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K 1467

:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人電池工業

会(BAJ)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,

JIS K 1467:1984

は改正され,この規格に置き換えられる。


K 1467

:2003

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  品質

1

4.

  試料採取方法 

2

5.

  試験方法

2

5.1

  一般事項 

2

5.2

  二酸化マンガン (MnO

2

2

5.3

  水分

4

5.4

  塩酸不溶分 

4

5.5

  鉄 (Fe)

5

5.6

  鉛 (Pb) 

6

5.7

  銅 (Cu)

7

5.8

  硫酸イオン 

9

5.9

  pH 値 

10

5.10

  ふるい残分 

11

5.11

  見掛密度 

12

6.

  包装

13

7.

  表示

14

 


日本工業規格

JIS

 K

1467

:2003

電池用電解二酸化マンガン

Electrolytic Manganese Dioxide for Batteries

1.

適用範囲  この規格は,電池に用いる電解二酸化マンガン(以下,電池用電解二酸化マンガンという。)

について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0010

  標準物質―標準液―銅

JIS K 0015

  鉛標準液

JIS K 0016

  鉄標準液

JIS K 0028

  硫酸イオン標準液

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8116

  塩化アンモニウム(試薬)

JIS K 8155

  塩化バリウム二水和物(試薬)

JIS K 8160

  塩化マンガン(Ⅱ)四水和物(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8247

  過マンガン酸カリウム(試薬)

JIS K 8519

  しゅう酸二水和物(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS P  3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 1301

  化学分析用磁器るつぼ

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8703

  試験場所の標準状態

JIS Z 8801-1

  試験用ふるい−第 1 部:金属製網ふるい

JIS Z 8802

  pH 測定方法

3.

品質  品質は,5.によって試験し,表 に適合しなければならない。


2

K 1467

:2003

なお,pH 値,ふるい残分及び見掛密度は,当事者間の協定による。

  1  電池用電解二酸化マンガンの品質

項目

品質

二酸化マンガン(MnO

2

水分

塩酸不溶分 
鉄(Fe) 
鉛(Pb)

銅(Cu) 
硫酸イオン(SO

4

2

90

    以上

3.0

  以下

0.5

  以下

0.03

以下

0.01

以下

0.001

以下

1.5

  以下

4.

試料採取方法  試料は,品質が同一とみなされる 1 ロットから,ランダムに 2 袋を抜き取り,各袋か

ら 500 g を袋全体を代表するように採取する。採取した試料ごとに,清浄な乾燥した容器に入れ,密封保

管し,各試験に用いる。

5.

試験方法

警告  これらの試験を行う際には,適切な予防措置を講じなければ身体に危害を与える場合がある。

試験手順は,適切な資格と経験とをもつ専門家の管理監督のもと,JIS K 0050 の 14.(化学分析上の

注意事項)に従い,適切な保護措置を装備した上での実施を前提としている。 

5.1

一般事項  一般事項は,次による。

a)

共通する試験方法は,JIS K 0050JIS K 0116 又は JIS K 0121 による。

b)

特に指定のない限り,試験は,JIS Z 8703 に規定する常温 20±15  ℃で行う。

c)

試験結果は,各袋の試料ごとに試験を行って得た値の平均値で表す。

5.2

二酸化マンガン  (MnO

2

)

5.2.1

要旨  試料にしゅう酸溶液を加え,加温溶解した後,過剰のしゅう酸を過マンガン酸カリウム溶液

で逆滴定し,試料と反応したしゅう酸量から二酸化マンガンの含有率を求める。

5.2.2

試薬  試薬は,次による。

a)

しゅう酸溶液 (7 g/L)  JIS K 8519 に規定するしゅう酸二水和物(試薬)9.8 g を水 800 ml に溶解し,

硫酸(1+1)200 ml を加えたもの。

b)  0.02 mol/L 

過マンガン酸カリウム溶液

1)

調製  JIS K 8247 に規定する過マンガン酸カリウム 3.2 g をビーカー2 l にはかりとり,水 1050 ml

を加えて 1∼2 時間穏やかに煮沸した後,約 18 時間暗所に放置する。その上澄み液をブフナ−漏斗

型ガラスろ過器(17G4 又は 25G4)を用いてろ過する(この場合,ろ過の前後に水洗はしない)

。約

30

分間水蒸気洗浄した遮光した気密容器に入れて暗所に保存する。

2)

