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H 8200:2013  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この追補は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,工業標準原案を具

して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正

したもので,これによって,JIS H 8200:2006は改正され,一部が置き換えられた。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 8200:2013 

溶射用語 

(追補1) 

Thermal spraying terms 

(Amendment 1) 

JIS H 8200:2006を,次のように改正する。 

3.(定義)のa)(一般)の1088(断熱皮膜)の次に,1089,1090及び1091の用語を追加する。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

1089 

コールドスプレー 

溶射材料を融点より低い温度の高速のガス流によ
って加速し,固相状態のまま基材に高速で衝突させ
て,主として基材及び粒子の塑性変形によって皮膜
を形成する技術。 

cold spray 

1090 

スプラット 

液滴の延展凝固又は固相粒子の衝突変形によって
生成された溶射皮膜を構成する個々のへん(扁)平
な粒子。 

splat 

1091 

溶射効率 

標準条件下で試験片上に形成された溶射材料の質
量と,供給された溶射材料の質量との比を百分率で
表したもの。 

deposition efficiency for 

thermal spraying 

3.(定義)のb)(材料及び設備)の2024及び2025の用語を,次に置き換える。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

2024 

吸引式ブラスト装置 

圧縮空気を用いてブラスト材料を吸引して素地調
整を行う装置。 

suction blasting equipment 

2025 

加圧式ブラスト装置 

加圧槽のブラスト材料と圧縮空気を用いて素地調
整を行う装置。 

pressure blasting 

equipment 

3.(定義)のf)(検査及び試験)の6038,6039,6042,6043,6044,6045,6046,6047,6049,6050,6053,

6054,6070及び6071の用語を,次に置き換える。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6038 

耐薬品性試験 

溶射皮膜の耐薬品性を調べる試験。 

chemical corrosion 

resistance test 

6039 

浸せき試験 

溶射された試料を試験液中に浸して皮膜のさび,膨
れ,はく離などの状態を調べる試験 
(JIS H 8302参照)。 

immersion test 

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H 8200:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6042 

有孔度試験 

溶射皮膜の貫通気孔の有無を調べる試験。耐食性,
電気絶縁性などの評価に用いる。フェロキシル試験
及び高圧放電試験がある。 

porosity test 

6043 

フェロキシル試験 

ヘキサシアノ鉄(Ⅱ)酸カリウム,ヘキサシアノ鉄
(Ⅲ)酸カリウム及び塩化ナトリウムの混合溶液に
浸した試験紙を溶射皮膜の表面にはり付けて,皮膜
の有孔度を調べる試験。 
 
 
 
 
 
 
 

ferroxyl test 

6044 

高圧放電試験 

溶射皮膜(主としてセラミック溶射皮膜及びプラス
チック溶射皮膜)の表面と基材との間に高電圧を加
え,火花放電発生の有無によってピンホールの存在
を調べる試験(JIS H 8304参照)。 
 
 
 
 
 
 
 
 

spark test at high voltage, 
high voltage spark test 

6045 

耐熱性試験 

溶射皮膜の耐熱性を調べる試験。加熱試験がある
(JIS H 8302参照)。 

heat resistance test, 
thermal resistance test 

6046 

加熱試験 

溶射された試料を加熱して,スケール,き裂,はく
離などの発生状態を調べる試験。溶射皮膜の耐熱性
を調べる試験(JIS H 8302参照)。 

heating test 

6047 

熱衝撃試験  

溶射された試料を急熱・急冷して皮膜の割れ,はく
離などの状態を調べる試験(JIS H 8304参照)。  

thermal shock test 

6049 

密着強さ試験 

溶射皮膜の密着強さを調べる試験(JIS H 8402参
照)。 

adhesion strength test, 
bond strength test 

6050 

加熱はく離試験 

溶射された試料を加熱後空冷し,皮膜と基材との界
面に生じる膨れ,はく離などを調べる試験。セラミ
ック溶射皮膜の密着性を調べるときに用いる。 

heat cycle test for peeling 

6053 

粒子間結合度試験 

溶射皮膜を構成している粒子と粒子とが結合して
いる度合いを試験する方法。ブラスト衝撃試験方法
で求めたブラスト衝撃値で判定する。 

degree cohesion test of 

between particles 

6054 

かさ比重試験 

溶射皮膜のかさ比重を調べる試験。 

bulk specific gravity test 

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H 8200:2013  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

番号 

用語 

定義 

対応英語(参考) 

6070 

ブラスト衝撃試験 

溶射された試料の表面に人造研削材を加圧した空
気で吹き付けたときの皮膜の質量又は容積の減少
量からブラスト衝撃値を求める試験。 
 
 
 
 
 
 

blast erosion test 

6071 

ブラスト衝撃値 

溶射皮膜の粒子間結合度を求めるための値。 
 ブラスト衝撃値=1/体積減量×0.040 4 

blasting impact value 

関連規格のJIS H 8300 亜鉛・アルミニウム及びそれら合金の溶射を,JIS H 8300 亜鉛,アルミニウム

及びそれらの合金溶射に置き換える。 

関連規格のJIS H 8664 肉盛溶射(鋼)皮膜試験方法を,削除する。 

関連規格のJIS H 8666 セラミック溶射皮膜試験方法を,削除する。 

関連規格のJIS K 6766 金属表面のポリエチレン皮膜試験方法を,JIS K 6766 防食用樹脂ライニング皮

膜の検査方法−ピンホール試験方法に置き換える。