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日本工業規格

JIS

 K

1514

-1994

酢酸ブチル

Butyl acetate

CH

3

COO

・CH

2

・CH

2

・CH

2

・CH

3

  FW : 116.16

1.

適用範囲  この規格は,工業用の酢酸ブチルについて規定する。

備考1.  この規格でいう酢酸ブチルは,酢酸正ブチル,酢酸−n−ブチル,酢酸ノルマルブチル,n

ブチルアセテートなどといわれることもある。

2.

この規格の引用規格を,

付表 に示す。

3.

この規格の対応国際規格を,

付表 に示す。

2.

品質  品質は,3.によって試験したとき,表 のとおりとする。

表 1  品質

項目

品質

外観

異物がなく透明な液体

色  ハーゼン色数 10 以下

密度 (20℃) g/cm

3

 0.878

∼0.883

純分  % 99.0 以上

水分  % 0.1 以下

蒸発残分  % 0.005 以下

酸分  % 0.005 以下

3.

試験方法

3.1

一般事項  試験について共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

3.2

数値の丸め方  JIS Z 8401 による。

3.3

試料採取方法  品質が均一であるとみなすことができる 1 ロットから製品の容器の種類によって,

次に規定する方法で代表試料を採取する。

なお,ロットの設定,試料採取の時期及び場所については,当事者間の合意による。

3.3.1

大形容器(タンク,タンク車,タンクローリー,タンカーなど)の場合

(1)

要旨  大形液体試料採取器を用いて,容器内容物を所定の位置から採取し,所定の割合で適切な試料

容器に移し,よく混合して代表試料とする。

(2)

器具

大形液体試料採取器  栓付きの金属製で,規定の深さの所まで入れて栓を開き,試料を満たした後,

そのまま取り出すことができるもの。例を

図 に示す。


2

K 1514-1994

図 1  大形液体試料採取器の例

(3)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

試料の採取位置  直立円筒形タンクなど均一な横断面をもつタンクの場合は,液面の高さの

6

5

6

3

6

1

に相当する位置から,また,横置円筒形タンクの場合は,

表 によってそれぞれ等量の試料を

採取する。

なお,製品の品質が安定していることが確認できる場合には,他の合理的な方法で採取してもよ

い。

表 2  横置円筒形タンクの試料の採取位置と混合比

試料採取位置

(容器の底からの高さ)

(直径に対する%)

試料混合比(体積比)

容器内容物の深さ

(直径に対する%)

上層

中層

下層

上層

中層

下層

90

75 50 20  3  4

3

80

70 50 20  2  5

3

70

− 50 20 − 6

4

60

− 50 20 − 5

5

50

− 40 20 − 4

6

40

− 20 −

− 10

30

− 15 −

− 10

20

− 10 −

− 10

10

5

− 10


3

K 1514-1994

(b)

試料の採取方法  大形容器の口を開き,清浄で乾燥した大形液体試料採取器を栓をしたまま所定の

位置まで沈める。

次に,たぐり綱を一気に引き上げて栓を抜き,液面に気泡が上がってこなくなるまでその位置に

保って試料を満たした後,引き上げて採取する。採取した試料は,清浄で乾燥した共栓付き褐色ガ

ラス瓶に入れ,直ちに栓をする。

(c)

試験用試料の調製  採取した試料は,直立円筒形タンクの場合には 3 か所から採取した試料をそれ

ぞれ等量ずつ,また,横置円筒形タンクの場合には,

表 の混合比になるように採取した試料を清

浄で乾燥した適切な試料容器に移し,よく混合して,このうちの 1以上を試験用試料とする。

なお,試料調製後,直ちに試験を行わないときは,清浄で乾燥した共栓付き褐色ガラス瓶に入れ,

密栓をして保存する。

3.3.2

小形容器(金属板製 18 リットル缶,鋼製ドラム缶など)の場合

(1)

要旨  小形液体試料採取器を用いて,幾つかの小形容器からそれぞれ等量ずつの試料を採取する。採

取した試料は,適切な試料容器に移し,よく混合して,代表試料とする。

(2)

