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K 0093

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本工業

用水協会(JIWA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS K 0093:2002 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS K 0093

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)活性けい酸マグネシウムを用いるカラムクロマトグラフ分離法

附属書 2(規定)キャピラリーカラムを用いる定量方法

附属書 3(規定)感度係数を用いる濃度の算出方法

附属書 4(参考)PCB の計算例


K 0093

:2006

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  共通事項

1

4.

  試料

2

4.1

  試料の採取 

2

4.2

  試料の取扱い 

2

5.

  ガスクロマトグラフ法 

3

5.1

  試薬

3

5.2

  器具及び装置 

4

5.3

  準備操作 

5

5.4

  操作

6

6.

  ガスクロマトグラフ質量分析法

9

6.1

  試薬

9

6.2

  器具及び装置 

11

6.3

  準備操作 

13

6.4

  操作

15

6.5

  検量線

17

7.

  結果の表示 

17

附属書 1(規定)活性けい酸マグネシウムを用いる  カラムクロマトグラフ分離法 

19

附属書 2(規定)キャピラリーカラムを用いる定量方法 

21

附属書 3(規定)感度係数を用いる濃度の算出方法 

26

附属書 4(参考)PCB の計算例 

27

 


日本工業規格

JIS

 K

0093

:2006

工業用水・工場排水中のポリクロロビフェニル

(PCB)試験方法

Testing methods for polychlorobiphenyl in industrial water and wastewater

1. 

適用範囲  この規格は,工業用水及び工場排水中のポリクロロビフェニル(以下,PCB という。)の

定量にガスクロマトグラフ法及びガスクロマトグラフ質量分析法を用いた試験方法について規定する。

備考1.  この規格で対象とするものは,モノクロロビフェニルからデカクロロビフェニルまでの混合

体である。

2. 

ガスクロマトグラフ法は,総 PCB を定量する方法であり,ガスクロマトグラフ質量分析法は,

同一塩素数の異性体ごとの PCB を定量する方法である。両者の方法で総 PCB 量を求めた場

合,それぞれの方法の特徴から定量値が同一にならない場合もある。

2. 

引用規格  付表 に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

3. 

共通事項  共通事項は,次による。

a) 

通則  化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050 による。

b) 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0101JIS K 0102JIS K 0211 又は JIS K 0215 

よる。

c) 

ガスクロマトグラフ法  ガスクロマトグラフ法に共通する一般事項は,JIS K 0114 による。

d) 

ガスクロマトグラフ質量分析法  ガスクロマトグラフ質量分析法に共通する一般事項は,JIS K 0123

による。

e) 

定量範囲  試験方法に示してある定量範囲は,各試験方法に用いる装置に導入する溶媒中の PCB の質

量 (ng) で示す。

f) 

分析精度  繰返し分析精度は,標準溶液を用い,繰返し試験で求めた変動係数(%)の概略値。

g) 

水  この規格で用いる水は,JIS K 0557 に規定する A1∼A4 の水とする。

h) 

試薬

1) 

試薬は,日本工業規格(以下,JIS という。

)に規定されているもので試験に支障のないものを用い

る。JIS に規定されていないものは,試験に支障のないものを用いる。

2) 

標準液の濃度は,mg/ml,

µg/ml 又は ng/ml で表す。

3)  A

と B の混合溶液濃度は,C(a+b)で表す。この表し方は,A と B を a ml と b ml との割合で混合し

たことを示す。

4) 

標準液の名称の後に括弧で示す濃度は,正確な濃度であることを意味する。

5) 

試薬類の名称は,国際純正及び応用化学連合(IUPAC)の無機化学命名法及び有機化学命名法を基に


2

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:2006

して社団法人日本化学会が定めた化合物命名法及び JIS 試薬の名称とできるだけ整合させている。

6) 

標準液の調製に使用する試薬(試験用)は,可能な限りトレーサビリティが確保された標準物質又

は認証標準物質を使用する。入手できない場合は,純度と不確かさが明らかなものを用いる。この

規格では,

“標準品”と記述してある。それらの中には類似した化合物が不純物として含まれること

があるので,試験に支障のないものを使用する。

7) 

試薬類及び廃液類などによる室内汚染,人体への吸入及び付着に注意する。また,その取扱いにつ

いては,関係法令,規則などに従い,十分に注意する。

i) 

ガラス器具類  ガラス器具類についての共通事項は,次による。

1) 

ガラス器具類は,特に断らない限り JIS R 3503 及び JIS R 3505 に規定するものを使用する。カラム

用管,分液漏斗などのコック部にはワセリンなどは使用しない。分液漏斗などのコック部に,四ふ

っ化エチレン樹脂製のものを用いてもよい。また,加熱操作を伴う場合には,JIS R 3503 に規定す

るほうけい酸ガラス-1 を用いる。

デシケーターに用いる乾燥剤は,特に断らない限りシリカゲル(

1

)

とする。

(

1

) JIS 

0701

に規定する包装用シリカゲル乾燥剤 A 形 1 種を用いる。

2) 

試験に用いるガラス器具類は,使用前にあらかじめ 5.1a)のヘキサン洗浄水で洗浄した後,更にヘキ

サン(JIS K 8825 に規定する濃縮 300 のもの。

)で洗浄した後,汚染のないところに放置し,ヘキサ

ンを揮散させる。

j) 

検量線(ガスクロマトグラフ質量分析法)  検量線の作成に当たっては,試験方法に示される定量範

囲内を 4∼6 段階に分け,ガスクロマトグラフ質量分析計へ導入する PCB の量がその量に一致するよ

うに標準液をとり,定量範囲内について作成する。

4. 

試料

4.1 

試料の採取

4.1.1 

試料容器  試料容器は,共栓ガラス瓶 1 000 ml(

2

)

を用いる。

(

2

共栓の代わりにねじぶた(四ふっ化エチレン樹脂製のパッキン付き)を用いたものでもよい。

4.1.2 

採取操作  採取操作は,次による。

a) 

表層水の採取  JIS K 0094 の 4.1.1(試料容器による採取)又は 4.1.2(バケツ類による採取)による。

b) 

各深度の水の採取  JIS K 0094 の 4.1.4(バンドーン採水器による採取)による。

c) 

配管装置からの採取  JIS K 0094 の 4.3(採取弁を用いる採取)による。

4.2 

試料の取扱い  試料の取扱いは,次による。

a) 4.1.2

によって採取した試料は,他の容器に移し替えたり一部を分取してはならない。試験には全量を

用いる。

b) 

試料の量は,試料を入れた容器の質量から試料容器の質量を差し引いて求めるか,又は試料を採取し

たときに試料容器の水面の位置に印を付けておき,試験終了時に印のところまで水を入れてその水の

体積を試料の量とする。

c) 

試験は試料採取後直ちに行う。直ちに行えない場合には,0∼10  ℃の暗所に保存し,できるだけ早く

試験する。冷所に保存する場合には,凍結させないようにする。


3

K 0093

:2006

5. 

ガスクロマトグラフ法  試料中の PCB をヘキサンで抽出し,脱水・濃縮後,アルカリ分解を行う。分

解した溶液について再びヘキサンで抽出し,脱水・濃縮する。濃縮液についてシリカゲルを用いたカラム

クロマトグラフ分離を行い,溶出液を再び濃縮し,一定量とする。この溶液の一定量をガスクロマトグラ

フに導入し,検出器に電子捕獲検出器(ECD)を用いた方法で定量する。

アルカリ分解は,妨害物質が少ない場合は,省略してもよい。

定量範囲 PCB:0.5 ng 以上  繰返し分析精度:20  %(装置,測定条件によって異なる。

5.1 

試薬  試薬は,次による。

a) 

ヘキサン洗浄水  3. g)の A4(又は A3)の水 1 L につき,g)のヘキサン 100 ml を加えて振り混ぜ,洗

浄したもの。試薬の調製,操作,空試験にはこの溶液を用いる。

b) 

硫酸  JIS K 8951 に規定するもの。

c) 

水酸化カリウム  JIS K 8574 に規定するもの。

d) 

硫酸ナトリウム  JIS K 8987 に規定する硫酸ナトリウムを約 600  ℃で約 60 分間加熱後,デシケータ

ー中で放冷する。

e) 

アセトン  JIS K 8040 に規定する濃縮 300 以上のもの(

3

)

(

3

使用前に,50 ml を 5.3 d)と同じ操作によって約 1 ml に濃縮し,その 1∼10

µl を 5.4 の c)d)

は 6.4 b)の操作を行い,PCB によるピークのないことを確認しておく。

f) 

エタノール  JIS K 8093 に規定する濃縮 300 以上のもの(

3

)

g) 

ヘキサン  JIS K 8825 に規定する濃縮 300 以上のもの(

4

)

(

4

(

3

)

に準じた操作を行い,PCB によるピークのないことを確認しておく。ただし,ヘキサンは

100 ml

を用いる。

h) 

水酸化カリウム-エタノール溶液  水酸化カリウム 70 g をできるだけ少量のヘキサン洗浄水に溶かし,

エタノールを加えて約 1 L とし,ポリエチレン瓶に入れ,二酸化炭素に触れないようにして 2∼3 日間

放置した後,その上澄み液をとり,耐アルカリ性の容器に移し,ソーダ石灰管を付けて保存する。

i) 

ヘキサン-エタノール混液(11)

j) 

トリクロロビフェニル(C

12

H

7

Cl

3

)

標準液(0.1 mg/ml)  試験用トリクロロビフェニル 10 mg をとり,少量

のヘキサンに溶かして全量フラスコ 100 ml に移し入れ,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

(

5

)  5

℃以下の暗所に保存する。

k) 

テトラクロロビフェニル(C

12

H

6

Cl

4

)

標準液(0.1 mg/ml)  試験用テトラクロロビフェニル 10 mg をとり,

少量のヘキサンに溶かして全量フラスコ 100 ml に移し入れ,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

l) 

ペンタクロロビフェニル(C

12

H

5

Cl

5

)

