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K 0107:2012  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 一般事項························································································································· 2 

4 分析方法の種類及び概要 ···································································································· 2 

5 試料ガス採取方法 ············································································································· 3 

5.1 試料ガス採取 ················································································································ 3 

5.2 試薬及び試薬溶液の調製 ································································································· 3 

5.3 器具及び装置 ················································································································ 4 

5.4 採取操作 ······················································································································ 4 

5.5 試料ガス採取量 ············································································································· 6 

6 分析用試料溶液の調製 ······································································································· 7 

7 定量方法························································································································· 7 

7.1 イオンクロマトグラフ法 ································································································· 7 

7.2 硝酸銀滴定法 ··············································································································· 11 

8 自動計測法 ····················································································································· 13 

9 分析結果の記録 ··············································································································· 13 

9.1 分析値のまとめ方 ········································································································· 13 

9.2 記録項目 ····················································································································· 13 

附属書A(規定)イオンクロマトグラフ法による塩化水素及び硫黄酸化物の同時分析方法 ················· 17 

附属書B(規定)イオンクロマトグラフ法による塩化水素, 

    硫黄酸化物及び窒素酸化物の同時分析方法 ··································································· 20 

附属書C(規定)イオン電極法 ······························································································ 24 

附属書D(参考)チオシアン酸水銀(II)吸光光度法 ································································· 28 

K 0107:2012  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本環境

測定分析協会(JEMCA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。 

これによって,JIS K 0107:2002は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

      JIS 

K 0107:2012 

排ガス中の塩化水素分析方法 

Methods for determination of hydrogen chloride in flue gas 

適用範囲 

この規格は,排ガス中の塩化水素を分析する方法について規定する。この規格の排ガスとは,燃焼,化

学反応などに伴って煙道,煙突,ダクトなどに排出するガスをいう。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)

は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 7984 排ガス中の塩化水素自動計測器 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則 

JIS K 0095 排ガス試料採取方法 

JIS K 0103 排ガス中の硫黄酸化物分析方法 

JIS K 0104 排ガス中の窒素酸化物分析方法 

JIS K 0106 排ガス中の塩素分析方法 

JIS K 0115 吸光光度分析通則 

JIS K 0122 イオン電極測定方法通則 

JIS K 0127 イオンクロマトグラフ分析通則 

JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水 

JIS K 8005 容量分析用標準物質 

JIS K 8032 アセトニトリル(試薬) 

JIS K 8121 塩化カリウム(試薬) 

JIS K 8223 過塩素酸(試薬) 

JIS K 8230 過酸化水素(試薬) 

JIS K 8295 グリセリン(試薬) 

JIS K 8355 酢酸(試薬) 

JIS K 8371 酢酸ナトリウム三水和物(試薬) 

JIS K 8541 硝酸(試薬) 

JIS K 8548 硝酸カリウム(試薬) 

JIS K 8550 硝酸銀(試薬) 

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬) 

K 0107:2012  

  

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JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬) 

JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 8723 ニトロベンゼン(試薬) 

JIS K 8830 ウラニン(試薬) 

JIS K 8863 ほう酸(試薬) 

JIS K 8866 四ほう酸ナトリウム十水和物(試薬) 

JIS K 8891 メタノール(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS K 8962 硫酸カリウム(試薬) 

JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬) 

JIS K 8987 硫酸ナトリウム(試薬) 

JIS K 9000 チオシアン酸アンモニウム(試薬) 

JIS K 9704 2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール(試薬) 

JIS K 9808 生化学試薬−2-[ビス(2 -ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパ

ンジオール(ビス-トリス) 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS Z 8808:1995 排ガス中のダスト濃度の測定方法 

一般事項 

一般事項は,次による。 

a) 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。 

b) 排ガス試料採取に共通する一般事項は,JIS K 0095 による。 

c) イオンクロマトグラフ法に共通する一般事項は,JIS K 0127 による。 

d) イオン電極測定方法に共通する一般事項は,JIS K 0122 による。 

e) 吸光光度法に共通する一般事項は,JIS K 0115 による。 

f) 

分析用に用いる水は,JIS K 0557の4.(種別及び質)に規定するA2若しくはA3のもの,又はこれと

同等のものを用いる。 

g) 試薬は,該当する日本工業規格がある場合には,その種類の最上級又は適切な品質のものを用いる。

ただし,該当する日本工業規格がない場合には,分析に支障のない品質のものを用いる。 

h) 標準液は,トレーサビリティが確保されたもの又はそれを一定濃度にうすめたもののほか,各試験項

目で調製方法を規定するものを用いる。 

i) 

装置及び器具は,指定した機能を満足するものを用いる。 

j) 

塩化水素の分析に用いた排ガス,排ガスの吸収液などをみだりに廃棄しない。 

注記1 トレーサビリティが確保された試薬としては,国家計量標準(計量法第134条)に規定す

るJCSSマークを付けたものがある。 

注記2 この規格に示すvol ppm及びmg/m3は標準状態[273.15 K (0 ℃),101.32 kPa]における体

積分率及び質量濃度である。 

分析方法の種類及び概要 

分析方法の種類及び概要は,表1による。 

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表1−分析方法の種類及び概要 

分析方法の種

類 

分析方法の概要 

適用条件 

要旨 

試料採取 

定量範囲 

vol ppm 

(mg/m3) 

イオンクロマ
トグラフ法 

試料ガス中の塩化水素を水に吸
収させた後,イオンクロマトグ
ラフに導入し,クロマトグラム
を記録する。 

吸収瓶法 
吸収液:水 
液量:25 mL a)×2 本 
又は50 mL b)×2 本 
標準採取量:20 L 

0.4〜7.9 c) 
(0.6〜13) 
6.3〜160 
(10〜260) 

7.1.1による。 

硝酸銀滴定法 
 

試料ガス中の塩化水素を水酸化
ナトリウム溶液に吸収させた
後,微酸性にして硝酸銀溶液を
加え,チオシアン酸アンモニウ
ム溶液で滴定する。 

吸収瓶法 
吸収液:0.1 mol/L水酸化ナト
リウム溶液 
液量:50 mL b)×2本 
標準採取量:80 L 

140〜2 800 d) 
(230〜4 600) 
 

7.2.1による。 
 

注a) 吸収瓶(容量100 mL)を用いたときの吸収液量。 

b) 吸収瓶(容量250 mL)を用いたときの吸収液量。 

c) 試料ガスを通した吸収液50 mLを100 mLに希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示した定量範囲は,

試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範囲から求めたものである。この定量範囲以下の
濃度を測定する場合には,濃縮カラムを用いて測定する。定量範囲を超える濃度を測定する場合には,分析
用試料溶液を定量範囲内に希釈して測定する。 

d) 試料ガスを通した吸収液100 mLを250 mLに希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示した定量範囲は,

試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び滴定量から求めたものである。 

なお,表1の方法のほかに,附属書Aにイオンクロマトグラフ法による塩化水素及び硫黄酸化物の同時

分析方法,附属書Bにイオンクロマトグラフ法による塩化水素,硫黄酸化物及び窒素酸化物の同時分析方

法,附属書Cにイオン電極法を規定する。また,附属書Dにチオシアン酸水銀(II)吸光光度法を参考と

して記載する。 

試料ガス採取方法 

5.1 

試料ガス採取 

試料ガスの採取方法は,次による。 

試料ガスの採取位置は,代表的なガスが採取できる点を選び,同一採取位置において,できるだけ時間

間隔をあけずに,通常2回以上試料ガスを採取し,それぞれ分析に用いる。 

5.2 

試薬及び試薬溶液の調製 

5.2.1 

試薬 

試薬は,次による。 

a) 過酸化水素 JIS K 8230に規定するもの。 

b) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。 

5.2.2 

試薬溶液の調製 

5.2.2.1 

吸収液 

吸収液は,次による。 

a) イオンクロマトグラフ法の場合 箇条3 f)に規定する水。 

b) 硝酸銀滴定法の場合 水酸化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)とする。水酸化ナトリウム4.0 gをとり,水

に溶かして1 Lとする。 

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5.2.2.2 

水酸化ナトリウム溶液(40 g/L) 

洗浄瓶に入れるためのもので,水酸化ナトリウム4 gを水に溶かして100 mLとする。 

5.3 

器具及び装置 

5.3.1 

吸収瓶 

吸収瓶は,次による。 

a) イオンクロマトグラフ法の場合 図1に例示する吸収瓶(容量100 mL又は250 mL)を2個連結して

用いる1)。 

b) 硝酸銀滴定法の場合 図1に例示する吸収瓶(容量250 mL)を2個連結して用いる1)。 

注1) 塩化水素が完全に捕集されることが確認された場合,吸収瓶は1個でもよい。 

5.3.2 

試料ガス採取装置 

図2に例示する構成で,次の条件を備えていなければならない。 

a) 試料ガス採取管(B)は,排ガス中の腐食性ガスによって侵されず,材質は,例えば採取管に吸着し

ないステンレス鋼管,ほうけい酸ガラス管,石英管,四ふっ化エチレン樹脂管などを用いる。 

b) 試料ガス中にダストなどが混入することを防ぐため,試料ガス採取管(B)の先端又は適切な位置に

適切なろ過材を詰める。ろ過材は,排ガス中の成分と化学反応を起こさない材質のもの,例えば,シ

リカウール,無アルカリガラスウールを用いる。 

c) 試料ガス中の水分が凝縮することを防ぐため,試料ガス採取管(B)から流路切替三方コック(P1)

までの間を加熱できる構造とする。配管はできるだけ短くし,水分が凝縮するおそれがある場合には,

採取管から流路切替三方コック(P1)の間を120 ˚C程度に加熱する。 

なお,排ガス中の硫黄酸化物を同時に採取する場合には,160 ℃程度に加熱する。 

d) 試料ガス採取管(B)から流路切替三方コック(P1)までの加熱される接続部分は,ステンレス鋼管,

ほうけい酸ガラス管,ふっ素ゴム管,シリコーンゴム管,四ふっ化エチレン樹脂管などを用いる。 

e) 装置各部を接続する場合にガス漏れがないように組み立てる。 

5.4 

採取操作 

操作は,次による。ここに示す装置の記号は,図2による。 

a) 次のいずれかの操作を行う。 

1) イオンクロマトグラフ法の場合 吸収瓶(容量100 mL)(F1及びF2)に,5.2.2.1a)の吸収液(水)

25 mLをそれぞれ入れる2)。容量250 mLの吸収瓶を用いた場合は,吸収液50 mLをそれぞれ入れる。 

2) 硝酸銀滴定法の場合 吸収瓶(容量250 mL)(F1及びF2)に,分析方法ごとに規定された5.2.2.1 b)

