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日本工業規格

JIS

 H

1414

-1996

銅マンガン分析方法

Methods of chemical analysis for copper-manganese alloy

1.

適用範囲  この規格は,JIS C 2522 に規定された化学成分(銅,ニッケル,マンガン)の分析方法に

ついて規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 2522

  電気抵抗用銅マンガン線,棒及び板

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS H 2107

  亜鉛地金

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 0115 による。

3.

分析試料の採り方及び取扱い方

3.1

試料の採り方は,JIS H 0321 の 2.3 による。

3.2

鋳込試料を採るときは,その平均品質を代表する試料を得るため,1 融解ごとに二つ以上(1 融解量

が特に少ないときは一つ)の試料を採る。鋳込試料は,できるだけ完全に製品と同一な品質を得るよう,

特に偏析のないように注意しなければならない。

3.3

試料の削り方は,次による。

(1)

試料の表面に付着物などがある場合は,紙やすりなどを用いて取り除き清浄にする。

(2)

きりそのほかの工具類は,アルコールなどを用いて清浄にする。

(3)

鋳込試料から試料を削り取るときは,中央部及び両端に近い部分などの片面から直角にきりもみして

貫通させるか,両面から少なくとも中心部に達するまできりもみするか,又はそのほか適当な方法に

よる。

(4)

線・帯及び板などの製品試料から試料を削りとるには,きり又は適当な工具を用い,分析操作に適当

な大きさに削りとる。

(5)

きりもみするときは,発熱のため削り片の表面が酸化することがあるから,酸化させない程度の圧力

と回転数をきりに与えて行う。この際油類そのほかの減摩剤を用いたり,冷却のための水などを注加

したりしてはならない。

また削り片に,きりの摩耗粉が混入しないように注意する。

(6)

削り片の大きさは,あまり厚くならない程度とし,長さを約 5mm 以下とする。


2

H 1414-1996

3.4

試料の取扱い方

(1)

削り取った試料は,その全部(通常 50g 以上)を集め,強力な磁石を用いて混入した鉄粉などを注意

深く取り除き,最後に良く混ぜ合わせて分析用試料とする。

(2)

分析試料の採取方法が上記規定によりがたい場合は,注文者と製造業者との協定によって別途に定め

ることができる。

(3)

分析用試料はデシケーター中に入れ,1 時間以上放置した後はかり取る。

3.5

試料のはかり方  試料のはかり方は,次による。

(1)

分析試料のはかり取りに際しては,試料を良くかき混ぜて平均組成を表すように注意しなければなら

ない。

(2)

分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用い,規定された量に近い量を分析値の表示け

た数を参考として,必要な位まではかり取る。

4.

分析値の表し方と操作上の注意

4.1

分析値の表し方  分析値は百分率で表し,JIS C 2522 に規定された位までに JIS Z 8401 によって丸

める。

4.2

分析操作上の注意  分析操作上の注意は,次による。

(1)

分析は同一試料について 2 回以上行って結果を確かめる。

(2)

分析に当たっては全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正しなければならない。 

5. 

銅定量方法

5.1

方法の区分  銅の定量方法は電解重量法による。

5.2

電解重量法

5.2.1

要旨  試料を硝酸と硫酸の混液で分解した後,白金電極を用いて電解を行い,陰極に銅を析出させ

てその質量をはかる(電解残液は,ニッケルの定量に用いることができる。

5.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

混酸  水 20ml にかき混ぜながら硫酸 5ml を加え,冷却後硝酸 5ml を加えて良く混合する。

(2)

エチルアルコール  (

v

v

95

%)  

5.2.3

装置及び器具  装置及び器具は,原則として次のものを用いる。

(1)

電解用ビーカー(

図 参照)

(2)

白金電極 A(

図 参照)

(3)

白金電極 B(

図 参照)

(4)

半円形時計皿(

図 参照)

