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H 8683-3

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

2

4

  概要 

2

5

  装置及び器具  

2

6

  試験液 

2

7

  試験片 

2

8

  手順 

3

9

  試験結果の表し方  

3

10

  試験報告書  

4

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

5


H 8683-3

:2013

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人軽金

属製品協会(JAPA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格で

ある。

これによって,JIS H 8683-3:1999 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

JIS H 8683

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS H 8683-1

  第 1 部:染料吸着試験

JIS H 8683-2

  第 2 部:りん酸−クロム酸水溶液浸せき試験

JIS H 8683-3

  第 3 部:アドミッタンス測定試験


日本工業規格

JIS

 H

8683-3

:2013

アルミニウム及びアルミニウム合金の

陽極酸化皮膜の封孔度試験方法−

第 3 部:アドミッタンス測定試験

Anodizing of aluminium and its alloys-

Assessment of quality of sealed anodic oxidation coatings-

Part 3: Measurement of admittance

序文 

この規格は,2010 年に第 3 版として発行された ISO 2931 を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金の製品(以下,製品という。

)に施した厚さ 3 μm を超

える陽極酸化皮膜(以下,皮膜という。

)のアドミッタンス測定試験による封孔度試験方法について規定す

る。

注記 1  この方法は,工程管理中の検査にも適しており,受渡当事者間の合意によって,受入れ検査

にも適用できる。

注記 2  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 2931:2010

,Anodizing of aluminium and its alloys−Assessment of quality of sealed anodic

oxidation coatings by measurement of admittance(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 0201

  アルミニウム表面処理用語

JIS H 8680-2

  アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法−第 2 部:渦電流式

測定法

JIS K 8962

  硫酸カリウム(試薬)

JIS Z 8401

  数値の丸め方


2

H 8683-3

:2013

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS H 0201 によるほか,次による。

3.1

アドミッタンス(admittance)

交流回路における電流の流れやすさ。インピーダンス(電流の流れにくさ)の逆数で表される。

概要 

この試験は,

皮膜の電気的特性であるアドミッタンスを測定し,

その値によって封孔度を調べる方法で,

皮膜を破壊しないことを特徴とする。

アドミッタンスの値は,次に示す要因に依存する。

a)

素地金属(組成,金属間化合物の大きさ及び分布,表面状態)

b)

封孔方法(蒸気封孔,沸騰水封孔,常温封孔,ニッケル又はコバルト塩封孔)

c)

皮膜の厚さ,密度(電解液,電流のタイプ,電流密度,電解温度)

d)

染料又は顔料で着色された皮膜

e)

封孔処理から測定までの保管状態及び時間

装置及び器具 

5.1

アドミッタンス測定装置  アドミッタンス測定装置は,アドミッタンス値が 3 μS∼300 μS のレンジ

をもつものが望ましい。

装置は,電極を二つもち,一方の電極はアルミニウム素地に結線するものであり,他方の電極は,ペン

シル状で試験液に入れるものである。また,装置は,皮膜のアドミッタンスを周波数 1 000  Hz±10 Hz の

下で測定できるものでなければならない。

5.2

測定用セル  測定用セルは,合成樹脂,ゴムなど非電導性のものであって,寸法は一般に内径 13 mm

(試験面積:133 mm

2

,高さ約 5 mm とする。

なお,試験片の形状によっては,これより小さいセルを用いてもよい。

試験液 

6.1

一般  試薬は,分析用試薬を用い,水は導電率 2 μS/cm 以下の脱イオン水又は蒸留水を用いる。

6.2

硫酸カリウム水溶液(電解液)  JIS K 8962 に規定する硫酸カリウム 35 g を水に溶かして 1 L とする。

試験片 

試験片は,次による。

a)

試験片は,製品の用途に応じて指定された,表面処理を施した皮膜の品質を満たすことが不可欠な有

効面から採取する。

なお,製品から試験片を採取することができない場合は,製品と同一の材料及び同一の処理条件で

作製した試験片を用いる。製品と同一の材料とは,材料の種類・質別及び処理前の表面状態が,製品

と同じであることをいう。また,同一の処理条件とは,前処理,皮膜の処理が,製品と同一の浴組成

及び同一の処理条件で,製品と同一の性能を得るように行うことをいう。

b)

試験片の標準寸法は,約 50 mm×約 100 mm とする。ただし,受渡当事者間の協定によって,他の寸

法の試験片を用いてもよい。


3

H 8683-3

:2013

手順 

手順は,次による。試験液及びセルは,試験ごとに新しいものとする。また,試験面が傾いている場合

又は垂直の場合については,脱脂綿に試験液を染みこませてセルに詰めて行うか,特別な形状のセルを使

用する。

a)

試験片は,封孔処理後,室温で冷却する。試験は,封孔処理後 1 時間から 4 時間までの間に行うこと

が望ましい。通常,48 時間以内に試験を実施する。

b)

試験片は,汚れに応じて,エタノール,アセトンなどの有機溶剤を浸した柔らかい布などを用いてあ

らかじめ清浄にしておく。試験片が,シリコン及びワックスで封孔処理後に処理されている場合は,

酸化マグネシウムなどで表面が水を弾かなくなるまでこすり,その後,有機溶剤で清浄にする。

なお,試験片を腐食したり,保護皮膜を作るような有機溶剤を用いてはならない。

c)

試験片に,試験液が漏れないように測定用セルを完全に密着させる。

d)

