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K 0400-48-20 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

JIS K 0400-48-20

は,次に示す各部からなる。

JIS

K

0400-48-20

  水質−ナトリウム及びカリウムの定量−第 1 部:原子吸光法によるナトリウムの定

JIS

K

0400-49-20

  水質−ナトリウム及びカリウムの定量−第 2 部:原子吸光法によるカリウムの定量

JIS

K

0400-48-10

  水質−ナトリウム及びカリウムの定量−第 3 部:フレーム発光法によるナトリウム

及びカリウムの定量


K 0400-48-20 : 1998

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  原理

1

4.

  試薬

2

5.

  装置

2

6.

  サンプリング方法

2

7.

  手順

2

7.1

  分析装置への導入のための試験試料の調製

2

7.2

  検量線用溶液の調製

3

7.3

  校正及び定量

3

8.

  計算及び試験結果の表現

3

8.1

  検量線の使用

3

8.2

  計算方法

3

8.3

  精度

3

9.

  試験報告

4


日本工業規格

JIS

 K

0400-48-20

 : 1998

水質−ナトリウム

及びカリウムの定量−

第 1 部:原子吸光法によるナトリウムの定量

Water quality

−Determination of sodium and potassium−Part 1 :

Determination of sodium by atomic absorption spectrometry

序文  この規格は,1993 年に発行された ISO 9964-1, Water quality−Determination of sodium and potassium−

Part 1 : Determination of sodium by atomic absorption spectrometry

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を

変更することなく作成した日本工業規格である。原国際規格の適用範囲には飲料水も含まれているが,こ

の規格では除いてある。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。

1.

適用範囲

1.1

適用分野  この規格はフレーム原子吸光法による溶存ナトリウムの定量法について規定する。この

規格は原水を分析することを意図したものである。

この規格は 5∼50mg/のナトリウムの水試料に適用可能である。この範囲は 8.で規定されている倍数と

異なる希釈倍数を用いた場合には低く又は高くすることも可能である。

1.2

妨害物質  原水中に通常存在するイオンは原子吸光法によるナトリウムの定量を妨害しない。

2.

引用規格  次に掲げる規格は規定を含んでおり,この規格に引用することによって,この規格の規定

を構成する。この規格制定の時点では,次に示す版が有効であった。すべて規格は改正されることがあり,

この規格に基づいて契約を結ぶ関係者は次の規格の最新版の適用の可能性を調査されたい。

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8541

  硝酸(試薬)

ISO 5667-1

:1980, Water quality−Sampling−Part 1 : Guidance on the design of sampling programmes

ISO 5667-2

:1991, Water quality−Sampling−Part 2 : Guidance on sampling techniques

3.

原理  イオン化抑制剤として塩化セシウム溶液を試料に添加。試料を原子吸光装置のアセチレン−空

気フレームに直接吸収噴霧。波長 589.0nm の吸光度を測定。

4.

試薬  分析には分析用と認められた試薬だけ,イオン交換水又は同等の純度の水だけを使用する。


2

K 0400-48-20 : 1998

4.1

塩酸 c (HCl) 

11mol/l

ρ=1.18g/ml  JIS K 8180 に規定するもの

4.2

硝酸 c (HNO3) 

16mol/l

1.41 g/ml  JIS K 8541 に規定するもの

4.3

塩化セシウム(CsCl)溶液  塩化セシウム 25g を塩酸(4.1)50ml 及び水 450ml に溶かし,全量フラス

コ中で水を加えて 1にする。この溶液 1中に Cs 約 20g を含む。

備考  塩酸(4.1)の代わりに硝酸(4.2)を用いてもよい。

4.4

ナトリウム貯蔵液  全量フラスコ 1 000ml 中で JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質の塩化ナ

トリウム(あらかじめ 140±10℃で少なくとも 1 時間以上乾燥したもの。

)2.542±0.005g を水に溶かし,水

を標線まで加える。

この溶液は,少なくとも 6 か月間は安定で,ポリエチレン瓶に貯蔵する。

この溶液 1はナトリウム 1 000mg を含む。又は市販の調製済みの溶液を用いる。

4.5

ナトリウム標準液  ピペットでナトリウム貯蔵液(4.4)10ml を全量フラスコ 1 000ml にとり,水を標

線まで加える。

標準液は必要なときに新しく調製しなければならない。この標準液 1ml は,ナトリウム 10

µg を含む。

5.

