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K 0170-5

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲 

1

2

  引用規格 

1

3

  用語及び定義 

2

4

  共通事項 

2

4.1

  一般

2

4.2

  水 

2

4.3

  試薬

2

4.4

  ガラス器具 

2

5

  試料

3

5.1

  試料の採取 

3

5.2

  試料の取扱い 

3

6

  測定

3

6.1

  原理

3

6.2

  妨害物質 

3

6.3

  測定方法の種類並びに試薬及び装置 

3

6.4

  測定操作 

9

6.5

  濃度の計算 

10

7

  結果の表記 

10

8

  試験報告書 

10

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表

11


K 0170-5

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本環境測定分析協会(JEMCA)

及び財団法人日本規格協会(JSA)から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 0170

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

0170-1

  第 1 部:アンモニア体窒素

JIS

K

0170-2

  第 2 部:亜硝酸体窒素及び硝酸体窒素

JIS

K

0170-3

  第 3 部:全窒素

JIS

K

0170-4

  第 4 部:りん酸イオン及び全りん

JIS

K

0170-5

  第 5 部:フェノール類

JIS

K

0170-6

  第 6 部:ふっ素化合物

JIS

K

0170-7

  第 7 部:クロム(VI)

JIS

K

0170-8

  第 8 部:陰イオン界面活性剤

JIS

K

0170-9

  第 9 部:シアン化合物


日本工業規格

JIS

 K

0170-5

:2011

流れ分析法による水質試験方法−

第 5 部:フェノール類

Testing methods for water quality by flow analysis-

Part 5: Phenol index

序文 

この規格は,1999 年に第 1 版として発行された ISO 14402 を基とし,国内で使用されている装置などに

適用させるために,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,工業用水,工場排水などに含まれるフェノール類を,蒸留・4-アミノアンチピリン吸光光

度法による流れ分析法を用いて定量するための方法について規定する。表層水,地下水,浸出水などにも

適用できる。

なお,懸濁物の多い試料には適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 14402:1999

,Water quality−Determination of phenol index by flow analysis (FIA and CFA)

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  試薬の取扱いは,関係法令,規則などに従い,十分注意する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0094

  工業用水・工場排水の試料採取方法

JIS K 0101

  工業用水試験方法

JIS K 0102

  工場排水試験方法

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0126

  流れ分析通則

JIS K 0211

  分析化学用語(基礎部門)

JIS K 0215

  分析化学用語(分析機器部門)


2

K 0170-5

:2011

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 8048

  4-アミノアンチピリン(試薬)

JIS K 8101

  エタノール(99.5)

(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8283

  くえん酸一水和物(試薬)

JIS K 8295

  グリセリン(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8798

  フェノール(試薬)

JIS K 8801

  ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム(試薬)

JIS K 8863

  ほう酸(試薬)

JIS K 9005

  りん酸(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0101JIS K 0102JIS K 0115JIS K 0126JIS K 0211

及び JIS K 0215 によるほか,次による。

3.1 

フェノール類(phenol index)

フェノール化合物のうち,この規格の試験操作に従い 4-アミノアンチピリンと反応して発色する化合物

の総称。

注記  “フェノール類”は,JIS K 0400-28-10 によって“フェノール指標”と定義されている化合物

に相当する。

共通事項 

4.1 

一般 

化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。流れ分析に関わる一般要求事項は,JIS K 0126 

よる。

4.2 

 

この規格で用いる水は,JIS K 0557 に規定する A3 又は A4 の水とする。保存する場合は,ほうけい酸ガ

ラス瓶で保存する。

4.3 

試薬 

試薬は,日本工業規格に規定されているもので,試験に支障のないものを用いる。日本工業規格に規定

されていない試薬を用いる場合は,試験に支障のないものを用いる。試薬ブランクは定期的に確認する。

注記  試薬類の溶液名称の後ろに括弧で示す濃度は,標準液以外は,概略の濃度である。

4.4 

ガラス器具 

ガラス器具類は,特に指定しない場合,JIS R 3503 及び JIS R 3505 に規定するものを用いる。


3

K 0170-5

:2011

試料 

5.1 

試料の採取 

試料の採取,試料容器,採水器及び採取操作は,JIS K 0094 による。試料容器は,共栓ガラス瓶を用い

る。

5.2 

試料の取扱い 

試験は,試料採取後,直ちに行う。試験を直ちに行えない場合は,JIS K 0102 の 3.3(試料の保存処理)

b) 6)

