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H 8260

:2007

(1)

目  次

ページ

序文

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  種類及び化学成分

1

5

  化学成分の分析試験及び物理的性質の測定

12

5.1

  溶射材料の試験・測定項目

12

5.2

  試料の採取

12

5.3

  化学成分の分析試験

13

5.4

  粒度の測定

13

5.5

  粒子形状の測定

13

5.6

  見掛け密度の測定

13

5.7

  流動性の測定

13

5.8

  微細構造の測定

13

5.9

  結晶構造の測定・分析

13

5.10

  溶融温度の測定

13

6

  溶射材料の表示方法

14

7

  出荷状態

14

8

  試験報告書

14

附属書 A(参考)溶射用粉末材料の粒子形状(SEM 像)と製造方法との関係

15

附属書 JA(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

19


H 8260

:2007

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,日本溶射協会(JTSS)及び財団法人日本規格協

会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審

議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格

JIS

 H

8260

:2007

溶射用粉末材料

Powders for thermal spraying

序文

この規格は,2000 年に第 1 版として発行された ISO 14232 を基に作成した日本工業規格であるが,材料

の成分などの細かい数値が異なるため,部分的に技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

1

適用範囲

この規格は,溶射用粉末材料(以下,溶射材料という。

)の化学成分及び物理的性質について規定する。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 14232:2000

,Thermal spraying−Powders−Composition and technical supply conditions (MOD)

なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを

示す。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 8200

  溶射用語

JIS Z 2500

  粉末や(冶)金用語

JIS Z 2502

  金属粉−流動性試験方法

注記  対応国際規格:ISO 4490,Metallic powders−Determination of flow time by means of a calibrated

funnel (Hall flowmeter) (MOD)

JIS Z 2503

  粉末や(冶)金用金属粉−試料採取方法

注記  対応国際規格:ISO 3954,Powders for powder metallurgical purposes−Sampling (IDT)

JIS Z 2504

  金属粉−見掛密度試験方法

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2503JIS Z 2500 及び JIS H 8200 による。

4

種類及び化学成分

溶射材料の種類及び化学成分は,次による。

a)

金属粉末  金属粉末の種類は,コード番号及び記号によって,表 のように区分する。


2

H 8260

:2007

なお,これらの金属の化学成分は,5.3 によって分析し,

表 の値を満足しなければならない。

表 1−金属粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号

主成分 O

C

N

H

Al

Co

1.1 Ti

99

Ti

:99 以上 0.3 以下

0.3

以下

0.3

以下

0.1

以下

1.2 Nb

99  Nb

:99 以上 0.3 以下

0.3

以下

0.3

以下

0.1

以下

1.3 Ta

99  Ta

:99 以上 0.3 以下

0.3

以下

0.3

以下

0.1

以下

1.4 Cr

98.5  Cr

:98.5 以上 0.8 以下

0.1

以下

0.1

以下

− 0.5 以下

1.5 Mo

99 Mo

:99 以上 0.3 以下

0.15

以下

0.1

以下

1.6 W

99

W

:99 以上 0.3 以下

0.15

以下

0.1

以下

− 0.3 以下

1.7 Ni

99.3  Ni

:99.3 以上 0.5 以下

0.1

以下

0.1

以下

1.8 Cu

99  Cu

:99 以上

1.9 Al

99  Al

:99 以上 0.5 以下

1.10 Si

99

Si

:99 以上

b)

