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K 1501:2005  

(1) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,メタノール・ホル

マリン協会(MFA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと

の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 1501:1993 は改正され,この規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

今回の改正では,対応していた国際規格ISO 1387が廃止されたため,JIS Z 8203などの規定に従って,

品質についての比重の規定を主として密度へ変更するなどの改正を行った。 

 


 

K 1501:2005  

(2) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1. 適用範囲  1 

2. 引用規格  1 

3. 品質  1 

4. 試験方法  2 

4.1 一般事項  2 

4.2 試料の採取方法  2 

4.3 密度及び比重の試験方法  4 

4.4 メタノール純度試験方法  5 

4.5 遊離酸の試験方法  7 

4.6 蒸発残分の試験方法  7 

4.7 ヨードホルム生成物質の試験方法 8 

4.8 水溶状の試験方法  9 

4.9 硫酸着色物質の試験方法  10 

4.10 過マンガン酸カリウム還元性物質の試験方法  10 

4.11 水分の試験方法  10 

5. 試験の結果  12 

6. 検査  12 

7. 試験結果の記録  12 

8. 表示  12 

9. 安全衛生上の注意事項  12 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

K 1501:2005 

 

メタノール 

Methanol 

 

序文 この規格は,対応していた国際規格ISO 1387,Methanol for industrial use−Methods of testが2002年

に廃止されたため,従来のJIS K 1501をJIS Z 8203[国際単位系 (SI) 及びその使い方]などの規定に従って,

品質についての比重の規定を主として密度へ変更するなど,改正した日本工業規格である。 

 

1. 適用範囲 この規格は,工業用のメタノールについて規定する。 

備考 現在,通常の国内外の取引では,主に比重が使用されている。また,JIS K 0061の7.1(浮ひょ

う法)において,比重浮ひょうによる比重測定が密度測定と同様に規定されている。このため,

JIS Z 8203においては,密度への統一を規定しているが,この規格では比重を( )付きで表

記し,密度と同様に比重を使用した。 

 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法 

JIS K 0068 化学製品の水分測定方法 

JIS K 0114 ガスクロマトグラフ分析通則 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS K 8247 過マンガン酸カリウム(試薬) 

JIS K 8514 臭化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8540 (+)-酒石酸ナトリウム二水和物(試薬) 

JIS K 8876 マグネシウム粉末(試薬) 

JIS K 8891 メタノール(試薬) 

JIS K 8920 よう素(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS Z 8203 国際単位系(SI)及びその使い方 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

 

3. 品質 メタノールは無色透明の液体で,異臭のないものであり,その品質は,4.によって試験したと

き,表1のとおりとする。 

 


K 1501:2005  

 

表 1 品質 

項目 

性能 

密度 
(又は比重)(1) 

密度(15 ℃)    g/cm3 0.7965以下 

[比重(15/4 ℃)]  

0.7965以下 

メタノール純度                          質量分率 % 

99.8以上 

遊離酸(ぎ酸として)                     質量分率 % 

0.002以下 

蒸発残分                                 質量分率 % 

0.002以下 

ヨードホルム生成物質(アセトンとして)   質量分率 % 

0.01以下 

水溶状 

澄明又はほとんど澄明 

硫酸着色物質 

比色標準液Dより着色度合が薄くな
ければならない 

過マンガン酸カリウム還元性物質試験                分 

40以上 

水分                                     質量分率 % 

0.1以下 

 

注(1) 比重を用いてもよい。 

参考1. 密度(15 ℃)と比重(15/4 ℃)は,次の式によって換算される。 

97

999

.0

G

d

 

 
 
 
 
 

2. 密度(又は比重)に関する表1の数値は,次に相当する。 

 

 

ここに, 

G: 密度(15 ℃) 

 

d: 比重(15/4 ℃)(g/cm3) 

 

0.999 97: 水の4 ℃における密度(g/cm3) 

 

密度(20 ℃): 0.791 9 g/cm3以下 

 

