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H 8688

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲 

1

2

  引用規格 

1

3

  用語及び定義  

2

4

  概要  

2

5

  試験液  

2

6

  試験装置 

2

7

  試験片  

2

7.1

  試験片の採取方法  

2

7.2

  試験片の寸法  

3

7.3

  試験片の前処理  

3

8

  手順  

3

9

  試験結果の表し方  

3

10

  試験報告書  

3

附属書 A(参考)試験片の推奨乾燥方法  

4

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

5


H 8688

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人軽金

属製品協会(JAPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。

これによって,JIS H 8688:1998 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 H

8688

:2013

アルミニウム及びアルミニウム合金の

陽極酸化皮膜の単位面積当たりの

質量測定方法

Anodizing of aluminium and its alloys-

Determination of mass per unit area (surface density)

of anodic oxidation coatings

序文 

この規格は,2011 年に第 3 版として発行された ISO 2106 を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金の製品(以下,製品という。

)に施した陽極酸化皮膜(以

下,皮膜という。

)の単位面積当たりの質量(表面密度)の測定方法について規定する。

この方法は,6 %以上の銅を含む合金以外の鋳造及び展伸製品の陽極酸化皮膜に適用する。

注記 1  皮膜厚さが正確に分かっている場合には,皮膜の単位面積当たりの質量(表面密度)から,

計算によって見掛け密度を算出できる。すなわち,皮膜処理条件及びその密度が分かってい

る場合には,単位面積当たりの皮膜質量(表面密度)の測定によって,皮膜の平均質量及び

おおよその皮膜厚さを算出できる。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 2106:2011

,Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of mass per unit area (surface

density) of anodic oxidation coatings−Gravimetric method(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 0201

  アルミニウム表面処理用語

JIS K 9005

  りん酸(試薬)

JIS Z 8401

  数値の丸め方


2

H 8688

:2013

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS H 0201 による。

3.1 

有効面(significant surface)

製品の表面に施した皮膜が用途に適合する品質を満たすことが不可欠な面。試験片の端部は,有効面に

は含めない。

概要 

この試験は,規定濃度のりん酸クロム酸(VI)溶液を用い,素地のアルミニウムを実質的に溶解するこ

となく,表面積が既知で質量測定済みの試験片の皮膜を溶解させた後,再び試験片の質量を測定し,質量

減量を算出する。質量減量は,処理された皮膜の単位面積当たりに換算して,平方デシメートル当たりの

皮膜のミリグラムで表す。また,密度が既知の皮膜の場合には,おおよその平均皮膜厚さ(μm)に換算し

て表すこともできる。

注記  この試験は,破壊試験である。

試験液 

試験液は,分析試薬,及び脱イオン水又は蒸留水を用いて,次によって準備する。

a)  JIS K 9005

に規定するりん酸(試薬)

[85 %以上(質量分率)

:35 mL

b)

酸化クロム(VI)

(試薬)

:20 g

c)

導電率 2 µS/cm 以下の脱イオン水又は蒸留水に酸化クロム(VI)を溶解させた後,りん酸を加える。

脱イオン水又は蒸留水を加えて,液量を 1 000 mL に調製する。

注記  試験液は,繰り返して使用できるが,試験液の溶解力は,使用によって減少する。1 000 mL

の試験液に約 12 g の皮膜が溶解すると試験値に影響するので,新たに作り直すことが望まし

い。

警告  この試験溶液に含まれる六価クロムは,毒性があり,正しく取り扱わなければならない。

六価クロムを含む水溶液は,環境及び水域に著しい影響を与える。

試験装置 

試験装置は,次による。

a)

化学天びん,電子天びんなどのはかり    読取り精度:0.1 mg

b) 1

L ビーカー

c)

加熱装置

試験片 

7.1 

試験片の採取方法 

試験片は,製品の表面に施した皮膜が用途上の品質を満たすことが不可欠な有効面から採取する。

なお,製品から試験片を採取することができない場合は,製品と同一の材料及び同一の処理条件で作製

した試験片を用いる。製品と同一の材料とは,材料の種類・質別及び処理前の表面状態が,製品と同じで

あること,また,同一の処理条件とは,前処理及び皮膜の処理が,製品と同一の浴組成及び同一の処理条

件で,製品と同一の性能を得るように処理することをいう。


3

H 8688

:2013

7.2 

試験片の寸法 

試験片の寸法は,

約 100 mm×約 50 mm とする。

この寸法が採用できない場合は,

試験片の面積を 0.08 dm

2

∼1.0 dm

2

とする。

なお,質量は 100 g 以下に設定する。

7.3 

試験片の前処理 

試験片の表面が油分,グリースなどで汚れている場合は,適切な溶剤を用いてあらかじめ清浄にしてお

かなければならない(

附属書 参照)。

皮膜処理された試験片の片方の面だけを測定する場合は,他の面の皮膜を耐酸性の保護被覆を施してお

く。また,皮膜を生成している非有効面がある試験片の場合には,その部分の皮膜を機械的又は化学的な

方法で除去しておくか,又は耐酸性の保護被覆を施しておく。

手順 

手順は,次による。

a)

