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K 0154:2017 (ISO 18116:2005) 

(1) 

目 次 

ページ 

序文  1 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  1 

4 記号及び略語  1 

5 一般要求事項  2 

6 試料の外観検査  2 

7 試料についての考慮事項  2 

7.1 履歴  2 

7.2 求める情報  2 

7.3 他の分析手法によって既に分析された試料  3 

8 試料の汚染源  3 

8.1 器具,手袋,試料台及びこれらの材料 3 

8.2 ガスへの暴露  3 

8.3 装置の真空への暴露  3 

8.4 電子,イオン及びX線への暴露  4 

8.5 分析室の汚染  4 

9 試料保管及び搬送  4 

9.1 保管時間  4 

9.2 保管容器  5 

9.3 温度及び湿度  5 

9.4 試料搬送  5 

10 試料の取付手順  5 

10.1 一般手順  5 

10.2 粉体及び微粒子  6 

10.3 線材,繊維及びフィラメント  6 

10.4 台座を用いた固定  6 

10.5 分析中の熱損傷の低減  6 

11 試料帯電を低減する方法  6 

11.1 概要  6 

11.2 導電性材料によるマスク,グリッド,ラッピング又はコーティング  7 

11.3 フラッドガン  7 

11.4 電子ビーム及びイオンビーム  7 

12 試料前処理技術  8 

12.1 概要  8 


 

K 0154:2017 (ISO 18116:2005) 目次 

(2) 

ページ 

12.2 機械的剝離  8 

12.3 薄膜化による被覆層の除去  8 

12.4 基板の除去  8 

12.5 断面化技術  8 

12.6 上層の成長  9 

12.7 溶媒  9 

12.8 化学エッチング  10 

12.9 イオンスパッタリング  10 

12.10 プラズマエッチング  11 

12.11 加熱  11 

12.12 紫外線照射  11 

13 破断,へき開及び引っかき  11 

13.1 破断  11 

13.2 へき開  12 

13.3 引っかき  12 

14 特殊な試料の取扱方法  13 

14.1 放出ガスが多い試料の予備排気  13 

14.2 粘着性のある液体  13 

14.3 溶質残さ  13 

 

 


 

K 0154:2017 (ISO 18116:2005) 

(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,表面化学分析技術国際標準化委員会(JSCA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

K 0154:2017 

 

(ISO 18116:2005) 

表面化学分析− 

分析試料の準備及び取付けに関する指針 

Surface chemical analysis- 

Guidelines for preparation and mounting of specimens for analysis 

 

序文 

この規格は,2005年に第1版として発行されたISO 18116を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

 

適用範囲 

この規格は,表面化学分析をする際の,試料の表面処理及び取付けの方法についての指針を示す。この

規格は,分析担当者に対してオージェ電子分光法,二次イオン質量分析法,X線光電子分光法,その他の

表面化学分析手法によって分析するために必要な試料の特殊な取扱方法の指針を示すことを目的とする。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 18116:2005,Surface chemical analysis−Guidelines for preparation and mounting of specimens for 

analysis(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0147-1 表面化学分析−用語−第1部:一般用語及び分光法に関する用語 

注記 対応国際規格:ISO 18115,Surface chemical analysis−Vocabulary 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0147-1による。 

 

記号及び略語 

この規格で用いる主な略語の意味は,次による。 

AES:オージェ電子分光法(Auger electron spectroscopy) 

SIMS:二次イオン質量分析法(Secondary-ion mass spectrometry) 

XPS:X線光電子分光法(X-ray photoelectron spectroscopy) 

 


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一般要求事項 

表面に敏感な表面化学分析手法に必要な清浄度の程度は,多くの他の分析手法よりも高い。試料及び試

料台は素手で触れてはならない。分析面に触れることをできるだけ避けるか,又は触れる範囲を最小限に

とどめることが望ましい。流動性及び揮発性のある指紋による汚染は,離れた位置にある分析面を汚染す

ることがある。ハンドクリーム,皮脂及び他の皮膚物質は,高真空における使用は適切ではない。 

なお,試料取扱いの一般的情報は,参考文献に掲載されている[1], [2]。 

AES,XPS及びSIMSに対する試料取扱方法は,基本的に類似しているが,幾つかの違いがある。一般

的にAES及びSIMSのための試料の準備は,電子若しくはイオンビームによる損傷,帯電,又はそれらの

両方の潜在的な問題があるため,より注意深く行う必要がある。 

 

試料の外観検査 

試料の外観検査は,できる限り光学顕微鏡を使うことが望ましい。少なくとも,残留物,粒子,指紋,

接着剤,汚染物,又はその他の異物を検査することが望ましい。観察結果を実験ノートブックに記録する。 

真空系の外にあるときには明白に見えた試料の特徴が,表面分析機器の中に置かれた後には(例えば,

どのような画像処理をしても又はビューポートを通しても)観察できない場合がある。試料を真空系の中

に入れたときに分析位置が見つけられるように(例えば,けがき又は油性マーカによって)試料の分析す

る領域の外に物理的に印を付けることが必要な場合もある。試料に印を付けるどのような方法もその後の

測定に影響しないようにする。もろい素材にけがきで印を付けると,不要な破片が試料上に残り,機器に

堆積するか又は分析に影響することがある。油性マーカは,揮発性有機物の移動又は残留溶剤の表面拡散

によって,付けた印に近い領域を汚染する可能性がある。 

分析中に起こる変化は,データ解釈に影響する可能性がある。イオンビームによるスパッタリング,電

子ビーム照射,X線照射,又は装置の真空への暴露の推定される影響を探るために,分析後に試料の外観

検査を行うのがよい。 

 

