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K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人大阪科学技術センター (OSTEC) /

財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本

工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために ISO/FDIS 14707 : 2000 Surface chemical

analysis

−Glow discharge optical emission spectrometry (GD-OES)  −Introduction to use を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,

このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登

録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 0144

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)  安全


日本工業規格

JIS

 K

0144

: 2001

 (

14707

: 2000

)

表面化学分析−

グロー放電発光分光分析方法通則

Surface chemical analysis

Glow discharge optical emission spectrometry (GD-OES)

Introduction to use

序文  この規格は,2000 年に発行された ISO/FDlS 14707 Surface chemical analysis−Glow discharge optical

emission spectrometry (GD-OES)

−Introduction to use を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更するこ

となく作成した日本工業規格である。

グロー放電発光分光分析方法は,固体試料の元素成分を定量するために用いられる。GD-OES はバルク分

析か,深さプロファイル分析に使用される。バルク分析の場合は,深さ方向の元素成分の変化は無視でき

ると仮定する。

これに対し,

深さプロファイル分析の主目的は深さ方向の組成変化を記録することである。

GD-OES

によって分析できる層の厚さは,数 nm から約 100

µm の範囲である。

一般の機器分析にいえることであるが,GD-OES 分析の良し悪しは機器の調整方法と操作の仕方による。

この規格は GD-OES 分析によって可能な限り最良の品質を得るために守らなければならない標準的な方法

を述べるものである。

1.

適用範囲  この規格は,グロー放電発光分光分析方法(以下,GD-OES という。)を、バルク分析か,

深さプロファイル分析に適用する場合の指針を示すものである。この指針では,固体試料だけについて述

べられ,粉末・ガス試料又は液体の分析には言及しない。今後発行される GD-OES の個別規格と一体とな

って測定機器と測定方法を規定するものである。

今までに多くのグロー放電源が開発されてきたが,この規格に述べる指針は例としてグリム (Grimm)

タイプグロー放電発光源について述べる。その理由は,現時点においてグリムタイプの機器がグロー放電

発光源として多く使用されているからである。しかし,ここに述べられる指針は同じく他の形式の放電発

光源,例えば,マーカス (Marcus) タイプにも同様に適用できるもので,グリムタイプの機器はあくまで

も例である。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO/FDIS 14707

  Surface chemical analysis − Glow discharge optical emission spectrometry

(GD-OES)

−Introduction to use (IDT)


2

K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって、その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。

)を適用する。

ISO 3497 : 1990, Metallic coatings

−Measurement of coating thickness−X−ray spectrometric methods

JIS Z 8402-1

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 1 部:一般的な原理及び定義

備考  ISO 5725-1 : 1994, Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part 1 :

General principles and difinitions

が,この規格と一致している。

JIS Z 8402-2

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 2 部:標準測定方法の併行精度及

び再現精度を求めるための基本的方法

備考  ISO 5725-2 : 1994, Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part 2 :

Basic methods for the determination of repeatability and reproducibility of a  standards

measurement

が,この規格と一致している。

JIS Z 8402-3

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 3 部:標準測定方法の中間精度

備考  ISO 5725-3 : 1994, Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part 3 :

Intermediate measured of the precision of a standard measurement method

が,この規格と一致

している。

JIS Z 8402-4

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 4 部:標準測定方法の真度を求め

るための基本的方法

備考  ISO 5725-4 : 1994, Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part 4 :

Basic methods for the determination of the trueness of a standard measurement method

が,この

規格と一致している。

ISO 6955 : 1982 Analytical spectroscopic methods

−Flame emission, atomic absorption and atomic

fluorescence

−Vocabulary

3.

概要

3.1

測定原理  GD-OES による分折は,次の操作で成り立っている。

a)

一般に,装置及び分析条件に適した大きさをもつ平板又はディスク状の分析試料の調製(10∼100mm

の円形・長方形試料も可能である。

b)

グロー放電プラズマ中で起こるイオンスパッタリングとエネルギー伝達過程によって決まる元素の原

子化と励起。

c)

分析種の特性スペクトル線の発光強度の測定(深さプロファイルの場合には,放電開始からの時間と

ともに発光強度を記録する。

d)