試験片の皮膜処理された面積を計算する。

b)

試験片の質量を 0.1 mg の桁まで測定する。

c) 95

℃∼100  ℃に加熱した試験液に,試験片を約 10 分間浸せきする。

d)

試験片を取り出し,脱イオン水又は蒸留水中で洗い,乾燥後(

附属書 参照),再度,質量を測定し,

減量を求める。

e)

試験片の質量減少がある恒量になるまで,c)及び d)の操作を繰り返す。

注記  新液を用いた場合には,皮膜は,通常,10 分以内で完全に溶解する。 

試験結果の表し方 

単位面積当たりの皮膜質量(表面密度)は,次の式(1)によって算出し,JIS Z 8401 の規則 によって小

数点以下 1 桁に丸める。ただし,溶解した皮膜の表面積には,試験片の端面及び他の皮膜未生成部は含め

ない。

A

m

m

2

1

A

ρ

  (1)

ここに,

ρ

A

単位面積当たりの皮膜質量(

mg/dm

2

m

1

試験液に浸せき前の試験片質量(

mg

m

2

試験液に浸せき後の試験片質量(

mg

A

溶解した皮膜の表面積(

dm

2

注記

皮膜の密度は,合金の種類,陽極酸化の種類及び封孔処理によって影響を受ける。

10 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を含めなければならない。

a)

この規格の番号:

JIS H 8688

b)

試験年月日

c)

試験片の材質,皮膜の種類及び皮膜厚さ

d)

測定中に認められた特記事項

e)

試験手順と異なる事項

f)

試験結果[単位面積当たりの皮膜質量(

ρ

A

mg/dm

2


4

H 8688

:2013

附属書 A

(参考)

試験片の推奨乾燥方法

A.1

試験片をエタノールなどの適切な溶剤に室温で浸せきし,ゆっくりかくはん(攪拌)しながら

30

間脱脂する。

A.2

試験片を取り出して,空気中で

5

分間放置し(予備乾燥)

60

℃の乾燥炉に有効面を上向きにして

入れ,

15

分間保持する。

警告

有機溶剤を使用する場合は,溶剤の蒸気に対して十分な換気をしながら,脱脂及び予備乾燥を

行う。

A.3

シリカゲルを入れたデシケータ中に試験片を

30

分間入れておき,冷却する。

A.4

試験液に浸せき後,水洗して,

A.2

及び

A.3

の手順を繰り返す。

参考文献  JIS H 8680-3

アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法−第

3

部:ス

プリットビーム顕微鏡測定方法

注記

対応国際規格:

ISO 2128:2010

Anodizing of aluminium and its alloys

Determination of

thickness of anodic oxidation coatings

Non-destructive measurement by split-beam

microscope

MOD


5

H 8688

:2013

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS H 8688:2013

  アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の単位面積当

たりの質量測定方法

ISO 2106:2011

  Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of mass per

unit area (surface density) of anodic oxidation coatings−Gravimetric method

(I)JIS の規定 (II)

国 際 規 格

番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号及

び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

標題

変更

英 文 の 標 題 か ら “ Gravimetric 
method”を削除。

ISO

規格の見直しの際,変更を提

案する。

1  適用範囲

1

  一致

2  引用規格

3 用語及び
定義

追加

JIS H 0201

の用語及び“有効

面”を追加した。

実質的な差異はない。

4  概要

2

追加

JIS

では,ISO 規格に補足事項

を追加した。実質的な差異はな

い。

5  試験液


 
5.2

追加 
 
変更

JIS

では,りん酸濃度 85 %以上

(質量分率)を追加した。

ISO

規格の 5.2 の規定をこの規

格の箇条 5 に移動した。技術的

な差異はない。

6  試験装置

4

  追加

JIS

では,使用する装置を具体

的に記載した。

7  試験片 7.1   試 験 片 の 採 取

方法

 5.1

追加

JIS

では,採取条件を詳細に規

定した。

ISO

規格の見直しの際,変更を提

案する。

7.2  試験片の寸法

5.1

追加

JIS

では,試験片の寸法を追加

した。

ISO

規格の見直しの際,変更を提

案する。

2

H

 8688


2013


6

H 8688

:2013

(I)JIS の規定 (II)

国 際 規 格

番号

(III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条

ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号及

び題名

内容

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

7  試験片 
(続き)

7.3   試 験 片 の 前 処

 5.1

追加

JIS

では,ISO 規格に補足事項

を追加した。 
実質的な差異はない。

8  手順

 

 5.2

変更

ISO

規格の注記の記載内容を,

箇条 5“試験液”に移動した。

実質的な差異はない。

9 試験結果
の表し方

6

  追加

JIS

では,JIS Z 8401 を追加し

た。

実質的な差異はない。

10 試験報告

7

  一致

附 属 書 A
(参考)

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2106:2011,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  一致……………… 技術的差異がない。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

2

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