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H 7901

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。


2

H 7901

:2005

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  用語の分類 

1

4.

  用語及び定義 

1

 


日本工業規格

JIS

 H

7901

:2005

海洋生物忌避材料用語

Gossary of terms used in marine attachment inhibition materials

序文  生物忌避材料は海洋環境からの生物付着を阻害・阻止するものである。これはエネルギー効率,メ

ンテナンスなどに非常に有効なもので,広く研究が行われ,その実用化も進みつつある。これら生物忌避

材料に用いられる用語の統一を行うことによって,忌避材料としての普及の円滑化を図るために制定され

た。

1. 

適用範囲  この規格は,海洋環境中で工業用に広く使用されている生物忌避材料に関する主な用語及

びその定義について規定する。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS C 6801

  レーザ安全用語

JIS K 3600

  バイオテクノロジー用語

JIS Z 2300

  非破壊試験用語

3. 

用語の分類  用語の分類は,次による。

a) 

一般

b) 

微生物

c) 

大型付着生物

d) 

化学的及び物理的防汚方法

e) 

塗料

f) 

腐食・腐食対策

g) 

大型付着生物試験方法

4. 

用語及び定義  用語及び定義は,次による。

なお,参考のために対応する英語を示す。

備考1.  一つの用語欄に二つ以上の用語が併記してある場合には,記載してある順位に従って優先的

に使用する。

2.

用語の定義欄に太文字で示した用語は,この規格で定義しているものである。

3.

生物の種・属名は学名(主にラテン語)で記載し,イタリック体で統一する。

4.

生物の科名は学名で記載し,頭文字だけ大文字,あとは小文字で統一する。


2

H 7901

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5.

生物の目・綱・門名は学名で記載し,すべての文字を大文字で統一する。

a) 

一般

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

1001 

汚損生物

産業上有害な

付着生物。

付着生物の有用と有害との区別
は経済目的によって判断され,
カキやアコヤガイは水産上有用

であるが,それらが船底,養殖
施設などに付着すると

汚損生物

となる。

fouling

organisms

1002 

生物損傷

生物によって生じる汚れ及び腐
食。

大型

付 着 生物 による海水導 水

路,熱交換器,海洋構造物,船

舶などの汚損被害,

スライムに

よる汚損被害などがある。

biodeterioration

1003 

付着忌避

付着生物が,特定の物質,表面
の性質などを嫌って,その

基盤

へ接着をしない状態。

 inhibiti

on

attachment

1004 

付着忌避剤

付着生物に接着行動を阻害する
物質。

この物質は,付着行動そのもの
を抑えるものであり,幼生を殺
すことで付着を防ぐ薬剤は

付着

忌避剤ではない。

inhibitor on

attachment

1005 

付着忌避材料

表面を柔らかくしたり,

付着忌

避剤を少量ずつ表面に溶出させ
たりすることによって

付着忌避

を生じさせる材料。

幼生を殺すことで付着を防ぐ材
料は

付着忌避材料ではない。

inhibition material

on attachment

1006 

付着生物

基盤に付着して生活する生物。

極めて多くの種類があり,これ
らは,海水中の

基盤に一定の順

序で付着していくことが知られ

ている。細菌,けい(珪)藻な
どの微生物による

スライムの形

成に始まり,海藻類,管棲多毛

類,フジツボ,コケムシ類,ホ
ヤなどが付着し,カイメン,イ
ガイなどがそれらの上に付着す

る。

sessile organisms

1007 

防汚剤

海水中における船底又は漁網へ

の生物の付着を防止する働きを
もった薬剤。

これまで多く用いられてきた有

機すず化合物は,環境への影響
から使用が規制され,これに代
わって銅系化合物,有機硫黄系

化合物,ピリジン系化合物など
が用いら れるよ うにな って い
る。

anti-fouling

agent

,biocide

1008 

付着誘引

ある種の生物が,物質を分泌し
て同種の生物を自分の近くに呼

び寄せ,群落を形成して生育す
る現象。

 inductio on

attachment


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H 7901

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b) 