標定  JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウムの必要量を 200  ℃で約 60

分間加熱した後,デシケーターに入れ放冷する。その 0.20∼0.24 g を 0.1 mg のけたまではかりとり,

コニカルビーカー500 ml に移し,水 200 ml を加え溶かす。硫酸(1+1)20 ml を加え,液温を 25∼

30

℃にし,緩くかき混ぜながら 5.2.2 b) 1)で調整した液を,滴定所要量の約 2 ml 手前までビュレッ

トのコックを全開にして加え,液の紅色が消えるまで放置する。次に 50∼60  ℃に加熱し,引き続


3

K 1467

:2003

き滴定する。終点は,液の微紅色が約 30 秒間色が残る点とする。別に,水 200 ml と硫酸(1+1)20

ml

をビーカー500 ml にはかりとり,50∼60  ℃に加熱し,同一条件で空試験を行って滴定量を補正

する。次の式によって,0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液のファクターを算出する。

×

0.006 700×(

)

100

m

A

f

a

b

=

-

ここに,

f

:0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液のファクター 

m

:はかりとったしゅう酸ナトリウムの質量 (g)

A

:しゅう酸ナトリウムの純度 (%)

0.006 700

:0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液 1 ml に相当するしゅ

う酸ナトリウムの量 (g)

a

:滴定に要した 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液の量

(ml)

b

:空試験に要した 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液の量

(ml)

5.2.3

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

マグネチックスターラ  三角フラスコ内の液温を 50∼60  ℃に調節できる水浴付のもの。

5.2.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料約 0.25 g を三角フラスコ 500 ml に 0.1 mg のけたまではかりとり,これに全量ピペットで,しゅ

う酸溶液 50 ml を加える。

b

)

漏斗で覆い,フラスコ内の液温が 50∼60  ℃になるように水浴の液温を調節しながら,15∼20 分間マ

グネチックスターラでかき混ぜ溶解させる。

c

)

漏斗の内外壁及びフラスコの内壁に飛散した溶液を洗い落とし,液量を約 60 ml に調節する。

d

)

溶液の液温を 25∼30  ℃とし,かき混ぜながら 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液を滴定所要量の

約 2 ml 手前まで,ビュレットのコックを全開にして加える。

e

)

紅色が消えるまで放置した後,50∼60  ℃に加熱しながら滴定を続け,30 秒間以上薄い紅色が消えな

くなった時を終点とする(

1

)

注(

1

)

終点前の 0.5 ml からは 1 滴ずつ加え,前に加えた過マンガン酸カリウムの色が消えてから,次

の 1 滴を加える。

f

)

空試験として,別に全量ピペットでしゅう酸溶液 50 ml を取り,水を加えて液量を約 60 ml とした後,

d

)

及び e)  の操作を行う。

5.2.5

計算  二酸化マンガンの含有率は,次の式によって算出する。

(

)

100

100

100

347

004

.

0

×

×

×

×

=

H

S

f

a

b

A

ここに,

A

: 二酸化マンガンの含有率 (%)

a

: 滴定に要した 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液の量

(ml)

b

: 空試験に要した 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液の量

(ml)

f

: 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液のファクター

S

: 試料の質量 (g)

H

: 5.3 で求めた試料中の水分 (%)

0.004 347

: 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液 1 ml に相当する二酸

化マンガン量(g/ml)


4

K 1467

:2003

5.3

水分

5.3.1

要旨  試料を 107±2  ℃で 2 時間加熱乾燥したときの減量から水分を求める。

5.3.2

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

乾燥器  内部の温度を 107±2  ℃に調節できる自然対流式のもの。

b

)

平形はかり瓶  JIS R 3503 に規定する呼び寸法 50×30 mm のもの。

5.3.3

操作  操作は,次による。

a

)

試料約 5 g を平形はかり瓶にはかりとり,厚さがほぼ均一になるように広げ,ふたをしてその質量を

0.1 mg

のけたまではかる。

b

)

これを 107±2  ℃に保った乾燥器中で,ふたを取って 2 時間加熱乾燥し,ふたをしてデシケーターに

入れ,室温になるまで放冷した後,その質量を 0.1 mg のけたまではかる。

5.3.4

計算  水分は,次の式によって算出する。

100

0

×

=

S

S

S

H

ここに,  H:水分  (%) 

S

:試料の質量 (g)

S

0

:乾燥後の試料の質量 (g)

