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K 1105:2017  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 等級 2 

5 品質 2 

6 試験方法 2 

6.1 一般事項  2 

6.2 試料の調製  2 

6.3 校正用ガス  2 

6.4 純度  3 

6.5 酸素  3 

6.6 窒素  5 

6.7 露点  8 

7 容器 9 

8 表示 9 

附属書A(規定)プラズマ分光分析式窒素分析計  10 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

産業・医療ガス協会(JIMGA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本

工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本

工業規格である。 

これによって,JIS K 1105:2005は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

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アルゴン 

Argon 

Ar AW:39.95 

適用範囲 

この規格は,高圧ガス容器に充塡した工業用のアルゴン(液化アルゴン及び圧縮アルゴン)(以下,アル

ゴンという。)について規定する。 

警告1 液化アルゴンは,大気圧では約−186 ℃と極めて低温であり,凍傷を防止するために革手袋

などの防護具を着用する。 

警告2 液化アルゴンは,常温では容易に,かつ,急速に気化し,体積が約850倍に膨張するので,

配管及び容器内に液化アルゴンを閉じ込めないようにする。また,液化アルゴンを閉じ込め

る懸念がある場合には,安全弁又は逃がし弁を設ける。さらに,圧縮アルゴンは,通常,約

15 MPa又は約20 MPaの高い圧力に充塡された容器で供給されるので,減圧弁を用い,バル

ブの開閉をゆっくりと行うなど,高圧ガス保安法の消費及び廃棄に関わる規定に従って取り

扱う。 

警告3 アルゴンを,閉じ込められた空間などに放出すると,空気中の酸素の濃度が低下し,酸素欠

乏症になることがあるので,法令の規定に従って酸素の濃度が18 %未満に低下しないように,

換気その他の措置を講じる。 

注記 酸素欠乏症の防止については,労働安全衛生法(昭和47年6月8日法律第57号)の規定に基

づく酸素欠乏症等防止規則(昭和47年9月30日労働省令第42号)に定められている。また,

高圧ガスの消費及び廃棄については,高圧ガス保安法(昭和26年6月7日法律第204号)第

24条の2〜第25条に規定されている。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7920 湿度計−試験方法 

JIS B 7983 排ガス中の酸素自動計測器 

JIS C 1302 絶縁抵抗計 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則 

JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則 

JIS K 0225 希釈ガス及びゼロガス中の微量成分測定方法 

JIS K 0512 水素 

JIS Z 8806 湿度−測定方法 


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用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS B 7983,JIS K 0055及びJIS Z 8806による。 

 

等級 

アルゴンの等級は,品質によって1級及び2級の2区分とする。 

 

品質 

アルゴンの品質は,箇条6によって試験したとき,次の表1の品質に適合しなければならない。 

 

表1−アルゴンの品質 

項目 

等級及び品質 

適用箇条 

1級 

2級 

純度 

体積分率 % 

99.999 以上 

99.995 以上 

6.4 

酸素 

体積分率 ppm 

3 以下 

10 以下 

6.5 

窒素 

体積分率 ppm 

7 以下 

40 以下 

6.6 

露点 

℃ 

−65 以下 

−60 以下 

6.7 

注記 露点−65 ℃又は−60 ℃は,それぞれ水分体積分率5.3 ppm又は体

積分率10.7 ppmに相当する。 

水分の濃度(体積分率ppm又は質量濃度mg/l)は,JIS K 0512の表2

(露点と水分量)を用いて露点に換算する。 

 