各種の合金粉末  各種の合金粉末及びそれを混合した粉末の種類は,コード番号及び記号によって,

表 2∼表 10 のように区分する。

なお,これらの粉末の化学成分は,5.3 によって分析し,

表 2∼表 10 の値を満足しなければならな

い。


3

H 8260

:2007

表 2−自溶合金粉末及びそれを混合した粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 C

Ni

Co

Cr

Cu

W

Mo

Fe

B

Si

その他

2.1

NiCuBSi 76 20

0.05

以下

残部

19

20

0.5

以下

0.9

1.3

1.8

2.0

0.5

以下

2.1A

NiCuBSi 76 20A

0.25

以下

残部

1

以下

10

以下

18

21

4

以下

0.8

2.5

1.5

4.0

2.2

NiBSi 96

0.05

以下

残部

0.5

以下

1.0

1.5

2.0

2.5

0.5

以下

2.3

NiBSi 94

0.1

以下

残部

0.5

以下

1.5

2.0

2.8

3.7

0.5

以下

2.4

NiBSi 95

0.1

0.2

残部

2.0

以下

1.2

1.7

2.2

2.8

0.5

以下

2.5

NiCrBSi 90 4

0.1

0.2

残部

3

∼5

1.0

以下

1.4

1.8

2.8

3.5

0.5

以下

2.6

NiCrBSi 86 5

0.15

0.25

残部

4

∼6

3.0

3.5

0.8

1.2

2.8

3.2

0.5

以下

2.7

NiCrBSi 88 5

0.15

0.25

残部

4

∼6

1.0

2.0

1.0

1.5

3.5

4.0

0.5

以下

2.7A

NiCrBSi 86 5A

0.25

以下

残部

1

以下

10

以下

4

以下

4

以下

0.8

2.5

1.5

4.0

2.8

NiCrBSi 83 10

0.15

0.25

残部

8

∼12

1.5

3.5

2.0

2.5

2.3

2.8

0.5

以下

2.9

NiCrBSi 85 8

0.15

0.25

残部

6

∼10

1.5

2.0

1.5

2.0

2.6

3.4

0.5

以下

2.10

NiCrBSi 84 8

0.25

0.4

残部

7

∼10

1.7

2.5

1.5

2.2

3.2

4.0

0.5

以下

2.11

NiCrBSi 88 4

0.3

0.4

残部

3.5

4.5

2.0

以下

1.6

2.0

3.0

3.5

0.5

以下

2.11A

NiCrBSi 84 8A

0.5

以下

残部

1

以下

3.5

12

4

以下

1.5

2.5

2.0

4.0

2.12

NiCrBSi 80 11

0.35

0.6

残部

10

12

2.5

3.5

2.0

2.5

3.5

4.0

0.6

以下

2.12A

NiCrBSi 79 12A

0.35

0.7

残部

1

以下

10

15

5

以下

2.0

3.0

3.0

4.5

2.13

NiCrWBSi 64 11

16

0.5

0.6

残部

10

12

15.5

16.5

3.5

4.0

2.3

2.7

3.0

3.5

0.5

以下

2.13A

NiCrWBSi 63 12

16A

0.4

0.7

残部

1

以下

10

15

15.0

17.0

5

以下

2.0

3.0

3.0

4.5

2.14

NiCrCuMoBSi

67 17 3 3

0.5

0.7

残部

16

17

2.0

3.5

2.0

3.0

2.5

3.5

3.4

4.0

4.0

4.5

0.5

以下

2.14A

NiCrCuMoBSi

69 15 3 3A

0.4

0.9

残部

1

以下

12

17

4

以下

4

以下

5

以下

2.5

4.0

3.5

5.0

2.15

a)

NiCrCuMoWBSi

64 17 3 3 3

0.4

0.6

残部

16

17

2.0

3.5

2.0

3.0

2.0

3.0

3.0

5.0

3.5

4.0

4.0

4.5

0.5

以下

2.15A

NiCrCuMoWBSi

66 15 3 3 3A

0.4

0.9

残部

1

以下

12

17

4

以下

2.0

3.0

4

以下

5

以下

2.5

4.0

3.5

5.0

2.16

NiCrBSi 74 17

0.75

1.0

残部

16

17

3.5

5.0

2.8

3.5

3.6

4.5

0.5

以下

2.17

NiCrBSi 65 25

0.8

1.0

残部

24

26

0.2

1.0

3.2

3.6

4.0

4.5

0.5

以下

2.17A

NiCrBSi 70 20A

0.5

1.1

残部

1

以下

15

26

5

以下

3.0

4.5

2.0

5.0

2.18

NiCrBSi 74 14

0.05

以下

残部

13

15

4.0

5.0

2.75

3.5

4.0

5.0

0.5

以下

2.18A

NiCrBSi 74 14A

0.06

以下

残部

13

15

4.0

5.0

2.7

3.5

4.0

5.0


4

H 8260

:2007

表 2−自溶合金粉末及びそれを混合した粉末(続き)

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 C

Ni

Co

Cr

Cu

W

Mo

Fe

B

Si

その他

2.19

NiCrBSi 82 7

0.06

以下

残部

6.5

8.5

2.5

3.5

2.5

3.5

4.1

4.6

0.5

以下

2.19A

NiCrBSi 82 7A

0.06

以下

残部

6.0

8.0

2.5

3.5

2.7

3.5

4.0

5.0

2.20

NiBSi 92

0.06

以下

残部

0.5

以下

2.75

3.5

4.3

4.7

0.5

以下

2.20A

NiBSi 92A

0.06

以下

残部

0.50

以下

2.7

3.5

4.0

5.0

2.21

NiCoBSi 71 20

0.05

以下

残部 19∼21

0.5

以下

2.7

3.2

4.0

5.0

0.5

以下

2.21A

NiCoBSi 71 20A

0.06

以下

残部 19∼21

0.50

以下

2.7

3.2

4.0

5.0

2.22

CoCrNiMoBSi

40 18 27 5

0.1

以下

26

∼28

残部 18∼19

4.0

6.0

2.0

以下

3.0

3.4

3.0

3.5

0.5

以下

2.22A

CoCrNiMoBSi

47 18 20 5A

1.5

以下

10

∼30

残部 16∼21

10

以下

7

以下

5

以下

1.5

4.0

2.0

4.5

2.23

CoCrNiMoBSi

50 18 17 6

0.1

0.3

17

∼19

残部 18∼20

6.0

8.0

2.5

以下

3.0

3.4

3.0

3.5

0.5

以下

2.23A

CoCrNiMoBSi

47 18 20 6A

1.5

以下

10

∼30

残部 16∼21

8

以下

5

以下

1.5

4.0

2.0

4.5

2.24

CoCrNiWBSi 53

20 13 7

0.75

1.0

13

∼16

残部 19∼20

6

∼8

3.0

以下

1.5

1.8

2.4

2.5

0.5

以下

2.25

CoCrNiWBSi 52

19 15 9

0.8

1.1

13

∼16

残部 19∼20

8

∼10

3.0

以下

1.5

1.8

2.4

2.5

0.5

以下

2.26

CoCrNiWBSi 47

19 15 13

1.0

1.3

13

∼16

残部 19∼20

12.5

13.5

3.0

以下

1.5

2.0

2.0

2.5

0.5

以下

2.27

CoCrNiWBSi 45

19 15 15

1.3

1.6

13

∼16

残部 19∼20

14.5

15.5

3.0

以下

2.8

3.0

2.7

3.5

0.5

以下

2.27A

CoCrNiWBSi 52

22 10 10A

1.6

以下

16

以下

残部 19∼24

4

15.5

5

以下

1.5

3.0

1.5

3.5

2.28A

b)