5.4

塩酸不溶分

5.4.1

要旨  試料に塩酸を加えて,加熱溶解した時の不溶分から,塩酸不溶分を求める。

5.4.2

試薬  試薬は,次による。

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

5.4.3

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

ガラスろ過器  JIS R 3503 に規定する 1 G 4。

b

)

吸引ろ過装置

c

)

乾燥器  内部の温度を 107±2  ℃に調節できる自然対流式のもの。

5.4.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料約 10 g をビーカー500 ml に 0.1 mg のけたまではかりとる。

b

)

塩酸 50 ml を加え,時計皿でふたをし,加熱溶解した後,蒸発乾固直前まで加熱する。

c

)

放置後,塩酸 10 ml 及び温水 30 ml を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。

d

)

ガラスろ過器  (

2

)

を用いて吸引ろ過する。ビーカーの器壁に付着した物質は温水でガラスろ過器に洗

い移し,ガラスろ過器の残留物質と合わせ,これを温水 10 ml ずつで数回洗浄する。

注(

2

)

あらかじめ 107±2  ℃の乾燥器中で,約 1 時間乾燥し,デシケーター中で室温になるまで放冷

した後,その質量を 0.1 mg のけたまではかっておくこと。

e

)

残留物質をガラスろ過器とともに 107±2  ℃の乾燥器中で,2 時間乾燥する。

f

)

デシケーターに入れ室温になるまで放冷した後,その質量を 0.1 mg のけたまではかる。

5.4.5

計算  塩酸不溶分は,次の式によって算出する。

100

×

=

S

L

P

K

ここに,  K: 塩酸不溶分 (%) 

P

: 残留物質を含んだガラスろ過器の質量 (g)

L

: ガラスろ過器の質量 (g)

S

: 試料の質量 (g)


5

K 1467

:2003

5.5

  (Fe)  鉄の含有率分析方法は,次の 2 種類とし,そのいずれかによる。

a

)

原子吸光分析方法(以下,原子吸光法という。)

b

)

誘導結合プラズマ発光分光分析方法(以下,ICP 法という。)

5.5.1

原子吸光法

5.5.1.1

要旨  試料を塩酸で溶解し,空気−アセチレンフレーム原子吸光法によって,波長 248.3 nm を用

いて鉄の含量率を求める。

5.5.1.2

試薬  試薬は,次による。

a

)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

b

)

塩化マンガン  JIS K 8160 によるもの。

c

)

鉄標準液(1 mg Fe /ml)  JIS K 0016  表 の Fe 1000。

d

)

鉛標準液(1 mg Pb /ml)  JIS K 0015  表 の Pb 1000。

e

)

銅標準液(0.01 mg Cu /ml)  JIS K 0010  表 の Cu10。

5.5.1.3

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

原子吸光分析装置

b

)

鉄中空陰極ランプ

5.5.1.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 10.0 g をビーカー500 ml に 0.1 mg のけたまではかりとる。

b

)

塩酸 50 ml を加え,時計皿でふたをし,加熱溶解した後,蒸発乾固する直前まで加熱する。

c

)

放冷後,塩酸 10 ml 及び水 50 ml 加え,加熱して可溶性塩を溶解する。

d

)

この溶液を JIS P 3801 に規定するろ紙 5 種 B を用いてろ過し,温水で洗浄する。ろ液及び洗液は全量

フラスコ 250 ml に受け,冷却後,水を標線まで加える。これを原子吸光試料液  (

3

)

とする。

注(

3

)

ここで調製した原子吸光試料液は,鉄のほかに,5.65.7 及び 5.8 に用いる。

e

)

JIS K 0121

の 6.によって d)  の原子吸光試料液を,空気−アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 248.3

nm

の指示値  (

4

)

を読み取る。

注(

4

)

吸光度又はその比例値。

5.5.1.5

検量線  検量線は,次による。

a

)

塩化マンガン 21.6 g(Mn:6.0 g 相当)をビーカー100 ml にはかりとり,水 50 ml を加え溶解し,全量

フラスコ 250 ml に入れる。更に塩酸 10 ml を加える。これに,全量ピペット又はメスピペットを用い

て,鉄標準液(1 mgFe/ml)0∼5 ml,鉛標準液(1 mgPb/ml)0∼15 ml 及び銅標準液(0.01 mgCu/ml)0

∼15 ml をそれぞれ段階的に加え,水を標線まで加える。これを原子吸光検量線用溶液  (

5

)