試験方法 

6.1 

一般事項 

試験の一般事項は,JIS K 0050による。 

6.2 

試料の調製 

試料は,次の方法によって試験に適した圧力・温度に調製する。 

a) 液化アルゴン 蒸発器などを用いて完全に気化し,次いで室温にする。 

b) 圧縮アルゴン 減圧後,室温にする。 

6.3 

校正用ガス 校正用ガスは,次によるほかJIS K 0055の4.(校正用ガス)による。 

6.3.1 

酸素測定用校正ガス 

酸素測定用校正ガスは,次による。 

a) ゼロガス ゼロガスは,高圧ガス容器詰めの窒素を酸素除去装置(例えば,酸化マンガン系の吸収剤

を使用した製品がある。)又はガス精製器を通したものを用いる。 

b) スパンガス 測定範囲及び校正方法に適した酸素濃度のもので可能な限りトレーサビリティのあるも

のが望ましい。酸素の濃度は,測定範囲又は校正方法に応じて,例えば,体積分率10 ppm又は体積

分率20 ppmのものが使用されている。また,希釈ガスは,窒素又はアルゴンとする。 

6.3.2 

窒素測定用校正ガス 

窒素測定用校正ガスは,次による。 

a) ゼロガス ゼロガスは,精製器を通したアルゴン又は高純度アルゴンを用いる。 

b) スパンガス 測定範囲及び校正方法に適した窒素濃度のもので可能な限りトレーサビリティのあるも

のが望ましい。窒素の濃度は,測定範囲又は校正方法に応じて,例えば,体積分率10 ppm又は体積

分率100 ppmのものが使用されている。また,希釈ガスは,アルゴン又はヘリウムとする。 


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6.4 

純度 

純度は,次の式によって算出する。 

P=100.000−(AO+AN)/10 000 

ここに, 

P: 純度(体積分率 %) 

 

AO: 6.5によって求めた酸素の濃度(体積分率 ppm) 

 

AN: 6.6によって求めた窒素の濃度(体積分率 ppm) 

6.5 

酸素 

6.5.1 

試験方法 

酸素の試験方法は,ガルバニ電池式酸素計,黄りん発光式酸素計,又はジルコニア式酸素計のいずれか

による。 

6.5.1.1 

ガルバニ電池式酸素計による方法 

ガルバニ電池式酸素計は,次による。記載されていない詳細な方法は,JIS K 0225の10.1(ガルバニ電

池式酸素計を用いる方法)及び附属書1(ガルバニ電池式酸素計)による。 

a) 測定原理 ガルバニ電池式酸素計は,試料中に含まれる酸素が隔膜を通過して水酸化カリウム電解液

中に透過し,この酸素はセンサー内において電解還元され,酸素の濃度に対応した電解電流が発生す

る。この電流を測定して酸素濃度を測定する酸素計である。 

b) 酸素計の性能 酸素計は,次の性能を満足していなければならない。 

1) 測定範囲 酸素計の測定目盛範囲は,酸素の測定濃度に適した測定範囲,例えば,体積分率0〜10 

ppm又は体積分率0〜20 ppmとする。 

2) 繰返し性 6.5.1.1 c) 2)の繰返し性の試験を行ったときに,偏差が測定に用いたスパンの最大目盛値

の±3 %でなければならない。 

3) ゼロドリフト 6.5.1.1 c) 3)のゼロドリフトの試験を行ったときに,その設定値との濃度のずれは,

1)の各レンジごとにスパンの最大目盛値の±3 %でなければならない。 

4) スパンドリフト 6.5.1.1 c) 4)のスパンドリフトの試験を行ったときに,そのスパン値のずれは,1)

の各レンジごとにスパンの最大目盛値の±3 %でなければならない。 

5) 直線性(指示誤差) 6.5.1.1 c) 5)の直線性(指示誤差)の試験を行ったときに,その指示誤差(直線

性)は,1)の各レンジのスパンの最大目盛値の±5 %でなければならない。 

6) 応答時間 6.5.1.1 c) 6)の応答時間の試験を行ったときに,その応答時間は2分以下でなければなら

ない。 

c) 酸素計の性能試験方法 酸素計の性能試験方法は,次による。 

1) 試験条件 取扱説明書で指定されている運転条件とする。 

2) 繰返し性 酸素計に6.3.1 a)のゼロガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で導入し,指示値が

安定したことを確認した後,ゼロ値を読み取る。次に6.3.1 b)のスパンガスを同様に導入し,指示値

が安定したことを確認した後,スパン値を読み取る。この操作を3回繰り返し,ゼロ値,スパン値

を算出し,各測定値と平均値との偏差を求める。 

3) ゼロドリフト 酸素計に6.3.1 a)のゼロガスを酸素計の取扱説明書に指定された流量で導入し,24

時間連続測定を行う。この間におけるゼロ指示値の設定値からの最大濃度差を求める。 

4) スパンドリフト ゼロドリフト試験において,試験開始時にスパン調整を行い,試験終了後(24時

間終了後)及び中間に2回以上6.3.1 a)のゼロガスを6.3.1 b)のスパンガスに変えて導入し,最終値

を記録する。最初のスパン調整時のスパン値と他のスパン値とを比較し,差の最も大きいものをス


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パンドリフトとする。 

5) 直線性(指示誤差) ゼロ調整及びスパン調整を行った後,中間目盛付近の濃度の校正ガスを導入

し,指示記録させる。この指示値と校正ガス濃度表示との最大指示誤差を求める。 

6) 応答時間 酸素計に6.3.1 a)のゼロガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で導入し,指示値が