標準液(0.1 mg/ml)  試験用ペンタクロロビフェニル 10 mg をとり,

少量のヘキサンに溶かして全量フラスコ 100 ml に移し入れ,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

m) 

ヘキサクロロビフェニル(C

12

H

4

Cl

6

)

標準液(0.1 mg/ml)  試験用ヘキサクロロビフェニル 10 mg をとり,

少量のヘキサンに溶かして全量フラスコ 100 ml に移し入れ,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

参考  試験用トリクロロビフェニル,試験用テトラクロロビフェニル,試験用ペンタクロロビフェニ

ル及び試験用ヘキサクロロビフェニルは,それぞれ KC-300,KC-400,KC-500,KC-600 などの

名称で市販されている。

n) PCB

標準液(20 

µg/ml)  トリクロロビフェニル(C

12

H

7

Cl

3

)

標準液(0.1 mg/ml),テトラクロロビフェニル

(C

12

H

6

Cl

4

)

標準液(0.1 mg/ml),ペンタクロロビフェニル(C

12

H

5

Cl

5

)

標準液(0.1 mg/ml)及びヘキサクロロビ

フェニル(C

12

H

4

Cl

6

)

標準液(0.1 mg/ml)のそれぞれ 0.5 ml を全量フラスコ 10 ml にとり,ヘキサンを標線

まで加える。この溶液 1 ml は,j)m)の 4 種類の試験用 PCB それぞれ 5 µg,合計 20 µg を含む(

5

)


4

K 0093

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o) PCB

標準液(1 

µg/ml)  PCB 標準液(20 µg/ml)0.5 ml を全量フラスコ 10 ml にとり,ヘキサンを標線まで

加える。この溶液 1 ml は,j)m)の 4 種類の試験用 PCB それぞれ 0.25 µg,合計 1 µg を含む(

5

)

p) 

窒素  JIS K 1107 に規定する高純度窒素 2 級

5.2 

器具及び装置  器具及び装置は,次による。

a) 

分液漏斗  200∼2 000 ml。使用前にあらかじめヘキサンで洗浄したもの。

b) 

濃縮器  ロータリーエバポレーター又はクデルナ−ダニッシュ濃縮器(

6

)

(

6

毛細管を付けないもの。

c) 

濃縮器用フラスコ  ロータリーエバポレーターを用いる場合は,なす形フラスコ。クデルナ−ダニッ

シュ濃縮器を用いる場合は,濃縮管付き濃縮フラスコ 500 ml を用いる。

d) 

フラスコ  200 ml の共通すり合わせ付きのもの。加熱分解用。

e) 

還流冷却器  共通すり合わせリービッヒ冷却器又は管球冷却器  300 mm

f) 

マイクロシリンジ  1∼10

µl。又は自動注入装置。

g) 

カラムクロマトグラフ管  カラムクロマトグラフ管は,次による。

1) 

カラム用管  内径約 10 mm,長さ約 300 mm のコック付きガラス管。

2) 

カラム充てん剤  PCB 分析用のシリカゲル(粉末),粒径 150∼250

µm,約 130  ℃で 15 時間以上加熱

した後,デシケーター中で放冷したもの(

7

)

(

7

加熱乾燥したシリカゲル 2 g を,3)によってカラムクロマトグラフ管とし,5.3 m)n)に準じた

操作を行い[ただし,

(

16

)

の操作は省略する。

,5 µl をマイクロシリンジを用いてガスクロマ

トグラフに導入し,PCB の保持時間に相当する位置にピークのないことを確認する。

3) 

カラムクロマトグラフ管の作り方  カラム用管底部に JIS K 8251 に規定するガラスウール(あらか

じめヘキサンで洗浄し,乾燥したもの。

)を詰め,少量のヘキサンを加えてガラスウール間の気泡を

除去する。続いてカラム充てん剤 2 g をビーカーにとり,ヘキサンを加えてスラリー状にし,これ

を気泡が入らないようにカラム用管に流し込み,ビーカーの内壁に付着しているカラム充てん剤は

少量のヘキサンを用いて流し入れる。次に,硫酸ナトリウム 1 g をカラム充てん剤の上部に積層し

た後,コックを操作してヘキサンが硫酸ナトリウム層よりわずかに上部になるようにする。

h) 

円筒形滴下漏斗  500 ml。カラムクロマトグラフ用。

i) 

ガスクロマトグラフ  次の条件を満たすもの。

1) 

カラム用管  内径 2∼4 mm,長さ 1.5∼2.0 m のガラス管。

2) 

カラム充てん剤  けい藻土(粒径 150∼180µm)を酸処理した後,シラン処理した担体にシリコー

ン系固定相液体 1.5∼5  %を被覆させたもの,又はこれと同等の分離性能をもつもの。

参考  カラム充てん剤の市販品には,Chromosorb W AW-DMCS,Uniport HP,Shimalite W AW-DMCS

又はこれと同等の性能をもつものを担体(いずれも粒径 150∼180µm のもの。

)で,これにシリ

コーン系固定相液体として OV-1,OV-17  などを 1.5∼5  %被覆したものがある。

3) 

検出器  電子捕獲検出器(ECD)。

4) 

キャリヤーガス  ヘリウム[99.9  %(体積百分率)以上]又は 5.1 p)の窒素。

5) 

キャリヤーガスの流量  流量は 30∼80 ml/min に調節して用いる。

6) 

試料気化室温度  200∼250  ℃。

7) 

カラム槽温度  180∼250  ℃。

8) 

検出器槽温度  200∼250  ℃。

j) 

振とう器


5

K 0093

:2006

5.3 

準備操作  準備操作は,次による。

a) 4.1.2

で採取した試料の全量を分液漏斗 2 000 ml に移し入れ,試料容器の内壁をヘキサン 50 ml でよく

洗い,

洗液をこの分液漏斗 2 000 ml に加え(

8

)

振とう器を用いて約 10 分間振り混ぜた後,

放置する(

9

)

(

8

試料中に懸濁物が極めて多量の場合は,抽出が不十分となるおそれがあるので,アセトン 50 ml

を加える。

(

9

エマルションが生じる場合は,硫酸 5∼7 滴を加えて振り混ぜる。

b) 

水層を別の分液漏斗 2 000 ml に移す。ヘキサン溶液は三角フラスコに移す。分液漏斗 2 000 ml に移し

た水層にヘキサン 50 ml を加え,再び振とう器を用いて約 10 分間振り混ぜた後,放置する(

9

)

。水層を

捨て,このヘキサン溶液を先の三角フラスコに合わせる。

c) 

ヘキサン溶液に硫酸ナトリウム約 10 g を加え,軽く振り混ぜ,約 10 分間放置して脱水(

10

)

する。ろ紙

5

種 A(又は 5 種 B)(

11

)

を用いてろ過し,ろ液を濃縮器用フラスコに受ける。ヘキサン溶液を入れた

三角フラスコは,少量のヘキサンで 2 回又は 3 回洗浄し,更に,その洗液で,先のろ紙及びろ紙上の

硫酸ナトリウムも洗浄し,洗液を濃縮器用フラスコに合わせる。

(

10

このほかに,ヘキサン溶液を−20  ℃の暗所に保存し,水分を凍結させて分離する方法もある。

濃縮操作を当日行わない場合に用いるとよい。

(

11

ろ紙は,使用時にヘキサンで洗浄する。

d) 

濃縮器を用いて,

約 40  ℃の水浴中で加熱(

12

)

しながら,

ヘキサン溶液を約 5 ml になるまで濃縮する(

13

)

(

12

ロータリーエバポレーターを用いる場合は,約 40  ℃の水浴中で加熱しながら減圧濃縮し,乾

固しないように注意する。クデルナ−ダニッシュ濃縮器を用いる場合は,減圧方式ではなく,

大気圧下で 75  ℃以下で加熱して濃縮する。濃縮終了後,スニーダーカラムを濃縮部に付けた

まま装置から取り外し,スニーダーカラムの上部から少量のヘキサンを加えて洗浄し,スニー

ダーカラムを付けたまま放冷する。

(

13

直ちに e)以下の操作ができない場合には,この濃縮液を−20  ℃以下の暗所に保存する。

e) 

濃縮液の全量をフラスコに移し入れ,濃縮液の入っていた濃縮器用フラスコの内壁を水酸化カリウム–

エタノール溶液 25 ml ずつで 2 回洗い,洗液をフラスコに合わせる。

f) 

このフラスコに還流冷却器を取り付け,沸騰水浴上で約 1 時間加熱した後,約 50  ℃になるまで放冷

する。

g) 

この溶液にヘキサン 100 ml を加えて緩やかに混ぜた後,室温まで放冷し,溶液を分液漏斗 200 ml に

移し入れ,次に,フラスコの内壁を少量のヘキサン-エタノール混液(1+1)で 2 回又は 3 回洗い,洗液

もこの分液漏斗 200 ml に合わせる。

h) 

この分液漏斗 200 ml にヘキサン洗浄水 25 ml を加え,振り混ぜた後,放置する(

14

)

。水層を別の分液漏

斗 200 ml に移す。分液漏斗 200 ml に移した水層にヘキサン 50 ml を加え,振り混ぜた後,放置する。

水層は捨て,ヘキサン層は,先のヘキサン層に合わせる。

(

14

エマルションを生じる場合は,エタノール 5∼7 ml を加え,緩やかに振り混ぜる。

i) 

このヘキサン溶液にヘキサン洗浄水 100 ml を加え,激しく振り混ぜ,洗浄する。この洗浄操作を更に

2

回繰り返す。

j) 

洗浄したヘキサン溶液について c)及び d)の操作を行う。

k) 

濃縮したヘキサン溶液をカラムクロマトグラフ管の上部に静かに移し入れる。濃縮したヘキサン溶液

の入っていた容器をヘキサン約 1 ml ずつで 2 回又は 3 回洗い,この洗液もカラムクロマトグラフ管の

上部に静かに流し込む。


6

K 0093

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l) 

さらに,カラムクロマトグラフ管の上部の内壁を少量のヘキサンで洗った後,カラムクロマトグラフ

管の下部のコックを操作し,ヘキサン溶液の液面を硫酸ナトリウムの層よりわずかに上部になるよう

にする。

m) 

カラムクロマトグラフ管の上部に円筒形滴下漏斗を装着し,ヘキサン 500 ml を入れ,1 秒に 1 滴程度

で流下(

15

)

させ,PCB の画分の溶出液を容器に集める(

16

)

(

15

必要があれば窒素を用いて加圧する。

(

16

すべての PCB が含まれ,かつ,PCB 及び[1,1'–(2,2'–ジクロロビニリデン)ビス(4–クロロ

ベンゼン)

](DDE)以外の有機塩素化合物が含まれないような画分の溶出液。溶出範囲は試料中

の PCB の含有量,カラムクロマトグラフ管の充てん剤(シリカゲル)の活性度のわずかな差異

などによって,大きく変動するので,あらかじめ,PCB の標準液を用いて溶出画分を確認して

おく。

n) 

この溶出液を濃縮器用フラスコに移し入れ,5 ml 以下になるまで濃縮し(

12

)

,ヘキサンを加えて 5 ml

とする(

13

)

o) 

空試験用として,試料に代え,試料と同量のヘキサン洗浄水を分液漏斗 2 000 ml にとり,a)n)の操

作を行う。

備考1.  妨害物質の少ない試料では,e)j)のアルカリ分解を省略してもよい。

2. 