微生物

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

2001 

基質

酵素の作用を受けて反応を起こ

す物質。

1

.酵素の作用を受けて化学的変

化を受ける物質。

2

. 代 謝 の 出 発 物 質 ( JIS K 

3600

。微生物の発育についての

基質は,発育培地を構成してい
る栄養物質を指している。酵素
反応においては,反応の対象と

なる物質をいう。

Substrate

2002 

菌数測定法 

目に見えない細菌を何らかの方
法で計数する方法。

総菌数測定及び生菌数測定の二
つの方法がある。総菌数測定に

は,蛍光染色後の直接検鏡法と
粒子計数器法とがある。生菌数
測定は,1 個の生菌は 1 個の集

落を作ることを前提とした平板
法による測定。

cell number

counting

2003 

最確数 

試験水中の細菌数を求める統計
的手法。

試験すべき試料原液を 1 倍,10
倍,100 倍・・・と薄めてその一定
量を数本の試験管(通常は 5 本)

の液体培地に接種して培養し求
めた確率論的な原液中の菌数。 
最確値ともいう。

most probable

 number

2004 

スライム

水中の微生物が作用してできる
粘泥状物質。

用水と接する物体表面に微生物
が付着し,増殖し,それらが分
泌する粘液に水中の有機物,土

砂などの無機物が付着し,付着
厚さがだんだん増加していった
ものを

スライムという。スライ

ムが存在することによって,熱
交換器管の伝熱性能が低下した
り,流量が低下したり,腐食を

誘導したり,他の

付着生物の付

着を促進する場合がある。

slime

2005 

微小汚損生物

小さくて肉眼では識別できない
付着性の微生物。

熱交換器などに付着して

スライ

ムを形成し,熱交換器の伝熱を
阻害したり腐食の原因になる。

microfouling

organisms

2006 

付着けい藻

基盤に付着するけい藻。

けい藻類は通常 1 個の細胞が二
つに分裂する無性生殖によって
増殖する。けい藻類の細胞の殻

には細胞内部から粘性の高い物
質を分泌して,この粘液物質で
分裂した細胞同士がつながり群

体を作ったり

基盤に付着したり

する。

attached diatoms

2007 

付着細菌

基盤に付着する細菌。

細菌には浮遊生活をするものと
付着生活をするものとがあり,
生態系の食物連鎖,有機物分解

及び物質循環に大きく寄与して
いる。付着した細菌は増殖する。

attached bacteria


4

H 7901

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c) 

大型付着生物

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

3001 

アオサ類

緑藻綱−アオサ目−アオサ科−

アオサ属に属する藻類の総称。

葉が厚く食料にならず,もっぱ

汚損生物として取り扱われて

いる,浅海の岩礁地帯,海洋構
造物,船底などに着生する一年

生藻類で,ナガアオサ,アナア
オサ,ボタンアオサなどがある。

Ulva 

3002 

アクチヌラ幼

クダウミヒドラ類(

ヒドロ虫類)

の幼生。

先端がやや膨らんだ 1∼2 mm の
触手(4∼12 本)と径 0.5 mm 前
後のやや丸い体部とからなる形

をしており,遊泳力はない。

盤に衝突した際,触手先端から
粘着型の刺胞を発射して

基盤に

一次付着する。

actinula  larvae

3003 

イガイ類

軟体動物門−二枚貝綱−翼形亜

綱−イガイ目に属する貝類の総
称。

足から

足糸を分泌して基盤に付

着する。イガイ,ムラサキイガ
イ,ミドリイガイ,ムラサキイ
ンコガイ,ホトトギスガイ,カ

ワヒバリガイなどがある。ムラ
サキイガイは食用になるが

汚損

生物の代表種としても知られて
いる。

Mytilidae

3004 

大型汚損生物

汚損生物のなかで成体が肉眼に
よって十分に認識できる生物。

微小汚損生物の対語。海藻類及
び無せき椎動物の大部分が含ま

れ,無せき椎動物の主なものに,
海綿動物,こう(腔)腸動物,
環形動物,触手動物,軟体動物,

節足動物,原索動物などがある。

macrofouling

organisms

3005 

殻頂期幼生

軟体動物門−二枚貝網に属する

貝類の殻頂部が膨らんだ幼生。

発生段階の一時期であり,D

幼生の次の時期。殻の頂端部が
この時期に膨らむ。

veliconcha larvae

3006 

基盤

その表面が付着生物にさらされ
ている物質。

自然の岩礁のほか,船底,海中

構造物など人工構築物が

付着生

物の付着基盤となる。

substratum

3007 

キプリス幼生

フジツボ類の付着期幼生。

体長は 0.5∼1 mm 程度。体の外
側は二枚貝様の透明な背甲から
なる。体の後半部から胸肢を出

し,水を蹴って遊泳する。体の
前半部には付着器官を備えた第
一触角があり,この付着器官か

ら接着セメントを分泌して

基盤

に付着する。付着後,背甲を脱
ぎ捨て,幼フジツボへと変態す

る。

cypris larvae

3008 

生物検定法

生物の生死及び発育・成長に対
する化学物質の作用を定量的に

測定するために生物自体の反応
を標識として用いる方法。

水生生物では,一般に半数致死
濃度を求める。

bioassay method


5

H 7901

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番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