安定したのを確認した後,6.3.1 b)のスパンガスを同様に導入する。スパンガス導入の時点から最終

指示値の90 %値に達するまでの時間を測定し,応答時間とする。 

d) 校正 試料ガスの測定の前には同一の環境の下で校正用ガスによって分析計を校正する。あらかじめ,

分析計に6.3.1 b)のスパンガスを導入して,指示値が安定した定常状態にあることを確認した後,次の

要領で校正を行う。校正は,必要に応じて又は酸素計の製造業者の指定する期間内に実施し,酸素計

の信頼性を確保する。 

1) ゼロ校正 6.3.1 a)のゼロガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で酸素計に導入し,指示値安

定後ゼロ調整を行う。 

2) スパン校正 6.3.1 b)のスパンガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で酸素計に導入し,指示

値安定後スパン調整を行う。 

3) 必要に応じて1)及び2)を繰り返し,ゼロ及びスパンのそれぞれが6.5.1.1 b)の範囲に入るまで行う。 

6.5.1.2 

黄りん発光式酸素計による方法 

黄りん発光式酸素計は,次による。記載されていない詳細な方法は,JIS K 0512の6.7.2(黄りん発光式

分析法)による。 

a) 測定原理 黄りん発光式酸素計は,黄りん蒸気が酸素と反応し光を発生しその光の強度は酸素濃度に

比例する。光を光電子増倍管によって電流に換え,その電流を測定することによって酸素濃度を求め

る酸素計である。 

b) 酸素計の性能 酸素計は,6.5.1.1 b)と同等の性能とする。 

c) 酸素計の性能試験方法 酸素計の試験は,6.5.1.1 c)と同等の性能試験方法とする。 

d) 校正 試料ガスの測定の前に同一の環境の下で校正用ガスによって分析計を校正する。あらかじめ,

分析計に6.3.1 b)のスパンガスを導入して,指示値が安定した定常状態にあることを確認した後,次の

要領で校正を行う。校正は,必要に応じて又は酸素計の製造業者の指定する期間内に実施し,酸素計

の信頼性を確保する。 

1) ゼロ校正 アナログメータの場合は,電源が断の状態で指示計がゼロを指していることを確認する。

酸素計入口弁及び出口弁の閉を確認した後,電源が入の状態で指示が安定したときの指示値をゼロ

点として調整する。 

2) スパン校正 6.3.1 b)のスパンガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で酸素計に導入し,指示

値安定後スパン調整を行う。 

3) 必要に応じて1)及び2)を繰り返し,ゼロ及びスパンのそれぞれが6.5.1.1 b)の範囲に入るまで行う。 

6.5.1.3 

ジルコニア式酸素計による方法 

ジルコニア式酸素計は,次による。記載されていない詳細な方法は,JIS B 7983の6.3.3(ジルコニア方

式に用いる分析計)による。 

a) 測定原理 ジルコニア式酸素計は,高温に加熱された安定化ジルコニア素子の両側に電極を設け,そ

の一方に試料ガス,他方に空気を流して酸素濃度差を与えると酸素イオンがジルコニア素子内を高濃

度酸素側から低濃度酸素方向に流れ両電極間に起電力が発生する。起電力を測定し試料ガス中の酸素

濃度を測定する酸素計である。 


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b) 酸素計の性能 酸素計は,6.5.1.1 c) 6)の応答時間の試験での応答時間は,4分以内でなければならな

い。応答時間を除き6.5.1.1 b)と同等の性能とする。 

c) 酸素計の性能試験方法 酸素計の試験は,6.5.1.1 c)と同等の性能試験方法とする。 

d) 校正 試料ガスの測定の前に同一の環境の下で校正用ガスによって分析計を校正する。あらかじめ,

分析計に6.3.1 b)のスパンガスを導入して,指示値が安定した定常状態にあることを確認した後,次の

要領で校正を行う。校正は,必要に応じて又は酸素計の製造業者の指定する期間内に実施し,酸素計

の信頼性を確保する。 

1) ゼロ校正 6.3.1 a)のゼロガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で酸素計に導入し,指示値安