既知の組成の参照試料を用いた校正による,試料に含まれる分析種の量の決定(深さプロファイル分

析においては,スパッター深さも既知の組成とスパッター速度の参照試料を用いた校正によって決定

される。

3.1.1

GD-OES

の原理  GD-OES の模式図の例を,図 に示す。GD-OES は,発光源としてグロー放電部

をもつ。グロー放電部は不活性ガス,通常アルゴン,が入った真空部で構成されている。この不活性ガス

中に置かれた陽極と陰極の間に 500V から 1 000V の制御した高電圧をかけたときにグロー放電プラズマは

持続する。分析対象の固体試料が陰極として働く。


3

K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

図 1  GD-OES 系の模式図

グロー放電下で,試料はイオンスパッタリングによって原子化する。プラズマ中で形成される不活性ガ

スイオンは,プラズマ電場によって陰極表面に向けて加速される。イオンが試料表面に衝突したとき,そ

の運動エネルギーが試料表面の原子に伝わり,その表面原子の一部がプラズマ中に放出される。プラズマ

中にスパッターされた試料中の原子は,電子や他の粒子との非弾性衝突を繰り返し,励起される。励起さ

れた分析種原子の大部分は,元素特有の波長の光を発して低エネルギー電子状態へ脱励起する。この発光

は適切な光学・電気機器を使って変換され分析信号となる。多元素を同時測定するために,通常ポリクロ

メーター(多元素同時検出型分光器)が使用される。ポリクロメーターに設定されていないスペクトル線

を測定するために,スキャニングモノクロメーター(走査型分光器)が設置されていることもある。金属・

メタロイド及び非金属を問わず,通常周期律表のほとんどすべての元素が検出できる。

3.2

装置  装置は,最低限次の要素で構成されている。

a)

グロー放電発光部。

b)

光伝送,分光器及び光検出器を含む光学系。

c)

グロー放電部と分光器の制御システム,及びデータ収集と計算のためのシステム。


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K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

3.2.1

グロー放電発光源  グリム型のグロー放電発光部の概略を,図 に示す。発光部には幾多の改良が

なされてきたが,基本原理は図に示すものと異なってはいない。3.1 で示したように,試料は陰極として用

いられる。陽極は,内径が 2.5∼8mm の管状のものである。陽極の先端面と陰極表面の間の距離は,一般

に 0.1∼0.3mm である。このため,イオンスパッターは陽極の内径におおよそ等しい直径をもった試料表

面の円状の領域に限られる。

図 2  グロー放電源の一例(グリムタイプ)

グロー放電発光源を操作するためには,幾つかの周辺機器が必要になる。周辺機器は,電源,一つ又は

二つの真空排気系,不活性ガス源,制御した方法でガスを導入する器具,及び真空計からなっている。冷

却水を循環させた金属ブロックなどの冷却機構が,薄い試料に対して必要になる場合がある。

3.2.1.1

放電源パラメータ  グロー放電発光器は直流 (dc) か高周波 (rf) モードで操作する。dc 電圧の上

に rf 電圧を重ね合わせるなど,これら二つのモードの組合せも報告されている。

a)

直流電源では,電気的パラメータとして放電電流 (5mA∼200mA)  と電圧 (400V∼2 000V) が適切で

ある。電気的パラメータのほかに、機器の特性に対して他のパラメータも重要である。それらは,陽

極の内径 (2.5mm∼8mm),  ガスの種類と純度(例えば,99.999%以上のアルゴン)

、ガス流量(0.2l/min

∼0.3l/min,下の備考参照),及び試料の物理的性質(例えば,二次電子放出効率とスパッタリング収

率)である。これらのすべての因子の複合的な効果により,グロー放電の分光化学的な特性が決まる。

一般に,一定の電圧と電流を得るために,ガス流量は実時間とともに変えることを推奨する。例とし

て,低合金鋼の直流の GD-OES バルク分析に対する典型的な操作条件は,内径 4mm の陽極を用いた

場合,0.25l/min のアルゴン流速で,600V∼1 000V の放電電圧,30mA∼60mA の放電電流である。

備考  放電ガス流速が放電源の操作圧力を制御する実際的な方法であると考えられているが,その推

奨範囲は,放電源ごとに異なる特有のものである。ここではグリムランプについて言及する。


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K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

b)

高周波グロー放電の典型的な条件は,直流と同じ範囲のアルゴン流速,放電の電力と電圧である。

GD-OES

装置の電気的なパラメータとして,

印加電力又は印加する RMS 電圧のいずれかを測定する。

前者の場合には,印加電力は,高周波電源によってグロー放電システムに加えられる電力である。ケ

ーブル,冷却システムなどでの電力損失のために,実効電力は一般に印加電力よりも低い(すなわち,

電力はグロー放電そのもので消耗する)