とする。

注(

5

)

ここで作成した原子吸光検量線用溶液は,鉄のほかに,5.6 及び 5.7 に用いる。

b

)

調製した原子吸光検量線用溶液を用いて,5.5.1.4 e)  の操作を行い,鉄の含有量と指示値  (

4

)

との関係

線を作成  (

6

)

する。検量線の作成は試料測定時に行う。

注(

6

)

作成は,JIS K 0121 の 7.1 (1)  の検量線法によって行う。ただし,検量線作成に当たり,同じ操

作によって塩化マンガンの空試験値を求め補正する。

5.5.1.6

計算  鉄の含有率は,次の式によって算出する。

100

10

3

×

×

=

S

M

I

ここに,

I

: 鉄の含有率 (%)

M

: 検量線から求めた鉄の含有量 (mg)


6

K 1467

:2003

S

: 試料の質量 (g)

5.5.2

ICP

5.5.2.1

要旨  試料を塩酸で溶解し,ICP 法によって鉄の含有率を求める。

5.5.2.2

試薬  試薬は,次による。

a

)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

b

)

塩化マンガン  JIS K 8160 によるもの。

c

)

鉄標準液  (1 mg Fe /ml)  JIS K 0016  表 の Fe 1000。

5.5.2.3

装置  装置は,次による。

ICP

発光分析装置

5.5.2.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 5.00 g をコニカルビーカー300 ml に 0.1 mg のけたまではかりとる。

b

)

塩酸 30 ml を加え,時計皿でふたをし,加熱溶解した後に,蒸発乾固直前まで加熱する。

c

)

塩酸 10 ml 及び水 50 ml を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。

d

)

冷却後,この溶液を全量フラスコ 250 ml に,JIS P 3801 に規定するろ紙  5 種 B を用いてろ過し,温水

で洗浄後,水を標線まで加え混合する。

e

)

この試料溶液を,ICP 発光分析装置の試料導入部を通してプラズマ中に噴霧し,波長 238.204 nm の発

光強度を測定して検量線から含有量を求める。

5.5.2.5

検量線  検量線は,次による。

a

)

塩化マンガン 10.8 g(Mn:3.0 g 相当)をビーカー200 ml にはかりとり,水 100 ml を加え溶解し,全量

フラスコ 250 ml に入れる。更に塩酸 10 ml を加える。

b

)

全量フラスコと全量ピペットを用いて,鉄標準液  (1 mg Fe /ml)  を 4 倍希釈 (0.25 mg Fe /ml) した溶液

0

∼4 ml,鉛標準溶液 (1 mg Pb/ml) を 20 倍希釈 (0.05 mgPb/ml) した溶液 0∼10 ml 及び銅標準液 (0.1

mgCu/ml) 0

∼10 ml をそれぞれ段階的に分取し,水を標線まで加え混合する。これを ICP 検量線用溶液

とする。

c

)

この ICP 検量線用溶液と試料溶液の鉄含有量と発光強度との関係線を作成する。検量線の作成は,試

料測定時に行う。

5.5.2.6

計算  鉄の含有率は,次の式によって算出する。

100

10

3

×

×

=

S

M

I

ここに,

I

: 鉄の含有率 (%)

M

: 検量線から求めた鉄の含有量 (mg)

S

: 試料の質量 (g)

5.6

  (Pb)  鉛の含有率分析方法は,次の 2 種類とし,そのいずれかによる。

a

)

原子吸光法

b

)  ICP

5.6.1

原子吸光法

5.6.1.1

要旨  5.5.1.4 で調製した試料液を用いて,空気−アセチレンフレーム原子吸光法によって,波長

217.0 nm

又は 283.3 nm を用いて鉛の含有率を求める。

5.6.1.2

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

原子吸光分析装置


7

K 1467

:2003

b

)

鉛中空陰極ランプ

5.6.1.3

操作  操作は,次による。

JIS K 0121

の 6.によって 5.5.1.4 の原子吸光試料液  (

3

)

を,空気−アセチレンフレーム中に噴霧し,波長

217.0 nm

又は 283.3 nm (

7

)

の指示値  (

4

)

を読み取る。

注(

7

)

鉛の最大吸収波長は 217.0 nm であるが,装置によっては 283.3 nm を使用してもよい。

5.6.1.4

検量線  検量線は,次による。

5.5.1.5

で調製した原子吸光検量線用溶液を用いて,5.6.1.3 の操作を行い,鉛の含有量と指示値  (

4

)