試料中に油分(動植物油脂類)などが多く含まれ,e)j)の操作を行っても,油分などが分解

されずにヘキサン層に残留する場合には,k)m)のカラムクロマトグラフ分離によって得ら

れる溶出液に油分などが含まれ,ガスクロマトグラフによる PCB の測定において,クロマト

グラム上に妨害のピークが生じるおそれがある。このような場合には,j)の操作に続き,

属書 の活性けい酸マグネシウムを用いたカラムクロマトグラフ分離操作を行い,油分など

を分離する。

5.4 

操作  操作は,次による。

a)  PCB

標準液(1

µg/ml)5 µl を,マイクロシリンジを用いてガスクロマトグラフに導入する。

b) 

得られたクロマトグラムのピークに

図 及び図 を参考にして番号(以下,ピーク番号という。)を付

け,ピークごとに,ピーク高さ(mm)を読み取り,その高さ(H

1

)

と当該ピークのピーク番号に対応する

CB

0

(

%)(

表 参照)(

17

)

から次の式によって 値(

18

)

を求める。

1

0

(%)

H

CB

K

=

(

17

電子捕獲検出器の相対感度は条件によって変動するので,PCB 標準液を用い,

図 及び図 

ピーク番号又は

表 の各ピークの含有率から検量線を作成し,あらかじめ直線性の得られる範

囲を確認しておく。

(

18

)  K

値は,線源の汚れなどによるガスクロマトグラフの操作条件が異なれば変動する。したがっ

て,試料の測定に当たり,同一条件で測定を行った PCB 標準液のガスクロマトグラフから 

を算出する。

  1  CB

0

(

%)の例


7

K 0093

:2006

1)

   カラム充てん剤の被覆に OV-1 を用いた場合

ピーク番号 1 2 3 4 5  6  7  8  9 10

CB

0

(

%)

1.67 5.78 2.68

7.57

5.23

7.88

4.83

3.30

10.68 2.37

ピーク番号 11 12 13 14 15  16

*

 17 18 19 20

CB

0

(

%)

5.70 3.16 4.20

1.24

6.44

6.16

1.68

4.45

3.45  3.15

ピーク番号 21 22 23 24 25  26  Σ

CB

0

(

%)

3.47 1.27 1.54

0.29

0.71

0.21

99.11

*

ピーク番号 16 は条件によって,16[CB

0

(

%)=2.16]及び 16’[CB

0

(

%)=4.00]

に分離することがある。

2) 

カラム充てん剤の被覆に OV-17 を用いた場合

ピーク番号  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

CB

0

(

%)

1.69 6.00 3.17

6.60

2.74

1.35

8.62

4.86

2.54 2.09

ピーク番号  11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

CB

0

(

%)

8.65 7.05 0.99

3.18

5.42

6.35

4.28

4.00

4.75 2.82

ピーク番号  21 22 23 24 25 26 27 28 29 Σ

CB

0

(

%) 0.23

2.26

1.57

3.30

0.08

2.95

0.28

0.71

0.15

98.68

c) 5.3 

n)

で得られたヘキサン溶液 1∼10

µl の適量(例えば,5 µl)を,マイクロシリンジを用いてガスクロ

マトグラフに導入する。

d) 

得られたクロマトグラムのピークに,その位置に相当する PCB 標準液で得られたクロマトグラムの位

置のピークのピーク番号と同一のピーク番号を付ける。

e) 

次に,そのピークごとに,ピーク高さ(mm)を読み取り,その高さ(H

2

)

と当該ピークのピーク番号にか

かる 値から次の式によって CB

2

 (

%)を求める。

2

2

(%)

H

K

CB

×

=

f) 

空試験用として,5.3 o)で得られたヘキサン溶液 1∼10

µl の適量(例えば,5 µl)を,マイクロシリン

ジを用いてガスクロマトグラフに導入し,PCB の保持時間に相当するピークが検出され,その指示値

が定量下限値の指示値の

3

1

以上である場合は,準備操作から再度操作をし直す。

g) 

次の式によって,試料中の PCB の濃度(mg/L)を求める。

G

F

E

D

C

B

A

P

×

×

×

=

ここに,

P

:  試料中の PCB 濃度(mg/L)

A

:  5.4 a)の PCB 標準液の濃度(mg/L)(通常は,1 µg/ml)

B

:  5.4 a)の PCB 標準液の導入量(

µl)

C

:  5.4 c)のヘキサン溶液の導入量(

µl)

D

:  試料の CB

2

合計(%)

E

: PCB 標準液の CB

0

合計(%)

F

:  5.3 n)のヘキサン溶液の量(ml)

G

:  試料(ml)

備考  ガスクロマトグラフは,キャピラリーカラムを用いてもよい。ガスクロマトグラフなどの条件


8

K 0093

:2006

は,

附属書 による。

参考  PCB の計算例を附属書 に示す。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

図 1  カラム充てん剤の被覆に OV-1 を用いたときのクロマトグラムの例

図 2  カラム充てん剤の被覆に OV-17 を用いたときのクロマトグラムの例

ガスクロマトグラフの条件 
  検出器  ECD 
  検出器槽温度  250  ℃ 
  カラム用管  2 mmφ×1.5 m 
  カラム充てん剤  OV-1(2  %),  クロモソルブ W(124∼147

µm)

  カラム槽温度  170  ℃ 
  キャリヤーガスの流量  N

2

  45 ml/min

  試料[5.1 o) PCB 標準液(1 µg/ml)    5 µl]  各 5 ng

ガスクロマトグラフの条件 
  検出器  ECD 
  検出器槽温度  270  ℃ 
  カラム用管  2 mmφ×1.8 m 
  カラム充てん剤  OV-17(2  %),  クロモソルブ W(147∼175

µm)

  カラム槽温度  190  ℃ 
  キャリヤーガスの流量  N

2

  45 ml/min

  試料[5.1 o) PCB 標準液(1 µg/ml)    5 µl ]  各 5 ng


9

K 0093

:2006

6. 

ガスクロマトグラフ質量分析法  試料に塩化ナトリウム及び内標準物質を添加した後,PCB をヘキサ

ンで抽出し,脱水・濃縮する。濃縮液についてヘキサンを用いたシリカゲルによるカラムクロマトグラフ

分離を行い,溶出液を再び濃縮し,これにペリレン-d

12

を添加し,一定量とする。その一定量をガスクロ

マトグラフ質量分析計(GC/MS)に導入し,選択イオン検出法(SIM 法)又は全イオン検出法(TIM 法)を用いて

定量する。

この方法は,塩素数 1∼10 が付加した PCB で,同一塩素数ごとの PCB の定量に適している。さらにこ

れらを合計することによって,総 PCB の量を求めることができる。

定量範囲 PCB:PCB 個々の物質につき,各 0.01∼0.3 ng    繰返し分析精度:10∼20  %(装置,測定条

件によって異なる。

6.1 

試薬  試薬は,次による。

a) 

ヘキサン洗浄水  5.1 a)による。

b) 

塩化ナトリウム  JIS K 8150 に規定する塩化ナトリウムを約 600  ℃で約 60 分間加熱後,デシケータ

ー中で放冷する。

c) 

硫酸ナトリウム  5.1 d)による。

d) 

ヘキサン  JIS K 8825 に規定する濃縮 1 000 のもの。

e) PCB

内標準物質混合標準液(各 20 ng/ml)  表 に示す各塩素数の

13

C

標識化 PCB を含んだ市販の混合

標準液(各 5

µg/ml)(

19

)1 ml

を全量フラスコ 100 ml にとり,アセトンを標線まで加える(

20

)

。この 10 ml

を全量フラスコ 25 ml にとり,アセトンを標線まで加える(

5

)(

19

)(

20

)

(

19

これと異なる濃度の市販の混合標準液を用いてもよい。

(

20

検量線の作成に用いる溶液の場合は,ヘキサンを用いて調製する。

参考  市販には,Wellington Laboratories の MBP-CG,Cambridge Isotope Laboratories Inc.,  の EC-4189

などがある。

  2  内標準物質

PCB

(標識化) IUPAC No.