に従い保存処理をし,できるだけ早く試験する。

測定 

6.1 

原理 

フローインジェクション分析(以下,FIA という。

)では,細管中を連続して流れているキャリヤー液中

に試料を注入し,蒸留用試薬溶液の流れと混合し,その溶液を蒸留する。連続流れ分析(以下,CFA とい

う。

)では,試料と蒸留用試薬とを細管中で連続的に混合し,その溶液を蒸留する。留出したフェノール化

合物を含む留分と,4-アミノアンチピリン溶液及びヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液とを流れの中で

混合する。フェノール化合物は,ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウムによって酸化され,キノン化合物とな

る。これと 4-アミノアンチピリンとが反応して生成する赤のアミノアンチピリン色素の 510 nm 付近の吸

光度を測定し,フェノール類を定量する。

JIS K 0102

の 28.1.1[前処理(蒸留法)

]で前処理した試料にも適用できる。

定量範囲  C

6

H

5

OH:0.01∼1 mg/L

注記  装置及び測定条件によって異なるが,繰返し性は,相対標準偏差(%)で表し 10 %以下である。

6.2 

妨害物質 

4-アミノアンチピリン吸光光度法では,酸化性物質,還元性物質,金属イオン,芳香族アミン類,油分,

タール類などは妨害となる。妨害物質の大部分は,蒸留操作によって除去することができる。

6.3 

測定方法の種類並びに試薬及び装置 

6.3.1 

測定方法の種類 

測定方法の種類は,

表 による。

表 1−測定方法の種類

箇条

測定方法の種類

試薬及び試薬

溶液の調製

装置

測定操作

濃度の

計算

結果の

表記

試験

報告書

りん酸蒸留・4-アミノアンチ
ピリン発色 FIA 法

6.3.2.1 6.3.2.2 

りん酸蒸留・4-アミノアンチ
ピリン発色 CFA 法

6.3.3.1 6.3.3.2 

くえん酸蒸留・4-アミノアン
チピリン発色 CFA 法

6.3.4.1 6.3.4.2 

6.4 6.5  7  8 

6.3.2 

りん酸蒸留・4-アミノアンチピリン発色 FIA  

6.3.2.1 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.3.2.1.1 

試薬 

試薬は,次による。


4

K 0170-5

:2011

a)

フェノール  JIS K 8798 に規定するもの。

b)  4-

アミノアンチピリン  JIS K 8048 に規定するもの。

c)

ほう酸  JIS K 8863 に規定するもの。

d)

ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム  JIS K 8801 に規定するもの。

e)

塩化カリウム  JIS K 8121 に規定するもの。

f)

水酸化カリウム  JIS K 8574 に規定するもの。

g)

りん酸  JIS K 9005 に規定するもの。

6.3.2.1.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

蒸留試薬溶液  りん酸(1+9)(りん酸 20 mL と水 180 mL とを混合する。)を用いる。使用時に調製

する。

b)

キャリヤー液  水を用いる。

c)

水酸化カリウム溶液(1 mol/L)  水酸化カリウム 5.61 g を水に溶かして 100 mL とする。

d)  4-

アミノアンチピリン溶液  4-アミノアンチピリン 65 mg を水に溶かして 100 mL とする。使用時に調

製する。

e)

ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液  ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム 0.2 g,ほう酸 0.3 g 及び塩

化カリウム 0.5 g を水約 80 mL に溶かし,水酸化カリウム溶液(1 mol/L)を用いて pH10.3±0.2 に調

節し,水を用いて 100 mL とする。使用時に調製する。

f)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

1 000 mg/L

)  フェノール 1.00 g を水に溶かし,全量フラスコ 1 000 mL

に移し入れ,水を標線まで加える。この溶液は,冷暗所で保存する。

g)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

10 mg/L

)  全量フラスコ 1 000 mL に,フェノール標準液(C

6

H

5

OH:

1 000 mg/L)10 mL を正確にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。

h)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

1 mg/L

)  全量フラスコ 100 mL に,フェノール標準液(C

6

H

5

OH:10 mg/L)

10 mL を正確にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。

6.3.2.2 

装置 

装置の基本構成は,次による(

図 参照)。

a)

送液部  脈流の小さいポンプを用いる。

b)

