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H 3260

:2012

(1)

目  次

ページ

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  種類及び記号  

1

5

  品質 

2

5.1

  外観  

2

5.2

  化学成分  

2

5.3

  機械的性質  

3

5.4

  結晶粒度  

5

5.5

  水素ぜい性  

5

6

  寸法及びその許容差  

5

6.1

  寸法  

5

6.2

  寸法の許容差  

5

7

  試験 

6

7.1

  分析試験  

6

7.2

  引張試験  

6

7.3

  結晶粒度試験  

6

7.4

  水素ぜい化試験  

6

8

  検査 

6

9

  表示 

7

10

  報告  

7

附属書 A(参考)線の代表寸法  

8


H 3260

:2012

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

伸銅協会(JCBA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改

正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格であ

る。

これによって,JIS H 3260:2006 は改正され,この規格に置き換えられた。

なお,平成 25 年 10 月 21 日までの間は,工業標準化法第 19 条第 1 項等の関係条項の規定に基づく JIS

マーク表示認証において,JIS H 3260:2006 によることができる。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


   

日本工業規格

JIS

 H

3260

:2012

銅及び銅合金の線

Copper and copper alloy wires

適用範囲 

この規格は,展伸加工した断面が丸形・正六角形・正方形・長方形の銅及び銅合金の線(以下,線とい

う。

)について規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS H 0500

  伸銅品用語

JIS H 0501

  伸銅品結晶粒度試験方法

JIS H 1051

  銅及び銅合金中の銅定量方法

JIS H 1052

  銅及び銅合金中のすず定量方法

JIS H 1053

  銅及び銅合金中の鉛定量方法

JIS H 1054

  銅及び銅合金中の鉄定量方法

JIS H 1058

  銅及び銅合金中のりん定量方法

JIS H 1062

  銅及び銅合金中の亜鉛定量方法

JIS H 1292

  銅合金の蛍光 X 線分析方法

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS H 0500 による。

種類及び記号 

線の種類及び記号は,

表 による。表 の記号の後に質別を示す記号を付けて製品記号とする(表 

表 参照)。


2

H 3260

:2012

   