との

関係線を作成  (

6

)

する。検量線の作成は,試料測定時に行う。

5.6.1.5

計算  鉛の含量率は,次の式によって算出する。

100

10

3

×

×

=

S

M

L

ここに,  L: 鉛の含有率 (%) 

M

: 検量線から求めた鉛の含有量 (mg)

S

: 試料の質量 (g)

5.6.2

ICP

5.6.2.1

要旨  試料を塩酸で溶解し,ICP 法によって鉛の含有率を求める。

5.6.2.2

試薬  試薬は,次による。

a

)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

b

)

塩化マンガン  JIS K 8160 によるもの。

c

)

鉛標準液  (1 mg Pb /ml)  JIS K 0015  表 の Pb 1000。

5.6.2.3

装置  装置は,次による。

ICP

発光分析装置

5.6.2.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 5.00 g をコニカルビーカー300 ml に 0.1 mg のけたまではかりとる。

b

)

塩酸 30 ml を加え,時計皿でふたをし,加熱溶解した後,蒸発乾固直前まで加熱する。

c

)

塩酸 10 ml 及び水 50 ml を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。

d

)

冷却後,この溶液を全量フラスコ 250 ml に,JIS P 3801 に規定するろ紙 5 種 B を用いてろ過し,温水

で洗浄後,水を標線まで加え混合する。

e

)

この試料溶液を,ICP 発光分析装置の試料導入部を通してプラズマ中に噴霧し,波長 216.999 nm の発

光強度を測定して検量線から含有量を求める。

5.6.2.5

検量線  検量線は,次による。

5.5.2.5

の ICP 検量線用溶液と試料溶液の鉛含有量と発光強度との関係線を作成する。検量線の作成は,

試料測定時に行う。

5.6.2.6

計算  鉛の含有率は,次の式によって算出する。

100

10

3

×

×

=

S

M

L

ここに,

L

: 鉛の含有率 (%)

M

: 検量線から求めた鉛の含有量 (mg)

S

: 試料の質量 (g)

5.7

  (Cu)  銅の含有率分析方法は,次の 2 種類とし,そのいずれかによる。

a

)

原子吸光法


8

K 1467

:2003

b

)  ICP

5.7.1

原子吸光法

5.7.1.1

要旨  5.5.1.4 で調製した試料液を用いて,空気−アセチレンフレーム原子吸光法によって,波長

324.7 nm

を用いて銅の含有率を求める。

5.7.1.2

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

原子吸光分析装置

b

)

銅中空陰極ランプ

5.7.1.3

操作  操作は,次による。

JIS K 0121

の  6.  によって 5.5.1.4 の原子吸光試料液  (

3

)

を,空気−アセチレンフレーム中に噴霧し,波

長 324.7 nm の指示値  (

4

)

を読み取る。

5.7.1.4

検量線  検量線は,次による。

5.5.1.5

で調製した原子吸光検量線用溶液を用いて,5.7.1.3 の操作を行い,銅の含有量と指示値  (

4

)

との

関係線を作成  (

6

)

する。検量線の作成は,試料測定時に行う。

5.7.1.5

計算  銅の含有率は,次の式によって算出する。

100

10

3

×

×

=

S

M

C

ここに,  C: 銅の含有率 (%) 

M

: 検量線から求めた銅の含有量 (mg)

S

: 試料の質量 (g)

5.7.2

ICP

5.7.2.1

要旨  試料を塩酸で溶解し,ICP 法によって銅の含有率を求める。

5.7.2.2

試薬  試薬は,次による。

a

)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

b

)

塩化マンガン  JIS K 8160 によるもの。

c

)

銅標準液(0.01 mg Cu/ml)  JIS K 0010  表 の Cu10。

5.7.2.3

装置  装置は,次による。

ICP

発光分析装置

5.7.2.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 5.00 g をコニカルビーカー300 ml に 0.1 mg のけたまではかりとる。

b

)

塩酸 30 ml を加え,時計皿でふたをし,加熱溶解した後,蒸発乾固直前まで加熱する。

c

)

塩酸 10 ml 及び水 50 ml を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。

d

)

冷却後,この溶液を全量フラスコ 250 ml に,JIS P 3801 に規定するろ紙  5 種 B を用いてろ過し,温水

で洗浄後,水を標線まで加え混合する。

e

)