装置  通常の試験室用の装置及び

5.1

原子吸光分析装置  アセチレン−空気フレーム用のバーナー,ナトリウムの中空陰極ランプ及び赤

に感度をもつ光電子増倍管を備えた装置を製造業者の取扱説明書に従って,操作条件を設定する。

スペクトルバンド幅は 0.3nm 未満が望ましい。

5.2

ほうけい酸ガラス器具及びポリエチレン器具  ガラス及びポリエチレン器具は硝酸(4.2) [10% (

v

/

v

)]

に浸した後,水でよく洗浄する。いずれの器具もこの方法のためにだけ使用することが望ましい。

6.

サンプリング方法  試料は清浄なポリエチレン瓶(ISO 5667-1 及び ISO 5667-2 参照)に採取する。試

料保存のための酸の添加は一般的には必要ない。

備考  もし,この試料を用いて他の金属の分析も行う場合には,pH が約 1 となるように塩酸(4.1)又は

硝酸(4.2)を添加して試料を保存することができる。すべての試料,標準液及び空試験液は同じ

濃度及び種類の酸を含むようにすることが望ましい。

7.

手順

7.1

分析装置への導入のための試験試料の調製

7.1.1

ネブライザー及びバーナーが詰まらないようにするため,あらかじめ酸で洗浄した孔径 0.45

µm の

フィルターを用いて粒子状物質を含む試料をろ過する(フィルターの洗浄用の酸は試料調製用の酸とその

濃度及び種類を同じにすることが望ましい。

備考  ろ過の代わりに遠心分離によって粒子状物質を除いてもよい。

7.1.2

試料の数に応じて全量フラスコ 100ml を用意し,それぞれに塩化セシウム溶液(4.3)10ml を添加す

る。

7.1.3

試料 2ml をこれらの塩化セシウム溶液にピペットで添加し,水を標線まで加える。もし,この試験

液のナトリウム濃度が 0.1∼1.0mg/の最適濃度範囲に入っていなければ添加する試料の体積を適切に調節

する。


3

K 0400-48-20 : 1998

7.2

検量線用溶液の調製  一組の全量フラスコ 100ml のそれぞれに塩化セシウム溶液 10ml を添加する。

それぞれナトリウム標準液(4.5)0ml,1.0ml,2.0ml,4.0ml,6.0ml 及び 10.0ml をピペットで添加し,水を標

線まで加える。

これらの検量線用溶液はナトリウムの濃度がそれぞれ 0mg/l

0.lmg/l

0.2mg/l

0.4mg/l

0.6mg/l

及び 1.0mg/l

となる。

7.3

校正及び定量

7.3.1

製造業者の取扱説明書に従って検量線用溶液(7.2)を噴霧し,分析装置の操作条件を設定する。試料

の吸収条件及びフレーム条件(試料吸引速度,フレームの性質,フレーム中の光束の位置)を最適化する。

水を噴霧して装置の吸光度をゼロに調節する。

7.3.2

水を間に挟みながら検量線用溶液(7.2)を噴霧する。

589.0nm

における吸光度を測定する。

吸光度を,

縦軸にナトリウムの濃度を,横軸にプロットして検量線を作成する。

グラフから検量線のこう配,bl/mg を計算する。

備考  検量線は 0.1∼1.0mg/の濃度範囲で通常は直線である。

7.3.3

水を間に挟みながら試料溶液(7.1)を噴霧し,吸光度を求める。

7.3.4

一組の試料ごとに,試料の代わりに水を用いて同じ操作を行って空試験値を求める。

備考  定期的に(例えば,10 試料ごとに)検量線のこう配を確認するとよい。

8.

計算及び試験結果の表現

8.1

検量線の使用  検量線(7.3.2 参照)から試験液中のナトリウムの濃度を求める。これらの濃度から,

試料採取量(通常 2ml)と全量フラスコの体積 (100ml) を考慮して,試料中のナトリウムの濃度を計算す

る。

8.2

計算方法

−  もし,検量線が直線ならば,試料中のナトリウムの質量濃度,

ρ

Na

,mg/は,次の式

*)

を用いて計算す

る。

b

V

V

A

A

m

p

Na

×

×

=

)

(

0

ρ

 (1)

ここに,

A

:  試料の吸光度

A

0

:  空試験の吸光度

V

m

:  試験に用いた測定試料の体積,ml,

(通常は 2ml)

V

p

:  全量フラスコの容量,ml,(100ml)

b

:  l/mg 単位で求めた検量線のこう配

−  物質量濃度,c

Na

,mmol/が必要な場合には,次の式を用いて計算する。

0

.

