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K 0170-1

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  共通事項

2

4.1

  一般

2

4.2

  水 

2

4.3

  試薬

2

4.4

  ガラス器具 

2

5

  試料

2

5.1

  試料の採取 

2

5.2

  試料の取扱い 

3

6

  測定

3

6.1

  測定方法の種類

3

6.2

  ガス拡散・pH 指示薬変色 FIA 法 

3

6.3

  フェノールによるインドフェノール青発色 FIA 法 

6

6.4

  サリチル酸によるインドフェノール青発色 CFA 法 

8

6.5

  フェノールによるインドフェノール青発色 CFA 法 

10

6.6

  測定操作 

12

6.7

  濃度の計算 

13

7

  結果の表記 

13

8

  試験報告書 

13

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表 

14


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本環境測定分析協会(JEMCA)

及び財団法人日本規格協会(JSA)から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS K 0170

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

K

0170-1

  第 1 部:アンモニア体窒素

JIS

K

0170-2

  第 2 部:亜硝酸体窒素及び硝酸体窒素

JIS

K

0170-3

  第 3 部:全窒素

JIS

K

0170-4

  第 4 部:りん酸イオン及び全りん

JIS

K

0170-5

  第 5 部:フェノール類

JIS

K

0170-6

  第 6 部:ふっ素化合物

JIS

K

0170-7

  第 7 部:クロム(VI)

JIS

K

0170-8

  第 8 部:陰イオン界面活性剤

JIS

K

0170-9

  第 9 部:シアン化合物


日本工業規格

JIS

 K

0170-1

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流れ分析法による水質試験方法−

第 1 部:アンモニア体窒素

Testing methods for water quality by flow analysis-

Part 1: Ammonium nitrogen

序文 

この規格は,2005 年に第 2 版として発行された ISO 11732 を基とし,国内で使用されている装置などに

適用させるために,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,工業用水,工場排水などに含まれるアンモニア体窒素を吸光光度法による流れ分析法を用

いて定量するための方法について規定する。表層水,地下水,浸出水などにも適用できる。

なお,懸濁物の多い試料には適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 11732:2005

,Water quality−Determination of ammonium nitrogen−Method by flow analysis

(CFA and FIA) and spectrometric detection(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

警告  試薬の取扱いは,関係法令,規則などに従い,十分注意する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0094

  工業用水・工場排水の試料採取方法

JIS K 0101

  工業用水試験方法

JIS K 0102

  工場排水試験方法

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0126

  流れ分析通則

JIS K 0211

  分析化学用語(基礎部門)

JIS K 0215

  分析化学用語(分析機器部門)

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水


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K 0170-1

:2011

JIS K 8107

  エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8116

  塩化アンモニウム(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8228

  過塩素酸マグネシウム(試薬)

JIS K 8288

  くえん酸三ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8308

  クレゾールレッド(試薬)

JIS K 8397

  サリチル酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8536

  (+)-酒石酸ナトリウムカリウム四水和物(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8722

  ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8798

  フェノール(試薬)

JIS K 8841

  ブロモクレゾールパープル(試薬)

JIS K 8842

  ブロモチモールブルー(試薬)

JIS K 8863

  ほう酸(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0101JIS K 0102JIS K 0115JIS K 0126JIS K 0211

及び JIS K 0215 による。

共通事項 

4.1 

一般 

化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。流れ分析に関わる一般要求事項は,JIS K 0126 

よる。

4.2 

 