試料についての考慮事項 

7.1 

履歴 

試料の履歴が,表面分析前の表面の取扱いに影響することがある。例えば,汚染環境にさらされた試料

は反応性が低くなることから,分析における試料取扱いの配慮が少なくて済む。ただし,取扱いに当たり,

健康及び安全のための特別な配慮が必要になる場合もある。潜在的に毒性を含む試料では特別な注意を払

わなければならない。 

試料が汚染されていることが既知ならば,対象の表面を露出するため及び真空系汚染のリスクを減らす

ために,事前洗浄が必要な場合がある。そのような場合は,試料の材料に影響しないような等級の溶媒に

よって試料を洗浄するのがよい。 

注記 純度の高い溶媒でさえ,表面に残留物が残ることがある。溶媒による洗浄についての詳細を12.7

に示す。幾つかの例では,汚れが分析の対象となることがある。例えば,シリコン系剝離剤が

接着性に影響する場合がある。そのような場合は,事前洗浄をしないことが望ましい。 

7.2 

求める情報 

求める情報が試料の準備に影響されることがある。求める情報が試料の外面にある場合は,分析室中で

スパッタリングによって除去される上層の下に求める情報がある場合よりも,試料の準備において十分配

慮し,用心しなければならない。また,その場での破断,へき開又は他の方法によって,対象の試料領域


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を露出させることができる場合もある。 

7.3 

他の分析手法によって既に分析された試料 

試料が損傷される,又は表面汚染にさらされる場合があるので,試料を他の手法によって分析する前に,

表面化学分析測定をすることが望ましい。例えば,電子顕微鏡で分析した絶縁試料は,帯電を減らすため

にコーティングされている可能性がある。更に,(例えば,走査型電子顕微鏡内で)試料への電子ビーム照

射が,損傷を引き起こす,又は真空中の残留物から表面汚染種の吸着を起こす可能性がある。そのように

試料がコーティングされている,又は事前の分析過程で試料が変化する場合には,その試料は,その後の

表面化学分析に適さなくなる。最初に表面化学分析をすることができないならば,そのような分析は,名

目上同一であるが異なる試料又は試料の異なる領域で行うことが望ましい。 

 

試料の汚染源 

8.1 

器具,手袋,試料台及びこれらの材料 

表面化学分析を行う試料は,分析前に表面が変質することなく分析室内で最適な真空状態を維持できる

よう,汚染されていない器具を用いて調製し,試料台に取り付ける。試料を取り扱う器具は,試料に影響

を与えない材質のものを用いる(例えば,ニッケル製の器具は,シリコンを汚染する。)。器具は,使用前

に純度の高い溶媒で洗浄し,乾燥する。試料が磁場の影響を受けやすい場合は,非磁性の器具を使用する。

器具で不必要に試料の分析面に触れないようにする。 

試料を取り扱うときに使用する手袋及びワイパ1)によって,試料表面が汚染される可能性がある。手袋

に付着しているタルク,シリコン化合物及び他の材料による汚染も避けるように注意する。パウダフリー

の手袋は,タルクを含まないため,試料の取扱いに適している。手袋又は他の器具によって不必要に試料

の分析面に触れることを避けなければならない。 

試料台及び試料保持に用いる器具によって試料の二次汚染の可能性がある場合は,常に,これらを洗浄

しなければならない。シリコン及び他の流動性及び揮発性のある化学種を含むテープは,使用しないのが

よい。 

注1) ワイパとは,汚れを拭き取るための紙又は不織布である。毛羽立ちがなく,繊維くずが出ず,

かつ,水に溶けにくい拭き取り紙が広く使用されている。 

8.2 

ガスへの暴露 

試料に息を吹きかけると,汚染する場合がある。試料表面から粒子を吹き飛ばす目的,又は試料を清浄

化する目的のために用いるエアゾール缶,又は送気管からの圧縮ガスが,汚染源になるおそれがある。こ

れらの方法を用いると試料から粒子を除去できるが,汚染が問題となる場合には注意が必要であり,この

方法を避けるのがよい。特に圧縮送気管では,油が汚染物質となることが多い。粒子を除去できるフィル

タによって,油及び粒子の量を減らすことができる。ガスの流れによって多くの試料に発生した静電気が,

粒子状物質を引き付けてしまう場合がある。ガスの流れの中でイオン化ノズルを使用することによって,

これらの問題は解消できる可能性がある。 

8.3 

装置の真空への暴露 

表面分析装置の真空室への試料導入によって,水蒸気,可塑剤,他の揮発性成分などの表面化学種が脱

離する可能性がある。そのような化学種の脱離によって,近くにある試料が二次汚染されたり,真空室の

圧力が増加したりする可能性がある。表面脱離が起こると,検出したい化学種も変化してしまう可能性が

ある。真空室内に残存したガスは,試料表面に吸着し,試料と反応する可能性がある。 

試料からの信号の時間変化を観察することによって,好ましくない影響を調査することが可能である。


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例えば,装置をスパッタ深さプロファイルの測定モードに設定し,イオン銃を作動させないで測定する。

