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K 1201-3-1 : 2000  

(1) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

これによって,JIS K 1201 : 1950は廃止され,JIS K 1201-1〜JIS K 1201-6に置き換えられる。 

今回の制定は,対応する国際規格に整合させるために,ISO 740 : 1976を基礎として用いた。 

JIS K 1201-3-1には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) 工業用炭酸ナトリウム−全可溶性アルカリ含有量の中和滴定法 

JIS K 1201は,一般名称を“工業用炭酸ナトリウム”として,次の各部によって構成する。 

第1部:かさ密度の求め方 

第2部:250℃における加熱減量及び不揮発物の求め方 

第3部:全可溶性アルカリ含有量の求め方−第1節:中和滴定法 

第3部:全可溶性アルカリ含有量の求め方−第2節:電位差滴定方法 

第4部:塩化ナトリウム含有量の求め方−ホルハルト改良法,電位差滴定方法 

第5部:鉄含有量の求め方−1, 10−フェナントロリン吸光光度分析方法,原子吸光分析方法,高周波

誘導結合プラズマ発光分光分析方法 

第6部:50℃における水不溶物の求め方 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

K 1201-3-1 : 2000 

 

 

工業用炭酸ナトリウム−第3部:全可溶性アルカリ 

含有量の求め方−第1節:中和滴定法 

Sodium carbonate for industrial use− 

Part 3 : Determination of total soluble alkalinity−Section 1 : Titrimetric 

method 

 

 

序文 この規格は,1976年に第1版として発行されたISO 740 : 1976, Sodium carbonate for industrial use−

Determination of total soluble alkalinity−Titrimetric methodを基に技術的内容を変更することなく作成した日

本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目(試料の採取と保存)を日本工業規格

として追加した。 

なお,この規格で点線の下線を施した箇所は,対応国際規格にはない事項である。 

 

1. 適用範囲 この規格は,工業用炭酸ナトリウムの全可溶性アルカリ含有量測定のための求め方につい

て規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 740 : 1976 Sodium carbonate for industrial use−Determination of total soluble alkalinity−

Titrimetric method 

従来,日本工業規格で規定していた中和滴定法は附属書(参考)に記載した。 

 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。 

JIS K 1201-2 工業用炭酸ナトリウム−第2部:250℃における加熱減量及び不揮発物の求め方 

備考 ISO 745, Sodium carbonate for industrial use−Determination of loss of mass and of non-volatile 

matter at 250℃からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

 

3. 原理 試料を溶解し,その溶液をろ過しメチルオレンジを指示薬として塩酸標準液で全可溶性アルカ

リを滴定する。 

 

4. 試薬 試薬は,次による。 

分析には,分析用試薬と蒸留水又は同等の純度の水を用いる。 

a) 1mol/l塩酸 JIS K 8001の4.5(5.1)によるもの。 

b) 0.5g/lメチルオレンジ JIS K 8001の4.4(指示薬)に規定するもの。 


K 1201-3-1 : 2000  

 

備考 メチルオレンジは,同じ終点を示す他の指示薬と置き換えてもよい。 

 

5. 装置 装置は,通常の実験室に常備されているもの。 

 

6. 操作 操作は,次のとおり行う。 

6.1 

試料の採取と保存は,次による。 

a) 試料採取 

器具は,次による。 

1) スコップ 図1に示すような形状で,ステンレス鋼など適切な材質で作られたものを使用する。 

2) さし 図1に示すような形状で,ステンレス鋼など適切な材質で作られたものを使用する。 

b) 試料採取の操作 

1) 小形容器の場合 

紙袋の場合は,口部又は胴部からスコップ若しくはさしを用いて採取する。 

フレキシブルコンテナの場合は,充てん口からスコップを用いて採取する。 

2) 大形容器の場合 

ベルトコンベヤなどの搬送機の落ち口でスコップを用いて採取する。 

c) 試料の保存方法 

1) 密閉可能な容器(例えば,広口瓶)に500gを入れて密栓する。 

2) 容器に次の項目を表示する。 

・試料の由来 

・認知事項 

・試料を採取した日 

 

図1 採取器具の例 


K 1201-3-1 : 2000  

 

