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K 0972:2018  

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 構造及び種類  2 

5 計量性能 3 

5.1 シングルディスペンスタイプの最大許容誤差  3 

5.2 マルチディスペンスタイプの最大許容誤差  4 

6 性能試験 5 

6.1 試験機器  5 

6.2 試験に用いる水(試験液)  6 

6.3 試験条件  6 

6.4 試験手順  7 

6.5 試験結果の評価  8 

6.6 試験報告書  10 

7 校正 10 

7.1 校正に使用する装置  10 

7.2 校正手順  11 

7.3 校正のモデル式  11 

7.4 校正の不確かさ  11 

8 表示 11 

附属書JA(規定)質量−体積変換の補正係数  13 

附属書JB(参考)校正の不確かさ評価  15 

附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表  23 

 

 


 

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(2) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本計量機器工業連合会(JMIF)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

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ピストン式ディスペンサ 

Piston dispenser 

 

序文 

この規格は,2002年に第1版として発行されたISO 8655-5及びISO 8655-6を基に,国内の使用状況を

考慮し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。 

 

適用範囲 

この規格は,液体体積計として規定の公称容量を吸引・排出するように設計され,ピストン−シリンダ

一体型チップ(以下,チップという。シリンジとも呼ぶ。)を備えた直接置換式(direct displacement)の連

続分注ピペットであるマルチディスペンサ及びピストン−シリンダ機構に切替え弁を組み合わせ,試薬瓶

などの上部に取り付けた状態で液体を吸引し,外部に排出するボトルトップディスペンサについて,計量

性能を確保するための要求事項並びに試験方法及び校正方法を規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 8655-5:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 5: Dispensers 

ISO 8655-6:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 6: Gravimetric methods for the 

determination of measurement error(全体評価:MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門) 

JIS Z 8103 計測用語 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211及びJIS Z 8103によるほか,次による。 

3.1 

公称容量(nominal volume) 

製造業者が設定した有効容量範囲の最大容量。 


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3.2 

有効容量範囲(useful volume range) 

製造業者が製品仕様として指定している容量範囲。 

3.3 

設定容量(selected volume) 

有効容量範囲からある容量を分注するために設定する容量。 

3.4 

最大許容誤差(maximum permissible error) 

公称容量又は設定容量と分注量との差に対する最大の許容値。 

3.5 

系統誤差(systematic error) 

複数回測定して得た分注量の平均値と設定容量との差。 

3.6 

偶然誤差(random error) 

分注量の再現不能なばらつき。 

3.7 

液体体積計の校正(calibration) 

重量法(衡量法)を用いて質量及び密度から分注量の算出体積値と設定容量との関係を確定する一連の

操作。 

3.8 

適合性評価(conformity assessment) 

最大許容誤差の限度に適合しているかどうかを確認するための作業。 

3.9 

分注(dispense) 

ピストン式ディスペンサを用いて液体を吸引し,他の容器に排出する一連の操作。 

 

構造及び種類 

この規格で対象とするディスペンサは,吸引する液体とピストンとが直接接触して吸引・排出を行う構

造とし,指定した範囲で分注量を可変設定(可変容量形)できるものとする。 

注記1 ディスペンサにはピストン及びシリンダが再利用可能なもの及び使用のたびに付け替えを行

う使い捨てのものが存在するが両者ともこの規格で対象としている。 

注記2 図1に示すとおり,ディスペンサには,試薬瓶などの上部に取り付けた状態で設定容量を1

回吸引し全量排出する分注システム(以下,シングルディスペンスという。)をもつボトルト

ップディスペンサ,及び1回吸引した液体を複数回に分けて排出する分注システム(以下,

マルチディスペンスという。)をもつマルチディスペンサがある。 

 


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図1−分注システムの基本構造の例 

 

計量性能 

5.1 

シングルディスペンスタイプの最大許容誤差 

シングルディスペンスタイプ(1回吸引・全量排出)のボトルトップディスペンサは,箇条6によって

試験した結果が,表1の最大許容誤差を満たさなければならない。 

 

表1−シングルディスペンスタイプ(1回吸引・全量排出)の最大許容誤差 

公称容量 

最大許容系統誤差 

最大許容偶然誤差 

mL 

% a) 

μL b) 

% c) 

μL d) 

0.01 

±2.0 

±0.2 

1.0 

0.1 

0.02 

±2.0 

±0.4 

0.5 

0.1 

0.05 

±1.5 

±0.75 

0.4 

0.2 

0.1 

±1.5 

±1.5 

0.3 

0.3 

0.2 

±1.0 

±2.0 

0.3 

0.6 

0.5 

±1.0 

±5.0 

0.2 

1.0 

±0.6 

±6.0 

0.2 

2.0 

±0.6 

±12.0 

0.2 

4.0 

±0.6 

±30.0 

0.2 

10.0 

10 

±0.6 

±60.0 

0.2 

20.0 

25 

±0.6 

±150.0 

0.2 

50.0 

 

1 ピストン 

2 シリンダ 

3 切替え弁 

a) ボトルトップディスペンサ 

b) マルチディスペンサ 

 

 

 

 

 

 

1 ピストン 
2 シリンダ 
3 切替え弁 


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表1−シングルディスペンスタイプ(1回吸引・全量排出)の最大許容誤差(続き) 

公称容量 

最大許容系統誤差 

最大許容偶然誤差 

mL 

% a) 

μL b) 

% c) 

μL d) 

50 

±0.6 

±300.0 

0.2 

100 

100 

±0.6 

±600.0 

0.2 

200 

200 

±0.6 

±1 200 

0.2 

400 

注a) 10回の測定の平均値(標準温度20 ℃に換算した値)と公称容量との差を相対

誤差として表す。ただし,試験時の設定容量が公称容量以下のときは,測定値
と設定容量の差を公称容量で除して求めた値を相対誤差とする。 

b) 10回の測定の平均値(標準温度20 ℃に換算した値)と公称容量又は設定容量

からの偏差として表す。 

c) 10回の測定の相対標準偏差として表す。ただし,試験時の設定容量が公称容量

以下のときは,算出した容量値の標準偏差を公称容量で除して求めた値を相対
標準偏差とする。 

d) 10回の測定を繰り返した際の標準偏差として表す。 

 

表1によって公称容量5 mLのボトルトップディスペンサを用いて,0.5 mLの液体の吸引・排出を行う

場合の各最大許容誤差の求め方の例は,次のとおりである。 

なお,この例では設定容量が0.5 mLのため,相対誤差を求めるときの分母は,この規格の定義に従い公

称容量5 mLを用いる。 

公称容量5 mLの最大許容系統誤差である±0.6 %(±30.0 μL)及び最大許容偶然誤差である0.2 %(10.0 

μL)を,設定可能容量の全ての試験容量に適用するため,0.5 mLの分注時においても最大許容系統誤差及

び最大許容偶然誤差は,それぞれ±30.0 μL及び10.0 μLとなる。 

5.2 

マルチディスペンスタイプの最大許容誤差 

マルチディスペンスタイプ(1回吸引・複数回排出)のマルチディスペンサは,箇条6によって試験し

た結果が,表2の最大許容誤差を満たさなければならない。ただし,シングルディスペンスの機能を備え

ており,5.1のボトルトップディスペンサと同様に全量排出を行うことを目的として使用する場合は,表1

の最大許容誤差を満足しなければならない。 

 