この規格で用いる水は,JIS K 0557 に規定する A3 又は A4 の水とする。

4.3 

試薬 

試薬は,日本工業規格に規定されているもので,試験に支障のないものを用いる。日本工業規格に規定

されていない試薬を用いる場合は,試験に支障のないものを用いる。試薬ブランクは,定期的に確認する。

注記  試薬類の溶液名称の後ろに括弧で示す濃度は,標準液以外は,概略の濃度である。

4.4 

ガラス器具 

ガラス器具類は,特に指定しない場合,JIS R 3503 及び JIS R 3505 に規定するものを用いる。

試料 

5.1 

試料の採取 

試料の採取,試料容器,採水器及び採取操作は,JIS K 0094 による。試料容器は,共栓ポリエチレン瓶


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K 0170-1

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及び共栓ガラス瓶を用いる。

共栓ポリプロピレン瓶,共栓ポリスチレン瓶又は共栓ポリカーボネート瓶を用いてもよい。

5.2 

試料の取扱い 

試験は,試料採取後,直ちに行う。直ちに行えない場合は,JIS K 0102 の 3.3(試料の保存処理)の b) 2)

によって保存処理し,できるだけ早く試験する。

試料は,前処理(蒸留法)してアンモニウムイオンを共存物から分離した後,適用する。ただし,妨害

物質を含まない試料は,蒸留操作を省略してもよい。

測定 

6.1 

測定方法の種類 

測定方法の種類は,

表 による。

表 1−測定方法の種類

箇条

測定方法の種類

試薬及び試薬

溶液の調製

装置

測定操作

濃度の

計算

結果の

表記

試験

報告書

ガス拡散・pH 指示薬変
色 FIA 法

6.2.3 6.2.4 

フェノールによるイン
ド フ ェ ノ ー ル 青 発 色
FIA 法

6.3.3 6.3.4 

サリチル酸によるイン
ド フ ェ ノ ー ル 青 発 色
CFA 法

6.4.3 6.4.4 

フェノールによるイン

ド フ ェ ノ ー ル 青 発 色
CFA 法

6.5.3 6.5.4 

6.6 6.7  7  8 

注記 FIA はフローインジェクション分析,CFA は連続流れ分析を指す。 

6.2 

ガス拡散・pH 指示薬変色 FIA 

6.2.1 

原理 

細管中を連続して流れているキャリヤー液中に試料を注入し,アルカリ反応溶液の連続した流れと混合

させる。

このとき生成するアンモニアを,

気液分離器で分離し,pH 指示薬を含む吸収液の流れに吸収する。

このときの吸収液の pH 変化によって生じる色調の変化を 580 nm 付近の吸光度として測定し,アンモニア

体窒素を定量する。

定量範囲 N:0.1∼10 mg/L

注記  装置及び測定条件によって異なるが,繰返し性は,相対標準偏差(%)で表し 10 %以下である。

6.2.2 

妨害物質 

揮発性のアミン類は,ガス透過膜を通過して,吸収液の pH 変化を引き起こし正の誤差を与える。分析

の前に試料を pH5.8 に調節し,蒸留することによって,揮発性アミンの濃度を減少させることができる。

強酸性の試料及び緩衝能の高い試料は,アンモニアの生成を阻害し,負の誤差を生じるので,水酸化ナ

トリウム溶液で pH3∼5 に調節する。

高濃度の金属イオンは,水酸化物の沈殿を生成し,測定に影響を与える。妨害は,エチレンジアミン四


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酢酸二水素二ナトリウムなどの錯形成剤をアルカリ反応溶液に添加することで除去できる。

6.2.3 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.2.3.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)

ブロモクレゾールパープル  JIS K 8841 に規定するもの。

b)

ブロモチモールブルー  JIS K 8842 に規定するもの。

c)

クレゾールレッド  JIS K 8308 に規定するもの。

d)

塩化カリウム  JIS K 8121 に規定するもの。

e)

エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物  JIS K 8107 に規定するもの。

f)

ほう酸  JIS K 8863 に規定するもの。

g)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576 に規定するもの。

h)

塩化アンモニウム  JIS K 8116 に規定するもの。

i)

過塩素酸マグネシウム  JIS K 8228 に規定するもの。

j)

硫酸  JIS K 8951 に規定するもの。

k)

塩酸  JIS K 8180 に規定するもの。

6.2.3.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

キャリヤー液  水を用いる。

b)