分析信号の変化が観測された場合,試料表面が変質したことを考慮しなければならない(例えば,表面化

学種の脱離)。入射ビーム強度の変動又はドリフトが原因で変化することにも注意する必要がある。 

8.4 

電子,イオン及びX線への暴露 

AES [3], [4]における入射電子フラックス,SIMS [5]におけるイオンフラックス,及び程度は低いが,XPS [6]

におけるX線フラックスは,例えば,試料表面と分析室の残留ガスとの反応が促進することで,分析する

試料に変化を引き起こす。 

また,入射フラックスは,試料を部分的に加熱又は分解し,又は加熱及び分解することで,表面の化学

的状態が変化し,場合によっては分析室の真空圧力が上昇し,又は分析室を汚染する。 

8.3に示すように,スパッタ深さ方向分析の設定でイオン銃を動作させないことで,望ましくない影響を

調査することができる。 

AES,SIMS及びXPSの深さ方向分析に用いる入射イオンビームは,対象の表面を損なうだけではなく,

周囲の表面にも影響を与える。これらの影響は,一次イオンビームが十分に集束していないことで起き,

また,一次イオンビーム由来の中性粒子の衝突によって起こる。 

表面分析法において,イオン照射領域に近接した領域を後で分析することは好ましくない。 

場合によっては,スパッタされた物質が試料の周囲に付着し,又は分析室に格納している他の試料上に

付着する。 

8.5 

分析室の汚染 

分析者は,他の試料又は分析室を汚染するような物質に気を付けることが望ましい。 

水銀,テルル,セシウム,カリウム,ナトリウム,ひ素,よう素,亜鉛,セレン,りん,硫黄などの高

い蒸気圧の元素は,注意して分析する必要がある。 

例えば,ある種の高分子,発泡体及びその他多孔質の物質並びにグリース及び油,液体など他の多くの

物質も高い蒸気圧を示すことがある。 

分析室の真空条件を満たすような安定した試料であっても,分析時にプロービングビームを照射した場

合に,試料を変質させ,結果として8.4に示すように分析室を著しく汚染することがある。 

表面拡散による試料の汚染は,特に,シリコン化合物[7]及び炭化水素化合物で問題になることがある。

分析室が良好な真空状態であっても,表面拡散による汚染が見つかることがある。SIMSでは,二次イオ

ン引出レンズ又はその他周辺面にスパッタされた原子が,再度スパッタされて試料表面に戻ることがある。 

この影響は,二次イオン引出レンズ又は試料近傍の周辺面をなくすことで軽減することがある。 

多重イマージョンレンズストリップを使用すること,又はレンズを清掃することが,この影響を軽減す

るのに役立つ。 

特に有機物又は14.1に示すようなガス放出しやすい材料を取り扱う場合には,プロービングビームの使

用順序が重要になることがある。 

 

試料保管及び搬送 

9.1 

保管時間 

分析前に試料を保管する場合は,保管中に分析表面が汚染されることがないように注意することが望ま

しい。清浄な実験環境中でも,表面は,AES,XPS,SIMS及びその他の表面に敏感な表面化学分析手法に

よって分析される深さで,すぐに汚染される。 


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9.2 

保管容器 

試料保管用として選択した容器は,微粒子,液体,ガス又は表面拡散によって試料に汚染を転写しては

ならない。可塑剤(排出されて表面を汚染する可能性がある)のような揮発性種を含む容器は不適当であ

る。分析される試料表面は容器又は他の物に接触しないことが望ましい。内径が試料幅よりも少し大きい

ガラス瓶は表面が接触することなく試料を保持できる。表面との接触が避けられないときは,あらかじめ

分析によって清浄であることが確認されたアルミニウムホイルで包むとよい。 

試料の保管にはグローブボックス,真空室及びデシケータのような容器を選択するのがよい。真空デシ

ケーターは普通のデシケーターよりも望ましく,潤滑剤(グリース)及び機械式ポンプオイルは使用しな

いようにする。 

注記 同じ容器内に複数の試料を保管すると試料間で相互汚染する可能性がある。 

9.3 

温度及び湿度 

試料の保管又は搬送時の,温度及び湿度が影響する可能性を考慮することが望ましい。最も有害な影響

は温度上昇に起因する。加えて,低温試料を高湿度下におくことで表面結露を引き起こす可能性がある。 

9.4 

試料搬送 

制御環境から表面分析装置への試料搬送が可能な特別設計の搬送容器について報告されている[8], [9]。制

御環境はもう一つの真空室,グローブボックス(ドライボックス),グローブバッグ,反応槽又は成膜槽が

考えられる。この制御環境は分析室に直接取り付けることができ,搬送は耐久性のあるバルブを通して行

われる。グローブバッグは分析室に一時的に取り付けることができ,試料が移動搬送された後,グローブ

バッグを取り外し,分析室のフランジに交換する。 

試料へのコーティングが適用できる場合には,これによって大気中での搬送が可能になる。コーティン

グは分析室内又はその導入室内で,加熱又は真空引きによって除去される。この方法はひ化ガリウム

(GaAs)の搬送に適用され,成功している[10]。AES又はSIMSで分析する表面は,シリコンに基づく技術 [11]

における多結晶シリコンのように均一な層で覆われている場合がある。この場合,コーティングは測定中

のスパッタリングで除去される。ただし,分析結果におけるアトミックミキシングの影響を考慮する必要

がある。 

 