表2−マルチディスペンスタイプ(1回吸引・複数回排出)の最大許容誤差 

公称容量 

最大許容系統誤差 

最大許容偶然誤差 

mL 

% a) 

μL b) 

% c) 

μL d) 

0.001 

±5.0 

±0.05 

5.0 

0.05 

0.002 

±5.0 

±0.1 

5.0 

0.1 

0.003 

±2.5 

±0.075 

3.5 

0.11 

0.01 

±2.0 

±0.2 

2.5 

0.25 

0.02 

±1.5 

±0.3 

2.0 

0.4 

0.05 

±1.0 

±0.5 

1.5 

0.75 

0.1 

±1.0 

±1.0 

1.0 

1.0 

0.2 

±1.0 

±2.0 

1.0 

2.0 

0.5 

±1.0 

±5.0 

0.6 

3.0 

±1.0 

±10 

0.4 

4.0 

±0.8 

±16 

0.4 

8.0 

±0.6 

±30 

0.3 

15 

10 

±0.5 

±50 

0.3 

30 


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表2−マルチディスペンスタイプ(1回吸引・複数回排出)の最大許容誤差(続き) 

公称容量 

最大許容系統誤差 

最大許容偶然誤差 

mL 

% a) 

μL b) 

% c) 

μL d) 

25 

±0.5 

±125 

0.3 

75 

50 

±0.5 

±250 

0.25 

125 

100 

±0.5 

±500 

0.25 

250 

200 

±0.5 

±1 000 

0.25 

500 

注a) 10回の測定の平均値(標準温度20 ℃に換算した値)と公称容量との差を相対

誤差として表す。ただし,試験時の設定容量が公称容量以下のときは,測定値
と設定容量の差を公称容量で除して求めた値を相対誤差とする。 

b) 10回の測定の平均値(標準温度20 ℃に換算した値)と公称容量又は設定容量

からの偏差として表す。 

c) 10回の測定の相対標準偏差として表す。ただし,試験時の設定容量が公称容量

以下のときは,算出した容量値の標準偏差を公称容量で除して求めた値を相対
標準偏差とする。 

d) 10回の測定を繰り返した際の標準偏差として表す。 

 

チップを用いるマルチディスペンサの公称容量は,最大の設定可能容量を指す。例として,5 mLのチッ

プを用いる場合であっても,最大の設定可能容量が1.0 mLとなる装置であれば,公称容量は1 mLとなる

ため,1 mLの最大許容誤差(表2中の%の記載は表2の注にあるように,公称容量に対する割合である。)

を設定可能容量の全ての試験容量に適用する。 

表1及び表2において,数値の中間の公称容量をもつディスペンサの最大許容誤差については,表1及

び表2に示す直近の数値のより大きい公称容量の許容誤差を適用する。 

 

性能試験 

6.1 

試験機器 

6.1.1 

試験機器のトレーサビリティ 

試験に用いる各試験機器は,国家標準又は国際単位系(SI)にトレーサブルなものでなければならない。 

6.1.2 

質量計 

試験に供するディスペンサ(以下,被試験器という。)の設定容量に応じて表3の要求性能を満たす天び

んを使用しなければならない。 

 

表3−設定容量に応じた天びんの要求性能 

被試験器の設定容量Va) 

天びんの要求性能 

最小表示桁b) 

mg 

校正の拡張不確かさb) 

mg 

 

 1 μL ≦ V ≦ 

10 μL 

0.001 

0.004 

 

 10 μL < V ≦ 

100 μL 

0.01 

0.04 

 

100 μL < V ≦ 

1 000 μL 

0.1 

0.4 

 

 1 mL < V ≦ 

10 mL 

0.1 

0.4 

 

 10 mL < V ≦ 

200 mL 

注a) 実用上,公称容量に基づき天びんを選択してもよい。 

b) 天びんの校正証明書で与えられる値を使用する。 

 


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6.1.3 

温度計 

温度計は,次による。 

a) 温度計(液中) 0.2 ℃以下の校正の拡張不確かさをもつもの 

b) 温度計(室温) 0.4 ℃以下の校正の拡張不確かさをもつもの 

6.1.4 

湿度計 

相対湿度1 %以下の分解能をもつものとする。 

6.1.5 

大気圧計 

1 hPa以下の分解能をもつものとする。 

6.1.6 

ひょう量容器 

測定中の試験液の蒸発が少ないものとする。蒸発を少なくするため,蒸発防止装置付きのものが望まし

い。 

6.2 

試験に用いる水(試験液) 

試験液は,蒸留水又はイオン交換水を用いる。 

注記1 腐敗すると粘性,密度などの特性が変化して試験結果に影響するため,適切な管理が必要で

ある。 

注記2 試験液の容器は,一連の測定において注ぎ足しなどが不要なように十分な量をた(溜)める

ことができる容積が必要である。 

6.3 

試験条件 

6.3.1 

一般 

被試験器は,製造業者が提供する取扱説明書などの記載に従って操作し,試験前には基本的機能が正常

であることを確認する。 

6.3.2 

試験室 

試験は,空調機による風などで天びんに影響が出ない安定した環境の試験室で行わなければならない。

試験中の試験室の環境は,相対湿度50 %以上及び温度15 ℃〜30 ℃の範囲内(温度変化が±0.5 ℃)でな

ければならない。 

注記 湿度が65 %を超える環境では試験機器などへの結露に注意する必要がある。 

6.3.3 

蒸発 

試験中の試験液の蒸発による影響がないように注意しなければならない。特に,50 μL未満の少量の試

験の場合には,蓋付きなどの蒸発に考慮したひょう量容器の構造並びに蒸発防止装置などの附属品を備え

た天びんの使用及び試験時間に配慮しなければならない。 

6.3.4 

試験サイクルの時間 

試験時間(1回の分注に必要な時間)は,最小限に保ち,60秒を超えないことが望ましい。また,毎回

の試験時間及び試験と試験との間隔は一定であることが望ましい。 

6.3.5 

試験容量 

ディスペンサの試験は,次の3か所の容量で実施する。 

a) 公称容量 

b) 公称容量の50 % 

c) 有効容量範囲の下限値又は公称容量の10 %のいずれか大きい方 

ただし,a)及びc)の2か所における系統誤差及び偶然誤差が,表1又は表2の最大許容誤差を超えない

ことが明らかな場合で,b)の容量においても最大許容誤差を超えることがない構造をもつ一部のマルチデ


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ィスペンサについては,b)を除く2か所の容量だけで適合性を評価してもよい。例えば,過去の試験結果

