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K 0109

:2014

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  一般事項

2

4

  分析方法の種類及び概要

3

5

  試料ガス採取方法

3

5.1

  試料ガス採取

3

5.2

  試薬及び試薬溶液の調製

3

5.3

  器具及び装置

4

5.4

  採取操作

6

5.5

  試料ガスの採取量

7

6

  分析用試料溶液及び試料ガスの調製

8

6.1

  ガスクロマトグラフ法の場合

8

6.2

  4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法の場合

8

7

  定量方法

8

7.1

  ガスクロマトグラフ法

8

7.2

  4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法

12

8

  分析結果の記録

14

8.1

  分析値のまとめ方

14

8.2

  記録項目

14

附属書 A(規定)イオン電極法

18

附属書 B(規定)イオンクロマトグラフ法

23

附属書 C(参考)ガスクロマトグラフ法に用いる試料採取方法

28


K 0109

:2014

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

環境測定分析協会(JEMCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工

業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工

業規格である。

これによって,JIS K 0109:1998 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


  

日本工業規格

JIS

 K

0109

:2014

排ガス中のシアン化水素分析方法

Methods for determination of hydrogen cyanide in flue gas

1

適用範囲

この規格は,排ガス中のシアン化水素を分析する方法について規定する。この規格において,排ガスと

は,化学反応,燃焼などに伴って煙道,煙突,ダクト(以下,これらをダクトという。

)などに排出される

ガスをいう。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0095

  排ガス試料採取方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフィー通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0122

  イオン電極測定方法通則

JIS K 0127

  イオンクロマトグラフィー通則

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS K 8034

  アセトン(試薬)

JIS K 8044

  三酸化二ひ素(試薬)

JIS K 8085

  アンモニア水(試薬)

JIS K 8102

  エタノール(95)

(試薬)

JIS K 8121

  塩化カリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS K 8318

  p-トルエンスルホンクロロアミドナトリウム三水和物(試薬)

JIS K 8355

  酢酸(試薬)

JIS K 8374

  酢酸鉛(II)三水和物(試薬)

JIS K 8443

  シアン化カリウム(試薬)

JIS K 8495

  p-ジメチルアミノベンジリデンロダニン(試薬)

JIS K 8500

  N,N-ジメチルホルムアミド(試薬)

JIS K 8548

  硝酸カリウム(試薬)

JIS K 8550

  硝酸銀(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)


2

K 0109

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JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8588

  アミド硫酸アンモニウム(試薬)

JIS K 8622

  炭酸水素ナトリウム(試薬)

JIS K 8625

  炭酸ナトリウム(試薬)

JIS K 8646

  デキストリン水和物(試薬)

JIS K 8799

  フェノールフタレイン(試薬)

JIS K 8830

  ウラニン(試薬)

JIS K 8906

  モリブデン(VI)酸二ナトリウム二水和物(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8953

  硫酸亜鉛七水和物(試薬)

JIS K 8960

  硫酸アンモニウム(試薬)

JIS K 9007

  りん酸二水素カリウム(試薬)

JIS K 9020

  りん酸水素二ナトリウム(試薬)

JIS K 9548

  3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8808

  排ガス中のダスト濃度の測定方法

3

一般事項

一般事項は,次による。

a)

化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

b)

排ガス試料採取に共通する一般事項は,JIS K 0095 による。

c)

ガスクロマトグラフィーに共通する一般事項は,JIS K 0114 による。

d)

吸光光度法に共通する一般事項は,JIS K 0115 による。

e)

イオン電極測定方法に共通する一般事項は,JIS K 0122 による。

f)

イオンクロマトグラフィーに共通する一般事項は,JIS K 0127 による。

g)

分析用に用いる水は,JIS K 0557 の 4.(種別及び質)に規定する A2 又は A3 のもの,又はこれらと同

等のものを用いる。

h)

試薬は,該当する日本工業規格がある場合には,その種類の最上級又は適切な品質のものを用いる。

ただし,該当する日本工業規格がない場合には,分析に支障のない品質のものを用いる。

i)

標準液は,トレーサビリティが確保されたもの又はそれを一定濃度に薄めたもののほか,各試験項目

で調製方法を規定するものを用いる。

j)

装置及び器具は,指定した機能を満足するものを用いる。

k)

シアン化水素の分析に用いた排ガス,排ガスの吸収液などは,有害なシアン化物イオンを含んでいる

ので,次亜塩素酸ナトリウム溶液で分解処理するか,シアン含有廃液として適切に処理する。

注記 1  トレーサビリティが確保された試薬としては,国家計量標準(計量法第 134 条)に規定する

JCSS マークを付けたものがある。

注記 2  この規格に示す vol ppm 及び mg/m

3

は標準状態[273.15 K(0  ℃)

,101.32 kPa]における体

積分率及び質量濃度である。

注記 3  ガスクロマトグラフィーとガスクロマトグラフ法とは同じ意味である。

注記 4  イオンクロマトグラフィーとイオンクロマトグラフ法とは同じ意味である。


3

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4

分析方法の種類及び概要

分析方法の種類及び概要は,

表 による。

表 1−分析方法の種類及び概要

分析方法の

種類

分析方法の概要

適用条件

要旨

試料採取

定量範囲

vol ppm

(mg/m

3

ガ ス ク ロ マ ト

グラフ法

試料ガスを熱イオン化検出器付

きガスクロマトグラフに直接導

入してクロマトグラムを得る。

注射筒法 0.2∼34.4

(0.3∼41.7)

7.1.1

による。

4- ピ リ ジ ン カ
ルボン酸-ピラ
ゾ ロ ン 吸 光 光

度法

試料ガス中のシアン化水素を吸

収液に吸収させた後,4-ピリジ
ンカルボン酸-ピラゾロン溶液

を加えて発色させ,吸光度を測

定する。

吸収瓶法

吸収液:水酸化ナトリウム溶
液(5 mol/L)

液量:50 mL

a)

×2 本

標準採取量:10 L

0.5∼8.6

b)

(0.6∼10.4)

7.2.1

による。

a)

  吸収瓶(容量 250 mL)を用いたときの吸収液量。

b)

  試料ガスを通した吸収液 100 mL を 250 mL に希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示した定量範囲は,

試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範囲から求めたものである。定量範囲を超える濃

度を測定する場合には,分析用試料溶液を定量範囲内に希釈して測定する。

なお,

表 の方法のほかに,附属書 にイオン電極法,附属書 にイオンクロマトグラフ法を規定し,

附属書 にガスクロマトグラフ法に用いる試料採取方法を記載する。

5

試料ガス採取方法

5.1

試料ガス採取

試料ガスの採取方法は,次による。

試料ガスの採取位置は,代表的なガスが採取できる点を選び,同一採取位置において,できるだけ時間

間隔を空けずに,通常 2 回以上試料ガスを採取し,それぞれ分析に用いる。

5.2

試薬及び試薬溶液の調製

5.2.1

試薬

試薬は,次による。

a)

三酸化二ひ素  JIS K 8044 に規定するもの。

b)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576 に規定するもの。

5.2.2

試薬溶液の調製

a)

吸収液  吸収液は,次による。

1)  4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法の場合  水酸化ナトリウム溶液(5 mol/L)とする。水

酸化ナトリウム 200 g をとり,水に溶かして 1 000 mL とする

1)

1)

  試料ガス中に塩素などの酸化性ガスが共存する場合は,三酸化二ひ素溶液[三酸化二ひ素

1 g に水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)10 mL を加え,加熱溶解したもの]1 mL を加えて

おく。この吸収液を使用した場合は,廃液に有毒なひ素化合物が含まれるので,その廃液

の取扱いに注意する。


4

K 0109

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b)

試薬溶液

1)

水酸化ナトリウム溶液(1 mol/L)  ガス洗浄瓶に入れるためのもので,水酸化ナトリウム 4 g を水

に溶かして 100 mL とする。

5.3

器具及び装置

5.3.1

吸収瓶

吸収瓶は,次による。

a)

4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法の場合  図 で例示する吸収瓶(250 mL)のうちいずれ

かを 2 個連結して用いる。

単位  mm  (  )内は 100 mL 用,(  )外は 250 mL 用

a)

  ガラスろ過板

b)

  ガラスボール形又は円筒形フィルター

c)

  枝管付きガラスフィルター 

ガラスろ過板,ガラスボールフィルター,ガラスフィルターの細孔は,JIS R 3503 に規定する細孔記号 1 又は 2 を

用いる。

図 1−吸収瓶の例

5.3.2

試料ガス採取装置

試料ガス採取装置は,次による。

a)

ガスクロマトグラフ法の場合  図 に例示する構成のものを用いる。


5

K 0109

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A:試料ガス採取管

E

1

,E

2

:シリコーンゴム管

I:乾燥管

B:保温材

F:吸収瓶(100 mL)

J:吸引ポンプ

C:ろ過材

G:流路切替三方コック

K:ガス洗浄瓶(100 mL)[水酸化ナトリウム溶液

D:ヒーター

H:注射筒

  (1 mol/L)を入れる]

図 2−試料ガス採取装置の例(ガスクロマトグラフ法)

図 の採取装置は,次の条件を備えていなければならない。

1)

試料ガス採取管(A)の材質は,排ガス中の腐食性ガスによって侵されず,測定対象物質が吸着し

ないもの,例えば,ステンレス鋼管,ほうけい酸ガラス管,石英ガラス管,四ふっ化エチレン樹脂

管などを用いる。

2)

試料ガス中にダストなどが混入することを防ぐため,試料ガス採取管(A)の先端又は適切な位置

に適切なろ過材(C)を詰める。ろ過材(C)は,排ガス中の成分と化学反応を生じない材質のもの,

例えば,シリカウール,無アルカリガラスウールを用いる。

3)

試料ガス中の水分が凝縮することを防ぐため,試料ガス採取管(A)からシリコーンゴム管(E

1

までの間を 120  ℃程度に加熱する。

4)

試料ガス採取管(A)からシリコーンゴム管(E

1

)までの加熱される接続部分は,ステンレス鋼管,

ほうけい酸ガラス管,ふっ素ゴム管,シリコーンゴム管,四ふっ化エチレン樹脂管などを用いる。

5)

装置各部を接続する場合にガス漏れがないように組み立てる。


6

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b)  4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法の場合  図 に例示する構成のものを用いる。

A:  ろ過材

J: 乾燥管

B:  試料ガス採取管

K

1

,K

2

: 流量調節コック

C:  試料ガス採取口

L: 吸引ポンプ

D:  温度計

M: 湿式ガスメーター

E

1

,E

2

:  ヒーター

N: 温度計

F

1

,F

2

:  吸収瓶(容量約 100 mL 又は 250 mL)