表 1−線の種類及び記号

合金番号

記号

参考

名称

特色及び用途例

C 1020

C 1020 W

無酸素銅

導電性,熱の伝導性及び展延性に優れ,溶接性,耐食性及び耐候性がよ
い。還元性の雰囲気中で高温で加熱しても水素ぜい化を起こすおそれが

ない。電気製品,化学工業用など。

C 1100

C 1100 W

タフピッチ銅

導電性,熱の伝導性に優れ,展延性,耐食性及び耐候性がよい。電気用,

化学工業用,小ねじ,くぎ,金網など。

C 1201

C 1201 W

りん脱酸銅

展延性,溶接性,耐食性及び耐候性がよい。合金番号 C 1220 は還元性雰

囲気中で高温に加熱しても水素ぜい化を起こすおそれがない。合金番号

C 1201

は,C 1220 より導電性はよい。小ねじ,くぎ,金網など。

C 1220

C 1220 W

C 2100

C 2100 W

丹銅

色沢が美しく,展延性及び耐食性がよい。

装飾品,装身具,ファスナ,金網など。

C 2200

C 2200 W

C 2300

C 2300 W

C 2400

C 2400 W

C 2600

C 2600 W

黄銅

展延性,冷間鍛造性及び転造性がよい。 
びょう,小ねじ,ピン,かぎ針,ばね,金網など。

C 2700

C 2700 W

C 2720

C 2720 W

C 2800

C 2800 W

合金番号 C 2600・C 2700・C 2720 に比べて強度が高く,展延性もある。
溶接棒,びょうなど。

C 3501

C 3501 W

ニ ッ プ ル 用 黄

被削性及び冷間鍛造性がよい。自転車のニップルなど。

C 3601

C 3601 W

快削黄銅

被削性に優れる。合金番号 C 3601・C 3602 は展延性もある。

ボルト,ナット,小ねじ,電子部品,カメラ部品など。

C 3602

C 3602 W

C 3603

C 3603 W

C 3604

C 3604 W

品質 

5.1 

外観 

線の外観は,仕上良好・均一で,使用上有害な欠陥があってはならない。使用上有害な欠陥の判断は,

受渡当事者間の協定による。

5.2 

化学成分 

線は,7.1  によって試験を行い,その化学成分は

表 による。


3

H 3260

:2012

表 2−線の化学成分

単位  %

合金番号 Cu

Pb

Fe

Zn

P

Fe

+Sn

C 1020

99.96

以上

C 1100

99.90

以上

C 1201

99.90

以上

− 0.004 以上

0.015

未満

C 1220

99.90

以上

− 0.015∼0.040

C 2100

94.0

∼96.0 0.03 以下 0.05 以下

残部

C 2200

89.0

∼91.0 0.05 以下 0.05 以下

残部

C 2300

84.0

∼86.0 0.05 以下 0.05 以下

残部

C 2400

78.5

∼81.5 0.05 以下 0.05 以下

残部

C 2600

68.5

∼71.5 0.05 以下 0.05 以下

残部

C 2700

63.0

∼67.0 0.05 以下 0.05 以下

残部

C 2720

62.0

∼64.0 0.07 以下 0.07 以下

残部

C 2800

59.0

∼63.0 0.10 以下 0.07 以下

残部

C 3501

60.0

∼64.0 0.7∼1.7 0.20 以下

残部

− 0.40 以下

C 3601

59.0

∼63.0 1.8∼3.7 0.30 以下

残部

− 0.50 以下

C 3602

59.0

∼63.0 1.8∼3.7 0.50 以下

残部

− 1.0 以下

C 3603

57.0

∼61.0 1.8∼3.7 0.35 以下

残部

− 0.6 以下

C 3604

57.0

∼61.0 1.8∼3.7 0.50 以下

残部

− 1.0 以下

5.3 

機械的性質 

線は,7.2 によって試験を行い,その機械的性質は,

表 による。

表 3−線の機械的性質

合金番号

質別

製品記号

径又は最小対辺

距離の区分

mm

引張試験

引張強さ

N/mm

2

伸び

%

C 1020

C 1100

C 1201

C 1220

O C

1020

W-O

0.4

以上  2 以下 195 以上 15 以上

C 1100 W-O

  2

を超え 20 以下 195 以上 25 以上

C 1201 W-O

C 1220 W-O

1

/

2

H

C 1020 W-

1

/

2

H

0.4

以上 12 以下 255∼365

C 1100 W-

1

/

2

H

C 1201 W-

1

/

2

H

12

を超え 20 以下 245∼365

C 1220 W-

1

/

2

H

H C

1020

W-H

0.4

以上 10 以下 345 以上

C 1100 W-H

C 1201 W-H

 10

を超え 20 以下 275 以上

C 1220 W-H

C 2100

O

C 2100 W-O

  0.4

以上 20 以下 205 以上 20 以上

1

/

2

H

C 2100 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 325∼430

H C

2100

W-H

0.4

以上 20 以下 410 以上

C 2200

O

C 2200 W-O

  0.4

以上 20 以下 225 以上 20 以上

1

/

2

H

C 2200 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 345∼490

H C

2200

W-H

0.4

以上 20 以下 470 以上


4

H 3260

:2012

   

表 3−線の機械的性質(続き)

