>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人大阪科学技術センター付属ニューマ

テリアルセンター(OSTEC)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 14706:2000,Surface chemical

analysis - Determination of surface elemental contamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence

(TXRF) spectroscopy

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 0148

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)参照試料群

附属書 B(参考)相対感度係数

附属書 C(参考)参照試料群の調製[5]

附属書 D(参考)VPD-TXRF 法

附属書 E(参考)視射角設定

附属書 F(参考)国際共同試験結果


K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

(2)

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

3.1

  全反射

2

3.2

  視射角

2

3.3

  臨界角

2

3.4

  VPD-TXRF 

2

3.5

  擬似ピーク 

2

4.

  略語

2

5.

  原理

3

6.

  装置

3

7.

  試料の調製環境及び測定環境

3

8.

  校正用参照試料群

3

9.

  安全

4

10.

  測定方法 

4

10.1

  測定準備 

4

10.2

  検量線の作成 

4

10.3

  試験試料の測定

5

11.

  結果の表示 

5

11.1

  計算方法

5

11.2

  ブランクの補正 

6

12.

  精度

6

13.

  試験報告書 

6

附属書 A(参考)参照試料群 

7

附属書 B(参考)相対感度係数 

8

附属書 C(参考)参照試料群の調製[5] 

11

附属書 D(参考)VPD-TXRF 

14

附属書 E(参考)視射角設定

16

附属書 F(参考)国際共同試験結果 

19

参考文献

21

 


日本工業規格

JIS

 K

0148

:2005

(ISO 14706

:2000

)

表面化学分析−全反射蛍光 X 線分析法(TXRF)に

よるシリコンウェーハ表面汚染元素の定量方法

Surface chemical analysis - Determination of surface elemental

contamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF)

spectroscopy

序文  この規格は,2000 年に第 1 版として発行された ISO 14706,Surface chemical analysis - Determination of

surface elemental contamination on silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF) spectroscopy

を翻

訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。

また,まえがき,目次,本体及び附属書の用語及び文章の後の[  ]内の数字は,参考文献番号を示す。

ISO 14706

は,ASTM F 1526SEMI 規格 M33 及び半導体基盤技術研究会の UCS(Ultra Clean Society)

規格の既存 3 規格を基に,シリコンウェーハ表面の汚染元素を測定する方法を定めたものである。

全反射蛍光 X 線分析法(TXRF)で定量分析を行うには,標準物質を必要とする。しかし,10

10

 atoms/cm

2

という低い表面原子濃度の認証標準物質は存在しない。例えそのような認証標準物質を用いることができ

たとしても,分析環境,試料保存環境などで汚染され,その寿命は短いものになってしまう。

したがって,TXRF 用の標準物質は,分析を行う適切な機関で調製され,分析,値付けされなければな

らない。このため二つの規格が必要となる。一つは TXRF による測定手順に関するものであり,もう一つ

は標準物質の調製に関するものである。この規格は,前者に関するものである。

1. 

適用範囲  この規格は,シリコン鏡面ウェーハ又はエピタキシャルウェーハの表面原子濃度を,全反

射蛍光 X 線分析法(TXRF)によって定量する方法について規定する。

この方法は,次の元素分析に適用する。

−  原子番号が 16 (S)から 92 (U)までの元素

−  表面原子濃度が 1

× 10

10

atoms/cm

2

から 1

× 10

14

atoms/cm

2

までの汚染元素

− VPD 試料前処理法を用いる場合は,表面原子濃度が 5

× 10

8

 atoms/cm

2

から 5

× 10

12

 atoms/cm

2

までの汚

染元素

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 14706:2000

,Surface chemical analysis - Determination of surface elemental contamination on

silicon wafers by total-reflection X-ray fluorescence (TXRF) spectroscopy (IDT)


2

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS B 9920

  クリーンルームの空気清浄度の評価方法

備考 ISO 

14644-1:1999

,Cleanrooms and associated controlled environments - Part 1: Classification of air

cleanliness

が,この規格と一致している。

JIS Z 8402-2

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 2 部:標準測定方法の併行精度及

び再現精度を求めるための基本的方法

備考 ISO 

5725-2:1994

,Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results - Part 2:

Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard measurement

method

が,この規格と一致している。

3. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

3.1 

全反射  入射線が物質の界面で完全に反射する現象。

備考  入射する X 線に対するシリコンの屈折率は,1 よりも小さい。表面に対してすれすれの角度で

入射する X 線は,その視射角と同一の角度で表面から全反射する。

3.2 

視射角  入射 X 線が試料表面となす角度。

参考  視射角が正しい用語であるが,一般的には入射角も使われる。

3.3 

臨界角  試料本体からの蛍光 X 線強度の視射角に対する依存性をプロットした曲線において,最初

の変曲点に当たる視射角。

3.4 VPD-TXRF

法  表面の汚染元素をいわゆる VPD 法によって回収した後乾燥し,生じた乾燥こん(痕)

を TXRF で分析する方法。ここで,VPD 法とは,ウェーハ表面の酸化物を酸分解し,残留した不揮発性物

質を液滴(通常は超高純度ふっ化水素酸)を用いて回収する方法である。

なお,すべての工程において,環境からの汚染は最小限になるよう配慮する。

3.5 

擬似ピーク  シリコンウェーハ表面の汚染元素に起因しないにもかかわらず検出されるピーク。

参考  見掛け上の不純物ピークとも呼ばれている。

備考  擬似ピークは,検出器又は X 線光路に使用される材料中に含まれる元素に起因する。擬似ピー

クは,入射 X 線が直接散乱したり,反射したりした X 線が予期せぬ元素に当たることによって

発生する。この現象は,測定誤差を増大させる。擬似ピークは,汚染レベルが 10

11

atoms/cm

2

以下の試料を分析する際に深刻な影響を及ぼす。

4. 

略語

FWHM  (full width at half maximum)

  半値全幅

RM (reference

material)

  標準物質

SSD

(solid state detector)

  半導体検出器

TXRF (total-reflection

X-ray

fluorescence)

  全反射蛍光 X 線

参考 TXRF は,一般には total-reflection X-ray fluorescence spectroscopy  までの略語として用いられ,

全反射蛍光 X 線分析法を示す。

VPD

(vapor phase decomposition)

  気相分解

参考  当初は,酸蒸気を用いた気相分解法であったが,蒸気を使わず直接液滴で酸化膜を溶かしなが

ら残留不揮発成分を回収する方法も,広義で VPD と呼ばれる。


3

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

5. 

