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K 0071-1 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。

今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるために,ISO/DIS 6271 : 1996 を基礎として用いた。

JIS K 0071 : 1998

は,一般名称を“化学製品の色試験方法”として,次の各部によって構成する。

第 部:ハーゼン単位色数(白金−コバルトスケール)

第 部:ガードナー色数

第 部:セーボルト色数

第 部:ASTM 色数


日本工業規格

JIS

 K

0071-1

: 1998

化学製品の色試験方法−

第 1 部:ハーゼン単位色数

(白金−コバルトスケール)

Testing methods for colour of chemical products

Part 1 : Estimation of colour in Hazen units (platinum-cobalt scale)

序 文   こ の 規 格 は , 1996 年 に 提 案 さ れ た ISO/DIS 6271, Clear liquids− Estimation of colour by the

platinum-cobalt scale

を基に作成した日本工業規格であり,技術的内容を変更することなく作成しているが,

日本工業規格として必要な規定内容を追加している。

なお,この規格で点線の下線を施した箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,常温で液体の化学製品,又は加熱して溶融状態になる化学製品の色を試験す

る方法について規定する。この試験方法は,ハーゼン標準比色液と類似の色調をもつ透明液体に適用する。

備考1.  化学製品とは,化学反応によって生成する物質全般をさすが,個別の製品又は製品群の規格

において,この規格と異なる測定方法が規定されている場合には,その規格に規定する方法

による。

2.

化学製品には,揮発性,爆発性,放射性などが強いために,この規格を用いるとき試験の安

全を確保できないものもある。この規格に規定する方法は一般的な方法であり,あらかじめ

安全性を十分に確認できるものに適用する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 0211

  分析化学用語(基礎部門)

JIS K 8129

  塩化コバルト(II)六水和物(試薬)

JIS K 8163

  ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム(試薬)

JIS K 8180

  塩酸(試薬)

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

JIS R 3503

  化学分析用ガラス器具

JIS Z 8716

  表面色の比較に用いる常用光源蛍光ランプ D

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−形式及び性能

ISO 3696

  Water for analytical laboratory use−Specification and test method


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K 0071-1 : 1998

3.

原理  液体の化学製品及び加熱して溶融状態となった試料の色を,標準比色液と目視で比較し,その

結果をハーゼン単位色数として表示し,記録する。

4.

用語の定義  この規格で用いる用語の定義は,JIS K 0211 によるほか,次による。

a)

ハーゼン単位色数  1中にヘキサクロロ白金イオンの形態で 1mg の白金と,塩化コバルト(II)六水和

物 2mg を含む溶液の色。

5.

試薬  試薬は,次のとおりとする。

なお,この試験に使用する水は,ISO 3696 に規定する等級 3 以上のものとする。

a)

塩化コバルト(II)六水和物  JIS K 8129 に規定するもの。

b)

ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム(塩化白金酸カリウム)  JIS K 8163 に規定するもの。

c)

塩酸  JIS K 8180 に規定するもの。

備考  一般の分析用に使用する蒸留水又はイオン交換水は,上記等級 3 の水と同等である。

6.

装置及び器具  通常の実験室用器具のほか,この試験方法の装置及び器具は,次による。

a)

比色管

液体試料用: 底が平らで,容量 100ml の共栓付きのガラス管で,ガラスに色のないもの。底から標線

までの高さは 275mm∼295mm で,標線の高さが 3mm 以内でそろったもの。

固体試料用:JIS R 3503 に規定する,呼び寸法 25×200 の試験管

b)

白色板  JIS P 3801 に規定する定性分析用角形ろ紙又はこれと同等以上の品質のもの。

c)

比色計  2 本以上の比色管を立てる支持枠,白色平滑なガラス底板,側面からの散乱光を防ぐための

黒色遮光板及び底板を透かして光線を導入する反射鏡とからなり,白色光の下で,管の上から見透か

して管の液の色を比較することができる装置。一例を

図 に示す。

d)

溶融装置  試料を短時間に溶融でき,試験温度±3℃に調節できるもの。一例を図 に示す。

e)

分光光度計  JIS K 0115 に規定するもの。

f)

吸収セル  分光光度計用で光路長 10mm の角形セル


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図 1  比色計の一例


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図 2  溶融装置の一例

7.