合金番号

質別

製品記号

径又は最小対辺

距離の区分

mm

引張試験

引張強さ

N/mm

2

伸び

%

C 2300

O

C 2300 W-O

  0.4

以上 20 以下 245 以上 20 以上

1

/

2

H

C 2300 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 375∼540

H C

2300

W-H

0.4

以上 20 以下 520 以上

C 2400

O

C 2400 W-O

  0.4

以上 20 以下 255 以上 20 以上

1

/

2

H

C 2400 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 375∼610

H C

2400

W-H

0.4

以上 20 以下 590 以上

C 2600

O

C 2600 W-O

  0.4

以上 20 以下 275 以上 20 以上

1

/

8

H

C 2600 W-

1

/

8

H

0.4

以上 20 以下 345∼440 10 以上

1

/

4

H

C 2600 W-

1

/

4

H

0.4

以上 20 以下 390∼510 5 以上

1

/

2

H

C 2600 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 490∼610

3

/

4

H

C 2600 W-

3

/

4

H

0.4

以上 20 以下 590∼705

H C

2600

W-H

0.4

以上 20 以下 685∼805

EH

C 2600 W-EH

  0.4

以上 20 以下 785 以上

C 2700

O

C 2700 W-O

  0.4

以上 20 以下 295 以上 20 以上

1

/

8

H

C 2700 W-

1

/

8

H

0.4

以上 20 以下 345∼440 10 以上

1

/

4

H

C 2700 W-

1

/

4

H

0.4

以上 20 以下 390∼510 5 以上

1

/

2

H

C 2700 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 490∼610

3

/

4

H

C 2700 W-

3

/

4

H

0.4

以上 20 以下 590∼705

H C

2700

W-H

0.4

以上 20 以下 685∼805

EH

C 2700 W-EH

  0.4

以上 20 以下 785 以上

C 2720

O

C 2720 W-O

  0.4

以上 20 以下 295 以上 20 以上

1

/

8

H

C 2720 W-

1

/

8

H

0.4

以上 20 以下 345∼440 10 以上

1

/

4

H

C 2720 W-

1

/

4

H

0.4

以上 20 以下 390∼510 5 以上

1

/

2

H

C 2720 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 490∼610

3

/

4

H

C 2720 W-

3

/

4

H

0.4

以上 20 以下 590∼705

H C

2720

W-H

0.4

以上 20 以下 685∼805

EH

C 2720 W-EH

  0.4

以上 20 以下 785 以上

C 2800

O

C 2800 W-O

  0.4

以上 20 以下 315 以上 20 以上

1

/

4

H

C 2800 W-

1

/

4

H

0.4

以上 20 以下 345∼460 5 以上

1

/

2

H

C 2800 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 440∼590

3

/

4

H

C 2800 W-

3

/

4

H

0.4

以上 20 以下 540∼705

H C

2800

W-H

0.4

以上 20 以下 685 以上

C 3501

O

C 3501 W-O

  0.4

以上 20 以下 295 以上 20 以上

1

/

2

H

C 3501 W-

1

/

2

H

0.4

以上 20 以下 345∼440 10 以上

H C

3501

W-H

0.4

以上 20 以下 420 以上

C 3601

O

C 3601 W-O

  1

以上 20 以下 295 以上 15 以上

1

/

2

H

C 3601 W-

1

/

2

H

1

以上 20 以下 345 以上

H C

3601

W-H

1

以上 20 以下 450 以上

C 3602

F

C 3602 W-F

  1

以上 20 以下 315 以上

C 3603

O

C 3603 W-O

  1

以上 20 以下 315 以上 15 以上

1

/

2

H

C 3603 W-

1

/

2

H

1

以上 20 以下 365 以上

H C

3603

W-H

1

以上 20 以下 450 以上

C 3604

F

C 3604 W-F

  1

以上 20 以下 335 以上

注記 1

N/mm

2

=1 MPa


5

H 3260

:2012

5.4 

結晶粒度 

線は,7.3 によって試験を行い,その結晶粒度は,公称の結晶粒度を指定する場合,対応する最小及び最

大の結晶粒度は

表 による。ただし,結晶粒度は特に注文者の要求のある場合に限って適用する。表 

結晶粒度を適用する場合,

表 の機械的性質は,適用しなくてもよい。

表 4−線の結晶粒度

単位  mm

合金番号

質別

製品記号

結晶粒度

公称

最小

最大

C 1201

C 1220

O C

1201

W-O

C 1220 W-O

− 0.050

C 2100

C 2200

O C

2100

W-O

C 2200 W-O

0.050 0.035 0.090

0.035 0.025 0.050

0.025 0.015 0.035

0.015

− 0.025

C 2300

C 2400

O C

2300

W-O

C 2400 W-O

0.070 0.050 0.100

0.050 0.035 0.070

0.035 0.025 0.050

0.025 0.015 0.035

0.015

− 0.025

C 2600

C 2700

C 2720

O C

2600

W-O

C 2700 W-O

C 2720 W-O

0.120 0.070

0.070 0.050 0.120

0.050 0.035 0.070

0.035 0.025 0.050

0.025 0.015 0.035

0.015 0.010 0.025

0.010

− 0.015

5.5 

水素ぜい性 

合金番号 C 1020 及び C 1201 の線は,7.4 の水素ぜい化試験を行ったとき,結晶粒界に水素ぜい化特有の

気泡又は粒界分離を示す組織が生じてはならない。ただし,水素ぜい性は,特に注文者の要求がある場合

に限って適用する。

寸法及びその許容差 

6.1 

寸法 

線の代表寸法を,参考として

附属書 に示す。

6.2 

寸法の許容差 

線の寸法(径又は対辺距離)の許容差は,

表 による。

なお,許容差を(+)又は(−)だけに指定する場合は,この表の数値の 2 倍とする。


6

H 3260

:2012

   