からa)及びc)の適合について確認がとれていれば,b)についても適合する試験データを蓄積している場合

などがある。マルチディスペンサの場合,公称容量は試験に用いる消耗品の種類に依存するため,ディス

ペンサが分注できる最大の容量とする。 

6.3.6 

試験容量ごとの測定回数 

各試験容量ごとに10回の測定を行わなければならない。 

なお,10回の測定中に試験容量の設定を変更してはならない。 

6.3.7 

記録 

試験を開始する直前及び終了した直後に,試験液の温度並びに試験室の大気圧,相対湿度及び室温を記

録しなければならない。 

6.4 

試験手順 

6.4.1 

ボトルトップディスペンサの試験 

ボトルトップディスペンサの試験は,次による。 

a) 準備 

試験開始前に全ての試験機器及び被試験器並びに試験液を,試験室に2時間以上置く。 

b) 試験 

1) ディスペンサを試薬瓶などの容器に取り付ける。試験液中に吸引ホースが十分に浸っていることを

確認する。 

2) 試験を行う容量を設定する。 

3) ディスペンサの吸引排出を行い,シリンダ部の空気を排出する。 

4) ゆっくりとピストンを引き上げ,内部を試験液で満たした状態にする。 

5) 天びんにひょう量容器を載せ,風袋引きするか又は風袋を記録する。 

6) ゆっくりピストンを押し下げ,天びんから取り出したひょう量容器に試験液を排出する。 

7) ひょう量容器を天びんに戻し,天びんの指示値を読み取り,記録する。 

8) 10回の測定が完了するまで4)〜7)の試験を繰り返す。 

9) 10回目の測定が完了後,試験液の容器に残っている試験液の温度を測定し,6.3.7で記録した試験開

始時の試験液の温度との平均温度を計算して記録する。 

10) 試験液の蒸発による質量損失を計算する必要がある場合は,10回の測定が完了するまでに要した時

間を記録し,それと同じ時間経過後にひょう量容器内の試験液の質量を測定し,記録する。 

11) 必要がある場合には,6.5.1で計算した蒸発による質量損失量を1回ごとの各排出量に加える。 

注記 試験と試験との間,時間がかかる場合には,ディスペンサが操作者の手で温まらないように

注意する必要がある。 

6.4.2 

マルチディスペンサの試験 

マルチディスペンサの試験は,次による。 

a) 準備 

試験開始前に全ての試験機器及び被試験器並びに試験液を,試験室に2時間以上置く。 

b) 試験 

1) ディスペンサにチップを取り付ける。 

2) 容量を設定する。 

3) チップの先端を試験液に浸し,吸引作業を行う。 


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4) 1回目の排出液は,ひょう量容器に入れずに廃棄する。 

5) チップ先端に試験液が付着している場合は,試験液の容器の内壁,不繊紙などで拭う。 

6) 2回目以降に排出する試験液を測定する。測定時は天びんの中に設置したひょう量容器に液体を排

出する。 

7) 天びんの指示値を読み取り,記録する。 

8) 各試験容量について連続する10回の測定が完了するまで5)〜7)の試験を繰り返す。試験容量によっ

て,途中で試験液を全て排出した場合は,3)〜5)の手順で試験液を吸引し,測定を続ける。 

9) 10回目の測定が完了後,試験液の容器に残っている試験液の温度を測定し,6.3.7で記録した試験開

始時の試験液の温度との平均温度を計算して記録する。 

10) 試験液の蒸発による質量損失を計算する必要がある場合は,10回の測定が完了するまでに要した時

間を記録し,それと同じ時間経過後にひょう量容器内の試験液の質量を測定し,記録する。 

11) 必要がある場合には,6.5.1で計算した蒸発による質量損失量を1回ごとの各排出量に加える。 

注記 試験と試験との間,時間がかかる場合には,ディスペンサが操作者の手で温まらないように

注意する必要がある。 

6.5 

試験結果の評価 

6.5.1 

蒸発量損失の計算 

蒸発による質量損失を計算する必要がある場合には,式(1)によって分注量の平均の質量損失(

e

m)を

計算してもよい。 

/

10

11

e

m

m

m

  (1) 

ここに, 

me: 蒸発による質量損失(mg) 

 

m10: 10回目の測定完了時のひょう量容器内の試験液の質量

(mg)[6.4.1 b)]又は[6.4.2 b)]を参照 

 

m11: 6.4.1 b) 10)又は6.4.2 b) 10)で記録したひょう量容器内の試

験液の質量(mg) 

注記 式(1)は,一例を示しており,ひょう量容器が蓋付きか,蓋なしかなどで計算方法又は数式が違

ってくるので,これらを考慮して計算する必要がある。 

6.5.2 

各排出量の補正質量の計算 

天びんの風袋引き機能を使用していない場合には,

0

1m

m

1

2m

m

,…,

9

10m

m

のように引き算によ

って排出量ごとの質量を計算する。 

6.5.3 

補正質量の容量(体積)への変換 

6.4.1及び6.4.2で得た値は,質量値のため,質量値(

im)を容量(iV)に変換するために試験液の密度

及び空気浮力による補正を行わなければならない。変換には,6.3.7で記録した気圧及び温度における表

JA.1に規定する補正係数Zを適用して,各質量値(

im)に式(2)を用いて容量(iV)に変換する。 

Z

m

V

i

i

  (2) 

ここに, 

Vi: 排出容量(mL又はμL) 

 

mi: 質量値(g又はmg) 

10回分(n=10)の排出容量iVを加算し,合計を10で除して試験温度における平均容量Vを得る。この

値は,マイクロリットル(μL)単位又はミリリットル(mL)単位で表すことができる。 

n

i

i

V

V

1

10

1

  (3) 

ここに, 

Vi: 排出容量(mL又はμL) 

 

V: 平均容量(mL又はμL) 


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n: 測定回数(この場合n=10である。) 

試験温度が20 ℃と異なる場合は,式(2)を式(4)に置き換えて20 ℃に換算した値とする。ただし,温度

による影響が無視できる場合は,式(2)を使用してもよい。 

Y

Z

m

V

i

i

  (4) 

ここに, 

Vi: 排出容量(mL又はμL) 

 

mi: 質量値(g又はmg) 

 

Y: 熱膨張補正係数 

6.5.4 

測定の系統誤差 

6.5.4.1 

計算 

ディスペンサの系統誤差は,式(5)を用いて,マイクロリットル(μL)単位で計算する。 

s

s

V

V

e

  (5) 

ここに, 

es: 系統誤差(μL) 

 

V: 平均容量(μL) 

 

Vs: 設定容量(μL) 

又は,式(6)を用いて百分率(%)で表すこともできる。 

s

s

rs

100

V

V

V

e

  (6) 

ここに, 

ers: 百分率による系統誤差(%) 

 

V: 平均容量(mL又はμL) 

 

Vs: 設定容量(mL又はμL) 

6.5.4.2 

系統誤差の評価 

ディスペンサの系統誤差は,式(5)又は式(6)によって計算する。ただし,測定の相対系統誤差を適合性評

価に使用する場合には,ディスペンサで設定可能な最大分注容量(公称容量)に対する百分率(%)で表

される相対系統誤差を式(7)によって計算し,箇条5の表1又は表2で規定する値と比較しなければならな

い。 

0

s

0

100

V

V

V

e

  (7) 

ここに, 

e0: 公称容量に対する相対系統誤差(%) 

 

V: 平均容量(mL又はμL) 

 

Vs: 設定容量(mL又はμL) 

 

V0: 公称容量(mL又はμL) 