。同様に,後者の場合にも,測定される電圧は,実効放電電圧

の正確な表示でない可能性がある。高周波電源は周波数が固定型か可変型のものである。いずれの場

合も,周波数は,一般に 3MHz と 41MHz の間である。一般的な固定周波数は,13.56MHz,27.12MHz

及び 40.68MHz である。

導電性の試料以外に,高周波 GD-OES によって,非導電性の試料の分析も可能である。試料表面を

スパッタする速度は,一般に,50nm/s∼150nm/s の範囲である。これらの試料に対しては,印加する

高周波電圧は一般に導電性試料の場合よりも高い。

3.2.1.2

放電源/分光器のインターフェース  励起した試料の原子から放出される光は,レンズやミラー

を介して分光器の入口スリットへ導かれる。200nm より短い波長をもった光(すなわち,真空紫外光)を

用いる場合には,グロー放電源から検出器までの全体の光学的な経路における酸素分子を十分になくさな

ければならない。これは,酸素分子が 200nm より短い領域に非常に強い吸収帯をもつからである。窒素(又

はアルゴン)などの適切な純ガスで系を置換することにより,又は 0.01Pa 以下の圧力に光学経路を真空排

気することによって,酸素を光学系から取り除くことができる。放電源と分光器を分離する窓(レンズ)

を定期的に清掃しなければならない。

3.2.2

光学系  一般的な装置は,20∼50 元素の固定チャンネルをもった多元素同時検出型分光器(例え

ば,ダイレクトリーダー又はポリクロメーター)を装備している。また,走査型分光器(モノクロメータ

ー)を多元素同時検出型分光器と併用することも一般的に行われている。多元素同時検出型又は逐次検出

型分光器のいずれにおいても,スペクトルバンドパス,すなわち,分光器の有効スペクトル分解能は,装

置の回折格子の分散と幾何学的スリット幅で決まる。電荷結合素子 (CCD) 又は電荷注入素子 (CID) など

のアレー型検出器を用いる場合は,検出器の広範なスペクトル検出を行うために,特殊な分光器配置が必

要である。

3.2.3

光電検出及び測定装置  多くのグロー放電分光器は,信号検出のための光電子増倍管を備えている。

最適な性能,すなわち,信号強度,感度,検出能を達成するには,低暗電流と最大量子効率をもつ光電子

増倍管が必要である。さらに,非線形応答や数え落としを避けるために,光電子増倍管のゲインを正しく

選択しなければならない。

この光電子増倍管のゲインは,分析元素の濃度が異なる試料群を用いて,最も低濃度でも十分な感度が

得られ,一方最も高濃度でも検出器の数え落としが起きないように調整する。データの保存や評価のため

には,増幅された検出器の出力をアナログ/デジタル変換器によってデジタル化し,コンピュータに転送

する。

3.3

機器の検定 (Verification)   可能な限り最良の分析結果を出すためには,分光器及びそのシステムに

接続するすべての装置の性能を検定することが必要である。機器納入の際に機器メーカーによる検定がな

されていない場合は,自ら検定を行う必要があるとともにその後も,定期的検定を行う必要がある。検査

すべき主な部分は,グロー放電源,光学系及び電気測定装置である。

3.3.1

グロー放電源  適切な放電発光源パラメータ(3.2.1.1 参照)と試料(例えば鉄鋼試料)を使って,

次の事項を試験しなければならない。

a)

対象となるスペクトル線と連続バックグラウンド,又はプラズマガス線との強度比を使用して,放電


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K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

中のスパッタリングとプラズマ成分の安定性を確認する。

b)

試料を選択し,一定の放電条件下でスパッタリング速度を確認する。

c)

ガスの品質と真空系の密封性の確認。大気中に存在する元素を定量する場合,この確認は特に重要で

ある。

d)

陽極部の状態(例えば,陽極の先端面と試料表面の間隔)

3.3.2

光学系及び電気測定装置  次の事項について検定又は点検しなければならない。

a)

分光器の光学軸に対する発光源の配置(すなわち,入口スリットにおける放電源の結像)

b)

適切な試料(例えば,低合金鋼試料)を使い,使用する波長の範囲での分光器のスペクトル分解能,

及び波長調整の正確度と安定性を確認する。

c)

適切な期間にわたって測定を行い,グロー放電をオンオフしたときの検出器の読み出しの安定性。

4.