O: マノメーター

G:  フランジ

P

1

,P

2

: 流路切替三方コック

H:  ガス洗浄瓶[水酸化ナトリウム溶液

Q: 水銀マノメーター

  (1 mol/L)50 mL を入れる。]

R: バイパス

図 3−試料ガス採取装置の例(4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法)

図 の採取装置は,次の条件を備えていなければならない。

1)

試料ガス採取管(B)の材質は,排ガス中の腐食性ガスによって侵されず,測定対象物質が吸着し

ないもの,例えば,ステンレス鋼管,ほうけい酸ガラス管,石英ガラス管,四ふっ化エチレン樹脂

管などを用いる。

2)

試料ガス中にダストなどが混入することを防ぐため,試料ガス採取管(B)の先端又は適切な位置

に適切なろ過材(A)を詰める。ろ過材(A)は,排ガス中の成分と化学反応を生じない材質のもの,

例えば,シリカウール,無アルカリガラスウールを用いる。

3)

試料ガス中の水分が凝縮することを防ぐため,試料ガス採取管(B)から流路切替三方コック(P

1

までの間を加熱できる構造とする。配管はできるだけ短くし,水分が凝縮するおそれがある場合に

は,採取管から流路切替三方コック(P

1

)の間を 120  ℃程度に加熱する。

4)

試料ガス採取管(B)から流路切替三方コック(P

1

)までの加熱される接続部分は,ステンレス鋼

管,ほうけい酸ガラス管,ふっ素ゴム管,シリコーンゴム管,四ふっ化エチレン樹脂管などを用い

る。

5)

装置各部を接続する場合にガス漏れがないように組み立てる。

5.4

採取操作

採取操作は,次による。


7

K 0109

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a)

ガスクロマトグラフ法の場合  ここに示す装置の記号は,図 による。

1)

吸収瓶(容量 100 mL)

(F)を用い,吸収液は入れない。

2)

吸引ポンプ(J)を作動させて,流路切替三方コック(G)を切り替え,試料ガス採取管(A)から

吸収瓶(F)内を試料ガスで置換する。

3)

流路切替三方コック(G)を全方向(水平方向及び上方向)に開く。

4)

注射筒(H)を用いて試料ガスの吸引と排気とを数回繰り返し,注射筒(H)内を試料ガスで十分置

換した後,注射筒(H)内に試料ガスを採取する。

5)

試料ガスは,必要に応じて適当な容量の捕集袋に移し替えて保存又は輸送に用いるか,又は 0.2∼5

mL の注射筒を用い,必要量採取後,手早く注射針を装着し分析に用いる。

なお,捕集袋は,シアン化水素(HCN)の吸着の少ない材質のものを用いる。

b)  4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法の場合  ここに示す装置の記号は,図 による。

1)

吸収瓶(容量 250 mL)

(F

1

及び F

2

)に,5.2.2 a)  の吸収液 50 mL をそれぞれ入れる

2)

2)

流路切替三方コック(P

1

,P

2

)をバイパス側に回し,吸引ポンプ(L)を作動させて,試料ガス採取

管(B)から流路切替三方コック(P

1

)内を試料ガスで置換する。

注記 1  採取装置内に漏れがなく,一定流量に調節が可能な場合,図 の P

1

から P

2

間のバイパス

(R)を付けなくてもよい。

注記 2  採取装置内に漏れがないことを,他の手法で確認できる場合には,図 の水銀マノメータ

ー(Q)を付けなくてもよい。

3)

吸引ポンプ(L)を停止した後,流路切替三方コック(P

1

,P

2

)を閉じ,ガスの流れを止める。次に

ガスメーター(M)の指示(V

1

)を 0.01 L の桁まで読み取る。

4)

吸引ポンプ(L)を作動させ,流路切替三方コック(P

1

,P

2

)を回して試料ガスを吸収瓶(F

1

及び

F

2

2)

  に通す。このとき流量調節コック(K

1

,K

2

)を調節して,流量を 1 L/min 程度にする

3)

。試料

ガスを約 10 L

4)

  採取した後,流路切替三方コック(P

1

,P

2

)を閉じ,吸引ポンプ(L)を停止し,

ガスメーター(M)の指示(V

2

)を 0.01 L の桁まで読み取る。同時にガスメーター(M)の温度計

(N)とマノメーター(O)とによってガスの温度及びゲージ圧を測定する

5)

。また,大気圧を測定

する。

5)

必要に応じて,試料ガス中の水分を JIS Z 8808 の箇条 7(排ガス中の水分量の測定)によって測定

する。

2)

  吸収液が温まる可能性がある場合は,吸収瓶を冷却槽に入れておくとよい。この場合には,

図 の a)  に示す吸収瓶を用いた方がよい。

3)

 4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法で,シアン化水素が吸収液に完全に吸収される

ことがあらかじめ明らかなときは,流量 2 L/min まで上げてもよい。

4)

  シアン化水素(HCN)の濃度に応じて,適宜,増減してもよい。

5)

  共存酸性ガスによる捕集率の低下を防ぐため,試料ガス採取終了時に,第二吸収瓶中の溶液

の pH 値は 12 以上になっていることが必要である。試料ガス中に多量の二酸化炭素を含む場

合には,特に注意する必要がある。

5.5

試料ガスの採取量

次の式によって,標準状態[273.15 K(0  ℃)

,101.32 kPa]における試料ガス採取量を,乾きガス量(V

SD

又は湿りガス量(V

SW

)として算出する。

a)

乾きガス量で求める場合


8

K 0109

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1)

湿式ガスメーターを用いた場合

(

)

b

a

P

P

P

t

V

V

22.41

32

.

101

273.15

273.15

V

m

a

SD

×

×

  (1)

2)

乾式ガスメーターを用いた場合

(

)

b

a

P

P

t

V

V

22.41

32

.

101

273.15

273.15

m

a

SD

×

×

   (2)

b)

湿りガス量で求める場合

1)

湿式ガスメーターを用いた場合

(

)

c

b

a

P

P

P

t

V

V

22.41

32

.

101

273.15

273.15

V

m

a

SW

×

×

  (3)

2)

乾式ガスメーターを用いた場合

(

)

c

b

a

P

P

t

V

V

22.41

32

.

101

273.15

273.15

m

a

SW

×

×

  (4)

ここに,

V

SD

乾きガス量(L)

V

SW

湿りガス量(L)

V

ガスメーターで測定したガス量(L)

5.4 b) 3)及び 4)  の操作における V

2

V

1

t

ガスメーターにおける温度(℃)

P

a

大気圧(kPa)

P

m

ガスメーターにおけるゲージ圧(kPa)

6)

P

V

t

℃における飽和水蒸気圧(kPa)

表 参照)

a

吸収液に捕集された分析対象ガス(mol)

6)

b

吸収液に捕集された分析対象ガス以外のガス(mol)

6)

c

JIS Z 8808

の箇条 7(排ガス中の水分量の測定)によって

求めた水分の量(mol)

6)

 273.15: 0  ℃に対応する絶対温度(K) 
 101.32: 1 気圧に対応する圧力(kPa) 
 22.41: 標準状態における気体 1 mol の体積(L)

6)

  無視して差し支えない場合が多い。

6

分析用試料溶液及び試料ガスの調製

6.1

ガスクロマトグラフ法の場合

a)

5.4 a) 4)

の操作を終えた後,注射筒内の試料ガスを分析用試料ガスとする。

6.2

4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法の場合

分析用試料溶液の調製は,次による。

a)

5.4 b)

の操作を行った後,吸収瓶(F

1

及び F

2

)の内容液をビーカー300 mL に移し入れる。

b)

吸収瓶などを水で洗浄し,洗液を先のビーカーに合わせる。

c)

ビーカーの内容液を全量フラスコ 250 mL に水で洗い移し,水を標線まで加える。これを分析用試料

溶液とする。

7

定量方法

7.1

ガスクロマトグラフ法

7.1.1

適用条件


9

K 0109

:2014

この方法は,試料採取時に水分が凝縮しない場合に適用する。

なお,この方法の定量下限は,分析装置に導入された試料ガス中のシアン化水素量が約 0.04 ng,試料ガ

ス導入量 0.2 mL の場合,濃度にして約 0.3 mg/m

3

とする。

7.1.2

試薬及び試薬溶液の調製

7.1.2.1

試薬

試薬は,次による。

a)

塩酸  JIS K 8180 に規定する特級。

b)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576 に規定するもの。

c)

シアン化カリウム  JIS K 8443 に規定するもの。

d)

塩化ナトリウム  JIS K 8005 に規定する容量分析用標準物質。

e)

硝酸銀  JIS K 8550 に規定するもの。

f)

デキストリン水和物  JIS K 8646 に規定するもの。

g)

ウラニン  JIS K 8830 に規定するもの。

h)  p-

ジメチルアミノベンジリデンロダニン  JIS K 8495 に規定するもの。

i)

アセトン  JIS K 8034 に規定するもの。

7.1.2.2

試薬溶液の調製

試薬溶液の調製は,次による。

a)

塩酸(0.24 mol/L)  塩酸 2 mL を水に溶かして 100 mL とする。

b)

水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)  シアン化物イオン標準液の希釈に用いるもので,水酸化ナトリ

ウム 4.0 g を水に溶かして 1 000 mL とする。

c)

デキストリン溶液  デキストリン水和物 2 g を水に溶かし,100 mL とする。使用時に調製する。

d)

ウラニン溶液(2 g/L)  ウラニン 0.2 g を水に溶かして 100 mL とする。

e)

p-

ジメチルアミノベンジリデンロダニン-アセトン溶液(0.2 g/L)  p-ジメチルアミノベンジリデンロ

ダニン 0.02 g をアセトン 100 mL に溶かす。

f)

0.1 mol/L

硝酸銀溶液  硝酸銀 8.5 g を少量の水に溶かした後,褐色の全量フラスコ 500 mL にとり,水

を標線まで加える。標定は,g)  の塩化物イオン標準液(Cl

:0.1 mol/mL)を正確に 20 mL とり,水

を加えて約 50 mL とし,デキストリン溶液 5 mL 及び指示薬としてウラニン溶液(2 g/L)3∼4 滴を加

え,硝酸銀溶液で滴定し,黄緑の蛍光が消え,沈殿が僅かに赤みを呈するときを終点とする。

次によってファクターを算出する。

v

f

20

=

  (5)

ここに,

f

硝酸銀溶液(0.1 mol/L)のファクター

v

滴定に要した硝酸銀溶液(0.1 mol/L)の体積(mL)

g)

塩化物イオン標準液(Cl

0.1 mol/mL)  容量分析用標準物質の塩化ナトリウムをあらかじめ約

600  ℃で約 1 時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その 1.169 g をはかりとり,適量の水に溶かし

て全量フラスコ 200 mL に水で洗い移し,水を標線まで加える。

h)

シアン化物イオン標準液(CN

1 mg/mL)  シアン化カリウム 0.63 g を適量の水に溶かして全量フ

ラスコ 250 mL に入れ,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)25 mL を加え,更に水を標線まで加える。

標定は,この溶液を正確に 100 mL とり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)5 mL 及び p-ジメチルア

ミノベンジリデンロダニン-アセトン溶液(0.2 g/L)0.5 mL を加え,硝酸銀溶液(0.1 mol/L)で滴定す


10

K 0109

:2014

  

る。終点は,溶液の色が黄から赤くなったときとする。次の式によってシアン化物イオン標準液の濃

度(mg/mL)を算出する。

100

1

204

.