3009 

足糸

二枚貝類において,足のほぼ中
央の

足糸孔から出る硬たん白質

の強じんな繊維の束。

主成分はコンキオリンで,これ
によって水中の

基盤に貝の体を

固着させる。

足糸せん(腺)か

ら分泌された分泌物が海水と触
れ硬化して

足糸となる。

byssus

3010 

探索行動

付着生物の幼生が付着に適した
基盤を探る行動。

フジツボの

キプリス幼生は付着

基盤に到達するとほふく,停止,
探索などの

探索行動を繰り返し

行い,到達した場所が定着に適
した場所か否かを調べる。探索
した場所が不適な場合には再び

泳ぎ出て別の場所を捜し求める
が,好適であった場合には

基盤

表面をほふくしながら移動し,

方向転換と停止を繰り返し,気
に入った地点で停止した後,付
着・変態する。

exploratory

behavior

3011 

D

型幼生

軟体動物二枚貝類の初期

ベリジ

ャー幼生。

トロコフォアの背部に生じた殻
せん(腺)から分泌される左右

2

枚の貝殻がちょうど軟体部を

覆い尽くすころ,幼生の外観が

D

字形になるのでこの名があ

る。

D-shaped veliger

 larvae

3012 

トロコフォア
幼生

環形動物,軟体動物及び星口動
物の原腸胚期に続く浮遊性の幼

生。

体はほぼ球形,こま状,鈴状な
どで,その腹面中央に口があり,

体表全体の繊毛と繊毛環の繊毛
との運動によって水中を遊泳す
る。

trochophore larvae

3013 

ノープリウス
幼生

甲殻類の初期幼生。

3

対の付属肢をもち,これを振

り動かして浮遊・遊泳及び摂食

を行う。体の前端にノープリウ
ス眼をもつ。脱皮によって成長
し,変態して次の発生段階にな

る。

フジツボ類では,ノープリ

ウスⅠ期からⅥ期を経た後,

プリス幼生へと変態する。

nauplius larvae

3014 

ヒドロ虫類

刺胞動物門−ヒドロ虫綱に属す
る生物の総称。

付着性の

ポリプ型と浮遊性のク

ラゲ型とがあり,各々ヒドロ

リプ,ヒドロクラゲと呼ばれる。
ヒドロ

ポリプは一見美しい草花

のような外見を示し,触手をも
ったヒドロ花と呼ばれる部分で

動物プランクトンを捕食し,ヒ
ドロ根で

基盤に付着する。幼生

にはプラヌラ型とアクチヌラ型

とがある。

HYDROZOA


6

H 7901

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番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

3015 

フジツボ類

節足動物門―甲殻綱―つる(蔓)
脚亜綱−フジツボ亜目に属する

生物の総称。

円すい形をした石灰質の硬い殻
をもつ。一般に雌雄同体で,通

常は他家受精を行う。殻口から
つる(蔓)脚を出してプランク
トンを摂食する。様々な

基盤に

付着し,ムラサキイガイと並ぶ
汚損生物の代表である。

BALANOMORPH

A

3016 

ベリジャー幼

軟体動物(頭足類を除く。

)のト

ロコフォア幼虫に続く幼生。

トロコフォア幼虫の口前繊毛環
の部分が,左右相称的に翼状の
薄い膜,すなわち面盤となって

突出し,その表面の繊毛の運動
によって水中を遊泳する。

veliger larvae

3017 

ポリプ

刺胞動物の付着生活期のものの

総称。

単体性のものと群体性のものと

がある。体の基本構造は円筒形,
上端に口,その周辺に触手があ
り,この触手で動物プランクト

ンなどを捕らえて捕食する。群
体性の

ポリプでは,走根を伸長

して

基 盤 を覆うよう に付着 す

る。

polyp

d) 