この試料溶液を,ICP 発光分析装置の試料導入部を通してプラズマ中に噴霧し,波長 324.754 nm の発

光強度を測定して検量線から含有量を求める。

5.7.2.5

検量線  検量線は,次による。

5.5.2.5

の ICP 検量線用溶液と試料溶液の銅含有量と発光強度との関係線を作成する。検量線の作成は,

試料測定時に行う。

5.7.2.6

計算  銅の含有率は,次の式によって算出する。


9

K 1467

:2003

100

10

3

×

×

=

S

M

C

ここに,  C: 銅の含有率 (%) 

M

: 検量線から求めた銅の含有量 (mg)

S

: 試料の質量 (g)

5.8

硫酸イオン (SO

4

2

)

  硫酸イオンの含有率分析方法は,次の 2 種類とし,そのいずれかによる。

a

)

硫酸バリウム生成法

b

)  ICP

5.8.1

硫酸バリウム生成法

5.8.1.1

要旨  試料に塩酸を加えて溶解し,塩化バリウムを加えて硫酸バリウムを沈殿させ,硫酸イオン

を求める。

5.8.1.2

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸  (1+ 200)  JIS K 8180 に規定する特級を用いて調製する。

b

)

塩化バリウム溶液 (10 g/100ml)  JIS K 8155 に規定する塩化バリウム二水和物 11.7 g を水に溶かして

100 ml

とする。

c

)

硫酸  JIS K 8951 による。

d

)

硝酸銀溶液 (0.5 g/100ml)  JIS K 8550 に規定する硝酸銀 0.5 g を水に溶かして 100 ml とする。

5.8.1.3

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

電気炉  約 700  ℃に調節できるもの。

b

)

磁器るつぼ  容量 15 ml の JIS R 1301 に規定する磁器るつぼ 1 種。

5.8.1.4

操作  操作は,次による。

a

)  5.5.1.4 d) 

で調製した原子吸光試料液から,

全量ピペットで 50 ml を取り,

ビーカー300 ml に移し入れ,

水を加えて約 200 ml とし,かき混ぜた後,沸騰させる。

b

)

この溶液をかき混ぜながら,約 70  ℃に加熱した塩化バリウム溶液 10 ml を徐々に加えて,硫酸バリ

ウムを沈殿させ,緩やかに煮沸する。水浴上 (70∼90  ℃)  に約 30 分間以上静置した後,室温で 4 時

間放置する。

c

)

沈殿は,JIS P 3801  に規定するろ紙 6 種(又は 5 種 C)を用いてろ過し,加温した塩酸 (1+ 200) で 2

∼3 回洗浄し,次いで水を用いて,洗浄中に硝酸銀溶液による塩化物イオンの反応が認められなくな

るまで,十分に洗浄する。

d

)

沈殿は,ろ紙とともに磁器るつぼ  (

8

)

に移し,徐々に加熱してろ紙を灰化した後,約 700  ℃で 10 分

間強熱する。

注(

8

)

あらかじめ約 700  ℃に強熱し,デシケーター中で室温まで放冷した後,その質量を 0.1 mg のけ

たまではかっておく。

e

)

放冷した後,硫酸 1 滴を加え,再び徐々に加熱し,次いで約 700  ℃で約 30 分間強熱し恒量とする。

f

)

るつぼを取り出し,デシケーター中で室温まで放冷し,硫酸バリウムの質量を,るつぼとともに 0.1 mg

のけたまではかる。

5.8.1.5

計算  硫酸イオンの含有率は,次の式によって算出する。

(

)

100

250

50

6

411

.

0

×

×

×

=

S

b

a

R


10

K 1467

:2003

ここに,

R

:硫酸イオンの含有率  (%)

a

:るつぼ及び強熱残分の質量 (g)

b

:るつぼの質量 (g)

S

:試料の質量 (g)

0.411 6

:硫酸バリウムを硫酸イオンに換算する係数

5.8.2

ICP

5.8.2.1

要旨  試料を塩酸で溶解し,ICP 法によって,硫酸イオンの含有率を求める。

5.8.2.2

試薬  試薬は,次による。

a

)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

b

)

塩化マンガン  JIS K 8160 による。

c

)