比重(20/20 ℃): 0.793 3以下 

 

4. 試験方法  

4.1 

一般事項 化学分析の一般事項はJIS K 0050,ガスクロマトグラフ分析の一般事項はJIS K 0114及

び数値の丸め方はJIS Z 8401によるほか,次による。 

a) 単に溶液と記載している場合は,水溶液を示す。 

b) 品質及び試薬において,溶液の濃度を%で示したものは,特に規定のない限り,質量分率を示す。 

c) 液面で目盛を読むときは,次の区分による。 

浮ひょうの場合 

 

 

上縁 

メスシリンダー及びその他の場合 

下縁 

d) 浮ひょう及び温度計は,あらかじめ振動式密度計又は標準比重瓶及び標準温度計によって校正する。 

4.2 

試料の採取方法  

4.2.1 

一般 品質が同一とみなすことができる1ロットの製品から試料を採取する方法は,製品の容器の

種類に応じて,次のいずれかによる。ただし,試料採取の方法,時期及び場所について,これに代わる方

法がある場合は,受渡当事者間の協定によって取り決めてもよい。 

a) 大形容器(タンク,タンク車,タンクローリー,タンカーなど)の場合 大形液体試料採取器(2)を用

いて内容物をほぼ3等分した各層の中心部からそれぞれ等量の試料を採取し,適切な容器に移してよ

く混合し,このうち500 ml以上を試験に用いる。 

注(2) 大形液体試料採取器は,図1に示すふた付きの耐食金属又はガラス製で,適切な深さのところ

まで入れてふたを開き,試料を満たしてそのまま取り出すことができる器具とする。 


K 1501:2005  

 

 

単位 mm 

 

図 1 大形液体試料採取器の例 

 

a) 小形容器(18 L缶,鋼製ドラムなど)の場合 小形液体試料採取器(3)を用いて,それぞれの容器(4)

からそれぞれ等量の試料を採取し,適切な容器に移してよく混合し,このうち500 ml以上を試験に用

いる。 

注(3) 小形液体試料採取器は,図2に示す耐食金属又はガラス製で,口を開いたまま容器に入れ,試

料を満たした後,口を閉じて取り出すことができる器具とする。 

(4) 2個以上の容器からなる1ロットから試料を採取する場合は,乱数サイ,乱数表など適切な方

法によってランダムに抜き取る。 

容量 約260ml 


K 1501:2005  

 

単位 mm 

図 2 小形液体試料採取器(ガラス管)の例 

 

4.3 

密度及び比重の試験方法  

4.3.1 

密度の試験方法 密度は,JIS K 0061の7.1(浮ひょう法)又は7.3(振動式密度計法)に規定する

試験方法によって求める。ただし,密度の基準温度は15 ℃とする。浮ひょう法の場合,密度(15 ℃)で

目盛られた浮ひょうで器差が既知のものを使用する。 

4.3.2 

比重の試験方法 比重の試験方法は,次による。 

a) 器具 器具は,次による。 

1) 比重測定用シリンダー ガラス製で,内径45 mm以上,かつ,比重浮ひょうを液体に浮かべたとき,

比重浮ひょうの下端がシリンダーの底部から10 mm以上の位置にくるもの。 

2) 温度計 細分目盛0.2 ℃以下の水銀温度計で,あらかじめ補正したもの。 

3) 比重浮ひょう 表2に規定する比重(15/4 ℃)で目盛られた浮ひょうで,基準密度浮ひょうであら

かじめ補正したもの,又は器差試験成績表付きの比重浮ひょうを用いる。比重浮ひょうの一例を,

図3に示す。 

 

 

 

 

容量 約70ml 

容量 約140ml 


K 1501:2005  

 

 

表 2 比重浮ひょう[比重(15/4 ℃)用] 

基準温度 ℃ 
全長         

mm 

けい部の直径 

mm 

胴部の直径 

mm 

目量 
長目盛線 
目盛数字 
目盛部の長さ 

mm 

     15 
   335以下 
   約5 
   15〜25 
   0.001 
   0.005ごと 
   0.01ごと 
   120〜145 

 