CoCrNiMoBSi

/WC 50 50A

WC

20

∼80

2.22A

残部

2.29A

b)

NiCrCuMoBSi

/WC 70 30A

WC

20

∼40

2.14A

残部

2.29B

b)

NiCrBSi/WC 70

30B

WC

20

∼40

2.17A

残部

2.30A

b)

NiCrCuMoBSi

/WC 50 50A

WC

40

∼60

2.14A

残部

2.30B

b)

NiCrBSi/WC 50

50B

WC

40

∼60

2.17A

残部

2.31A

b)

NiCrCuMoBSi

/WC 30 70A

WC

60

∼80

2.14A

残部

2.31B

b)

NiCrBSi/WC 30

70B

WC

60

∼80

2.17A

残部

a)

 2.15

には,混合粉末材料もある。

b)

自溶合金と WC との混合粉末である。


5

H 8260

:2007

表 3−ニッケル−クロム合金粉末及び鉄−クロム合金粉末

区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号

Ni Cr Al W Co Mo Fe  Si Mn Ti  C

その他

3.1

NiCr 80 20

残部

18

∼21

1

以下

1.5

以下

2.5

以下

0.25

以下

3.2

NiCrFe 75 15 8

残部

14

∼17

6

∼10

0.3

以下

3.3

 a)

NiCrAl 74 19 5

残部

17

∼20 3∼6

1

以下

1.5

以下

2.5

以下

0.25

以下

3.4

NiCrNb 70 21 4

残部

20

∼22

0.3

0.5

2

∼3

0.4

0.6

0.4

0.6

0.3

0.5

0.1

以下

Nb

:3∼4

3.5

NiCrMoW

54 16 17 5

残部

14

∼18

4

∼6

− 16∼18 6 以下

1.0

以下

0.5

以下

0.5

以下

3.6

 a)

NiCrAlMoFe

73 9 7 6 5

残部

8

∼10 6∼8.8

4

∼6

4

∼6

3.7

NiCrTiAl

75 20 3 2

残部

18

∼22

1.5

2.5

2

∼3

3.8

NiCrCoAlTi

67 16 9 4 4

残部

15

∼17 3∼4 2∼3

8

∼9

1

∼3

0.4

0.6

0.3

以下

0.2

以下

3

∼4

0.2

以下

3.9

NiCoCrAlMoTi

63 15 10 5 3 4

残部

8

∼12 4∼6

− 14∼16

2

∼4

4

∼5

0.2

以下

3.10

NiCoCrAlMoTi

57 17 11 5 6 4

残部

10

∼12 4∼5

− 15∼18

5

∼7

0.5

以下

0.2

以下

3

∼5

0.03

以下

3.11

NiCr 50 50

残部

50

∼53

2

以下

1

以下

0.5

以下

3.12

NiCrMoNb

64 22 9 3.5

残部

20

∼23

8

∼10

1

以下

0.25

以下

0.01

以下

Nb

:3∼4

3.13

NiCrCoMoTiAlW

57 18 12 6 3 2 1

残部

17

∼19

1.5

2.5

0.5

1.5

11

∼13

5

∼7

2.5

3.5

3.14

 a)

NiCrNbFeAl

66 14 7 8 4.5

残部

11.5

16

2.5

4.5

6

∼9.5

0.4

0.6

0.3

0.5

0.1

以下

Nb

6.5

∼7.5

3.15

 a)

NiCrFeAlMo

68 14 7 5 5

残部

12

∼16 4∼6

4

∼6

5

∼9

3.16

NiCrAlMoTiO

2

68 8 7 5 2.5

残部

7

∼10 5∼9

3

∼7

1

∼3

TiO

2

:2.5

B

:2

3.17

 a)

FeCrMoAl

65 23 5 5

0.5

以下

20

∼25 4∼6

3

∼7

残部

0.1

0.5

a)