器具

小形液体試料採取器  ガラス管で,口を開いたまま小形容器に入れ,試料を流入させた後,口をふ

さいで取り出すことができるもの。例を

図 に示す。

図 2  小形液体試料採取器の例

(3)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

小形容器の抜取個数  1 ロットから複数の小形容器を抜き取る場合は,表 に示す個数をランダム

に抜き取る。

なお,製品の品質が安定していることが確認できる場合には,抜取個数を変更してもよい。

表 3  小形容器の抜取個数

容器数

抜取個数

容器数

抜取個数

  1

∼ 4

全数

76

∼100 10

  5

∼10 5

101

∼125 11

11

∼20 6

126

∼150 12

21

∼30 7

151

∼200 13

31

∼50 8

201

∼250 14

51

∼75 9 251 以上 14+

α(

1

)

(

1

)

αは,次の式によって算出し,小数点以下は,
切り上げて整数とする。


4

K 1514-1994

50

250

= n

α

ここに,  n:  容器数

(b)

試料の採取方法  小形容器の口を開き,清浄で乾燥した小形液体試料採取器の口を開いたまま容器

の中に入れ,先端が器底に達した後,液体試料採取器の口を閉じ引き上げて試料を採取する。

(c)

試験用試料の調製  採取した試料は,それぞれ等量を清浄で乾燥した適切な試料容器に移し,よく

混合して,このうちの 1以上を試験用試料とする。

なお,試料調製後,直ちに試験を行わないときは,清浄で乾燥した共栓付き褐色ガラス瓶に入れ,

密栓して保存する。

3.4

外観

(1)

要旨  目視観察法によって試料の外観を調べる。

(2)

器具

比色管  内径約 23mm,高さ約 400mm の無色透明で同材質同形の共栓付き平底ガラス試験管を用い,

底部から 200∼300mm の高さに 100ml の標線を付けたもの。

(3)

操作  試料を比色管の標線まで入れ,白地及び黒地を背景として上方及び側方から透視し,透明であ

って,浮遊物,ごみなどの異物の有無を調べる。

3.5

色  色は,目視比色法,分光測光器又は光電色彩計による比色法によって測定し,ハーゼン色数を

求める。

3.5.1

目視比色法

(1)

要旨  試料の透過色をハーゼン標準色数と目視で比較してハーゼン色数を求める。

(2)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

(a)

比色装置  2 本以上の比色管を立てる支持台,白色の平滑なガラス底板,側面からの散乱を防ぐ黒

色の遮光板及び底板を透かして光線を導入する反射鏡からなり,JIS C 7601 に規定する拡散昼光の

下で,比色管の上から透視して液の色を比較することができるもの。

(b)

比色管  3.4(2)で規定したものと同材質同形のもの。

(3)

試薬  試薬は,次のとおりとする。

(a)

ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウム  JIS K 8163 に規定するもの。

(b)

塩化コバルト (II) 六水和物  JIS K 8129 に規定するもの。

(c)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

(4)

ハーゼン標準比色液の調製  ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウム 1.245g 及び塩化コバルト (II) 六水

和物 1.000g を量り取り,塩酸 100ml 及び水を加えて溶解する。全量フラスコを用い水を加えて 1

し,この液をハーゼン比色原液 500 番とする。比色原液の吸光度は,分光光度計(吸収セル 10mm)

を用いて,水を対照液として測定したとき,

表 の許容範囲に入らなければならない。

なお,500 番未満のハーゼン標準比色液の作り方は,

表 による。

表 4  比色原液の吸光度許容範囲

波長  nm

吸光度

430 0.110

∼0.120

455 0.130

∼0.145

480 0.105

∼0.120

510 0.055

∼0.065


5

K 1514-1994

表 5  ハーゼン標準比色液

標準比色液の番号

比色原液  ml

水  ml

5 1 99

10 2 98

15 3 97

20 4 96

25 5 95

30 6 94

比色原液及び標準比色液は,密栓した着色ガラス瓶に入れ暗所に保存する。

保存期間は,原則として調製後,ハーゼン 500 番の比色原液については 1 か年以内とし,ハーゼン

500

番未満の標準比色液は,1 か月以内とする。

(5)