図 3 比重浮ひょうの例 

 

b) 操作 操作 試料の適量を乾燥した清浄な比重測定用シリンダーに入れ,15±5 ℃で比重浮ひょうを

用いて比重を測定する。目盛は,メニスカスの上縁を小数点以下4けたまで読み取る。試料の温度及

び表3によって比重(15/4 ℃)を求める。 

例 比重の求め方 例えば,18 ℃で比重の読みが0.7937の場合は,その列の15 ℃に相当する値0.7965

が求める比重(15/4 ℃)である。 

4.4 

メタノール純度試験方法  

4.4.1 

一般 メタノール純度試験方法は,4.4.2の比重法,又は4.4.3のガスクロマトグラフ分析法による。

測定方法が簡便で精度的にも満足できる比重法を用いると便利である。メタノール以外に水分などの不純

物の濃度確認が必要な場合は,ガスクロマトグラフ分析法を用いる。 

a) 比重法 4.3に定める比重(15/4 ℃)から表3によってメタノール純度を求める。 

 

 

 

 

 

 

 


K 1501:2005  

 

表 3 メタノール純度(99〜100 %)の比重表 

 温度 
  ℃ 

メタノール純度(%) 

 99.0 

 99.1 

 99.2 

 99.3 

 99.4 

 99.5 

 99.6 

 99.7 

 99.8 

 99.9 

100.0 

  10 

0.803 3 

0.803 1 

0.802 8 

0.802 5 

0.802 2 

0.801 9 

0.801 7 

0.801 4 

0.801 1 

0.800 8 

0.800 5 

  11 

0.802 3 

0.802 1 

0.801 8 

0.801 5 

0.801 2 

0.800 9 

0.800 7 

0.800 4 

0.800 1 

0.799 8 

0.799 5 

  12 

0.801 4 

0.801 2 

0.800 9 

0.800 6 

0.800 3 

0.800 0 

0.799 8 

0.799 5 

0.799 2 

0.798 9 

0.798 6 

  13 

0.800 5 

0.800 3 

0.800 0 

0.799 7 

0.799 4 

0.799 1 

0.798 9 

0.798 6 

0.798 3 

0.798 0 

0.797 7 

  14 

0.799 6 

0.799 4 

0.799 1 

0.798 8 

0.798 5 

0.798 2 

0.798 0 

0.797 7 

0.797 4 

0.797 1 

0.796 8 

  15 

0.798 7 

0.798 5 

0.798 2 

0.797 9 

0.797 6 

0.797 3 

0.797 1 

0.796 8 

0.796 5 

0.796 2 

0.795 9 

  16 

0.797 7 

0.797 5 

0.797 2 

0.796 9 

0.796 6 

0.796 3 

0.796 1 

0.795 8 

0.795 5 

0.795 2 

0.794 9 

  17 

0.796 8 

0.796 6 

0.796 3 

0.796 0 

0.795 7 

0.795 4 

0.795 2 

0.794 9 

0.794 6 

0.794 3 

0.794 0 

  18 

0.795 9 

0.795 7 

0.795 4 

0.795 1 

0.794 8 

0.794 5 

0.794 3 

0.794 0 

0.793 7 

0.793 4 

0.793 1 

  19 

0.795 0 

0.794 8 

0.794 5 

0.794 2 

0.793 9 

0.793 6 

0.793 4 

0.793 1 

0.792 8 

0.792 5 

0.792 2 

  20 

0.794 1 

0.793 9 

0.793 6 

0.793 3 

0.793 0 

0.792 7 

0.792 5 

0.792 2 

0.791 9 

0.791 6 

0.791 3 