化学的及び物理的防汚方法

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

4001 

亜鉛板法

腐食させることによって藻類,

大型

付着生物などの付着を防止

する方法。

ちょう(貼)布法としては,裏

面に塗布 した 接着剤 による も
の,裏面にはりあわせた磁石に
よるもの,亜鉛溶射によるもの

などがある。

zinc plate method

4002 

温水処理法

水の温度を上昇させることによ

って大型

付着生物を死滅させる

処理。

定期的に温排水を取水路に再循

環させ系統水を昇温させる方法
が採用されている。系統水に蒸
気を吹き込んだりして昇温させ

る方法もある。

thermal treatment

method

4003 

干出法

空気に暴露することによって大

付着生物を死滅させる処理。

10

℃以上では温度が高い方が

死に至るまでの時間は短い。加
熱空気を送風して加速する方法
もある。

dry up method

4004 

紫外線照射法

紫外線照射によって微生物,幼
生の付着を防止しようとする方

法。

大型

付着生物の付着防止には,

幼生を殺すのに必要な照射量よ

りも遥かに少ない照射量で効果
がある。付着されたら困る壁面
を照射する方法と水中の幼生に

対して照射する方法とがある。

ultraviolet light

irradiation

method

4005 

磁場処理法

海水を磁場の中で流すことによ
って幼生の付着を防止しようと

する方法。

永久磁石で効果がみられたとの
報告は見当たらない。

magnetic treatment

method


7

H 7901

:2005

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

4006 

淡水処理法

淡水に暴露することによって大

付着生物を死滅させる処理。

この原理を用い,系統水を淡水
にはりかえる方法が考えられる

が,殺すには相当長時間を要す
る。

Freshwater

treatment

method

4007 

超音波法

周波数が 20 kHz 以上の超音波
JIS Z 2300)の照射によって微
生物,幼生の付着を防止する方

法。

大型

付着生物の付着防止には幼

生を殺すのに必要な照射量より
も少ない照射量で効果がある。

付着されたら困る壁面の裏に発
信器を取り付ける方法と水中に
発信器を 投入 する方 法とが あ

る。

ultrasonic wave

method

4008 

鉄板法

鉄板を腐食させることによって
幼生の付着を防止する方法。

電流を鉄板に流して腐食量を調
節する。

steel plate method

4009 

電気伝導性表

電気伝導性塗料などによって電
気伝導性を付与した壁面表面。

伝導性表面に電気を流し,電解
で塩素を発生させる方法によっ

て殺菌,幼生付着防止などに用
いる。

Electrically

conducting

surface

4010 

銅及び銅合金

銅及び銅合金を用いて微生物,

幼生など の付 着を防 止する 方
法。

銅は海水中で孔食を生じるので

銅合金が用いられ,10  %キュプ
ロニッケルが一般的である。淡水
の藻類対策としては接着剤付き

の銅箔又は銅板も用いられる。
電解で銅 イオ ンを供 給する 方
法,銅粉を含んだ塗料などもあ

る。

copper &

copper alloy

method

4011 

レーザ法

主レーザ(JIS C 6801)の照射に

よって幼生の付着を防止する方
法。

消費電力のレーザのエネルギー

への転換効率を大きくするのが
課題である。

laser method

e) 