操作  比色管にハーゼン標準比色液を標線 (100ml) まで入れる。別の比色管に試料をハーゼン標準比

色液と同じ高さまで入れ,両管を比色装置の中に並べて立て,

両管を上から透視して液の色を比較し,

ハーゼン色数を求める。

なお,二つの中間にあるときは,二つのうち濃い方の番号を採択する。

3.5.2

分光測光器又は光電色彩計による比色法

(1)

要旨  試料とハーゼン標準比色液との透過色を分光測光器又は光電色彩計によって比較し,ハーゼン

色数を求める。

(2)

装置  JIS Z 8722 の 4.(分光測色方法)又は JIS Z 8722 の 5.(刺激値直読方法)に規定する分光測光

器又は光電色彩計を用いる。

(3)

操作  JIS Z 8722 の 4.4(透過物体の測定方法)又は JIS Z 8722 の 5.3(測定方法)による。

(a)

ハーゼン標準比色液の黄変度  (⊿YI)  を分光測光器又は光電色彩計によって測定し,あらかじめ検

量線を作成する。

(b)

次に,試料の黄変度  (⊿YI)  を分光測光器又は光電色彩計で測定し,検量線からハーゼン色数を求

める。

3.6

密度  密度は,振動式密度計法,浮ひょう法又は比重瓶法によって求める。

3.6.1

振動式密度計法

(1)

要旨  JIS K 0061 の 4.3(振動式密度計法)によって 20℃の密度を求める。

(2)

装置  振動式密度計は,JIS K 0061 の 4.3.2(装置及び器具)に規定する B 形のもの。

(3)

操作  校正(試料セル定数の決定)及び測定は,JIS K 0061 の 4.3.4[振動式密度計の校正(試料セル

定数の決定)

]及び 4.3.5(測定の手順)によって行う。

(4)

計算密度は,次の式によって算出する。

)

(

2

2

W

S

W

T

T

K

D

D

+

ここに,

D

:  試料の密度 (20℃) (g/cm

3

)

D

w

:  水の密度 (20℃) (g/cm

3

)

K

:  試料セル定数 (20℃)

T

s

:  試料の振動周期 (20℃)

T

w

:  水の振動周期(校正の際求めた値) (20℃)

参考  密度から比重を求める場合は,次の式による。

20

998

.

0

D

G

ここに,

G

試料の比重 (20/20℃)


6

K 1514-1994

D

試料の密度 (20℃) (g/cm

3

)

0.998 20

水の密度 (20℃) (g/cm

3

)

3.6.2

浮ひょう法

(1)

要旨  JIS K 0061 の 4.1(浮ひょう法)によって密度を求める。

(2)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

(a)

恒温水槽  シリンダーに入れた試料を 20.0±0.1℃に保持できるもの。

(b)

浮ひょう  JIS K 2249 に規定する有効目盛範囲 0.880∼0.940,細分目盛 0.001 のもの。

(c)

シリンダー  ガラス製で,内径約 60mm,高さ約 350mm のもの。

(d)

温度計  JIS B 7410 に規定するもので,測定温度範囲が−20∼50℃,細分目盛 0.1℃のあらかじめ校

正されているもの。

(e)

かき混ぜ棒  直径約 2mm,長さ約 450mm のガラス棒又は金属棒で,その先端がガラス棒と直角に

なるように環状にしたもの。

(3)

操作  JIS K 0061 の 4.1.3(操作)によって,20.0±0.1℃で測定する。

(4)

計算  密度 (20℃)  は,密度 (20℃)  で目盛られた浮ひょうを用いて次の式によって算出する。

D

D

20

E

ここに,

D

密度 (20℃) (g/cm

3

)

D

20

密度 (20℃)  で目盛られた浮ひょうの示度 (g/cm

3

)