表 5−線の径又は対辺距離の許容差

単位  mm

径又は対辺距離の区分

各形状の許容差

丸形

正方形,正六角形又は長方形

a)

0.5

以下

±0.01

 0.5

を超え  1 以下

±0.01

±0.03

  1

を超え

3

以下

±0.02

±0.04

  3

を超え

6

以下

±0.03

±0.06

  6

を超え 10 以下

±0.05

±0.08

10

を超え 20 以下

±0.07

±0.12

a)

長方形の場合は,長辺及び短辺それぞれに適用する。

試験 

7.1 

分析試験 

分析試験は,次による。

a)

分析試料の採取方法  分析試料は,鋳造時に必要量を採取する。

なお,鋳塊又は製品から採取してもよい。

b)

分析方法  化学成分の分析方法は,次による。

JIS H 1051

JIS H 1052JIS H 1053JIS H 1054JIS H 1058JIS H 1062

ただし,JIS H 1292 に規定された定量元素及び定量範囲にある化学成分の分析方法は,JIS H 1292

によってもよい。

なお,合金番号 C 1201 及び C 1220 について発光分光分析を適用する場合は,受渡当事者間の協定

による。

7.2 

引張試験 

引張試験は,JIS Z 2241 による。試験に用いる試験片は,JIS Z 2241 の 9 号試験片(9A 号又は 9B 号)

とする。

7.3 

結晶粒度試験 

結晶粒度試験は,JIS H 0501 による。測定面は,線の縦断面とする。

7.4 

水素ぜい化試験 

水素ぜい化試験は,試験片を水素気流中において 850±25  ℃で 30∼120 分間加熱した後,研磨及びエッ

チングを行い,顕微鏡で 75∼200 倍に拡大し,結晶粒界を観察する。

検査 

検査は,次による。

a)

一般事項は,JIS H 0321 による。

b)

外観は,5.1 の規定に適合しなければならない。

c)

化学成分は,5.2 の規定に適合しなければならない。

d)

機械的性質,

結晶粒度及び水素ぜい性は,

5.3

5.4 及び 5.5 の規定にそれぞれ適合しなければならない。

e)

寸法及び寸法許容差は,箇条 の規定に適合しなければならない。


7

H 3260

:2012

表示 

線は,1 包装ごと,1 巻ごと又は 1 製品ごとに,貼付ラベルなど適切な方法によって,次の事項を表示し

なければならない。

a)

規格番号及び製品記号(記号及び質別)

例  JIS H 3260  C 2600 W-H

b)

寸法

例 1  丸形の場合    φ3.5

例 2  長方形の場合  4.0×6.0

c)

製造番号

d)

製造業者名又はその略号

10 

報告 

製造業者は,受注時に注文者から要求がある場合,受渡当事者間で同意した試験及び/又は検査の成績

を記載した報告書(成績書)を注文者へ提出しなければならない。


8

H 3260

:2012

   

附属書 A

(参考)

線の代表寸法

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

線の代表寸法を,

表 A.1 及び表 A.2 に示す。代表寸法とは,市場に広く流通している寸法をいう。ただ

し,表示上,小数点以下のゼロを省略してもよい。

表 A.1−線の代表寸法

単位  mm

径又は対辺距離

0.40 0.8 2.0 3.8  5.8

10

0.45 0.9 2.3 4.0  6.0

12

0.50 1.0 2.5 4.2  6.5

0.55 1.2 2.8 4.3  6.8

0.60 1.4 3.0 4.5  7

0.65 1.6 3.2 5.0  8

0.7  1.8 3.5 5.5  9

注記  合金番号 C 3501 を除く。

表 A.2−合金番号 C 3501 の線の代表寸法

単位  mm

3.75 4.20

3.86 6.0

3.90 6.5