定後ゼロ調整を行う。 

2) スパン校正 6.3.1 b)のスパンガスを酸素計の取扱説明書で指定された流量で酸素計に導入し,指示

値安定後スパン調整を行う。 

3) 必要に応じて1)及び2)を繰り返し,ゼロ及びスパンのそれぞれが6.5.1.1 b)の範囲内に入るまで行う。 

6.5.2 

測定 

測定は,次による。 

a) 設定条件 酸素計は,取扱説明書に指定されている運転条件で運転する。 

b) 妥当性 試料測定の前後又は定期的に校正ガスなどの既知濃度のガスを用いて測定結果の有効性の確

認を行うことが望ましい。その際の偏差は±3 %とする。 

c) 試料ガスの採取方法 試料及び校正用ガスと酸素計とを,配管によって接続する。通常,配管材料は,

ちり,ほこりなどの不純物,油分のないステンレス配管及び継手を用いる。配管は可能な限り短く,

ガスの滞留箇所が可能な限り少ないものを使用する。使用する圧力調整器は,清浄なものを使用する。

試料ガス及び校正用ガスは,測定に必要な流量が確保できるガス圧を安定して供給できるものとする。 

d) 酸素計の指示値の読み取り 測定前は,接続配管,圧力調整器及び酸素計が試料ガスで置換されるま

で試料ガスを十分な時間導入する。試料ガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,酸素計の指示

値が安定していることを確認の上,指示値を読み取る。試料ガス導入から,酸素計の応答時間の3倍

経過後も指示値が一定方向に変化している場合は,ガス置換が不十分であるので,指示値が安定する

まで,更にガス置換を行い,その後試験を行う。 

e) 結果の表示 酸素計の出力がそのまま酸素濃度を表している場合は,その値を結果とする。測定器の

出力を検量線の利用によって濃度に換算する必要がある場合は,検量線の式又は換算表を用いて酸素

濃度(体積分率 ppm)を求める。 

6.6 

窒素 

6.6.1 

試験方法 

窒素の試験方法は,次のガスクロマトグラフ又はプラズマ分光分析式窒素分析計のいずれかによる。 

6.6.2 

ガスクロマトグラフによる方法 

a) 測定原理 熱伝導度検出器を備えたガスクロマトグラフを用い,アルゴン中の窒素を分離し,記録し

たクロマトグラムのピーク面積及び保持時間から,窒素成分を定量する。この分析方法に共通な一般

事項は,JIS K 0114による。 

b) ガスクロマトグラフ ガスクロマトグラフの構成例を,図1に示す。 

 


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① キャリアーガス用高圧容器 
② 容器元弁 
③ 一次圧力計 
④ 二次圧力計 
⑤ 圧力調整弁 

⑥ ガスクロマトグラフ入口弁 
⑦ 流量調節弁 
⑧ 圧力計 
⑨ 校正ガス・試料導入部 
⑩ カラム 

⑪ カラム槽 
⑫ 検出器 
⑬ 検出器槽 
⑭ 信号制御部 
⑮ データ処理装置 

⑯ 記録計 
⑰ キャリアーガス出口 

 

図1−ガスクロマトグラフの構成(複流路式の例) 

 

1) 校正ガス・試料導入部 容量0.5〜10 mlの試料用計量管を備え,一定量の試料又は校正ガスを流路

の切り替えによってカラムに導入できるもの。 

2) カラム カラムは,次による。 

なお,市販品で同等のカラムがある場合には,市販品のカラムを用いてもよい。 

2.1) 管 管は,ステンレス鋼製などで,表2に示す長さ及び内径をもち,継ぎ手によって校正ガス・

試料導入部と検出器に漏れのないように接続できるもの。 

2.2) 充塡剤 カラム充塡剤は,分析成分に対して必要,かつ,十分な分離能をもつもので,その例を

表2に示す。 

 

表2−カラム(例) 

充塡剤 

粒径 

 

μm 

管 

使用温度範囲 

 

℃ 

長さ 

内径 

mm 

合成ゼオライト 

180〜250 

(80〜60 Mesh) 

50〜150 

 