測定方法  検出限界,精確さ及び再現精度に対するグロー放電分光法の十分な分析能力を得るために,

測定は適切な放電条件下で行わなければならない。その適切な条件は,分析する試料の種類によっても異

なるが,次に述べる指針に従って分析する必要がある。

GD-OES

による定量分析は,次の手順で行う。

4.1

校正用試料の準備  校正手順の信頼性によって,得られる分析結果の精確さが決まる。発光分光分

析では,既知の組成の参照試料(標準物質か二次的標準試料)を用いるこどが必要である。参照試料の化

学組成又は冶金的処理方法は,測定対象試料のそれにできる限り類似していなければならない。分析元素

のスパッタリング速度と発光強度を分析成分濃度の関数として求めるために,参照試料を用いる。

試料の形状と寸法は,放電源の形状仕様によって異なる。少なくとも,試料は真空状態を保つためのシ

ーリング材(例えば,

図 のオーリング)の接触面を覆うのに十分な平たんさと面積が必要である。さら

に,その表面は良い真空を得るための滑らかさが必要である。正常な放電を持続するには,陽極の内壁と

先端面の付着物(スパッターされた試料)は清浄器具によって定期的に取り除かなくてはならない。この

ためにリーマーが通常使用される。

測定中に問題が起こらないように,適切な校正試料を用いて次の点を調べておかなくてはならない。

a)

定量する個々の元素の濃度範囲。

b)

試料又は放電ガスに起因する複数種の干渉スペクトル線の有無。

c)

バックグラウンド発光及びその時間的ゆらぎの寄与。

d)

深さ分析に対しては適切なスパッタリング速度及びデータ取り込み速度。

4.2

測定系の最適化  一般に,製造元が作成した操作手順書には,校正試料を用いて装置立ち上げのた

めに行ういろいろな操作が明記されている。通常,次の事項について示されていなければならない。

a)

グロー放電部への試料の装着と放電源の 0.1Pa オーダーの真空排気。

b)

適正な放電条件(例えば,ガスの流速又は圧力,供給電圧又は電流,若しくは電力と周波数)の設定。

c)

グロー放電の開始条件の選択。

d)

分析元素の波長の選択。

e)

信号強度の最適化のための,

入口スリット又は他の特定の光学部品の調整,

及び放電の安定性の評価。

一般に用いられるポリクロメーターについては,この手順は分光器又は装置のプロファイリングと呼

ばれる(深さプロファイリングと混同してはならない。

校正曲線が非線形となった場合,スペクトル線の干渉又は自己吸収の効果を調べなければならない。必

要に応じて,他のスペクトル線を選ばなければならない。


7

K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

4.3

測定結果の検証及び報告書  GD-OES における分析結果の信頼性は,次に述べる方法に従って明確

に検証することが求められる。

a)

少なくとも一つ以上の標準物質を基準として分析結果の妥当性を検証することが望ましい。すなわち,

GD-OES

で定量した分析元素の含有量が,適正な統計誤差の範囲内でその標準値と一致する必要があ

る(JIS Z 8402-1

23参照)。

b)

実際の分析においては,GD-OES で定量した試料の分析対象元素の含有量は,GD-OES 以外の分析方

法で求めた分析結果と比較することが望ましい。この場合の他の分析方法としては,測定対象となる

試料の分析元素/マトリックス組成を勘案して,信頼性の高い分析結果を得ることができると一般に

認められているものを使用することが理想的である。二つの分析方法で得られた結果を比較する場合

には,個々の分析方法における繰り返し精度(併行精度)及び再現精度について特に留意するべきで

ある[ISO 3497 : 1990 (E)  及び JIS Z 8402-1

23参照]。

GD-OES

においては,測定に使用した次の実験条件/パラメータを記録しておき,かつ,分析結果を報

告する際にはこれらを付記することを推奨する。

a)

励起源の種類(直流又は高周波)

b)

直流励起源の場合,放電電圧/電流 

c)

高周波励起源の場合,印加電力/反射電力,周波数(可能ならば,実効電力及びピーク電圧) 

d)

放電ガスの種類及び純度 

e)

ガス流速 

f)

ガス圧力(測定に使用した圧力計の種類及び位置) 

g)

陽極の形状及び寸法(特に内径) 

h)

測定時間又はスパッタリング時間 

i)

分折線の波長 

j)

分析元素の含有量 

k)

検出限界 

l)

測定の繰返し精度(併行精度) 

m)

スパッタリング量及び深さ 


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附属書 A(参考)  安全

A.1

概要  GD-OES の安全については,今まで公文書に記されておらず,この方法に関して特に法規又は

推奨法はないが,装置操作者とその周囲の安全のために,

次のような多くの注意を払わなければならない。

a)

高圧電源の使用法と装置の接地

b)

高周波の使用法

c)

圧縮ガス容器の使用と保管方法 

d)