試料導入部  通常 6 方切替えバルブを用いる。試料注入量は,適切な量を選択する。必要に応じて自

動試料導入装置を用いることができる。

c)

蒸留装置  蒸留ユニット及び 155  ℃に加熱可能な加熱器で構成する。

d)

反応部  内径 0.5∼0.8 mm の四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管,及び化学的に不活性で,

デッドボリュームのできるだけ小さな合成樹脂製のジョイントを用いて構成する。

e)

検出部  波長 510 nm 付近での測定が可能な吸光光度検出器を用いる。

f)

記録部  検出器からの信号を記録できるものを用いる。


5

K 0170-5

:2011

C:キャリヤー液 
R1:蒸留試薬溶液 
R2:4-アミノアンチピリン溶液 
R3:ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液 
S:試料 
1:ポンプ 
2:試料導入器(800 μL) 
3:反応コイル(内径 0.5 mm,長さ 1 m) 
4:加熱器(155  ℃) 
5:蒸留ユニット 
6:留出液 
7:反応コイル(内径 0.5 mm,長さ 2 m) 
8:検出器(吸収セル  光路長 0.5∼5 cm,波長 510 nm) 
9:廃液

図 1−りん酸蒸留・4-アミノアンチピリン発色 FIA 法のシステム例

6.3.3 

りん酸蒸留・4-アミノアンチピリン発色 CFA  

6.3.3.1 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.3.3.1.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)

フェノール  6.3.2.1.1 a)による。

b)  4-

アミノアンチピリン  6.3.2.1.1 b)による。

c)

ほう酸  6.3.2.1.1 c)による。

d)

ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム  6.3.2.1.1 d)による。

e)

塩化カリウム  6.3.2.1.1 e)による。

f)

水酸化カリウム  6.3.2.1.1 f)による。

g)

りん酸  6.3.2.1.1 g)による。

h)

ポリオキシエチレンドデシルエーテル


6

K 0170-5

:2011

6.3.3.1.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

蒸留試薬溶液  6.3.2.1.2 a)による。

b)

水酸化カリウム溶液(1 mol/L)  6.3.2.1.2 c)による。

c)

4-

アミノアンチピリン溶液  4-アミノアンチピリン 0.1 g とポリオキシエチレンドデシルエーテル 0.5

mL を水に溶かして 100 mL とする。

d)

ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液  6.3.2.1.2 e)による。

e)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

1 000 mg/L

)  6.3.2.1.2 f)による。

f)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

10 mg/L

)  6.3.2.1.2 g)による。

g)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

1 mg/L

)  6.3.2.1.2 h)による。

6.3.3.2 

装置 

装置の基本構成は,次による(

図 参照)。

a)

送液部  6.3.2.2 a)による。

b)

試料導入部  再現性がよいものを用いる。

c)

蒸留装置  6.3.2.2 c)による。

d)

反応部  内径 0.5∼2.0 mm の四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製又はガラス製の管,及び化学

的に不活性で,デッドボリュームのできるだけ小さな合成樹脂製のジョイントを用いて構成する。

e)

検出部  6.3.2.2 e)による。

f)

記録部  6.3.2.2 f)による。


7

K 0170-5

:2011

R1:蒸留試薬溶液 
R2:4-アミノアンチピリン溶液 
R3:ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液 
S:試料又は水 
1:ポンプ 
2:セグメントガス(空気) 
3:反応コイル(内径 1 mm,長さ 0.1 m) 
4:反応コイル(内径 1 mm,長さ 0.6 m) 
5:加熱器(155  ℃) 
6:蒸留ユニット 
7:留出液 
8:反応コイル(内径 1 mm,長さ 0.5 m) 
9:検出器(吸収セル  光路長 0.5∼5 cm,波長 510 nm) 
10:廃液

図 2−りん酸蒸留・4-アミノアンチピリン発色 CFA 法のシステム例

6.3.4 

くえん酸蒸留・4-アミノアンチピリン発色 CFA  

6.3.4.1 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.3.4.1.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)

フェノール  6.3.2.1.1 a)による。

b)  4-

アミノアンチピリン  6.3.2.1.1 b)による。

c)

ほう酸  6.3.2.1.1 c)による。

d)

ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム  6.3.2.1.1 d)による。

e)

塩化カリウム  6.3.2.1.1 e)による。

f)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576 に規定するもの。

g)