4–

クロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 3

4,4'–

ジクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 15

2,4',5–

トリクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 31

2,2',5,5'–

テトラクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 52

2,3',4,4',5–

ペンタクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 118

2,2',4,4',5,5'–

ヘキサクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 153

2,2',3,4,4',5,5'–

ヘプタクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 180

2,2',3,3',4,4',5,5'–

オクタクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 194

2,2',3,3',4,4',5,5',6–

ノナクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 206

2,2',3,3',4,4',5,5',6,6'–

デカクロロ  [

13

C

12

]

ビフェニル 209

f) 

ペリレン-d

12

内標準液(0.2 

µg/ml)  重水素化ペリレン(C

20

H

12

-d

12

)10 mg

を,

全量フラスコ 100 ml にとり,

ヘキサンを標線まで加える。この 1 ml を全量フラスコ 100 ml にとり,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

さらに,この 10 ml を全量フラスコ 50 ml にとり,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

。この溶液は,内標

準物質の回収率を測定する場合の内標準物質として用いる。

g) 

溶出範囲確認用 PCB 標準混合液  (各 50 ng/ml)  表 に示す 19 種の PCB(標準品)を含んだ標準混合

液(各 2.5

µg/ml)1 ml を全量フラスコ 50 ml にとり,ヘキサンを標線まで加える(

5

)

参考  市販品には,Wellington Laboratories の BP-WD,  Cambridge Isotope Laboratories Inc.,の EC-1430


10

K 0093

:2006

などがある。

h) PCB

標準液(各 10 

µg/ml)  表 に示す 20 種の PCB(標準品)各 10 mg を全量フラスコ 100 ml にとり,

ヘキサンを標線まで加える。この各溶液 10 ml を全量フラスコ 100 ml にとり,ヘキサンを標線まで加

える。

i) PCB

標準液(各 

µg/ml)  PCB 標準液(各 10 µg/ml)10 ml を全量フラスコ 100 ml にとり,ヘキサンを標

線まで加える。

j)

窒素  5.1 p)による。


11

K 0093

:2006

  3  溶出範囲確認用 PCB 標準混合液の成分一覧

PCB

(標準品) IUPAC

No.

2–

クロロビフェニル

  1

4–

クロロビフェニル

  3

2,6–

ジクロロビフェニル

10

4,4'–

ジクロロビフェニル

15

2,2',6–

トリクロロビフェニル

19

3,4,4'–

トリクロロビフェニル

37

2,2',6,6'–

テトラクロロビフェニル

54

3,3',4,4'–

テトラクロロビフェニル

77

2,2',4,6,6'–

ペンタクロロビフェニル 104

3,3',4,4',5–

ペンタクロロビフェニル 126

2,2',4,4',6,6'–

ヘキサクロロビフェニル 155

3,3',4,4',5,5'–

ヘキサクロロビフェニル 169

2,2',3,4',5,6,6'–

ヘプタクロロビフェニル 188

2,2',3,4,4',5,5'–

ヘプタクロロビフェニル 189

2,2',3,3',5,5',6,6'–

オクタクロロビフェニル 202

2,3,3',4,4',5,5',6–

オクタクロロビフェニル 205

2,2',3,3',4,4',5,5',6–

ノナクロロビフェニル 206

2,2',3,3',4,5,5',6,6'–

ノナクロロビフェニル 208

2,2',3,3',4,4',5,5',6,6'–

デカクロロビフェニル 209

  4  PCB 標準液の成分一覧

PCB

(標準品) IUPA No.

2-

クロロビフェニル

1

2,2'-

ジクロロビフェニル

                4

2,3'-

ジクロロビフェニル

                6

2,2',5-

トリクロロビフェニル

              18

2,4,4'-

トリクロロビフェニル

              28

2,4',5-

トリクロロビフェニル

              31

2,2',3,5'-

テトラクロロビフェニル

              44

2,3,4',6-

テトラクロロビフェニル

              64

2,3',4',5-

テトラクロロビフェニル

              70

2,2',4,4',5-

ペンタクロロビフェニル

              99

2,3,3',4',6-

ペンタクロロビフェニル

            110

2,2',3,4,4',5'-

ヘキサクロロビフェニル

            138

2,2',3,5,5',6-

ヘキサクロロビフェニル

            151

2,2',4,4',5,5'-

ヘキサクロロビフェニル

            153

2,2',3,3',4,5,6'-

ヘプタクロロビフェニル

            174

2,2',3,4,4',5,5'-

ヘプタクロロビフェニル

            180

2,2',3,3',4,4',5,5'-

オクタクロロビフェニル

            194

2,2',3,3',4,5,6,6'-

オクタクロロビフェニル

            200

2,2',3,3',4,4',5,5',6-

ノナクロロビフェニル

            206

2,2',3,3',4,4',5,5',6,6'-

デカクロロビフェニル

            209

6.2 

器具及び装置  器具及び装置は,次による。

a) 

試料容器  4.1.1 による。

b) 

分液漏斗  2 000 ml。使用前にあらかじめヘキサンで洗浄したもの。


12

K 0093

:2006

c) 

濃縮器  5.2 b)による。

d) 

濃縮器用フラスコ  5.2 c)による。

e) 

目盛付き共栓試験管  10 ml

f) 

マイクロシリンジ  1∼10

µl 又は自動注入装置

g) 

カラムクロマトグラフ管  カラムクロマトグラフ管は,次による。

1) 

カラム用管  5.2 g)1)による。

2) 

カラム充てん剤  PCB 分析用のシリカゲル(粉末)で粒径 150∼250

µm のものを約 130  ℃で 15 時

間以上加熱した後,デシケーター中で放冷する。その 95 g を共通すり合わせ三角フラスコにとり,

かき混ぜながら,ヘキサン洗浄水 5 ml を滴加する。軽く栓をし,発熱が終了するまで静かに混合す

る。さらに,振とう器で約 30 分間振り混ぜる。3)でカラムクロマトグラフ管として調製したものに

ついて,対象物質の保持時間にピークの生じないことを確認する(

21

)

(

21

処理したシリカゲル 2 g を,3)によってカラムクロマトグラフ管とし,6.3g)j)に準じた操作を

行い[ただし,ペリレン-d

12

内標準液(0.2 µg/ml)の添加は行わない。

,その濃縮液 1 µl をマイク

ロシリンジで取り,6.4 b)によって各 PCB の保持時間に相当する位置にピークのないことを確

認する。

参考  PCB 分析用シリカゲルには,市販品がある。

3) 

カラムクロマトグラフ管の作り方  5.2 g) 3)による。又は市販の大容量シリカゲルカートリッジカラ

ムを用いてもよい。ただし,この場合は使用直前に開封し,ヘキサン約 40 ml で洗浄してから使用

する。

参考  大容量シリカゲルカートリッジカラムには,市販品として Sep-Pak Plus Silica Cartridge (690 mg)

などがある。

h) 

円筒形滴下漏斗  100 ml。カラムクロマトグラフ用。

i) 

ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)  次の条件を満たすもの(

22

)

(

22

これらの条件は,装置,測定条件によって異なる。

1) 

キャピラリーカラム用管  内径 0.1∼1.2 mm,長さ 5∼100 m のステンレス鋼,石英ガラス又はほう

けい酸ガラス製のもの。又は同等のもの。

2) 

キャピラリーカラム  キャピラリーカラム用管の内壁に 8  %フェニルポリカルボランシロキサン

若しくは 5  %フェニルメチルシリコーン化学結合形を 0.05∼10

µm の厚さで被覆したもの又は同等

の分離性能をもつもの。

参考  この試験に用いるキャピラリーカラムには,8  %フェニルポリカルボランシロキサンでは HT-8,

HT8-PCB

,5  %フェニルメチルシリコーンでは DB-5,TC-5 などの名称で市販されている。

3) 

検出器  選択イオン検出法(SIM 法)又は全イオン検出法(TIM 法)が行えるもの。

4) 

キャリヤーガス  ヘリウム[99.999 9 %(体積百分率)以上]で,線速度は 20∼40 cm/s の範囲に

調節して用いる。

5) 

試料導入方法及び試料導入部温度  試料導入方法は,スプリットレス注入法(非分割導入方式)又

はコールドオンカラム注入法(全量導入方式)による。試料導入部温度は,スプリットレス注入法

の場合は 220∼280  ℃,コールドオンカラム注入法の場合は 50∼100  ℃。

6) GC/MS

接続部温度  220∼280  ℃

7) 

イオン源温度  230∼280  ℃

8) 

電子加速電圧  70 V


13

K 0093

:2006

9) 

昇温プログラム  50∼240  ℃(2∼30  ℃/min の昇温)

10) 

測定イオン  対象物質の選択した特定の質量電荷比をもつイオン(選択イオン)(

23

)

の一例を

表 

示す。また,内標準物質の選択した特定の質量電荷比をもつイオン(選択イオン)(

23

)(

24

)

の例を

表 6

に示す。

(

23

定量用の選択イオンが妨害を受ける場合は,妨害を受けていない確認用の選択イオンを用いて

定量を行う。

(

24

試料中にヘプタクロロ∼デカクロロビフェニルが多量に含まれて内標準物質の測定を妨害する

場合は,内標準物質の選択イオンを変更する。

  5  対象物質選択イオンの例(

23

)

選択イオン(m/z)

対象物質

定量用

確認用

クロロビフェニル 188.0

190.0

152.0

ジクロロビフェニル 222.0

224.0

152.0

トリクロロビフェニル 256.0

258.0

186.0

テトラクロロビフェニル 289.9

291.9

293.9

ペンタクロロビフェニル 325.9

323.9

327.9

ヘキサクロロビフェニル 359.8

361.8

357.8

ヘプタクロロビフェニル 393.8

395.8

397.8

オクタクロロビフェニル 429.8

427.8

431.8

ノナクロロビフェニル 461.7

463.7

465.7

デカクロロビフェニル 497.7

499.7

495.7

  6  内標準物質選択イオンの例(

23

)(

24

)

選択イオン(m/z)

PCB

同族体

定量用

確認用

4

クロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 200.1

202.1

4,4'–

ジクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 234.0

236.0

2,4',5–

トリクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 268.0

270.0

2,2',5,5'–

テトラクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 302.0

304.0

2,3',4,4',5–

ペンタクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 335.9

337.9

2,2',4,4',5,5'–

ヘキサクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 371.9

373.9

2,2',3,4,4',5,5'–

ヘプタクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 405.8

407.8

2,2',3,3',4,4',5,5'–

オクタクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 439.8

441.8

2,2',3,3',4,4',5,5',6–

ノナクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 473.8

475.8

2,2',3,3',4,4',5,5',6,6'–

デカクロロ[

13

C

12

]