の吸収液50 mLをそれぞれ入れる2)。 

b) 流路切替三方コック(P1, P2)をバイパス側に回し,吸引ポンプ(L)を作動させて,試料ガス採取管

(B)からコック(P1)内を試料ガスで置換する。 

注記1 採取装置内に漏れがなく,一定流量に調整が可能な場合,図2のP1からP2間のバイパス

(R)を付けなくてもよい。 

注記2 採取装置内に漏れがないことを,他の手法で確認できる場合には,図2の水銀マノメータ

ー(Q)を付けなくてもよい。 

c) 吸引ポンプ(L)を停止した後,流路切替三方コック(P1, P2)を閉じ,ガスの流れを止める。次にガ

スメーター(M)の指示(V1)を0.01 Lの桁まで読み取る。 

d) 吸引ポンプ(L)を作動させ,流路切替三方コックを回して試料ガスを吸収瓶 (F1及びF2)2)に通す。

このとき流量調節コック(K1, K2)を調節して,流量を1 L/min程度にする3)。試料ガスを約20 L4)採

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取した後,流路切替三方コック(P1, P2)を閉じ,吸引ポンプ(L)を停止し,ガスメーター(M)の

指示(V2)を0.01 Lの桁まで読み取る。同時にガスメーター(M)の温度計(N)とマノメーター(O)

とによってガスの温度及びゲージ圧を測定する。また,大気圧を測定する。 

e) 必要に応じて,試料ガス中の水分をJIS Z 8808:1995の6.(排ガス中の水分量の測定)によって測定す

る。 

注2) 吸収液が温まる可能性がある場合は,吸収瓶を冷却槽に入れておくとよい。この場合には,

図1 a)に示す吸収瓶を用いたほうがよい。 

 3) 

イオンクロマトグラフ法(容量250 mLの吸収瓶を用いた場合)及び硝酸銀滴定法で,塩化

水素が吸収液に完全に吸収されることがあらかじめ明らかなときは,流量を2 L/minまで上

げてもよい。 

 4) 

塩化水素の濃度に応じて適宜,増減してもよい。 

単位 mm ( )内は100 mL用,( )外は250 mL用 

a) ガラスろ過板 

b) ガラスボールフィルター 

c) 枝管付ガラスフィルター 

ガラスろ過板,ガラスボールフィルター及びガラスフィルターの細孔の大きさは,JIS R 3503に規定する細孔記号1
又は2を用いる。 

図1−吸収瓶(100 mL, 250 mL)の例 

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A:ろ過材 

J:乾燥管 

B:試料ガス採取管 

K1, K2:流量調節コック 

C:採取口 

L:吸引ポンプ 

D:温度計 

M:湿式ガスメーター 

E1, E2:ヒーター 

N:温度計 

F1, F2:吸収瓶(容量約100 mL又は250 mL)a) 

O:マノメーター 

G:フランジ 

P1, P2:流路切替三方コック 

H:ガス洗浄瓶[水酸化ナトリウム溶液 

Q:水銀マノメーター 

(40 g/L)50 mLを入れる] 

R:バイパス 

注a) 塩化水素が完全に捕集されることが確認された場合,吸収瓶は1個でもよい。 

図2−試料ガス採取装置の例 

5.5 

試料ガス採取量 

次の式によって,標準状態[273.15 K (0 ℃),101.32 kPa]における試料ガス採取量を,乾きガス量(VSD)

又は湿りガス量(VSW)として算出する。 

a) 乾きガス量で求める場合 

1) 湿式ガスメーターを用いた場合 

)

(

41

.

22

32

.

101

15

.

273

15

.

273

V

m

a

SD

b

a

P

P

P

t

V

V

×

×

 ·································· (1) 

2) 乾式ガスメーターを用いた場合 

)

(

41

.

22

32

.

101

15

.

273

15

.

273

m

a

SD

b

a

P

P

t

V

V

×

×

 ········································ (2) 

b) 湿りガス量で求める場合 

1) 湿式ガスメーターを用いた場合 

)

(

41

.

22

32

.

101

15

.

273

15

.

273

V

m

a

SW

c

b

a

P

P

P

t

V

V

×

×

 ···························· (3) 

2) 乾式ガスメーターを用いた場合 

)

(

41

.

22

32

.

101

15

.

273

15

.

273

m

a

SW

c

b

a

P

P

t

V

V

×

×

 ··································· (4) 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ここに, 

VSD: 乾きガス量(L) 

VSW: 湿りガス量(L) 

V: ガスメーターで測定したガス量(L) 

[5.4 c)〜d)の操作におけるV2−V1] 

t: ガスメーターにおける温度(˚C) 

Pa: 大気圧(kPa) 

Pm: ガスメーターにおけるゲージ圧(kPa)5)  

PV: t ˚Cにおける飽和水蒸気圧(kPa)6) 

a: 吸収液に捕集された分析対象ガス(mol)5)  

b: 吸収液に捕集された分析対象ガス以外のガス(mol)5)  

c: JIS Z 8808:1995の6.(排ガス中の水分量の測定)によ

って求めた水分の量(mol)5) 

273.15: 0 ˚Cに対応する絶対温度(K) 

101.32: 1気圧に対応する圧力(kPa) 

22.41: 標準状態における気体1 molの体積(L)  

注5) 無視して差し支えない場合が多い。 

 6) 

PVについては,表2の換算による。 

分析用試料溶液の調製 

分析用試料溶液の調製は,次のいずれかによる。 

a) イオンクロマトグラフ法の場合 

1) 5.4の操作を行った後,吸収瓶(F1及びF2)内の溶液をビーカー300 mLに移し入れる。更に吸収瓶

などを水で洗浄し,洗液を先のビーカーに合わせる。 

2) 容量100 mLの吸収瓶を用いたときは,ビーカーの内容液を全量フラスコ100 mLに水で洗い移し7),

水を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする。 

3) 容量250 mLの吸収瓶を用いたときは,ビーカーの内容液を全量フラスコ250 mLに水で洗い移し7),

水を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする。 

注7) 分析用試料溶液中に固形物が認められる場合には,分離カラムを閉塞するので,あらかじ

め孔径0.45 μm以下のフィルターでろ過して除去するとよい。 

b) 硝酸銀滴定法の場合 

1) 5.4の操作を終えた後,吸収瓶(F1及びF2)内の溶液をビーカー300 mLに移し入れる。更に吸収瓶

などを水で洗浄する。 

2) ビーカーの内容液を全量フラスコ250 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。これを分析用試

料溶液とする。 

定量方法 

7.1 

イオンクロマトグラフ法 

7.1.1 

適用条件 

この方法は,試料ガス中に硫化物などの還元性ガスが高濃度に共存すると影響を受けるので,その影響

を無視又は除去できる場合に適用する。 

7.1.2 

試薬及び試薬溶液の調製 

7.1.2.1 

試薬 

試薬は,次による。 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。 

b) 炭酸ナトリウム JIS K 8625に規定するもの。 

c) 炭酸水素ナトリウム JIS K 8622に規定するもの。 

d) ほう酸 JIS K 8863に規定するもの。 

e) 四ほう酸ナトリウム十水和物 JIS K 8866に規定するもの。 

f) 

硫酸ナトリウム JIS K 8987に規定するもの。 

g) 硫酸カリウム JIS K 8962に規定するもの。 

h) グルコン酸カリウム 

i) 

p−ヒドロキシ安息香酸 

j) 

生化学試薬−2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール(ビ

ス-トリス) JIS K 9808に規定するもの。 

k) フタル酸 

l) 

2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール JIS K 9704に規定するもの。 

m) アセトニトリル JIS K 8032に規定するもの。 

n) グリセリン JIS K 8295に規定するもの。 

o) 塩化ナトリウム JIS K 8005に規定する容量分析用標準物質。 

p) 塩化物イオン標準液(CI−:1 000 mg/L) 

q) 吸収液 5.2.2.1 a)で調製したもの。 

7.1.2.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。 

a) 溶離液 装置の種類及び使用する分離カラムの種類によって異なるので,測定対象イオンのそれぞれ

が分離度(R)1.3以上で分離できるものを用いる。分離度の確認は,JIS K 0127の10.[データの質

の管理(精度管理)]による。 

注記 溶離液の例を,次に示す。 

なお,塩化物イオンが定量的に測定できることを確認の上,分離カラムの特性に応じてこ

こに示した以外の溶離液を用いてもよい。 

1) 炭酸水素塩−炭酸塩溶液(1) 炭酸水素ナトリウム0.025 g(0.3 mmol)及び炭酸ナトリウム0.286 g 

(2.7 mmol)を水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。 

2) 炭酸水素塩−炭酸塩溶液(2) 炭酸水素ナトリウム0.143 g(1.7 mmol)及び炭酸ナトリウム0.191 g 

(1.8 mmol)を水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。 

3) グルコン酸塩−四ほう酸塩−ほう酸溶液 グルコン酸カリウム0.305 g(1.3 mmol),四ほう酸ナト

リウム十水和物0.496 g(1.3 mmol),ほう酸1.855 g(30 mmol),アセトニトリル100 mL及びグリ

セリン5 mLを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。 

4) p−ヒドロキシ安息香酸−2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロ

パンジオール溶液 p−ヒドロキシ安息香酸1.105 g(8.0 mmol)及び2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)

アミノ]-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール0.669 g(3.2 mmol)を水に溶かし,全量フラス

コ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。 

5) フタル酸−2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール溶液 フタル酸0.415 g(2.5 mmol)

及び2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール0.290 g(2.4 mmol),又は,フタル酸  

0.382 g(2.3 mmol)及び2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1, 3-プロパンジオール0.303 g(2.5 mmol)を

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。 

b) 再生液(除去液) サプレッサーの機能を再生又は継続的に維持するために用いる液体で,電気的又

は化学的に再生を行う場合に使用し,装置及びサプレッサーの種類に最適なものを用いる。 

注記 再生液及び再生材の種類は次に示すものなどがある。 

1) 水 箇条3 f) の水を電気分解して,再生液を生成する方式のサプレッサーに用いる。 

2) 溶離液 検出器を通過した溶離液を電気分解して,再生液を生成する方式のサプレッサ

ーに用いる。 

3) 硫酸(12.5 mmol/L) 硫酸(1 mol/L)12.5 mLを水で1 Lとする。これを再生液とする。 

4) イオン交換樹脂 陽イオン交換体を溶出液に混合する。 

c) 塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL)  