5.2.4

試料はかり取り量  試料は 1g をはかり取る。

5.2.5

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取り,電解用ビーカーに移し入れ時計皿で覆い,混酸 30ml を加えてなるべく低温で静

かに分解させる分解が終われば注意して加熱し完全に溶液とし,酸化窒素を追い出す。時計皿の下面

及びビーカーの内壁を洗った後,水を加えて約 150ml とする。

(2)

あらかじめ質量をはかった白金電極 A を陰極とし,白金電極 B を陽極に用い,2 個の半円形時計皿で

覆い,20∼30℃の液温(液温が 20℃を下がるときは適当な加熱装置でビーカーを熱する)で 0.3∼0.4A

の電流を通じて 1 夜間電解する。


3

H 1414-1996

(3)

少量の水で時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の柄の液面に露出した部分を洗い,その洗浄水に

よって電解液面を約 5mm 上昇させ,更に約 30 分間電解を続ける。

(4)

新しく電解液中に浸った陰極の柄に,もはや銅が析出しなくなれば,電流を通じたまま水洗しながら

両極を徐々に引き上げ,最後は手早く新たな水中に浸して陰極をはずす(電解残液は,ニッケルの定

量に用いることができる。

(5)

陰極は数回上下して水洗後,エチルアルコールを用いて十分に洗い,直ちに約 80℃の空気浴内で速や

かに乾燥し,デシケーター中で約 30 分間放冷後その質量をはかる。

5.2.6

計算  試料中の銅含有率を次の式によって算出する。

100

×

=

W

w

Cu

ここに,

Cu

試料中の銅含有率  [% (m/m) ]

w

陰極に析出した銅の質量 (g)

W

試料はかり取り量 (g)

図 1  電解用ビーカー

図 2  白金電極 A


4

H 1414-1996

図 3  白金電極 B

図 4  半円形時計皿

6.

ニッケル定量方法

6.1

方法の区分  ニッケルの定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

重量法

(2)

滴定法

6.2

重量法

6.2.1

要旨  試料を混酸で分解し,5.に準じて電解を行い,銅などを除去する。電解残液に過酸化水素を

加えて二酸化マンガンなどを分解し,酒石酸に塩化アンモニウムを加え,

アンモニア水でアルカリ性とし,

ジメチルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿させた後,こし分け,その質量をはかる。

6.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硝酸 (1+1)

(2)

過塩素酸

(3)

アンモニア水

(4)

過酸化水素水(約 3%)

(5)

酒石酸溶液 (250g/l)  

(6)

塩化アンモニウム溶液 (250g/l)

(7)

アルミニウム(99.5%以上)

(8)

ジメチルグリオキシム溶液  ジメチルグリオキシム 1.0g をエチルアルコール 100ml に溶解するか,又

は水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) 100ml に溶解する。

(9)

メチルレッド溶液  メチルレッド 0.1g をアルコール  (

v

v

90

%)

に溶かし,100ml とする。

6.2.3

試料はかり取り量  試料は,1g をはかり取る。


5

H 1414-1996

6.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取り,電解用ビーカーに移し入れ以下 5.2.5(1)(4)に準じて電解を行い,銅などを除去

する(

1

)

(2)

電解液[5.2.5(4)の電解残液を用いてもよい]は,ビーカー (500ml) に移し入れ,過酸化水素水を少量

ずつ加えて析出した酸化マンガンなどを分解し,次に約 10 分間煮沸して過酸化水素を完全に分解する。

(3)

この溶液に酒石酸溶液 10ml 及び塩化アンモニウム溶液 20ml を加え,メチルレッド溶液を指示薬とし

てアンモニア水で中和した後,その 3ml を過剰に加えて液量を約 300ml に薄める。

(4)

この溶液を約 90℃に加熱し,かき混ぜながらジメチルグリオキシム溶液をニッケル予想含有量 10mg

につき 7ml の割合で加えてニッケルを沈殿させ,更にその 5ml を過剰に加え,十分にかき混ぜた後約

30

分間放置してニッケルを沈殿させる。

(5)

沈殿をあらかじめ恒量としたガラスろ過器(G3 形)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄した後 120

∼130℃で約 1 時間乾燥し,デシケーター中で室温になるまで放冷し,その質量をはかり,恒量となる

までこの操作を繰り返す。

6.2.5

計算  試料中のニッケル含有率を次の式によって算出する。

100

2

203

.