5

×

×

× f

v

c

  (6)

ここに,

c

シアン化物イオン標準液の濃度(mg/mL)

v

滴定に要した硝酸銀溶液(0.1 mol/L)の体積(mL)

f

硝酸銀溶液(0.1 mol/L)のファクター

 5.204: 硝酸銀溶液(0.1 mol/L)1 mL のシアン化物イオン相当量

(mg)

i)

シアン化物イオン標準液(CN

0.04 mg/mL)  全量フラスコ 250 mL に h)  のシアン化物イオン標準

液(CN

:1 mg/mL)10 mL を正確にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線まで加える。使

用時に調製する。

j)

シアン化物イオン標準液(CN

0.004 mg/mL)  全量フラスコ 100 mL に i)  のシアン化物イオン標

準液(CN

:0.04 mg/mL)10 mL を正確にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線まで加え

る。使用時に調製する。

k)

シアン化物イオン標準液(CN

0.000 4 mg/mL)  全量フラスコ 100 mL に j)  のシアン化物イオン標

準液(CN

:0.004 mg/mL)10 mL を正確にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線まで加え

る。使用時に調製する。

7.1.3

器具及び装置

器具及び装置は,次による。

a)

試料導入器  試料ガスの一定量を再現性よく装置内に導入できる気体用シリンジ。

b)

ガスクロマトグラフ

1)

充塡カラム  内面が清浄な内径 2∼3 mm,長さ 1.5∼3 m のガラス製の管に,カラム充塡物[ポリこ

はく酸ジエチレングリコールエステル,こはく酸ジエチレングリコールポリエステル,ポリエチレ

ングリコール 1540(PEG1540)など]を白色けいそう土担体(粒径 74∼104  μm,酸洗処理済)に

10∼20 %含浸したものを充塡したもの,又は内面が清浄な内径 2∼3 mm,長さ 1.5∼2 m のガラス製

の管に,カラム充塡物[ポーラスポリマー(エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体)

メッシュ 50/80]を充塡したもの。共存成分とシアン化水素とを分離できることが確認された場合

は,他のカラムを用いてもよい。

2)

キャピラリーカラム  内径 0.53 mm,長さ 15∼30 m のポーラスポリマー系 PLOT カラムを用いる。

共存成分とシアン化水素とを分離できることが確認された場合は,他のカラムを用いてもよい。

3)

検出器  熱イオン化検出器

7.1.4

分析条件

a)

充塡カラム

1)

ポリこはく酸ジエチレングリコールエステルカラムなど

カラム槽温度:70∼80  ℃

キャリヤーガス:ヘリウム又は窒素

キャリヤーガス流量:20∼50 mL/min

2)

ポーラスポリマーカラム

カラム槽温度:70∼100  ℃

キャリヤーガス:ヘリウム又は窒素


11

K 0109

:2014

キャリヤーガス流量:20∼40 mL/min

b)

キャピラリーカラム

カラム槽温度:100∼130  ℃

キャリヤーガス:ヘリウム又は水素

キャリヤーガス流量:3∼6 mL/min

7.1.5

定量操作

定量操作は,次による。

a)

ガスクロマトグラフを測定可能な状態にし,

使用したカラムを 7.1.4 の分析条件に合わせてカラム槽の

温度を設定し,カラムにヘリウムキャリヤーガスを一定の流量で流しておく。

b)

気体用シリンジを用いて 6.1 a)  で調製した試料ガスの一定量を,ガスクロマトグラフに導入し,クロ

マトグラムを記録する。

c)

クロマトグラム上のシアン化物イオンに相当するピークについて,ピーク面積又はピーク高さを求め

る。

d)  7.1.6

の検量線から,試料ガス中のシアン化物イオン量(a

(ng)を求める。

e)

試料ガスの代わりに空気を用いて 5.4 a)  の 1)∼4)  及び 6.1 a)  の操作を行う。続いて 7.1.5 の a)∼c)  に

準じて操作し,空試験ガス中のシアン化物イオン量(b

(ng)を求める。

7.1.6

検量線の作成

検量線の作成は,次による。

a)

7.1.5 a)

と同様に操作してガスクロマトグラフを測定可能な状態にする。

b)

全量フラスコ 10 mL にシアン化物イオン標準液(CN

:0.04 mg/mL)1∼2 mL,シアン化物イオン標

準液(CN

:0.004 mg/mL)1∼4 mL,シアン化物イオン標準液(CN

:0.000 4 mg/mL)1∼4 mL を段

階的にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)をシアン化物イオン標準液分取量と合わせて 5 mL

となるように添加する。そのあと塩酸(0.24 mol/L)を標線まで加える

7)

c)

マイクロシリンジ 10  μL を用いてこの溶液の一定量をとり,これをガスクロマトグラフに導入し,ク

ロマトグラムを得る。シアン化物イオン量(ng)とピーク面積又はピーク高さとの関係線を作成する。

検量線の作成は,試料の測定時ごとに行う。

7)

  最終標準液中の塩酸濃度を 0.14 mol/L とすることでクロマトグラムのベースラインのドリフ

トを低減し安定化させるものである。

7.1.7

計算

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の濃度を式(7)∼式(9)によって算出する。

(

)

S

V

861

.

0

V

b

a

C

×

  (7)

(

)

S

W

04

.

1

V

b

a

C

×

  (8)

C

W

C

V

×1.21  (9)

ここに,

C

V

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の体積分率(vol ppm)

C

W

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の質量濃度(mg/m

3

a

7.1.5 d

)

で求めたシアン化物イオン(CN

)の質量(ng)

b

7.1.5 e

)  の空試験で求めたシアン化物イオン(CN

)の質量

(ng)

V

S

試料ガス導入量(mL)


12

K 0109

:2014

  

 0.861: シアン化物イオン(CN

)1 ng に相当するシアン化水素

(HCN)の体積(nL)

(標準状態)

 1.04: シアン化物イオン(CN

)1 ng に相当するシアン化水素

(HCN)の質量(ng)

 1.21: シアン化水素(HCN)1 vol ppm に相当するシアン化水素と

しての質量濃度(mg/m

3

(27.03/22.41 による。

7.2

4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法

7.2.1

適用条件

この方法は,試料ガス中にハロゲンなどの酸化性ガス及びアルデヒド類,硫化水素,二酸化硫黄などの

還元性ガスが共存すると影響を受けるので,その影響を無視できる場合に適用する。

試料ガス採取量 10 L の場合,シアン化水素濃度が 0.6∼10.4 mg/m

3

のものの分析に適用する。

なお,0.6 mg/m

3

以下の場合は,試料ガス量を多くし,また,10.4 mg/m

3

を超える場合には,分析用試料

溶液を水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)で薄めて使用する。

7.2.2

試薬及び試薬溶液の調製

7.2.2.1

試薬

試薬は,次による。

a

)

酢酸  JIS K 8355

に規定するもの。

b

)

りん酸水素二ナトリウム  JIS K 9020

に規定するもの。

c

)

りん酸二水素カリウム  JIS K 9007

に規定するもの。

d

)

p-

トルエンスルホンクロロアミドナトリウム三水和物

クロラミン T

  JIS K 8318

に規定するもの。

e

)

4-

ピリジンカルボン酸ナトリウム四水和物

f

)

3-

メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン  JIS K 9548

に規定するもの。

g

)

フェノールフタレイン  JIS K 8799

に規定するもの。

h

)

エタノール

95

  JIS K 8102

に規定するもの。

i

)

N,N-

ジメチルホルムアミド  JIS K 8500

に規定するもの。

7.2.2.2

試薬溶液の調製

試薬溶液の調製は,次による。

a

)

酢酸

1

1

)  水 100 mL に酢酸 100 mL を少量ずつ加える。

b

)

酢酸

1

8

)  水 160 mL に酢酸 20 mL を加える。

c

)

りん酸塩緩衝液

pH7.2

)  りん酸水素二ナトリウム(無水)17.8 g を水約 300 mL に溶かし,りん酸

二水素カリウム溶液(200 g/L)を pH 値が 7.2 になるまで加え,水で 500 mL とする。

d

)

フェノールフタレイン溶液

1 g/L

)  フェノールフタレイン 0.1 g をエタノール(95)50 mL に溶か

し,水を加えて 100 mL とする。

e

)

クロラミン溶液

10 g/L

)  p-トルエンスルホンクロロアミドナトリウム三水和物 0.62 g を水に溶か

して 50 mL とする。この溶液は,10  ℃以下の冷暗所に保存すれば 1 週間は使用できる。

f

)

4-

ピリジンカルボン酸-ピラゾロン溶液

  3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン 0.3 g を N,N-ジメチルホル

ムアミド 20 mL に溶かす。

別に 4-ピリジンカルボン酸ナトリウム四水和物 1.8 g を水 50 mL に溶かし,

両液を合わせ,水を加えて 100 mL とする。この溶液は,10  ℃以下の冷暗所に保存する。

g

)

シアン化物イオン標準液

CN

1 mg/mL

  7.1.2.2 h

)  に同じ。

h

)

シアン化物イオン標準液

CN

0.00

1 mg/mL

  7.1.2.2 h

)  のシアン化物イオン標準液(CN

:1 mg/mL)

を 1 000 倍に希釈したもの。


13

K 0109

:2014

7.2.3

定量操作

定量操作は,次による。

a

)  全量フラスコ 50 mL に

6.2

で調製した分析用試料溶液 mL[5∼25 mL:シアン化物イオン(CN

)と

して 0.5∼10 μg]を分取する。

b

)  フェノールフタレイン溶液(1 g/L)を指示薬として 1 滴加え,静かに振り混ぜながら液の赤が薄くな

るまで酢酸(1+1)を滴加し,その後,酢酸(1+8)で中和する

8)

c

)  りん酸塩緩衝液(pH7.2)10 mL 及びクロラミン溶液(10 g /L)0.5 mL を加え,室温で 5 分間放置する。

d

) 4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン溶液 10 mL を加え,水を標線まで加え,密栓して静かに振り混ぜた