7.1.2.1 p)の塩化物イオン標準液(Cl−:1 000 mg/L)又は7.1.2.1 o)の容量分析用標準物質の塩化ナト

リウムをあらかじめ約600 ℃で約1時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その1.648 gをはかり

とり,少量の水に溶かす。全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。 

d) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.2 mg/mL)  

7.1.2.2 c)で調製した塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL)20 mLを全量フラスコ100 mLに正確に

とり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

e) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.01 mg/mL) 

7.1.2.2 d)で調製した塩化物イオン標準液(Cl−:0.2 mg/mL)5 mLを全量フラスコ100 mLに正確に

とり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

7.1.3 

器具及び装置 

器具及び装置は,次による。 

a) 試料導入器 分析用試料溶液の一定量を再現性よく装置に注入できる自動のもの,又は装置内に組み

込まれた試料計量管(10〜250 µLの一定量)に,シリンジ1〜10 mLを用いて導入する手動のもの。 

b) イオンクロマトグラフ イオンクロマトグラフには,サプレッサー方式又はノンサプレッサー方式の

いずれを用いてもよい。 

1) 分離カラム 内径2〜8 mm,長さ30〜300 mmの不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,陰イオン

交換体を充塡する。分析対象のイオンと隣接するイオンとが分離度1.3以上で分離できるもの。 

2) プレカラム 濃縮,予備分離及び異物除去のためのガードカラムで,必要に応じて分離カラムの前

に装着する。内径2〜6 mm,長さ5〜50 mmの不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,分離カラム

と同種類の陰イオン交換体を充塡したもの。 

3) サプレッサー 溶離液中のイオン種を電気伝導度検出器で高感度測定するために,溶離液を電気的

又は化学的に変化させて電気伝導率を低減させるための器具。サプレッサーには,膜透析形,カラ

ム除去形及びサスペンション樹脂吸着形がある。 

4) 検出器 電気伝導度検出器。 

5) 記録部 JIS K 0127の4.2 f)(記録部)による。 

7.1.4 

定量操作 

定量操作は,次による。 

a) イオンクロマトグラフを測定可能な状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量(例えば,      

1〜2 mL/min)で流しておく。サプレッサー付の装置の場合には,分離カラム及びサプレッサーの内側

に溶離液を流し,更にサプレッサーの外側には再生液を一定の流量で流しておく。 

10 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 試料導入器を用いて箇条6 a)で調製した分析用試料溶液の一定量(10〜250 μL)をイオンクロマトグ

ラフに導入し,クロマトグラムを記録する。 

なお,特に低濃度の試料を測定する場合には,装置内の試料計量管の代わりに,分離カラムと同種

類の陰イオン交換体を充塡した濃縮カラムを用いるとよい。 

c) クロマトグラム上の塩化物イオンに相当するピークについて,ピーク面積又はピーク高さを求める。 

d) 7.1.5によって作成した検量線から,塩化物イオン濃度(mg/mL)を求める。 

e) 吸収液50 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加えた後,b)の導入量と同じ量を用い,

b)及びc)に準じて操作し,塩化物イオンの空試験値(mg/mL)を求める。 

なお,吸収瓶(容量250 mL)を用いた場合には,吸収液100 mLを全量フラスコ250 mLにとり,

水を標線まで加えた後,同様の操作を行う。 

7.1.5 

検量線の作成 

検量線の作成は,次による。 

a) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.01 mg/mL)1.0〜25.0 mLを全量フラスコ100 mLに段階的にとり,水を

標線まで加え,その濃度をそれぞれ求める。塩化物イオン標準液は,予想される試料濃度に応じ,1

〜25 mLの範囲の数点をとる。 

なお,容量250 mLの吸収瓶を用いた場合には,塩化物イオン標準液(Cl−:0.2 mg/mL)1.0〜25.0 mL

を全量フラスコ250 mLに段階的にとり,水を標線まで加えた後,同様の操作を行って検量線を作成

する。 

b) 7.1.4のb)及びc)の操作を行い,それぞれの塩化物イオン濃度に相当するピーク面積又はピーク高さを

求める。 

c) 別に空試験として,水について7.1.4のb)及びc)の操作を行い,塩化物イオンに相当するピーク面積

又はピーク高さを求める。 

d) 空試験値を補正したピーク面積又はピーク高さと塩化物イオン濃度との関係線を作成する。検量線の

作成は,試料測定時ごとに行う。 

7.1.6 

計算 

試料ガス中の塩化水素濃度を式(5)〜式(7)によって算出する。 

000

1

)

(

632

.0

S

V

×

×

×

V

v

b

a

C

 ························································ (5) 

000

1

)

(

03

.1

S

W

×

×

×

V

v

b

a

C

·························································· (6) 

CW=CV×1.63 ··········································································· (7) 

ここに, 

CV: 試料ガス中の塩化水素の体積分率(vol ppm)  

CW: 試料ガス中の塩化水素の質量濃度(mg/m3)  

a: 7.1.4 d)で求めた塩化物イオンの濃度(mg/mL)  

b: 7.1.4 e)の空試験で求めた塩化物イオンの濃度 (mg/mL) 

VS: 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)(乾

きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW) 

ν: 箇条6 a)で分析用試料溶液の液量(100 mLとした場合は

100,250 mLの場合は250)(mL) 

0.632: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)

の体積 (mL)(標準状態) 
 

11 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1.03: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)

の質量(mg) 

1.63: 塩化水素(HCl)1 vol ppmに相当する塩化水素としての

質量濃度(mg/m3)(36.45/22.41による) 

注記 この方法によって,塩化水素と同時に硫黄酸化物及び窒素酸化物を測定することができる。こ

の場合の操作は,A.6及びB.6による。 

7.2 

硝酸銀滴定法 

7.2.1 

適用条件 

この方法は,試料ガス中に二酸化硫黄,他のハロゲン化物,シアン化物,硫化物などが共存すると影響

を受けるので,その影響を無視又は除去できる場合に適用する。 

7.2.2 

試薬及び試薬溶液の調製 

7.2.2.1 

試薬 

試薬は,次による。 

a) 硝酸 JIS K 8541に規定するもの。 

b) 過塩素酸 JIS K 8223に規定するもの。 

c) 硝酸銀 JIS K 8550に規定するもの。 

d) 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水 JIS K 8982に規定するもの。 

e) チオシアン酸アンモニウム JIS K 9000に規定するもの。 

f) 

ニトロベンゼン JIS K 8723に規定するもの。 

g) ウラニン JIS K 8830に規定するもの。 

h) 吸収液[水酸化ナトリウム溶液(0.1mol/L)] 5.2.2.1b)で調製したもの。 

7.2.2.2 

試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。 

a) 硝酸(1.6 mol/L) 硝酸120 mLをとり,水に溶かして1 Lとする。 

b) 硫酸アンモニウム鉄(III)溶液 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水6.0 gを過塩素酸(1+2)100 mL

に溶かす。褐色瓶に保存する。 

c) ウラニン溶液 ウラニン0.20 gを水に溶かして100 mLとする。褐色瓶に保存する。 

d) 0.1 mol/L硝酸銀溶液 硝酸銀17 gを水1 Lに溶かす。褐色瓶に保存する。標定は,次による。 

標定 容量分析用標準物質塩化ナトリウムを600 ℃で約60分間加熱した後,デシケーター中で放

冷する。その0.14〜0.17 gを0.1 mgの桁まではかりとり,三角フラスコ200 mLに移し,水50 mLを

加えて溶かす。ウラニン溶液数滴を加え,ここで調製した硝酸銀溶液で滴定し,溶液の色が赤みを帯

びた点を終点とする。 

次の式によって,ファクターを算出する。 

844

0.005

100

×

×

a

c

m

f=

 ····································································· (8) 

ここに, 

f: 0.1 mol/L硝酸銀溶液のファクター 

m: 塩化ナトリウムの採取量(g) 

c: 塩化ナトリウムの純度(%) 

a': 滴定に要した0.1 mol/L硝酸銀溶液の量(mL)  

0.005 844: 0.1 mol/L硝酸銀溶液1 mLに相当する塩化ナトリウムの

量(g) 

12 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

e) 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液 チオシアン酸アンモニウム8 gを水1 Lに溶かす。標定は,

次による。 

標定 三角フラスコ200 mLにd)で調製した0.1 mol/L硝酸銀溶液を正確に25 mLとり,水25 mL及

び硝酸2 mLを加える。指示薬として硫酸アンモニウム鉄(III)溶液数滴を加え,よく振り混

ぜながら,ここで調製した0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液で滴定し,溶液の微赤色

が消えなくなった点を終点とする。終点が見分けにくい場合には,滴定前にニトロベンゼン

10 mLを加える8)。次の式によって,ファクターを算出する。 

a

f

f

′′

×

′′

25

 ··············································································· (9) 

ここに, 

f'': 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液のファクター 

f: 0.1 mol/L硝酸銀溶液のファクター 

a'': 滴定に要した0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液

の量(mL)  

7.2.3 

定量操作 

操作は,次による。 

a) 箇条6 b)で調製した分析用試料溶液v mL(通常,25〜50 mL)を三角フラスコに分取し,硝酸(100 g/L)

を加えて酸性とする。 

b) 0.1 mol/L硝酸銀溶液を正確に25 mL加え,硫酸アンモニウム鉄(III)溶液1 mLを加えて振り混ぜる。 

c) 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液で滴定し,溶液の微赤が消えなくなった点を終点とする。終

点が見分けにくい場合には,ニトロベンゼン3 mLを加える8)。 

d) 別に,吸収液を2.5倍に希釈したものν mLについてa)〜c)に準じて操作し,空試験値を求める。 

注8) 使用済み廃液には,ニトロベンゼンが含まれているので,廃液の処理に注意する。 

7.2.4 

計算 

次の式によって,試料ガス中の塩化水素の濃度を式(10)〜(12)によって算出する。 

000

1

/

250

)

(

24

.2

S

V

×

×

×

×

V

v

f

a

b

C

 ············································· (10) 

000

1

/

250

)

(

65

.3

S

W

×

×

×

×

V

v

f

a

b

C

··············································(11) 

CW=CV×1.63 ········································································· (12) 

ここに, 

CV: 試料ガス中の塩化水素の体積分率(vol ppm)  

CW: 試料ガス中の塩化水素の質量濃度(mg/m3)  

a: 7.2.3 c)で滴定に要した0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニ

ウム溶液の量(mL) 

b: 7.2.3 d)で空試験に要した0.1 mol/Lチオシアン酸アンモ

ニウム溶液の量(mL) 

f: 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液のファクター 

ν: 分析用試料溶液250 mLに対する分取量(mL) 