E

器差

なお,15℃で目盛られた密度浮ひょう,又は 15/4℃若しくは 20/20℃で目盛られた比重浮ひょうを

用いた場合の計算は,JIS K 0061 の 4.1.4(計算)による。

また,密度から比重への換算は,3.6.1(4)の換算式を用いる。

3.6.3

比重瓶法

(1)

要旨  JIS K 0061 の 4.2(比重瓶法)によって 20/20℃の比重を測定し,密度を求める。

(2)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

(a)

恒温水槽  比重瓶をそのけい部まで入れることのできる容量で,試料を 20.0±0.1℃に保持できるも

の。

(b)

比重瓶  JIS K 0061 の 4.2.2 (1)(比重瓶)に規定するもの。

(c)

温度計  JIS B 7410 に規定するもので,測定温度範囲が−20∼50℃,細分目盛 0.1℃のあらかじめ校

正されているもの。

(3)

操作  校正(水当量の測定)及び測定は,JIS K 0061 の 4.2.3(校正)及び 4.2.4(操作)によって,20.0

±0.1℃で行う。

(4)

計算  比重は,次の式によって算出する。

0

1

0

2

W

W

W

W

G

ここに,

G

:  試料の比重 (20/20℃)

W

2

:  比重瓶に試料を満たしたときの質量 (g)

W

1

:  比重瓶に水を満たしたときの質量 (g)

W

0

:  比重瓶の質量 (g)

(5)

換算  比重から密度への換算は,次の式による。

D

=G×0.998 20

ここに,

D

試料の密度 (20℃) (g/cm

3

)

G

試料の比重 (20/20℃)


7

K 1514-1994

0.998 20

水の密度 (20℃) (g/cm

3

)

3.7

純分

(1)

要旨  ガスクロマトグラフを用い,面積百分率法によって純分を求める。

(2)

装量及び器具  装置及び器具は,JIS K 0114 によるほか,次のとおりとする。

(a)

検出器  熱伝導度検出器又は水素炎イオン化検出器とする。

(b)

カラム  酢酸ブチルとブタノールが十分に分離するもの。

(c)

マイクロシリンジ  10∼25

µl。

(3)

分析条件  機器によって特性が異なるので,各機器について最適分析条件を探さなければならない。

なお,検出感度については,ブタノール 0.01%を含有するとき,これを正確に検出できる感度とす

る。

(4)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

ガスクロマトグラムの作成  マイクロシリンジを用いて試料をガスクロマトグラフに導入し,ガス

クロマトグラムを得る。記録時間は,酢酸ブチルの保持時間の 3 倍以上とする。

(b)

ピーク面積測定法  ピーク面積測定方法は,JIS K 0114 の 8.3(2)(データ処理装置を用いる方法)

による。

(c)

定量法  定量法は,JIS K 0114 の 8.5(面積百分率法)による。ただし,水素炎イオン化検出器を用

いる場合は,補正面積百分率法など,精度の高い方法を用いることが望ましい。

(5)

計算  純分は,ガスクロマトグラムから求めたピーク面積値を用いて,次の式によって算出する。

TL

BA

S

S

A

R

W

P

)}

(

100

{

ここに,

P

:  純分 (%)

W

:  3.8 で求めた水分 (%)

R

:  3.9 で求めた蒸発残分 (%)

A

:  3.10 で求めた酸分 (%)

S

BA

:  酢酸ブチルのピーク面積

S

TL

:  水,空気を除く全ピーク面積

ただし,水分,蒸発残分及び酸分が純分の規格値に対して無視できるほど少量である場合は,上記

の補正を行わなくてもよい。

3.8

水分  水分は,次のいずれかの方法によって求める。

3.8.1

容量滴定法

(1)

要旨  JIS K 0068 の 4.3(容量滴定法)によって,試料中の水分を求める。

(2)

装置及び器具  装置及び器具は,JIS K 0068 の 4.3.2(装置及び器具)に規定するものを用い,試料採

取器は,注射器とする。

(3)

試薬  JIS K 0068 の 4.3.3(試薬)に規定するもの。

(4)

操作  約 20℃の試料 5∼10ml を注射器に取り(

2

)