混合指示薬  ブロモクレゾールパープル 10 g,ブロモチモールブルー5 g,クレゾールレッド 2.5 g 及

び塩化カリウム 45 g を乳鉢に入れ混合する。

c)

アルカリ反応溶液  エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物 30 g を水約 800 mL に溶か

し,ほう酸 12.4 g 及び水酸化ナトリウム溶液(5 mol/L)100 mL を加え,水を加えて 1 000 mL とする。

このときの溶液の pH は 13.0 となる。この溶液は,ポリエチレン製などのプラスチック瓶で室温で保

存する。

d)

指示薬溶液  混合指示薬 1 g を水酸化ナトリウム溶液(0.01 mol/L)50 mL に溶かし,水を加えて 200 mL

とする。不溶解物が認められる場合には,ろ紙 5 種 B 又はそれと同等以上の性能をもつものでろ過す

る。この溶液は,褐色のガラス瓶で室温で保存する。

e)

アンモニア吸収液  指示薬溶液 10 mL を水約 480 mL で希釈する。この溶液の 590 nm,光路長 10 mm

の吸収セルでの吸光度が 0.3∼0.5 の範囲にない場合,水酸化ナトリウム溶液(0.01 mol/L)又は塩酸(1

mol/L)を加え,吸光度が 0.3∼0.5 になるように調整した後,水を加えて全量 500 mL とする。この溶

液をメンブレンフィルターでろ過し,少なくとも 2 時間放置する。測定を開始する直前に,再度吸光

度を測定して,吸光度が前述の範囲になければ,水酸化ナトリウム溶液(0.01 mol/L)又は塩酸(0.01

mol/L,0.1 mol/L 又は 1 mol/L)を加えて再調整する。この溶液は,ガラス瓶で室温で保存する。

f)

水酸化ナトリウム溶液(5 mol/L)  水酸化ナトリウム 20 g を水に溶かし,100 mL とする。

g)

水酸化ナトリウム溶液(0.01 mol/L)  水酸化ナトリウム溶液(5 mol/L)1 mL を水で希釈して 500 mL

とする。

h)

塩酸(1 mol/L)  塩酸 10 mL をとり,水を加えて 120 mL とする。

i)

塩酸(0.1 mol/L)  塩酸(1 mol/L)10 mL に水を加えて 100 mL とする。

j)

塩酸(0.01 mol/L)  塩酸(0.1 mol/L)10 mL に水を加えて 100 mL とする。

k)

硫酸(1 mol/L)  水 900 mL をビーカーにとり,これをかき混ぜながら硫酸 55 mL を徐々に加え,放


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冷後,水で 1 000 mL にする。

l)

アンモニア体窒素標準液(N1 000 mg/L)  塩化アンモニウムを,過塩素酸マグネシウム(乾燥用)

を入れたデシケーター中に 16 時間以上放置し,その 3.819 g を水約 900 mL に溶かす。硫酸(1 mol/L)

を加えて,pH2 に調節する。その後,全量フラスコ 1 000 mL に移し入れ,水を標線まで加える。この

溶液は,冷暗所で保存する。

m)

アンモニア体窒素標準液(N100 mg/L)  アンモニア体窒素標準液(N:1 000 mg/L)10 mL を正確

にビーカーにとり,水約 80 mL を加え,硫酸(1 mol/L)を添加して,pH2 に調節した後,全量フラス

コ 100 mL に水とともに移し入れ,水を標線まで加える。この溶液は,冷暗所で保存する。

n)

アンモニア体窒素標準液(N10 mg/L)  アンモニア体窒素標準液(N:1 000 mg/L)1 mL 又はアン

モニア体窒素標準液(N:100 mg/L)10 mL を正確にビーカーにとり,水約 80 mL を加え,硫酸(1 mol/L)

を添加して,pH2 に調節した後,全量フラスコ 100 mL に水とともに移し入れ,水を標線まで加える。

この溶液は,冷暗所で保存する。

6.2.4 

装置 

装置の基本構成は,次による(

図 参照)。

a) 