ビフェニル 509.7

511.7

11) 

ペリレン-d

12

内標準液(0.2 

µg/ml)  6.1 f)による。選択イオンは,264.2 (m/z)を用いる。

j) 

振とう器

6.3 

準備操作  準備操作は,次による。

a) 4.1.2

で採取した試料の全量(

25

)

を分液漏斗 2 000 ml に移し入れ,試料容器の内壁を少量のヘキサンで

洗い,洗液を分液漏斗 2 000 ml に加える。液量 1 L につき塩化ナトリウム 50 g を加えた後,PCB 内標

準物質混合標準液(各 20 ng/ml)1 ml を加える。続いてヘキサン 100 ml を加え,振とう器を用いて約 10

分間振り混ぜ,放置する。

(

25

試料中に懸濁物の量が多い場合は,6.3 

備考の操作を行う。


14

K 0093

:2006

b) 

水層を別の分液漏斗に移し,ヘキサン溶液を共通すり合わせ三角フラスコに移す。分液漏斗の水層に

ヘキサン 100 ml を加え,再び振とう器を用いて約 10 分間振り混ぜ,放置する。水層を捨てヘキサン

溶液を先の共通すり合わせ三角フラスコに合わせる。

c) 

ヘキサン溶液にヘキサン 100 ml につき硫酸ナトリウム 20∼30 g(

26

)

を加え,軽く振り混ぜ,約 10 分間

放置して脱水(

10

)

する。ろ紙 5 種 A(又は 5 種 B)(

11

)

を用いてろ過し,ろ液を濃縮器用フラスコに受け

る。ヘキサン溶液を入れた共通すり合わせ三角フラスコは,少量のヘキサンで 2 回又は 3 回洗浄し,

更にその洗液で,先のろ紙及びろ紙上の硫酸ナトリウムも洗浄し,洗液を濃縮器用フラスコに合わせ

る。

(

26

エマルションが生じた場合は,更に過剰に加える必要がある。

d) 

濃縮器を用いて,約 40  ℃の水浴中で加熱しながら,ヘキサン層を約 5 ml になるまで濃縮する(

12

)(

27

)

(

27

) f)

h)のカラムクロマトグラフ分離を省略する場合は,j)の操作を行う。

e) 

この濃縮液を目盛付き共栓試験管に移す。濃縮に用いた濃縮器用フラスコをヘキサン 2∼3 ml で洗浄

し,その洗液も目盛付き共栓試験管に合わせる。約 40  ℃の水浴中で加熱しながら,窒素を緩やかに

吹き付け,約 1 ml まで濃縮する(

28

)(

29

)

(

28

直ちに f)以下の操作ができない場合には,この溶液を−20  ℃の暗所に保存する。

(

29

窒素を吹き付ける操作では,濃縮液が飛散しないように注意する。濃縮液の表面が動いている

のがようやく見える程度に窒素の流量を調節する。また,乾固させると窒素の吹き付けによっ

て対象物質が揮散することがあるので注意する。

f) 

濃縮液の全量をカラムクロマトグラフ管の上部から流し込み,目盛付き共栓試験管の内壁を 0.5∼1 ml

のヘキサンで洗い,これもカラムクロマトグラフ管に流し込む。さらにカラムクロマトグラフ管の上

部の内壁を少量のヘキサンで洗った後,カラムクロマトグラフ管の下部のコックを開き,ヘキサンの

液面を硫酸ナトリウムの上面まで下げる。

g) 

カラムクロマトグラフ管の上部に円筒形滴下漏斗を装着し,ヘキサン 5 ml を入れ,流下して対象物質

を吸着させる。ヘキサンが硫酸ナトリウム層のわずか上部にある状態でコックを閉め,流出液は捨て

る。

h) 

引き続きカラムクロマトグラフ管の上部の円筒形滴下漏斗から,ヘキサン 50 ml を流量約 1 ml/min で

流下して吸着した対象物質を溶出させ(

30

)

,溶出液を濃縮器用フラスコに受ける。

(

30

) 6.3

備考の操作によってあらかじめ溶出パターン及び回収率を確認しておくとよい。

i) 

濃縮器を用いて,溶出液を約 5 ml になるまで濃縮する(

12

)

j) 

この濃縮液を目盛付き共栓試験管に移す。濃縮器用フラスコをヘキサン 2∼3 ml で洗浄し,その洗液

も目盛付き共栓試験管に合わせる。ペリレン-d

12

内標準液(0.2

µg/ml) 100 µl を添加した後,更に窒素を

緩やかに吹き付け,1.0 ml まで濃縮し(

13

)

,これを測定用溶液とする。

k) 

空試験用として試料に代え,試料と同量のヘキサン洗浄水を分液漏斗にとり,a)∼j)の操作を行う。

備考1.  試料中に懸濁物が多い場合は,次の操作を行う。

1) 4.1.2

で採取した試料をよく振り混ぜ,懸濁物を均一に分散させた後,その適量をとり,ア

セトンで洗浄した孔径 1 µm のガラス繊維ろ紙を用いて吸引ろ過[JIS K 0102 の 14.1(懸濁

物質)のろ過器(分離形)を用いる。

]する。

2) 

ガラス繊維ろ紙上の懸濁物は,ガラス繊維ろ紙ごとビーカーに移し,少量のアセトン

*

で,

溶出操作を超音波洗浄器を用いて 2 回又は 3 回行う。溶出液を合わせ,遠心器を用いて,

遠心力約 30 000 m/s

2

{3 000 g}

で約 5 分間分離操作を行う。


15

K 0093

:2006

添加するアセトンの量は,ろ液の約 1  %(体積百分率)程度。

3) 1)

のろ液及び 2)の上澄み液を合わせ,液量 1 L につき塩化ナトリウム 50 g を加え,PCB 内

標準物質混合標準液(各 20 ng/ml)1 ml を加えた後,ヘキサン 100 ml を加え,振とう器を用

いて約 10 分間振り混ぜ,放置する。続いて 6.3 b)以降の操作を行う。

2. 

溶出パターン及び回収率の確認は,次の操作を行う。この操作によってカラムクロマトグラ

フ操作に必要なヘキサンの量を確認しておく。

1) 

ヘキサン約 1 ml を目盛付き共栓試験管にとり,PCB 標準液(各 10 µg/ml)100 µl をマイクロ

シリンジで加え,振り混ぜた後,全量をカラムクロマトグラフ管の上部から流し込む。

2) 

コックを操作し,液面が硫酸ナトリウム層よりわずかに上部になるようにする。

3) 

続いて g)の操作を行い,最初から流出する溶液約 5 ml を 1 画分として別々の目盛付き共栓

試験管にとる。

4) 

さらに h)の操作を行い,最初から流出する溶液約 10 ml を 1 画分として別々の目盛付き共

栓試験管にとる。

5) 

それぞれの目盛付き共栓試験管を,約 40  ℃の水浴中で加熱しながら,窒素を緩やかに吹

き付け,約 1 ml になるまで濃縮する。

6) 

各濃縮液について 6.3 c)e)及び g)によって溶出パターン及び回収率を求める。

3. f)

i)のカラムクロマトグラフ分離操作において,シリカゲルの代わりに活性けい酸マグネシ

ウムを使用してもよい。この場合は,

附属書 の備考の操作を行う。

4. 

溶媒抽出法に代え,固相抽出を用いてもよい。この場合の固相カラムの条件などは,次によ

る。

カラム充てん剤は,シリカゲルに逆相系を化学結合したもの又は合成吸着剤を充てんした

もの。合成吸着剤は,多孔性のスチレンジビニルベンゼン共重合体又はこれと同等の性能を

もった固相カラム,固相ディスクなどを用いることができる。

この場合は,濃縮可能な試料量,固相からの溶出に用いる溶媒の種類,量などの条件を十

分に検討し,溶媒抽出に相当する回収結果が得られることを確認しておく。

懸濁物が多い試料では,6.3 

備考の 1)及び 2)の操作によってろ過,分離操作を行う。

6.4 

操作  操作は,次による。

a) 

あらかじめガスクロマトグラフ質量分析計に,対象物質及び内標準物質の各フラグメントイオンの選

択イオン(m/z)(

表 及び表 6)を設定しておく。

b) 

溶出範囲確認用 PCB 混合標準液(各 50 ng/ml) 1

µl をマイクロシリンジ(

31

)

でとり,ガスクロマトグラフ

質量分析計に導入し,選択イオン検出法(SIM 法)又は全イオン検出法(TIM 法)によってそのクロ

マトグラムを記録し,各対象物質の保持時間に相当するピークの位置から,各同一塩素数 PCB の溶出

範囲を確認する(

32

)

(

31

) 6.5

の検量線作成時と同じものを用いる。

(

32

キャピラリーカラムとして,5  %フェニルメチルシリコーンを被覆したものを用いて測定した

場合,各同一塩素数の PCB のうち,その 2 物質は,同一塩素数の PCB のクロマトグラム上に

最初に溶出するものと最後に溶出するものになる。4 塩化物を例に挙げると,4 個ともオルト位

に塩素が置換した 2,2

,6,6

異性体 (IUPAC No.54) と,オルト位に塩素をもたない 3,3’,4,4’–異性

体(IUPAC No.77)が,クロマトグラム上では最初と最後のピークとなる。したがって,クロマト

グラムの最初と最後の PCB 異性体溶出時間帯の外側に存在するピークは,測定対象物質ではな


16

K 0093

:2006

い。

c) 6.3 

j)

で得た測定用溶液 1

µl をマイクロシリンジでとり,b)の操作によってクロマトグラムを記録する

(

33

)

(

33

PCB

は塩素化数の異なる PCB 同士も溶出範囲が重複するものがあるため,対象とした PCB よ

りも塩素数の多い PCB から塩素が離脱したフラグメントイオン(主に二つの塩素が離脱し,質

量数が 70 減少したもの。

)のピークが対象 PCB 選択イオンのクロマトグラム上に出現するので

注意を要する。

d) 