塗料

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

5001 

拡散型塗料

バインダである塩化ゴム及びロ
ジン並びに

防汚剤を塗膜の主成

分とする

防汚塗料。

ロジンの作用で侵入した海水に
防汚剤が溶け,防汚剤は塗膜中
を拡散しながら海水中に溶出す

る。

自己研磨型塗料が出現する

まで,最も高性能な

防汚塗料で

あった。

diffusion paint

5002 

自己研磨型塗

塗膜中のバインダが海水によっ
て加水分解を受け,塗膜表面か
ら研磨するタイプの

防汚塗料。

塗膜の研磨量に比例して

防汚剤

が徐放され,

拡散型塗料よりも

長期間,防汚性が持続する。ま

た,塗膜表面が平滑になり,船
舶の航行燃費低減効果も生まれ
る。従来はバインダとして有機

すずポリマーが使用されていた
が,環境汚染から規制され,近
年新しいバインダが開発されて

いる。セルフポリッシング塗料
ともいう。

self-polishing paint


8

H 7901

:2005

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

5003 

シリコーン系
防汚塗料

シロキサン結合を繰返し単位と
し,アルキル基又はアリール基

で,置換した有機けい素化合物
(シリコーン)の架橋体(シリ
コーンゴム)を主剤とする

防汚

塗料。

比較的低重合度のオイル(シリ
コーンオイル)を添加した系も

ある。シリコーンのはっ(撥)
水性及びゴムの柔軟性の効果で
生物が付着しにくく,また,付

着しても容易に脱落する。導水
管及び船底に使用される。

silicone biofouling

 released paint

5004 

浸せき試験

海上のいかだ(筏)から海中に
試験片を垂下するなどして,経
時的にその汚損を調査して供試

表面の防汚性を評価する試験。
参考  JIS K 5630 参照

 immersion

test

raft test

5005 

船底防汚塗料 

船底の

生物汚損を防止するため

に塗布される主にバインダ,

汚剤,溶剤などからなる塗料。

バインダ の種類 で

拡 散 型塗料

(塩化ゴム系

防汚塗料),自己研

磨型塗料がある。いずれの塗料

防汚剤の溶出によって生物の

付着を防止している。近年,

気伝導性表面による防汚塗料も
出現した。船底 2 号塗料ともい

う。

ship bottom

anti-fouling paint

5006 

防汚塗料

生物付着による汚損を防止する

ために塗布される塗料。

船底(

船底防汚塗料)のほか,

発電所の導水管,漁網などにも
使用されている。

anti-fouling paint

f) 

腐食・腐食対策

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

6001 

かい(潰)食  材料の表面皮膜が,水の流れに

伴って起こるせん断応力によっ
て直接的にはく離され,又は水

中に混入してくる物体の衝突に
よる物理的な力によって破壊さ
れ,その結果金属面が露出し,

その部分が加速的に腐食される
現象。

 impingement

attack

6002 

デポジット・
アタック

1) 

材料表面に砂などの異物
が付着した場合に,その
付着位置の直下に生じる

腐食。

2)

銅合金では異物閉そく部
の下流で発生する高せん

断応力によって発生する
かい(潰)食。

2)

は 1)と区別するために,“い

わゆる

デポジット・アッタック”

ということもある。また,銅合

金ではフジツボなどの付着位置
直下の硫 化物 による 粒界腐 食
を,

“もう一つの

デポジット・ア

タック”という場合もある。

deposit attack

6003 

微生物誘導腐

土壌又は水中にせい息する微生

物によって誘起される腐食の加
速。

微生物は材料腐食の原因ではな

く,腐食を誘導する。

micro bial induced

corrosion


9

H 7901

:2005

g) 

大型付着生物試験方法

番号

用語

定義

参考

対応英語(参考)

7001 

コドラート法  一定面積の方形枠内に生息する

生物の被覆する度合い,個体数,
分布などを調査・解析する方法。

枠法,区画法ともいう。

一般的な方形枠の大きさとして
は,1×1 m,1/4×1/4 m などがあ
る。

quadrat method

7002 

足糸平板試験

ムラサキイガイを耐水性ボール
紙の上に固定し,試料を塗布し

た部分及び塗布していない部分
に形成された

足糸の数を計測し

てムラサキイガイの

付着忌避活

性を判定する方法。

 byssus-thread

method

7003 

フジツボ付着
忌避活性試験

シャーレに試料を塗布し,乾燥
した後,フジツボの

キプリス幼

生及び海水を入れ,一定時間後
に付着・変態した個体数を数え,
試料を塗布しない対照区と比較

して

付着忌避活性を判定する方

法。

別途,毒性による付着不能によ
るものでないことを確かめる。

bioassay method

for inhibiting

activity to barnacle

larvae

7004 

付着板法

一定の面積の試験板(30×30 cm,

10×30 cm

など)を一定期間海中

に浸せきし,

汚損生物の付着時

期,成長などを生態的に調査す
る方法。

一般的な試験板の大きさとして
は, 30×30 cm, 10×30 cm など
がある。浸せき期間は,1 週間

∼1・3 か月程度である。

test plates

immersion method

7005 

ベルトトラン
セクト法 

潮間帯のように垂直方向に帯状

構造を示す生物群集について,
縦断するベルト状の枠内に生息
する生物の,被度,個体数,分

布などを調査・解析する方法。

帯状法ともいう。 belt

transect

method

7006 

ライントラン
セクト法

帯状構造を示す生物群集を縦断

して間縄・巻尺などを張り,こ
れに触れる生物を記録して,群
落の組成を解析する方法。

 line

transect

method

関連規格  JIS K 5630  鋼船船底塗料防汚性浸海試験方法