10 試料の取付手順 

10.1 一般手順 

試料はしばしば,受け取ったままの状態で分析する。通常は,表面汚染及び大気からの吸着物は除去せ

ずに分析する。これは,除去作業による試料表面の変質を避けるためである。その場合試料は,試料ホル

ダにクリップ又は止めねじで直接取り付ける。この方法は,AES測定において試料の帯電が懸念される場

合に特に重要であり,クリップは接地電位との電気的な接触を確保する助けになり得る。クリップ又は止

めねじが,分析領域に接触していないこと,及び分析中に入射ビーム及び検出粒子の妨げにならないこと

を確認する必要がある。 

一部の試料では,柔らかい金属はく(箔)(例えば,インジウム)に押し付ける,又は粘着テープの粘着

面上に置いて取り付ける方が容易である。この場合,金属はく又はテープを,試料台にクリップ又は止め

ねじで固定する。両面テープを用いる場合は,クリップ又は止めねじで試料台上に固定する必要がないと

いう利点がある。分析する表面が金属はく又はテープに接触していないことを確認する必要がある。全て

のテープについて,真空適合性及び起こり得る試料汚染の可能性を事前に調べておくことが望ましい。こ

れらの方法は,XPS,AES及びスタティックSIMSでは,多くの場合,適用される。しかし,イオンフラ


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ックスがより大きいダイナミックSIMSではあまり採用されない。 

10.2 粉体及び微粒子 

粉体及び微粒子は,導電性の基板上に置くことができれば,多くの場合,分析がより容易である。イン

ジウムはくは室温で柔らかく,粉体又は微粒子をはく中に部分的に埋め込むことができるため,よく用い

られる。アルミニウム,銅又は他の金属はくもこの目的のために用いることができるが,これらに固定で

きる粉体及び微粒子はごく僅かである。XPSでは,粘着テープの粘着面に粉体を付けることができる。通

常,ほとんどのXPS装置の真空圧力を保つことができる金属性テープが最適である。どのようなテープを

用いたとしても,真空適合性及び起こり得る試料汚染について事前にテストするのがよい。微粒子の場合,

顕微鏡で観察しながら細い針を使うことで,適切な基板上に置くことができる場合もある。不溶性の微粒

子は,溶液上に浮かべて導電性のフィルタの上に取り出すことができる場合もある。また,微粒子は粘着

テープ又はレプリカ作成用コンパウンド上に移すことも可能である。 

多くの粉体は,焼結なしでペレットに成形(錠剤成形)できる。赤外分光で用いられる臭化カリウム板

のように,粉体を板状に圧縮することもできる。得られた表面を清浄な鋭い刃で僅かに削ってから測定す

る。ペレットの使用(錠剤成形)は,XPSにとっては優れた方法であるが,AES及びSIMSではしばしば

試料の帯電を引き起こす。一部の試料では,成形中の加圧又は加温によって変質してしまうおそれがある。 

10.3 線材,繊維及びフィラメント 

線材,繊維及びフィラメントの大きさは,分析の際,一次ビームを試料上だけに照射することができな

いほど非常に小さい。結果として,記録された測定スペクトル中には,試料を固定した材料に関する情報

が含まれる場合がある。そのような場合には,不要な信号を最小限にする,又は固定している部材が焦点

から外れるように試料を固定してもよい。例えば,試料を穴の中に固定することが考えられる。また,多

数の線材,繊維及びフィラメントを分析装置の観測視野を埋めるように並べたり,束にしたりしてもよい。

場合によっては,これらの試料を,10.2に示すように,粉体及び微粒子の場合と同じ方法で固定してもよ

い。 

10.4 台座を用いた固定 

特に,大きい分析領域をもつ分析装置においては,分析者から試料だけが見えるように,試料を台座に

固定できる場合がある。この方法は,分析領域よりも小さい試料の分析が可能になる。 

10.5 分析中の熱損傷の低減 

表面分析中の試料の熱損傷を低減するために,冷却プローブ上に,又は所望の温度で液体若しくは気体

を流して冷却したステージ上に,試料を固定してもよい。試料と試料固定系との間の熱接触が良好である

ことは重要である。粉体のような試料では,錠剤成形することによって,放熱が増加する効果がある。金

属はくで試料を包むことが有効な場合もある。11.4.2及び11.4.3に記載しているように,試料中のエネル

ギー損失を低減することも有効であるが,この場合,データの取得時間が長くなる。 

 

11 試料帯電を低減する方法 

11.1 概要 

導電性が不十分な試料にとって試料帯電は,重大な問題となる。通常,入射X線よりも,入射電子ビー

ム又はイオンビームによる帯電の方が影響は大きい。XPSにおける帯電は,通常,大面積照射型又は非単

色化X線よりも,集束型単色化X線を用いた場合の方が深刻である。試料表面が不均質又はビーム照射が

集中する場合には,帯電量が分析領域内で異なることがある。 


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11.2 導電性材料によるマスク,グリッド,ラッピング又はコーティング 