6.2 

試験操作は,次による。 

a) 試料の50±0.1gを0.01gまで量り取り,約50℃の水200mlを入れたビーカー500ml中に少量ずつかく

はん(攪拌)しながら加え溶解する(試料量は無水の場合を記載したが,一水塩であれば59±0.1g, 七

水塩では110±0.1g, 十水塩では135±0.1gを同様に0.01gまで量り取る)。 

b) 上澄み液を中速でろ過し全量フラスコ500mlにろ液を採取する。 

c) 約50℃の温水を用いてろ紙上の不溶解物を完全に洗浄し,洗浄液はすべてb)の全量フラスコ500ml

に集める。 

d) 全量フラスコ500mlを冷却し,標線まで希釈し混合する。 

e) 全量フラスコ500mlから試料液を全量ピペット25mlを用いて採取し,コニカルビーカー500mlに移し

入れる。さらに,水75mlとメチルオレンジ液5滴を加え1mol/l塩酸標準液で指示薬が黄色からオレ

ンジ−ピンクになるまで滴定する。 

備考 必要なら,1mol/l塩酸標準溶液は1mol/l水酸化ナトリウム標準溶液又は0.1mol/l水酸化ナトリ

ウム標準溶液を用いて逆滴定をしてもよい。この場合は結果を計算するときに考慮が必要であ

る。 

 

7. 計算 全可溶性アルカリは,次の式によって算出する。 

m

V

m

V

C

106

99

052

.0

100

25

500

 

ここに, 

C: 全可溶性アルカリ(Na2CO3として) (%)  

 

V: 滴定に要した1mol/l塩酸の量 (ml)  

 

m: 試料の質量 (g)  

 

0.052 99: 1mol/l塩酸1mlの炭酸ナトリウム相当量 (g)  

備考1. 使用した標準溶液の濃度が正確にlmol/lでないときは補正が必要である。 

2. この規格では加熱減量(JIS K 1201-2参照)によって補正した結果の表示を行う必要があり,

その比を掛け補正を行う。 

(%)

250

100

100

℃での質量損失

C

 

ここに, Cʼ: 加熱減量により補正した全可溶性アルカリ(Na2CO3として) 

(%)  

 

8. 試験報告 試験報告書には,次の事項を記入する。 

a) 参照した方法の典拠 

b) 結果及び算出式 

c) 操作時に観察された,異常現象及び特記事項。 

d) この規格に規定していない操作及び,引用規格の記載の有無にかかわらず採用した操作。 


K 1201-3-1 : 2000  

 

附属書(参考) 工業用炭酸ナトリウム− 

全可溶性アルカリ含有量の中和滴定法 

 

1. 要旨 加熱乾燥した試料を水に溶解した後,塩酸溶液を用いて滴定し全アルカリを定量する。 

 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この附属書(参考)に引用されることによって,この附属書(参考)

の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。 

JIS K 1201-2 工業用炭酸ナトリウム−第2部:250℃における加熱減量及び不揮発物の求め方 

JIS K 8001  試薬試験方法通則 

 

3. 試薬 試薬は,次による。 

a) 1mol/l塩酸 JIS K 8001の4.5(5.1)(1mol/l塩酸)に規定するもの。 

b) 0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(19.4)(0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液)に規定する

もの。 

c) ブロモフェノールブルー溶液(1g/lエタノール溶液) JIS K 8001の4.4(指示薬)に規定するもの。 

 

4. 器具 コニカルビーカー 300ml 

 

5. 操作 

5.1 

試料の採取と保存は,次による。 

a) 試料採取 

器具は,次による。 

1) スコップ 本体図1に示すような形状で,ステンレス鋼など適切な材質で作られたものを使用する。 

2) さし 本体図1に示すような形状で,ステンレス鋼など適切な材質で作られたものを使用する。 

b) 試料採取の操作 

1) 小形容器の場合 

紙袋の場合は,口部又は胴部からスコップ若しくはさしを用いて採取する。 

フレキシブルコンテナの場合は,充てん口からスコップを用いて採取する。 

2) 大形容器の場合 

ベルトコンベヤなどの搬送機の落ち口でスコップを用いて採取する。 

c) 試料の保存方法 

1) 密閉可能な容器(例えば,広口瓶)に500gを入れて密栓する。 

2) 容器に次の項目を表示する。 

・試料の由来 

・認知事項 

・試料を採取した日 

5.2 

試験操作は,次による。 


K 1201-3-1 : 2000  

 