カラムによる分離は,分析精度に大きな影響を与えるので図2に示した保持時間並びにクロマ

トグラムを参考にして,必要,かつ,十分な分離を示す条件で分析を行わなければならない。 

2.3) 充塡方法 内部をよく洗浄,乾燥した管の一端をグラスウール又は石英ウールで塞いだ後,振動

を与え,減圧吸引しながら充塡剤を均一で密に充塡し,他端をグラスウール又は石英ウールで塞

ぐ。次にカラムをガスクロマトグラフに接続し,カラム槽の温度を常用の温度よりも高く(最高

使用温度以下)調整し,少なくとも数時間キャリアーガスを通す。このとき,カラムの検出側の

一端は,検出器に接続しないでおく。 

3) カラム槽 表2で規定するカラムを収納でき,設定温度は分離に適した温度とすることが可能で,

その安定性が±0.5 ℃のもの。 

4) 検出器 熱伝導度検出器 

5) データ処理装置 クロマトグラムの成分のピーク面積に比例する信号を数値で表す装置。 

 

次の性能をもつもの。 


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・ 積分感度 1 μV・s以下 

・ 直線性 

入力1 mV以上の測定値に対して±0.1 % 

・ 入力電圧 最大1 000 mV 

c) キャリアーガス 純度が体積分率 99.999 %以上のヘリウム又は水素 

d) ガスクロマトグラフの調整 ガスクロマトグラフ調整の一例を,次に示す。 

1) ガスクロマトグラフカラム槽の適切な位置に,カラムを確実に取り付ける。 

2) キャリアーガス用高圧容器を図1のように接続し,二次圧力が0.39〜0.59 MPaを示すようにキャリ

アーガス圧力を圧力調整弁によって調整する。 

3) キャリアーガス流量調節弁を静かに開き,カラム入口圧力を0.19〜0.39 MPaに調節する。 

4) キャリアーガスの流路を検出器出口を塞いだ上で,容器元弁及びガスクロマトグラフ入口弁を閉じ

て圧力計の読みに低下がないか確認する。 

5) 検出器出口を開き,検出器出口におけるキャリアーガス流量を流量調節弁によって,20〜40 ml/min

の範囲で一定流量に調節する。 

6) ガスクロマトグラフ及び記録計の電源を入れ,カラム槽の温度を一定温度(50〜150 ℃程度)に設

定する。このとき,検出器槽温度はカラム槽温度より少し高くしておく。 

7) 検出器のフィラメントに通電し,電流値を適切な値に設定した後,60分間以上放置する。 

e) 保持時間及び定量ファクターの測定 保持時間及び定量ファクターの測定の一例を次に示す。 

1) 6.3.2 b)のスパンガスを50〜150 ml/minの一定量で計量管に流す。 

2) 流路を切り替えて,計量管内の6.3.2の校正ガスをキャリアーガスとともにカラムに導入し,クロマ

トグラムを得る。 

3) 得られたクロマトグラムから,図2のように保持時間を読み取る。 

4) 校正ガス中の窒素成分のピーク面積を求める。ピーク面積の測定方法はJIS K 0114による。 

5) 定量ファクターは,次の式によって算出する。 

Cti=Pi/Asi 

ここに, 

Cti: 窒素成分の定量ファクター 

 

Pi: 校正ガス中の窒素成分濃度(体積分率 ppm) 

 

Asi: 校正ガス中の窒素成分のピーク面積(カウント又はmm2) 

f) 

試料ガスの測定 試料ガスの測定の例を,次に示す。 

1) 試料ガスをスパンガスと同じ流量(50〜150 ml/min)の一定量で計量管に流す。 

2) 流路を切り替えて,計量管内の試料ガスをキャリアーガスとともにカラムに導入し,クロマトグラ

ムを得る。 

3) 得られたクロマトグラムにおいて,6.6.2 e)で得た保持時間を考慮し,試料ガス中の窒素成分のピー

ク面積を求める。ピーク面積の測定方法は,JIS K 0114による。 

4) 試料ガス中の窒素濃度の計算は,次による。 

Cvi=Ai×Cti 

ここに, Cvi: 試料ガス中の窒素の算出濃度(体積分率 ppm) 
 

Ai: 試料ガス中の窒素のピーク面積(カウント又はmm2) 

g) クロマトグラムの例 6.6.2 a)〜6.6.2 f)で示した分析条件によるクロマトグラムの例を,図2に示す。 

 


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図2−クロマトグラムの例 

 