0

×

×

=

W

w

Ni

ここに,

Ni

試料中のニッケル含有率  [ % (m/m) ]

w

ニッケルジメチルグリオキシムの質量 (g)

W

試料はかり取り量 (g)

(

1

)

電解法の代わりに次のようにアルミニウム還元法によって,銅を分離することができる。

試料をビーカー (500ml) にはかり取り,硝酸 (1+1) 20ml を加え,加熱して分解する。これ

に過塩素酸 10ml を加え,加熱蒸発して白煙を発生させる。放冷後,水約 150ml を加えて可溶性

塩類を溶解した後,アルミニウムの削片約 3g を加えて静かに煮沸し,銅を析出させる。直ちに

ろ紙(5 種 A)を用いてろ過し,温水で十分に洗浄する。

6.3

滴定法

6.3.1

要旨  試料を混酸で分解し,5.に準じて電解を行い,銅などを除去する。電解残液に過酸化水素を

加えて二酸化マンガンなどを分解し,酒石酸に塩化アンモニウムを加え,

アンモニア水でアルカリ性とし,

ジメチルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿させた後,沈殿をろ過,洗浄し,EDTA,EBT を加え,亜

鉛標準溶液で滴定する。

6.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

  6.2.2(1)

(9)を用いる。

(2)

塩酸 (1+1,1+50)  

(3)

アンモニア水 (1+1)  

(4)

エリオクロムブラック T (EBT) 指示薬  エリオクロムブラック T0.5g 及び塩酸ヒドロキシルアミン

4.5g

をエチルアルコールに溶解して 100ml とする。

この指示薬は,

約 6 か月間使用することができる。

(5)

 0.02mol/l

亜鉛標準溶液  金属亜鉛(99.99 %以上,JIS H 2107 特種相当品)1.308g を正しくはかり取り,

なるべく少量の塩酸 (1+1)  で加熱分解し,冷却後 1 000ml の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで

薄める。

(6)

 0.02mol/l

エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム (EDTA) 標準溶液  エチレンジアミン四酢酸二ナト

リウム(2 水塩)7.45g を水に溶解して正しく 1とする。力価の標定は,次のように行う。


6

H 1414-1996

0.02mol/EDTA

標準溶液を 25ml 分取し,

塩化アンモニウム溶液 (250g/l) 10ml 及び EBT 指示薬 0.1ml

を加え,水で液量を約 100ml に薄めた後,溶液が青色になるまでアンモニア水 (1+1)  を滴加し,こ

れを 0.02mol/亜鉛標準溶液で滴定し,溶液の青色が赤紫色となった点を終点とする。

次の式によって力価を算出する。

25

V

F

=

ここに,

F

0.02mol/l EDTA

標準溶液の力価

V

0.02mol/l

亜鉛標準溶液の使用量

 (ml)

6.3.3

試料はかり取り量  試料は,

1g

をはかり取る。

6.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

6.2.4(1)

(4)による。

(2)

沈殿をろ紙(

5

A

)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄する。ろ紙上の沈殿を温水及び熱塩酸

 (1

1) 10ml

を注いで元のビーカーに洗い落とし,ろ紙は温水及び温塩酸

 (1

50)

で数回洗浄し,静か

に加熱して沈殿を溶解させる。

(3)

この溶液にニッケル予想含有量

10mg

に付き

0.02mol/l  EDTA

標準溶液

10ml

を正しく加えた後,更に

その

5ml

を過剰に加え

2

3

回振り混ぜ,

EBT

指示薬

0.1ml

を加え,溶液が青色となるまでアンモニア

 (1

1)

を滴加し(

2

)

,これに水を加えて液量を約

150ml

に薄める(

3

)

。直ちに

0.02mol/l

亜鉛標準溶液

で滴定し,溶液が赤紫色を呈するに至った点を終点とする。

6.3.5

計算  試料中のニッケル含有率を次の式によって算出する。

(

)

100

174

001

.