送液部  脈流の小さいポンプを用いる。

b) 

試料導入部  通常 6 方切替えバルブを用いる。試料注入量は,適切な量を選択する。必要に応じて自

動試料導入装置を用いることができる。

c) 

反応部  内径 0.5∼0.8 mm の四ふっ化エチレン樹脂などのふっ素樹脂製の管及び化学的に不活性でデ

ッドボリュームのできるだけ小さな合成樹脂製のジョイントを用いて構成する。

d) 

気液分離器  流れの中から気体成分を分離するもの。主としてガス透過膜を二つのブロックの間に挟

んだもの又はガス透過性のふっ素樹脂製細管をガラス管の中に通した二重構造のものを使用する。

e) 

検出部  波長 580∼600 nm での測定が可能な吸光光度検出器を用いる。

f)

  記録部  検出器からの信号を記録できるものを用いる。


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C:キャリヤー液 
R1:アルカリ反応溶液 
R2:アンモニア吸収液 
S:試料 
1:ポンプ 
2:試料導入器[注入量 40 μL(試料濃度 1∼10 mg/L),注入量 360 μL(試料濃度 0.1∼1.0 mg/L)] 
3:反応コイル(内径 0.5∼0.8 mm,長さ 30 cm) 
4:気液分離器 
5:検出器(波長 580∼600 nm) 
6:廃液

図 1−ガス拡散・pH 指示薬変色 FIA 法のシステム例

6.3 

フェノールによるインドフェノール青発色 FIA  

6.3.1 

原理 

細管中を連続して流れているキャリヤー液中に試料を注入し,フェノール・ペンタシアノニトロシル鉄

(III)酸ナトリウム溶液及び次亜塩素酸ナトリウム溶液の流れを順次合流させ,反応させる。反応によっ

て生成する青い色の化合物の 660 nm 付近の吸光度を測定し,アンモニア体窒素を定量する。

定量範囲 N:0.05∼10 mg/L

注記  装置及び測定条件によって異なるが,繰返し性は,相対標準偏差(%)で表し 10 %以下である。

6.3.2 

妨害物質 

6.2.2

による。

6.3.3 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.3.3.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)

フェノール  JIS K 8798 に規定するもの。

b)

ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物  JIS K 8722 に規定するもの。

c)

サリチル酸ナトリウム  JIS K 8397 に規定するもの。

d)  (+)-

酒石酸ナトリウムカリウム四水和物  JIS K 8536 に規定するもの。

e)

次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度約 5 %

f)

水酸化ナトリウム  6.2.3.1 g)による。

g)

塩化アンモニウム  6.2.3.1 h)による。

h)

硫酸  6.2.3.1 j)による。

i)

過塩素酸マグネシウム  6.2.3.1 i)による。


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K 0170-1

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6.3.3.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

キャリヤー液  水を用いる。

b)

フェノール・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液  フェノール 20 g とペンタシアノニ

トロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物 0.1 g とを水約 900 mL に溶かし,水を加えて 1 000 mL とす

る。

なお,フェノールの代わりにサリチル酸ナトリウムを用いることができる。サリチル酸ナトリウム・

ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液は,水約 800 mL にサリチル酸ナトリウム 100 g,

(+)-酒石酸ナトリウムカリウム四水和物 19 g 及びペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水

和物 0.75 g を溶かし,水を加えて 1 000 mL とする。

c)

水酸化ナトリウム溶液(20 g/L)  水酸化ナトリウム 20 g を水に溶かして 1 000 mL とする。

d)

次亜塩素酸ナトリウム溶液  水約 900 mL に次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度約 5 %)10 mL

1)

と水酸化ナトリウム 15 g とを溶かし,水を加えて 1 000 mL とする。この溶液は使用時に調製する。

なお,フェノール・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液の代わりにサリチル酸・ペ

ンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液を用いた場合は,次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効

塩素濃度約 5 %)100 mL

2)