導電性材料のマスク,グリッド,ラッピング又はコーティングを用いて絶縁試料を覆うことで,可能な

限り分析領域付近で接地することができる。グリッドは表面の僅かに上に懸架[12]してもよい。金属はくの

ラッピングも同様の目的に使える。AESの場合,一次電子ビームを偏向させ得る又は分析を乱し得る程度

の(散乱された電子及びイオンからの)電荷の蓄積を避けるために,試料の直接の分析領域ではない絶縁

領域を覆うことは重要である。スパッタリングがマスク,グリッド又はラッピングと併せて用いられると

きは常に,分析領域上に被覆材料がスパッタされていないことを確かめることが望ましい。イオン銃作動

中にはグリッドが移動し,その後分析中には元に戻るような可動性グリッド[13]が報告されている。接地す

る導電性の経路を分析点の近くに設けるために,コロイド状銀,銀エポキシ又はコロイド状グラファイト

のような材料が使用できる。ただし,溶剤からのガスの放出が問題を起こす可能性があることに注意が必

要である。試料に薄く導電層をコーティングして,更にそのコーティング層をスパッタリングで取り除く

ことが有用な場合もあるが,試料の最表層についての情報は一般に失われる。この方法は,クレータの壁

が電気的に絶縁性を保ったままのときに帯電を再現する可能性があるものの,スパッタ深さ方向分析に利

用できる。コーティングを,マスク又はラッピングと組み合わせることが有効な場合もある。 

11.3 フラッドガン 

XPSの場合,非導電性の試料の帯電を減少させるために,試料の近くにあるフィラメントからの低エネ

ルギー電子が利用できる。従来型のX線源で使用されている窓材も,帯電を抑える電子源として作用する

場合がある。SIMSの場合,絶縁体分析時の帯電現象に電子及びイオンの光学系の相対位置が影響を与え

る可能性がある[14], [15]。正イオンSIMS深さ方向分析には,イオンビームと同等か,又はそれ以上の電流密

度の集束電子ビームの使用が必要である。負イオンの一次ビームも使用できる。 

11.4 電子ビーム及びイオンビーム 

11.4.1 AESでの一次ビームの入射角 

二次電子放出効率及び入射ビーム電流密度は,一次電子ビームの入射角の関数である。試料表面に対し

て,平行に近い入射は二次電子放出効率を増加させる。したがって,平たんな試料のAES分析時の帯電を

減少させるためには一般的に試料表面に対して,平行に近い入射がより望ましい[16]〜[18]。 

11.4.2 AES及びSIMSでの一次ビームのエネルギー 

AESの場合,二次電子放出効率は一次電子ビームのエネルギーの関数でもある。試料の帯電を減少させ

るために,二次電子放出効率が1よりも大きな一次エネルギーを選択することが,一般的により望ましい。

層構造の試料に対しては,入射電子ビームのエネルギーを増加させることで分析される層の下にある導電

層まで侵入させ,帯電の減少を達成できる可能性がある。導電層が適切に接地されていれば帯電中和でき

る可能性がある。SIMSの場合,入射イオンのエネルギーが試料の帯電に影響する[14]。 

11.4.3 AES及びSIMSでの一次ビームの電流密度 

AES及びSIMSにおいて,試料の帯電は,一次電子又は一次イオンビームの電流密度を減少させること

によって軽減される。電流密度の減少は,全電流を減少させること,ビームの焦点をぼかすこと,又は試

料表面の一部でのビームの走査若しくは入射角度を変えることによって達成できる。 

11.4.4 AESでの電子ビームとイオンビームとの併用 

試料が深さ方向に均一のとき,AESにおける帯電は分析中に試料を正イオンでスパッタリングすること

で軽減することができる場合がある。それらイオンの正電荷は一般的に,一次電子ビームによって生成さ

れる負電荷を部分的に中和する。12.9に示すように,イオンビームによって誘起される表面組成の変化を

考慮しなければならない。 


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12 試料前処理技術 

12.1 概要 

分析対象である表面又は界面は,汚染層又はほかの材料の下に存在する。この被覆層を,分析対象であ

る表面又は界面を乱すことなく取り除くことがしばしば求められる。 

電子デバイスに対しては,試料前処理に関する追加の情報が参照可能である[19]。 

12.2 機械的剝離 

箇条13に示すように,機械的に層を分離して,分析対象である表面を露出させることが可能な場合があ

る。大気との反応が生じる場合を除き,この方法で露出させた表面が,分析には一般的には適している。

剝離層及びブリスター状構造の内側の面は,しばしば,この方法で調べられる。ブリスター状構造に対し

ては,一般的にスパッタ深さ方向分析は良い方法ではない。なぜならば,イオンビームが外皮を貫通した

時に,データはアーティファクトが支配的になるからである。機械的な分離は,可能な場合,試料を分析

室へ移動させる直前又は分析室中で行うことが望ましい。 

12.3 薄膜化による被覆層の除去 

被覆層を完全に除去することは,不可能であるか,又は望ましくない場合がある。被覆層を薄膜化し,

12.9に示すようにスパッタ深さ方向分析を使い続ければ十分な場合もある。 

12.4 基板の除去 

幾つかの試料において,被覆層を除去するよりも基板を除去して界面にアプローチするほうが容易な場

合がある。例えば,基板の組成が重要ではなく,被覆層の材料組成が未知である場合に,この手法は有用

である。SIMSにおいては,被覆層で不均一スパッタリングが生じるとき,基板除去手法によって深さ方