b) ガスクロマトグラフ分析法 ガスクロマトグラフを用い,分離・検出し,そのクロマトグラムの主成

分その他のピーク面積から面積分率法によってメタノール(%)を求め,メタノール純度とする。 

1) 測定濃度範囲 質量分率95〜100 % 

2) 装置及び器具 装置及び器具は,JIS K 0114によるほか,次による。 

2.1) 検出器 熱伝導度検出器 

2.2) カラム充てん剤 

2.2.1) 担体 粒度180〜250 μmのガスクロマトグラフ用けい藻土粒又はこれと同等以上のもの。 

2.2.2) 固定相液体 グリコール系固定相液体又はこれと同等以上のもの。 

2.2.3) 固定相液体保持量 質量分率10〜25 % 

2.3) カラム用管 内径3〜4 mm,長さ3 m以上のステンレス鋼管又は硬質ガラス管 

2.4) マイクロシリンジ 10 μ l 

3) 分析条件 分析条件は,機種によって異なるため,最適条件に設定する。ただし,次の3.1)及び3.2)

の条件の範囲でメタノールの保持時間が3〜6分となるように調節する。 

3.1) 温度  

3.1.1) カラム槽 70〜100 ℃の範囲で一定温度 

3.1.2) 検出器槽 120〜150 ℃の範囲で一定温度 

3.1.3) 試料気化室 120〜150 ℃の範囲で一定温度 

3.2) キャリヤーガス ヘリウム又は水素で30〜70 ml/minの範囲で一定流量 

3.3) 検出器の感度 検出器の感度は,検出器槽内温度において供給できる電流値の上限付近に調節す

る。 

3.4) 試料注入量 2〜5 μl 

4) 操作 操作は,次による。 

4.1) ガスクロマトグラフの操作 マイクロシリンジを用いて試料2〜5 μ lを取り,ガスクロマトグラ

フの試料導入部に素早く導入して,試料のクロマトグラムを求める。測定時間は,メタノールの

保持時間の4倍とする。 

4.2) ピーク面積の測定 データ処理装置を用いる方法,又はJIS K 0114に規定する半値幅法による。 

4.3) 定量 データ処理装置を用いる方法,又はJIS K 0114に規定する面積分率法による。 

5) 計算 メタノール純度は,次の式によって少数点以下2けたまで求め,JIS Z 8401によって丸める。 

E

W

P

1

)

(

100

 


K 1501:2005  

 

ここに, 

P: メタノール純度(質量分率,%) 

 

W: 水分(質量分率,%) 

 

E: 蒸発残分(質量分率,%) 

 

S1: メタノールのピーク面積 

 

S: 全ピーク面積。ただし,水及び空気は除く。 

4.5 

遊離酸の試験方法 遊離酸は,中和滴定法によって試験を行い,メタノール中の遊離酸をぎ酸の濃

度に換算して求める。遊離酸の試験方法は次による。 

a) 試薬 試薬は,次による。 

1) 0.01mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(19.1)(1 mol/l水酸化ナトリウム溶液)に規定

する1 mol/l水酸化ナトリウム溶液を,3) の水で正確に100倍に薄めたもの。 

2) ブロモチモールブルー溶液 ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8001の4.4(指示薬)の表7(中和

滴定用)に規定するもの。 

3) 水 JIS K 8001の3.6 2) (水)に規定する水を,溶存する二酸化炭素の影響をできるだけ少なく

するため十分煮沸処理したもの。 

b) 操作 操作は,次による。 

1) 試料50 mlを窒素雰囲気(5)の三角フラスコ300 mlにはかり取り,a) 3) の水50 mlを加える。 

注(5) 滴定は,空気中の二酸化炭素の影響をできるだけ小さくするため,窒素雰囲気中で行う。 

2) それに指示薬としてブロモチモールブルー溶液を1〜3滴加え,0.01 mol/l水酸化ナトリウム溶液で

滴定し,液の色が青に変わったときを終点とする。 

3) 別に,a) 3)の水50 mlを取り,1)及び2)の操作を行い,空試験値とする。 

c) 計算 遊離酸(ぎ酸として)は,次の式によって少数点以下4けたまで求め,JIS Z 8401によって丸

める。 

100

46

000

.0

G

S

C

B

A

)