硫酸イオン標準液  JIS K 0028 に規定する SO

4

2

1000

5.8.2.3

装置  装置は,次による。

ICP

発光分析装置

5.8.2.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 5.00 g をコニカルビーカー300 ml に 0.1 mg のけたまではかりとる。

b

)

塩酸 30 ml を加え,時計皿でふたをし,加熱溶解した後,蒸発乾固直前まで加熱する。

c

)

塩酸 10 ml 及び水 50 ml を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。

d

)

冷却後,この溶液を全量フラスコ 250 ml に,JIS P 3801 に規定するろ紙 5 種 B を用いてろ過し,温水

で洗浄後,水を標線まで加え混合する。

e

)

この試料溶液を,ICP 発光分析装置の試料導入部を通してプラズマ中に噴霧し,波長 182.625 nm の発

光強度を測定して検量線から含有量を求める。

5.8.2.5

検量線  検量線は,次による。

a

)

塩化マンガン 10.8 g(Mn:3.0 g 相当)をビーカー200 ml にはかりとり,水 100 ml を加え溶解し,全量

フラスコ 250 ml に入れる。更に塩酸 10 ml を加える。

b

)

全量ピぺットを用いて,硫酸イオン標準液 (SO

4

2

1000) 0

∼60 ml を段階的に分取し,水を標線まで加

え混合する。

c

)

この標準試料溶液と試料溶液の硫酸イオン含有量と発光強度との関係線を作成する。検量線の作成は,

試料測定時に行う。

5.8.2.6

計算  硫酸イオンの含有率は,次の式によって算出する。

100

10

3

×

×

=

S

M

R

ここに,

R

: 硫酸イオンの含有率 (%)

M

: 検量線から求めた硫酸イオンの含有量 (mg)

S

:試料の質量 (g)

5.9

pH

値  pH 値の試験方法は,次の 2 種類とする。

a

)

塩化アンモニウム法

b

)

水法

5.9.1

塩化アンモニウム法

5.9.1.1

要旨  試料を塩化アンモニウム溶液中で 30 分間かき混ぜた後,上澄み液の pH 値を JIS Z 8802

によって測定する。

5.9.1.2

試薬  試薬は,次による。


11

K 1467

:2003

塩化アンモニウム溶液 (20 g/100ml)  JIS K 8116 に規定する塩化アンモニウム 20 g を水に溶かして 100 ml

とし,JIS K 8180 に規定する塩酸又は JIS K 8085 に規定するアンモニア水を加え pH 値 5.4±0.1 に調節す

る。

5.9.1.3

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)  pH

計  JIS Z 8802 に規定する形式Ⅱのもの(あらかじめ JISZ8802 の 7.2.2 によって校正すること。)。

b

)

マグネチックスターラ

c

)

温度計  許容差は±0.5  ℃とする。

5.9.1.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 10.0 g をコニカルビーカー100 ml にはかりとり,塩化アンモニウム溶液 50 ml を加える。

b

)

コニカルビーカーにふたをし,25±2  ℃で 30 分間マグネチックスターラでかき混ぜる。

c

)

液温を 25±2  ℃に保ちながら約 10 分間静置し,試料を沈殿させる。

d

) pH

計を用いて,約 5 分間静置後の上澄み液の pH 値を測定する。

5.9.2

水法

5.9.2.1

要旨  試料を蒸留水中で 60 分間かき混ぜた後,上澄み液の pH 値を JIS Z 8802 によって測定する。

5.9.2.2

試薬  試薬は,次による。

  蒸留水  JIS K 0557 に規定する種別 A3 の水を煮沸し,炭酸ガスを除き室温まで冷却する。冷却後の水

の pH 値は 7.0±0.2 の範囲とし,範囲を外れる場合は,0.5 mol/L 水酸化ナトリウム溶液を加え調節する。

5.9.2.3

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)  pH

計  JIS Z 8802 に規定する形式Ⅱのもの(あらかじめ JISZ8802 の 7.2.2 によって校正すること。)。

b

)

マグネチックスターラ

c

)

温度計  許容差は±0.5  ℃とする。

5.9.2.4

操作  操作は,次による。

a

)

試料 10.0 g をコニカルビーカー300 ml にはかりとり,蒸留水 200 ml を加える。

b

)

コニカルビーカーの開口部を密封フィルム等で覆い,25±2  ℃で 60 分間マグネチックスターラでかき

混ぜる。

c

)

液温を 25±2  ℃に保ちながら約 10 分間静置し,試料を沈殿させる。

d

)