23

Na

Na

c

ρ

=

 (2)

検量線が直線でない場合には,8.1 に従って求める。

8.3

精度  この方法を用いて

1991

年秋に行われた室間試験によって

表 に示す結果が得られた。

                                                       

*)

原国際規格では

(

)

b

V

V

A

A

P

m

Na

×

×

=

0

ρ

となっているが,誤りと考えられるので本文のように修正した。


4

K 0400-48-20 : 1998

表 1  精度データ

試料

1

I

n

n

e

%

x

mg/l

σ

t

mg/l

VC

r

%

σ

R

mg/l

VC

R

%

A

8

21

13

 6.11

 0.211 4

3.5

 0.112 4

1.8

B

8

24

 0

65.2

 2.503 4

3.8

 0.588 1

0.9

C

8

21

13

 294

11.071

3.8

 2.320

0.8

I

:試験室の数

σ

t

:繰返し性の標準偏差

n

:測定値の数

VC

r

:繰返し性の変動係数

n

e

:外れ値の割合

σ

R

:再現性の標準偏差

x

:平均値

VC

R

:再現性の変動係数

1)

A

:飲料水

B

:表層水

C

:廃水 

9.

試験報告  報告書には,次の事項を含めなければならない。

a)

この規格の引用

b)

水試料の完全な確認

c)

結果及び用いた表現方法(8.に従って)

d)

この規格に規定された方法からの逸脱,及び結果に影響しそうなすべての事項


5

K 0400-48-20 : 1998

平成

8

年度

JIS K 0102

改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

並  木      博

工学院大学工学部

佐  藤  寿  邦

横浜国立大学工学部

西  出  徹  雄

1)

工業技術院標準部消費生活規格課

乾      敏  一

2)

通商産業省環境立地局産業施設課

畑  野      浩

3)

環境庁水質保全局水質規制課

中  村      進

工業技術院物質工学工業技術研究所計測化学部

中  村  和  憲

工業技術院生命工学工業技術研究所

田  尾  博  明

工業技術院資源環境技術総合研究所水圏環境保全部

田  中  宏  明

建設省土木研究所下水道部

柴  田  康  行

国立環境研究所化学環境部

土  屋  悦  輝

東京都立衛生研究所環境保健部

渡  辺  真利代

東京都立衛生研究所環境保健部

日  野  隆  信

千葉県衛生研究所

小  倉  光  夫

神奈川県環境科学センター水質環境部

西  尾  高  好

財団法人日本環境衛生センター東日本支局環境科学部

坂  本      勉

財団法人日本規格協会技術部

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会技術部

浅  田  正  三

財団法人日本品質保証機構環境計画センター

梅  崎  芳  美

社団法人産業環境管理協会

横  倉  清  治

社団法人日本環境測定分析協会(三菱マテリアル株式会社)

神  代      啓

社団法人日本化学工業協会

池  田  久  幸

社団法人日本分析機器工業会(横河アナリティカルシステ

ムズ株式会社)

長  澤  忠  彦

社団法人日本鉄鋼連盟(住友金属工業株式会社)

山  田  昭  捷

社団法人日本下水道協会(東京都下水道局)

土  屋  徳  之

石油連盟(興亜石油株式会社)

松  谷  成  晃

日本石鹸洗剤工業会(ライオン株式会社)

波多江  正  和

日本製紙連合会技術環境部

佐  山  恭  正

日本鉱業協会(三菱マテリアル株式会社)

狩  野  久  直

日本練水株式会社研究所

久  島  俊  和

オルガノ株式会社総合研究所

川  瀬      晃

セイコー電子工業株式会社科学機器事業部

米  倉  茂  男

元東京都立工業技術センター

岩  崎  岩  次

社団法人日本工業用水協会

(事務局)

秋  本      孝

社団法人日本工業用水協会

飛  渡  祥  弘

社団法人日本工業用水協会

本  郷  秀  昭

社団法人日本工業用水協会

備考 

1)

:発足当初は岡林哲夫(工業技術院繊維化学規格課)

2)

:発足当初は相澤徹(通商産業省環境立地局産業施設課)

3)

:発足当初は飯島孝(環境庁水質保全局水質規制課)

○は幹事兼任

文責  並木  博