後,25±2  ℃の水浴中に 30 分間放置する。

e

)  この溶液の一部を吸収セルに移し,波長 638 nm 付近の吸光度を測定する。

f

)

7.2.4 b

)  によって作成した検量線から分析用試料溶液中のシアン化物イオン(CN

)の質量(a

(mg)

を求める。

g

)  全量フラスコ 250 mL に

5.2.2 a

)  の吸収液 100 mL をとり,水を標線まで加える。これを空試験用試料

溶液とする。

h

)  全量フラスコ 50 mL に

g

)  で調製した空試験用試料溶液 v mL をとり,

7.2.3

b

)∼

e

)  の操作を行って

吸光度を測定し,同様に

7.2.4 b

)  によって作成した検量線から空試験用試料溶液中のシアン化物イオ

ン(CN

)の質量(b

(mg)を求める。

8)

  燃焼排ガスなどのように多量の二酸化炭素を含む試料ガスの場合は,中和操作において二酸

化炭素の放出と同時にシアン化水素も揮散するおそれがあるので注意しながら迅速に行うと

よい。

7.2.4

検量線の作成

検量線の作成は,次による。

a

)  数個の全量フラスコ 50 mL に

7.2.2.2 h

)  のシアン化物イオン標準液(CN

:0.00 1 mg/mL)0.5∼10 mL

を段階的にとり,水を加えて液量を約 25 mL とする。

b

)

7.2.3

b

)∼

d

)  の操作を行い,溶液の一部を吸収セルに移し,波長 638 nm 付近の吸光度を測定し,シ

アン化物イオン(CN

)の質量(mg)と吸光度との関係線を作成する。

7.2.5

計算

試料ガス中のシアン化水素の濃度を式(10)∼式(12)によって算出する。

(

)

000

1

/

250

0.861

S

V

×

×

×

V

v

b

a

C

   (10)

(

)

000

1

/

250

1.04

S

W

×

×

×

V

v

b

a

C

  (11)

C

W

C

V

×1.21  (12)

ここに,

C

V

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の体積分率(vol ppm)

C

W

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の質量濃度(mg/m

3

a

7.2.3 f

)

で求めた分析用試料溶液中のシアン化物イオン

(CN

)の質量(mg)

b

7.2.3 h

)  で求めた空試験用試料溶液中のシアン化物イオン

(CN

)の質量(mg)

v

分析用試料溶液 250 mL に対する分取量(mL)


14

K 0109

:2014

  

V

S

5.5

によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)

(乾きガ

ス量の場合は V

SD

,湿りガス量の場合は V

SW

 0.861: シアン化物イオン(CN

1 mg に相当するシアン化水素(HCN)

の体積(mL)

(標準状態)

 1.04: シアン化物イオン(CN

1 mg に相当するシアン化水素(HCN)

の質量(mg)

 1.21: シアン化水素(HCN)1 vol ppm に相当するシアン化水素とし

ての質量濃度(mg/m

3

(27.03/22.41 による。

8

分析結果の記録

8.1

分析値のまとめ方

分析は,試料採取ごとに同一分析用試料溶液又は試験溶液について 2 回以上行い,その平均値を求め,

有効数字 2 桁に丸める。ただし,連続して 2 回以上試料を採取した場合には,各測定値の全ての平均値を

求める。

8.2

記録項目

分析結果として記録する項目は,次による。

a

)  測定対象の設備及び試験目的

b

)  試料採取及び分析の実施日,時刻,時間,実施者

c

)  設備又は工程の運転状況及び試料採取期間内に生じた設備又は工程の変動

d

)  設備の測定採取面の位置

e

)  測定採取面上の試料採取点

  ダクトの大きさ,測定断面における試料採取の位置など

f

)  試料採取方法

  試料ガス採取方法,等速サンプリング又は非等速サンプリング,試料採取管の口径,ダスト除

去用フィルター及び取付位置,フィルター温度,試料採取の時間など

g

)  分析方法の種類

h

)  測定結果

  排ガス中の濃度及び標準状態への換算濃度のほかに,測定点のガス流量,排ガスの静圧,温度,

酸素濃度,水蒸気濃度,採取ガス量,分析用試料の体積,試料中のシアン化水素の分析値,試

料採取時間内に生じた異常など

i

)

測定の品質

  漏れ試験結果,試料採取,分析用の試薬の空試験値,ガスメーターの校正,現場測定における

空試験値,測定結果に影響した可能性のある周囲の特殊事情など

j

)  この規格の分析方法からの変更点

その他

a

)∼

i

)  以外に有用な項目がある場合,加えるとよい。


15

K 0109

:2014

表 2

水の飽和蒸気圧

単位  Pa

T

(°C)

0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9

0.  611.21 615.67 620.15 624.67

629.21

633.78

638.38

643.01 647.67 652.36

1.  657.08 661.83 666.61 671.42

676.26

681.14

686.04

690.98 695.94 700.94

2.  705.97 711.03 716.13 721.26

726.41

731.61

736.83

742.09 747.38 752.70

3.  758.06 763.45 768.88 774.34

779.83

785.36

790.92

796.52 802.15 807.82

4.  813.52 819.26 825.03 830.84

836.69

842.57

848.49

854.45 860.44 866.47

5.  872.54 878.64 884.79 890.97

897.19

903.44

909.74

916.07 922.45 928.86

6.  935.31 941.80 948.34 954.91

961.52

968.17

974.86

981.60 988.37 995.19

7. 1 002.0 1 008.9 1 015.9 1 022.9

1 029.9

1 037.0

1 044.1

1 051.2 1 058.4 1 065.7

8. 1 072.9 1 080.3 1 087.6 1 095.1

1 102.5

1 110.0

1 117.6

1 125.2 1 132.8 1 140.5

9. 1 148.2 1 156.0 1 163.8 1 171.7

1 179.6

1 187.6

1 195.6

1 203.7 1 211.8 1 219.9

10. 1 228.1 1 236.4 1 244.7 1 253.0

1 261.4

1 269.9

1 278.4

1 286.9 1 295.5 1 304.2

11. 1 312.9 1 321.7 1 330.5 1 339.3

1 348.2

1 357.2

1 366.2

1 375.3 1 384.4 1 393.5

12. 1 402.8 1 412.1 1 421.4 1 430.8

1 440.2

1 449.7

1 459.3

1 468.9 1 478.5 1 488.2

13. 1 498.0 1 507.8 1 517.7 1 527.7

1 537.7

1 547.7

1 557.9

1 568.0 1 578.3 1 588.6

14. 1 598.9 1 609.3 1 619.8 1 630.3

1 640.9

1 651.6

1 662.3

1 673.0 1 683.9 1 694.8

15. 1 705.7 1 716.7 1 727.8 1 739.0

1 750.2

1 761.4

1 772.8

1 784.2 1 795.6 1 807.1

16. 1 818.7 1 830.4 1 842.1 1 853.9

1 865.8

1 877.7

1 889.7

1 901.7 1 913.8 1 926.0

17. 1 938.3 1 950.6 1 963.0 1 975.5

1 988.0

2 000.6

2 013.3

2 026.0 2 038.8 2 051.7

18. 2 064.7 2 077.7 2 090.8 2 104.0

2 117.2

2 130.5

2 143.9

2 157.4 2 170.9 2 184.5

19. 2 198.2 2 212.0 2 225.8 2 239.7

2 253.7

2 267.8

2 281.9

2 296.1 2 310.4 2 324.8

20. 2 339.2 2 353.8 2 368.4 2 383.1

2 397.8

2 412.7

2 427.6

2 442.6 2 457.7 2 472.9

21. 2 488.2 2 503.5 2 518.9 2 534.4

2 550.0

2 565.7

2 581.4

2 597.3 2 613.2 2 629.2

22. 2 645.3 2 661.5 2 677.7 2 694.1

2 710.5

2 727.1

2 743.7

2 760.4 2 777.2 2 794.1

23. 2 811.0 2 828.1 2 845.2 2 862.5

2 879.8

2 897.2

2 914.8

2 932.4 2 950.1 2 967.9

24. 2 985.8 3 003.7 3 021.8 3 040.0

3 058.3

3 076.6

3 095.1

3 113.6 3 132.3 3 151.1

25. 3 169.9 3 188.9 3 207.9 3 227.0

3 246.3

3 265.6

3 285.1

3 304.6 3 324.3 3 344.0

26. 3 363.9 3 383.8 3 403.9 3 424.0

3 444.3

3 464.7

3 485.2

3 505.7 3 526.4 3 547.2

27. 3 568.1 3 589.1 3 610.2 3 631.5

3 652.8

3 674.2

3 695.8

3 717.4 3 739.2 3 761.1

28. 3 783.1 3 805.2 3 827.4 3 849.7

3 872.2

3 894.7

3 917.4

3 940.2 3 963.1 3 986.1

29. 4 009.2 4 032.5 4 055.8 4 079.3

4 102.9

4 126.6

4 150.5

4 174.4 4 198.5 4 222.7

30. 4 247.0 4 271.5 4 296.0 4 320.7

4 345.5

4 370.5

4 395.5

4 420.7 4 446.0 4 471.5

31. 4 497.0 4 522.7 4 548.5 4 574.5

4 600.5

4 626.7

4 653.1

4 679.5 4 706.1 4 732.8

32. 4 759.7 4 786.7 4 813.8 4 841.0

4 868.4

4 895.9

4 923.6

4 951.4 4 979.3 5 007.4

33. 5 035.6 5 063.9 5 092.4 5 121.0

5 149.7

5 178.6

5 207.7

5 236.8 5 266.2 5 295.6

34. 5 325.2 5 355.0 5 384.8 5 414.9

5 445.1

5 475.4

5 505.9

5 536.5 5 567.2 5 598.1

35. 5 629.2 5 660.4 5 691.8 5 723.3

5 754.9

5 786.8

5 818.7

5 850.8 5 883.1 5 915.5

36. 5 948.1 5 980.8 6 013.7 6 046.8

6 080.0

6 113.3

6 146.9

6 180.5 6 214.4 6 248.4

37. 6 282.5 6 316.9 6 351.3 6 386.0

6 420.8

6 455.8

6 490.9

6 526.2 6 561.7 6 597.3

38. 6 633.1 6 669.1 6 705.2 6 741.5

6 778.0

6 814.7

6 851.5

6 888.5 6 925.6 6 963.0

39. 7 000.5 7 038.2 7 076.0 7 114.1

7 152.3

7 190.7

7 229.2

7 268.0 7 306.9 7 346.0

40. 7 385.3 7 424.8 7 464.4 7 504.2

7 544.3

7 584.5

7 624.8

7 665.4 7 706.2 7 747.1


16

K 0109

:2014

  

表 2

水の飽和蒸気圧

続き

単位  Pa

T

(°C)

0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9

41.  7 788.2 7 829.6 7 871.1 7 912.8

7 954.6

7 996.7

8 039.0

8 081.5 8 124.1 8 167.0

42.  8 210.0 8 253.2 8 296.7 8 340.3

8 384.1

8 428.2

8 472.4

8 516.8 8 561.5 8 606.3

43.  8 651.3 8 696.5 8 742.0 8 787.6

8 833.5

8 879.5

8 925.8

8 972.3 9 018.9 9 065.8

44.  9 112.9 9 160.2 9 207.7 9 255.5

9 303.4

9 351.6

9 399.9

9 448.5 9 497.3 9 546.3

45.  9 595.6 9 645.0 9 694.7 9 744.6

9 794.7

9 845.0

9 895.6

9 946.4 9 997.4 10 049.