メカニカルアロイ法で作製したものである。


6

H 8260

:2007

表 4MCrAlY 合金粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 Ni

Cr

Al

Co

Fe

Si

Y

C

その他

4.1

NiCrAlY

66 22 10 1

残部 21∼23 9∼11

− 0.8∼1.2

4.2

NiCrAlY 70 23 6

残部 22∼24 5∼7

− 0.3∼0.5

4.3

NiCoCrAlY

46 23 17 13

残部 15∼19 11.5∼13.5 20∼26

− 0.2∼0.7

4.4

NiCoCrAlY

47 22 17 13

残部 15∼19 11.5∼13.5 20∼24

− 0.4∼0.8

4.5

NiCoCrAlYSiHf

47 22 17 13

残部 15∼19 11.8∼13.2 20∼24

− 0.2∼0.6 0.4∼0.8

− Hf:0.1∼0.4

4.6

CoCrAlY 63 23 13

− 22∼24 12∼14

残部

− 0.5∼0.75

4.7

CoNiCrAlY

38 32 21 8

31

∼33 20∼22 7∼9

残部

− 0.3∼0.65

4.8

CoCrNiAlYTa

52 25 10 7.5

8

∼12 23∼27 5∼9

残部

− 0.4∼0.8

− Ta:4∼6

4.9

FeCrAlY 74 20 5

− 18∼22 4∼6

残部

− 0.3∼0.7 0.02 以下

注記  MCrAlY の M は,Ni,Co,NiCo 又は Fe を表す。

表 5−ニッケル−アルミニウム−鉄合金粉末及びそれを混合した粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 Ni

Al

Mo

Fe

Si

Mn

C

5.1 NiAl

95

5

残部

3

∼6

1

以下

0.5

以下

5.2 NiAl

70

30

残部 28∼32

1

以下

0.5

以下

1

以下 0.25 以下

5.3 NiAl

80

20

残部 18∼22

1

以下

0.5

以下

1

以下 0.25 以下

5.4

NiAlMo 90 5 5

残部

3

∼6 4∼6 1 以下

0.5

以下

5.5

NiAlMo 89 10 1

残部

8

∼12 0.5∼1.5

1

以下

0.5

以下

5.6

FeNiAl 51 38 10

36

∼40

8

∼12

残部

5.7

FeNiAlMo 54 35 5 5

33

∼37

3

∼6 3∼7

残部

注記  上記材料は,混合法だけでなく合金法,クラッド法,メカニカルアロイ法などで作製され

る。


7

H 8260

:2007

表 6−高合金鋼粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 Ni

Cr

Mo

Fe

Si

Mn

P

S

C

その他

6.1 X42Cr

13

11.5

13.5

残部

0.3

0.5

0.2

0.4

0.03

以下

0.03

以下

0.38

0.45

6.2 X105CrMo

17

− 16∼18

0.4

0.8

残部

1

以下

1

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.95

1.20

6.3 X2CrNi

18

9

10

12.5

17

∼20

残部

1

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.03

以下

6.4 X5CrNi

18

9

8.5

10

17

∼20

残部

1

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.07

以下

6.5

X2CrNiMo 18 10

11

∼14

16.5

18.5

2

∼2.5

残部

1

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.03

以下

6.6

X2CrNiMo 18 12

12.5

15

16.5

18.5

2.5

∼3

残部

1

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.03

以下

6.7

X5CrNiMo 18 10

9.5

13.5

16.5

20.0

2

∼2.5

残部

1

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.07

以下

6.8

X5CrNiMo 18 12

11.5

16.5

18.5

2.5

3.0

残部

1

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.07

以下

6.9

X10CrNiMo 17 13

12

∼14 16∼18 2∼2.5

残部

0.75

以下

2

以下

0.045

以下

0.03

以下

0.08

0.11

6.10

X2NiCrMoCu

25 20 5

24

∼26 19∼21 4∼5

残部

1

以下

2

以下

0.030

以下

0.02

以下

0.02

以下

6.11

X130CrMoWV

5 5 5 4

4

∼5 4∼5

残部

1.0

1.5

V

:3.5∼4.5

W

:5∼6


8

H 8260

:2007

表 7−コバルト−クロム合金粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号

Ni  Cr  W Co Mo Cu Fe  Si Mn C

その他

7.1

CoCrW 50 30 12

3.0

以下

29

∼31

11.5

13.5

残部

3.0

以下

0.8

1.1

2.3

2.5

7.2

CoCrW 60 28 4

3.0

以下

27

∼30 3.5∼5

残部

3.0

以下

0.8

1.1

0.9

1.2

7.3

CoCrW 53 30 8

3.0

以下

29

∼31 7.5∼9

残部

3.0

以下

1.0

1.6

1.3

1.6

7.4

CoCrNiW

50 26 10 7

9.5

11.5

24

∼27

6.5

8.5

残部

2.0

以下

0.6

以下

0.6

以下

0.5

以下

7.5

CoCrMo 60 27 5

3.0

以下

25

∼29

残部

4.5

6.5

3.0

以下

2.5

以下

1

以下

0.3

以下

7.6

CoCrNiW

40 25 22 10

20

24

23

∼27 10∼14

残部

1

以下

1.5

2.0

7.7

CoMoCrSi

51 28 17 3

1.5

以下

16

∼19

残部

27

∼30

1.5

以下

3

∼4

7.8

CoCrNiNb

50 28 7 6

5.5

7.5

26

∼30

残部

2.5

4.5

1.4

1.8

2.0

以下

0.6

以下

0.6

以下

1.8

2.2

Mb

4.5

∼6.5

表 8−銅−アルミニウム合金粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号

Ni  Al Cu Fe  Sn

P

その他

8.1 CuAl10

9

∼11

残部

8.2 CuAl10Fe

9

∼11

残部

1

以下

8.3 CuAl10Ni  2

∼5 9∼11

残部

8.4 CuSn8

残部

− 7.5∼9

0 4

以下

8.5 CuNi38  35

∼40

残部

8.6 CuNi36In 35

∼38

残部

1

以下

− In:4∼6

表 9−アルミニウム合金粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード番号

記号 Al  Si

9.1

AlSi 88 12

残部 11∼13


9

H 8260

:2007

表 10−ニッケル・グラファイト混合粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 Ni

Co

グラファイト

10.4 Ni

・graphite 60/40

59

∼62

0.5

以下

残部

10.5 Ni

・graphite 75/25

74

∼76

0.5

以下

残部

10.6 Ni

・graphite 80/20

79

∼81

0.5

以下

残部

10.7 Ni

・graphite 85/15

84

∼86

0.5

以下

残部

c)

炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末  炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末の種類は,コード番号

及び記号によって,

表 11 のように区分する。

なお,これらの炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末の化学成分は,5.3 によって分析し,

表 11 

値を満足しなければならない。


10

H 8260

:2007

表 11−炭化物粉末及び炭化物サーメット粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号

W Cr Ti Co Ni C Fe Si

11.1

TiC

a)

− 79.5 以上

− 19∼20

11.2

WC

a)

残部

− 6.0∼6.2

11.3

W

2

C/WC

a)

残部

− 3.8∼4.3

11.4

W

2

C

a)

残部

− 3.1∼3.3

11.5

Cr

3

C

2

a)

− 86 以上

− 12.5 以上 0.7 以下 0.1 以下

11.10

WC/Co 94 6

残部

5

∼7

− 5.2 以上

11.10A  WC/Co 92 8A

残部

6

∼10

− 5.2∼6.0

11.11

WC/Co 88 12

残部

− 11∼13

− 3.6∼4.2

11.12

WC/Co 88 12

残部

− 11∼13

− 4.8∼5.5

11.12A  WC/Co 88 12A

残部

− 10∼14

− 5.0∼5.8

11.13

WC/Co 83 17

残部

− 16∼18

− 4.8 以上

11.13A  WC/Co 83 17A

残部

− 15∼19

− 4.6∼5.6

11.14

WC/Co 80 20

残部

− 18∼20

− 4.5∼5.0

11.14A  WC/Co 80 20A

残部

− 18∼22

− 4.5∼5.5

11.15 W

2

C/Co

残部

− 18∼21

− 2.4∼2.6

11.16

WC/Ni 92 8

残部

6

∼8 3.5∼4.0

11.16A  WC/Ni 92 8A

残部

6

∼10 5.2∼6.0

11.17

WC/Ni 88 12

残部

− 11∼13 5.0∼5.5

11,17A  WC/Ni 88 12A

残部

− 10∼14 5.0∼5.8

11.18

WC/Ni 85 15

残部

− 14∼16 3∼4

11.18A  WC/Ni 85 15A

残部

− 13∼17 4.8∼5.6

11.19

WC/Ni 83 17

残部

− 16∼19 4.5∼5.5

11.19A  WC/Ni 83 17A

残部

− 15∼20 4.6∼5.6

11.20

WC/Co/Cr 86 10 4

残部 3.5∼4.5

9

∼11

− 3.5∼4.5

11.20A  WC/Co/Cr 86 10 4A

残部 3.5∼4.5

8

∼12

− 4.9∼5.7

11.21 WCrC/Ni

93

7

残部 22∼28

6

∼8 5∼7

11.21A  WC/CrC/Ni 73 20 7A

残部 15∼20

5

∼9 6.4∼7.9

11.22A WC/NiCr

85

15A

残部 2.5∼3.5

− 10∼14 4.7∼5.7

11.23A WC/NiCr

75

25A

残部 4.5∼5.5

− 18∼22 4.1∼5.1

11.30 Cr

3

C

2

/NiCr 75 25

残部

− 16∼19 10∼11

11.31 Cr

3

C

2

/NiCr 75 25

残部

− 19∼21 9∼11

11.31A Cr

3

C

2

/NiCr 75 25A

残部

− 18∼22

9

∼11

11.32 Cr

3

C

2

/NiCr 80 20

残部

− 14∼18 9∼11

11.32A Cr

3

C

2

/NiCr 80 20A

残部

− 14∼18

9

∼12

11.33A Cr

3

C

2

/NiCr 93 7A

残部

4

∼7 11∼14

11.34A Cr

3

C

2

/NiCr 70 30A

残部

− 22∼26

8

∼11

11.35A Cr

3

C

2

/NiCr 50 50A

残部

− 38∼42

5

∼8

11.36A Cr

3

C

2

/Ni 85 15A

残部

− 13∼17

9

∼13

a)

この粉末材料は,他の粉末と混合して使用する。

d)