a) 試料の50±0.1gを0.01gまで量り取り,約50℃の水200mlを入れたビーカー500ml中に少量ずつかく

はん(攪拌)しながら加え溶解する(試料量は無水の場合を記載したが,一水塩であれば59±0.1g, 七

水塩では110±0.1g, 十水塩では135±0.1gを同様に0.01gまで量り取る)。 

b) 上澄み液を中速でろ過し全量フラスコ500mlにろ液を採取する。 

c) 約50℃の温水を用いてろ紙上の不溶解物を完全に洗浄し,洗浄液はすべてb)の全量フラスコ500ml

に集める。 

d) 全量フラスコ500mlを冷却し,標線まで希釈し混合する。 

e) 全量フラスコ500mlから試料液を全量ピペット25mlを用いて採取し,コニカルビーカー300mlに洗い

移し,水を加えて液量を約50mlとする。 

f) 

指示薬としてブロモフェノールブルー溶液 (1g/l) 数滴を加え,溶液の色が青紫から黄色になる点を終

点として,1mol/l塩酸で滴定する。 

g) 中和点に達した後,さらに約1mlを過剰に加えて全所要量を読み取る。 

h) 5分間静かに煮沸して,二酸化炭素を除いた後,室温に冷却し,溶液の色が黄色から青紫になる点を

終点として,0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液で逆滴定する。 

 

6. 計算 全アルカリは,次の式によって算出する。 

100

500

/

25

99

052

.0

1

W

f

b

f

a

C

 

ここに, 

C: 全アルカリ(Na2CO3として) (%)  

 

a: 滴定に要した1mol/l塩酸の量 (ml)  

 

b: 滴定に要した0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液の量 (ml)  

 

f: 1mol/l塩酸のファクター 

 

f1: 0.1mol/l水酸化ナトリウム溶液のファクター 

 

W: 試料の質量 (g)  

 

0.052 99: 1mol/l塩酸1mlの炭酸ナトリウム相当量 (g)  

備考 この規格では加熱減量によって補正した結果の表示を行う必要があり,その比を掛け補正を行

う。 

(%)

250

100

100

℃での質量損失

C

 

ここに, 

Cʼ: 加熱減量により補正した全可溶性アルカリ(Na2CO3

として) (%)  

 


K 1201-3-1 : 2000  

 

ソーダ関連製品JIS原案作成委員会及び分科会 構成表 

 

氏名 

所属 

委員会 

分科会 

(委員長) 

松 野 武 雄 横浜国立大学名誉教授 

○ 

 

(委員) 

西 出 徹 雄 通商産業省基礎産業局化学課 

○ 

 

 

大 嶋 清 治 通商産業省工業技術院標準部 

○ 

 

 

高 橋 和 夫 通商産業省製品評価技術センター 

○ 

 

 

中 村   進 物質工学工業技術研究所 

○ 

 

 

橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会 

○ 

 

 

神 代   啓 社団法人日本化学工業協会 

○ 

 

 

並 木   昭 財団法人化学品検査協会 

○ 

 

 

吉 田 儀 章 化成品工業協会 

○ 

 

 

渡 辺 浄 光 日本石鹸洗剤工業会 

○ 

 

 

堀   定 男 日本製紙連合会 

○ 

 

 

佐 藤 邦 弘 日本化学工業株式会社 

○ 

 

 

湯 村 崇 男 日本化学繊維協会 

○ 

 

 

一 戸 正 憲 社団法人日本水道協会 

○ 

 

 

小 野   宏 旭化成工業株式会社 

○ 

◎ 

 

橋 本 俊 夫 旭硝子株式会社 

○ 

○ 

 

安 食 亮 伍 旭化成工業株式会社 

○ 

○ 

 

大 津 健 治 ダイソー株式会社 

 

○ 

 

新宮領   宏 鐘淵化学工業株式会社 

 

○ 

 

西 尾 圭 司 日本曹達株式会社 

○ 

○ 

 

鈴 木 邦 彦 東亞合成株式会社 

 

○ 

 

片 岡   基 株式会社トクヤマ 

○ 

○ 

 

武 居 弘 記 東ソー株式会社 

 

○ 

 

藤 井   昇 鶴見曹達株式会社 

○ 

○ 

 

須 永 忠 典 日本ソーダ工業会 

○ 

○ 

(事務局) 

三 須   武 社団法人日本化学工業協会 

○ 

○ 

 

内 田 幹 雄 社団法人日本化学工業協会 

○ 

 

 

宮 越 正 行 日本ソーダ工業会 

 

○ 

 

(◎分科会主査) 

 

(文責 橋本俊夫)