6.5.5 

測定の偶然誤差 

6.5.5.1 

計算 

ディスペンサの測定の偶然誤差は,式(8)を用い,繰返し性の標準偏差を計算する。 

1

1

2

r

n

V

V

S

n

i

i

 (8) 

ここに, 

Sr: 繰返し性の標準偏差(μL) 

 

Vi: 排出容量(μL) 

 

V: 平均容量(μL) 

 

n: 測定回数(この場合n=10である。) 

この偶然誤差は,式(9)を用い,変動係数(CV)によって相対偶然誤差として表すこともできる。 

V

S

CV

r

100

  (9) 

ここに, 

CV: 変動係数(%) 

 

Sr: 繰返し性の標準偏差(μL) 


10 

K 0972:2018  

 

 

V: 平均容量(μL) 

6.5.5.2 

偶然誤差の評価 

ディスペンサの測定の偶然誤差は,式(8)又は式(9)によって計算する。ただし,測定の相対偶然誤差を適

合性評価に使用する場合には,ディスペンサで設定可能な最大分注容量(公称容量)に対する百分率(%)

で表される相対偶然誤差を式(10)によって計算し,表1又は表2で規定する値と比較しなければならない。 

0

s

r

0

100

V

V

V

S

CV

  (10) 

ここに, 

CV0: 公称容量に対する相対標準偏差(%) 

 

Sr: 繰返し性の標準偏差(μL) 

 

V: 平均容量(μL) 

 

Vs: 設定容量(mL又はμL) 

 

V0: 公称容量(mL又はμL) 

6.6 

試験報告書 

試験報告書には少なくとも次の事項を記録しなければならない。 

a) 次による被試験器の識別 

1) 製造業者の名称 

2) 被試験器の名称又は型式 

3) 製造番号又は同等の一意の識別子 

4) 公称容量又は有効容量範囲 

b) 標準温度20 ℃に換算した結果である旨 

c) 使用したチップ及びその他の消耗附属品の形式の識別 

d) 試験液の温度並びに試験室の大気圧,相対湿度及び室温 

e) 試験容量について得られた系統誤差及び偶然誤差 

f) 

規格番号 

g) 試験日 

h) 試験を実施した機関及び操作者の識別 

 

校正 

7.1 

校正に使用する装置 

体積計の校正に用いる衡量法において標準となる量は,質量及び密度であり,次の機器及び設備が必要

となる。これらの要求事項は,箇条6を参照する。 

a) 質量計:天びん(電子天びん) 

b) 液中温度測定用機器:温度計 

c) 環境測定用機器(室温):温度計 

d) 環境測定用機器(相対湿度):湿度計 

e) 環境測定用機器(大気圧):大気圧計 

f) 

試験液:水(蒸留水又はイオン交換水) 

g) 計量容器:ひょう量容器 

注記1 これらの機器及び設備は,使用頻度及び使用履歴,機器特性などを考慮し実態に即した校正

周期又は点検周期を設定することが望ましい。 

注記2 使用する機器,設備及び必要な仕様は,校正方法及び実現しようとする不確かさの値によっ


11 

K 0972:2018  

 

て異なる。 

7.2 

校正手順 

校正は,6.1〜6.4に準拠して行う。 

7.3 

校正のモデル式 

校正におけるモデル式は,式(11)及び式(12)のとおりとする。 

20 ℃で排出された水の容量Vの方程式は,次の式(11)による。 

Y

Z

m

V

 (11) 

ここに, 

V: 20 ℃で排出された水の容量(μL) 

 

m: 排出された水の質量の平均値(mg) 

 

Z: 浮力補正及び質量から体積への換算のための補正係数

(μL/mg) 

 

Y: 熱膨張補正係数 

ただし, 

n

m

m

m

n

i

i

1

e

  (12) 

ここに, 

mi: i回目に排出された水の天びんの読取値(mg) 

 

me: 蒸発量補正値(mg) 

 

n: 繰返し測定の反復回数 

注記 Zは附属書JAによって求めることができる。 

ディスペンサの熱膨張率の補正は,式(13)によって求める。 

20

1

d

c

t

Y

  (13) 

ここに, 

αc: 体膨張係数(K−1) 

 

td: ディスペンサの温度(℃) 

このモデルは,式(14)に示すように20 ℃で排出された水の容量Vは,m,

w

a

b

c

dtの関

数であることを示している。 

d

c

b

a

w

,

,

,

,

,

t

m

F

V

  (14) 

ここに, 

m: 排出された水の質量の平均値(mg) 

 

ρw: 吸引した水の密度(g/cm3) 

 

ρa: 空気密度(g/cm3) 

 

ρb: 天びんの校正に使用した分銅の密度(g/cm3) 

 

αc: 体膨張係数(K−1) 

 

td: ディスペンサの温度(℃) 

7.4 

校正の不確かさ 

校正の不確かさを求める場合は,附属書JBを参考にして算出する。 

 

表示 

ディスペンサには次の事項を表示する。表示できない場合は,下記の事項を記載したラベル又は書面を

添付してもよい。 

a) 規格番号 

b) 公称容量又は有効容量範囲 

c) 測定単位(μL又はmL) 

d) 製造業者又は供給者の名称又は商標 


12 

K 0972:2018  

 

e) 被試験器の名称又は型式 

f) 

製造番号又は同等の識別記号 


13 

K 0972:2018  

 

附属書JA 

(規定) 

質量−体積変換の補正係数 

 

JA.1 一般 

水の浮力補正値及び質量から体積容量変換の補正係数Zは,次のとおり求める。 

 

JA.2 補正係数Zの値を表から求める方法 

補正係数Zの値を表から求める場合は,表JA.1による。 

 