原理  試料に X 線を照射すると,試料を構成する元素から元素特有のエネルギーをもつ蛍光 X 線が発

生する。この蛍光 X 線の強度は,試料中の各元素の量に比例する。

X

線を全反射条件で試料に入射させると,散乱 X 線の強度が減少する。このとき,シリコンウェーハ表

面部分に存在する元素(表面上に付着した原子を含む)の蛍光 X 線はより強く励起する。これによって,

信号/バックグラウンド比(S/B)及び信号/ノイズ比(S/N)のよい蛍光 X 線スペクトルを得ることができる。

検出限界は,原子番号,励起エネルギー,光子フラックス,検出器分解能,励起された X 線のエネルギ

ーバンド幅,装置固有のバックグラウンドレベル,積分時間及びブランク値に依存する。一定条件で分析

したときの検出限界値は,分析対象となる元素の原子番号によって 2 けた以上変化する。

備考  測定深さは視射角によって変化するが,フィルム状汚染の場合には通常 5 nm 以下である。測定

領域は直径約 10 mm であるが,X 線検出器と試料との相対位置関係によって変化する。粒子状

汚染の場合の蛍光 X 線収率は,粒子の大きさ,分布及び構成元素によって変化する。

6. 

装置

6.1 

TXRF

装置として最低限必要な構成は,次による。

X

線源,モノクロメータ,3 次元に移動可能な試料台,X 線検出器(SSD)及び信号処理用コンピュー

タ。

6.2 

入射 X 線として用いる単色 X 線。

6.3 

蛍光 X 線検出器は,Mn-K-L

II,III

ラインを FWHM 200 eV 以下の分解能で分析できるもの。

参考  Mn-K-L

II,III

は MnK

α

とも呼ばれる。

6.4 

試料台は,視射角を 0 mrad (0°)から 8.7 mrad (0.5°)の範囲で,

± 0.17 mrad (0.01°)以内の精度で制御で

きるもの。

6.5 

試料室は,雰囲気を必要に応じて減圧,又はヘリウム若しくは窒素で置換できるもの。

7. 

試料の調製環境及び測定環境

7.1 

試料の調製及び測定を行う環境(例えば,浮遊微粒子,温度,湿度)は,JIS B 9920 

クラス 4  と同等

以上でなければならない。

備考  測定したい元素と同じ元素を含む浮遊微粒子が,試料表面に付着すると測定誤差の増大の原因

となる。

7.2 

装置を設置してある場所の機械的振動はできるだけ小さくし,5

× 10

–3

 m/s

2

 (0.5 Gal)

を上回ってはな

らない。

備考  機械的振動は.検出系のエネルギー分解能を悪化させ,結果として検出限界及びピーク分離能

を低下させる。

8. 

校正用参照試料群

8.1 

信頼性の高い校正を行うための参照試料群(RMs)

として,

参照元素で故意に汚染させた故意汚染参

照試料群と,参照元素を付着させないブランク参照試料の 2 種類を用いる。ブランク参照試料は,故意汚

染参照試料調製の汚染レベルを決定するために用いる(

附属書 参照)。


4

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

8.2 

故意汚染参照試料群は,シリコンウェーハ表面に参照元素を一定量均一に付着させて調製する。故

意汚染参照元素は,

Ni

又は Fe とする。

故意汚染参照試料の参照元素の表面原子濃度は,

約 1

× 10

12

 atoms/cm

2

とする(

附属書 参照)。

8.3 

参照元素の故意汚染参照試料群表面への付着形態は,アングルスキャン測定で確認する(

附属書 

照)。

8.4 

故意汚染参照試料群の表面の参照元素量は,信頼性の高い定量分析法で決定しなければならない(

属書 参照)。

8.5 

ブランク参照試料は,鏡面ウェーハ又はエピタキシャルウェーハでなければならない。ブランク参

照試料の表面汚染元素は,検出限界以下でなければならない。ブランク参照試料の結晶方位は,故意汚染

参照試料群と同じでなければならない。

8.6 

故意汚染参照試料群とブランク参照試料とは,同じ容器内に保管する。

9. 

安全  この測定方法では,X 線を使用するため,装置から発生する X 線を人体のいかなる部分にも照

射しないようにすることが必す(須)である。特に,X 線の光路に手及び指をさらさないこと並びに散乱し

た二次 X 線照射から目を防護することが重要である。X 線に関する安全法規及び基準を遵守する。

10. 

測定方法

10.1 

測定準備

10.1.1 

測定試料は,すべて鏡面ウェーハ又はエピタキシャルウェーハでなければならない。

10.1.2  VPD-TXRF

法では,環境からの汚染を最小限にして,試料表面汚染元素を酸の液滴で回収し,乾

燥する(

附属書 参照)。

10.1.3 

校正用の測定を含めた一連の測定において,試料は TXRF 装置の試料台上で同一の結晶方位でなけ

ればならない。

10.1.4 

視射角は,臨界角の 25  %から 75  %の間に設定する。

備考1.  粒子状汚染では,その形状によっては,視射角が低すぎると誤差が大きくなる。

2.

臨界角は,

入射 X 線のエネルギーによって決まる。

9.67 keV (W-L

II

-M

IV

)

では 3.20 mrad (0.18°),

17.4 keV (Mo-K-L

II,III

)

では 1.78 mrad (0.10°),11.4 keV (Au-L

II

-M

IV

)

では 2.72 mrad (0.16°)となる。

参考  W-L

II

-M

IV

,Mo-K-L

II,III

及び Au-L

II

-M

IV

は,それぞれ WL

β1

,MoK

α

及び AuL

β1

とも呼ばれる。

10.1.5 

次の測定条件を設定する。

a)

回転対陰極を使用する場合は,X 線の励起電圧は 30 kV 以上,励起電流は 200 mA 以上及び積分時間

は 500 s 以上とする。

b) Mo

又は W 陽極封入 X 線管球の場合は,X 線の励起電圧は 30 kV 以上,励起電流は 40 mA 以上及び積

分時間は 500 s 以上とする。

c)

もし,X 線の検出強度が強すぎる場合には,励起電流を下げて適切なカウント数になるように調節し

なければならない。

10.1.6 

試料の中心を検出器の中心に合わせる。試料を回転させて蛍光 X 線を測定し,擬似ピークが最小

になる入射方位を探す。その後の測定は,できるだけ同じ入射方位で実施する。試料中心部以外の試料位

置で,擬似ピークを最小にする最適な入射方位を設定できない TXRF 装置の場合には,表面マッピングデ

ータの解釈には十分注意する必要がある。

10.2 

検量線の作成


5

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

10.2.1 

ブランク参照試料を測定し,蛍光 X 線積分強度を求める。

10.2.2 

故意汚染参照試料を 10.2.1 と同一条件で測定する。VPD-TXRF 法では,故意汚染参照試料の乾燥

こん(痕)の中心を検出器の中心直下に置く。

10.2.3 

ブランク参照試料の参照元素に相当するピークの蛍光 X 線の積分強度が,故意汚染参照試料群の

参照元素の蛍光 X 線積分強度に対して 10  %未満であることを確認する。

もし,ブランク参照試料の積分強度が,故意汚染参照試料群の積分強度の 10  %以上になっていれば,

故意汚染参照試料及びブランク参照試料の両方を廃棄して,新たな故意汚染参照試料及びブランク参照試

料を調製する。

なお,この確認は適切な間隔で行う。

10.2.4 

次の a)又は b)の手順によって参照元素からの X 線積分強度を求める。

a)