向分解能が向上する場合がある[20]。12.3に示すように,基板の完全な除去は必要ではない場合もある。 

注記 エッチングされる材料の組成が既知の場合,化学的なエッチングはより効果的かつ選択的であ

る。化学的なエッチングの追加情報を12.8に示す。 

12.5 断面化技術 

12.5.1 概要 

断面化(切断)技術は,金属に最もよく適用されているが,多くの場合,他の材料にも同様に適用する

ことができる。断面化技術を用いる際,試料の分析範囲をできるだけ変化させずに断面化することが重要

である。断面化後,表面分析の前に分析室内でスパッタリングによって試料を清浄化することが通常必要

である。 

圧縮及び熱硬化性の材料が,断面化する試料の固定に通常使われる。これらの固定用材料には,しばし

ば,高蒸気圧材料が用いられており,分析室の真空環境に有害である。したがって,通常,分析前に試料

を固定ブロックから取り外す。 

12.5.2 断面化方法 

断面化は研削といし(砥石)を用いるか,切断又はせん断によって行う。一般的に切断速度が増加する

につれ,損傷の程度は増加する。半導体試料はへき開及び研磨,又は集束イオンビーム[21]によって断面化

してもよい。局所的な過熱が断面化中に生じれば,化学変化が広範囲に及ぶことがある。通常,粗研磨は,

研磨ベルト又はディスクを用いて行い,微細研磨は,炭化けい素,エメリー,アルミナ又はダイアモンド

研磨材を用いて行う。切断工具のための研削材及び切削油は,表面を汚染することがあり,避けることが

望ましい。可能ならば,切断はドライ(すなわち切削油なし)で行うのがよい。 

12.5.3 斜め研磨 

斜め研磨(傾斜断面法とも呼ばれる。)は,試料のある深さの薄層から利用可能な分析領域を露出させ,


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拡大するのに使われる技術である[22]。AESでは,一次電子ビームの径は,分析される層の拡張された寸法

と比較して小さくなければならない。12.5.1に概説した考察は,研磨にも適用可能である。これらの作業

中に,弱い界面での剝離が起こる可能性がある。 

12.5.4 ボールクレータ 

ボールクレータは斜め研磨[23]に似ており,球面の曲率半径が分析される薄膜の厚さに比較して大きいと

き,適用可能である。 

12.5.5 径方向切出し 

径方向切出しはボールクレータに似ており,クレータを作るのに球体の代わりに円筒が用いられる。 

12.5.6 機械研磨 

多くの場合,研磨は研磨試料の調製手順において最も重要なステップである。使用する研磨材はアルミ

ナ,酸化クロム,酸化セリウム,二酸化けい素,炭化けい素又はダイアモンドを含むことがある[24]。起こ

り得る試料汚染,研磨材の試料への埋まり込み,及び試料からの研磨傷の完全除去に際して,懸濁媒体(通

常,油又は水)及び研磨布の選択を慎重に考えなければならない。 

12.5.7 化学研磨及び電気化学的研磨 

化学研磨又は電気化学的研磨は,試料の最終的な機械研磨後に適用することがある[24]。化学研磨では,

試料は外部電位を印加せずに研磨溶液中に浸される。電気化学的研磨法では,適切な溶液中で一定の電流

又は電圧を試料に印加する。選択する溶液及び温度は試料に依存する。これらの研磨方法は,機械研磨時

に生じる表面損傷の一種を通常回避することができる。しかし,いずれの種類の化学研磨方法でも表面の

化学的性質を変える可能性がある。 

12.5.8 クレータエッジ分布測定 

スパッタ深さ方向分析に用いる固定又はラスタしたイオンビームによって生じるクレータは,多くの場

合,僅かに傾斜した側壁をもつ。AESでは,電子ビームがこの側壁を横断することで組成と深さとの対応

関係の情報を得ることができる[25]。 

12.5.9 集束イオンビームによる断面作製 

液体金属イオン源を備えた集束イオンビームによって,適切な寸法のクレータを試料に作ることで断面

化ができる。クレータを横切る地点を選択して表面分析を行うことで,元の表面からの深さの関数として

組成情報を得ることができる。使用する分析法に応じて,クレータ形状が適切になるように,試料をクレ

ータ作製時に傾けることが望ましい。入射イオンビームの原子が,クレータ表面に注入され,数パーセン

トに近い濃度で残留することに注意が必要である。分析に先立って,残留物質を除去するために,希ガス

イオンビームによって注入面を浅くエッチングすることが必要になることがある。また,スパッタされた

材料の再付着が発生することがある。 

12.6 上層の成長 

緩やかに又は離散的なステップで(例えば,約1原子層単位で)上層を成長させることができれば,上

層とその基板との界面領域は,AES及びXPSによって分析することができる。AES及びXPSは,界面特

性及び成膜時の界面反応を調べるために利用することができる。気体・金属界面,金属・高分子界面,金

属・半導体界面及び金属・金属界面は,この手法で調べることができる。 

12.7 溶媒 

純度の高い溶媒を使って,分析対象ではない可溶性の汚染又は上層を除去することができる。エタノー

ル,イソプロパノール及びアセトンは,最も一般的に使われる溶媒であり,多くの場合は超音波洗浄機と

組み合わせて使われている。しかし,溶媒を介して残さが試料に残る場合もある。溶媒に浸せきさせたテ


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ィシュペーパー又は他の材料で試料を拭くと,ティシュペーパーから試料に,また,試料のある箇所から