表JA.1−試験温度及び気圧の関数としての蒸留水用の補正係数Z 

単位 μL/mg 

温度 

℃ 

気圧 

hPa 

800 

850 

900 

950 

1 000 

1 013 

1 050 

15.0 
15.5 

1.001 7 
1.001 8 

1.001 8 
1.001 9 

1.001 9 
1.001 9 

1.001 9 
1.002 0 

1.002 0 
1.002 0 

1.002 0 
1.002 0 

1.002 0 
1.002 1 

16.0 
16.5 

1.001 9 
1.002 0 

1.002 0 
1.002 0 

1.002 0 
1.002 1 

1.002 1 
1.002 1 

1.002 1 
1.002 2 

1.002 1 
1.002 2 

1.002 2 
1.002 2 

17.0 
17.5 

1.002 1 
1.002 2 

1.002 1 
1.002 2 

1.002 2 
1.002 3 

1.002 2 
1.002 3 

1.002 3 
1.002 4 

1.002 3 
1.002 4 

1.002 3 
1.002 4 

18.0 
18.5 

1.002 2 
1.002 3 

1.002 3 
1.002 4 

1.002 3 
1.002 4 

1.002 4 
1.002 5 

1.002 5 
1.002 5 

1.002 5 
1.002 6 

1.002 5 
1.002 6 

19.0 
19.5 

1.002 4 
1.002 5 

1.002 5 
1.002 6 

1.002 5 
1.002 6 

1.002 6 
1.002 7 

1.002 6 
1.002 7 

1.002 7 
1.002 8 

1.002 7 
1.002 8 

20.0 
20.5 

1.002 6 
1.002 7 

1.002 7 
1.002 8 

1.002 7 
1.002 8 

1.002 8 
1.002 9 

1.002 8 
1.002 9 

1.002 9 
1.003 0 

1.002 9 
1.003 0 

21.0 
21.5 

1.002 8 
1.003 0 

1.002 9 
1.003 0 

1.002 9 
1.003 1 

1.003 0 
1.003 1 

1.003 1 
1.003 2 

1.003 1 
1.003 2 

1.003 1 
1.003 2 

22.0 
22.5 

1.003 1 
1.003 2 

1.003 1 
1.003 2 

1.003 2 
1.003 3 

1.003 2 
1.003 3 

1.003 3 
1.003 4 

1.003 3 
1.003 4 

1.003 3 
1.003 4 

23.0 
23.5 

1.003 3 
1.003 4 

1.003 3 
1.003 5 

1.003 4 
1.003 5 

1.003 4 
1.003 6 

1.003 5 
1.003 6 

1.003 5 
1.003 6 

1.003 6 
1.003 7 

24.0 
24.5 

1.003 5 
1.003 7 

1.003 6 
1.003 7 

1.003 6 
1.003 8 

1.003 7 
1.003 8 

1.003 7 
1.003 9 

1.003 8 
1.003 9 

1.003 8 
1.003 9 

25.0 
25.5 

1.003 8 
1.003 9 

1.003 8 
1.004 0 

1.003 9 
1.004 0 

1.003 9 
1.004 1 

1.004 0 
1.004 1 

1.004 0 
1.004 1 

1.004 0 
1.004 2 

26.0 
26.5 

1.004 0 
1.004 2 

1.004 1 
1.004 2 

1.004 1 
1.004 3 

1.004 2 
1.004 3 

1.004 2 
1.004 4 

1.004 3 
1.004 4 

1.004 3 
1.004 4 

27.0 
27.5 

1.004 3 
1.004 5 

1.004 4 
1.004 5 

1.004 4 
1.004 6 

1.004 5 
1.004 6 

1.004 5 
1.004 7 

1.004 5 
1.004 7 

1.004 6 
1.004 7 

28.0 
28.5 

1.004 6 
1.004 7 

1.004 6 
1.004 8 

1.004 7 
1.004 8 

1.004 7 
1.004 9 

1.004 8 
1.004 9 

1.004 8 
1.005 0 

1.004 8 
1.005 0 

29.0 
29.5 

1.004 9 
1.005 0 

1.004 9 
1.005 1 

1.005 0 
1.005 1 

1.005 0 
1.005 2 

1.005 1 
1.005 2 

1.005 2 
1.005 2 

1.005 1 
1.005 2 

30.0 

1.005 2 

1.005 2 

1.005 3 

1.005 3 

1.005 4 

1.005 4 

1.005 4 


14 

K 0972:2018  

 

JA.3 補正係数Zの値を計算で求める場合 

浮力補正値及び質量から容量への変換のための補正係数Zは,式(JA.1)によって算出できる。 

b

w

a

w

w

a

b

w

w

1

1

1

1

1

1

1

Z

  (JA.1) 

ここに, 

Z: 補正係数(μL/mg) 

 

ρw: 吸引した水の密度(g/cm3) 

 

ρa: 空気密度(g/cm3) 

 

ρb: 天びんの校正に使用した分銅の密度(g/cm3) 

水の密度(

w

は,0 ℃〜40 ℃までの温度範囲において,CIPM(国際度量衡委員会)が推奨する有効

な近似式である式(JA.2)によって求める。 

4

w

3

2

w

2

1

w

5

w

1

a

t

a

a

t

a

t

a

  (JA.2) 

ここに, 

ρw: 水の密度(g/cm3) 

 

a1: −3.983 035 ℃±0.000 67 ℃ 

 

a2: 301.797 ℃ 

 

a3: 522 528.9 ℃2 

 

a4: 69.348 81 ℃ 

 

a5: 0.999 974 950 g/cm2±8.4×10−6 g/cm2 

 

tw: 試験前後の水の摂氏温度の平均値(℃) 

空気密度(

a

は,参考文献[8]の附属書Eに記載の式(JA.3)によって導出する。 

 

)

15

.

273

(

000

1

)

061

.0(

exp

009

.0

48

348

.0

a

a

a

t

t

hr

p

  (JA.3) 

ここに, 

ρa: 空気の密度(g/cm3) 

 

ta: 試験前後の室温の平均値(℃) 

 

hr: 試験前後の相対湿度の平均値(%) 

 

p: 試験前後の大気圧の平均値(hPa) 

天びんの校正に使用した分銅の密度(

b

は,協定値として8 g/cm3を用いるが,天びんの校正機関か

ら参照値を得てもよい。 

 


15 

K 0972:2018  

 

附属書JB 

(参考) 

校正の不確かさ評価 

 

JB.1 一般 

校正の不確かさ評価は,衡量法を用いてディスペンサを校正した場合の不確かさ評価とする。 

なお,不確かさ評価に関しては参考文献[5] ISO/IEC Guide 98-3(計測における不確かさの表現のガイド)

に基づいた算出方法を示す。 

 

JB.2 不確かさ評価 

JB.2.1 容量Vに附随する合成標準不確かさ 

GUMに則って,値Vに附随する測定の合成標準不確かさ

V

uc

は,測定の数学モデルを式(11)とすると

それに不確かさの伝ぱ(播)則を適用することによって,式(JB.1)のとおり表すことができる。 

Y

u

Y

V

Z

u

Z

V

m

u

m

V

V

u

2

2

2

2

2

2

2

c

  (JB.1) 

ここに, 

uc

V: 標準温度でのディスペンサの容量Vの合成標準不確かさ

(μL) 

 

u m: 質量測定に関する標準不確かさ(mg) 

 

u Y: ディスペンサの熱膨張率の補正に関する標準不確かさ 

 

u Z: 浮力補正に関する標準不確かさ 

また,式(13)及び式(JA.1)に不確かさの伝ぱ則を適用し,

Y

u

及び

Z

u

についてそれぞれ式(JB.2)及び式

(JB.3)のとおり表すことができる。 

d

2

2

d

c

2

2

c

2

t

u

t

Y

u

Y

Y

u

  (JB.2) 

ここに, 

u

c

 ディスペンサの体膨張係数に関する標準不確かさ 

 

u

dt: ディスペンサの温度に関する標準不確かさ 

b

2

2

b

a

2

2

a

w

2

2

w

2

u

Z

u

Z

u

Z

Z

u

  (JB.3) 

ここに, 

u

w

 水の密度に関する標準不確かさ(g/cm3) 

 

u

a

 空気の密度に関する標準不確かさ(g/cm3) 

 

u

b

 天びんの校正に使用した分銅の密度に関する標準不確か

さ(g/cm3) 

感度係数は,式(JB.1),式(JB.2)及び式(JB.3)に示す各変数の偏導関数を計算し,求めることができる。そ

の結果を式(JB.4)〜式(JB.11)に示す。 

YZ

m

V

  (JB.4) 

Z

m

Y

V

  (JB.5) 


16 

K 0972:2018  

 

Y

m

Z

V

  (JB.6) 