測定されたディジタル信号を数値処理にてスムージングを行う。

測定値からバックグラウンドを差し引いたX線積分強度を求める。

b)

測定値に最もよく一致するガウス関数を求める。次にガウス関数のピーク高さと FWHM とから積分

強度を求める。

10.2.5 

検量線(参照元素の X 線積分強度に対する表面原子濃度のプロット)を引く。検量線は,原点を

通らなければならない。

10.3 

試験試料の測定

10.3.1 10.1

で規定する方法によって試験試料を測定する。VPD-TXRF 法を使った場合には,回収液の乾

燥こん(痕)の中心を検出器の中心直下に置く。

10.3.2 10.2

で規定する方法で,汚染元素からの X 線積分強度を求める。

2

本以上の蛍光 X 線ピークが重なった場合には,ピーク分離を行って対象元素の X 線の積分強度を求め

る。

備考1.  目的元素の測定の繰返し性及び再現性は,使用した入射 X 線の種類によって異なる。

2. 

入射 X 線の視射角が設定値からずれると測定誤差が大きくなる。

3. 

試料の表面粗さが大きくなると測定誤差が増大する。

4. 

VPD

乾燥こん(痕)から得られる値は,乾燥こん(痕)の形状及び含まれる元素に大きく依

存する。

11. 

結果の表示

11.1 

計算方法  各汚染元素ごとの表面原子濃度 C

m

は,10.の測定方法によって得られた結果並びに式(1)

及び式(2)を用いて計算する。

s

s

I

C

K

=

 (1)

R

m

m

S

I

K

C

×

=

 (2)

ここに,

K:  10.2.5 で求めた検量線の傾き

C

S

:  参照元素の表面原子濃度,atoms/cm

2

I

S

:  参照元素からの蛍光 X 線の積分強度,counts/s (cps)

C

m

:  試験試料の汚染元素の表面原子濃度,atoms/cm

2

I

m

:  試験試料の汚染元素からの蛍光 X 線の積分強度,

counts/s (cps)

S

R

:  相対感度係数,これは各元素間の感度の差を補正


6

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

備考  参照元素以外の相対感度係数 S

R

を正確に求めるため,これらと異なる 2 種類以上の元素をもつ

試料の測定がよく行われる。この結果を用いると,理論的な相対感度係数を用いずに直接その

元素の検量線を引くことができる。

相対感度係数は,参照試料群を用いた前記検量線から求めるか,又は

附属書 に記載の方法

によって求めることができる。

11.2 

ブランクの補正  10

11

 atoms/cm

2

未満の表面原子濃度での測定では,装置固有のブランクが無視でき

なくなることがある。実際の表面原子濃度は,試験試料から求められた表面原子濃度 C

m

から同じ結晶方

位で汚染のないウェーハを使用して,10.1 及び 10.2 に規定の測定条件と 11.1 の計算手順で求めた表面原子

濃度 C

0

とを差し引いて補正しなければならない。

12. 

精度  この規格に規定する手順を基にして国際共同試験が,日本,ヨーロッパ及び米国の 15 機関によ

って実施された。配布された試料は 4 試験試料と 1 参照試料とからなる。15 機関から 17 組の測定結果が

得られた。併行精度と再現精度は JIS Z 8402-2 に則して計算され,結果は

附属書 に記載した。

13. 

試験報告書  試験報告書の記載項目は,次による。

a)

試験試料を特定できる情報

b)

使用した X 線源の種類,例  W 回転対陰極

c)

使用した励起 X 線,例  W-L

II

-M

IV

d)  X

線源の励起電圧,例  30 kV

e)

X

線源の励起電流,例  200 mA

f)

使用した視射角,例  1.8 mrad (0.10°)

g)

積分時間,例  500 s

h)

参照試料群の調製方法,例  SC1 浸せき法(

附属書 参照)

i)

参照試料群元素名(Ni 又は Fe)及びその表面原子濃度,例  Ni 1.05

× 10

12

atoms

/cm

2

j)

試験試料の測定位置,例  ウェーハ中心

k)

使用した校正方法,例  10.2.4 の a)又は 10.2.4 の b)

l)

試験試料から検出された各元素名及びその表面原子濃度


7

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

附属書 A(参考)参照試料群

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

A.1 

本体の故意汚染参照試料群は,SC1(standard cleaning solution 1:水,アンモニア水及び過酸化水素

からなるシリコンウェーハ洗浄液)浸せき法又はスピンコート法によって,Ni 又は Fe を表面原子濃度約

10

12

 atoms/cm

2

に付着させて調製する(

附属書 参照)。

A.2 

清浄度の高いクリーンルームに測定装置を設置している場合は,SC1 浸せき法によって調製した Fe

参照試料群を用いることが望ましい。

A.3 

日常の測定においては,Ni 参照試料群の使用が一般的である。

A.4 

参照試料群は,各ロット又は各バッチから 1 枚又はそれ以上調製する。

A.5 

同一ロット又は同一バッチの試料は,表面原子濃度が同一であるとみなす。

A.6 

故意汚染参照試料群の校正方法については,

附属書 に記載する。

A.7 

VPD-TXRF

測定方法の参照試料群は,既知量の汚染元素を含む液滴を,疎水性の鏡面ウェーハ又は

エピタキシャルウェーハ上に載せて乾燥し,乾燥こん(痕)としたものを用いる。

A.8 

VPD

の回収率は,ほぼ 100  %とみなす。


8

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

附属書 B(参考)相対感度係数

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

B.1 

相対感度係数は,

図 B.1 に示したモデルから計算できる。

 

ここに,

Ω

立体角

φ

視射角

Ψ

取出し角

t: X 線侵入深さ

 B.1  TXRF 概念図

薄い微小領域

Δ

から発生する元素 A の測定スペクトル L の X 線強度⊿I

L

は,次の式による。

]}

cosec

)

/

[(

{

exp

4

1

)

/

(

)

/

(

cosec

)

/

]}(

cosec

)

/

[(

{

exp

L

M

L

A

A

A

P

M

P

,

A

A

P

M

P

M

P

,

0

L

ψ

ρ

ρ

µ

π

δ

ω

γ

γ

ρ

µ

ρ

µ

φ

ρ

ρ

µ

φ

ρ

ρ

µ

λ

λ

λ

λ

λ

λ

t

g

w

t

t

I

I

,

,

,

,

×

=

··· (B.1)

ここに,

I

0,

λ

P

波長

λ

P

の入射 X 線強度

(

μ

/

ρ

)

M,

λ

P

試料 M に入射する X 線の質量吸収係数[2]