りん酸二水素カリウム  JIS K 9007 に規定するもの。

h)

くえん酸一水和物  JIS K 8283 に規定するもの。


8

K 0170-5

:2011

i)

エタノール(99.5)  JIS K 8101 に規定するもの。

j)

グリセリン  JIS K 8295 に規定するもの。 

k)

ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 

6.3.4.1.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

緩衝液  ほう酸 9 g,水酸化ナトリウム 5 g 及び塩化カリウム 10 g を水に溶かして 1 000 mL とする。

b)

蒸留試薬溶液  りん酸二水素カリウム 30 g,くえん酸一水和物 60 g 及び塩化カリウム 10 g を水に溶

かして 500 mL とする。この溶液にグリセリン 500 mL をかき混ぜながら加える。使用時に調製する。

c)

ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルエタノール溶液  ポリオキシエチレンオクチルフェ

ニルエーテル 50 mL とエタノール(99.5)50 mL とを混合する。

d)

捕集液  緩衝液 100 mL にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルエタノール溶液 1 mL を加え

て,かき混ぜる。

e)

4-

アミノアンチピリン溶液  4-アミノアンチピリン 0.1 g とポリオキシエチレンオクチルフェニルエー

テルエタノール溶液 0.5 mL とを緩衝液に溶かして 100 mL にする。

f)

ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液  ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム 0.35 g とポリオキシエチレ

ンオクチルフェニルエーテルエタノール溶液 0.5 mL とを緩衝液に溶かして 100 mL にする。

g)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

1 000 mg/L

)  6.3.2.1.2 f)による。

h)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

10 mg/L

)  6.3.2.1.2 g)による。

i)

フェノール標準液(C

6

H

5

OH

1 mg/L

)  6.3.2.1.2 h)による。

6.3.4.2 

装置 

装置の基本構成は,6.3.3.2 による(

図 参照)。


9

K 0170-5

:2011

R1:蒸留試薬溶液 
R2:捕集液 
R3:4-アミノアンチピリン溶液 
R4:ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム溶液 
S:試料又は水 
1:ポンプ 
2:セグメントガス(空気) 
3:反応コイル(内径 2 mm,長さ 0.5 m) 
4:加熱器(145  ℃) 
5:蒸留ユニット 
6:留出液 
7:検出器(吸収セル  光路長 0.5∼5 cm,波長 510 nm) 
8:廃液

図 3−くえん酸蒸留・4-アミノアンチピリン発色 CFA 法のシステム例 

6.4 

測定操作 

6.4.1 

測定の準備 

分析装置及び検出器を作動できる状態にし,水及び試薬溶液をポンプで送液し,ベースラインが安定す

るのを待つ。この間,CFA 法では流れの気泡の間隔が乱れていないことを確認する。ベースラインのドリ

フトなどが測定の結果に支障を与えないことを確認する。

また,

十分な S/N 比が得られることを確認する。

6.4.2 

感度調節 

試料中の分析種による応答が適切になるように,検出器の感度を調整する。


10

K 0170-5

:2011

6.4.3 

繰返し性の確認 

使用する検量線の中間濃度の検量線用標準液を繰り返し 5 回以上測定し,繰返し性(相対標準偏差,%)

が 10 %以下であることを確認する。

6.4.4 

検量線の作成 

試料中の分析種の濃度に応じて検量線の適用範囲を決定する。6.3.2.1.2 g)又は 6.3.2.1.2 h)のフェノール標

準液を選択し,水で希釈して 5 段階以上の濃度の検量線用標準液を調製し,測定に用いる分析条件で,各々

の検量線用標準液を測定する。検量線用標準液の濃度と,吸光度又はその比例値のピーク面積若しくはピ

ーク高さとの関係線を作成する。

検量線の作成は試料測定時に行い,試料測定の分析条件と同じでなければならない。

6.4.5 

試料の測定 

検量線の作成と同じ分析条件で試料を測定する。測定値が検量線の範囲を超えた場合は,試料を希釈す

るか又は試料の採取量を少なくする。

試料測定時には,測定の妥当性を確認するために,10∼20 試料の測定ごとに検量線の作成に用いた最低

濃度及び最高濃度の検量線用標準液を測定し,検量線の作成時の応答と比較して測定の結果に支障を与え

ないことを確認する。また,測定時,各試料のピーク形状に異常がなく,ベースラインの変動が測定の結

果に支障を与えないことを確認する。

6.5 

濃度の計算 

濃度の計算は,6.4.4 で作成した検量線を用いる。検量線は,外挿して用いてはならない。

結果の表記 

6.5

で求めた濃度を,フェノール類として mg/L で表す。

試験報告書 

試験報告書には,次の項目を記載する。

a)

