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H 1680 : 2002  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人新金属協

会 (JSNM) /財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによ

ってJIS H 1680 : 1976は改正され,この規格に置き換えられる。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 1680 : 2002 

タンタル−分析方法通則 

Tantalum−General rules for chemical analysis 

1. 適用節囲 この規格は,タンタル分析方法に共通な一般事項について規定する。 

なお,この規格におけるタンタルとは,粉末及び展伸材をいう。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0115 吸光光度分析通則 

JIS K 0116 発光分光分析通則 

JIS K 0121 原子吸光分析通則 

JIS Z 2613 金属材料の酸素定量方法通則 

JIS Z 2614 金属材料の水素定量方法通則 

JIS Z 2615 金属材料の炭素定量方法通則 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050,JIS K 0115,JIS K 0116,JIS K 0121,JIS Z 2613,

JIS Z 2614及びJIS Z 2615による。 

4. 分析試料の調製方法 

a) 分析試料の調製に際しては,試料全体の平均品質を代表するようにし,特に偏析,汚染などに注意し

なければならない。 

b) 試料が粉状の場合には,適切な方法でよく混ぜ合わせた後,清浄なスプーンを用いて取り,分析試料

とする。 

c) 試料が,塊,板,はく又は線状の場合には,表面をアルコール,アセトンなどで清浄にし,必要があ

れば表面の酸化物などを除いた後,適切な工具を用いて削るか又は小さく切断する。切粉は全部集め,

強力な磁石を用いて混入した鉄分をよく除いた後混ぜ合わせ,分析試料とする。 

d) 工具類はあらかじめアルコール,アセトンなどで清浄にし,油脂類その他の減摩剤を用いないで切粉

が酸化しない程度の力を加えて削り,発熱による酸化・窒化などを防ぐ。この時,冷却のため水など

を注いではならない。酸化しないような装置又は二酸化炭素,アルゴンなどの中できりもみを行う場

合は,回転数及び削り速度を適正に早めてもよい。 

e) 分析試料は,酸化などを防ぐための,適切な容器に密封しておく。特に長期間保存する試料は,不燃

性容器に入れ,アルゴンなどを満たし密封する。 

H 1680 : 2002  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

f) 

上記の方法によることができない場合の取り扱いは,受渡当事者間の協議において定める。 

5. 分析試料のはかり方 分析試料をはかり取る時には,よくかき混ぜて平均組成を表すように注意し,

また異物が混入していないことを確かめなければならない。 

6. 分析値のまとめ方 

6.1 

空試験 分析に際しては,全操作を通して空試験を行い,分析値を補正する。ただし,分析操作中

に空試験に相当する操作を含む場合は,この限りではない。 

6.2 

分析回数 分析方法又は定量方法の規格で許容差を定めた場合の分析回数は2回とし,許容差を定

めていない場合は1回とする。ただし,取引上分析精度が重要な場合は,受渡当事者間の協議において定

める。 

6.3 

分析値の表示 分析値は質量百分率で表し,JIS Z 8401によって小数点以下4けたに丸める。ただ

し,分析値が0.01% (m/m) 以上の場合には,小数点以下3けたに,また分析値が0.1% (m/m) 以上の場合

には,小数点以下2けたに丸める。 

7. 安全衛生に関する注意 原子吸光分析方法及びICP発光分光分析方法並びに酸素,炭素,窒素及び水

素の定量方法における高圧ガスの取り扱い,原子吸光分析方法におけるフレームの点火・消火,ふっ化水

素酸などの危険薬品の使用,廃棄処理などには十分注意し,災害の防止と環境の保全に努めなければなら

ない。 

JIS K 1680(タンタル−分析方法通則)改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

水 池   敦 

東京理科大学 

(委員) 

塚 本   修 

通商産業省基礎産業局 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

小 林   剛 

科学技術庁金属材料技術研究所 

稲 本   勇 

株式会社日鐵テクノリサーチ 

前 田 繁 則 

株式会社トクヤマ 

渡 辺 勝 明 

住友金属鉱山株式会社 

高 橋 真 人 

東芝セラミックス株式会社 

豊 田 宜 俊 

社団法人新金属協会(平成12年7月31日まで) 

島 田 和 明 

社団法人新金属協会(平成12年8月1日から) 

水 口 紀 元 

昭和キャボットスーパーメタル株式会社 

磯 田 伸 二 

真空冶金株式会社 

井 出 光 良 

三井金属鉱業株式会社 

河 本 光 喜 

株式会社オハラ 

山 内 良 夫 

株式会社高純度物質研究所 

西   武 志 

松下電子部品株式会社 

(事務局) 

今 井 康 弘 

社団法人新金属協会