46. 10 100. 10 152. 10 204. 10 256. 10 308. 10 361. 10 414. 10 467. 10 520. 10 573. 
47. 10 627. 10 681. 10 735. 10 790. 10 845. 10 899. 10 955. 11 010. 11 066. 11 122. 
48. 11 178. 11 234. 11 291. 11 348. 11 405. 11 462. 11 520. 11 578. 11 636. 11 694. 
49. 11 753. 11 812. 11 871. 11 930. 11 990. 12 049. 12 110. 12 170. 12 231. 12 292. 
50. 12 353. 12 414. 12 476. 12 538. 12 600. 12 663. 12 725. 12 788. 12 852. 12 915.

51. 12 979. 13 043. 13 107. 13 172. 13 237. 13 302. 13 368. 13 433. 13 499. 13 566. 
52. 13 632. 13 699. 13 766. 13 833. 13 901. 13 969. 14 037. 14 106. 14 175. 14 244. 
53. 14 313. 14 383. 14 453. 14 523. 14 594. 14 665. 14 736. 14 807. 14 879. 14 951. 
54. 15 023. 15 096. 15 169. 15 242. 15 316. 15 389. 15 464. 15 538. 15 613. 15 688. 
55. 15 763. 15 839. 15 915. 15 991. 16 068. 16 145. 16 222. 16 299. 16 377. 16 455.

56. 16 534. 16 613. 16 692. 16 771. 16 851. 16 931. 17 012. 17 093. 17 174. 17 255. 
57. 17 337. 17 419. 17 501. 17 584. 17 667. 17 750. 17 834. 17 918. 18 003. 18 087. 
58. 18 173. 18 258. 18 344. 18 430. 18 516. 18 603. 18 690. 18 778. 18 866. 18 954. 
59. 19 043. 19 131. 19 221. 19 310. 19 400. 19 491. 19 581. 19 672. 19 764. 19 856. 
60. 19 948. 20 040. 20 133. 20 226. 20 320. 20 414. 20 508. 20 603. 20 698. 20 793.

61. 20 889. 20 985. 21 082. 21 179. 21 276. 21 374. 21 472. 21 571. 21 669. 21 769. 
62. 21 868. 21 968. 22 069. 22 170. 22 271. 22 372. 22 474. 22 577. 22 679. 22 783. 
63. 22 886. 22 990. 23 094. 23 199. 23 304. 23 410. 23 516. 23 622. 23 729. 23 836. 
64. 23 944. 24 052. 24 160. 24 269. 24 379. 24 488. 24 598. 24 709. 24 820. 24 931. 
65. 25 043. 25 155. 25 268. 25 381. 25 494. 25 608. 25 723. 25 837. 25 953. 26 068.

66. 26 184. 26 301. 26 418. 26 535. 26 653. 26 772. 26 890. 27 010. 27 129. 27 249. 
67. 27 370. 27 491. 27 612. 27 734. 27 857. 27 979. 28 103. 28 226. 28 351. 28 475. 
68. 28 600. 28 726. 28 852. 28 979. 29 106. 29 233. 29 361. 29 489. 29 618. 29 748. 
69. 29 877. 30 008. 30 138. 30 270. 30 402. 30 534. 30 667. 30 800. 30 933. 31 068. 
70. 31 202. 31 338. 31 473. 31 609. 31 746. 31 883. 32 021. 32 159. 32 298. 32 437.

71. 32 577. 32 717. 32 858. 32 999. 33 140. 33 283. 33 425. 33 569. 33 713. 33 857. 
72. 34 002. 34 147. 34 293. 34 439. 34 586. 34 734. 34 882. 35 030. 35 179. 35 329. 
73. 35 479. 35 630. 35 781. 35 933. 36 085. 36 238. 36 391. 36 545. 36 700. 36 855. 
74. 37 010. 37 166. 37 323. 37 480. 37 638. 37 796. 37 955. 38 115. 38 275. 38 436. 
75. 38 597. 38 758. 38 921. 39 084. 39 247. 39 411. 39 576. 39 741. 39 907. 40 073.

76. 40 240. 40 408. 40 576. 40 744. 40 914. 41 084. 41 254. 41 425. 41 597. 41 769. 
77. 41 942. 42 116. 42 290. 42 464. 42 640. 42 815. 42 992. 43 169. 43 347. 43 525. 
78. 43 704. 43 884. 44 064. 44 245. 44 426. 44 608. 44 791. 44 974. 45 158. 45 343. 
79. 45 528. 45 714. 45 900. 46 088. 46 275. 46 464. 46 653. 46 843. 47 033. 47 224. 
80. 47 416. 47 608. 47 801. 47 994. 48 189. 48 384. 48 579. 48 776. 48 972. 49 170.


17

K 0109

:2014

表 2

水の飽和蒸気圧

続き

単位  Pa

T

(°C)

0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9

81. 49 368. 49 567. 49 767. 49 967.

50 168.

50 370.

50 572.

50 775. 50 979. 51 183.

82. 51 388. 51 594. 51 800. 52 007.

52 215.

52 424.

52 633.

52 843. 53 053. 53 265.

83. 53 477. 53 689. 53 903. 54 117.

54 332.

54 547.

54 764.

54 981. 55 198. 55 417.

84. 55 636. 55 856. 56 076. 56 298.

56 520.

56 743.

56 966.

57 190. 57 415. 57 641.

85. 57 868. 58 095. 58 323. 58 552.

58 781.

59 011.

59 242.

59 474. 59 707. 59 940.

86. 60 174. 60 409. 60 644. 60 881.

61 118.

61 356.

61 594.

61 834. 62 074. 62 315.

87. 62 557. 62 799. 63 042. 63 286.

63 531.

63 777.

64 024.

64 271. 64 519. 64 768.

88. 65 017. 65 268. 65 519. 65 771.

66 024.

66 278.

66 532.

66 788. 67 044. 67 301.

89. 67 559. 67 817. 68 077. 68 337.

68 598.

68 860.

69 123.

69 386. 69 651. 69 916.

90. 70 182. 70 449. 70 717. 70 986.

71 255.

71 526.

71 797.

72 069. 72 342. 72 616.

91. 72 890. 73 166. 73 442. 73 719.

73 998.

74 277.

74 556.

74 837. 75 119. 75 401.

92. 75 685. 75 969. 76 254. 76 540.

76 827.

77 115.

77 404.

77 693. 77 984. 78 276.

93. 78 568. 78 861. 79 155. 79 450.

79 746.

80 043.

80 341.

80 640. 80 940. 81 240.

94. 81 542. 81 844. 82 148. 82 452.

82 757.

83 064.

83 371.

83 679. 83 988. 84 298.

95. 84 609. 84 921. 85 234. 85 547.

85 862.

86 178.

86 495.

86 812. 87 131. 87 451.

96. 87 771. 88 093. 88 415. 88 739.

89 063.

89 389.

89 715.

90 043. 90 371. 90 701.

97. 91 031. 91 362. 91 695. 92 028.

92 363.

92 698.

93 035.

93 372. 93 711. 94 050.

98. 94 391. 94 732. 95 075. 95 418.

95 763.

96 109.

96 455.

96 803. 97 152. 97 502.

99. 97 853. 98 204. 98 557. 98 911.

99 266.

99 623.

99 980.

100 338. 100 697. 101 058.

100. 101 419. 101 782. 102 145. 102 510.

102 875.

103 242.

103 610.

103 979. 104 349. 104 720.

注記 SONNTAG(1990)による。温度目盛は,ITS-90。


18

K 0109

:2014

  

附属書 A

規定)

イオン電極法

A.1

一般

この方法は,試料ガス中に硫化水素又はチオール化合物が共存すると影響を受けるので,その除去操作

を行った後,電位を測定する。また,塩素などの酸化性ガス,アルデヒドなどが共存するときにも影響を

受けるので,その影響を無視又は除去できる場合に適用する。

A.2

分析方法の概要

分析方法の概要は,

表 A.1

による。

表 A.1

分析方法の概要

分析方法の

種類

分析方法の概要

適用条件

要旨

試料採取

定量範囲

vol ppm(mg/m

3

イオン電極法

試料ガス中のシアン化水素を
吸収液に吸収させた後,

イオン

電極を用いて電位を測定する。

吸収瓶法 
吸収液:水酸化ナトリウム溶

液(5 mol/L)

液量:50 mL

a)

×2 本

標準採取量:10 L

0.1∼13.4

b)

(0.2∼16.2)

A.1

による。

a)

  吸収瓶(容量 250 mL)を用いたときの吸収液量。

b)

  試料ガスを通した吸収液 100 mL を 250 mL に希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示した定量範囲は,

試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範囲から求めたものである。定量範囲を超える濃

度を測定する場合には,分析用試料溶液を定量範囲内に希釈して測定する。

A.3

試料ガス採取方法

A.3.1

試料ガス採取

試料ガスの採取方法は,

5.1

による。

A.3.2

試薬及び試薬溶液の調製

A.3.2.1

試薬

試薬は,次による。

a

)

硫酸  JIS K 8951

に規定するもの。

b

)

アンモニア水  JIS K 8085

に規定するもの。

c

)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576

に規定するもの。

d

)

モリブデン

VI

酸二ナトリウム二水和物  JIS K 8906

に規定するもの。

e

)

硫酸亜鉛七水和物  JIS K 8953

に規定するもの。

f

)