(

 

ここに, 

A: 遊離酸(ぎ酸として)(質量分率,%) 

 

B: 滴定に要した0.01 mol/l水酸化ナトリウム溶液の量(ml) 

 

C: 空試験の滴定に要した0.01 mol/l水酸化ナトリウム溶液の量(ml) 

 

S: 試料(ml) 

 

G: 密度(15 ℃)(g/ml)又は比重(15/4 ℃)(6) 

0.000 46: 0.01 mol/l水酸化ナトリウム溶液1 mlに対するぎ酸の量(g) 

注(6) 正確には試料採取時の温度における密度を用いるべきであるが,精度上問題がないので,簡便

法として密度(15 ℃)の値を用いる。ただし,表1及び参考1.に示す式から比重から換算した

密度を用いてもよい。 

4.6 

蒸発残分の試験方法 試料を蒸発乾固し,残分の質量を量る。蒸発残分の試験方法は,次による。 

a) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。 

1) 蒸発皿 蒸発皿 白金皿(100 ml) 

2) 乾燥器 乾燥器 

3) はかり 直示天びん(感度0.1 mg) 

4) デシケーター  

b) 操作 試料100 mlを質量既知の蒸発皿に取り,排気能力を備えた装置内の水浴上で蒸発乾固した後,

更に乾燥器中で105±2 ℃で30分間乾燥し,デシケーターに入れ放冷した後,質量を量る。 

c) 計算 蒸発残分は,次の式によって少数点以下4けたまで求め,JIS Z 8401によって丸める。 


K 1501:2005  

 

100

G

S

R

E

 

ここに, E: 蒸発残分(%) 
 

R: 蒸発残分の質量(g) 

 

S: 試料(ml) 

 

G: 密度(15 ℃)[g/ml(g/㎤)](6) 

4.7 

ヨードホルム生成物質の試験方法 次のa),又はb)による。 

a) 酸化還元滴定法 酸化還元滴定法は,メタノール中に含まれている微量のカルボニル化合物を主とす

る不純物を,アルカリ中でよう素と反応させ,アセトンに換算してヨードホルム生成物質の量を求め

る。酸化還元滴定法は,次による。 

1) 試薬 試薬は,次による。 

1.1) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(滴定用溶液)(19.1)(1 mol/l 水酸化ナトリウム

溶液)に規定するもの。 

1.2) 0.05 mol/lよう素溶液 JIS K 8001の4.5 (24)(0.05 mol/lよう素溶液)に規定するもの。 

1.3) 0.5 mol/l硫酸 JIS K 8001の4.5 (26.1)(0.5 mol/l硫酸)に規定するもの。 

1.4) でんぷん溶液 JIS K 8001の4.4表8(沈殿滴定,酸化還元滴定,錯滴定用など)に規定するもの。 

1.5) 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5 (21.2)(0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液)

に規定するもの。 

2) 操作 操作は,次による。 

2.1) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液50 mlと0.05 mol/lよう素溶液20 mlとを共栓付三角フラスコ300 ml

にはかり取り,2〜5 ℃に冷却する。 

2.2) これに2〜5 ℃に冷却した試料20 mlを加え,よく振り混ぜた後,速やかに氷水浴中に入れ,暗所

で10分間保つ。 

2.3) 次に,0.5 mol/l硫酸50.5 mlを加え,遊離したよう素をでんぷん溶液(5 g/l)を指示薬として0.1 mol/l

チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,液の色が澄明に変わったとき(又は退色したとき)を終点と

する。 

2.4) 別に,同一条件で空試験を行う。 

3) 計算 ヨードホルム生成物質は,次の式によって少数点以下3けたまで求め,JIS Z 8401によって

丸める。 

100

96

000

.0

)

(

1

G

S

F

T

D

I

 