開封後,pH 計を用いて,約 5 分間静置後の上澄み液の pH 値を測定する。

5.10

ふるい残分

5.10.1

要旨  試料を目開き 45

µm の試験用ふるいでふるい,残分の質量からふるい残分を求める。

5.10.2

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

試験用ふるい  JIS Z 8801-1 に規定する公称目開き 45

µm,ふるい枠の直径 200 mm の網ふるい。

b

)

はけ  毛のしなやかな幅 15 mm,穂の長さ約 25 mm の平ばけ。

c

)

容器  枠の径 200 mm のふるいが入り,かつ,内面が白く,ふるい目を通った試料を見わけることの

できる容器(蒸発皿,ほうろうバットなど)

d

)

乾燥器  内部の温度を 107±2  ℃に調節できる自然対流式のもの。

5.10.3

操作  操作は,次による。

a

)

試料 50.0 g を試験用ふるいに取り,適切な方法で水道水を注ぎ,細粒部の大部分をふるい目から流し

出す。

b

)

ふるいを蒸発皿などの容器に入れ,網上約 15 mm になるまで水を入れて,はけで網上を掃く。掃く操

作は毎秒約 1 回とし,約 20 回ごとにふるいを容器から引き上げ,水をふるい目から流し出す。


12

K 1467

:2003

c

)

約 40 回ごとに容器の中の水を取り換える。

d

)  a)

及び  c)の操作を,容器の中の水に試料が認められなくなるまで繰り返す。

e

)

はけについた固形物を,水で網上に洗い落とす。

f

) 5

種 B のろ紙をあらかじめ 107±2  ℃に保った乾燥器の中で 2 時間乾燥し,デシケーターに入れ放冷

した後,質量を 10 mg のけたまではかる。このろ紙を用いてふるい残分をろ過する。この場合,ふる

い上に残分が残らないように,また,こぼれないように水で洗い落とす。ろ紙を時計皿上に移し,107

±2  ℃に保った乾燥器で 2 時間乾燥する。

g

)

デシケーターに入れ放冷した後,ろ紙及び残分を 10 mg のけたまではかる。

5.10.4

計算  ふるい残分は,次の式によって算出する。

100

×

=

S

V

W

U

ここに,  U:ふるい残分  (%) 

V

:ろ紙の質量 (g)

W

:ろ紙及び残分の質量 (g)

S

:試料の質量 (g)

5.11

見掛密度

5.11.1

要旨  見掛密度測定器に,一定体積の試料を取り,その質量から見掛密度を求める。

5.11.2

装置及び器具  装置及び器具は,次による。

a

)

見掛密度測定器  図 に示すもので,ふるい (A),漏斗 (B),受器 (C),受器台 (D) 及び漏斗台 (E) (以

上,黄銅製),並びに架台 (F) とからなり,漏斗 (B) 及び受器 (C) の内面は,十分に平滑に仕上げた

もの。

b

)

はけ  毛がかためで幅 15 mm,穂の長さ約 20 mm の平ばけ。


13

K 1467

:2003

単位  mm

  1  見掛密度測定器

5.11.3

操作  操作は,次による。ただし, b)    d)  の操作中は,装置に振動を与えてはならない。

a

)

見掛密度測定器を正しく組み立て,水平に保つ。

b

)

試料約 10 g をふるい(A)の上にのせ,はけでふるいの全面を軽く掃いて試料を分散落下させる。

c

)

試料が受器(C)に山盛りとなるまで,この操作を繰り返す。

d

)

一辺が直線のへらで山の部分を削り取る。

e

)

受器(C)の内容物を質量既知のビーカー50 ml に移し,質量を 10 mg のけたまではかる。

5.11.4

計算  見掛密度は,次の式によって算出する。

30

S

=

ここに,

X

:見掛密度(g/cm

3

S

:試料の質量(g)

30

:受器(C)の容量(cm

3

6.

包装  包装の形態は,25 kg,40 kg,50 kg,1 000 kg 入りなどとし,袋の材質は紙又は合成樹脂製とす

る。

(A)  ふるい 
(B)  漏斗 
(C)  受器 
(D)  受器台 
(E)  漏斗台 
(F)  架台


14

K 1467

:2003

7.

表示  二酸化マンガンの包装の外面には,次の事項を表示する。

a

)

名称

b

)

製造業者名又はその略号

c

)

製造年月日又はその略号

d

)

正味量