  FS-A-A-15  Polish, Automobile (Liquid and Paste)

米国材料試験協会規格  ASTM-D-3836  Standard practice for evaluation of Automobile Polish


25

K 2236 : 1997

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

渡  辺  昭一郎

北里大学名誉教授

(委員)

石  上      裕

工業技術院物質工学工業技術研究所

増  田      優

通商産業省基礎産業局化学製品課

西  出  徹  雄

工業技術院標準部消費生活規格課

高  橋  孝  一

通商産業省製品評価技術センター

金  井      孝

総理府・国民生活センター

吉  田  豊  彦

財団法人日本塗料検査協会

葛  岡  哲  雄

社団法人自動車技術会

日下部  明  昭

社団法人日本自動車連盟

山  口  弘  一

社団法人全国自動車部品商団体連合会

三  好  重  雄

日本自動車部品協会

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会

住  野  耕  三

株式会社オートバックスセブン

森  永  重  一

森重化学株式会社

福  井      篤

ソフト 99 コーポレーション株式会社

成  田  国  土

横浜油脂工業株式会社

竹  森  莞  爾

石原薬品株式会社

竹  村      勲

ジョンソン株式会社

宮  城      晃

タイホー工業株式会社

(関係者)

渡  辺  武  夫

工業技術院標準部消費生活規格課

(事務局)

塩  谷  栄  二

日本オートケミカル工業会