その他の箇所へ汚染の拡大を招く場合がある。凍結二酸化炭素(ドライアイス)の噴射も清浄化には有効

で,試料表面から有機物又はシリコンの上層を除去するのに利用できる。この清浄化は,溶解及び運動量

移動の両方の作用に基づいている[26]。 

注記1 試料又はAES装置の部品を清浄化するためのアセトンの利用は,六ほう化ランタンの陰極か

らの電子放出を一時的に減少させることがある。また,アセトンには吸湿性があり,大気中

から水分を吸収する。 

注記2 8.2に示すように,二酸化炭素の噴霧器の利用は望ましくない試料汚染をもたらす場合があ

る。 

12.8 化学エッチング 

化学エッチングは,上層を除去又は薄くするのに使用できる。幾つかのケースでは,エッチングは,選

択的に行われ,また,反応が進行しすぎることなく界面で止まる。多くの上層の種類に応じて特有のエッ

チングを見つけることができる[27]。化学エッチングを行う際には,基板に与える化学的又は形態上の影響

を考慮することが望ましい。 

12.9 イオンスパッタリング 

12.9.1 概要 

スパッタリング(イオンエッチングともいう。)は,表面近傍層を露出させるために,又は表面分析とと

もに用いるとき,(組成を深さの関数として)深さ方向分布を得るために,しばしば使われる。スパッタリ

ングには,1 keV〜5 keVの入射エネルギーをもつ希ガスイオンが使用されることが多い。表面分析におけ

るスパッタリングの影響は複雑で,この影響については幾つかの報告書に記載されている[5], [28], [29]。 

12.9.2 変質層 

イオンの衝撃は通常,試料の最表層をAES及びXPS分析の情報深さと同様の深さまで混合する[30]。ア

トミックミキシングの程度は,試料の組成,入射イオン種及び入射イオンのエネルギーに依存する。一般

に,イオンエネルギーを下げること,入射角を変えること,及び(キセノンのような)より高い質量のイ

オンを用いることは,アトミックミキシングの発生領域の深さを小さくする。 

12.9.3 選択スパッタリング 

スパッタリングによって,試料の構成成分は一定速度で除去されるとは限らない。例えば,変質層中で

最も速くスパッタされる化学種の局所的な濃度は,スパッタ前と比較して著しく低くなることがある。 

この現象は,定量的な研究,特に金属合金を扱う場合において重要である[31]。 

12.9.4 化学変化 

エネルギーをもったイオンによる試料への衝撃は,試料の組成によっては,試料内で化学変化を引き起

こすことがある。例えば,硝酸塩,りん酸塩,炭酸塩は1 keV〜3 keVのアルゴンイオン[32]の衝撃によって

酸化物に変化する。複数の酸化状態をもつ金属の場合,最大価数をもつ酸化物は還元されやすい。一般に,

高分子の組成は,イオンの衝撃によって大きく変化する。 

12.9.5 水素によるスパッタリング 

水素によるスパッタリングは,対象としている表面の変質を最小限にしながら,表面の汚染成分を除去

できる場合がある[33]。 

12.9.6 表面及び界面の形状変化 

一方向からのイオンの衝撃はしばしば表面及び界面の凹凸(粗さ)を大きくし,くぼみ,三角すい(錐),

円すい,ウィスカ及びリップルといった特徴的な形状をつくる[5]。結果として,スパッタ深さ方向分布は


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ゆがめられ,表面近傍の界面の検出及びキャラクタリゼーションがより難しくなる。スパッタ深さ方向分

布測定の深さ分解能は,通常,スパッタ深さの3 %〜15 %である[34]。異なる角度で試料に入射する二種類

のイオンビームを用いることは,スパッタによって生じる粗さ及び凹凸を低減する[35]。特に,多結晶金属

層の場合,イオンスパッタリング中に試料を回転させることは,深さ分解能を向上させる[36]。様々な表面

組成をもつ試料を回転するとき,イオン銃,分析領域及び回転中心を適切に調整することは特に重要であ

る。入射エネルギーを下げることも,深さ分解能を向上させる[37]。特定の試料では,イオンの低角[38]及び

高角[37]入射によって深さ分解能を向上させることができる。 

12.9.7 スパッタリング及び加熱 

試料のスパッタリング及び加熱(同時又は逐次)は,加熱している間に不純物が表面に偏析する場合に

金属はく又は結晶からバルク不純物を取り除くために用いられる。単結晶では,加熱は,格子の損傷を取

り除く最終的な手段である。 

12.9.8 スパッタ誘起拡散 

試料のイオン衝撃は,表面から,又は表面への成分元素の増強拡散を引き起こす。それによって,スパ

ッタによるひずんだ深さ分布が生成される。この現象は,特に,SIMSで問題になる[39]。 

12.10 

プラズマエッチング 

酸素のような反応イオン種を用いたプラズマエッチングは,データにイオンビーム由来のアーティファ

クトが生じるような場合に有用である。 

12.11 

加熱 

汚染の大部分を取り除くのに必要な温度に耐えることができる物質はほとんどないので,加熱は,試料

を清浄化する目的ではあまり用いられない。この方法は,耐熱性の金属及び場合によってはセラミックス

には有用である。加熱は,試料に多くの変化を引き起こし得る[40], [41]ので,この方法は注意深く使用するの

がよい。また,加熱は試料からのガス放出,注入された希ガスイオンの除去,及び単結晶へのイオン衝撃

によって引き起こされる格子損傷を修復するのに有効である。試料は,抵抗加熱,電子衝撃,クオーツラ

ンプ及びレーザ加熱によって,間接的(熱伝導による)及び直接的に加熱することができる。 

加熱には,試料を酸素又は水素のような反応性の環境にさらした上で,試料を通常必要とされる温度よ

りも低く加熱するという方法もある。この方法を用いると,汚染物質は,ポンプで排気される揮発性の種

に変化することがある。この方法は,通常,分析室と離れた真空室中で使われる。試料を特殊な環境にさ

らすために制御された特別な超高真空室は,熱的又は化学的処理によって試料改質するのに利用できる。

そういった真空室は,超高真空バルブによって分析室とは隔離されていて,更に,適切な試料搬送機構を

使用することで分析室を汚染する可能性を最小限に抑えている。 

対象としている表面よりも取り除くべき表面層が高い蒸気圧をもつ物質からなるとき,表面層は補助真

空室で排気できる。この方法は数日を要する場合もあるが,一般に無機物質上の有機物表面層の汚染除去

に適用できる。 

12.12 

紫外線照射 

大気中で試料に紫外光の照射を行うと,フォトレジストの残留分を含む有機物汚染を取り除くことがで

きる[42]。しかしながら,幾つかの試料では紫外線の照射で分解することがある。 

 