ここに, 

I: ヨードホルム生成物質(アセトンとして)(質量分率,%) 

 

D: 空試験の滴定に要した0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量(ml) 

 

T: 滴定に要した0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量(ml) 

 

F1: 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター 

0.000 96: 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するアセトンの質量(g) 

 

S: 試料(ml) 

 

G: 密度(15 ℃)[g/ml(g/cm3)](6) 

b) 電位差滴定法 電位差滴定法は,次による。 

メタノールに含まれている微量のカルボニル化合物を主とする不純物を,アルカリ中でよう素と反応さ

せ,チオ硫酸ナトリウムで滴定し,アセトンに換算してヨードホルム生成物質の量を求める。 

1) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。 


K 1501:2005  

 

1.1) 電位差滴定装置 ガラス白金電極組合せのもので,電極部分を液面下へ据え付けられるものを用

いる。手動又は自動のいずれを用いてもよい。 

1.2) ビューレット 25 ml,0.1 ml目盛付きのもの。 

1.3) かき混ぜ器 機械的に迅速にかき混ぜることができ,気泡を抱き込まないもの。 

1.4) 滴定用ビーカー 縦形 250 ml。 

2) 試薬 試薬は,次による。 

2.1) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(滴定用溶液)(19.1)(1 mol/l水酸化ナトリウム

溶液)に規定するもの。 

2.2) 0.05 mol/lよう素溶液 JIS K 8001の4.5 (24)(0.05 mol/lよう素溶液)に規定するもの。 

2.3) 0.5 mol/l硫酸 JIS K 8001の4.5 (26.1)(0.5 mol/l硫酸)に規定するもの。 

2.4) 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5 (21.2)(0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液)

に規定するもの。 

3) 操作 操作は,次による。 

3.1) 1 mol/l水酸化ナトリウム溶液50 mlと0.05 mol/lよう素溶液20 mlとを共栓付三角フラスコ300 ml

にはかり取り,2〜5 ℃に冷却する。 

3.2) これに2〜5 ℃に冷却した試料20 mlを加え,よく振り混ぜた後,速やかに氷水浴中に入れ,暗所

で10分間保つ。 

3.3) 滴定用ビーカーに2) の液を移し,0.5 mol/l硫酸50.5 mlを加える。 

3.4) 滴定用ビーカーを滴定台に載せ,電位差滴定装置を取り付けて電極を試料溶液に浸してから,か

き混ぜ器で液をかき混ぜながら,0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液を0.1 mlずつ加えて滴定を行

う。 

滴定の終点(7)は,滴定溶液の添加量(ml)を横軸に,電位差(mV)を縦軸にとってグラフ用紙

上にプロットし,その点をなだらかな線で結んで電位差滴定曲線を作成し,曲線の変曲点から終点

を求める。 

注(7) 自動滴定の場合は,1),2)の操作を行うように調製して滴定し,終点を求める。 

3.5) 3.1),3.2),3.3)によって空試験を行う。 

c) 計算 ヨードホルム生成物質は,次の式によって少数点以下3けたまで求め,JIS Z 8401によって丸

める。 

100

96

000

.0

)

(

1

G

S

F

T

D

I

 

ここに, 

I: ヨードホルム生成物質(アセトンとして換算)(%) 

 

D: 空試験の滴定に要した0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量(ml) 

 

T: 滴定に要した0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液の量(ml) 

 

F1: 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター 

0.000 96: 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するアセトンの質量(g) 

 

S: 試料(ml) 

 

G: 密度(15 ℃)[g/ml(g/cm3)] (6) 

4.8 

水溶状の試験方法 水溶状の試験方法は,次による。 

メタノールに水を混ぜ,その濁り度合いによって水に不溶解な物質のうち,主として炭化水素類の混入

程度を測定する。 

 