標準色の調製

7.1

標準比色液原液  400ml ビーカーにヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム 1.245g と塩化コバルト(II)六水

和物 1.000g を量り採る。塩酸 100ml を加え,もし必要ならば加温して透明な溶液を得る。冷却後,全量フ

ラスコ 1 000ml に移し,標線まで水で薄めて混合する。

この溶液は,ハーゼン単位色数 500 番の色をもち,分光光度計(吸収セル光路長 10mm)を用いて,水

を対照液として測定した際の透過率%又は吸光度は,

表 に示す範囲となる。

表 1  標準比色液原液の透過率%又は吸光度許容範囲

波長  nm

透過率  %

吸光度

430 75.9

∼77.6 0.110∼0.120

455 71.6

∼74.1 0.130∼0.145

480 75.9

∼78.5 0.105∼0.120

510 86.1

∼88.1 0.055∼0.065

7.2

ハーゼン標準比色液  表 に従って,必要とする範囲の連続的な標準比色液を調製する。規定され

た量の標準比色液原液を 100ml の比色管にとり,標線まで水で薄めて混合する。管の栓は耐水性の樹脂又

はセメントで密封して,相当するハーゼン単位番号を管に記入する。


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K 0071-1 : 1998

表 2  ハーゼン標準比色液

標準比色液の番号

標準比色液原液量

ml

標準比色液の番号

標準比色液原液量

ml

0 0

100

20

10 2

125

25

20 4

150

30

30 6

200

40

40 8

250

50

50 10 300 60

60 12 350 70

70 14 400 80

80 16 450 90

90 18 500

100

7.3

保存  標準比色液原液は密栓して暗所に保存する。この条件で 1 年間は安定である。500 番未満の標

準比色液は暗所に保管した場合は 6 か月間は安定であるが,新しく調製したものを使用することが望まし

い。

8.

試料の採取  試料は製品を代表するように採取する。

なお,個別の製品又は製品群において,試料採取方法が規格化されている場合は,その方法に従って行

う。

9.

操作  操作は,次のとおり行う。

a)

試料と標準比色液の色調が近似していることを確認する。もし,試料に目に見える濁りがある場合に

は,ろ過して透明な溶液とする。

b)

液体試料の場合は,試料と標準比色液をそれぞれ液体試料用比色管の標線まで入れ,

白色板上に置き,

白色光の下で比色管の上方から下方に透かして色を比較するか、又は両管を比色計の中に置き,色を

比較する。試料に最も近似した標準比色液の番号を読み取る。

c)

固体試料の場合は,必要量を固体試料用比色管に入れふたをして,試験温度に調節した溶融装置で溶

融させる。これを直ちに固体試料用比色管に入れた標準比色液と並べて直立させて,その背面に白色

板を置き,白色光の下で比色管の側面から透かして色を比較する。試料に最も近似した標準比色液の

番号を読み取る。

参考  白色光としては,JIS Z 8716 に規定する蛍光ランプを用いても差し支えない。

10.

結果の記録

a)

試料と最も近似したハーゼン標準比色液の番号を記録する。もし,試料の色が二つの標準比色液の中

間にあるときは,二つのうち濃い方の番号を選ぶ。

記録例  ハーゼン色数  50

なお,試料をろ過した場合は,ろ過試料の結果であることを付記する。

b)

もし,試料の色調が標準比色液と相違し,明確な比色ができない場合には,該当すると思われる色の

範囲と,観察した色調の説明を報告するか,又は“該当色なし”と報告する。

11.

試験結果の報告  試験結果の報告には,次の各項を含むものとする。


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K 0071-1 : 1998

a)

試験を行った製品の種類と識別。

b)

使用した規格名

c)

ハーゼン単位色数の測定結果及び色調の状況の説明。

なお,試料をろ過した場合には,ろ過試料の結果であること。

d)

規定された試験方法から外れた操作を行った場合は,その操作についての記述。

e)

試験の日付 

化学製品の色及び硫酸着色試験方法  原案作成委員会・分科会  構成表

氏名

所属

委員会

分科会

(委員長)

荒  木      峻

東京都立大学名誉教授

増  田      優

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

小  倉      悟

工業技術院標準部

橋  本  繁  晴

財団法人日本規格協会

堀  本  能  之

工業技術院物質工学工業技術研究所

政  岡      進

製品評価技術センター

嶋  貫      孝

社団法人日本分析化学会

神  代      啓

社団法人日本化学工業協会

並  木      昭

財団法人化学品検査協会

平  井  敏  夫

財団法人日本色彩研究所

竹  内  幸  夫

和光純薬工業株式会社大阪工場

大  森  道  昭

株式会社離合社浦和工場

壇  上  秀  夫

日本化薬株式会社化学品研究所

岡  田  憲  治

社団法人日本芳香族工業会

近  藤  暁  弘

株式会社村上色彩技術研究所

伊  藤  尚  美

社団法人日本分析機器工業会

(事務局)

三  須      武

社団法人日本化学工業協会

内  田  幹  雄

社団法人日本化学工業協会

備考  ◎委員長,分科会主査を示す。

○委員会,分科会委員を示す。