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日本工業規格

JIS

 H

1412

-1996

ニッケルクロム電熱材分析方法

Methods of chemical analysis for nickel chromium electric heating material

1.

適用範囲  この規格は,JIS C 2520 に規定されたニッケルクロム電熱線及び帯の化学成分(ニッケル,

クロム,マンガン,けい素,鉄,コバルト,炭素)の分析方法について規定する。

備考1.  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 2520

  電熱用合金線及び帯

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS H 2107

  亜鉛地金

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS K 8001

  試薬試験方法通則

JIS K 8005

  容量分析用標準物質

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

この規格の中で  {  }  を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,

参考として併記したものである。

2.

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050 及び JIS K 0115 による。

3.

分析試料の採り方及び取扱い方

3.1

試料の採り方は,JIS H 0321 の 2.3 による。

3.2

鋳込試料を採るときは,その平均品質を代表する試料を得るため,1 融解ごとに二つ以上(1 融解量

が特に少ないときは一つ)の試料を採る。鋳込試料は,できるだけ完全に製品と同一な品質を得るよう,

特に偏析のないように注意しなければならない。

3.3

試料の削り方は,次による。

(1)

試料の表面に付着物などがある場合は,紙やすりなどを用いて取り除き,清浄にする。

(2)

きりそのほかの工具類は,アルコールなどを用いて清浄にする。

(3)

鋳込試料から試料を削り取るときは,中央部及び両端に近い部分などの片面から直角にきりもみして

貫通させるか,両面から少なくとも中心部に達するまできりもみするか,又はそのほか適当な方法に

よる。

(4)

線・帯及び板などの製品試料から試料を削り取るには,きり又は適当な工具を用い,分析操作に適当

な大きさに削り取る。

(5)

きりもみするときは,発熱のため削り片の表面が酸化することがあるから,酸化させない程度の圧力

と回転数をきりに与えて行う。この際油類そのほかの減摩剤を用いたり,冷却のための水などを注加


2

H 1412-1996

したりしてはならない。また削り片に,きりの摩耗粉が混入しないように注意する。

(6)

削り片の大きさは,あまり厚くならない程度とし,長さを 5mm 以下とする。

3.4

試料の取扱い方

(1)

削り取った試料は,その全部(通常 50g 以上)を集め,強力な磁石を用いて混入した鉄粉などを注意

深く取り除き,最後に良く混ぜ合わせて分析用試料とする。

(2)

分析用試料の採取方法が上記規定によりがたい場合は,受渡当事者間の協定によって別途に定めるこ

とができる。

(3)

分析用試料はデシケーター中に入れ,1 時間以上放置した後はかり取る。

3.5

試料のはかり方  試料のはかり方は,次による。

(1)

分析試料のはかり取りに際しては,試料を良くかき混ぜて平均組成を表すように注意しなければなら

ない。

(2)

分析試料のはかり取りには,原則として化学はかりを用い,規定された量に近い量を分析値の表示け

た数を参考として,必要な位まではかり取る。

4.

分析値の表し方と操作上の注意

4.1

分析値の表し方  分析値は,次によって表す。

(1)

分析値は,百分率で表す。

(2) NCH1

のニッケルは,JIS C 2520 に規定されたニッケル以外の化学成分の算出値の合計を 100 から差

し引いた残部として算出し,JIS Z 8401 によって整数値に丸めて表示する。

(3)  (2)

以外の各成分は,JIS C 2520 に規定された次の位まで算出し,JIS Z 8401 によって規格の位に丸め

て表示する。

4.2

分析操作上の注意  分析操作上の注意は,次による。

(1)

分析は,同一試料について 2 回以上行って結果を確かめる。

(2)

分析に当たっては全操作を通じて空試験を行い,測定値を補正しなければならない。 

5. 