と水酸化ナトリウム溶液(20 g/L)900 mL とを混合したものを用いる。

1)

  使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度を JIS K 0102 の 36.2(よう素滴定法)の

(

3

)

によって求め,次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度約 5 %)10 mL の相当量を求

める。

2)

  使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度を注

1)

によって求め,次亜塩素酸ナトリ

ウム溶液(有効塩素濃度約 5 %)100 mL の相当量を求める。

e)

硫酸(1 mol/L)  6.2.3.2 k)による。

f)

アンモニア体窒素標準液(N1 000 mg/L)  6.2.3.2 l)による。

g)

アンモニア体窒素標準液(N100 mg/L)  6.2.3.2 m)による。

h)

アンモニア体窒素標準液(N10 mg/L)  6.2.3.2 n)による。

6.3.4 

装置 

装置の基本構成は,次による(

図 参照)。

a)

送液部  6.2.4 a)による。

b)

試料導入部  6.2.4 b)による。

c)

反応部  6.2.4 c)及び一定の温度に加熱保持できる恒温槽から構成する。

d)

検出部  波長 660 nm 付近での測定が可能な吸光光度検出器を用いる。

e)

記録部  6.2.4 f)による。


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K 0170-1

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C:キャリヤー液 
R1:フェノール・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液 
R2:次亜塩素酸ナトリウム溶液 
S:試料 
1:ポンプ 
2:試料導入器(200 μL) 
3:反応コイル(内径 0.5 mm,長さ 1 m) 
4:恒温槽(80  ℃) 
5:反応コイル(内径 0.5 mm,長さ 10 m) 
6:検出器(吸収セル  光路長 1 cm,波長 660 nm) 
7:廃液

図 2−フェノールによるインドフェノール青発色 FIA 法のシステム例

6.4 

サリチル酸によるインドフェノール青発色 CFA  

6.4.1 

原理 

細管中を連続して流れている試料に,サリチル酸・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液

及びジクロロイソシアヌル酸ナトリウム溶液の流れを細管中で順次合流させ,反応させる。反応によって

生成する青い色の化合物の 640∼660 nm 付近の吸光度を測定し,アンモニア体窒素を定量する。

定量範囲 N:0.05∼10 mg/L

注記  装置及び測定条件によって異なるが,繰返し性は,相対標準偏差(%)で表し 10 %以下である。

6.4.2 

妨害物質

6.2.2

による。

6.4.3 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.4.3.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)

くえん酸三ナトリウム二水和物  JIS K 8288 に規定するもの。

b)

サリチル酸ナトリウム  6.3.3.1 c)による。

c)

ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物  6.3.3.1 b)による。

d)

ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム二水和物

e)

水酸化ナトリウム  6.2.3.1 g)による。

f)

硫酸  6.2.3.1 j)による。

g)

過塩素酸マグネシウム  6.2.3.1 i)による。

h)

塩化アンモニウム  6.2.3.1 h)による。

i)

ポリオキシエチレンドデシルエーテル


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K 0170-1

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6.4.3.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

ポリオキシエチレンドデシルエーテル溶液(300 g/L)  ポリオキシエチレンドデシルエーテル 30 g

に水を加え 100 mL とする。

b)

水酸化ナトリウム溶液(200 g/L)  水酸化ナトリウム 20 g を水に溶かし,100 mL とする。

c)

くえん酸緩衝液  くえん酸三ナトリウム二水和物 40 g を水に溶かして 1 000 mL とした後,ポリオキ

シエチレンドデシルエーテル溶液(300 g/L)1 mL を加える。

d)

サリチル酸・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液  サリチル酸ナトリウム 34 g とペン

タシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物 0.4 g とを水に溶かして 1 000 mL とした後,ポリ

オキシエチレンドデシルエーテル溶液(300 g/L)1 mL を加える。

e)

ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム溶液  水約 900 mL に水酸化ナトリウム溶液(200 g/L)50 mL を