10 

K 1501:2005  

 

a) 試薬 JIS K 8001の5.2(1)(濁度の適合限度標準)に規定する濁度の適合限度標準によって調整した

濁度の適合限度標準液30 ml。 

b) 操作 試料5 mlを胴外径25 mmの試験管に取り,水25 mlを加え,よく振り混ぜて気泡が消えた後,

濁度の適合限度標準液と比べる。 

4.9 

硫酸着色物質の試験方法 メタノールに濃硫酸を混ぜ,その着色度合いによって,主として不飽和

炭化水素類の混入程度を判定する。硫酸着色物質の試験方法は,次による。 

a) 試薬 試薬は,次による。 

1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。 

2) 比色標準液D 比色標準液D JIS K 8001の5.26に規定する表14の硫酸着色物質試験用比色標準

液によって調製したもの。 

b) 操作 試料5 mlを胴外径15 mmの試験管にはかり取り,30 ℃を超えないように冷却しながら硫酸

[(95±0.5)%]5 mlを静かにかき混ぜながら加え,5分後に透視して比色標準液Dと比べる。 

4.10 過マンガン酸カリウム還元性物質の試験方法 メタノールに過マンガン酸カリウム溶液を添加し,

その退色時間によって,メタノールに混入している還元性不純物の混入程度を測定する。過マンガン酸カ

リウム還元性物質の試験方法は,次による。 

a) 試薬 試薬は,次による。 

1) 過マンガン酸カリウム溶液(0.1 g/l) 過マンガン酸カリウム溶液(0.1 g/l) JIS K 8247に規定す

る過マンガン酸カリウムを用いて調製したもの。 

2) 標準溶液 JIS K 8180に規定する塩酸を用いて調製した0.01 mol/l塩酸4 ml及びJIS K 8001の4.4

の表7に規定するメチルオレンジ溶液0.2 mlに水を加えて100 mlとする。 

b) 操作 試料10 mlを胴外径15 mmの試験管にはかり取り,過マンガン酸カリウム溶液(0.1 g/l)2 ml

を加えて15±0.2 ℃に保ち,別に新しく調製した標準溶液と比べる。 

4.11 水分の試験方法 水分の試験方法は,次のa)又はb)による。 

a) 容量分析法 メタノールにカールフィッシャー試薬を反応させ,その反応量から水分量を求める。容

量分析法は,次による。 

1) 試薬 試薬は,次による。 

1.1) カールフィッシャー試薬 力価H2O約3 mg/mlのカールフィッシャー試薬を用いる。この試薬は,

遮光して湿気を避け,冷暗所に保存する。 

備考 市販のカールフィッシャー試薬を用いてもよい。調製する場合は,JIS K 0068に規定する方法

による。 

カールフィッシャー試薬は,次の方法によって標定する。ただし,調製した場合は,24時間以後

に標定しなければならない。また,日時の経過とともに力価が変化するので,使用のたびに標定す

ることが望ましい。 

標定 メタノール50 mlを滴定フラスコにはかり取り,これにカールフィッシャー試薬を滴定終点

まで正確に加えておく。次に,水約50 mgを0.1 mgのけたまで量って速やかに加えるか,又は(+)-

酒石酸ナトリウム二水和物(8)約150 mgを0.1 mgのけたまで量って加え,かき混ぜながら直ちにカ

ールフィッシャー試薬を用いて滴定する。 

 

 

水を用いた場合 

a

W

F

2

 


11 

K 1501:2005  

 

 

 

 

(+)-酒石酸ナトリウムを用いた場合 

a

Z

F

1.

230

0.