20

d

c

t

Y

  (JB.7) 

c

d

t

Y

  (JB.8) 

b

w

a

w

w

1

2

1

1

Z

 (JB.9) 

2

w

a

1

Z

 (JB.10) 

2

b

w

a

b

Z

  (JB.11) 

ここに, 

V: 排出された容量の平均値(μL) 

 

m: 排出された水の質量の平均値(mg) 

 

ρw: 吸引した水の密度(g/cm3) 

 

ρa: 空気密度(g/cm3) 

 

ρb: はかりの校正に使用した分銅の密度(g/cm3) 

 

αc: ディスペンサの体膨張係数(K−1) 

 

td: ディスペンサの摂氏温度(℃) 

必要があれば,他の要因も加味しなくてはならない。 

上記と同等な他の数学的表現も考えることができる。例えば,JIS Z 8402-2に従って実施した実験から

得た値を利用した測定の不確かさを考慮する場合は,JIS Z 8404-1を参考にしてもよい。 

JB.2.2 質量測定に関する標準不確かさ 

質量測定に関する標準不確かさ m

u

は,質量計に関する標準不確かさ

m

uba

,質量測定の繰返しの標準

不確かさ

m

urep

,及びひょう量容器からの水の蒸発補正量の標準不確かさ

m

ueva

を合成して,式(JB.12)

によって表すことができる。 

m

u

m

u

m

u

m

u

2

eva

2

rep

2

ba

2

 (JB.12) 

ここに, 

u m: 質量測定に関する標準不確かさ(mg) 

 

uba m: 質量計に関する標準不確かさ(mg) 

 

urep m: 質量測定の繰返しの標準不確かさ(mg) 

 

ueva m: ひょう量容器からの水の蒸発補正量の標準不確かさ(mg) 

a) 質量計に関する標準不確かさ 質量計に関する標準不確かさ

m

uba

は,直線性に起因する標準不確か

m

uba̲b

,及び天びんの校正の標準不確かさ

m

uba̲std

を合成して,式(JB.13)によって表すことがで

きる。 

m

u

m

u

m

u

2

ba̲std

2

ba̲b

2

ba

 (JB.13) 

ここに, 

uba m: 質量計に関する標準不確かさ(mg) 

 

m

uba̲b

: 直線性に起因する標準不確かさ(mg) 

 

m

uba̲std

: 天びんの校正の標準不確かさ(mg) 

1) 直線性に起因する標準不確かさ 指示値を補正せずに測定値とする場合には,直線性に起因する不


17 

K 0972:2018  

 

確かさを考慮する必要があり,校正値(

i

Mcalb,)(mg)と校正点の荷重(

i

M)の偏差の絶対値

i

i

i

M

M

M

calb,

を用いて,

m

uba̲b

を式(JB.14)によって評価することができる。 

3

ba̲b

i

M

m

u

 (JB.14) 

ここに, 

m

uba̲b

: 直線性に起因する標準不確かさ(mg) 

 

Mi: 校正点の荷重(mg) 

また,校正された荷重ポイントが複数ある場合には,

i

M の最大値(

̲max

i

M

)を代わりに用いて,

式(JB.14)から

m

uba̲b

を求めることができる。ただし,校正結果を基にして指示値を補正する場合に

は直線性に起因する標準不確かさを考慮する必要はない。 

2) 天びんの校正の標準不確かさ 天びんの校正の標準不確かさ

m

uba̲std

は,校正点のうち指示値に最

も近い校正証明書に記載された拡張不確かさから求めることができる。天びんの校正の標準不確か

m

uba̲std

は,校正証明書に記載された校正値の拡張不確かさ

i

M

U

calb,

ba̲std

を用いて式(JB.15)のよ

うに表すことができる。 

2

calb

ba̲std

ba̲std

,i

M

U

m

u

 (JB.15) 

ここに, 

m

uba̲std

: 天びんの校正の標準不確かさ(mg) 

 

i

M

U

calb,

ba̲std

: 校正証明書に記載された校正値の拡張不確かさ(mg)

(包含係数が2の場合) 

b) 質量測定の繰返しの標準不確かさ 質量測定の繰返しの標準不確かさ

m

urep

は,質量測定結果の平均

値の実験標準偏差がそれに相当し,毎回のmiの10回の測定を行い,得たmi (i=1,…,10)から式(JB.16)

を用いて求めることができる。 

1

2

rep

n

n

m

m

m

u

n

i

i

 (JB.16) 

ここに, 

urep m: 質量測定の繰返しの標準不確かさ(mg) 

 

m: 排出された水の質量の平均値(mg) 

 

mi: i回目に排出された水の天びんの読取値(mg) 

 

n: 繰返し測定の反復回数 

c) ひょう量容器からの水の蒸発補正量の標準不確かさ ひょう量容器からの水の蒸発補正量の標準不

確かさ

m

ueva

は,蒸発量の影響を防止できる機構をもつ天びんなどを用いており,蒸発量補正をしな

い場合,実験標準偏差の中に蒸発補正量の不確かさは含まれていると考えて無視することができる。

微量の測定で,かつ,6.5.1に従い,測定作業中のひょう量容器からの液体の質量損失を計算し,蒸発

量の補正値を求めている場合は,繰返し実験による事前評価を行っておくことが望ましい。 

JB.2.3 ディスペンサの熱膨張率の補正に関する標準不確かさ 

ディスペンサの熱膨張率の補正に関する標準不確かさ

Y

u

は,式(JB.2),式(JB.7)及び式(JB.8)を用い,

ディスペンサの体膨張係数に関する標準不確かさとディスペンサの温度に関する標準不確かさとを合成し

て,式(JB.17)によって表すことができる。 

d

2

2

c

c

2

2

d

2

20

t

u

u

t

Y

u

 (JB.17) 

a) ディスペンサの体膨張係数に関する標準不確かさ ディスペンサは,単一の素材で作られるものでは

なく,その体膨張係数

c

愰潓

に明確な値ではない。ただし,合成樹脂の場合は,おおよそ

1

4K

10

2

1

4

10

4

と知られている。例えば,その範囲で一様分布と仮定可能な場合では,体膨張係数の標


18 

K 0972:2018  

 

準不確かさは式(JB.18)で表すことができる。影響が小さい場合はこの要因を無視してもよい。 

1

5

4

4

4

c

10

774

.5

3

10

1

3

2

)

10

2

10

4(

u

 (JB.18) 

b) ディスペンサの温度に関する標準不確かさ ディスペンサの温度dtは装置の中央部及び上部が手の

接触によって温められて,装置の下部が蒸発冷却するため,必ずしも空間的にも時間的にも一定でな

いが,手袋をして操作するなどの対策をとり,影響が小さいと考えられる場合はその標準不確かさ

dt

u

は無視してもよい。 

JB.2.4 浮力補正に関する標準不確かさ 

浮力補正に関する標準不確かさは,式(JB.3),式(JB.9),式(JB.10)及び式(JB.11)を用い,ディスペンサの

体膨張係数に関する標準不確かさとディスペンサの温度に関する標準不確かさを合成して,式(JB.19)によ

って表すことができる。 

b

2

2

2

b

w

a

a

2

2

2

w

w

2

2

b

w

a

w

2

1

1

2

1

1

u

u

u

Z

u

 (JB.19) 

a) 水の密度に関する標準不確かさ 水の密度に関する標準不確かさは,液中の温度の変動範囲における,

水の密度(

w

の最大値(

max

w

)及び最小値(

min

w

)が式(JA.2)から与えられる場合,水の密度の

不確かさを一様分布として推定し,式(JB.20)によって評価することができる。影響が小さい場合は無

視してもよい。 

3

2

min

   

w

max

w

w

u

 (JB.20) 