加え,これにジクロロイソシアヌル酸ナトリウム二水和物 0.8 g を溶かして,水で 1 000 mL とする。

f)

硫酸(1 mol/L)  6.2.3.2 k)による。

g)

アンモニア体窒素標準液(N1 000 mg/L)  6.2.3.2 l)による。

h)

アンモニア体窒素標準液(N100 mg/L)  6.2.3.2 m)による。

i)

アンモニア体窒素標準液(N10 mg/L)  6.2.3.2 n)による。

6.4.4 

装置 

装置の基本構成は,次による(

図 参照)。

a)

送液部  6.2.4 a)による。

b)

試料導入部  再現性がよいものを用いる。

c)

反応部  内径 0.5∼2.0 mm の四ふっ化エチレン樹脂製又はガラス製管,及び化学的に不活性でデッド

ボリュームのできるだけ小さな合成樹脂製のジョイントを用いて構成する。

d)

検出部  波長 640∼660 nm での測定が可能な吸光光度検出器を用いる。

e)

記録部  6.2.4 f)による。


10

K 0170-1

:2011

R1:くえん酸緩衝液 
R2:サリチル酸・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液 
R3:ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム溶液 
S:試料又は水(定量範囲:1∼10 mg/L  流量 0.07 mL/min,定量範囲:0.1∼1.0 mg/L  流量 0.17 mL/min) 
1:ポンプ 
2:セグメントガス(空気) 
3:反応コイル(内径 1 mm,長さ 40 cm) 
4:恒温槽(37  ℃) 
5:反応コイル(内径 1 mm,長さ 0.5 m) 
6:検出器(波長  640 nm∼660 nm) 
7:廃液

図 3−サリチル酸によるインドフェノール青発色 CFA 法のシステム例

6.5 

フェノールによるインドフェノール青発色 CFA  

6.5.1 

原理 

細管中を連続して流れている試料に,フェノール溶液,ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム

溶液及び次亜塩素酸ナトリウム溶液の流れを細管中で順次合流させ,反応させる。反応によって生成する

青い色の化合物の 630 nm 付近の吸光度を測定し,アンモニア体窒素を定量する。

定量範囲 N:0.05∼10 mg/L

注記  装置及び測定条件によって異なるが,繰返し性は,相対標準偏差(%)で表し 10 %以下である。

6.5.2 

妨害物質 

6.2.2

による。

6.5.3 

試薬及び試薬溶液の調製 

6.5.3.1 

試薬 

試薬は,次による。

a)  trans-1,2-

シクロヘキサンジアミン四酢酸一水和物(CyDTA

b)

水酸化ナトリウム  6.2.3.1 g)による。

c)

塩酸  6.2.3.1 k)による。

d)

炭酸ナトリウム  JIS K 8625 に規定するもの。

e)

ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物  6.3.3.1 b)による。

f)

フェノール  6.3.3.1 a)による。

g)

硫酸  6.2.3.1 j)による。


11

K 0170-1

:2011

h)

過塩素酸マグネシウム  6.2.3.1 i)による。

i)

次亜塩素酸ナトリウム溶液  6.3.3.1 e)による。

j)

ドデシル硫酸ナトリウム

k)

塩化アンモニウム  6.2.3.1 h)による。

6.5.3.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。

a)

ドデシル硫酸ナトリウム溶液(150 g/L)  ドデシル硫酸ナトリウム 15 g を水に溶かして 100 mL とす

る。

b)

水酸化ナトリウム溶液(1 mol/L)  水酸化ナトリウム 40 g を水に溶かして 1 000 mL とする。

c)

塩酸(1 mol/L)  6.2.3.2 h)による。

d)  CyDTA

溶液  水酸化ナトリウム 8 g,炭酸ナトリウム 5 g 及び CyDTA 22 g を水約 800 mL に溶かし,

水酸化ナトリウム溶液(1 mol/L)又は塩酸(1 mol/L)で pH10±0.1 に調節し,水で 1 000 mL とする。

e)

ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液  ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム

二水和物 0.15 g を水に溶かし 250 mL とする。

f)

CyDTA

混合溶液  CyDTA 溶液 160 mL,ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液 40 mL 及

びドデシル硫酸ナトリウム溶液(150 g/L)2 mL を混合する。

g)

フェノール溶液  フェノール 47.5 g 及び水酸化ナトリウム 19 g を水に溶かして,500 mL とする。

h)

次亜塩素酸ナトリウム溶液  次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度約 5 %)30 mL

3)

に水を加えて

100 mL とする。この溶液は使用時に調製する。

3)

  使用する次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素濃度を注

1)

によって求め,次亜塩素酸ナトリ

ウム溶液(有効塩素濃度約 5 %)30 mL の相当量を求める。

i)

硫酸(1 mol/L)  6.2.3.2 k)による。

j)

アンモニア体窒素標準液(N1 000 mg/L)  6.2.3.2 l)による。

k)

アンモニア体窒素標準液(N100 mg/L)  6.2.3.2 m)による。

l)

アンモニア体窒素標準液(N10 mg/L)  6.2.3.2 n)による。

6.5.4 

装置 

この装置は,通常,次のものから構成する(

図 参照)。

a)

送液部  6.2.4 a)による。

b)

試料導入部  6.4.4 b)による。

c)

反応部  6.4.4 c)による。

d)

検出部  波長 630 nm 付近での測定が可能な吸光光度検出器を用いる。

e)

記録部  6.2.4 f)による。


12

K 0170-1

:2011

R1:CyDTA 混合溶液 
R2:フェノール溶液 
R3:次亜塩素酸ナトリウム溶液 
S:試料又は水 
1:ポンプ 
2:セグメントガス(空気) 
3:反応コイル(内径 1.0 mm,長さ 27 cm) 
4:恒温槽(45  ℃) 
5:反応コイル(内径 1 mm,長さ 3 m) 
6:反応コイル(内径 1 mm,長さ 54 cm) 
7:検出器(波長  630 nm 付近) 
8:廃液

図 4−フェノールによるインドフェノール青発色 CFA 法のシステム例

6.6 

測定操作 

6.6.1 

測定の準備 

分析装置及び検出器を作動できる状態にし,水及び試薬溶液をポンプで送液し,ベースラインが安定す

るまで待つ。この間,CFA 法では流れの気泡の間隔が乱れていないことを確認する。ベースラインのドリ

フトなどが結果に支障を与えないことを確認する。また,十分な S/N 比が得られることを確認する。

6.6.2 

感度調節 

試料中の分析種による応答が適切になるように,検出器の感度を調節する。

6.6.3 

繰返し性の確認 

使用する検量線の中間濃度の検量線用標準液を繰り返し 5 回以上測定し,繰返し性(相対標準偏差,%)

が 10 %以下であることを確認する。

6.6.4 

検量線の作成 

試料中の分析種の濃度に応じて検量線の適用範囲を決定する。6.2.3.2 m)又は 6.2.3.2 n)のアンモニア体窒

素標準液を選択し,

水で希釈して 5 段階以上の濃度の検量線用標準液を調製し,

測定に用いる分析条件で,

各々の検量線用標準液を測定する。検量線用標準液の濃度と,吸光度又はその比例値のピーク面積若しく

はピーク高さとの関係線を作成する。

検量線の作成は,試料測定時に行い,試料の分析条件と同じでなければならない。

6.6.5 

試料の測定 

検量線作成と同じ分析条件で試料を測定する。測定値が検量線の範囲を超えた場合は,試料を希釈する


13

K 0170-1

:2011

か又は試料の採取量を少なくする。

試料測定時には,測定の妥当性を確認するために,10∼20 試料の測定ごとに検量線作成に用いた最低濃

度及び最高濃度の検量線用標準液を測定し,検量線作成時の応答と比較して測定の結果に支障を与えない

ことを確認する。また,測定時,各試料のピーク形状に異常がなく,ベースラインの変動が測定の結果に

支障を与えないことを確認する。

6.7 

濃度の計算 

濃度の計算は,6.6.4 で作成した検量線を用いる。検量線は,外挿して用いてはならない。

結果の表記 

6.7

で求めた濃度を,アンモニア体窒素として mg/L で表す。

試験報告書 

試験報告書には,次の項目を記載する。

a)