操作前・中の安全点検 

A.2

高圧電源の使用法と装置の接地  電気配線は,法規に従って行わなければならない。特に,装置の接

地には注意を払い,接地の有効性も点検しなければならない。試料を取り扱うときには,試料と陽極の間

の高電圧は切っておかなければならない。

A.3

高周波の使用法  高周波による危害についての知識が不足している場合には,すべての電磁波をでき

るだけ少なくしなければならない。機器が過度の電気的干渉を起こさないように,かつ,過敏にならない

ようにする必要がある。欧州電磁的両立性指導要項 (89/336/EEC) が 1989 年 5 月に採択されており,1992

年 1 月 1 日に実施されている。これは,欧州におけるほぼすべての電気,電子装置に適用されている。

A.4

圧縮ガス容器の使用と保管方法  圧縮ガス容器は,特定機関によって定期的に点検されなければなら

ない。容器を使用し保管する場所は,直射熱から離れた通気性の良いところであり,係員が安全点検のし

ゃすい実験室外部の場所であることが望ましい。容器には減圧弁を備えていなければならない。二つ以上

の容器が使用又は隣接して保管されている場合には,使用中の容器に目印を付けておかなければならない。

同じ容器で二つ以上の機器に供給するときには,使用している機器を常に明示しなくてはならない。

容器を使用するごとに,その安全性を点検しなければならない。実験室を最後に出る者は容器が完全に

閉まっていることを確認しなければならない。

A.5

操作前・操作中の安全点検  すべての安全装置が機能しているかどうか装置使用前に確認しなければ

ならない。グロー放電の開始前と開始後しばらくは,十分な真空状態が保たれるよう,ガスの流速と圧力

の安全性を点検しなければならない。


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K 0144 : 2001 (ISO/FDIS 14707 : 2000)

JIS

原案作成委員  構成表(平成 12 年 3 月 31 日現在)

氏名

所属

(委員長)

吉  原  一  紘

科学技術庁金属材料技術研究所精密励起場ステーショ

(副委員長)

一  村  信  吾

電子技術総合研究所極限技術部

(委員)

志  水  隆  一

大阪大学大学院工学研究科

工  藤  正  博

成蹊大学工学部計測数理工学科

合  志  陽  一

国立環境研究所

福  田  安  生

静岡大学電子工学研究所

浅  川  敏  郎

通商産業省工業技術院標準部材料規格課

大  場  正  幸

財団法人日本規格協会技術部

伊  藤  高  明

財団法人日本規格協会技術部

薄  木  智  亮

住友金属工業株式会社

大  堀  謙  一

株式会社堀場製作所

奥  村  豊  彦

日本電子株式会社

柿  田  和  俊

株式会社日鐵テクノリサーチ

小  田  照  巳

ISO/TC 201/SC 6

セクレタリー(分析工業会内)

梶  原  和  夫

ソニー株式会社

河  合  健  一

河合企画

B. V. Crist

XPS International

源  内  規  夫

株式会社コベルコ科研

小  林      尚

アルバック・ファイ株式会社

篠  山  哲  明

株式会社島津製作所

鈴  木      茂

新日本製鐵株式会社

鈴  木  峰  晴 NTT アドバンステクノロジ株式会社

田  中  彰  博

アルバック・ファイ株式会社

田  沼  繁  夫

株式会社ジャパンエナジー中央研究所

林      俊  一

新日本製鐵株式会社

久  本  泰  秀

株式会社日立製作所

日野谷  重  晴

住友金属工業株式会社

古  川  洋一郎

電気化学工業株式会社

本  間  芳  和 NTT 物性科学基礎研究所

三  浦      薫

株式会社トクヤマ

村  山  順一郎

住友金属テクノロジー株式会社

吉  岡  芳  明

株式会社松下テクノリサーチ

(事務局)

菊  地  諄  一

財団法人大阪科学技術センター付属ニューマテリアル

センター

小委員会  構成表(平成 12 年 3 月 31 日現在)

氏名

所属

(主査)

鈴  木      茂

新日本製鐵株式会社

(幹事)

柿  田  和  俊

株式会社日鐵テクノリサーチ

(委員)

我  妻  和  明

東北大学金属材料研究所

浅  田  正太郎

株式会社島津製作所

石  橋  耀  一

鋼管計測株式会社

薄  木  智  亮

住友金属テクノロジー株式会社

河  野  久  征

理学電気工業株式会社

山  本      公

川崎製鉄株式会社

(オブザーバー)

山  下  泰  生

愛宕物産株式会社

(事務局)

菊  地  諄  一

財団法人大阪科学技術センター付属ニューマテリアル

センター