,その質量を 10mg のけたまで量った後,JIS K 0068

の 4.3.5(1)(直接滴定)によって測定する。

なお,試料を装置に注入後速やかに空の注射器の質量を 10mg のけたまで量り,試料の質量を求め

る。

(

2

)

試料を体積で量り取る場合は,20℃における試料の密度を乗じて質量に換算する。

(5)

計算  水分は,次の式によって算出する。


8

K 1514-1994

100

10

3

×

×

×

S

m

f

W

ここに,  W:  水分 (%) 

f

:  カールフィッシャー試薬の力価 (mg/ml)

m

:  滴定に用いたカールフィッシャー試薬の量 (ml)

S

:  試料の質量 (g)

3.8.2

電量滴定法

(1)

要旨  JIS K 0068 の 4.4(電量滴定法)によって,試料中の水分を求める。

(2)

装置及び器具  装置及び器具は,JIS K 0068 の 4.4.2(装置及び器具)に規定するものを用い,試料採

取器は,注射器とする。

(3)

試薬  JIS K 0068 の 4.4.3(試薬)に規定するもの。

(4)

操作  約 20℃の試料 5∼10ml を注射器に取り(

2

)

,その質量を 10mg のけたまで量った後,JIS K 0068

の 4.4.4(操作)によって測定する。

なお,試料を装置に注入後速やかに空の注射器の質量を 10mg のけたまで量り,試料の質量を求め

る。

(5)

計算  水分は,次の式によって算出する。

100

10

6

×

×

S

Q

W

ここに,  W:  水分 (%) 

Q

:  水分の表示値  (

µg)

S

:  試料の質量 (g)

3.9

蒸発残分

(1)

要旨  試料を蒸発乾固後,加熱し,残分の質量を求める。

(2)

装置及び器具  装置及び器具は,次のとおりとする。

(2.1)

恒温乾燥器  110±2℃に保持できるもの。

(2.2)

水浴  沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿を載せられるもの。

(2.3)

デシケーター  JIS R 3503 に規定するもの。

乾燥剤は,JIS Z 0701 に規定するシリカゲル A 型 1 種を用いる。

(2.4)

蒸発皿  蒸発皿は,次のいずれかを用いる。

(a)  JIS R 1302

に規定する化学分析用磁器蒸発ざら丸底形 100mm 又は 120mm。

(b)  JIS H 6202

に規定する化学分析用白金皿 150 番。

(c)  JIS R 3503

に規定する丸底蒸発皿 90×45mm。

(2.5)

全量ピペット  JIS R 3505 に規定する 100ml。

(3)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

あらかじめ洗浄した蒸発皿を恒温乾燥器に入れ,110±2℃で 1 時間加熱し,デシケーター中室温ま

で放冷後,その質量を 0.1mg のけたまで量る。

(b)

質量を量った蒸発皿に,約 20℃の試料 100ml を全量ピペットで取り,水浴上でほとんど乾固するま

で蒸発させる。

(c)

次に,蒸発皿を恒温乾燥器に入れ,110±2℃で 1 時間加熱し,デシケーター中室温まで放冷後,蒸

発皿の質量を 0.1mg のけたまで量る。

(4)

計算  蒸発残分は,次の式によって算出する。


9

K 1514-1994

100

1

2

×

× D

s

W

W

R

ここに,

R

:  蒸発残分 (%)

W

2

:  操作 (c) で求めた質量 (g)

W

1

:  操作 (a) で求めた蒸発皿の質量 (g)

s

:  試料の量 (ml)

D

:  試料の密度 (20℃) (g/cm

3

)

3.10

酸分

(1)

要旨  試料中の酸分を中和滴定によって測定し,酢酸に換算した数値として求める。

(2)

器具  器具は,次のとおりとする。

(a)

活栓付きビュレット  JIS R 3505 に規定する 5m1 又は 10ml。

(b)

共通すり合わせ三角フラスコ  JIS R 3505 に規定する 300ml。

(3)

試薬  試薬は,次のとおりとする。

(a)