ここに, 

u

w

 水の密度に関する標準不確かさ(g/cm3) 

 

max

w

: 液中の温度変動範囲における水の密度の最大値(g/cm3) 

 

min

w

: 液中の温度変動範囲における水の密度の最小値(g/cm3) 

b) 空気の密度に関する標準不確かさ 測定環境の条件下で大気圧の圧力(

ap)の最大値(

max

ap

),相

対湿度(hr)の最小値(

min

hr

),気温(at)の最小値(

min

at

)での,式(JA.1)を用いた空気密度を(

max

a

として,気圧(

ap)の最小値(

min

ap

)相対湿度(hr)の最大値(

max

hr

),気温(at)の最大値(

max

at

での式(JB.3)を用いた空気密度を(

min

a

)として,空気密度の標準不確かさは,式(JB.21)〜式(JB.23)

によって評価することができる。影響が小さい場合は無視してもよい。 

3

2

min

a

max

a

a

u

(JB.21) 

)

15

.

273

(

000

1

)

061

.0(

exp

009

.0

48

348

.0

min

a

min

a

min

max

max

a

t

t

hr

p

(JB.22) 

)

15

.

273

(

000

1

)

061

.0(

exp

009

.0

48

348

.0

max

a

max

a

max

min

min

a

t

t

hr

p

(JB.23) 

ここに, 

u

a

 空気の密度に関する標準不確かさ(g/cm3) 

 

max

a

: 液中の温度変動範囲における空気密度の最大値(g/cm3) 

 

min

a

: 液中の温度変動範囲における空気密度の最小値(g/cm3) 

 

max

ap

: 測定環境の条件下で大気圧の圧力の最大値(hPa) 

 

max

hr

: 測定環境の条件下で相対湿度の最大値(%) 

 

max

at

: 測定環境の条件下で室温の最大値(℃) 


19 

K 0972:2018  

 

 

min

ap

: 測定環境の条件下で大気圧の圧力の最小値(hPa) 

 

min

hr

: 測定環境の条件下で相対湿度の最小値(%) 

 

min

at

: 測定環境の条件下で室温の最小値(℃) 

c) 天びんの校正に使用した分銅の密度に関する標準不確かさ 分銅の密度

b

準不確かさ

b

u

は,

厳密に行うために天びんの校正機関によって与えられる値を参照してもよいが,通常,影響が小さく

無視することができる。 

JB.2.5 合成標準不確かさの算出 

標準温度でのディスペンサの容量Vの合成標準不確かさ

V

uc

は,式(JB.1),式(JB.4),式(JB.5)及び式

(JB.6)を用い,質量測定に関する標準不確かさ,ディスペンサの熱膨張率の補正に関する標準不確かさ,及

び浮力補正に関する標準不確かさを合成して,式(JB.24)で表すことができる。 

Z

u

Y

m

Y

u

Z

m

m

u

YZ

V

u

2

2

2

2

2

2

2

c

(JB.24) 

JB.2.6 容量Vに関連する測定の拡張不確かさ 

容量(V)の拡張不確かさは,式(JB.25)によって表すことができる。 

V

u

k

U

c

 (JB.25) 

ここに, 

U: 容量Vの拡張不確かさ(μL) 

 

k: 包含係数 

 

uc

V: 容量Vの合成標準不確かさ(μL) 

ここで,合成標準不確かさに包含係数kを乗じている。校正では,包含係数としてk=2を使用するのが

一般的である。測定結果が正規分布に従う場合,これはVの値を測定するときには,約95 %の信頼の水準

で,その値が

)2

(k

U

V

に示す範囲内に見出すことができることを意味している。 

したがって,測定結果は,式(JB.26)によって与えることができる。 

  k

U

V

 (JB.26) 

ここに, 

U: 容量Vの拡張不確かさ(μL) 

 

k: 包含係数 

 

V: 排出された容量の平均値(μL) 

包含係数kは報告しなければならない。また,不確かさの数値の丸めは,有効数字2桁程度とする。 

JB.2.7 ディスペンサ校正の不確かさ導出例 

JB.2.7.1 校正条件 

校正条件は,次のとおりである。 

a) ピストンが排出する公称容量10 μLの10回測定 

b) 校正に使用した機器:7.1に基づくもの 

c) 質量測定の平均値:

mg

 

945

.9

m

 

d) 質量測定の繰返しの標準不確かさ:

μg

28

rep

m

u

 

e) 天びんの校正の標準不確かさ:

μg

5.

21

ba̲std

m

u

 

f) 

直線性に起因する標準不確かさ:

μg

7.

27

ba̲b

m

u

 

g) ひょう量容器からの水の蒸発補正量の標準不確かさ:

μg

10

eva

m

u

 

h) 環境条件:水温,気温22.5 ℃±0.5 ℃,湿度65 % ±15 %,大気圧1 010 hPa±20 hPa 

i) 

ディスペンサの温度:

 

2.0

 

 5.

22

d

t

 

j) 

ディスペンサの体膨張係数:

1

4

1

4

c

10

1

10

3

 

 

この場合,値は式(JB.27)〜式(JB.34)となる。これらの値を用いて不確かさ評価を行う。 


20 

K 0972:2018  

 

3

4

w

3

2

w

2

1

w

5

w

g/cm

 7

997

.0

1

a

t

a

a

t

a

t

a

 (JB.27) 

3

a

a

a

g/cm

 2

001

.0

)

15

.

273

(

000

1

)

061

.0(

exp

009

.0

48

348

.0

t

t

hr

p

(JB.28) 

3

b

g/cm

 8

 (JB.29) 

3

5

min

   

w

max

    

w

w

g/cm

 

10

701

.6

3

2

u

 (JB.30) 

3

5

min

a

max

a

a

g/cm

 

10

594

.1

3

2

u

 (JB.31) 

3

b

g/cm

 0

u

 (JB.32) 

 

155

.1

3

2

5.

20

5.