ρ

試料 M の密度

w

A

試料中の元素 A の質量分率

(

μ

/

ρ

)

A,

λ

P

元素 A に入射する X 線の質量吸収係数

γ

A

元素 A の当該殻の吸収端におけるジャンプ比[2]

ω

A

元素 A の当該殻の蛍光収率[2, 3, 4]

g

L

測定されたスペクトル L の相対遷移確率[5]

(

μ

/

ρ

)

M,

λ

L

試料 M に対する波長

λ

L

における測定スペクトル

L

の質量吸収係数

深さ の値が非常に小さいと仮定すると,

1

]}

cosec

)

/

[(

{

exp

P

M

=

φ

ρ

ρ

µ

λ

t

,

1

]}

cosec

)

/

[(

{

exp

L

M

=

ψ

ρ

ρ

µ

λ

t

,


9

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

全反射における入射と反射の二重励起を考慮すると式(B.1)は,次のように表される。

φ

ρ

π

δ

ω

γ

γ

ρ

µ

λ

λ

cosec

4

1

)

/

(

2

L

A

A

A

,

A

A

,

0

L

P

P

t

g

w

I

I

=

(B.2)

深さ の値が非常に小さいと仮定しているので,

w

A

ρ

t = C

A

 [A

r,A

/N

A

] (B.3)

ここに,

C

A

元素 A の表面原子濃度

A

r,A

元素 A の原子質量

N

A

アボガドロ数

式(B.2)及び式(B.3)から

L

A

A

A

A

A

A

r,

,

0

A

L

A

1

)

/

(

cosec

)

N

/

(

4

2

P

P

g

A

I

C

I

S

ω

γ

γ

ρ

µ

φ

π

δ

λ

λ

=

=

,

したがって,相対感度係数 S

R

は,次の式による。

RM

RM

r,

RM

RM

RM

,

RM

A

A

r,

L

A

A

A

,

A

RM

A

R

RM

1

)

/

(

1

)

/

(

P

P

E

A

g

E

A

g

S

S

S

=

=

λ

λ

λ

ω

γ

γ

ρ

µ

ω

γ

γ

ρ

µ

 (B.4)

ここに,

A

r,RM

は,参照元素の相対原子質量

E

A

E

RM

は,半導体検出器内のそれぞれの波長

λ

L

λ

RM

に対する減衰係数

 

上の式は,試料が均一な密度と平滑な表面とをもち,発散のない単色

X

線が使用され,また,存在する

ほかの元素による多重散乱や励起がないという仮定に基づいている。

B.2 

これらのパラメータが未知である場合,又は概略の表面原子濃度だけが要求される場合には,参照

元素を

Ni

としてまとめた

表 B.1 又は表 B.2 を用いる。

B.3 

表 B.1 は,入射

X

線として

W-L

II

-M

IV

12.5 µm

厚の

Be

窓を付けた半導体検出器とを用いて計算し

S

R

である。

表 B.2 は,入射

X

線として

Mo-K-L

II,III

12.5 µm

厚の

Be

窓を付けた半導体検出器とを用い

て計算した

S

R

である。これらと異なった条件(例えば,

Au

陽極,カーボンフィルタを用いるなど)では,

(B.4)

から

S

R

を計算しなければならない。

 B.1  W-L

II

-M

IV

の各元素の相対感度係数表

原子番号

16 17 18 19 20 21 22

スペクトル S-K-L

II,III

 Cl-K-L

II,III

 Ar-K-L

II,III

 K-K-L

II,III

 Ca-K-L

II,III

 Sc-K-L

II,III

 Ti-K-L

II,III

S

R

 0.0225

0.0369

0.0563

0.0826 0.117 0.168 0.225

原子番号

23 24 25 26 27 28 29

スペクトル V-K-L

II,III

 Cr-K-L

II,III

 Mn-K-L

II,III

Fe-K-L

II,III

 Co-K-L

II,III

 Ni-K-L

II,III

 Cu-K-L

II,III

S

R

  0.302 0.402 0.517 0.659 0.850 1.000 1.237

原子番号

30 33 42 46 47 50

スペクトル Zn-K-L

II,III

 As-L

III

-M

IV,V

 Mo-L

III

-M

IV,V

Pd-L

III

-M

IV,V

Ag-L

III

-M

IV,V

Sn-L

III

-M

IV,V

S

R

 1.512

0.0045

0.0440

0.0819

0.0930

0.146


10

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

 B.2  Mo-K-L

II,III

の各元素の相対感度係数表

原子番号

16 17 18  19 20  21  22

スペクトル S-K-L

II,III

 Cl-K-L

II,III

 Ar-K-L

II,III

 K-K-L

II,III

 Ca-K-L

II,III

 Sc-K-L

II,III

 Ti-K-L

II,III

S

R

 

0.0194 0.0321 0.0488  0.0731  0.105  0.153  0.207

原子番号

23 24 25  26 27  28  29

スペクトル V-K-L

II,III

 Cr-K-L

II,III

 Mn-K-L

II,III

Fe-K-L

II,III

 Co-K-L

II,III

 Ni-K-L

II,III

 Cu-K-L

II,III

S

R

 

0.276 0.373 0.483  0.641 0.813  1.000  1.242

原子番号

30 33 42  46 47  50  73

スペクトル Zn-K-L

II,III

 As-K-L

II,III

 Mo-L

III-

M

IV,V

Pd-L

II

-M

IV,V

Ag-L

III

-M

IV,V

Sn-L

III

-M

IV,V

 Ta-L

III

-M

IV,V

S

R

 

1.538 2.445 0.0412 0.0777 0.0894 0.142  2.253

原子番号

74 78 79  80 82  92

スペクトル W-L

III

-M

IV,V

 Pt-L

III

-M

IV,V

 Au-L

III

-M

IV,V

Hg-L

III

-M

IV,V

Pb-L

III

-M

IV,V

U-L

III

-M

IV,V

S

R

 

2.566 3.643 3.734  4.015 5.023  5.574

B.4 

装置条件によっては,補正係数を適用してもよい。

B.5 

相対感度係数を用いる代わりに,独自の参照試料を用いた検量線を作ってもよい。

B.6 B.5

のような検量線を用いた場合には,適切な間隔で参照試料群を再校正しなければならない。


11

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

附属書 C(参考)参照試料群の調製[5]

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

C.1 TXRF

用参照試料群の要求事項

TXRF

は高感度な分析法であり,他の分析法に比べて標準物質上の

元素濃度が極めて低く,わずかな汚染を受けても標準物質は使用不可能になる。このため,永久に使用で

きる標準物質は存在せず,その都度新しい標準物質を調製し校正して用いる必要があるので,容易に調製

及び校正可能な参照試料群(標準物質)が望ましい。

励起

X

線が照射する試料表面の照射面積及びフラックス密度は,視射角によって大きく変化し,また,

検出器の信号強度は,試料と

X

線検出器との相対位置関係に依存する

[6]