0

2

1

×

×

×

=

W

V

F

V

Ni

ここに,

Ni

試料中のニッケル含有率

  [% (m/m) ]

V

1

0.02mol/EDTA

標準溶液の使用量

 (ml)

F

0.02mol/EDTA

標準溶液の力価

V

2

0.02mol/l

亜鉛標準溶液の使用量

 (ml)

W

試料はかり取り量

 (g)

(

2

)

このときの

pH

は,約

8.0

に調節することが必要である。

(

3

)

このときの液温は,約

30

40

℃を保持することが必要である。

7.

マンガン定量方法

7.1

方法の区分  マンガンの定量方法は滴定法による。

7.2

滴定法

7.2.1

要旨  試料を硝酸で分解して一定量を分取し,混酸及び過硫酸アンモニウムを加えてマンガンを過

マンガン酸に酸化した後亜ひ酸ナトリウム標準溶液で滴定する。

7.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硝酸

 (1

1)

(2)

混酸  水

435ml

中に硫酸

150ml

を加えて冷却後,

硝酸

250ml

とりん酸

150ml

,硝酸銀溶液

 (200g/l) 15ml

を混合する。

(3)

過硫酸アンモニウム溶液

 (200g/l)

  この溶液は,使用の都度調製する。

(4)

亜ひ酸ナトリウム標準溶液  三酸化ひ素(JIS K 8005 の標準試薬)

0.5g

をビーカー

 (200ml)

に正しく

はかり取り,

水酸化ナトリウム溶液

 (40g/l) 20ml

と水約

100ml

を加えて加熱溶解し,

冷却した後

1 000ml


7

H 1414-1996

の全量フラスコに移す。

フェノールフタレインを指示薬として硫酸

 (1

35)

を加えて微酸性とし,これに炭酸水素ナトリウ

ム溶液

 (50g/l) 20ml

を加えて水で標線まで薄める。この標準溶液のマンガン相当量の決定方法は,次

のとおりとする。

電気銅と電解ニッケルとを試料中の含有量に近い比率にはかり取り,本文に準じて硝酸

 (1

1) 20ml

を加えて分解した後,これに標準マンガン溶液の一定量を正しく加え,7.2.4(2)以降に従って操作し滴

定を行い,亜ひ酸ナトリウム標準溶液

1ml

当たりのマンガン相当量を次の式から求める。

2

1

2

000

.

0

V

V

f

×

=

ここに,

f

亜ひ酸ナトリウム標準溶液

1ml

のマンガン相当量

 (g)

V

1

標準マンガン溶液の使用量

 (ml)

V

2

亜ひ酸ナトリウム標準溶液の使用量

 (ml)

標準マンガン溶液

 (0.2mgMn/ml)

  金属マンガン(

99.9%

以上)

0.100g

をビーカー

 (200ml)

にはか

り取り硝酸

 (1

1) 20ml

を加えて加熱分解し,数分間煮沸して酸化窒素を追い出した後冷却し,水で

正しく

500ml

に薄める。

7.2.3

試料はかり取り量  試料は,

1g

をはかり取る。

7.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取り,ビーカー

 (300ml)

に移し入れ硝酸

 (1

1) 20ml

を加えて加熱分解し,反応終了後

ビーカーの内壁を洗い,再び煮沸して酸化窒素を追い出す。

(2)