VS: 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L) 

(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW) 

2.24: 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液1 mLに相当す

る塩化水素(HCl)の体積(mL)(標準状態) 

3.65: 0.1 mol/Lチオシアン酸アンモニウム溶液1 mLに相当す

る塩化水素(HCl)の質量(mg) 

13 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1.63: 塩化水素(HCl)1 vol ppmに相当する質量濃度(mg/m3) 

(36.45/22.41による) 

自動計測法 

自動計測法による測定は,JIS B 7984に規定する自動計測器によって行う。校正については,JIS K 0055

によって行う。 

分析結果の記録 

9.1 

分析値のまとめ方 

分析は,試料採取ごとに同一分析用試料溶液又は試験溶液について2回以上行い,その平均値を求め,

有効数字2桁に丸める。ただし,連続して2回以上試料を採取した場合には,各測定値の全ての平均値を

求める。 

9.2 

記録項目 

分析結果として記録する項目は次による。 

a) 測定対象の設備及び試験目的 

b) 試料採取及び分析の実施日,時刻,時間,実施者 

c) 設備又は工程の運転状況及び試料採取期間内に生じた設備又は工程の変動 

d) 設備内の測定採取面の位置 

e) 測定採取面上の試料採取点 

例 ダクトの大きさ,測定断面における試料採取の位置などを記入するとよい。 

f) 

試料採取方法  

例 試料ガス採取方法,等速サンプリングか又は非等速サンプリング,試料採取管の口径,ダスト

除去用フィルターと取付位置,フィルター温度,試料採取の時間などを記入するとよい。 

g) 分析方法の種類 

h) 測定結果 

例 排ガス中の濃度及び標準状態への換算濃度のほかに,測定点のガス流量,排ガスの静圧,温度,

酸素濃度,水蒸気濃度,採取ガス量,分析用試料の体積,試料中の塩化水素の分析値,試料採

取時間内に生じた異常などを記入するとよい。 

i) 

測定の品質  

例 漏れ試験結果,試料採取と分析用の試薬との空試験値,現場測定における空試験値,測定結果

に影響した可能性のある周囲の特殊事情などを記入するとよい。 

j) 

この規格の分析方法からの変更点 

k) その他a)〜j)以外に有用な項目がある場合,加えるとよい。 

background image

14 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−水の飽和蒸気圧 

単位 Pa

T (℃) 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

0.6 

0.7 

0.8 

0.9 

 0. 

611.21 

615.67 

620.15 

624.67 

629.21 

633.78 

638.38 

643.01 

647.67 

652.36 

 1. 

657.08 

661.83 

666.61 

671.42 

676.26 

681.14 

686.04 

690.98 

695.94 

700.94 

 2. 

705.97 

711.03 

716.13 

721.26 

726.41 

731.61 

736.83 

742.09 

747.38 

752.70 

 3. 

758.06 

763.45 

768.88 

774.34 

779.83 

785.36 

790.92 

796.52 

802.15 

807.82 

 4. 

813.52 

819.26 

825.03 

830.84 

836.69 

842.57 

848.49 

854.45 

860.44 

866.47 

 5. 

872.54 

878.64 

884.79 

890.97 

897.19 

903.44 

909.74 

916.07 

922.45 

928.86 

 6. 

935.31 

941.80 

948.34 

954.91 

961.52 

968.17 

974.86 

981.60 

988.37 

995.19 

 7. 1 002.0 

1 008.9 

1 015.9 

1 022.9 

1 029.9 

1 037.0 

1 044.1 

1 051.2 

1 058.4 

1 065.7 

 8. 1 072.9 

1 080.3 

1 087.6 

1 095.1 

1 102.5 

1 110.0 

1 117.6 

1 125.2 

1 132.8 

1 140.5 

 9. 1 148.2 

1 156.0 

1 163.8 

1 171.7 

1 179.6 

1 187.6 

1 195.6 

1 203.7 

1 211.8 

1 219.9 

10. 1 228.1 

1 236.4 

1 244.7 

1 253.0 

1 261.4 

1 269.9 

1 278.4 

1 286.9 

1 295.5 

1 304.2 

11. 1 312.9 

1 321.7 

1 330.5 

1 339.3 

1 348.2 

1 357.2 

1 366.2 

1 375.3 

1 384.4 

1 393.5 

12. 1 402.8 

1 412.1 

1 421.4 

1 430.8 

1 440.2 

1 449.7 

1 459.3 

1 468.9 

1 478.5 

1 488.2 

13. 1 498.0 

1 507.8 

1 517.7 

1 527.7 

1 537.7 

1 547.7 

1 557.9 

1 568.0 

1 578.3 

1 588.6 

14. 1 598.9 

1 609.3 

1 619.8 

1 630.3 

1 640.9 

1 651.6 

1 662.3 

1 673.0 

1 683.9 

1 694.8 

15. 1 705.7 

1 716.7 

1 727.8 

1 739.0 

1 750.2 

1 761.4 

1 772.8 

1 784.2 

1 795.6 

1 807.1 

16. 1 818.7 

1 830.4 

1 842.1 

1 853.9 

1 865.8 

1 877.7 

1 889.7 

1 901.7 

1 913.8 

1 926.0 

17. 1 938.3 

1 950.6 

1 963.0 

1 975.5 

1 988.0 

2 000.6 

2 013.3 

2 026.0 

2 038.8 

2 051.7 

18. 2 064.7 

2 077.7 

2 090.8 

2 104.0 

2 117.2 

2 130.5 

2 143.9 

2 157.4 

2 170.9 

2 184.5 

19. 2 198.2 

2 212.0 

2 225.8 

2 239.7 

2 253.7 

2 267.8 

2 281.9 

2 296.1 

2 310.4 

2 324.8 

20. 2 339.2 

2 353.8 

2 368.4 

2 383.1 

2 397.8 

2 412.7 

2 427.6 

2 442.6 

2 457.7 

2 472.9 

21. 2 488.2 

2 503.5 

2 518.9 

2 534.4 

2 550.0 

2 565.7 

2 581.4 

2 597.3 

2 613.2 

2 629.2 

22. 2 645.3 

2 661.5 

2 677.7 

2 694.1 

2 710.5 

2 727.1 

2 743.7 

2 760.4 

2 777.2 

2 794.1 

23. 2 811.0 

2 828.1 

2 845.2 

2 862.5 

2 879.8 

2 897.2 

2 914.8 

2 932.4 

2 950.1 

2 967.9 

24. 2 985.8 

3 003.7 

3 021.8 

3 040.0 

3 058.3 

3 076.6 

3 095.1 

3 113.6 

3 132.3 

3 151.1 

25. 3 169.9 

3 188.9 

3 207.9 

3 227.0 

3 246.3 

3 265.6 

3 285.1 

3 304.6 

3 324.3 

3 344.0 

26. 3 363.9 

3 383.8 

3 403.9 

3 424.0 

3 444.3 

3 464.7 

3 485.2 

3 505.7 

3 526.4 

3 547.2 

27. 3 568.1 

3 589.1 

3 610.2 

3 631.5 

3 652.8 

3 674.2 

3 695.8 

3 717.4 

3 739.2 

3 761.1 

28. 3 783.1 

3 805.2 

3 827.4 

3 849.7 

3 872.2 

3 894.7 

3 917.4 

3 940.2 

3 963.1 

3 986.1 

29. 4 009.2 

4 032.5 

4 055.8 

4 079.3 

4 102.9 

4 126.6 

4 150.5 

4 174.4 

4 198.5 

4 222.7 

30. 4 247.0 

4 271.5 

4 296.0 

4 320.7 

4 345.5 

4 370.5 

4 395.5 

4 420.7 

4 446.0 

4 471.5 

31. 4 497.0 

4 522.7 

4 648.5 

4 574.5 

4 600.5 

4 626.7 

4 653.1 

4 679.5 

4 706.1 

4 732.8 

32. 4 759.7 

4 786.7 

4 813.8 

4 841.0 

4 868.4 

4 895.9 

4 923.6 

4 951.4 

4 979.3 

5 007.4 

33. 5 035.6 

5 063.9 

5 092.4 

5 121.0 

5 149.7 

5 178.6 

5 207.7 

5 236.8 

5 266.2 

5 295.6 

34. 5 325.2 

5 355.0 

5 384.8 

5 414.9 

5 445.1 

5 475.4 

5 505.9 

5 536.5 

5 567.2 

5 598.1 

35. 5 629.2 

5 660.4 

5 691.8 

5 723.3 

5 754.9 

5 786.8 

5 818.7 

5 850.8 

5 883.1 

5 915.5 

36. 5 948.1 

5 980.8 

6 013.7 

6 046.8 

6 080.0 

6 113.3 

6 146.9 

6 180.5 

6 214.4 

6 248.4 

37. 6 282.5 

6 316.9 

6 351.3 

6 386.0 

6 420.8 

6 455.8 

6 490.9 

6 526.2 

6 561.7 

6 597.3 

38. 6 633.1 

6 669.1 

6 705.2 

6 741.5 

6 778.0 

6 814.7 

6 851.5 

6 888.5 

6 925.6 

6 963.0 

39. 7 000.5 

7 038.2 

7 076.0 

7 114.1 

7 152.3 

7 190.7 

7 229.2 

7 268.0 

7 306.9 

7 346.0 

40. 7 385.3 

7 424.8 

7 464.4 

7 504.2 

7 544.3 

7 584.5 

7 624.8 

7 665.4 

7 706.2 

7 747.1 

background image

15 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−水の飽和蒸気圧(続き) 

単位 Pa

T (℃) 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

0.6 

0.7 

0.8 

0.9 

41. 

7 788.2 

7 829.6 

7 871.1 

7 912.8 

7 954.6 

7 996.7 

8 039.0 

8 081.5 

8 124.1 

8 167.0 

42. 

8 210.0 

8 253.2 

8 296.7 

8 340.3 

8 384.1 

8 428.2 

8 472.4 

8 516.8 

8 561.5 

8 606.3 

43. 

8 651.3 

8 696.5 

8 742.0 

8 787.6 

8 833.5 

8 879.5 

8 925.8 

8 972.3 

9 018.9 

9 065.8 

44. 

9 112.9 

9 160.2 

9 207.7 

9 255.5 

9 303.4 

9 351.6 

9 399.9 

9 448.5 

9 497.3 

9 546.3 

45. 