。参照試料群の校正に際して,

TXRF

分析が行われた位置だけの領域に存在する汚染元素を定量分析する方法はない。したがって,信頼

性の高い参照試料群を調製する方法としては,参照元素をウェーハ全面に均一に付着させる方法が望まし

い。また,これら以外に,長期間にわたる品質の安定も要求される。

上記の要求条件を満足する参照試料群を調製する方法として,

SC1

浸せき法

[IAP

(immersion in alkaline

hydrogen peroxide solution)

としても知られている。

] [7,8]

及びスピンコート法

[9]

がある。スピンコート法は

元素が粒子状に付着する傾向がある。他の方法としては,マイクロドロップ法

[6]

も挙げられる。ただし,

マイクロドロップ法は,ウェーハ表面上の一部分に参照元素を付着させる方法であり,従って,試料表面

の参照元素の濃度は面内均一ではない。

C.2 

参照試料群用シリコンウェーハ  参照試料群の調製に用いるシリコンウェーハ基板に要求される汚

染表面原子濃度は,

10

10

 atoms/cm

2

未満とする。

16M DRAM (dynamic random-access memory)

用又はそれ以

上の品質のウェーハが適切である。

ウェーハの結晶方位が異なれば擬似ピークが生じる条件が変わる

[10]

。したがって,参照試料群基板と

して用いる鏡面ウェーハ又はエピタキシャルウェーハの結晶方位は,試験試料と同一にすることが望まし

い。

C.3 

参照元素  参照元素としては,

X

線発生効率が高い遷移金属が望ましい。このうち

Ni

及び

Fe

を次

の理由で推奨する。

a)

  X

線源として

W-L

II

-M

IV

線を用いた場合,散乱した

W-L

II

-M

IV

線のエスケープピークが

Cu

ピークに重

なる。これはピーク分離過程で誤差が生じる原因になる。

b)

  X

線源として

W-L

II

-M

IV

線を用いた場合,散乱した

W-L

II

-M

IV

線及びコンプトンピークが

Zn

ピークに

重なる。これは,ベースラインの引き方によって誤差が生じる原因になる。

c)

国際共同試験の結果から,

Fe

Ni

も比較的安定であることが示された。すなわち,

Fe

Ni

も均一な

フィルム状に付着し,自然酸化膜中に存在している

[11]

d)

 Fe

を含む微粒子が空気中に存在することは一般的であり,これがウェーハ表面に落下したり,検出器

の窓に付着したりすると擬似ピークの発生原因となる。

したがって,

Fe

参照試料群には,他の元素,例えば,

Ni

よりも慎重な取扱いが要求される。

なお,国際共同試験では,すべての参加機関で

Fe

参照試料群は汚染されていなかったことが確認でき


12

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

ている。

e)

参照元素として

Co

V

,又は

Mn

を用いることに関しては,それらの元素が自然酸化膜にどのように

影響するか知られていない。さらに,これら元素の自然酸化膜の内外での挙動も知られていないし,

これらの参照試料群の精度は国際共同試験でも検証していない。

C.4 

照試料群の調製方法

C4.1 SC1

浸せき法  最初にウェーハ表面原子濃度が

10

10

 atoms/cm

2

以下になるように洗浄する。次に,参

照試料群元素が自然酸化膜中に一定量付着するように,

所定濃度の参照元素のイオンを含む

SC1

洗浄液

(

水,

アンモニア水,過酸化水素の体積比が

5

0.1

1

1)

にウェーハを浸せきして,参照元素を一定量付着させ

る。

溶液中のアンモニア濃度が適切でないと,例えば,

Ni

など元素によっては均一に付着できないときがあ

る。均一に表面付着させるには,体積比

5

0.25

1

を推奨する。

SC1

洗浄液は,自然酸化膜のエッチングと生成が同時に進むので,自然酸化膜の厚みが一定に維持され

ながら溶液中の汚染元素が自然酸化膜中に取り込まれるという特徴がある。

C4.2 

スピンコート法[9]  最初に,ウェーハ表面を親水性で,表面原子濃度が

10

10

 atoms/cm

2

以下になるよ

うに洗浄する。

次に,

参照元素のイオンを一定量含む酸性液滴をウェーハ表面全体に広がるように乗せる。

そのまま参照元素がウェーハ表面に分布するよう一定時間放置してからスピン乾燥を行う。

この方法によって表面汚染元素は,ウェーハ面内に均一に分布する。同時に

2

元素以上付着させること

もできる。

C4.3 

マイクロドロップ法[6]  最初に,ウェーハ表面を疎水性で,表面原子濃度が

10

10

 atoms/cm

2

以下にな

るように洗浄する。

次に,

参照元素のイオンを既知量を含む酸性液滴をウェーハ上に滴下して乾燥させる。

付着した元素の表面濃度は,液滴の濃度及び体積によって決まる。蛍光

X

線強度は,乾燥こん(痕)と

検出器との相対位置関係によって大きく変化することに留意すべきである

[6]

。また,乾燥こん(痕)の径

も強度に影響する

[11](

附属書 参照

)

C.5 

参照試料群の校正  参照試料群は,調製後できるだけ早く校正を行う。

SC1

浸せき法又はスピンコ−ト法で調製したウェーハは,自然酸化膜中に含まれる元素を

VPD

法で回収

し,

AAS, ICP-MS

又はその他の適切な方法で校正する

(

附属書 参照

)