冷却後

500ml

の全量フラスコに移し入れ,

水で標線まで薄める。

これから

25ml

を三角フラスコ

 (500ml)

に分取する。

(3)

これに混酸

25ml

と温水約

200ml

を加えて加熱し,煮沸し始めたときに過硫酸アンモニウム溶液

10ml

を加え,

小気泡が大気泡となるまで

2

3

分間煮沸し,過硫酸アンモニウムを完全に分解するとともに,

マンガンを十分に酸化して過マンガン酸とした後,流水中で

25

℃以下に冷却する。

(4)

冷却後速やかに亜ひ酸ナトリウム標準溶液を用いて過マンガン酸イオンの消失するまで滴定する。

7.2.5

計算  試料中のマンガン含有率を次の式によって算出する。

100

×

×

×

=

B

W

f

V

Mn

ここに,

Mn

試料中のマンガン含有率

  [% (m/m) ]

V

亜ひ酸ナトリウム標準溶液使用量

 (ml)

f

亜ひ酸ナトリウム標準溶液

1ml

のマンガン相当量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

B

試料溶液の分取比


8

H 1414-1996

参考 

次に記載する鉄及びけい素の定量方法は,参考のために示すものであって,規格の一部ではない。

1.

鉄定量方法

1.1

方法の区分  鉄の定量方法は,吸光光度法による。

1.2

要旨  試料を硝酸で分解し,アンモニア水と硫酸とを用いて酸濃度を調節し,スルホサリチル酸を

加えて呈色させ,その吸光度を測定する。

1.3

試薬  試薬は,次による。

(1)

硝酸

 (1

1)

(2)

硫酸

 (1

5)

(3)

アンモニア水

 (1

3)

(4)

スルホサリチル酸溶液  スルホサリチル酸(

2

水塩)

10g

を水

50ml

に溶解して

70

80ml

とした後,

アンモニア水

 (1

3)

を用いて

pH2.2

±

0.1

に調節し,水で

100ml

に薄める。

(5)

標準鉄溶液

 (0.1 mgFe/ml)

  純鉄(

99.5 %

以上)

0.100g

をビーカーにはかり取り,硝酸

 (1

3) 15ml

で分解後,酸化窒素を追い出し,室温に冷却した後水で正しく

1 000ml

とする。

1.4

試料はかり取り  量試料は

1g

をはかり取る。

1.5

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取り,ビーカー

 (200ml)

に移し入れ硝酸

 (1

1) 15ml

を加え,静かに加熱して完全に分

解し,反応が終わればビーカーの内壁を洗い,再び煮沸して酸化窒素を追い出す。

(2)

これに水を加えて約

60ml

に薄め,この溶液に水酸化物の沈殿がわずかに生成し始めるまでアンモニ

ア水

 (1

3)

を加え,次に硫酸

 (1

5)

とアンモニア水

 (1

3)

を用いて

pH2.2

±

0.1

に調節する。

(3)

この溶液を

100ml

の全量フラスコに移し,スルホサリチル酸溶液

3ml

を加えて水で標線まで薄め,良

く振り混ぜて鉄を呈色させる。

(4)

溶液の一部を光度計の吸収セルに取り,波長

520nm

付近の吸光度を測定する。

1.6

計算  1.7 で作成した検量線を用いて鉄量を求め,鉄含有率を次の式によって算出する

100

×

=

W

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率

  [% (m/m) ]

A

試料溶液中の鉄検出量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

1.7

検量線の作成  電解銅,電解マンガン及び電解ニッケルを試料中の含有量に近い比率に数個はかり

取り,本文同様に分解する。これに 1.3(5)の標準鉄溶液の各種液量(鉄として

0

2mg

)を加え,1.5(2)

降に従って操作し,それぞれの吸光度を測定し,鉄量と吸光度との関係線を作成して検量線とする

2.