6.6.3 

プラズマ分光分析式窒素分析計による方法 プラズマ分光分析式窒素分析計は,附属書Aに規定

するものを使用し,附属書Aに規定する方法で測定する。 

6.7 

露点 

6.7.1 

測定方法の種類 

露点の測定方法は,次のいずれかの方法による。それぞれの方法の概要については,JIS Z 8806に記載

されている。 

a) 静電容量式水分計による方法 静電容量式の水分計は,周囲の気体中の水分に反応する多孔質誘電体

の層をもつセンサーを用いて,この細孔に吸着した水分子の数による誘電率の変化を検出し測定する

機能がある。静電容量式水分計による方法は,この機能を用いた方法である。 

b) 露点計による方法 光学式(冷却式)の水分計は,観測面を冷却して結露の量が平衡に達するときの

温度を測定する機能がある。露点計による方法は,この機能を用いた方法である。 

c) 水晶発振式水分計による方法 水晶発振式水分計は,水晶振動子の表面にガス中の水分量に応じた水

分を吸着させるための膜を設け,水分の吸着量に応じて共振周波数の変化を測定する機能がある。水

晶発振式水分計を用いた方法は,この機能を用いた方法である。 

水晶発振式水分計と静電容量式水分計とによって得られた水分の濃度(体積分率ppm又は質量濃度

mg/l)は,JIS K 0512の表2(露点と水分量)を用いて露点に換算する。 

6.7.2 

装置の仕様 

水分計の試験条件,測定範囲及び精度は,次による。 

a) 試験条件 取扱説明書に指定されている試験条件とする。 

b) 測定範囲及び精度 

1) 測定範囲 露点で−70 ℃〜0 ℃ 

2) 精度 露点±3 ℃ 

6.7.3 

校正 

水分計の校正方法は,次による。記載されていない詳細の校正方法は,JIS B 7920の6.(試験方法)又


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は,JIS K 0225の11.1(静電容量式水分計を用いる方法)に規定する方法若しくはこれと同等の性能をも

つ方法による。 

なお,水分計の校正は,可能な限りトレーサビリティ確保のために計量法に基づく登録事業者に校正を

依頼するのが望ましい。 

6.7.4 

測定 

測定は,次による。 

a) 設定条件 水分計は,取扱説明書に指定されている運転条件内で運転する。 

b) 妥当性 試料測定の前後又は定期的に校正用ガスなど既知の露点のガスを用いて測定結果の有効性の

確認を行うことが望ましい。その際の既知の露点とのずれは±5 ℃とする。 

c) 試料ガス 試料及び校正用ガスと水分計とを配管によって接続する。通常,配管材料はちり,ほこり

などの不純物,油分のないステンレス配管及び継手を用いる。配管は,可能な限り短く,ガスの滞留

箇所が可能な限り少ないものを使用する。また,これらの配管類は必要に応じ各水分計の取扱説明書

に記載の温度で保温する。 

d) 測定 測定前は,各水分計に定められた流量及び定められた時間以上高圧ガス容器詰めの窒素又は水

分除去装置に通した空気の精製ガスを流し,準備をする。指定の流量の試料ガスを水分計に導入し,

水分計の指示値が10分間に±1 ℃に安定していることを確認の上,指示値を読み取る。試料ガス導入

から30分経過後も指示値が一定方向に変化している場合は,ガス置換が不十分であるので,指示値が

10分間で±1 ℃に安定するまで,更にガス置換を行い,その後試験を行う。 

e) 結果の表示 露点計は,指示した露点温度を読み取り,水分計の出力が水分濃度の場合は得られた水

分の濃度(体積分率ppm又は質量濃度mg/l)をJIS K 0512の表2(露点と水分量)を用いて露点を求

める。 

 

容器 

アルゴンの容器は,高圧ガス保安法の規定による。 

注記 アルゴンの容器については,高圧ガス保安法(昭和26年6月7日法律第204号)第41条〜第

56条の2の2に規定されている。 

 

表示 

アルゴンの表示は,高圧ガス保安法に規定する容器の表示とは別に,容器の見やすいところにラベルを

付けて,次の事項を表示しなければならない。ただし,大型容器(タンクローリー,コンテナなど)の場

合には,送り状に表示してもよい。 

a) 名称 アルゴン 

b) 等級 1級又は2級 

c) 製造業者名又はその略号 

d) 充塡年月又はその略号 

e) 充塡量(圧縮アルゴンの場合は,35 ℃における充塡圧力) 

注記 容器の表示については,高圧ガス保安法(昭和26年6月7日法律第204号)第46条及び第47

条に規定されている。 


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附属書A 

(規定) 