13 破断,へき開及び引っかき 

13.1 破断 

13.1.1 概要 


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その場での破断は従来,金属試料に対して広く利用されてきた。この手法は更に多くの材料に対しても

適用可能であり,複合材料,ガラス及びセラミック材料に対しても注目に値する利用が見受けられる。 

衝撃破断は引張破断よりも頻繁に用いられる。衝撃破断は,器具が引張破断よりも単純で容易に調達で

き,更に,多くの試料が真空を破らずに測定できるからである。場合によっては,試料を液体窒素温度に

冷却すると破断が容易になる。引張試験用の機器も,既に報告例はあり[43],商用化もされている。こうし

たタイプの破断機器は,通常,真空室を排気するごとに一つずつの試料しか導入できない。また,試料を

液体窒素温度で冷却し,適正なひずみ速度で引っ張ることによって粒界破断させることも可能である。 

衝撃破断の際,破断を模擬観察するために万力で挟んでつち(鎚)(又は類するもの)でたたき,試料が

粒界で割れるか否かを事前試験できる。このやり方で粒界表面が露出するならば,分析室内での衝撃破断

でも粒界破断が起こると予測される。事前試験は水素吸蔵試料に対しても薦められる。 

13.1.2 試料の準備 

一般に,衝撃破断又は引張破断の装置には破断試料として適した形状がある。破断箇所を制御する意図

で試料に切欠きを付けることは一般的に行われる。 

衝撃破断に理想的でない形状の試料であっても,形状を破断に適したものに近づけるための補助具を用

いたり,破断装置に専用の台を用いたりすることで衝撃破断させることができる場合がある。試料形状が

取付け機構に適さない場合,又は試料がもろい場合,試料をつか(掴)む端の方を,例えば,アルミニウ

ム又はインジウムのはくで包むことは有効な場合がある。この手法は思わぬ早期の破断及び具合の悪い位

置での破断を避ける上で有効な場合がある。 

金属試料では粒界破断の確率を上げるために水素を吸蔵させることがある[44]。吸蔵に要する時間及び温

度は試料による。更に,幾つかの金属はガリウム又は水銀のような液体金属にさら(曝)されることでも

ろ(脆)くなる[45]。ただし,破断面に液体金属が残留したり,アマルガムを生成したりすれば,試料の組

成及び化学状態に影響し,結果の解釈は難しくなる場合がある。通常,水素吸蔵試料は,室温に置かれる

と,比較的短時間のうちに水素を失う。そのような試料はドライアイスに入れて搬送したり,液体窒素中

に保管したりすることで,深刻な吸蔵量の劣化を何日間も防ぐことができる。水素又は液体金属に暴露し

た試料については予備試験を行うのがよい。 

セラミックのような絶縁物を破断した場合,帯電を伴う問題が表面分析中に発現することがある。この

問題を低減させるには,破断する前に,絶縁物の外側表面を金などの導電体でコーティングしておくこと

が有効な場合がある。 

13.2 へき開 

分析室で単結晶試料をへき開するには,特別な機構が必要となる[46], [47]。 

注記 へき開時に,試料表面上に粒子が付着することがある。 

13.3 引っかき 

硬くて鋭利な針を使って,バルク試料を分析時にその場で引っかくことで,試料物質を露出させること

ができる。それらの(道具の)構成成分がこすり付けられることを避けるように注意する必要がある。引

っかきの痕跡は,選択した表面分析技術の一次プローブ径よりも十分に大きく取ることが望ましい。別の

方法として,試料導入室内でワイヤーブラシを使って表面を引っかくこともできる。 

注記 引っかき時に,試料表面上に小片が付着することがある。 

 


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14 特殊な試料の取扱方法 

14.1 放出ガスが多い試料の予備排気 

試料によってはガスを放出して,分析室の真空度を劣化させるため,分析できないものがある。このよ

うな試料は,補助真空室で予備排気を行ってから,試料の分析室への搬送中にガスの混入が多くならない

うちに素早く分析室に搬送することになる。最も簡便な予備排気は,高速導入プローブの付いた試料導入

室で行う。揮発成分を除去すると,試料表面の化学状態が変質することがある。複数の試料を試料室内に

同時に導入すると,試料間で相互汚染が生じることがある。 

14.2 粘着性のある液体 

粘着性のある液体の分析は,液体を平たんな基板物質上に厚い層状に塗り,その液体の大部分を拭き取

ってからXPSで行うことができる。このような残存試料層は,分析室が要求圧力に達しているときでも,

基板からの信号が検出されないほどの厚さになっていることがある。 

14.3 溶質残さ 

溶液から抽出した溶質残さを分析する場合には,小さな蒸発皿に溶液を滴下して溶媒を蒸発させること

ができる。溶質残さは蒸発皿に残り,それを分析室へ搬送して分析を行うことになる。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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