各対象物質について定量用及び確認用として設定した選択イオンのピークイオン強度(の差)が±

20

%以下であることを確認して,同一塩素数の最初と最後のピーク間に得られたピークの指示値(

34

)

と同一塩素数の内標準物質の指示値(

34

)

を求める。

(

34

ピーク高さ又はピーク面積

e) 

空試験として 6.3 k)で得られた空試験用溶液 1

µl をマイクロシリンジでとり,b)の操作を行って各対

象物質の保持時間に相当する位置にピークが検出された場合は,各対象物質の指示値を求める。

f) 

表 の PCB(標準品)の 20 物質について,それぞれの検量線のこう配(b)を求める。

g) 

次の式によって個々の PCB の検出量(ng)を求める(

35

)

s

is

i

s

b

A

C

A

X

s

×

×

=

ここに,

X

検出量(ng)

s

A

対象物質の測定イオンによる指示値

is

A

内標準物質の測定イオンによる指示値

is

C

試料に添加した内標準物質量 (ng)

b

s

A

s

に対応するこう配(b) 

(

35

ピークの保持時間が

表 の PCB(標準品)の 20 物質と一致するものは,その PCB(標準品)

のこう配(b

s

)

を使用し,それ以外のピークについては,同一塩素数の PCB(標準品)から得た平

均値(

s

b

)

を用いる。

h) 

同一塩素数の各 PCB のピークから検出量(ng)を求めて総和し,次の式によって試料中の同一塩素数の

PCB

の濃度(

µg/L)を算出する(

36

)

(

)

V

C

v

x

a

N

000

1

10

10

3

1

3

×

×

×

×

=

ここに,

N

試料中の同一塩素数の PCB の濃度  (

µg/L)

a

試料中の同一塩素数の PCB の検出量の総和 (ng)

x

空試験の同一塩素数の PCB の検出量の総和 (ng)

C

導入量  (

µl)

V

試料 (ml)

1

v

6.3 j

)

の濃縮液の量(ml)

3

10

: ng を µg 及び

µl を ml にそれぞれ換算する係数

(

36

総 PCB の濃度の算出は,算出した個々の同一塩素数の PCB の濃度を積算する。

i) 

試料中の個々の同一塩素数の PCB の濃度を算出するに当たり,試料に添加した各 PCB 内標準物質の

回収率が 50∼120  %にあることを確認しておく。確認操作は,次による。

1) 

検量線の作成において段階的にとった検量線作成用標準液中の各 PCB 内標準物質の選択イオンに

よる指示値とペリレン-d

12

の選択イオンによる指示値とのそれぞれの比を求め,その平均値を算出

する。


17

K 0093

:2006

2) 6.4 

d)

で求めた試料に添加した各 PCB 内標準物質とペリレン-d

12

との指示値の比及び 1)で求めた比

の平均値との比を求め,その百分率を回収率とする。

6.5 

検量線  検量線は,次による。

a) 

PCB

標準液(各 1

µg/ml) 0.1∼3 ml を全量フラスコ 10 ml に段階的にとり,ヘキサンを標線まで加える。

この 1 ml を目盛付き共栓試験管にとり,それぞれに PCB 内標準物質混合標準液(各 20 ng/ml)1 ml(試

料に加えたものと同一濃度)及びペリレン-d

12

内標準液(0.2

µg/ml)100 µl を加えた後,約 40  ℃の水浴

中で加熱しながら,窒素を緩やかに吹き付け,約 1 ml まで濃縮する(

29

)

。これを検量線作成用標準液

とする。

b) 

これらの濃縮液 1∼2

µl をマイクロシリンジでとり,ガスクロマトグラフ質量分析計に導入し,それ

ぞれの濃縮液について,各 PCB(標準品)及び各内標準物質のピークの指示値をそれぞれ求める。

c) 

検量線作成用標準液中の PCB(標準品)の質量(M

s

)

と同一塩素数の PCB 内標準物質の質量(M

i

)

との比

÷÷ø

ö

ççè

æ

i

s

M

M

を横軸(

x

)

にとり,PCB(標準品)の選択イオン(

23

)

による指示値(A

s

)(

34

)

と同一塩素数の PCB 内標

準物質の選択イオン(

23

)(

24

)

による指示値(A

i

)(

34

)

との比

÷÷ø

ö

ççè

æ

i

s

A

A

を縦軸(y)にとって関係線を個々の PCB につ

いて作成する。

d) 

原点を通る検量線から最小二乗法によって,それぞれのこう配(b)を求める(

37

)

(

37

測定の都度こう配(b)の妥当性を確認する。すなわち,試料の測定に先立ち,検量線作成用標準

液の中間濃度の標準液を測定し,6.4 g)によって各 PCB(標準品)の検出量を求める。得られた

検出量が,導入した各 PCB(標準品)の量の±15  %以内である場合,こう配(b

s

)

又はこう配(b

s

)

の平均値(

s

b

)

をそのまま用いて定量する。±15  %を外れた場合は,検量線を作成し直す。

7. 

結果の表示  結果の表示には,用いた試験方法,試料量,濃縮条件(例えば,濃縮量,カラムクロマ

トグラフ分離の有無など)

,ガスクロマトグラフ又はガスクロマトグラフ質量分析計の測定条件[例えば,

5.2 i)

又は 6.2 j)に掲げる条件において,いずれかを選択した事項など。

,それぞれへの導入量,対象物質

の測定結果などを明記する。


18

K 0093

:2006

付表 1  引用規格

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0094

  工業用水・工場排水の試料採取方法

JIS K 0101

  工業用水試験方法

JIS K 0102

  工場排水試験方法

JIS K 0114

  ガスクロマトグラフ分析通則

JIS K 0123

  ガスクロマトグラフ質量分析通則

JIS K 0211

  分析化学用語(基礎部門)

JIS K 0215

  分析化学用語(分析機器部門)

JIS K 0557

  用水・排水の試験に用いる水

JIS K 1107

  高純度窒素

JIS K 8039

  アセトニトリル(残留農薬・PCB 試験用)(試薬)

JIS K 8040

  アセトン(残留農薬・PCB 試験用)

(試薬)

JIS K 8093

  エタノール (99.5)(残留農薬・PCB 試験用)

(試薬)

JIS K 8150

  塩化ナトリウム(試薬)

JIS K 8251

  ガラスウール(試薬)

JIS K 8357

  ジエチルエーテル(残留農薬・PCB 試験用)(試薬)

JIS K 8574

  水酸化カリウム(試薬)

JIS K 8576

  水酸化ナトリウム(試薬)

JIS K 8799

  フェノールフタレイン(試薬)

JIS K 8825

  ヘキサン(残留農薬・PCB 試験用)

(試薬)

JIS K 8951

  硫酸(試薬)

JIS K 8987

  硫酸ナトリウム(試薬)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS R 3505

  ガラス製体積計

JIS Z 0701

  包装用シリカゲル乾燥剤


19

K 0093

:2006

附属書 1(規定)活性けい酸マグネシウムを用いる

カラムクロマトグラフ分離法

序文  この附属書は,本体の 5.3 の準備操作において,試料中に油分(動植物油脂類)などが多く含まれ,

カラムクロマトグラフ分離によっても妨害物質が除去できない場合は,本体の 5.2 g)のカラム充てん剤に

代え,活性けい酸マグネシウムを用いるカラムクロマトグラフ分離操作について規定する。

1. 

活性けい酸マグネシウムを用いるカラムクロマトグラフ分離法  本体の 5.3 j)の操作に引き続き,次の

操作を行う。

1.1 

試薬  試薬は,次による。

a) 

ヘキサン洗浄水  本体の 5.1 a)による。

b) 

水酸化ナトリウム溶液(40 g/L)  JIS K 8576 に規定する水酸化ナトリウム 4 g をヘキサン洗浄水に溶か

して 100 ml とする。

c) 

硫酸ナトリウム  本体の 5.1 d)による。

d) 

アセトニトリル  JIS K 8039 に規定する濃縮 300 以上のもの(

1

)

(

1

本体の

(

4

)

による。

e) 

ヘキサン  本体の 5.1 g)による。

f) 

アセトニトリル-ヘキサン洗浄水混液(173)

g) 

フェノールフタレイン溶液  JIS K 8799 に規定するフェノールフタレイン 0.5 g をエタノール 50 ml

[本体の 5.1 f)による。

]に溶かし,ヘキサン洗浄水を加えて 100 ml とする。

h) 

窒素  本体の 5.1 p)による。

1.2 

器具  器具は,次による。

a) 

カラムクロマトグラフ管  カラムクロマトグラフ管は,次による。

1) 

カラム用管  本体の 5.2 g)1)による。

2) 

カラム充てん剤  カラムクロマトグラフ用活性けい酸マグネシウム(粉末),粒径 75∼150

µm,約

130

℃で 15 時間以上加熱した後,デシケーター中で放冷したもの。又は同等の分離性能をもつもの

(

2

)

(

2

本体の

(

7

)

に準じた操作を行い,PCB の保持時間に相当する位置にピークのないことを確認す

る。

3) 

カラムクロマトグラフ管の作り方  カラム用管底部に JIS K 8251 に規定するガラスウール(あらか

じめヘキサンで洗浄し,乾燥したもの。

)を詰め,カラム充てん剤 20 g を粉末のまま入れる。

参考  活性けい酸マグネシウムには,市販品としてフロリジル PR などがある。

b) 

円筒形滴下漏斗  本体の 5.2 h)による。

1.3 

操作  操作は,次による。

a) 

活性けい酸マグネシウムを入れたカラムクロマトグラフ管の上部に円筒形滴下漏斗 200 ml を装着し,

本体の 5.3 j)で濃縮したヘキサン溶液全量を移し入れる。濃縮液の入っていた容器を少量のヘキサンで

洗い,この洗液も同様に移し入れる。

b) 

円筒形滴下漏斗上部から窒素を加圧送入(

3

)