9 595.6 

9 645.0 

9 694.7 

9 744.6 

9 794.7 

9 845.0 

9 895.6 

9 946.4 

9 997.4 10 049. 

46. 

10 100. 

10 152. 

10 204. 

10 256. 

10 308. 

10 361. 

10 414. 

10 467. 

10 520. 

10 573. 

47. 

10 627. 

10 681. 

10 735. 

10 790. 

10 845. 

10 899. 

10 955. 

11 010. 

11 066. 

11 122. 

48. 

11 178. 

11 234. 

11 291. 

11 348. 

11 405. 

11 462. 

11 520. 

11 578. 

11 636. 

11 694. 

49. 

11 753. 

11 812. 

11 871. 

11 930. 

11 990. 

12 049. 

12 110. 

12 170. 

12 231. 

12 292. 

50. 

12 353. 

12 414. 

12 476. 

12 538. 

12 600. 

12 663. 

12 725. 

12 788. 

12 852. 

12 915. 

51. 

12 979. 

13 043. 

13 107. 

13 172. 

13 237. 

13 302. 

13 368. 

13 433. 

13 499. 

13 566. 

52. 

13 632. 

13 699. 

13 766. 

13 833. 

13 901. 

13 969. 

14 037. 

14 106. 

14 175. 

14 244. 

53. 

14 313. 

14 383. 

14 453. 

14 523. 

14 594. 

14 665. 

14 736. 

14 807. 

14 879. 

14 951. 

54. 

15 023. 

15 096. 

15 169. 

15 242. 

15 316. 

15 389. 

15 464. 

15 538. 

15 613. 

15 688. 

55. 

15 763. 

15 839. 

15 915. 

15 991. 

16 068. 

16 145. 

16 222. 

16 299. 

16 377. 

16 455. 

56. 

16 534. 

16 613. 

16 692. 

16 771. 

16 851. 

16 931. 

17 012. 

17 093. 

17 174. 

17 255. 

57. 

17 337. 

17 419. 

17 501. 

17 584. 

17 667. 

17 750. 

17 834. 

17 918. 

18 003. 

18 087. 

58. 

18 173. 

18 258. 

18 344. 

18 430. 

18 516. 

18 603. 

18 690. 

18 778. 

18 866. 

18 954. 

59. 

19 043. 

19 131. 

19 221. 

19 310. 

19 400. 

19 491. 

19 581. 

19 672. 

19 764. 

19 856. 

60. 

19 948. 

20 040. 

20 133. 

20 226. 

20 320. 

20 414. 

20 508. 

20 603. 

20 698. 

20 793. 

61. 

20 889. 

20 985. 

21 082. 

21 179. 

21 276. 

21 374. 

21 472. 

21 571. 

21 669. 

21 769. 

62. 

21 868. 

21 968. 

22 069. 

22 170. 

22 271. 

22 372. 

22 474. 

22 577. 

22 679. 

22 783. 

63. 

22 886. 

22 990. 

23 094. 

23 199. 

23 304. 

23 410. 

23 516. 

23 622. 

23 729. 

23 836. 

64. 

23 944. 

24 052. 

24 160. 

24 269. 

24 379. 

24 488. 

24 598. 

24 709. 

24 820. 

24 931. 

65. 

25 043. 

25 155. 

25 268. 

25 381. 

25 494. 

25 608. 

25 723. 

25 837. 

25 953. 

26 068. 

66. 

26 184. 

26 301. 

26 418. 

26 535. 

26 653. 

26 772. 

26 890. 

27 010. 

27 129. 

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67. 

27 370. 

27 491. 

27 612. 

27 734. 

27 857. 

27 979. 

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28 351. 

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68. 

28 600. 

28 726. 

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28 979. 

29 106. 

29 233. 

29 361. 

29 489. 

29 618. 

29 748. 

69. 

29 877. 

30 008. 

30 138. 

30 270. 

30 402. 

30 534. 

30 667. 

30 800. 

30 933. 

31 068. 

70. 

31 202. 

31 338. 

31 473. 

31 609. 

31 746. 

31 883. 

32 021. 

32 159. 

32 298. 

32 437. 

71. 

32 577. 

32 717. 

32 858. 

32 999. 

33 140. 

33 283. 

33 425. 

33 569. 

33 713. 

33 857. 

72. 

34 002. 

34 147. 

34 293. 

34 439. 

34 586. 

34 734. 

34 882. 

35 030. 

35 179. 

35 329. 

73. 

35 479. 

35 630. 

35 781. 

35 933. 

36 085. 

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36 700. 

36 855. 

74. 

37 010. 

37 166. 

37 323. 

37 480. 

37 638. 

37 796. 

37 955. 

38 115. 

38 275. 

38 436. 

75. 

38 597. 

38 758. 

38 921. 

39 084. 

39 247. 

39 411. 

39 576. 

39 741. 

39 907. 

40 073. 

76. 

40 240. 

40 408. 

40 576. 

40 744. 

40 914. 

41 084. 

41 254. 

41 425. 

41 597. 

41 769. 

77. 

41 942. 

42 116. 

42 290. 

42 464. 

42 640. 

42 815. 

42 992. 

43 169. 

43 347. 

43 525. 

78. 

43 704. 

43 884. 

44 064. 

44 245. 

44 426. 

44 608. 

44 791. 

44 974. 

45 158. 

45 343. 

79. 

45 528. 

45 714. 

45 900. 

46 088. 

46 275. 

46 464. 

46 653. 

46 843. 

47 033. 

47 224. 

80. 

47 416. 

47 608. 

47 801. 

47 994. 

48 189. 

48 384. 

48 579. 

48 776. 

48 972. 

49 170. 

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16 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表2−水の飽和蒸気圧(続き) 

単位 Pa

T (℃) 

0.0 

0.1 

0.2 

0.3 

0.4 

0.5 

0.6 

0.7 

0.8 

0.9 

81. 

49 368. 

49 567. 

49 767. 

49 967. 

50 168. 

50 370. 

50 572. 

50 775. 

50 979. 

51 183. 

82. 

51 388. 

51 594. 

51 800. 

52 007. 

52 215. 

52 424. 

52 633. 

52 843. 

53 053. 

53 265. 

83. 

53 477. 

53 689. 

53 903. 

54 117. 

54 332. 

54 547. 

54 764. 

54 981. 

55 198. 

55 417. 

84. 

55 636. 

55 856. 

56 076. 

56 298. 

56 520. 

56 743. 

56 966. 

57 190. 

57 415. 

57 641. 

85. 

57 868. 

58 095. 

58 323. 

58 552. 

58 781. 

59 011. 

59 242. 

59 474. 

59 707. 

59 940. 

86. 

60 174. 

60 409. 

60 644. 

60 881. 

61 118. 

61 356. 

61 594. 

61 834. 

62 074. 

62 315. 

87. 

62 557. 

62 799. 

63 042. 

63 286. 

63 531. 

63 777. 

64 024. 

64 271. 

64 519. 

64 768. 

88. 

65 017. 

65 268. 

65 519. 

65 771. 

66 024. 

66 278. 

66 532. 

66 788. 

67 044. 

67 301. 

89. 

67 559. 

67 817. 

68 077. 

68 337. 

68 598. 

68 860. 

69 123. 

69 386. 

69 651. 

69 916. 

90. 

70 182. 

70 449. 

70 717. 

70 986. 

71 255. 

71 526. 

71 797. 

72 069. 

72 342. 

72 616. 

91. 

72 890. 

73 166. 

73 442. 

73 719. 

73 998. 

74 277. 

74 556. 

74 837. 

75 119. 

75 401. 

92. 

75 685. 

75 969. 

76 254. 

76 540. 

76 827. 

77 115. 

77 404. 

77 693. 

77 984. 

78 276. 

93. 

78 568. 

78 861. 

79 155. 

79 450. 

79 746. 

80 043. 

80 341. 

80 640. 

80 940. 

81 240. 

94. 

81 542. 

81 844. 

82 148. 

82 452. 

82 757. 

83 064. 

83 371. 

83 679. 

83 988. 

84 298. 

95. 

84 609. 

84 921. 

85 234. 

85 547. 

85 862. 

86 178. 

86 495. 

86 812. 

87 131. 

87 451. 

96. 

87 771. 

88 093. 

88 415. 

88 739. 

89 063. 

89 389. 

89 715. 

90 043. 

90 371. 

90 701. 

97. 

91 031. 

91 362. 

91 695. 

92 028. 

92 363. 

92 698. 

93 035. 

93 372. 

93 711. 

94 050. 

98. 

94 391. 

94 732. 

95 075. 

95 418. 

95 763. 

96 109. 

96 455. 

96 803. 

97 152. 

97 502. 

99. 

97 853. 

98 204. 

98 557. 

98 911. 

99 266. 

99 623. 

99 980. 100 338. 100 697. 101 058. 

100. 

101 419. 

101 782. 102 145. 102 510. 102 875. 103 242. 

103 610. 103 979. 104 349. 104 720. 

注記 SONNTAG (1990) による。温度目盛は,ITS-90。 

background image

17 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(規定) 

イオンクロマトグラフ法による 

塩化水素及び硫黄酸化物の同時分析方法 

A.1 要旨 

この附属書は,イオンクロマトグラフ法によって,排ガス中の塩化水素及び硫黄酸化物を同時に分析す

る方法について規定する。この方法は,高濃度の硫化物などの還元性ガスの影響を受けるため,その影響

を無視又は除去できる場合に適用する。 

A.2 分析方法の概要 

分析方法の概要は,表A.1による。 

表A.1−分析方法の概要 

要旨 

試料採取 

定量範囲 

vol ppm (mg/m3) 

塩化水素 

硫黄酸化物 

試料ガス中の塩化水素及び硫黄
酸化物を吸収瓶中の過酸化水素
水に吸収させた後,イオンクロ
マトグラフに導入し,クロマト
グラムを記録する。 

吸収瓶法 
吸収液:過酸化水素水 
(1+99)  
液量:25 mL a)×2 本 
又は50 mL b)×2 本 
標準採取量:20 L 

0.4〜7.9 c) 
(0.7〜12) 
6.3〜160 d) 
(10〜260) 

0.5〜58 c) 
(1.4〜165) 
12〜290 d) 
(35〜829) 