Ni

も含めて,ウェーハ表面の参照元素を酸化膜中からふっ化水素酸で直接回収すると,ふっ化水素酸液

中に存在する汚染元素が妨害することがある。このため自然酸化膜をふっ化水素酸蒸気で溶解して参照元

素を回収する。

また,放射化分析も用いられている。この方法は,放射化後の環境汚染,例えば,

VPD

試料調製やその

後の分析操作に起因するような汚染の影響を回避することができる。

重イオン後方散乱法を含むラザフォード後方及び前方散乱法は,直接参照試料群を校正することができ

る方法である。

マイクロドロップ法によって調製した参照試料群に付着した元素の表面濃度は,その液滴の濃度及び体

積によって計算できるので校正する必要がない。正確な計算方法については,SEMI 規格 M33 に記載され

ている。


13

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

C.6 

推奨する参照試料群

SC1

法の場合は,

10

11

 atoms/cm

2

から

10

13

 atoms/cm

2

の濃度範囲でウェーハ面内

及び深さ方向分布が良好な故意汚染参照試料を調製することができる。さらに,実質的に同一な故意汚染

参照試料群を一度に

25

枚調製することができる。

スピンコート法の場合は,付着した元素の深さ方向分布は一定ではない。これは定量結果の誤差の原因

にはなるが,しかし,スピンコート法による試料は,国際共同試験において満足すべき再現性を示した。

マイクロドロップ法の場合は,位置合せ誤差が蛍光

X

線強度の誤差の原因になる。さらに,故意汚染参

照試料上での参照元素の分布と測定試料の元素の分布とが通常は異なっており,このことも誤差の原因に

なる。しかしながら,この方法は簡単であり低表面原子濃度に対応できる。

C.7 

参照試料群の保管及び寿命  故意汚染参照試料群は,ブランク参照試料と同一の容器で,かつ,

TXRF

装置と同一の環境で保管しなければならない。

これらの注意にもかかわらず,測定中に参照試料群に浮遊微粒子が付着することがある。

容器に,保管中に自然酸化膜が成長したり炭化水素が付着することがある。

故意汚染参照試料及びブランク参照試料の調製後の偶発的汚染レベルをブランク参照試料のバックグラ

ウンド補正後の定量値から推定する。もし,ブランク参照試料の参照元素の汚染レベルが故意汚染参照試

料群の表面原子濃度の

10

%以上になった場合,故意汚染参照試料群及びブランク参照試料が,有効寿命

を超えたとみなして交換すべきである。

なお,通常期待される参照試料群の寿命は

6

か月以下と考えられる。

C.8 

注意事項  シリコンウェーハ表面の汚染には,粒子状汚染とフィルム状汚染とがあることに留意す

べきである。例えば,

Zn

は両方の形態が起り得る。蛍光

X

線強度は,汚染の物理状態及び深さに依存す

る。粒子状汚染の元素レベルと

VPD

法による乾燥こん(痕)の汚染量とをフィルム状付着の故意汚染参照

試料を使って定量すると実際よりも高めの数値になる。しかしながら,未知試料の分析に対しては最も妥

当な定量方法である。


14

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

附属書 D(参考)VPD-TXRF 法

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

D.1 

概要  標準

TXRF

法は,

10

10

 atoms/cm

2

から

10

13

 atoms/cm

2

の範囲で有効である。

VPD-TXRF

を使用

することによって,実用的な測定範囲を

5

× 10

8

 atoms/cm

2

から

5

× 10

12

 atoms/cm

2

に向上させることができ

る。

VPD-TXRF

法は,汚染元素をウェーハ表面全体から回収し,それを小さな残さ状に付着させて

TXRF

で分析する。

D.2 

汚染元素の回収  汚染元素はウェーハ表面の自然酸化膜を分解して回収する。これは,鏡面ウェー

ハ又はエピタキシャルウェーハ表面を

VPD

容器内でフッ化水素酸蒸気に曝すか,

又はウェーハ表面をフッ

化水素酸液滴で走査することによって行われる。

フッ化水素酸処理した表面は疎水性になる。これによって,ウェーハ表面の液滴はウェーハ表面で球状

になり,接触角は

1.05 rad (60

°

)

を超える。そのため液滴は集まりやすくなる。別の方法として,

1

滴のフ

ッ化水素酸又はフッ化水素酸

 +

硝酸を容器とウェーハの間に挟み込ませることによって,ウェーハ表面

全体を一気に酸に曝す方法もある

[13]

。薬品類は,超高純度で作業環境は

ISO Class 4

以上で行わなければ

ならない。得られた液滴は,

AAS

又は

ICP-MS

法で分析することも可能である。

参考

 ICP-MS

(高周波プラズマ質量分析法又は誘導結合型プラズマ質量分析法とも言う)は,

AAS

(原子吸光分析法)に比べて高感度であるが,分析対象元素である

Fe

がキャリアガスの

Ar

スペクトル干渉を受けるので,分析装置及び方法に配慮しなければならない。

AAS

ICP-MS

の分析については,JIS K 0121 原子吸光分析通則と JIS K 0133 高周波プラズマ質量分析通則が

参考になる。

備考

汚染元素の回収に関する特許は各国に申請されている。JIS は,これら特許の存在,有効性及

び適用範囲に関する権威ある又は包括的な情報は与えられない。この規格の使用者は,これら

の特許の存在と侵害の危険性は各自の責任によることを助言する。

D.3 

乾燥こん(痕)の作製  回収した液滴は,汚染元素を回収したシリコンウェーハ表面上で乾燥する

か,又は新たに疎水性にした別のウェーハ上で乾燥する。

VPD-TXRF

法の定量精度は,乾燥こん(痕)の

形状(面積及び高さ)に依存し,小さい程精度はよくなる。よく知られているように,疎水性のシリコン

ウェーハは,クリーンルーム内の浮遊微粒子,化学物質などを強く引き付け付着させやすい性質がある。

液滴の乾燥には,減圧又は常温で清浄な不活性ガス流が取り扱える乾燥装置を使用することを推奨する。

D.4 TXRF

による測定

D.4.1 

乾燥こん(痕)の大きさ  乾燥こん(痕)は小さい。国際共同試験で用いられた乾燥こん(痕)の

直径は,

350

µm

,高さは,

50 nm

であった。

D.4.2 

乾燥こん(痕)位置の検出  乾燥こん(痕)の正確な位置を記録しておかないと乾燥こん(痕)を

検出することが非常に難しくなるので,

TXRF

装置が搭載しているサーチシステムを使用するか硝酸でス

ポットマークを付けて乾燥こん(痕)の位置を検出しやすくする方法が行われている。


15

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

D.4.3 

乾燥こん(痕)の形状効果  乾燥こん(痕)が大きいと測定誤差が増大する。さらに,相異なる金

属元素の塩が分離して,これらの元素が不均一に分布することがある。この不均一性は,特に,多元素汚

染の場合に分析精度がより悪化する原因になる。


16

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

附属書 E(参考)視射角設定

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

E.1 

理想試料における TXRF アングルスキャン[13]  シリコン鏡面ウェーハのような理想的な試料を使

用して,

Mo-K-L

II,III

X

線を入射させた

TXRF

アングルスキャン測定例を,

図 E.1 に示す。ここで,特に重

要なのは,表面原子濃度が同一であるにもかかわらず粒子状汚染とフィルム状汚染とでは,アングルスキ

ャン曲線に相違がでることである。約

1 mrad (0.06°)

では,同一表面原子濃度の粒子状汚染とフィルム状汚

染とでは,蛍光

X

線強度に非常に大きな差が生じている。

1.3 mrad (0.07°)

では,両者の間にほとんど差が

ない。この角度は,

2

種類の汚染タイプのアングルスキャン曲線が交差するので,

“クロスオーバー角”と

呼ばれることがある。

このクロスオーバー角の重要性は,参照試料及び未知試料のアングルスキャンのことを考慮すれば明ら

かである。ここで,参照試料のアングルスキャンが

図 E.1 のフィルムタイプであると仮定する。もし,未

知試料のアングルスキャン曲線も

図 E.1 のフィルム状(被膜又はスパッタされた)であれば,定量にどの

入射角を用いてもよい。しかしながら,未知試料が

図 E.1 の粒子状(残さ)であれば,図 E.1 のクロスオ

ーバー角での測定だけ正確な定量ができることになる。もし,この場合,測定が低角度,例えば,

1 mrad (

論臨界角の

56

)

で行えば,

図 E.1 の視射角

1 mrad

における信号強度比から見積もると誤差は約

2.5

倍に

なる。さらに,低角度で測定すると誤差は

5

倍以上になる。

図中の番号を以下に示す。

1

:フィルム状汚染

2

:粒子状汚染

3

:バルク汚染

図 E.1  蛍光 X 線積分強度の視射角依存性を示す実験曲線

蛍光

X

積分

強度

(A

.U.)