硫酸アンモニウム  JIS K 8960

に規定するもの。

g

)

酢酸鉛

II

三水和物  JIS K 8374

に規定するもの。

h

)

アミド硫酸アンモニウム  JIS K 8588

に規定するもの。


19

K 0109

:2014

A.3.2.2

試薬溶液

A.3.2.2.1

吸収液  5.2.2 a

)

 1

)

による。

A.3.2.2.2

試薬溶液

a

)

硫酸

15

85

)  水 85 mL に硫酸 15 mL を少量ずつ静かに加える。

b

)

硫酸

3

97

)  水 97 mL に硫酸 3 mL を静かに加える。

c

)

モリブデン

VI

酸二ナトリウム溶液

100 g/L

)  モリブデン(VI)酸二ナトリウム二水和物 11.2 g

を水に溶かして 100 mL とする。

d

)

硫酸亜鉛-アンモニア溶液

  硫酸亜鉛七水和物 20 g を水 50 mL に溶かし,アンモニア水 35 mL 及び硫

酸アンモニウム 10 g を加えた後,水を加えて 100 mL とする。

e

)

酢酸鉛-水酸化ナトリウム溶液

  酢酸鉛(II)三水和物 1 g を水酸化ナトリウム溶液(0.2 mol/L)100 mL

に溶かし,ろ過する。

f

)

アミド硫酸アンモニウム溶液

100 g/L

)  アミド硫酸アンモニウム 10 g を水に溶かして 100 mL とす

る。

A.3.3

器具及び装置

a

)

吸収瓶  5.3.1

による。

b

)

試料ガス採取装置  5.3.2 b

)  による。

A.3.4

採取操作

5.4 b

)  による。

A.3.5

試料ガスの採取量

5.5

による。

A.4

分析用試料溶液及び試料ガスの調製

a

)

5.4 b

)  の操作を行った後,吸収瓶(F

1

及び F

2

)の内容液をビーカー300 mL に移し入れる。さらに吸収

瓶などを水で洗浄し,洗液を先のビーカーに合わせる。

b

)  ビーカーの内容液を全量フラスコ 250 mL に水で洗い移し,水を標線まで加える。

c

)  この溶液 5 mL を試験管にとり,硫酸(3+97)を滴加し中和した後,さらに,硫酸(3+97)5 mL を

加え,これにモリブデン(VI)酸二ナトリウム溶液(100 g/L)1 mL を加えて振り混ぜる。

d

)  次のいずれかの操作を行う。

1

)

A.4 c

)

の溶液の色が緑から青に変化しない場合

硫化物イオン

その他の還元性物質が共存しない

場合

1.1

)

A.4 b

)  で調製した溶液 50 mL をビーカー300 mL にとり,硫酸(15+85)を滴加して pH12.7∼13.0

に調節する。

1.2

)  酢酸鉛-水酸化ナトリウム溶液 10 mL を加え,5 分間かき混ぜた後,全量フラスコ 250 mL に移し

入れ,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする。

2

)

A.4 c

)

の操作で溶液の色が変化する場合

硫化物イオンが共存している場合

2.1

)

A.4 b

)  で調製した溶液 50 mL をビーカー500 mL にとり,水を加えて 200 mL とし,硫酸(15+85)

を滴加して pH12.7∼13.0 に調節する。

2.2

)  酢酸亜鉛-アンモニア溶液 10 mL を加え,さらにそれ以上沈殿が生じなくなるまでこの溶液を滴加

し,振り混ぜて 30 分間放置した後,ろ過する。

2.3

)  沈殿を水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)10 mL ずつで 3 回洗い,滴下漏斗の付いた蒸留フラス


20

K 0109

:2014

  

コ 1 L にろ液及び洗液を入れ,アミド硫酸アンモニウム溶液(100 g/L)10 mL を加える。

2.4

)  蒸留装置に連結した後,滴下漏斗から硫酸(15+85)50 mL を,二酸化炭素が一度に発生しない

ように注意しながら滴加する。直ちに 2∼3 mL/min の留出速度で蒸留する。

2.5

)  受け器には,あらかじめ水酸化ナトリウム溶液(0.5 mol/L)50 mL を入れ,冷却器の末端をこの

中に浸しておく。受け器中の液量が約 150 mL になったら蒸留を止め,留出液をビーカー500 mL

に移し入れ,硫酸(15+85)を滴加して pH12.7∼13.0 に調節する。

2.6

)  酢酸鉛-水酸化ナトリウム溶液 10 mL を加え,5 分間かき混ぜた後,全量フラスコ 250 mL に移し

入れ,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする。

2.7

)  分析用試料溶液の一部をろ過し,ろ液について

A.4 c

)  の操作を行い,溶液の色が緑から青に変化

する場合は,ほかの還元性物質が共存しているので,さらに

3

)  の操作を行う。

3

)

d

)

 2.7

)

の操作で溶液の色が変化する場合

ほかの還元性物質が共存している場合

3.1

)  蒸留フラスコ 1 L に

2

)  で得られた溶液 200 mL をとり,蒸留装置に連結し,滴下漏斗から硫酸(15

+85)50 mL を,二酸化炭素が一度に発生しないように注意しながら滴加する。

3.2

)  滴下漏斗からモリブデン(VI)酸二ナトリウム溶液(100 g/L)10 mL 及び硫酸(3+97)20 mL を

加え,直ちに 2∼3 mL/min の留出速度で蒸留する。

3.3

)  受け器には,あらかじめ水酸化ナトリウム溶液(0.5 mol/L)50 mL を入れ,冷却器の末端をこの

中に浸しておく。受け器中の液量が約 150 mL になったら蒸留を止め,留出液をビーカー500 mL

に移し入れ,硫酸(15+85)を滴加して pH12.7∼13.0 に調節する。

3.4

)  酢酸鉛-水酸化ナトリウム溶液 10 mL を加え,5 分間かき混ぜた後,全量フラスコ 250 mL に移し

入れ,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする。

A.5

試薬及び試薬溶液の調製

A.5.1

試薬

試薬は,次による。

a

)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576

に規定するもの。

b

)

シアン化カリウム  JIS K 8443

に規定するもの。

c

)

塩化カリウム  JIS K 8121

に規定するもの。

d

)

硝酸カリウム  JIS K 8548

に規定するもの。

A.5.2

試薬溶液の調製

a

)

シアン化物イオン標準液

I

)(

CN

0.1 mg/mL

7.1.2.2 h

)  で調製したシアン化物イオン標準液

(CN

:1 mg/mL)25 mL を正確に全量フラスコ 250 mL にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)

を標線まで加える。使用時に調製する。

b

)

シアン化物イオン標準液

II

CN

0.01 mg/mL

a

)  で調製したシアン化物イオン標準液(CN

0.1 mg/mL)25 mL を正確に全量フラスコ 250 mL にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線

まで加える。使用時に調製する。

c

)

シアン化物イオン標準液

III

CN

0.001 mg/mL

b

)  で調製したシアン化物イオン標準液(CN

0.01 mg/mL)25 mL を正確に全量フラスコ 250 mL にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を標線

まで加える。使用時に調製する。

d

)

シアン化物イオン標準液

IV

)(

CN

0.000 1 mg/mL

c

)  で調製したシアン化物イオン標準液

(CN

:0.001 mg/mL)25 mL を正確に全量フラスコ 250 mL にとり,水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)


21

K 0109

:2014

を標線まで加える。使用時に調製する。

A.5.3

器具及び装置

器具及び装置は,次による。

a

)

電位差計

  最小目盛 1 mV の高入力抵抗電位差計。例えば,イオンメーター,デジタル式 pH-mV 計,

拡大スパン付き pH-mV 計。

b

)

シアン化物イオン電極

  指示電極として用いる。例えば,よう化銀固体膜電極。

c

)

参照電極

  内部液絡部がセラミックス製で,外部液絡部がスリーブ式の二重液絡形のものを用い,内

部液には塩化カリウム飽和溶液,外部液には塩化カリウム飽和溶液又は硝酸カリウム溶液(100 g/L)

を用いる。スリーブは,外部液が適度に流出するよう締め付けを調節する。外部液と同じ溶液中に保

存する

1)

d

)

マグネチックスターラー

  モーターの発熱で液温に変化を与えないもの。

1)

  長期保存する場合は,内部液,外部液ともに塩化カリウム飽和溶液とするとよい。

A.5.4

定量操作

定量操作は,次による。

a

)

A.4 d

)

  1

)  で調製した分析用試料溶液 100 mL をビーカー300 mL にとり,これにシアン化物イオン電

2)

  及び参照電極を浸し,マグネチックスターラーを用いて一定速度でかき混ぜ,指示が安定した後,

電位を測定する

3) 4)

b

)

A.5.5 c

)  で作成した検量線から,シアン化物イオンの濃度(a)(mg/mL)を求める。

c

)  吸収液 100 mL について

a

)  に準じて操作し,シアン化物イオンの濃度の空試験値(b)(mg/mL)を求

める。

A.5.5

検量線の作成

検量線の作成は,次による。

a

)  シアン化物イオン標準液(III)(CN

:0.001 mg/mL)100 mL をビーカー300 mL にとり,これにシア

ン化物イオン電極

2)

  及び参照電極を浸し,マグネチックスターラーを用いて一定速度でかき混ぜ,指

示が安定した後,電位を測定する

3) 4)

b

)  次に,電極を一度 pH12 に調節したガス吸収を行っていない吸収液に浸し,電位がガス吸収を行わな

い場合の値近くまで戻った後,シアン化物イオン標準液(II)

(CN

:0.01 mg/mL)及びシアン化物イ

オン標準液(I)

(CN

:0.1 mg/mL)についても

a

)  の操作を行い,電位を測定する

3)

なお,操作は取扱説明書によって行う。シアン化物イオンの濃度の高い液を測定した後で濃度の低

い液を測定する場合には,電極を水で洗った後,しばらく水に浸してから測定を行う

4)

一連の操作中に,液温が 1  ℃以上変化しないようにする。シアン化物イオン標準液(III)