酸化物粉末及びりん酸塩粉末  酸化物粉末及びりん酸塩粉末の種類は,コード番号及び記号によって,

表 12 のように区分する。


11

H 8260

:2007

なお,これら酸化物粉末及びりん酸塩粉末の化学成分は,5.3 によって分析し,

表 12 の値を満足し

なければならない。

表 12−酸化物粉末及びりん酸塩粉末

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号 Al

2

O

3

 TiO

2

 Cr

2

O

3

 ZrO

2

MgO/CeO

2

/

H-A

Y

2

O

3

 CaO FeO SiO

2

12.1

Al

2

O

3

99.5

以上

0.1

以下 0.1 以下

12.1A

Al

2

O

3

98A

98.0

以上

0.1

以下 0.1 以下

12.2

Al

2

O

3

-TiO

2

 97 3

96

以上

2.5

3.5

1.0

以下 1.0 以下

12.2A

Al

2

O

3

-TiO

2

 97 3A

94

以上

1.5

4.0

1.0

以下 1.0 以下

12.2B

Al

2

O

3

-TiO

2

 97 3B

94

以上 1.5 以上

1.0

以下 1.0 以下

12.3

Al

2

O

3

-TiO

2

 87 13

残部

12

∼14

0.5

以下 1.0 以下

12.4

Al

2

O

3

-TiO

2

 60 40

残部

37

∼42

12.5

Al

2

O

3

-MgO 70 30

残部

MgO:

28

∼31

0.5

以下 1.5 以下

12.5A

Al

2

O

3

-MgO 75 25A

残部

MgO:

22

∼28

0.5

以下 1.5 以下

12.5B

Al

2

O

3

-MgO 70 30B

残部

MgO:

18

∼24

12.6

Al

2

O

3

-SiO

2

 70 30

残部

0.2

以下 22

∼28

12.7

Al

2

O

3

-Cr

2

O

3

 98 2

97.5

以上

1.5

2.1

0.1

以下 0.3 以下

12.8

Al

2

O

3

-Cr

2

O

3

 90 10

残部

8.0

∼12

0.1

以下 0.2 以下

12.9

Al

2

O

3

-Cr

2

O

3

 50 50

残部

48

∼52

0.1

以下 0.2 以下

12.20

Cr

2

O

3

99.5

以上

0.1

以下

0.25

以下

12.20A

Cr

2

O

3

A

98.0

以上

12.21

Cr

2

O

3

1.0

以下

96

以上

1.0

以下 1.0 以下

12.22

Cr

2

O

3

-TiO

2

 97 3

3.0

以下

96.5

以上

0.5

以下

12.23

Cr

2

O

3

-TiO

2

 45 55

53

∼56

残部

0.5

以下 0.5 以下

12.24

Cr

2

O

3

-TiO

2

 60 40

38

∼42

残部

0.5

以下 0.5 以下

12.25

Cr

2

O

3

-SiO

2

-TiO

2

 92

5 3

2.0

4.0

残部

0.5

以下 4.0∼6.0

12.30

TiO

2

99

以上

0.5

以下 0.5 以下

12.30A

TiO

2

 98A

98

以上

0.5

以下 0.5 以下

12.40

ZrO

2

-CaO 95 5

0.5

以下

残部

5.0

7.0

0.4

以下

12.40A

ZrO

2

-CaO 93 7A

0.5 以下

90

以上

6.0

8.0

0.4

以下

12.41

ZrO

2

-CaO 90 10

0.5

以下

残部

8.0

∼10

0.4

以下

12.42

ZrO

2

-CaO 70 30

0.5

以下

残部

28

∼31

12.43

ZrO

2

-MgO 80 20

残部

MgO:

18

∼24

1.5

以下

1.5

以下

12.43A

ZrO

2

-MgO 76 24A

73

以上

MgO:

23

∼25


12

H 8260

:2007

表 12−酸化物粉末及びりん酸塩粉末(続き)

種類の区分

化学成分

%(質量分率)

コード

番号

記号

Al

2

O

3

 TiO

2

 Cr

2

O

3

 ZrO

2

MgO/CeO

2

/

H-A

Y

2

O

3

 CaO FeO SiO

2

12.44

ZrO

2

-Y

2

O

3

 93 7

0.2

以下 0.3 以下

残部

6.0

8.0

0.2

以下 0.5 以下

12.44A ZrO

2

-Y

2

O

3

 92 8A

0.2

以下 0.3 以下

残部

7.0

9.0

0.2

以下 0.5 以下

12.44B ZrO

2

-Y

2

O

3

 88 12B

85

以上

11

∼13

12.45 ZrO

2

-Y

2

O

3

 80 20

残部

18

∼21

0.2

以下 0.5 以下

12.46 ZrO

2

-SiO

2

 65 35

0.3

以下

残部

0.3

以下 31∼35

12.47

ZrO

2

-CeO

2

 -Y

2

O

3

68 25 3

残部

CeO

2

24

∼26

2.0

4.0

0.2

∼0.5 0.5∼1.5

12.48A ZrO

2

A

98

以上

12.6 Hydroxylapatite

H-A:

95

以上

a),b)

a)

 H-A

は,Hydroxylapatite の略語である。

b)

その他の不純物は,As

:0.000 3  以下,Cd:0.000 5  以下,Hg:0.000 5  以下及び Pb:0.003  以下とし,As,

Cd

,Hg 及び Pb 以外のその他不純物の合計

:0.1 以下とする。

5

化学成分の分析試験及び物理的性質の測定

5.1

溶射材料の試験・測定項目

溶射材料の試験・測定項目は,

表 13 による。

なお,表中の○印は最重要特性であり,必ず試験又は測定を行わなければならない項目,△印は,重要

特性で,測定することが望ましい。□印の項目は補足特性で,受渡当事者間の協定によって測定を行う項

目,−印は,参考特性で,測定を行わなくてもよい項目を示す。

表 13−溶射材料の試験・測定項目

粉末の分類

化学成分

粒度

粒子形状

見掛け

密度

流動性

微細構造

結晶構造

溶融温度

金属

a)

b)