視射角(mrad)


17

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

実際の分析では,未知試料の汚染レベルが低いのでその蛍光

X

線の強度は非常に小さく,アングルスキ

ャンによって付着形態をチェックするのは困難である。このため低視射角度を用いたからといって定量に

大きな誤差が入ったか否かは必ずしも確認できるわけではない。

理想的な試料では,正確な定量が可能となる唯一の視射角度は,クロスオーバー角であるので,この角

度の使用が推奨される。しかし,実際の参照試料群では,アングルスキャン測定を行っても,常に

図 E.1

のフィルム状のアングルスキャンと同一の曲線になるとは限らず,いくらかの広がりをもつことが多い。

この場合,クロスオーバー角は範囲をもち,概略

1.2 mrad (

理論臨界角の

67

)

から

1.5 mrad (

理論臨界角

84

)

の間となる。

E.2 

フィルム状汚染のアングルスキャン[6, 15]  測定深さは,

X

線強度が

1/e

に減少する侵入深さと定義

されている。

侵入深さは

X

線エネルギー,

視射角及び表面物質の電子密度で決まる。

シリコン表面では

5 nm

未満である。汚染元素の蛍光

X

線強度は視射角によって異なる。

図 E.2 は,

SC1

浸せき法で調製した

3

類の

Ni

参照試料群からの蛍光

X

線である

Ni-K-L

II,III

X

線のアングルスキャン曲線である。

Ni-1

は約

10

11

atoms/cm

2

Ni-2

は約

10

12

  atoms/cm

2

及び

Ni-3

は約

10

14

  atoms/cm

2

である。アングルスキャン曲線は,各々

の最大値で規格化している。

この曲線は付着したフィルム状の中でも差があることを示している。

Ni-3

は,

NiSi

析出物が粒子状に生成しているものと考えられる。

図 E.3 には,

  3

機関で測定した同一試料を用いた

アングルスキャン測定例を示す。各機関間でのアングルスキャン曲線には差がないことが分かる。

図中の番号を,以下に示す。

1

Ni-1

  約

10

11

atoms/cm

2

2

Ni-2

  約

10

12

atoms/cm

2

3

Ni-3

  約

10

13

atoms/cm

2

図 E.2  SC1 浸せき法で調製した異なる表面原子濃度をもつ Ni 参照試料群のアングルスキャン曲線

蛍光

X

積分

強度

(A

.U.)

n

視射角(mrad)


18

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

 E.3  アングルスキャン測定時の X 線積分強度の再現性

E.3 

粒子状汚染のアングルスキャン[12]  シリコン表面での

VPD

乾燥こん(痕)は,数ミクロンの高さ

がある場合がある。したがって,入射

X

線は乾燥こん(痕)に侵入し,かつ,シリコンウェーハ表面で反

射する。

図 E.4 は高さが異なる乾燥こん(痕)からの蛍光

X

線のアングルスキャン曲線である。臨界角以

下での全反射条件での励起では,

試料表面上に

X

線の定在波が視射角に応じた周期で生じることによって,

蛍光

X

線強度の視射角依存性に種々の振動が生じている。

図 E.4  残さ高さの影響

E.4 

視射角設定  視射角設定は高角度側,すなわち,臨界角の

75

%が望ましく,これは実際のシリコン

表面は,粒子状及びフィルム状の両方で覆われているためである。

VPD-TXRF

での視射角設定も通常の

TXRF

と同じにする。しかしながら,このことに関して,この規格作成段階では理論的に明快に説明でき

ていない。

蛍光

X

積分

強度

(A

.U.)

en

視射角(mrad)

機関 I 
機関 III
機関 IX

蛍光

X

線積

分強度

(A

.U

.)

表面下 
10nm

視射角(mrad)

残さ高さ


19

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

附属書 F(参考)国際共同試験結果

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

F.1 

概要  この規格に記載する方法の精度を評価するため,

1995

7

月から

9

月にかけて国際共同試験

が行われた。この計画に日本,ヨーロッパ及び米国から合計

15

機関が参加した。

シリコンウェーハの試験試料

4

枚及び参照試料

1

枚を各機関に配布した。各試験試料及び参照試料は各

別々の容器に入れた。偶発的な汚染を防ぐために,スポークアンドハブ法による共同試験とした。

15

機関

から

17

組の測定データが得られた。

測定データの統計解析は, JIS Z 8402-2 に従って実施した。

参考  スポークアンドハブ法とは,同一と見なされる複数の試料を参加機関に分配し,並行して分析

することで機関間でのクロスチェックを行う方法である。

F.2 

試験試料及び参照試料群  各機関に配布した分析試料の内訳は,

SC1

浸せき法によって

Ni

又は

Fe

で故意に汚染した

3

(

測定水準

1

2

3)

及びマイクロドロップ法によって

Fe (

測定水準

4)

又は

Ni (

測定水

5)

を,同一ウェーハ上に付着させた1枚である。検量線を作成する参照試料は

SC1

浸漬法によって

Ni

を付着させて作った。配布に先立ち参照試料と各試験試料は

VPD-AAS

法によって定量した。

すべての参加機関には参照試料

(Ni 0.85

× 10

12

  atoms/cm

2

)

の表面原子濃度が公開されたが,試験試料の

4

枚については公開しなかった。

故意汚染の内容の詳細を,

表 F.1 にまとめた。

表 F.1  汚染の詳細

測定水準

元素

不純物の表面濃度

1 Ni

0.11

× 10

12

 atoms/cm

2

2 Fe

0.91

× 10

12

 atoms/cm

2

3 Fe

0.047

× 10

12

 atoms/cm

2

4 Fe

1.08

× 10

12

atoms (

液滴 10

µL 中)

5 Ni

1.03

× 10

12

 atoms (液滴 10 µL 中)

F.3 TXRF

分析手順  最初に,まず参照試料を一回測定して検量線を引く。試験試料は

1

3

3

日間

測定し定量する。これらのデータは,

“定量データ”と称する。参照試料の元素は

Ni

である。参照元素と

して

Fe

の有効性についても検討した。

Fe

を付着した試験試料

(

測定水準

2)