し,カラムクロマトグラフ管下部のコックを調節して,ヘ


20

K 0093

:2006

キサンを約 40 ml/min で流下させ,PCB を吸着させる。窒素の送入はヘキサン臭がなくなるまで続け

る。

(

3

本体の

注(

15

)

による。

c) 

次に,円筒形滴下漏斗 200 ml にアセトニトリル-ヘキサン洗浄水混液 (17+3) 200 ml を入れ,自然流

下させて PCB を溶出させ,溶出液を集める。

d) 

溶出液を別の分液漏斗[本体の 5.2 a)による。

]に移し入れ,ヘキサン 100 ml 及びヘキサン洗浄水 500

ml

を加えて振り混ぜ,指示薬としてフェノールフタレイン溶液 2,3 滴を加え,更に水酸化ナトリウ

ム溶液(40 g/L)を加えて,微アルカリ性とする。

e) 

再び振り混ぜ,静置した後,水層を捨てる。

f) 

ヘキサン層にヘキサン洗浄水 200 ml を加え,洗浄し静置後,水層を捨て,ヘキサン層を分離する。こ

の操作を 3 回繰り返す。

g) 

洗浄したヘキサン層について本体の 5.3 c)及び d)の操作を行う。

h) 

引き続き本体の 5.3 n)以降の操作を行う。

i) 

空試験用として試料に代え,試料と同量のヘキサン洗浄水を分液漏斗 2 000 ml にとり,ヘキサン 50 ml

を加えて約 10 分間振り混ぜ放置する。続いて本体の 5.3 b)∼j)及び 1.3a)i)の操作を行う。

備考 1.2 

a) 

3)

のカラム充てん剤の充てん方法に代えて,カラム充てん剤 20 g をビーカーにとり,ヘ

キサンを加えてスラリー状にして充てんする方法を用いてもよい。この場合は,溶出溶媒とし

てジエチルエーテル-ヘキサン混液 (3+17)(JIS K 8357 に規定するジエチルエーテル及びヘキ

サンを用いて調製する。

)200∼300 ml を用いて溶出させる。溶出液を濃縮器を用いて約 5 ml

に濃縮する。試料を用いたカラムクロマトグラフ分離を行う前に,あらかじめ本体の 5.1 n)

PCB

標準液(20

µg/ml)を用いて溶出画分と安定性を確認しておく。


21

K 0093

:2006

附属書 2(規定)キャピラリーカラムを用いる定量方法

序文  この附属書は,本体の 5.4 の操作において,ガスクロマトグラフにキャピラリーカラムを用いる場

合の操作について規定する。

1. 

キャピラリーカラムを用いる定量方法

1.1 

試薬  試薬は,次による。

a) 

ヘキサン  本体の 5.1 g)による。

b) PCB

標準液 (2.5 

µg/ml)  本体の 5.1 n)の PCB 標準液 (20 µg/ml) 2.5 ml を全量フラスコ 20 ml にとり,

ヘキサンを標線まで加える。

1.2 

器具及び装置  器具及び装置は,次による。

a) 

マイクロシリンジ  本体の 5.2 f)による。

b) 

ガスクロマトグラフ  ガスクロマトグラフは,次による(

1

)

(

1

これらの条件は,装置,測定条件によって異なる。

1) 

キャピラリーカラム用管  内径 0.2∼0.7 mm,長さ 10∼60 m のステンレス鋼製,石英ガラス製,ほ

うけい酸ガラス製のもの又はこれと同等の材質のもの。

2) 

キャピラリーカラム  キャピラリー用管の内壁にメチルシリコーン系固定相液体(

2

) 0.1

∼1.0

µm の

厚さで被覆したもの又は同等の分離性能をもつもの。

(

2

)

メチルシリコーン系固定相液体として,100  %メチルシリコーン,5  %フェニル–95  %メチル

シリコーン,50  %フェニル–50  %メチルシリコーンなどを用いる。

参考  この試験に用いるキャピラリーカラムには,例えば,5  %フェニル-95  %メチルシリコーンは

DB-5

,DB-5MS,TC-5,HP-5,SPB-5 などの名称で市販されている。

3) 

検出器  本体の 5.2 i) 3)による。

4) 

キャリヤーガス  本体の 5.2 i) 4)による。ただし,線速度約 36 cm/s に調節して用いる。また,カラ

ム出口には付加ガス(

3

)

として窒素を接続し,流量は 30∼60 ml/min に調節して用いる。

(

3

内径 0.53 mm 以上の充てんキャピラリーカラムを用いた場合には,付加ガスを用いなくてもよ

い。

なお,窒素に代えてメタン 5  %を含むアルゴン混合ガスを用いてもよい。

5) 

試料導入方法及び試料導入部温度  本体の 6.2 i)5)による。

6) 

カラム槽温度  60∼260  ℃の範囲で,1∼10  ℃/min の昇温を行う。

7) 

検出器槽温度  250∼280  ℃

1.3 

操作  操作は,次による。

a) 

PCB

標準液(2.5

µm/ml)2 µl を,マイクロシリンジを用いて,スプリットレス注入法又はコールドオン

カラム注入法によってガスクロマトグラフに導入する。

b) 

得られたクロマトグラムのピークに

附属書 図 をもとにして番号(以下,ピーク番号という。)を付

け,ピークごとに,ピーク高さ(mm)を読み取り,その高さ(

H

1

)

と当該ピークのピーク番号に対応する

CB

0

(

%)(

附属書 表 1)(

4

)

から,本体の 5.4 b)の式によって

K

値を求める。

(

4

測定に使用するカラム,機器の条件によってピークの出現状態が異なることがある。このため

本体の 5.1 o)の PCB 標準液(1 µg/ml)を用い,各ピークの

CB

0

(

%)  を求めておく。


22

K 0093

:2006

c) 

本体の 5.3 n)で得られたヘキサン溶液 2

µl を,マイクロシリンジを用いてスプリットレス注入法又は

コールドオンカラム注入法によってガスクロマトグラフに導入する。

d) 

本体の 5.4 d)g)の操作を行って試料中の PCB の濃度(mg/L)を求める。


23

K 0093

:2006

附属書 図 1  キャピラリーカラム(5  %フェニルメチルシリコーン)を用いた場合のクロマトグラムの例

2

K 0093

0000

2

K 0093

0000


24

K 0093

:2006

附属書 表 1  キャピラリーカラム(5  %フェニルメチルシリコーン)を用いた場合の CB

0

(%)

の例

ピーク 
番号

CB

0

IUPAC No.

構造組成(

5

)

1

0.394

10

4

    2,6

2,2’

2

0.064

9 7

    2,5

2,4

3

0.255

6      2,3’

4

1.664

5 8

    2,3

2,4’

5

0.228

19

     2,2’,6

6

3.398

18

     2,2’,5

7

1.465

17

     2,2’,4

8

0.750

15

27

    4,4’

2,3’,6

9

2.317

16

32

    2,2’,3

2,4’,6

10

0.028

34

23

    2’,3,5

2,3,5

11

0.038

29

     2,4,5

12

1.064

26

25

    2,3’,5

2,3’,4

13

8.986

28

31

    2,4,4’

2,4’,5

14 3.707 33 21 20 53

  2’,3,4

2,3,4

2,3,3’

2,2’,5,6’

15

0.131

51

     2,2’,4,6’

16

1.742

22

     2,3,4’

17

0.402

45

     2,2’,3,6

18

0.172

46

69

    2,2’,3,6’

2,3’,4,6

19

3.132

52

43

    2,2’,5,5’

2,2’,3,5

20

1.600

49

     2,2’,4,5’

21 1.122 48 75 47 65

  2,2’,4,5

2,4,4’,6

2,2’,4,4’

2,3,5,6

22 2.328 35 44 59

  3,3’,4

2,2’,3,5’

2,3,3’,6,

23

0.616

42

     2,2’,3,4’

24 1.833 37 72 71

  3,4,4’

2,3’,5,5’

2,3’,4’,6

25 1.622 64 68 41

  2,3,4’,6

2,3’,4,5’

2,2’,3,4

26

0.044

103

96

    2,2’,4,5’,6

2,2’,3,6,6’

27

0.319

40

     2,2’,3,3’

28

0.107

67

     2,3’,4,5

29

0.120

63

     2,3,4’,5

30

1.591

74

102

98

   2,4,4’,5

2,2’,4,5,6’

2,2’,3’,4,6

31 5.833 70 95 121

88

  2,3’,4’,5

2,2’,3,5’,6

2,3’,4,5’,6

2,2’,3,4,6

32

2.374

66

80

    2,3’,4,4’

3,3’

,5,5’

33

0.315

91

     2,2’,3,4’,6

34

0.059

55

     2,3,3’,4

35

2.489

56

92

    2,3,3’,4’

2,2’,3,5,5’

36

0.630

84

90

    2,2’,3,3’,6

2,2’

,3,4’,5

37

3.021

101

89

    2,2’,4,5,5’

2,2’

,3,4,6’

38

0.973

99

     2,2’,4,4’,5

39

0.059

119

     2,3’,4,4’,6

40

0.115

83

108

    2,2’,3,3’,5

2,3,3’,4,6

41

0.752

86

97

    2,2’,3,4,5

2,2’,3’,4,5

42

0.077

117

111

116

   2,3,4’,5,6

2,3,3’,5,5’

2,3,4,5,6

43

1.209

115

87

    2,3,4,4’,6

2,2’,3,4,5’

44

0.415

85

120

    2,2’,3,4,4’

2,3’,4,5,5’

45

0.716

136

154

    2,2’,3,4,4’,5

2,2’,4,4’,5,6’

46

3.304

110

     2,3,3’,4’,6

47

0.191

77

     3,3’,4,4’

48

1.332

151

82

    2,2’,3,5,5’,6

2,2’,3,3’,4

49

0.615

135

44

     2,2’,3,3’,6,6’

2,2’,3,4,5’

,6

50

0.042

147

      2,2’,3,4’,5,6

51  3.504  107 124 109 123 139

14
9

2,3,3’,4,5’ 2’,3,4,5,5’

2,3,3’,4’,5

2’,3,4,4’,5

2,2’,3,4,4’,6

2,2’,3,4’,5’,6

52

2.560

118

106

     2,3’,4,4’,5

2,3,3’,4,5

53

0.148

134

143

     2,2’,3,3’,5,6’

2,2’,3,4,5,6’

54

0.033

133

      2,2’,3,3’,5,5’

55  0.166  114  131 165 142

2,3,4,4’,5

2,2’,3,3’,4,6

2,3,3’,5,5’

,6

2,2’,3,4,5,6


25

K 0093

:2006

附属書 表 1  キャピラリーカラム(5  %フェニルメチルシリコーン)を用いた場合の CB

0

(%)

の例(続き)

ピーク 
番号

CB

0

IUPAC No.