試験液を測定用セルに満たし,30 分間以上放置する。

注記  工程管理などでこの方法を用いる場合は,放置時間は 30 分未満でもよい。ただし,常に一定

の放置時間を決めて行うのがよい。

e)

試験片又は試験液の温度(以下,試験温度という。

)を,表面温度計又は棒状温度計を用いて測定する。

f)

試験は,試験温度 10  ℃∼35  ℃の範囲で行う。

g)

装置の一方の電極をアルミニウム素地に接続し,他方の電極を試験液中に浸し,アドミッタンスを測

定する。

h)

試験片を水洗後乾燥し,測定部の皮膜厚さを JIS H 8680-2 によって測定する。

なお,皮膜厚さの測定は,試験前に行ってもよい。

i)

試験箇所を変えて,b)h)の手順を 2 回以上繰り返す。

試験結果の表し方 

測定値を,次の式(1)によって,試験温度 25  ℃における皮膜厚さ 20 μm で試験面積 133 mm

2

に換算した

アドミッタンス値として算出し,2 回以上の平均値で表す。平均値は,JIS Z 8401 の規則 A によって,有

効数字 2 桁に丸める。

注記  アドミッタンス値の小さいものほど封孔度が進んでいることを示す。

A

tf

Y

Y

20

133

m

20

=

  (1)

ここに,

Y

20

アドミッタンス値(

μS

Y

m

測定値(

μS

A

試験面積(

mm

2

t

皮膜厚さ(

μm

f

温度係数(

表 による)

表 1−温度係数

a)

試験温度

10  12.5  15 17.5 20 22.5 25 27.5 30 32.5 35

温度係数

f

1.30  1.25  1.20 1.15 1.10 1.05 1.00 0.95 0.90 0.85 0.80

a)

  試験温度がここに示した温度の中間にある場合の温度係数は,1  ℃当たり 0.02 として補間する。


4

H 8683-3

:2013

10 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を含めなければならない。

a)

この規格の番号:JIS H 8683-3

b)

試験年月日

c)

試験した製品の名称

d)

試験面積

e)

試験温度

f)

試験中に認められた特記事項

g)

測定回数及び試験結果

参考文献

JIS H 8683-2

  アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔度試験方法−第

2

部:りん酸−クロム酸水溶液浸せき試験

注記

対応国際規格:ISO 3210

:2010

Anodizing of aluminium and its alloys

Assessment of

quality of sealed anodic oxidation coatings by measurement of the loss of mass after

immersion in phosphoric acid/chromic acid solution

MOD


5

H 8683-3

:2013

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS H 8683-3:2013

  アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の

封孔度試験方法−第 3 部:アドミッタンス測定試験 

ISO 2931:2010

  Anodizing of aluminium and its alloys−Assessment of quality of sealed anodic

oxidation coatings by measurement of admittance 

(I)JIS の規定

(II)

国際
規格
番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びそ

の内容

(V)JIS と国際規格との技

術的差異の理由及び今後
の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

1  適用範囲

 1

一致

JIS

では,ISO 規格の内容を整理して記載した。

2  引用規格

3  用語及び定義


3.1

追加 
変更

JIS

では,JIS H 0201 を追加するとともに,ISO

規格のアドミッタンスの定義を分かりやすい表

現に変更した。 
実質的な差異はない。

4  概要

4

追加

JIS

では,ISO 規格の規定に補足事項を追加した。

実質的な差異はない。

5  装置及び器具

5.1  ア ド ミ ッ タ ン
ス測定装置

 5.1

変更

JIS

では,題名を“装置及び器具”に変更し,装

置の測定レンジの“3 μS∼300 μS”を“望ましい”
に変更した。 
実質的な差異はない。

ISO

規格の見直しの際に

提案する。

 5.2

測定用セル   5.2

追加

JIS

では,セルの大きさについて,標準よりも小

さいセルを用いてもよいことを追加した。 
実質的な差異はない。

6  試験液 6.1

一般

6.2  硫 酸 カ リ ウ ム
水溶液(電解液)

 5.3

変更

JIS

では,ISO 規格の 5.3 を“6 試験液”として“6.1

一般”を設け,脱イオン水の導電率の規定を追加

するとともに,JIS K 8962 を引用した。

ISO

に,使用する水の導電

率の追加提案を検討する。

7  試験片

6

変更

JIS

では,試験片採取方法を細別として記載した。

実質的な差異はない。

5

H

 868

3-

3


2

013


6

H 8683-3

:2013

(I)JIS の規定

(II) 
国際
規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及びそ
の内容

(V)JIS と国際規格との技
術的差異の理由及び今後
の対策

箇条番号 
及び題名

内容

箇条
番号

内容

箇条ごと
の評価

技術的差異の内容

8  手順

7

変更

JIS

では,試験片採取方法を細別として記載した。

また,ISO 規格では,試験液注入後の放置時間を
2 分間以上と規定しているが,JIS では,従来ど
おり 30 分間以上とした。

ISO

に,放置時間の見直し

の提案を検討する。

追加

JIS

では,試験片の清浄に用いる有機溶剤につい

て“なお書き”で注意事項を追加した。

また,測定の繰り返しを追加した。 
実質的な差異はない。

9  試験結果の表
し方

8

 変更

JIS

では,ISO 規格の式を一つにまとめて記載し

た。 
実質的な差異はない。

10  試験報告書

9

追加

測定回数を追加した。

ISO

規格の見直しの際に

提案する。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2931:2010,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  一致  技術的差異がない。

−  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

−  変更  国際規格の規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

6

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