エタノール (95)   JIS K 8102 に規定するもの。

(b)  0.1mol/l

水酸化ナトリウム溶液  JIS K 8001 の 4.5(19.4)(0.1mol/水酸化ナトリウム溶液)に規定す

るもの。

(c)

フェノールフタレイン溶液(10g/l)  JIS K 8001 の 4.4(指示薬)に規定するもの。

(4)

操作  操作は,次のとおり行う。

(a)

約 20℃のエタノール (95) 50ml を三角フラスコに取り,フェノールフタレイン溶液 (10g/l) 2,3 滴

を指示薬として,5 秒以上赤色を保つ点まで 0.1mol/水酸化ナトリウム溶液で滴定する。

(b)

約 20℃の試料 100ml を取り,(a)の三角フラスコに加え直ちに栓をして混合する。

(c)

再び,0.1mol/水酸化ナトリウム溶液で滴定し,5 秒以上赤色を保つ点を終点とする。

(5)

計算  酸分は,次の式によって算出する。

100

0

006

.

0

×

×

×

×

D

s

V

F

A

ここに,

A

酸分 (%)

0.006 0

 0.1mol/l

水酸化ナトリウム溶液 1ml 当たりの酢酸の量

(g/ml)

F

0.1mol/l

水酸化ナトリウム溶液のファクター

V

試料添加後の滴定に要した 0.1mol/水酸化ナトリウム溶
液の量 (ml)

s

試料採取量 (ml)

D

試料の密度 (20℃) (g/cm

3

)

4.

検査  検査は,3.によって試験し,表 に適合しなければならない。

5.

表示  製品の容器ごとに,次の事項を表示しなければならない。ただし,大形容器の場合は,送り状

に表示してもよい。

(1)

規格名称

(2)

正味質量

(3)

製造番号又はロット番号

(4)

製造業者名又はその略号

(5)

製造年月日又はその略号


10

K 1514-1994

付表 1  引用規格

JIS B 7410

  石油類試験用ガラス製温度計

JIS C 7601

  蛍光ランプ(一般照明用)

JIS H 6202

  化学分析用白金皿

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0061

  化学製品の密度及び比重測定方法

JIS K 0068

  化学製品の水分測定方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフ分析通則

JIS K 2249

  原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8102

  エタノール (95) 〔エチルアルコール (95)〕

(試薬)

JIS K 8129

  塩化コバルト (II) 六水和物(試薬)

JIS K 8163

  ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウム(塩化白金酸カリウム)

(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS R 1302

  化学分析用磁器蒸発ざら

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製化学用体積計

JIS Z 0701

  包装用シリカゲル乾燥剤

JIS Z 8401

  数値の丸め方

JIS Z 8722

  物体色の測定方法

付表 2  対応国際規格

ISO 1386

  Solvent acetates for industrial use−Methods of test.

関連規格  JIS K 0067  化学製品の減量及び残分試験方法

JIS K 0071

  化学製品の色及び硫酸着色試験方法

JIS K 0113

  電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

ISO 758 

  Liquid chemical products for industrial use−Determination of density at 20℃.

ISO 759

  Volatile organic liquids for industrial use−Determination of dry residue after evaporation on

water bath

−General method.

ISO 760

  Determination of water−Karl Fischer method (General method).

ISO 2209

  Liquid halogenated hydrocarbons for industrial use−Sampling.

ISO 2211

  Liquid chemical products−Measurement of colour in Hazen units (platinum-cobalt scale).


11

K 1514-1994

酢酸ブチル JIS 改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

冨  永  博  夫

埼玉工業大学(東京大学名誉教授)

古  田      肇

通商産業省基礎産業局化学製品課

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

地  崎      修

工業技術院標準部繊維化学規格課

野  村  侃  滋

日本ペイント株式会社

渕  本  正  明

大日本インキ化学工業株式会社

若  林  一  民

ノガワケミカル株式会社

中  村  伸  一

昭和電工株式会社

永  岡  宏  一

協和油化株式会社

丸  橋  基  一

日本合成化学工業株式会社

(事務局)

樋  口  太  郎

酢酸工業会