プラズマ分光分析式窒素分析計 

 

A.1 一般 

この附属書は,高圧ガス容器に充塡したアルゴン(JIS K 1105)において,窒素の測定方法のうち,プ

ラズマ分光分析式窒素分析計(以下,窒素分析計という。)について規定する。 

 

A.2 窒素分析計の概要 

微量の窒素を含んだアルゴンを検出セルに一定の流速で流し,高電圧を印加してアルゴンを励起させる。

この励起したアルゴンによって試料中の窒素を励起させる。このようにして励起された窒素は,基底状態

に戻るときに幾本かの発光スペクトルを伴う。 

この発光スペクトルから,光学フィルターを用いて窒素の検出に最適な波長の光だけを選び出し,光セ

ンサモジュールによって検出し電気信号に変換する。この電気信号を増幅器で増幅し,測定レンジに対応

する濃度信号として出力する。 

 

A.3 窒素分析計の構成 

窒素分析計は,水分除去器,絞り弁,検出セル,流量計,放電用高圧電源,光学フィルター,光センサ

モジュール,増幅器,DC電源,表示器などで構成する。窒素分析計の構成例を,図A.1に示す。 

なお,水分除去器など干渉成分除去に関しては,用いる装置の特性,及び試料ガス中の水分,二酸化炭

素,酸素などの不純物の濃度を考慮したものであることが望ましい。 

特にアルゴン中の酸素濃度が高い場合は,干渉がないことを確認する。干渉がある場合は,酸素除去器

などの使用が望ましい。 

 

 

 

① 校正ガス入口又は

試料ガス入口 

② 水分除去器 
③ 絞り弁 

④ 流量計 
⑤ 検出部 
⑥ 検出セル 
⑦ 光学フィルター 

⑧ 光センサモジュール 
⑨ 放電用高圧電源 
⑩ DC電源 
⑪ 表示器 

⑫ 増幅器 
⑬ 排出 
⑭ 出力 

 

図A.1−窒素分析計の構成(一例) 

 

A.4 検出部 

検出部は,三つのモジュール(検出セル,光学フィルター,光センサモジュール)で構成される。 


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a) 検出セル 試料ガスに高電圧印加などの方法によって窒素を励起し,それを光センサモジュールなど

で測定できる構造のもの。 

b) 光学フィルター 窒素の測定に適した波長の光だけを選択的に透過させるフィルターであり,干渉成

分の発光を効率よく取り除くことができるもの。 

注記 波長によっては分光器を使用することがある。 

c) 光センサモジュール 受光量に応じてその強弱を電気信号に変えて出力するもの。 

 

A.5 窒素分析計の性能 

窒素分析計は,次の性能を満足していなければならない。 

a) 測定レンジ 測定レンジは,窒素濃度によって選択する。例として体積分率0〜10 ppm,体積分率0

〜100 ppmとする。 

b) 繰返し性 A.6.3 a)で試験を行ったとき,その偏差はA.5 a)の測定レンジごとに各測定レンジのスパン

の最大目盛値の±3 %でなければならない。 

c) ゼロドリフト A.6.3 b)で試験を行ったとき,その設定値との濃度のずれは,レンジごとに各測定レン

ジのスパンの最大目盛値の±2 %でなければならない。 

d) スパンドリフト A.6.3 c)で試験を行ったとき,そのスパン値のずれは,レンジごとに各測定レンジの

スパンの最大目盛値の±2 %でなければならない。 

e) 直線性 A.6.3 d)で試験を行ったとき,その指示誤差(直線性)は,レンジごとに各測定レンジのスパ

ンの最大目盛値の±5 %でなければならない。 

f) 

応答時間 A.6.3 e)で試験を行ったとき,その応答時間は60秒以下でなければならない。 

g) 試料ガスの流量変化に対する安定性 A.6.3 f)で試験を行ったとき,その指示変化は,レンジごとに各

測定レンジのスパンの最大目盛値の±5 %でなければならない。 

h) 電源変動に対する安定性 A.6.3 g)で試験を行ったとき,その指示変化は,レンジごとに各測定レンジ

のスパンの最大目盛値の±2 %でなければならない。 

i) 

絶縁抵抗 A.6.3 h)で試験を行ったとき,絶縁抵抗は2 MΩ以上でなければならない。 

 