けい素定量方法

2.1

方法の区分  けい素の定量方法は,重量法による。


9

H 1414-1996

2.2

要旨  試料を硝酸で分解し,過塩素酸を加えて加熱蒸発して白煙を発生させ,放冷後,水で可溶性

塩類を溶解し,過酸化水素で二酸化マンガンを分解し,こし分ける。沈殿は強熱後はかり,ふっ化水素酸

処理を行い,その減量をはかる。

2.3

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

 (1

3)

(2)

硝酸

 (1

1)

(3)

過塩素酸

(4)

ふっ化水素酸

(5)

硫酸

 (1

3)

(6)

過酸化水素水

 (1

9)

2.4

試料はかり取り量  試料は

2g

をはかり取る。

2.5

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取り,ビーカー

 (300ml)

に移し入れ時計皿で覆い,硝酸

 (1

1) 30ml

を加え,静かに加

熱して完全に分解する。これに過塩素酸

30ml

を加え,加熱して蒸発し,過塩素酸の白煙が発生し始

めてから,更に約

10

分間加熱を続ける。

(2)

しばらく放冷後温水約

150ml

を加え,振り混ぜて可溶性塩類を溶解し,少量の過酸化水素水を加えて

二酸化マンガンなどの沈殿を溶解させ,ろ紙(

5

B

)を用いてろ過し,温水と温塩酸

 (1

3)

で交互

に洗浄し,過塩素酸イオンのなくなるまで十分に洗浄する。

(3)

沈殿は,ろ紙と共に白金るつぼに入れ,乾燥後灰化し,

1100

℃以上で約

30

分間強熱して恒量とし,デ

シケーター中で室温まで放冷して第

1

回のひょう量をする。

(4)

次に残さを硫酸

 (1

3)

で湿し,ふっ化水素酸(

1

)

2ml

を加え,注意して加熱し,けい酸及び硫酸を

揮散させた後

1 100

℃以上で強熱して恒量とし,デシケーター中で室温まで放冷後,第

2

回のひょう量

をする。

2.6

計算  試料中のけい素含有率を次の式によって算出する。

(

)

100

4

467

.

0

2

1

×

×

=

W

w

w

Si

ここに,

Si

試料中のけい素含有率

  [% (m/m) ]

w

1

1

回のひょう量

 (g)

w

2

2

回のひょう量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

(

1

)

使用量と同量のふっ化水素酸及び硫酸の強熱残さを求めて操作中の揮散減量に加算しなければ

ならない。ただし,ふっ化水素酸は,その

1ml

に付き強熱残さ量が

0.04 mg

を超えてはならない。


10

H 1414-1996

非鉄金属部会  電熱材及び抵抗材分析方法専門委員会  構成表(昭和 42 年 2 月 1 日改正のとき)

氏名

所属

(委員会長)

後  藤  秀  弘

東北大学

俣  野  宣  久

金属材料技術研究所

菅  谷      宏

鉄道技術研究所

服  部  只  雄

古河電気工業株式会社

森  田  義  男

三菱電機株式会社

山  田  栄  一

東京芝浦電気株式会社

従  野  睦  秀

赤羽冶金株式会社

菅  井  三  郎

王子合金株式会社

渡  部  武  利

細川製線株式会社

大  森  茂  生

株式会社東京ワイヤー製作所

角      健  蔵

東海高熱工業株式会社

杉  本  正  勝

日本金属工業株式会社

中  田  重  徳

古河特殊金属工業株式会社

野  崎  松  郎

日立熱器具株式会社

望  月  平  一

日本冶金工業株式会社

(事務局)

石  井  清  次

工業技術院標準部材料規格課

種  橋  誠  治

工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

廣  瀬  浩  二

工業技術院標準部材料規格課(平成 8 年 3 月 1 日改正のとき)

斎  藤      充

工業技術院標準部材料規格課(平成 8 年 3 月 1 日改正のとき)