合金

a)

b)

d)

炭化物

炭化物サーメット

a)

b)

c)

酸化物

りん酸塩

a)

b)

c)

a)

高速フレーム溶射の場合は,○印とする。

b)

フレーム溶射(高速フレーム溶射を除く。

)の場合は,○印とする。

c)

プラズマ溶射及び高速フレーム溶射の場合は,△印とする。

d)

自溶合金粉末及びそれを混合した粉末にだけ適用する。ただし,フレーム溶射(高速フレーム溶射を除く。

の場合は,○印とする。

5.2

試料の採取

試料の採取は,JIS Z 2503 によるものとし,溶射材料を均一に混合して,粒径にむらのない箇所から採

取する。各特性項目ごとの試料採取手順,試料抜取器などの装置は,受渡当事者間の協定による。


13

H 8260

:2007

5.3

化学成分の分析試験

化学成分の分析試験は,次による。

a)

化学成分の分析方法は,受渡当事者間の協定による。

b)  a)

の分析結果は,箇条 の規定に適合しなければならない。

5.4

粒度の測定

粒度の測定は,次による。

a)

試験試料の粒度分布を測定し,上限粒度及び下限粒度を求め,溶射材料の粒度範囲とする。

b)

上限粒度は,試験試料を分級し,ある大きさを超える分級物の質量と全試験試料の質量との割合は,

受渡当事者間の協定による。

c)

下限粒度は,

試験試料を分級し,ある大きさに満たない分級物の質量と全試験試料の質量との割合は,

受渡当事者間の協定による。

d)

粒度分布の測定方法は,測定する溶射材料に適した方法とし,受渡当事者間の協定による。

注記 1

粒度分布の測定方法には,ふるい法,X 線吸収法,レーザビーム散乱法などがあるが,ふ

るい法は 30 µm 以下の粉末の測定には適さない。30 µm 以下の粉末の測定には,X 線吸収

法及びレーザビーム散乱法が高分解能,高い再現性及び短時間の測定が可能である。

注記 2

粒度分布の測定結果は,測定法に依存する。例えば,造粒粉を液体に分散して測定する場

合には,結合材の溶解度が結果に影響を与える。したがって,粉末の性状に適した測定法

の選択が重要である。

5.5

粒子形状の測定

粒子形状及び表面性状は,走査電子顕微鏡又は実体顕微鏡で測定し,画像化する。この画像から粒子形

状及び表面性状を分析する。走査電子顕微鏡又は実体顕微鏡の画像は,製造業者から提供された参照用画

像と比較してもよい。溶射材料の粒子形状と製造方法との関係の例を参考として,

附属書 に示す。

5.6

見掛け密度の測定

試料の見掛け密度の測定は,JIS Z 2504 による。

5.7

流動性の測定

試料の流動性の測定は,JIS Z 2502 による。

5.8

微細構造の測定

粉末粒子の微細構造の測定は,粉末を樹脂に埋め,金属顕微鏡観察用に作成した観察用試料の断面を金

属顕微鏡で観察することによって行う。観察用試料の作製方法は,受渡当事者間の協定による。

5.9

結晶構造の測定・分析

結晶構造の測定・分析は,試料の化学成分が異なる複数の相から構成される複合粉末である場合又は試

料のそれぞれの粉末粒子が結晶構造の異なる複数の相から構成されている場合は,各相の種類,量,形状,

配置,化学成分及び大きさ(粒状組織の場合は粒径,層状組織の場合は層の幅など。)を X 線構造解析,

電子線マイクロプローブ分析及び/又は金属顕微鏡写真の定量的画像解析によって行う。

5.10

溶融温度の測定

自溶合金粉末及びそれを混合した溶射材料は,自溶合金溶射のフュージング温度を設定するための溶融

温度の情報を,使用者に提供することが望ましい。

注記  自溶合金溶射のフュージングは,通常,固相液相共存状態で行うため,自溶合金粉末材料の固

相線温度(擬三元共晶晶出温度)

,液相線温度(初晶晶出開始温度)及び中間相晶出温度が有用

な情報である。これらの晶出温度は,JIS K 0129 に示す示差熱分析(DTA)又は示差走査熱量


14

H 8260

:2007

測定(DSC)で測定することができる。その測定値を参考にして適切なフュージング温度を求

めることができる。

6

溶射材料の表示方法

溶射材料には,適切な方法によって,種類のコード番号,種類の記号及び粒度範囲をこの順に“-”で区

切って表示する。粒度範囲は,粒径の上限値と下限値との間を“/”で区切って書き表す。

なお,溶射材料の製造方法にかかわる重要な情報(溶融粉砕粉末,焼結粉砕粉末,結合粉末,凝固粉末

及び噴霧粉末)を,粒度範囲の後に表示してもよい。

例  11.12-WC/Co 88 12-45/5-焼結粉砕粉末

この例は,タングステンカーバイド・コバルトの焼結粉砕粉末で,コード番号 11.12(約 12  %

のコバルト,約 5  %のカーボンを含む。

,粒度範囲の上限が 45 µm,下限が 5 µm の溶射材料の

場合の表示である。

7

出荷状態

溶射材料は乾燥した状態とし,

“異物”を含んでいてはならない。また,壊れにくい防湿容器に密封し,

出荷しなければならない。ただし,例えば,フランジの付いた真空容器など,特別な容器を利用する場合

は,受渡当事者間の協定による。

なお,容器には,

“使用前に十分混合すること”及び“粉末の取扱いは定められた安全規程に従うこと”