注記 この方法は,JIS K 0103の附属書JC(イオンクロマトグラフ法による硫黄酸化物及

び塩化水素の同時分析法)と同じ方法である。 

注a) 吸収瓶(容量100 mL)を用いたときの吸収液量。 

b) 吸収瓶(容量250 mL)を用いたときの吸収液量。 

c) 試料ガスを通した吸収液50 mLを100 mLに希釈して分析用試料溶液とした場合。こ

こに示した定量範囲は,試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範
囲から求めたものである。この定量範囲以下の濃度を測定する場合には,濃縮カラム
を用いて測定する。定量範囲を超える濃度を測定する場合には,分析用試料溶液を定
量範囲内に希釈して測定する。 

d) 試料ガスを通した吸収液100 mLを250 mLに希釈して分析用試料溶液とした場合。こ

こに示した定量範囲は,試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範
囲から求めたものである。この定量範囲以下の濃度を測定する場合には,濃縮カラム
を用いて測定する。定量範囲を超える濃度を測定する場合には,分析用試料溶液を定
量範囲内に希釈して測定する。 

A.3 試料ガス採取方法 

A.3.1 試料ガス採取 

試料ガスの採取は,箇条5による。 

A.3.2 試薬及び試薬溶液の調製 

5.2に規定された試薬でイオンクロマトグラフ法で用いるものによる。 

18 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 吸収液[過酸化水素水(1+99)] 過酸化水素10 mLをとり,水を加えて1 Lとする。冷暗所に保存

する。 

A.3.3 器具及び装置 

5.3による。 

A.3.4 採取操作 

5.4による。 

A.3.5 分析用試料溶液の調製 

排ガス中の塩化水素及び硫黄酸化物を同時にA.3.2 a)の吸収液に捕集した後,箇条6 a)の方法で調製する。 

A.3.6 試料ガス採取量の算出 

5.5による。 

A.4 定量方法 

A.4.1 試薬及び試薬溶液の調製 

A.4.1.1 試薬 

特に定めがない場合,7.1.2.1に規定された試薬を用いる。 

a) 硫酸イオン標準液(SO42−:1 000 mg/L)  

A.4.1.2 試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。 

a) 溶離液 7.1.2.2 a)による。 

b) 再生液(除去液) 7.1.2.2 b)による。 

c) 硫酸イオン標準液(SO42−:1 mg/mL) JIS K 0103の7.1.2 b) 3)による。 

d) 硫酸イオン標準液(SO42−:0.2 mg/mL) JIS K 0103の7.1.2 b) 4)による。 

e) 塩化物イオン−硫酸イオン混合標準液(Cl−:0.01 mg,SO42−:0.05 mg/mL) 7.1.2.2 d)の塩化物イ

オン標準液 (Cl−:0.2 mg/mL)5 mL及びA.4.1.2 d)の硫酸イオン標準液(SO42−:0.2 mg/mL)25 mL

を全量フラスコ100 mLに正確にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。これを適宜希釈し

て使用する。 

A.5 イオンクロマトグラフ 

器具及び装置は,7.1.3による。 

A.6 定量操作 

定量操作は,次による。 

a) 7.1.4によって操作する。 

b) 試料導入器を用いてA.3.5で調製した分析用試料溶液の一定量(10〜250 μL)をイオンクロマトグラ

フに導入し,クロマトグラムを記録する。 

c) クロマトグラム上の塩化物イオン及び硫酸イオンに相当するピークについて,ピーク面積又はピーク

高さを求める。 

d) A.7によって作成した検量線から,分析用試料溶液中の塩化物イオン及び硫酸イオンの濃度(mg/mL)

を求める。 

e) A.3.2 a)で調製した吸収液50 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加えた後,b)の導入量

19 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

と同じ量を用い,b)〜d)に準じて操作し,塩化物イオン及び硫酸イオンの空試験値(mg/mL)を求め

る1)。 

注1) 吸収瓶(容量250 mL)を用いた場合には,吸収液100 mLを全量フラスコ250 mLにとり,

水を標線まで加えた後,同様の操作を行う。 

A.7 検量線の作成 

A.4.1.2 e)の塩化物イオン及び硫酸イオン混合標準液を用い,7.1.5に準じて検量線を作成する。 

A.8 計算 

試料ガス中の塩化水素及び硫黄酸化物の濃度を算出する。 

a) 試料ガス中の塩化水素濃度は,7.1.6の式を用いて算出する。 

b) 次の式によって,試料ガス中の硫黄酸化物濃度を算出する。 

000

1

)

(

233

.0

S

V

×

×

×

V

v

b

a

C

000

1

)

(

667

.0

S

W

×

×

×

V

v

b

a

C

CW=CV×2.86 

ここに, 

CV: 試料ガス中の硫黄酸化物の体積分率(vol ppm)  

CW: 試料ガス中の硫黄酸化物を二酸化硫黄として表したと

きの質量濃度(mg/m3)  

a: A.6 d)で求めた硫酸イオンの濃度(mg/mL) 

b: A.6 e)の空試験で求めた硫酸イオンの濃度(mg/mL) 

VS: 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)(乾

きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW) 

ν: 箇条6 a)で分析用試料溶液の液量[100 mLとした場合は

100,250 mLとした場合は250] 

0.233: 硫酸イオン(SO42−)1 mgに相当する硫黄酸化物 (SO2

+SO3) の体積(mL)(標準状態) 

0.667: 硫酸イオン(SO42−)1 mgに相当する二酸化硫黄(SO2)

としての質量(mg) 

2.86: 硫黄酸化物1 vol ppmに相当する二酸化硫黄(SO2)とし

ての質量濃度(mg/m3)(64.06/22.41による) 

background image

20 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(規定) 

イオンクロマトグラフ法による塩化水素, 
硫黄酸化物及び窒素酸化物の同時分析方法 

B.1 

要旨 

この附属書は,イオンクロマトグラフ法によって,排ガス中の塩化水素,硫黄酸化物及び窒素酸化物を

同時に分析する方法について規定する。この方法は,高濃度の硫化物などの還元性ガスの影響を受けるた

め,その影響を無視又は除去できる場合に適用する。 

B.2 

分析方法の概要 

分析方法の概要は,表B.1による。 

表B.1−分析方法の概要 

要旨 

試料採取 

定量範囲 

vol ppm (mg/m3) 

塩化水素 

硫黄酸化物 

窒素酸化物 

試料ガス中の塩化水素,硫
黄酸化物及び窒素酸化物を
真空フラスコ又は注射筒中
の過酸化水素水に吸収させ
た後,イオンクロマトグラ
フに導入し,クロマトグラ
ムを記録する。 

真空フラスコ法 
吸収液:過酸化水素水(1+99) 
液量:20 mL 
標準採取量:1 L 

4〜630 c) 
(6〜1 000) 

5〜1 100 c) 
(14〜3 100) 

4〜1 400 c) 
(8〜2 800) 

注射筒法 
吸収液:過酸化水素水(1+99)  
液量:20 mL a) 
標準採取量:400 mL a) 
      150 mL b) 

16〜3 100 c) 
(26〜5 000) 

24〜5 800 c) 
(69〜16 000) 

19〜7 200 c) 
(39〜14 000) 

注記 この方法は,JIS K 0104の附属書JA(イオンクロマトグラフ法による窒素酸化物,硫黄酸化物及び

塩化水素の同時分析法)と同じ方法である。 

 
注a) 注射筒(容量500 mL)を用いたときの試料ガス採取量。 

b) 注射筒(容量200 mL)を用いたときの試料ガス採取量。 

c) 試料ガスを捕集した吸収液(20 mL)を100 mLに希釈して分析用試料溶液とした場合。濃縮カラム

を使用すれば,この表に示した定量下限を下げることができる。 

B.3 

試料ガス採取方法 

B.3.1 試料ガス採取 

試料ガスの採取は,JIS K 0104の箇条6(試料ガス採取方法)による。 

B.3.2 試薬及び試薬溶液の調製 

7.1.2に規定された試薬でイオンクロマトグラフ法で用いるもの及びJIS K 0104の6.1.1(試薬及び試薬

溶液の調製)に規定された試薬を用いる。 

a) 吸収液[過酸化水素水(1+99)] 過酸化水素10 mLをとり,水を加えて1 Lとする。冷暗所に保存

する。 

b) 器具及び装置 JIS K 0104の6.1.2(器具及び装置)又は6.2.2(器具及び装置)による。 

21 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 採取操作 JIS K 0104の6.1.3(採取操作)又は6.2.3(採取操作)による。 

d) 分析用試料溶液の調製 排ガス中の塩化水素,硫黄酸化物及び窒素酸化物を同時にB.3.2 a)の吸収液に

捕集した後,JIS K 0104の6.1.4 c)(イオンクロマトグラフ法の場合)又は6.2.4 c)(イオンクロマト

グラフ法の場合)の方法で調製する。 

e) 試料ガス採取量の算出 JIS K 0104の6.1.5(試料ガス採取量)又は6.2.5(試料ガスの採取量)による。 

B.4 

定量方法 

B.4.1 試薬及び試薬溶液の調製 

B.4.1.1 試薬 

特に定めがない場合は,7.1.2.2,JIS K 0103の7.1.2(試薬及び試料溶液の調製)及びJIS K 0104の7.3

(イオンクロマトグラフ法)に規定された試薬を用いる。 

a) 硫酸イオン標準液(SO42−:1 000 mg/L) 

b) 硝酸イオン標準液(NO3−:1 000 mg/L) 

c) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 000 mg/L) 

B.4.1.2 試薬溶液の調製 

特に定めがない場合は,7.1.2.2,JIS K 0103の7.1.2(試薬及び試料溶液の調製)及びJIS K 0104の7.3.1

(試薬及び試料溶液の調製)による。 

a) 溶離液 7.1.2.2 a)による。 

b) 再生液(除去液) 7.1.2.2 b)による。 

c) 硫酸イオン標準液(SO42−:1 mg/mL) JIS K 0103の7.1.2 b) 3)[硫酸イオン標準液(SO42−:1 mg/mL)]

による。 

d) 硫酸イオン標準液(SO42−:0.2 mg/mL) JIS K 0103の7.1.2 b) 4)[硫酸イオン標準液(SO42−:    

0.2 mg/mL)]による。 

e) 硝酸イオン標準液(NO3−:1 mg/mL) JIS K 0104の7.3.1 b) 3)[硝酸イオン標準液(NO3−:1 mg/mL)]

による。 

f) 

硝酸イオン標準液(NO3−:0.1 mg/mL) JIS K 0104の7.3.1 b) 4)[硝酸イオン標準液(NO3−:     

0.1 mg/mL)]による。 

g) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:1 mg/mL) JIS K 0104の7.3.1 b) 5)[亜硝酸イオン標準液(NO2−:    

1 mg/mL)]による。 

h) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:0.1 mg/mL) JIS K 0104の7.3.1 b) 6)[亜硝酸イオン標準液(NO2−:

0.1 mg/mL)]による。 

i) 

塩化物イオン−硫酸イオン−硝酸イオン混合標準液[(Cl−:0.01 mg,SO42−:0.05 mg,NO3−:0.04 mg)

/mL] 7.1.2.2 d)の塩化物イオン標準液(Cl−:0.2 mg/mL)5 mL,B.4.1.2 d) 硫酸イオン標準液      

(SO42−:0.2 mg/mL)25 mL及びB.4.1.2 f) 硝酸イオン標準液(NO3−:0.1 mg/mL)40 mLを全量フラ

スコ100 mLに正確にとり,水を標線まで加える。なお,分析用試料溶液中に亜硝酸イオンが存在す

る場合には,B.4.1.2 h) 亜硝酸イオン標準液(NO2−:0.1 mg/mL)の一定量を加えた混合標準液を使用

時に調製する。これを適宜,希釈して使用する。 

B.5 

イオンクロマトグラフ 

器具及び装置は,7.1.3による。 

22 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B.6 

定量操作 

定量操作は,次による。 

a) 7.1.4によって操作する。 

b) 試料導入器を用いて6 a)で調製した分析用試料溶液の一定量 (10〜250 μL)をイオンクロマトグラフ

に導入し,クロマトグラムを記録する。 

c) クロマトグラム上の塩化物イオン,硫酸イオン及び硝酸イオンに相当するピークについて,ピーク面

積又はピーク高さを求める。 

d) B.7によって作成した検量線から,塩化物イオン,硫酸イオン及び硝酸イオンの濃度(mg/mL)を求

める1)。 

e) B.3.2 a)で調製した吸収液20 mLを全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加えた後,b)の導入量

と同じ量を用い,b)〜d)に準じて操作し,塩化物イオン,硫酸イオン及び硝酸イオンの空試験値

(mg/mL)を求める1)。 

注1) 亜硝酸イオンが存在する場合には,亜硝酸イオン(mg/mL)の濃度を求める。 

B.7 

検量線の作成 

B.4.1.2 i)の塩化物イオン,硫酸イオン及び硝酸イオン混合標準液を用い,7.1.5に準じて検量線を作成す

る。 

B.8 

計算 

試料ガス中の塩化水素,硫黄酸化物及び窒素酸化物の濃度を算出する。 

a) 試料ガス中の塩化水素濃度は,7.1.6の式を用いて算出する。 

b) 試料ガス中の硫黄酸化物濃度は,A.8又はJIS K 0104のJA.4.6 b) 1)(硫黄酸化物濃度)の式を用いて

算出する。 

c) 試料ガス中の窒素酸化物の濃度を算出する。 

6

S

2

2

1

1

V

10

100

)]

(

0.487

)

(

361

.0[

×

×

×

×

V

b

a

b

a

C

6

S

2

2

1

1

W

10

100

)]

(

000

.1

)

(

742

.0[

×

×

×

×

V

b

a

b

a

C

CW=CV×2.05 

ここに, 

CV: 試料ガス中の窒素酸化物の体積分率(vol ppm) 

CW: 試料ガス中の窒素酸化物を二酸化窒素として表したと

きの質量濃度(mg/m3)  

a1: B.6 d)で求めた硝酸イオンの濃度(mg/mL) 

b1: B.6 e)の空試験で求めた硝酸イオンの濃度(mg/mL)  

a2: B.6 d)で求めた亜硝酸イオンの濃度(mg/mL)2) 

b2: B.6 e)の空試験で求めた亜硝酸イオンの濃度(mg/mL)2) 

VS: JIS K 0104の6.1.5(試料ガス採取量)又は6.2.5(試料

ガスの採取量)によって算出した標準状態の試料ガス採
取量(mL)(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場
合はVSW) 

100 : 箇条6 a)で分析用試料溶液の全量を100 mLとした場合 

0.361: 硝酸イオン(NO3−)1 mgに相当する窒素酸化物の体積

23 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(mL) (標準状態) 

0.487: 亜硝酸イオン(NO2−)1 mgに相当する窒素酸化物の体

積 (mL)(標準状態) 

0.742: 硝酸イオン(NO3−)1 mgに相当する二酸化窒素(NO2)

としての質量(mg) 

1.000: 亜硝酸イオン(NO2−)1 mgに相当する酸化窒素(NO2)

としての質量(mg) 

2.05: 窒素酸化物1 vol ppmに相当する二酸化窒素(NO2)とし

ての質量濃度(mg/m3)(46.01/22.41による)  

注2) 亜硝酸イオンが存在しない場合には,無視することができ

る。 

background image

24 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(規定) 

イオン電極法 

C.1 要旨 

試料ガス中に他のハロゲン化物,シアン化物,硫化物などが共存すると影響を受けるが,この附属書は,

その影響を無視又は除去できる場合に適用する。 

注記 排ガス中の塩化水素と塩素とが共存する場合には,三酸化二ひ素(As2O3: 1 g/L)を加えた水酸

化ナトリウム溶液(0.1 mol/L)を吸収液として試料ガスの採取を行い,塩化物イオン濃度   

(a mg/mL)を求める。同時にJIS K 0106に規定する吸光光度法などによって試料ガス中の塩

素濃度を測定し,塩化物イオン濃度から塩素濃度に相当する塩化物イオン濃度(b mg/mL)を

差し引き,a−bから試料ガス中の塩化水素濃度(mg/m3)を求めるとよい。 

シアン化物の場合は,pH 5に調整することによって10−5 mol/L程度まで,硫化物の場合は,

当量の過マンガン酸カリウムを添加することによって妨害を避けることができる。 

なお,有害な三酸化二ひ素及びその廃液の取扱いに注意する。 

C.2 分析方法の種類及び概要 

分析方法の概要は,表C.1による。 

表C.1−分析方法の概要 

要旨 

試料採取 

定量範囲 

vol ppm 

(mg/m3) 

試料ガス中の塩化水素を硝酸カリウ
ム溶液に吸収させた後,酢酸塩緩衝液
を加え,塩化物イオン電極を用いて測
定する。 
 

吸収瓶法 
吸収液:硝酸カリウム溶液   
(0.1 mol/L) 
液量:50 mL a)×2 本 
標準採取量:40 L 

40〜40 000 b) 
(64〜64 000) 
 

注a) 吸収瓶(容量250 mL)を用いたときの吸収液量。 

b) 試料ガスを通した吸収液100 mLを250 mLに希釈して分析用試料溶液とした場合。ここに示

した定量範囲は,試料ガスの標準採取量,分析用試料液量及び検量線の最適範囲から求めたも
のである。 

C.3 試料ガス採取方法 

C.3.1 試料ガス採取 

試料ガスの採取は,箇条5による。 

C.3.2 試薬及び試薬溶液の調製 

試薬及び試薬溶液の調製は,次による。 

a) 硝酸カリウム JIS K 8548に規定するもの。 

b) 吸収液[硝酸カリウム溶液(0.1 mol/L)] 硝酸カリウム10.1 gをはかりとり,水に溶かして1 Lとす

る。 

25 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

C.3.3 器具及び装置 

5.3による。 

C.3.4 採取操作 

5.4による。 

C.3.5 分析用試料溶液の調製 

排ガス中の塩化水素をC.3.2 b)の吸収液に捕集した後,6 b)と同様の操作で調製する。 

C.3.6 試料ガス採取量の算出 

5.5による。 

C.4 定量方法 

C.4.1 試薬及び試薬溶液の調製 

C.4.1.1 試薬 

試薬は,次による。 

a) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。 

b) 硝酸カリウム JIS K 8548に規定するもの。 

c) 酢酸ナトリウム三水和物 JIS K 8371に規定するもの。 

d) 塩化ナトリウム JIS K 8005に規定する容量分析用標準物質 

e) 塩化物イオン標準液(Cl−:1 000 mg/L) 

f) 

吸収液[硝酸カリウム溶液(0.1 mol/L)] 硝酸カリウム10.1 gをはかりとり,水に溶かして1 Lとす

る。 

g) 塩化カリウム JIS K 8121に規定するもの。 

C.4.1.2 試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。 

a) 塩化カリウム飽和溶液 塩化カリウムで約3.3 mol/Lの飽和溶液に調製する。 

b) 硝酸カリウム溶液(100 g/L) 約1 mol/Lを調製する。 

c) 酢酸塩緩衝液1) 酢酸ナトリウム三水和物100 g及び硝酸カリウム50 gをビーカー500 mLにとり,水

を加えて約300 mLとし,酢酸を加えてpHを5.1〜5.2に調整した後,水を加えて500 mLとする。 

d) 塩化物イオン標準液(Cl−:10 mg/mL) C.4.1.1 d)の容量分析用標準物質の塩化ナトリウムをあらか

じめ約600 ˚Cで約1時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その16.48 gをはかりとり,適量の吸

収液に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに吸収液で洗い移し,吸収液を標線まで加える。 

e) 塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL) 国家計量標準に規定するトレーサビリティが確保された塩化

物イオン標準液(1 000 mg/L)又はd)で調製した塩化物イオン標準液25 mL及び吸収液25 mLを全量

フラスコ250 mLにとり,酢酸塩緩衝液5 mLを加えた後,水を標線まで加える。 

f) 

塩化物イオン標準液(Cl−:0.1 mg/mL) e)で調製した塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL) 25 mL

及び吸収液25 mLを全量フラスコ250 mLにとり,酢酸塩緩衝液5 mLを加えた後,水を標線まで加え

る。 

g) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.01 mg/mL) f)で調製した塩化物イオン標準液(Cl−:0.1 mg/mL) 25 mL

及び吸収液25 mLを全量フラスコ250 mLにとり,酢酸塩緩衝液5 mLを加えた後,水を標線まで加え

る。 

26 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注1) 緩衝液は,測定時に分析用試料溶液のpHを約5に調整し,イオン強度を一定にするもので