この規格番号(JIS K 0170-1

b)

試料名

c)

使用した方法の概要

d)

使用した測定方法及び測定条件

e)

試料の前処理及び保存方法

f)

使用した装置(装置の製造業者及び形式)

g)

分析結果

h)

結果に影響を及ぼす可能性のある,この規格又は環境(条件など)の変更事項


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS K 0170-1:2011

  流れ分析法による水質試験方法−第 1 部:アンモニア体窒素

ISO 11732:2005

  Water quality−Determination of ammonium nitrogen−Method by

flow analysis (CFA and FIA) and spectrometric detection

(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号
及び題名

内容

(II) 
国際規格

番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

1  適 用 範

対 象 試 料 を 工 業 用
水,工場排水,表層
水,地下水,浸出水

などとした。

 1 地下水,飲料水,表層水,

排水

変更

工業用水,工場排水及び浸出水
を追加し,飲料水を削除した。

JIS K 0102

による。

懸 濁 物 の 多 い 試 料

には適用しない。

 3 懸濁物は,必要に応じて

ろ過して除去

変更

JIS K 0102

においては,懸濁物

を除かずに測定する。

JIS K 0102

の 42.1 前処理とは操作

条件が異なる。

3  用 語 及
び定義

追加

既存の JIS を引用した。

技術的差異はない。

4  共 通 事

4.1  一般

追加

化学分析に共通する一般事項
及び流れ分析に関わる一般事

項を追加。

JIS K 0050

及び JIS K 0126 によ

る。

4.2  水

3.3.1

ISO 3696

に規定する水

変更

JIS K 0557

に規定する水に変

更。

JIS K 0557

による。

4.3  試薬

追加

JIS

に規定されているもので試

験に支障のないものを用いる

ことを追加。

我が国の事情による。

4.4  ガラス器具

追加

使用するガラス器具について
規定した。

JIS R 3503

及び JIS R 3505 によ

る。

5  試料 5.1  試料の採取

3.5

ISO 5667-1

ISO 5667-2

及び ISO 5667-3 

変更

JIS K 0094

に規定する方法に

変更。

我が国の事情による。

14

K 017

0-

1


20
1

1


(I)JIS の規定

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容

箇 条 番 号

及び題名

内容

(II) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5  試料 
(続き)

5.2  試料の取扱い

追加

試料は,原則蒸留前処理したも

のとした。

JIS K 0102

に従った。ただし,妨

害物質を含まない試料について
は,この操作を省略することがで
きるとした。我が国の事情によ

る。

6  測定 6.2.1  原理

追加

ISO

規格には測定の繰返し性

についての記載がないが追加。

測定値の信頼性を確保するため
追加した。

 6.2.3.1  試薬

追加

JIS

に規定されているもので試

験に支障のないものを用いる

ことを追加。

我が国の事情による。

 6.3  フェ ノールに

よ る イ ン ド フ ェ ノ

ール青発色 FIA 法

追加

フェノールによるインドフェ
ノール青発色 FIA 法を追加。

国内で広く用いられており,JIS 

K 0102

の 42.2 にも採用され,結

果の整合性もある。我が国の事情
による。

6.5  フェ ノールに
よ る イ ン ド フ ェ ノ
ール青発色 CFA 法

追加

フェノールによるインドフェ
ノール青発色 CFA 法を追加。

国内で広く用いられており,JIS 

K 0102

の 42.2 にも採用され,結

果の整合性もある。我が国の事情

による。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11732:2005,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

15

K 017

0-

1


20
1

1