構造組成(

5

56

0.411

146

161

    2,2’,3,4’,5,5’

2,3,3’,4,5’,6

57

3.778

153

168

    2,2’,4,4’,5,5’

2,3’,4,4’,5’,6

58

0.996

132

     2,2’,3,3’,4,6’

59

1.073

105

     2,3,3’,4,4’

60

0.899

179

     2,2’,3,3’,5,6,6’

61

0.818

141

     2,2’,3,4,5,5’

62

0.380

137

176

    2,2’,3,4,4’,5’

2,2’,3,3’,4,6,6’

63

0.129

130

     2,2’,3,3’,4,5’

64

1.115

164

163

    2,3,3’,4’,5’,6

2,3,3’,4’,5,6

65  2.962  138 160 158

2,2’,3,4,4’,5’

2,3,3’,4,5,6

2,3,3’,4,4’,6

66

0.266

178

     2,2’,3,3’,5,5’,6

67

0.119

129

     2,2’,3,3’,4,5

68

0.058

175

     2,2’,3,3’,4,5’,6

69  1.919  166 187 182

2,3,4,4’,5,6

2,2’,3,4’,5,5’,6

2,2’,3,4,4’,5,6’

70

0.865

159

183

    2,3,3’,4,5,5’

2,3,3’,4,5,5’

71

0.373

128

     2,2’,3,3’,4,4’

72

0.326

167

185

    2,3’,4,4’,5,5’

2,2’,3,4,5,5’,6

73

1.407

174

181

    2,2’,3,3’,4,5,6’  2,2’,3,4,4’,5,6

74

0.888

177

202

    2,2’,3,3’,4’,5,6  2,2’,3,3’,5,5’,6,6’

75

0.306

171

     2,2’,3,3’,4,4’,6

76  0.572  156 173 201

2,3,3’,4,4’,5

2,2’,3,3’,4,5,6

2,2’,3,3’,4,5,6,6’

77

0.065

157

     2,3,3’,4,4’,5’

78

0.231

172

197

    2,2’,3,3’,4,5,5’  2,2’,3,3’,4,4’,6,6’

79

3.302

180

193

    2,2’,3,4,4’,5,5’  2,3,3’,4’,5,5’,6

80

0.070

191

     2,3,3’,4,4’,5’,6

81

0.157

200

     2,2’,3,3’,4,5,5’,6’

82  1.280  170 190 198

2,2’,3,3’,4,4’,5

2,3,3’,4,4’,5,6

2,2’,3,3’,4,5,5’,6

83

0.779

199

     2,2’,3,3’,4,5’,6,6’

84

0.945

196

203

    2,2’,3,3’,4,4’,5,6’

2,2’,3,4,4’,5,5’,6

85

0.038

189

     2,3,3’,4,4’,5,5’

86

0.044

208

     2,2’,3,3’,4,5,5’,6,6’

87

0.291

195

     2,2’,3,3’,4,4’,5,6

88

0.036

207

     2,2’,3,3’,4,4’,5,6,6’

89

0.719

194

     2,2’,3,3’,4,4’,5,5’

90

0.046

205

     2,3,3’,4,4’,5,5’,6

91

0.165

206

     2,2’,3,3’,4,4’,5,5’,6

99.999

    

(

5

)

化合物の名称は省略してある。例えば,2,6 の場合は,2,6–ジクロロビフェニル,2,2’,6 の場合は,2,2’,6–ト

リクロロビフェニル,2,2’,5,6’の場合は,2,2’,5,6’–テトラクロロビフェニルをそれぞれ表している。 


26

K 0093

:2006

附属書 3(規定)感度係数を用いる濃度の算出方法

序文  この附属書は,本体の 6.5 の検量線作成に代えて,検量線が直線性を示す場合に,平均感度係数(    )

を求め,これによって試料中の PCB の濃度を求める方法について規定する。

1. 

濃度の算出法  濃度の算出法は,次による。

a) 

本体の 6.5 a)及び b)の操作を行い,次の式によって各感度係数(

RF

)

を算出する。

s

is

is

st

C

C

A

A

RF

×

ここに,

A

st

対象物質の測定イオンによる指示値

A

is

内標準物質の測定イオンによる指示値

C

is

検量線作成用標準液中の内標準物質(

µg)

C

s

検量線作成用標準液中の各対象物質(

µg)

b) 

各感度係数の平均値を求め,平均感度係数(    )とする。

c) 

次の式によって同一塩素数の PCB の検出量(ng)を求める(

1

)

RF

A

C

A

X

×

×

=

is

is

s

ここに,

X

検出量(ng)

s

A

対象物質の測定イオンによる指示値

is

A

内標準物質の測定イオンによる指示値

is

C

試料に添加した内標準物質量(ng)

(

1

ピークの保持時間が本体の

表 の PCB(標準品)の 20 物質と一致するものは,その PCB(標

準品)の感度係数(

RF

)

を使用し,それ以外のピークについては,同一塩素数の PCB(標準品)

から得た平均値(    )を用いる。

d)

本体の 6.4 h)の式によって試料中の同一塩素数の PCB の濃度(

µg/L)を算出する。

RF

RF

RF


27

K 0093

:2006

附属書 4(参考)PCB の計算例

序文  この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,本体の 5.4 の操作における PCB の計算例を

参考として示したもので,規定の一部ではない。

1. 

計算例  附属書 表 の試験成績表の例で示すと,試料 1 000 ml を最終 5 ml とし,その 10

µl をガス

クロマトグラフに導入し,

CB

2

合計が 25.8  %,本体の 5.1 o)の PCB 標準液(1

µg/ml)5 µl の場合,

CB

0

合計

が 99.11  %であるから,試料中の PCB の濃度(mg/L)を本体の 5.4 g)の式によって算出する。

65

000

.

0

000

1

5

11

.

99

8

.

25

10

5

1

=

×

×

×

=

P

備考  塩素原子数による組成比の算出方法  それぞれ同一塩素数の

CB

2

値を加え,その値に

CB

2

合計

の逆数を乗じて求める。例えば,

附属書 表 の試料に含まれる PCB 中のテトラクロロビフェ

ニルの割合[

CB

2

(

%)]は次のようになる。

05

.

41

100

8

.

25

)

54

.

0

23

.

3

07

.

1

93

.

1

82

.

3

(

)

(

2

=

×

+

+

+

+

=

CB

2. 

計算例  附属書 表 で,本体の 5.1 o) PCB 標準液(1

µg/ml)5 µl をガスクロマトグラフに導入して,

No.5

のピーク高 H

1

が 43 mm のとき,そのピーク含有率[CB

0

(

%)]が 5.23  %であるので,そのピークの

PCB

の量  (L ng)  は,次の式によって求められる。

262

.

0

100

5.23

5

1

)

ng

(

=

×

×

=

L

高さ 1 mm に対しての PCB の量  (M ng)  は,次の式によって求められる。

5.23

1

5

5.23

(ng) 1 5

0.006 1

100

43

100

43

M

= × ×

×

=

×

=

しかし,計算が複雑になるので,

100

5

を省き,比例数

)

(

で計算することとした。

この場合,

PCB

標準液の濃度を 1 mg/L としているので,

CB

0

合計は 99.11 (%),

PCB

標準液の濃度を 2 mg/L

とした場合は,2 mg/L が 99.11 (%),1 mg/L が 49.5 (%)となる。


28

K 0093

:2006

附属書 表 1  PCB 試験成績表の例

カラム充てん剤 OV-1

Cl

n

   Cl

2

 Cl

3

 Cl

4

 Cl

5

ピーク番号

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

11

12

13

14  15

K

0.08 0.23 0.12 0.09 0.12

0.24

0.11

0.06

0.1

0.05

0.07 0.08 0.06 0.02

0.05

試料

標準液(

1

)

CB

0

(%)

1.67 5.78 2.68 7.57 5.23

7.88

4.83

3.30

10.68

2.37

5.70 3.16 4.20 1.24

6.44

H

1

(mm)  20 25 22 89 43

33

45

52

109

48

84 41 67 54

140

試料

H

2

(mm) 3

− 9 2

16

18

17

33

11

36

16

20 11

64

1 L→5 ml

CB

2

(%)

0.25

− 0.77 0.24

3.82

1.93

1.07

3.23

0.54

2.45 1.23 1.26 0.25

2.94

10

µl

CB

2

 1.0

3.9

41.0

31.5

Cl

n

Cl

6

 Cl

7

 Cl

8

 Cl

9

ピーク番号

16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26

計算

(mg/L)

合計

PCB

K

0.048 0.029 0.040 0.051 0.072

0.046

0.049

0.091

0.073

0.079

0.105

試料

合計

(10

-3

mg/L)

標準液(

1

)

CB

0

(%)  6.16 1.68 4.45 3.45 3.15

3.47

1.27

1.54

0.29

0.71

0.21

99.11

H

1

(mm)  129 57 111 67 44

75

26

17

4

9

2

試料

H

2

(mm)  50 10 37 12  4

10

2

2

1 L→5 ml

CB

2

(%)

2.4 0.29 1.48 0.61 0.29

0.46

0.1

0.18

25.8

10

µl

CB

2

 16.0

5.7

0.7

1×5/10

×25.8/99.11

×5/1 000=

0.000 65 mg/L

0.65

(

1

)

本体の 5.1 o) PCB 標準液(1

µg/ml)  5 µl