24

d

t

u

 (JB.33) 

1

5

c

10

774

.5

u

 (JB.34) 

JB.2.7.2 バジェットシート 

ディスペンサ校正の不確かさの導出例を次に示す。表JB.1〜表JB.3に示すバジェットシートは,最初

にディスペンサの熱膨張率の補正に関する標準不確かさを求めるためのバジェットシート,次に浮力補正

に関する標準不確かさを求めるためのバジェットシートを示し,その結果を用いて,標準温度でのディス

ペンサの容量の合成標準不確かさ,拡張不確かさを求めるためのバジェットシートを示す。 

 

表JB.1−ディスペンサ校正の不確かさ導出例におけるバジェットシート 

(熱膨張率の補正Yの不確かさ評価) 

要因 

記号 

標準不確かさ 

感度係数 

出力量の単位に変換
した標準不確かさ
(無次元量) 

ディスペンサの温度に関す
る標準不確かさ 

dt

u

 

 1.155 

℃ 

−0.000 3 ℃−1 

0.000 346 4 

ディスペンサの体膨張係数
に関する標準不確かさ 

c

u

 

0.000 057 74 ℃−1 

 

2.5 

℃ 

0.000 144 3 

 

ディスペンサの熱膨張率の補正に関する 

標準不確かさ 

Y

u

 

0.000 375 3 

 


21 

K 0972:2018  

 

表JB.2−ディスペンサ校正の不確かさ導出例におけるバジェットシート 

(浮力補正Zの不確かさ評価) 

要因 

記号 

標準不確かさ 

mg/μL 

感度係数 

μL/mg 

出力量の単位に変換
した標準不確かさ
(無次元量) 

水の密度に関する 
標準不確かさ 

w

u

 

0.000 067 01 

−1.004 

0.000 067 31 

空気の密度に関する 
標準不確かさ 

a

u

 

0.000 015 94 

1.005 

0.000 016 02 

天びんの校正に使用した分
銅の密度に関する標準不確
かさ 

b

u

 

0.000 074 09 

 

浮力補正に関する標準不確かさ 

Z

u

 

0.000 069 19 

 

表JB.3−ディスペンサ校正の不確かさ導出例におけるバジェットシート(最終結果) 

要因 

記号 

標準不確かさ 

感度係数 

出力量の単位に変換
した標準不確かさ 

質量測定に関する標準不確かさ 

m

u

 

 0.045 97 

mg 

 1.002 μL/mg 

 

0.046 09 μL 

質量測定の繰返しの標準不確かさ 

m

urep

 

 0.028 

mg 

 1.002 μL/mg 

 

0.028 07 μL 

質量計に関する標準不確かさ 

m

uba

 

 0.035 06 

mg 

 1.002 μL/mg 

 

0.035 15 μL 

天びんの校正の標準不確かさ 

m

uba̲std

 

 0.021 5 

mg 

 1.002 μL/mg 

 

0.021 55 μL 

直線性に起因する標準不確かさ 

m

uba̲b

 

 0.027 7 

mg 

 1.002 μL/mg 

 

0.027 77 μL 

ひょう量容器からの水の蒸発補正
量の標準不確かさ 

m

ueva

 

 0.01 

mg 

 1.002 μL/mg 

 

0.010 02 μL 

ディスペンサの熱膨張率の補正に関
する標準不確かさ 

Y

u

 

0.000 375 3 

 9.977 μL 

 

0.003 74 μL 

浮力補正に関する標準不確かさ 

Z

u

 

0.000 069 19 

 9.938 μL 

 

0.000 69 μL 

 

合成標準不確かさ 

V

uc

 

 

0.046 24 μL 

拡張不確かさ U 

 

0.092 49 μL 

校正結果 

 

9.970 μL ±0.092 μL 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


22 

K 0972:2018  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献  

[1] JIS K 0050 化学分析方法通則 

[2] JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第2部:標準測定方法の併行精度

及び再現精度を求めるための基本的方法 

[3] JIS Z 8404-1 測定の不確かさ−第1部:測定の不確かさの評価における併行精度,再現精度及び真

度の推定値の利用の指針 

[4] ISO 8655-1:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 1: Terminology, general requirements and user 

recommendations 

[5] ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in 

measurement (GUM:1995) 

[6] ISO/IEC Guide 99,International vocabulary of metrology −Basic and general concepts and associated 

terms (VIM) 

[7] M. Tanaka, G. Girard, R. Davis, A. Peuto and N. Bignell/Recommended table for the density water between 

0℃ and 40℃ based on recent experimental report, Metrologia 38, 301-309(2001) 

[8] OIML R 111-1,Weights of classes E1, E2, F1, F2, M1, M1-2, M2, M2-3 and M3, Part 1: Metrological and 

technical requirements, (2004) 


 

 

附属書JC 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

 

JIS K 0972:2018 ピストン式ディスペンサ 

ISO 8655-5:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 5: Dispensers 
ISO 8655-6:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 6: Gravimetric methods for 
the determination of measurement error 

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲  

ISO 8655-5 

 

一致 

 

− 

2 引用規格  

 

 

 

 

 

3 用語及び 
定義 

 

ISO 8655-1にまと
めて規定 

変更 
 

ISO 8655-1の規定から性能及び試
験方法規格に必要なものを選定及
び追加 

 

4 構造及び
種類 

 

 

追加 

使用用途ごとの機器分類を追加 

 

5 計量性能 5.1 シングルディ

スペンスタイプの
最大許容誤差 

 

追加 

許容誤差の算出例を追加 

 

5.2 マルチディス
ペンスタイプの最
大許容誤差 

 

追加 

公称容量についての記述を追加 

 

6 性能試験 6.1 試験機器 

ISO 8655-6 

 

変更 

繰返し性及び直線性に関する基準
を削除し,“測定の標準不確かさ”
とある部分を“校正の拡張不確か
さ”に変更,注釈も変更 

国内ではトレーサブルな天びんが
用いられ,校正証明書に校正の拡
張不確かさが記載されているた
め。 

 

 

 

5

 

K

 0

9

7

2

2

0

1

8

 

 

 

 

 


 

 

(I)JISの規定 

(II)国際 
規格番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 性能試験 6.2 試験に用いる水

(試験液) 

ISO 8655-6  5 

 

変更 

ISO 3696に規定されるグレード3
に適合する,を削除 

ISO 3696規格の水は国内で入手
困難であるため。 

6.3 試験条件 

 

変更 

品質管理のための試験を削除 

適合性試験の条件だけを規定し
た。 

6.3.5 試験容量 

7.1.1 

 

変更 

試験を行う容量が3か所と規定さ
れているが,装置の種類によっては
2か所でも可能と変更 

公称容量と最小容量(若しくは
10 %容量)とで適合であれば,中
間容量も許容値を超えることがな
いような構造をもつ装置もあるた
め。 

6.4 試験手順 

 
 

変更 

 

ボトルトップディスペンサ及びマ
ルチディスペンサの2タイプに分
けて試験手順を記載した。 

6.5 試験結果の評価 

 

一致 

 

− 

6.6 試験報告書 

 

一致 

 

− 

附属書JA 
(規定) 

JA.3 補正係数Zの
値を計算で求める
場合 

ISO 8655-6  Annex A 天びんの読取値を

基にした容積(体
積)の計算 

変更 
追加 

気圧の単位をkPaからhPaに変更。 
計算による補正係数Zを求める方
法を追加 

より使いやすくした。 

附属書JB 
(参考) 

JB.2 不確かさ評価 

ISO 8655-6  Annex B 排出容量の不確か

さの評価 

追加 

測定の不確かさ算出・評価を校正の
手法として附属書にまとめた。 

ISO/TR 20461を参考とし,
ISO/IEC Guide 98-3に基づいて規
格化した。 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 8655-5,ISO 8655-6,MOD) 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 一致  技術的差異がない。 
− 追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更  国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD  国際規格を修正している。 

 

5

 

K

 0

9

7

2

2

0

1

8