を参照試料として定量計算した。

このデータは,以下,

“シミュレーションデータ”という。

F.4 

統計解析

F4.1 

全般  測定の安定性,測定中に偶発的な汚染が発生してないこと及び試料の均一性を確認した後,

JIS Z 8402-2

の原則に従って併行精度及び再現精度を計算した。


20

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

F4.2 

外れ値の統計解析  JIS Z 8402-2 に従って,マンデル(

Mandel

)の方法によって検定した。この検定

では,

5

%外れ値(

straggler

)又は

1

%外れ値(

outlier

)はなかった。続いて,JIS Z 8402-2 に従って,グ

ラッブズ(

Grubbs

)の方法によって

99

%の信頼性で検定した。この検定で,一つの試験試料中

2

個のデ

ータが

1

%外れ値として除外された。

F4.3 

併行精度及び再現精度の計算  併行精度及び再現精度を求めるため,定量データ及びシミュレーシ

ョンデータを JIS Z 8402-2 に従って処理した。

F.5 

統計解析結果

F.5.1 

定量データの統計解析結果を

表 F.2 に示す。再現精度のデータには,試験試料間の不均一性が含ま

れることに留意しなければならない。

表 F.2  測定データの併行精度及び再現精度

測定水準

機関数

p

平均値

m

(

× 10

12

 atoms/cm

2

)

併行精度

s

r

(

× 10

12

 atoms/cm

2

)

再現精度

s

R

(

× 10

12

 atoms/cm

2

)

1 15  0.105

0.015

0.037

2 17  1.026

0.120

0.272

3 17  0.094

0.017

0.036

4 15  1.454

0.121

0.897

5

14

1.370 0.106 0.811

F.5.2 

シミュレーションデータの統計解析結果を

表 F.3 に示す。機関間再現性のデータには,試験試料間

の不均一性が含まれることに留意しなければならない。

 F.3  シミュレーションデータの併行精度及び再現精度

測定水準

機関数

p

平均値

m

(

× 10

12

atoms/cm

2

)

併行精度

s

r

(

× 10

12

atoms/cm

2

)

再現精度

s

R

(

× 10

12

atoms/cm

2

)

1 15  0.114  0.016  0.045

2

17 a

a

a

3

17

0.086 0.013 0.032

4 16  1.260  0.114  0.845

5

16

1.271 0.109 0.764

備考  表中の は,測定水準 2 (Fe)の試験片を参照試料として使用する。

次のように,測定水準 2 (Fe)の試験片を参照試料として使用して得られた定量結果を統計解析した。

a)

ある機関での Fe 参照試料は,その機関の結果だけに使用する。

b) Fe

参照試料の表面原子濃度は,0.91 × 10

12

 atoms/cm

2

と仮定する。

c)

相対感度係数は,Ni 参照試料による定量値及び Fe 参照試料測定値から算出する。

d)

検量線は,3 日間各 3 回の Fe 参照試料の蛍光 X 線強度の平均値から計算する。

e)

検量線を用いて測定水準 1,3,4,5 の表面原子濃度を定量する。


21

K 0148

:2005 (ISO 14706:2000)

参考文献

[1]

W. H. M

C

M

ASTER

, N. K. D

EL

. G

RANDE

, J. H. M

ALLETT

 and J. H. H

UBBELL

:  Compilation of X-Ray Cross 

Sections, Section 2, Rev. 1, University of California Livermore, USA, Atomic Energy Commission Rep.

UCRL-50174 (1969).

[2]  M. O. K

RAUSE

J. Phys. Chem. Ref. Data

8

, 307 (1979).

[3] W.

B

AMBYNEK

et al.Rev. Mod. Phys.,

44

, 716 (1972).

[4]  CRC Handbook of Chemistry and Physics, 75th edition, edited by D. R. L

IDE

, 10-278 (1995).

[5] UCS Standard: Test Method for Measuring Surface Contamination on Silicon Wafers by Total Reflection X-Ray 

Fluorescence Spectroscopy, Ultra-Clean Technology, Vol. 8, No. 1, 44-82 (1996).

[6]  H.  K

ONDO

, J. R

YUTA

, E. M

ORITA

, T. Y

OSHIMI

 and Y. S

HIMANUKI

: Quantitative Analysis of Surface

Contaminations on Si Wafers by Total Reflection X-ray Fluorescence, Jpn. J. Appl. Phys.,

31

, L11-13 (1992).

[7]  Y. M

ORI

, K. U

EMURA

, K. S

HIMANOE

 and T. S

AKON

: Adsorption Species of Transition Metal Ions on Silicon

Wafer in SC-1 Solution, J. Electrochem. Soc.,

142

, 3104-3109 (1995).

[8]  Y. M

ORI

, K. S

HIMANOE

 and T. S

AKON

: A Standard Sample Preparation Method for the Determination of Metal

Impurities on a Silicon Wafer by Total Reflection X-ray Fluorescence Spectrometry, Anal. Sci.,

11

, 499-504

(1995).

[9]  M. H

ORAI

, T. N

ARIDOMI

, Y. O

KA

, K. M

URAKAMI

, S. SUMITA, N. F

UJINO

 and T. S

HIRAIWA

: A Method of

Quantitative Contamination with Metallic Impurities of the surface a Silicon Wafer, Jpn. J. Appl. Phys.,

27

,

L2361-2363 (1988).

[10]   K. Y

AKUSHIJI

, S. O

HKAWA

, A. Y

OSHINAGA

 and J. H

ARADA

: Main Peak Profiles of Total Reflection X-ray

Fluorescence Analysis of Si (001) Wafers Excited by Monochromatic X-ray Beam W-L

β (I), Jpn. J. Appl. Phys.,

31

, L2872-2876 (1992).

[11]   R.

K

LOCKENKÄMPER

,

J.

K

NOTH

,

A.

P

RANGE AND

H.

S

CHWENKE

: Total-Reflection X-Ray Fluorescence

Spectroscopy, Anal. Chem., Vol. 64, No. 23, 1115A (1992).

[12]   M.

B.

S

HABANI

,

T.

Y

OSHIMI AND

H.

A

BE

: Low-Temperature Out-Diffusion of Cu from Silicon Wafers,

J. Electrochemical Soc., Vol. 143, No. 6, 2025-2029 (1996).

[13]   W.

B

ERNEIKE

,

J.

K

NOTH

,

H.

S

CHWENKE AND

U.

W

EISBROD

: Surface analysis for Si-wafers using total

reflection X-ray fluorescence analysis, Freseius Z. Anal. Chem.,

333

, 524 (1989).

[14] P.

E

ICHINGER

,

H.

J.

R

ATH AND

H.

S

CHWENEKE

Applications of Total Reflection X-ray Fluorescence Analysis for 

Metallic Trace Impurities on Silicon Wafer Surfaces, Semiconductor Fabrication: Technology and Metrology,

American Society for Testing and Materials, STP 990, 305-313 (1989).