(CN

0.001 mg/mL)とシアン化物イオン標準液(I)(CN

:0.1 mg/mL)との電位差は 110∼120 mV の範囲

に入り,シアン化物イオンの濃度 0.001 mg/mL から 0.1 mg/mL の間の検量線は直線になる。

c

)  片対数方眼紙の対数軸にシアン化物イオン(CN

)の濃度をとり,均等軸に電位差をとって,シアン

化物イオンの濃度(mg/mL)と電位(mV)との関係をプロットし,検量線を作成する。

なお,検量線の作成又は直読式計器のスパン調整は毎日行う。

d

)  濃度直読式計器の場合は,検量線を作成する代わりに,シアン化物イオン標準液(IV)(CN

:0.000 1

mg/mL)を用いて計器の指示を 0.1 mg/L に合わせた後,更にシアン化物イオン標準液(II)(CN

:0.01

mg/mL)を 10 mg/L に合わせる。これを数回繰り返して,計器の指示が用いたシアン化物イオン標準

液の濃度を正しく示すように,目盛校正(スパン調整)を行う。


22

K 0109

:2014

  

e

)  検量線の作成又は濃度直読式計器のスパン調整は毎日行う。

なお,検量線を作成したときのシアン化物イオンの濃度範囲,又はスパン調整したときの濃度範囲

を超えて測定してはならない。これらの濃度範囲を超えたときは,分析用試料溶液を検量線の濃度範

囲に入るように希釈してから測定する。

2)

  感応膜が汚れると応答速度が遅くなるので,研磨紙で感応膜を研磨するとよい。

3)

  かき混ぜ速度で電位差計の指示が不安定になる場合には,参照電極の抵抗が大きくなっている

ことがある。

4)

  シアン化物イオン電極の応答時間は,シアン化物イオンの濃度が 0.01 mg/mL で約 1 分間,0.1

mg/mL 以上では約 30 秒間である。

A.6

計算

次の式によって,試料ガス中のシアン化水素(HCN)の濃度を算出する。

a

)

A.4 d

)

 1

)  又は

A.4 d

)

 2

)  で調製した場合

(

)

50

250

250

0.861

S

V

×

×

×

V

b

a

C

  (A.1)

b

)

A.4 d

)

 3

)  で調製した場合

(

)

50

250

200

250

250

1.04

S

W

×

×

×

×

V

b

a

C

  (A.2)

C

W

C

V

×1.21   (A.3)

ここに,

C

V

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の体積分率(vol ppm)

C

W

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の質量濃度(mg/m

3

a

A.5.4 b

)  で求めたシアン化物イオン(CN

)の濃度(mg/mL)

b

A.5.4 c

)  の空試験で求めたシアン化物イオン(CN

)の濃度

(mg/mL)

V

S

5.5

によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)

(乾き

ガス量の場合は V

SD

,湿りガス量の場合は V

SW

 0.861: シアン化物イオン(CN

)1 mg に相当するシアン化水素

(HCN)の体積(mL)

(標準状態)

 1.04: シアン化物イオン(CN

)1 mg に相当するシアン化水素

(HCN)の質量(mg)

 1.21: シアン化水素(HCN)1 vol ppm に相当するシアン化水素と

しての質量濃度(mg/m

3

(27.03/22.41 による。


23

K 0109

:2014

附属書 B

規定)

イオンクロマトグラフ法

B.1

一般

この方法は,燃焼排ガス中に高濃度の二酸化炭素及び二酸化窒素が共存すると影響を受けるので,燃焼

排ガスには適用せず,シアン化水素を排出する事業所の排ガスの測定に適用する。また,試料ガス中にハ

ロゲンなどの酸化性ガス及びアルデヒド類,硫化水素,二酸化硫黄などの還元性ガスが共存すると影響を

受けるので,その影響を無視できる場合に適用する。

B.2

分析方法の概要

分析方法の概要は,

表 B.1

による。

表 B.1

分析方法の概要

分析方法の

種類

分析方法の概要

適用条件

要旨

試料採取

定量範囲

vol ppm

(mg/m

3

イオンクロマ
トグラフ法

試料ガス中のシアン化水素を
吸収液に吸収させた後,吸収液

の一定量にクロラミン T 溶液

を加えてシアン酸イオンに酸
化した後,この液をイオンクロ

マトグラフに導入し,クロマト

グラムを記録する。

吸収瓶法 
吸収液:水酸化ナトリウム溶

液(0.5 mol/L)

液量:25 mL

a)

×2 本

液量:50 mL

b)

×2 本

標準採取量:20 L

0.5∼10.7

c)

(0.6∼13.0)

c)

4.3∼107

d)

(5.2∼130)

d)

B.1

による。

a)

  吸収瓶(容量 100 mL)を用いたときの吸収液量。

b)

  吸収瓶(容量 250 mL)を用いたときの吸収液量。

c)

  試料ガスを通した吸収液 50 mL を 100 mL に希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示した定量範囲は,

試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範囲から求めたものである。この定量範囲以下の

濃度を測定する場合には,濃縮カラムを用いて測定する。定量範囲を超える濃度を測定する場合には,分析
用試料溶液を定量範囲内に希釈して測定する。

d)

  試料ガスを通した吸収液 100 mL を 250 mL に希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示した定量範囲は,

試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範囲から求めたものである。この定量範囲以下の
濃度を測定する場合には,濃縮カラムを用いて測定する。定量範囲を超える濃度を測定する場合には,分析

用試料溶液を定量範囲内に希釈して測定する。

注記  イオンクロマトグラフィーとイオンクロマトグラフ法とは同じ意味である。

B.3

試料ガス採取方法

B.3.1

試料ガス採取

5.1

による。

B.3.2

試薬及び試薬溶液の調製

B.3.2.1

試薬

試薬は,次による。

a

)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576

に規定するもの。


24

K 0109

:2014

  

B.3.2.2

試薬溶液

a

)

吸収液

  水酸化ナトリウム溶液(0.5 mol/L)

5.2.2 a

)

 1

)  の 10 倍希釈液。

B.3.3

器具及び装置

a

)

吸収瓶

5.3.1

に示す容量 100 mL 又は 250 mL の吸収瓶を用いる。

b

)

試料ガス採取装置

5.3.2 b

)  と同じ。

B.3.4

採取操作

5.4 b

)  による。

B.3.5

試料ガスの採取量

5.5

による。ただし,採取量は,試料中の二酸化炭素濃度が低いので 20 L とする。

B.4

分析用試料溶液の調製

a

)

5.3.1 a

)  の吸収瓶に

B.3.2.2 a

)  の吸収液の一定量を入れ,

5.4 b

)  の操作を行った後,吸収瓶(F

1

及び

F

2

)の内容液をビーカー300 mL に移し入れる。さらに吸収瓶などを水で洗浄し,洗液を先のビーカー

に合わせる。

b

)  ビーカーの内容液を全量フラスコ 100 mL 又は 250 mL に水で洗い移し,水を標線まで加える。これを

分析用試料溶液とする。

B.5

試薬及び試薬溶液の調製

B.5.1

試薬

試薬は,次による。

a

)

シアン化カリウム  JIS K 8443

に規定するもの。

b

)

水酸化ナトリウム  JIS K 8576

に規定するもの。

c

)

水酸化カリウム  JIS K 8574

に規定するもの。

d

)

p-

トルエンスルホンクロロアミドナトリウム三水和物

クロラミン T

  JIS K 8318

に規定するもの。

e

)

硫酸  JIS K 8951

に規定するもの。

f

)

炭酸ナトリウム  JIS K 8625

に規定するもの。

g

)

炭酸水素ナトリウム  JIS K 8622

に規定するもの。

B.5.2

試薬溶液の調製

試薬溶液の調製は,次による。

a

)

クロラミン 溶液

10 g /L

  7.2.2.2 e

)  に同じ。

b

)

シアン化物イオン標準液

CN

1 mg/mL

  7.1.2.2 h

)  に同じ。

c

)

シアン化物イオン標準液

CN

0.000 1 mg/mL

  7.1.2.2 h

)  のシアン化物イオン標準液(CN

:1

mg/mL)を 10 000 倍に希釈したもの。

d

)

溶離液

  装置の種類及び使用する分離カラムの種類によって異なる。使用する装置及び分離カラムに

最適なものを用いる。次にその例を示す。

1

)

炭酸水素塩−炭酸塩溶液

  炭酸水素ナトリウム 0.025 g(0.3 mmol)と炭酸ナトリウム 0.286 g(2.7

mmol)とを水に溶かし,全量フラスコ 1 000 mL に水で洗い移し,水を標線まで加える。

2

)

水酸化カリウム溶液

  溶離液調製装置を用いて 3∼40 mmol/L の水酸化カリウム溶液を調製する。

e

)

再生液

除去液

)  サプレッサーの機能を再生又は継続的に維持するために用いる液体で,電気的又

は化学的に再生を行う場合に使用し,装置及びサプレッサーの種類に最適なものを用いる。次にその


25

K 0109

:2014

例を示す。

1

)

電気的に再生する場合

1.1

)

  水を電解して再生液とする。

1.2

)

溶離液

  検出器を通過した溶離液を電気透析形サプレッサーの再生液とする。

2

)

化学的に再生する場合

2.1

)

硫酸

15 mmol/L

)  硫酸(1 mol/L)

(硫酸 60 mL を少量ずつ水 500 mL に加え,冷却後,水で 1 000

mL とする。)15 mL を水で 1 000 mL とする。

B.6

イオンクロマトグラフ

イオンクロマトグラフは,次によって構成する。

a

)

試料導入器

  分析用試料溶液の一定量を再現性よく装置に注入できる自動のもの,又は装置内に組み

込まれた試料計量管(約 10∼250  μL の一定量)に,1∼10 mL のシリンジを用いて注入する手動のも

の。

b

)

分離カラム

  内径 2∼8 mm,長さ 30∼300 mm の不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,陰イオン交

換体を充

したもの。

分析目的のイオンを隣接するイオン種と分離度 1.3 程度以上で分離できるもの。

c

)

プレカラム

  濃縮,予備分離及び異物除去のためのガードカラムで,必要に応じて分離カラムの前に

装着する。内径 2∼8 mm,長さ 5∼50 mm の不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,分離カラム及び

同種類の陰イオン交換体を充

したもの。

d

)

グラジエント溶離器

  溶離液の組成を変化させながら,試料溶液中のイオン種を溶離させる器具。主

に水酸化カリウム溶離液を使用する場合に用いる。

e

)

サプレッサー

  電気伝導度検出器で測定する場合,測定するイオン種成分の検出を損なうことなく,

バックグラウンドとなる溶離液の電気伝導度を低減する装置。

f

)

検出器

  電気伝導度検出器,電気化学検出器

1)

g

)

記録部

JIS K 0127

5.7

(データ処理部)による。

1)

  電気伝導度検出器で測定するとき,共存イオンが影響する場合に使用するとよい。電気化学検

出器は,吸収液中のシアン化物イオン(CN

)を直接検出して測定する。この場合,

B.7

の定量

操作は行わない。

電気化学検出器で測定する場合の分析条件の例を示す。

−  分離カラム:イオン排除形カラム

−  溶離液:10 mmol/L 硫酸

−  検出器:アンペロメトリーモード(作用電極:Ag 電極,参照電極:Ag/AgCl)