A.6 窒素分析計の性能試験方法 

A.6.1 試験条件 

試験条件は,取扱説明書で指定されている運転条件とする。 

A.6.2 試験に用いるガス 

6.3.2の窒素測定用校正ガスを使用する。ただし,使用する分析計において,干渉のおそれのある成分を

含まない。 

A.6.3 試験方法 

試験方法は,次による。 

a) 繰返し性 ゼロガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,指示を安定させる。次に,スパンガス

を同様に導入し,指示が安定したときの値を読み取る。これらの操作を3回繰り返し,スパンガスを

用いたときの3回の各指示値とその平均値との差を算出し各測定値の偏差を求める。 

b) ゼロドリフト ゼロガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,3時間の連続測定を行う。この間

におけるゼロ指示値の設定値からの最大濃度差のレンジごとにスパンの最大目盛値に対する比を求め

る。 


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c) スパンドリフト スパンガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,3時間の連続測定を行う。こ

の間におけるスパン指示値の設定値からの最大濃度差のレンジごとにスパンの最大目盛値に対する比

を求める。 

d) 直線性(指示誤差) ゼロ調整及びスパン調整を行った後,中間目盛付近の濃度の校正用ガスを導入し,

得られた値と校正用ガス濃度表示値との差がレンジごとにスパンの最大目盛値に対する比を求める。 

e) 応答時間 ゼロガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,指示が安定した後,スパンガスを同様

に導入する。スパン導入時から最終指示値の90 %値に達するまでの時間をはかる。 

f) 

試料ガスの流量変化に対する安定性 スパンガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,指示が安

定したときの値(A)を読み取る。次に流量を設定値から+10 %変化させ,指示が安定したときの値(B)

を読み取る。さらに,流量を設定値から−10 %変化させ,指示が安定したときの値(C)を読み取る。(B

−A)及び(C−A)のレンジごとにスパンの最大目盛値に対する比をそれぞれ求める。 

g) 電源変動に対する安定性 スパンガスを取扱説明書で指定された流量で導入し,指示が安定したとき

の値(A)を読み取る。次に,電源電圧を定格電圧の+10 %に徐々に変化させ,指示が安定したときの値

(B)を読み取る。さらに,定格電圧の−10 %を徐々に変化させ,指示が安定したときの値(C)を読み取

る。(B−A)及び(C−A)のレンジごとにスパンの最大目盛値に対する比をそれぞれ求める。 

h) 絶縁抵抗 窒素酸素計の電気回路を閉の状態で,電源端子一括と外箱との間の絶縁抵抗をJIS C 1302

に規定する直流500 V絶縁抵抗計で測定する。 

 

A.7 窒素分析計による測定 

A.7.1 窒素分析計の設定条件 

取扱説明書に指定されている運転条件内でできるだけ一定の温度・湿度・気圧の条件下で運転する。 

A.7.2 窒素分析計の校正及び妥当性 

試料ガスの測定前には同一の条件・環境の下で校正用ガスによって窒素分析計を校正する。試料測定の

前後又は定期的に校正用ガスを用いて校正結果の有効性の確認を行うことが望ましい。その際の偏差は±

3 %とする。 

A.7.3 ガスの採取方法 

試料及び校正用ガスの漏れがないよう配管によって接続する。通常,配管材料は清浄なステンレス配管

及び継手を用いる。配管は,できるだけ短く,ガスの滞留箇所が可能な限り少ないものを使用する。使用

する減圧弁は,なるべく専用の減圧弁を用いる。試料ガス及び校正用ガスは,測定に必要な流量が確保で

きるガス圧力を安定して供給できるものとする。 

測定前は,接続配管,減圧弁及び窒素分析計が試料ガスによって置換されるまで試料ガスを十分な時間

導入する。 

A.7.4 窒素分析計の指示値の読み取り 

測定対象ガスを窒素分析計に取扱説明書に指定された流量で導入し,窒素分析計の指示値が安定してい

ることを確認し,指示値を読み取る。試料導入からA.5 f)に規定する応答時間の3倍経過後も指示値が一

方向に変化している場合は,ガス置換が不十分であるので,指示値が安定するまで,更にガス置換を行う。 

A.7.5 結果の表示 

窒素分析計の出力がそのまま窒素濃度を表している場合は,その値を結果とする。また,窒素分析計の

出力は検量線を用いて濃度に換算する必要がある場合は,検量線の式又は換算表などを用いて窒素濃度を

得る。