この規格番号(JIS K 0170-5

b)

試料名

c)

使用した方法の概要

d)

使用した測定方法及び測定条件

e)

試料の前処理及び保存方法

f)

使用した装置(装置の製造業者及び形式)

g)

分析結果

h)

結果に影響を及ぼす可能性のある,この規格又は環境(条件など)の変更事項

参考文献  JIS K 0400-28-10  水質−フェノール指標の測定−蒸留・4-アミノアンチピリン吸光光度法


11

K 0170-5

:2011

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 0170-5:2011

  流れ分析法による水質試験方法−第 5 部:フェノール類

ISO 14402:1999

  Water quality−Determination of phenol index by flow analysis

(FIA and CFA)

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II) 
国 際 規 格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

対 象 試 料 を 工 業 用

水,工場排水,表層
水,地下水,浸出水
などとした。

 1

地下水,表層水,浸出水,

排水,飲料水

変更

工業用水,工場排水を追加し,

飲料水を削除した。

JIS K 0102

による。

1  適 用 範

懸 濁 物 の 多 い 試 料
には適用しない。

 3.2.2

懸濁物はろ過して除去

変更

JIS K 0102

においては,懸濁物

を除かずに測定する。

我が国の事情による。

3  用 語 及
び定義

3.1  フェノール類

フェノール指標

変更

JIS K 0102

の用語に従った。

技術的差異はない。

4  共 通 事

4.1  一般

追加

化学分析に共通する一般事項

及び流れ分析に関わる一般事
項を追加。

JIS K 0050

及び JIS K 0126 によ

る。

4.2  水

3.3.1

ISO 3696

に規定する水

変更

JIS K 0557

に規定する水に変

更。

JIS K 0557

による。

4.3  試薬

追加

JIS

に規定されているもので

試験に支障のないものを用い
ることを追加。

我が国の事情による。

 4.4

ガラス器具

追加

使用するガラス器具について
規定した。

JIS R 3503

及び JIS R 3505 によ

る。

5  試料 5.1 試料の採取

3.5  ISO 5667-3 を引用してい

る。

変更

JIS K 0094

に規定する方法で

試料を採取する。 

JIS K 0094

による。

11

K 017

0-

5


20
1

1


12

K 0170-5

:2011

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II) 
国 際 規 格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5  試料 
(続き)

5.2  試料の取扱い 
りん酸を加えて pH
約 4 とし,硫酸銅
(II)五水和物を加

える。

 3.5

硫酸又は塩酸で pH 約 2

とする。

変更

JIS K 0102

に従った。

我が国の事情による。

6  測定 6.1

原理

JIS K 0102

の 28.1.1

で 前 処 理 し た 試 料
にも適用できる。

 4.1 原理

オフラインの自動蒸留装
置で前処理した試料も含

まれる。

追加

蒸留法で前処理した試料を適
用できること,及び繰返し性を

注記に記載。

技術的差異はない。

 6.2

妨害物質

酸化性物質,還元性
物質,金属イオン,

芳香族アミン類,油
分,タール類などが
あるが,大部分は蒸

留 操 作 で 取 り 除 く
ことができる。

 4.2

試料の pH4 では,芳香族
アミンが蒸留され,4-ア
ミノアンチピリンと反応

し,正の誤差となる。

変更 

JIS K 0102

に従った。JIS K

0102

では,蒸留時の pH 値は約

4 である。

我が国の事情による。 

 6.3.1

測定方法の種

 3

溶媒抽出による前処理

削除

クロロホルムは有害性の高い試

薬であるため,国内の規格として
は採用しない。

 6.3.4

く え ん 酸 蒸

留・4-アミノアンチ
ピリン発色 CFA 法

追加

くえん酸蒸留・4-アミノアンチ

ピリン発色 CFA 法を追加し
た。JIS K 0102 による結果と整
合性がある。

国内で広く用いられている。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 14402:1999,MOD

12

K 017

0-

5


20
1

1


13

K 0170-5

:2011

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

13

K 017

0-

5


20
1

1