B.7

定量操作

定量操作は,次による。

a

)

B.4

で調製した分析用試料溶液 10∼25 mL の一定量を全量フラスコ 50 mL に正確にとる。

なお,分析用試料溶液中に固形物が認められる場合には,分離カラムを閉塞するので,あらかじめ

孔径 0.45 μm 以下のメンブレンフィルターでろ過して除去する。

b

)  クロラミン T 溶液(10 g/L)1.0 mL を加えて栓をし,2 回静かに転倒した後,室温で約 5 分間放置す

る。

c

)  水を標線まで加える。


26

K 0109

:2014

  

d

)  密栓して 2 回静かに転倒した後,80  ℃の水浴中で約 10 分間放置する。この後,氷水中で室温まで冷

却する。

e

)  イオンクロマトグラフを測定可能な状態にし,分離カラムとサプレッサーとの内側に溶離液を一定の

流量(例えば,1∼2 mL/min)で流しておく。サプレッサーの外側には再生液を一定の流量で流してお

く。

f

)

d

)  で作成した試料溶液の一定量(10∼25  μL)を試料導入器でイオンクロマトグラフに注入し,クロ

マトグラムを記録する。

g

)  クロマトグラム上のシアン酸イオン(CNO

2)

  のピーク面積又はピーク高さを求める。

h

)

B.8

によって作成した検量線から,シアン化物イオン(CN

)の質量濃度(mg/mL)を求める。

i

)

吸収液 10∼25 mL の一定量を全量フラスコ 50 mL にとり,

b

)∼

d

)  の操作を行い,

f

)  の注入量と同じ

量を用い,

e

)∼

h

)  の操作に準じて操作し,シアン化物イオン(CN

)の質量濃度(mg/mL)の空試験

値を求める。

2)

  生成したシアン酸イオン(CNO

)は,約 1 時間は安定である。

B.8

検量線の作成

検量線の作成は,次による。

a

)

B.5.2 c

)  のシアン化物イオン標準液(CN

:0.000 1 mg/mL)1.0∼25.0 mL を数個の全量フラスコ 50 mL

に段階的にとり,

B.3.2.2 a

)  の吸収液 10 mL を加える。

b

)

B.7 b

)∼

g

)  の操作を行い,シアン酸イオン(CNO

)のクロマトグラムから,それぞれのシアン化物

イオン(CN

)の質量濃度(mg/mL)に相当するシアン酸イオン(CNO

2)

  とのピーク面積又はピ

ーク高さの関係を求める。

c

)  別に空試験として,

B.3.2.2 a

)  の吸収液 10 mL を全量フラスコ 50 mL にとり,

B.7 b

)∼

g

)  の操作を行

い,シアン化物イオン(CN

)の質量濃度(mg/mL)に相当するシアン酸イオン(CNO

2)

  のピー

ク面積又はピーク高さを求める。

d

)  空試験値を補正したピーク面積又はピーク高さと,

a

)  の全量フラスコ中のシアン化物イオン(CN

の質量濃度(mg/mL)との関係線を作成する。

検量線の作成は,試料測定時ごとに行う。

B.9

計算

試料ガス中のシアン化水素(HCN)の濃度を式(B.1)∼式(B.3)によって算出する。

(

)

000

1

0.861

S

V

×

×

×

V

v

b

a

C

  (B.1)

(

)

000

1

1.04

S

W

×

×

×

V

v

b

a

C

  (B.2)

C

W

C

V

×1.21  (B.3)

ここに,

C

V

:  試料ガス中のシアン化水素(HCN)の体積分率(vol ppm)

C

W

:  試料ガス中のシアン化水素(HCN)の質量濃度(mg/m

3

a

B.7 h

)  で求めた分析用試料溶液シアン化物イオン(CN

)の質

量濃度(mg/mL)

b

B.7 i

)  で求めた空試験溶液中のシアン化物イオン(CN

)の質

量濃度(mg/mL)


27

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v

:  分析用試料溶液の液量(100 mL の場合は 100,250 mL の場合

は 250)

V

S

5.5

によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)

(乾きガ

ス量の場合は V

SD

,湿りガス量の場合は V

SW

 0.861:  シアン化物イオン(CN

)1 mg に相当するシアン化水素(HCN)

の体積(mL)

(標準状態)

 1.04:  シアン化物イオン(CN

)1 mg に相当するシアン化水素(HCN)

の質量(mg)

 1.21:  シアン化水素(HCN)1 vol ppm に相当するシアン化水素とし

ての質量濃度(mg/m

3

(27.03/22.41 による。


28

K 0109

:2014

  

附属書 C 

参考)

ガスクロマトグラフ法に用いる試料採取方法

C.1

一般

この附属書は,ガスクロマトグラフ法に用いる排ガス中シアン化水素の試料採取法方法について記載す

る。この方法は,排ガス温度が室温付近で,試料中の水分量が少ない試料に用いることができる。

C.2

試料採取方法の概要

ガスクロマトグラフ分析で用いられる試料採取方法には,気体試料を直接採取して分析室に持ち帰り分

析する方法及び,現場で試料処理(試料濃縮・捕集及び予備分離)を行う方法がある。後者の方法には,

マイクロ固相抽出(SPME)

,吸着剤などに捕集する方法がある。これらの方法は,保存安定性を確認して

おけば現場で試料採取を行うと同時に濃縮が可能である。また,注射筒,捕集バッグなどに採取してきた

試料に適用し,ガスクロマトグラフに導入する方法として用いれば,試料量に応じて定量下限を向上して

感度の高い測定が可能となる。

C.2.1

試料ガス採取

分析[マイクロ固相抽出

SPME

法]

ファイバー上にコーティングした捕集剤にシアン化水素を捕集・濃縮し,ガスクロマトグラフの試料注

入口を用いて加熱回収して捕集したシアン化水素をガスクロマトグラフのカラムに導入する方法。捕集剤

には Carbowax-Divinylbenzene を用いる。本文にある,気体試料をガスクロマトグラフに直接導入する方法

に比べて数倍から数十倍の試料が導入できるので低濃度試料の分析に用いることができる。

a

)

器具及び装置

  市販の SPME 採取器具及びヘッドスペース用ガラス容器(内容積 10∼100 mL のもの)

又は真空瓶を用いる(

図 C.1

b

)

試料採取操作

1

)

試料採取場所での濃縮

捕集

  注射筒で採取した試料を捕集・濃縮用ヘッドスペース容器又は真空

瓶に移し入れる。この容器に SPME ファイバーを挿入し,40 分以上放置してシアン化水素を捕集し

た後,SPME ファイバーを引き抜く(

図 C.1

。ヘッドスペース容器には,試料中のシアン化水素濃

度に応じて 10∼100 mL 程度の内容積のものを用いる。

図 2

の試料採取装置の例にある注射筒の採

取位置に真空瓶を置いて試料採取を行ってもよい。試料を濃縮・捕集した SPME ファイバーをカバ

ーして実験室に持ち帰る。

2

)

採取した試料の濃縮

捕集及びガスクロマトグラフへの導入

  注射筒に採取し,持ち帰った試料を

測定用のヘッドスペース容器に移し入れる。真空瓶で採取し,持ち帰った試料は真空瓶のまま

1

)  と

同様の操作によって SPME ファイバーに捕集する。この方法で使用する注射筒又は真空瓶は保存安

定性の評価を実施しておく。

c

)

分析操作

  SPME ファイバーをガスクロマトグラフの試料注入口に挿入し,試料成分をガスクロマト

グラフに導入して測定する。

d

)

検量線の作成

  検量線は,試料を捕集・濃縮用ヘッドスペース容器又は真空瓶と同じ容器に,検量線

作成用として 3 点以上濃度の異なる標準ガスを入れて SPME ファイバーに捕集後,直ちにガスクロマ

トグラフに導入し測定する。


29

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図 C.1

SPME

の使用方法

C.2.2

試料ガス採取・分析

吸着剤による捕集

加熱回収

シリンジニードル内に充

した捕集剤による捕集を行い,ガスクロマトグラフの試料注入口を用いて加

熱回収して捕集したシアン化水素をガスクロマトグラフのカラムに導入する方法。試料の吸引量が試料の

採取量に相当する。本文にある気体試料をガスクロマトグラフに直接導入する方法に比べて数倍から数十

倍の試料が導入できるので低濃度試料の分析に用いることができる。この方法は,排ガス温度が室温付近

で水分量が少ない試料に用いる。

a

)

器具及び装置

  シリンジニードル内に捕集剤を充

した器具を採取器具と呼ぶ(

図 C.2

。捕集剤には

塩酸で洗浄した後,中性になるまで水洗した活性炭を用いる。分析室に持ち帰った試料に適用する場

合は,

図 2

に示した注射筒位置から試料ガスをシアン化水素の保存性がよい捕集バッグ(内容積 1 L

程度)に採取する。

b

)

試料採取操作

1

)

試料採取場所での濃縮

捕集

図 2

に示した注射筒の挿入位置に採取器具を挿入し,ガス採取器(注

射筒)によって一定量の試料を採取する。採取する試料量は測定する濃度に応じて決定し記録する

図 C.3

。試料採取後,針先を密栓し,分析室に持ち帰る。

2

)

採取した試料の濃縮

捕集

  捕集バッグ内の試料を,セプタムを通じてガス採取器で採取器具内に

一定量採取する。

c

)

分析操作

  採取器具をガスタイトシリンジに装着する。ガスクロマトグラフへの導入に先立ち,ガス

タイトシリンジで採取器具内に清浄な窒素ガスを一定量(約 0.5 mL)吸引する(

図 C.4

。採取器具の

針先(捕集剤部分)をガスクロマトグラフの注入口に挿入し,ガスタイトシリンジ内の窒素で採取器

具内の試料成分をガスクロマトグラフに導入して測定する。

d

)

検量線の作成

  検量線は,真空瓶,捕集バッグ等に検量線作成用の 3 点以上濃度の異なる標準ガスを

作成する。試料採取時と同じ量の試料をガス採取器に装着した採取器具に採取して試料と同様の方法

で測定し検量線を得る。


30

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:2014

  

図 C.2

採取器具の断面図

図 C.3

採取方法

図 C.4

ガスクロマトグラフへの導入

参考文献

山梨医科学誌  18(3), 47-59, 2003.

Y. Saito, I. Ueta, K. Kotera, M. Ogawa, H. Wada, K. Jinno, “In-needlenextraction device designed for gas

chromatographic analysis of volatile organic compounds”, J. Chromatography A (2006) 190-195.