を明記したラベルをはり付けなければならない。

8

試験報告書

溶射材料の製造業者及び供給業者は,製造ロットごとに試験報告書を,溶射材料に添付しなければなら

ない。

なお,試験報告書には,化学成分及び物理的性質の試験結果に加え,粒度分布の測定方法,製造業者の

略号,製造ロット番号などを記載する。


15

H 8260

:2007

附属書 A

参考)

溶射用粉末材料の粒子形状(SEM 像)と製造方法との関係

序文

この附属書は,溶射用粉末材料の粒子形状(SEM 像写真)と製造方法との関係について記載するもので,

規定の一部ではない。

A.1

塊状粒子形状

図 A.1Cr

2

O

3

溶融粉砕粉末

図 A.2Cr

2

O

3

焼結粉砕粉末


16

H 8260

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A.2

不定形粒子形状

図 A.3NiAl 水アトマイズ粉末

A.3

球状粒子形状

図 A.4NiAl ガスアトマイズ粉末


17

H 8260

:2007

図 A.5WC/Co 造粒焼結粉末

A.4

コーティング粉末

注記  粒子形状は,しん(芯)の材料形状による。この写真は球状。

図 A.6NiAl 多孔質コーティング粉末


18

H 8260

:2007

注記  粒子形状は,しん(芯)の材料の形状による。この写真は塊状。

図 A.7Ni グラファイト高密度コーティング粉末

参考文献  JIS K 0129  熱分析通則


附属書 JA

参考)

JIS

と対応する国際規格との対比表

JIS H 8260:2007

  溶射用粉末材料

ISO 14232:2000

  Thermal spraying−Powders−Composition and technical supply

conditions

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご

との評価及びその内容

箇 条 番 号

及び名称

内容

(Ⅱ)

国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と

の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差

異の理由及び今後の対策

3

用 語 及

び定義

こ の 規 格 で 用 い る
主 な 用 語 の 定 義 を

規定。

追加

分かりやすくするために JIS 
用語規格を追加した。

4.1

4.2

4.3

4.4

4.5

表 2∼12

追加

変更

ISO

規格にない材料を追加。材

料のコード番号に A を付加し,
記号は,末尾に A を付加。

3.12,3.13,3.14,4.9

は一部の成

分範囲を変更。

ISO

へ追加提案する。

ISO

規格の誤植を修正した。ISO

へ修正提案する。

4

種 類 及

び 化 学 成

表 1∼表 12 に溶射材

料 の 種 類 を コ ー ド
番 号 及 び 記 号 に よ
って区分し,化学成

分を規定。

4.6

有機材料

削除

JIS

は有機材料について検討中で

あり,規定から削除した。

5

化 学 成

分 の 分 析

試 験 及 び
物 理 的 性
質の測定

5.1

溶 射 材 料 の 試

験・測定項目

溶 射 材 料 の 分 類 ご
とに,化学成分及び
物 理 的 性 質 の 試 験

項 目 の 重 要 度 を 規
定。

3.10

JIS

とほぼ同じ

ISO

規格は,溶射材料

及び溶射方法に対する
試験項目の重要度を記
述している。

変更

ISO

規格は,組合せでの適用が

不明確であるため,JIS は,溶

射材料 に対 する 試験 項目 の 重
要度だけの表とし,注によって
溶射方 法に 対す る試 験項 目 の

重要度を補足した。 
実質的な差異はない。

 

19

H

 826

0


2

007


(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ご
との評価及びその内容

箇 条 番 号
及び名称

内容

(Ⅱ) 
国際規格
番号

箇条番号

内容

箇 条 ご と
の評価

技術的差異の内容

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

5.4

粒度の測定

粒 度 範 囲 の 測 定 方
法は,測定する溶射
材 料 に 適 し た 方 法

( 受 渡 当 事 者 間 の
協定)と規定。

 3.3

3.4

ISO 3310-1

によって測

定し,上下限割合を規
定。

変更

ISO

規格の測定方法は具体的で

なく,測定値に誤差を生じやす
い。

5.6

見掛け密度の測

定 
見 掛 け 密 度 の 測 定

は,JIS Z 2504ISO 

3923-1

に対応)によ

る。

 3.6

ISO 3923-2

による。

変更

JIS

は,測定精度のよい JIS 

JIS Z 2504)を引用した。

ISO

へ JIS 法を提案する。

5

化 学 成

分 の 分 析
試 験 及 び
物 理 的 性

質 の 測 定
(続き)

5.10

溶 融 温 度 の 測

自 溶 合 金 粉 末 及 び
そ れ を 混 合 し た 溶
射 材 料 の 溶 融 温 度

の提供を推奨。

追加

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 14232:2000:MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    −  追加  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

    −  変更  国際規格にない規定内容を変更している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD 国際規格を修正している。

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