36

2

 

ここに, F2: 力価(カールフィッシャー試薬を用いて水を滴定したときのカ

ールフィッシャー試薬の単位体積当たりの水の質量)
(mg/ml) 

 

W: 水の質量(mg) 

 

Z: (+)-酒石酸ナトリウム二水和物のはかり取り量(mg) 

 

a: 滴定に要したカールフィッシャー試薬の量(ml) 

注(8) JIS K 8540に規定する(+)-酒石酸ナトリウム二水和物を水から再結晶し,できるだけ水を除い

た後,JIS K 8514に規定する臭化ナトリウムと水との体積比が10:1となるように水で潤した

臭化ナトリウムを入れたデシケーター中で,10〜30 ℃で48時間以上乾燥し,含水量を一定に

したもの。 

1.2) カールフィッシャー滴定用溶剤メタノール JIS K 8891に規定するメタノール1 000 mlを共通す

り合わせ三角フラスコ2 Lにはかり取り,JIS K 8876に規定するマグネシウム粉末5 gを加え,必

要に応じてJIS K 8920に規定するよう素0.5 gを加えて反応を促進させる。ガスの発生がやんだ後,

湿気を遮へいしてメタノールを蒸留し,保存する。このメタノール1 ml中の成分は,0.2 mg以下

とする。 

備考 メタノールを主成分とする市販の滴定溶剤を用いてもよい。 

2) 操作 カールフィッシャー試薬による滴定は湿気を避けて行い,これを標定したときの温度と同一

の温度で行う。操作は,次による。 

2.1) カールフィッシャー滴定用溶剤メタノール約50 mlを滴定フラスコ250 mlにはかり取り,あらか

じめ力価を標定したカールフィッシャー試薬を用いて終点(9)まで滴定し,滴定フラスコ内を無水

状態にする。 

このとき消費されたカールフィッシャー試薬の量は,計算に入れないから,読み取る必要はない。 

注(9) 容量又は電量自動滴定装置では,それぞれ定められた終点検出方式による。 

2.2) 注射器を用いて試料を採取し,その先端をゴム栓で密封した後,質量を0.1mgのけたまではかる

(表4参照)。 

表 4 試料採取量の基準 

予想水分     質量分率 % 

 0.01 

0.05 

0.1 

試料採取量            g 

20〜25 

10 

 5〜10 

次に,金属又はふっ素ゴムストッパーを通して,無水状態にした滴定フラスコに注入する。 

注射器の先端を再びゴム栓で密封し,その質量を0.1 mgのけたまではかる。 

2.3) 試料注入前後の注射器の質量差から注入した試料の質量を求める。 

2.4) 滴定フラスコ中の溶液をよくかき混ぜながらカールフィッシャー試薬を用いて終点まで滴定する。 

3) 計算 水分は,次の式によって少数点以下2けたまで求め,JIS Z 8401によって丸める。 

100

000

1

2

V

F

W

 

ここに, 

W: 水分(質量分率 %) 


12 

K 1501:2005  

 

 

F2: カールフィッシャー試薬の力価(H2O mg/ml) 

 

V: 滴定に要したカールフィッシャー試薬の量(ml) 

 

S: 試料の質量(g) 

b) 電量滴定法 JIS K 0068に規定する電量滴定法によって水分を求める。 

 

5. 試験の結果 試験の結果は,JIS K 0050による。 

 

6. 検査 検査は,4.によって試験し,表1の規定に適合しなければならない。 

 

7. 試験結果の記録 試験結果の記録には,少なくとも次の事項を記載する。 

a) 試料(試料名,採取場所及び採取年月日) 

b) 試験に用いた規格 

c) 試験環境(温度,湿度など) 

d) 記録者 

e) 試験項目及び結果 

f) 

試験中に気づいた特記事項 

g) この規格の規定外の事項 

 

8. 表示 製品の容器には,次の事項を表示する。ただし,大形容器(タンクローリー,貨車など)の場

合には,送り状に表示してもよい。 

a) 規格名称 

b) 正味質量名 

c) 製造業者名(又は供給業者)又はその略号 

d) 製造番号又はロット番号 

 

9. 安全衛生上の注意事項 メタノールは,引火しやすく,また,その蒸気は,空気と混合して爆発性混

合ガスを形成するので,蒸気漏れには十分注意し,火気は絶対に近づけない。また,メタノール蒸気を吸

入したり,液状のメタノールを飲んだりした場合,中毒及び失明の危険性があるので,取扱いには十分な

注意が必要である。