ある。 

C.5 器具及び装置 

器具及び装置は,次による。 

a) 電位差計 最小目盛1 mVの高入力抵抗電位差計。例えば,イオンメーター,デジタル式pH-mV計,

拡大スパン付きpH-mV計。 

b) 塩化物イオン電極 指示電極として用いる。例えば,塩化銀固体膜電極。 

c) 参照電極 内部液絡部がセラミックス製で,外部液絡部がスリーブ製の二重液絡形のものを用い,内

部液には塩化カリウム飽和溶液,外部液には硝酸カリウム溶液(100 g/L)を用いる。スリーブは,外

部液が適度に流出するよう締め付けを調節する。外部液と同じ溶液中に保存する2)。 

d) マグネチックスターラー モーターの発熱で液温に変化を与えないもの。 

注2) 長期保存する場合は,内部液,外部液ともに塩化カリウム飽和溶液とする。 

C.6 定量操作 

定量操作は,次による。 

a) 箇条6 b)で調製した分析用試料溶液100 mLをビーカー300 mLにとり,C.7 a)と同様に操作して電位を

測定し,C.7 c)で作成した検量線から,塩化物イオン濃度(mg/mL)を求める。 

b) 吸収液100 mLについてa)に準じて操作し,塩化物イオン濃度の空試験値(mg/mL)を求める。 

注記 標準添加法を用いてもよい。その操作は,次による。 

分析用試料溶液100 mLをビーカーにとり,C.7 a)と同様の操作を行い,電位差E0を読み取

る。次に検量線から目的としている試料の100〜1 000倍の塩化物イオン標準液(C)(mg/mL) 

を順次1 mLずつ添加し,このとき生じる電位E1,E2,E3を測定する。これらの値とE0との

差をそれぞれ∆E1,∆E2,∆E3とする。次に検量線から現在測定されている濃度付近の電位勾

配S 3)を求め,次の式によって塩化物イオン濃度(a)(mg/mL)を求める。 

100

10

101

/

1

1−

S

E

C

a

×

······························································· (C.1) 

100

10

102

/

2

2−

S

E

C

a

×

 ······························································ (C.2) 

100

10

103

/

3

3−

S

E

C

a

×

 ······························································ (C.3) 

)

(

3

1

3

2

1

a

a

a

a

 ···································································· (C.4) 

ここに, ∆E1,∆E2,∆E3: C.6 b)の∆E1,∆E2,∆E3 

別に吸収液100 mLについても同様の操作を行い,塩化物イオン濃度の空試験値(b)

(mg/mL)を求める。 

注3) 電位勾配とは塩化物イオン濃度が10倍変化したときの電位変化のことをいい,塩化物

イオン電極の場合は通常25 ℃で55〜57 mVである。 

27 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

C.7 検量線の作成 

検量線の作成は,次による。 

a) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.01 mg/mL)100 mLをビーカー300 mLにとり,これに塩化物イオン電極

4)と参照電極を浸し,マグネチックスターラーを用いて一定速度でかき混ぜ,指示が安定した後,電

位を測定する5),6)。 

b) 塩化物イオン標準液 (Cl−:0.1 mg/mL) 及び塩化物イオン標準液(Cl−:1mg/mL)についてもa)の

操作を行い,電位を測定する5),6)。一連の操作中に,液温が1 ℃以上変化しないようにする。塩化物

イオン標準液(Cl−:0.01 mg/mL)と塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL)との電位差は110〜120 mV

の範囲に入り,塩化物イオンの濃度0.01 mg/mLから10 mg/mLの間の検量線は直線になる。 

c) 片対数方眼紙の対数軸に塩化物イオン濃度をとり,均等軸に電位差をとって,塩化物イオン濃度 

(mg/mL)と電位(mV)との関係をプロットし6),検量線を作成する。 

d) 濃度直読式計器の場合は,検量線を作成する代わりに,塩化物イオン標準液(Cl−:0.01 mg/mL)及び

塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL)を用い,目盛校正(スパン調整)を数回繰り返して行うとよい。 

注4) 感応膜が汚れると応答速度が遅くなるので,研磨紙で感応膜を研磨するとよい。 

 5) 

取扱説明書によって行う。塩化物イオン濃度の高い液を測定した後で濃度の低い液を測定す

る場合には,電極を水で洗った後,新しい吸収液[箇条6 b) 2)に準じて操作し,pH約5に調

整したもの。]にしばらく浸してから測定を行う。 

なお,かき混ぜ速度で電位差計の指示が不安定になる場合には,参照電極の抵抗が大きく

なっていることがある。 

 6) 

塩化物イオン電極の応答時間は,塩化物イオン濃度が0.01 mg/mLで約1分間,0.1 mg/mL以

上では約30秒間である。 

C.8 計算 

次の式によって,試料ガス中の塩化水素濃度を算出する。 

000

1

250

)

(

632

.0

S

V

×

×

×

V

b

a

C

 ·················································· (C.5) 

000

1

250

)

(

03

.1

S

W

×

×

×

V

b

a

C

···················································· (C.6) 

CW=CV×1.63 

ここに, 

CV: 試料ガス中の塩化水素の体積分率(vol ppm)  

CW: 試料ガス中の塩化水素の質量濃度(mg/m3)  

a: C.6 a)で求めた塩化物イオンの濃度(mg/mL)  

b: C.6 b)の空試験で求めた塩化物イオンの濃度 (mg/mL) 

VS: 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)(乾

きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW) 

0.632: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)の

体積(mL)(標準状態) 

1.03: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)の

質量(mg) 

1.63: 塩化水素(HCl)1 vol ppmに相当する塩化水素としての

質量濃度(mg/m3)(36.45/22.41による) 

background image

28 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D 
(参考) 

チオシアン酸水銀(II)吸光光度法 

D.1 要旨 

この附属書は,試料ガス中に二酸化硫黄,他のハロゲン化物,シアン化物,硫化物などが共存すると影

響を受けるため,その影響を無視又は除去できる場合に参考として適用する。 

なお,排ガス中の塩素の影響が無視できない場合は,C.1の注記を参照するとよい。 

D.2 分析方法の種類及び概要 

分析方法の概要は,表D.1による。 

表D.1−分析方法の概要 

要旨 

試料採取 

定量範囲 

vol ppm 

(mg/m3) 

試料ガス中の塩化水素を水酸化ナ
トリウム溶液に吸収させた後,チオ
シアン酸水銀(II)溶液及び硫酸ア
ンモニウム鉄(III)溶液を加えて発
色させ,吸光度(460 nm)を測定す
る。 

吸収瓶法 
吸収液:水酸化ナトリウム溶
液(0.1 mol/L) 
液量:50 mLa)×2 本 
標準採取量:40 L 

2〜80 b) 
(3〜130) 

注a) 吸収瓶(容量250 mL)を用いたときの吸収液量。 

b) 試料ガスを通した吸収液100 mLを250 mLに希釈して分析用試料溶液と

した場合。 

D.3 試料ガス採取方法 

D.3.1 試料ガス採取 

試料ガスの採取は,箇条5による。 

D.3.2 試薬及び試薬溶液の調製 

試薬及び試薬溶液の調製は,次による。 

a) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。 

b) 吸収液[水酸化ナトリウム(0.1 mol/L)] 水酸化ナトリウム4.0 gをはかりとり,水に溶かして1 L

とする。 

D.3.3 器具及び装置 

5.3による。 

D.3.4 採取操作 

5.4による。 

D.3.5 分析用試料溶液の調製 

排ガス中の塩化水素をD.3.2 b)の吸収液に捕集した後,6 b)と同様の操作で調製する。 

29 

K 0107:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

D.3.6 試料ガス採取量の算出 

5.5による。 

D.4 定量方法 

D.4.1 試薬及び試薬溶液の調製 

D.4.1.1 試薬 

試薬は,次による。 

a) 過塩素酸 JIS K 8223に規定するもの。 

b) チオシアン酸水銀(II) 

c) 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水 JIS K 8982に規定するもの。 

d) メタノール JIS K 8891に規定するもの。 

e) 塩化物イオン標準液(Cl−:1 000 mg/L) 

f) 

吸収液[水酸化ナトリウム(0.1 mol/L)] D.3.2 b)で調製したもの。 

D.4.1.2 試薬溶液の調製 

試薬溶液の調製は,次による。 

a) チオシアン酸水銀(II)メタノール溶液 チオシアン酸水銀(II)0.4 gをメタノール100 mLに溶かす。

褐色瓶に保存する。 

b) 硫酸アンモニウム鉄(III)溶液 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水6.0 gを過塩素酸(1+2)100 mL

に溶かす。褐色瓶に保存する。 

c) 塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL) 7.1.2.2 c)による。 

d) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.02 mg/mL) c)の塩化物イオン標準液(Cl−:1 mg/mL)2.0 mLを全量

フラスコ100 mLに正確にとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。 

D.5 装置 

装置は,次による。 

a) 分光光度計又は光電光度計 

D.6 定量操作 

定量操作は,次による。 

a) D.3.5で調製した分析用試料溶液5 mLを共栓付試験管に分取する。 

b) 硫酸アンモニウム鉄(III)溶液2 mL,チオシアン酸水銀(II)メタノール溶液1 mL及びメタノール

10 mLを加えて栓をして振り混ぜる。 

c) 液温を20±2 ℃に保って約10 分間放置し,吸収セル10 mmに移し,波長460 nm付近における吸光

度を測定する。 

d) D.7によって作成した検量線から塩化物イオン(Cl−)の質量(mg)を求める1)。 

e) 吸収液2 mLを共栓付試験管にとり,水を加えて5 mLとし,b)〜d)に準じて操作し,空試験値(mg)

を求める。 

注1) 使用済み吸収発色液には,水銀化合物が含まれているので,廃液の処理には特に注意が必要

である。 

D.7 検量線の作成 

30 

K 0107:2012  

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

検量線の作成は,次による。 

a) 塩化物イオン標準液(Cl−:0.02 mg/mL)0〜5 mLを数個の共栓付試験管に段階的にとり,水を加えて

5 mLとする。 

b) D.6のb)及びc)の操作を行う。吸光度の測定は,塩化物イオン標準液を含まないものについて操作し

た液を対象とする。 

c) 塩化物イオンの質量(mg)と吸光度との関係線を作成する。 

D.8 計算 

試料ガス中の塩化水素の濃度を算出する。 

000

1

5

/

250

)

(

632

.0

S

V

×

×

×

V

b

a

C

000

1

5

/

250

)

(

03

.1

S

W

×

×

×

V

b

a

C

CW=CV×1.63 

ここに, 

CV: 試料ガス中の塩化水素の体積分率(vol ppm) 

CW: 試料ガス中の塩化水素の質量濃度(mg/m3) 

a: D.6 d)で求めた塩化物イオンの質量(mg) 

b: D.6 e)の空試験で求めた塩化物イオンの質量(mg)  

VS: 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)(乾

きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW) 

0.632: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)

の体積(mL)(標準状態) 

1.03: 塩化物イオン(Cl−)1 mgに相当する塩化水素(HCl)

の質量(mg) 

1.63: 塩化水素(HCl)1 vol ppmに相当する塩化水素としての

質量濃度(mg/m3)(36.45/22.41による)