ニッケル定量方法

5.1

方法の区分  ニッケルの定量方法は,次による。

(1)

重量法

(2)

滴定法

5.2

重量法

5.2.1

要旨  試料を過塩素酸で加熱分解し,けい酸をこし分ける(けい素定量方法のろ液を用いてもよい)。

これから一定量を分取し,酒石酸及び塩化アンモニウムを加え,アンモニア水でアルカリ性とし,ジメチ

ルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿させた後,沈殿をろ過,洗浄し,その質量をはかる。

5.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

過塩素酸

(2)

硫酸 (1+10)  

(3)

アンモニア水

(4)

塩化アンモニウム溶液 (250g/l)

(5)

ピロ硫酸ナトリウム

(6)

酒石酸溶液 (250g/l)  


3

H 1412-1996

(7)

ジメチルグリオキシム溶液  ジメチルグリオキシム 1.0g をエチルアルコール 100ml に溶解するか,又

は水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) 100ml に溶解する。

5.2.3

試料はかり取り量  試料は,1g をはかり取る。

5.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取り電解用ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い過塩素酸 20ml を加えて加熱分

解し,引き続き加熱(

1

)

してクロムを酸化し,赤色のクロム酸が出現するまで続け,更に 15∼20 分間加

熱する。

(2)

冷却後,温水約 100ml を加え,かき混ぜて塩類を溶解し,直ちにろ紙(5 種 B)を用いて不溶解物を

こし分け,温水で十分に洗浄する(

2

)

。ろ液は冷却後 500ml の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで

薄める。この溶液の一定量(

3

)(

4

)

を正しくビーカー (500ml) に分取し,水で約 150ml に薄める。

(3)

これに酒石酸溶液 10ml 及び塩化アンモニウム溶液 20ml を加え,アンモニア水を加えて弱アルカリ性

とし,温水を加えて液量を約 250ml とする。

(4)

この溶液を約 90℃に加熱し,かき混ぜながらジメチルグリオキシム溶液をニッケル予想含有量 10mg

につき 7ml の割合で加えてニッケルを沈殿させ,更に 5ml を過剰に加えて十分にかき混ぜた後,約 10

分間放置してニッケルを沈殿させる。

(5)

沈殿をあらかじめ恒量としたガラスろ過器(G3 形)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄した後,120

∼130℃で約 1 時間乾燥し,デシケーター中で室温になるまで放冷し,その質量をはかり,恒量となる

までこの操作を繰り返す。

5.2.5

計算  試料中のニッケル含有率を,次の式により算出する。

100

2

203

.

0

×

×

×

=

B

W

w

Ni

ここに,

Ni

試料中のニッケル含有率

  [% (m/m) ]

w

ニッケルジメチルグリオキシムの質量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

B

試料溶液の分取比

(

1

)

加熱は熱板などで,液温約

200

℃程度で行う。

(

2

)

酸による分解が不完全な試料は,不溶解残さはこれをろ紙と共に白金るつぼに移し,強熱して

ろ紙を灰化した後,これに適量のピロ硫酸ナトリウムを混ぜて融解する。放冷後,これを硫酸

(1

10) 10ml

に溶解して主溶液に合わせ,以下,5.2.4 に準じて処理する。

(

3

)

重量法の場合は

50ml

,滴定法の場合は

25ml

を正しく分取する。

(

4

)

けい素定量方法のろ液を用いてもよい。この場合は,重量法では

0.1g

,滴定法では

0.05g

相当

量を分取する。

5.3

滴定法

5.3.1

要旨  試料を過塩素酸で加熱分解し,けい酸をこし分ける(けい素定量方法のろ液を用いてもよい)。

これから一定量を分取し,酒石酸及び塩化アンモニウムを加え,アンモニア水でアルカリ性とし,ジメチ

ルグリオキシムを加えてニッケルを沈殿させた後,沈殿をこし分け,加熱する。これに

EDTA

EBT

を加

え亜鉛標準溶液で滴定する。

5.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

5.2.2(1)

(7)を用いる。

(2)

塩酸

 (1

1

1

10)


4

H 1412-1996

(3)

アンモニア水

 (1

1)

(4)

 0.02mol/l

亜鉛標準溶液  金属亜鉛(

99.99%

以上,JIS H 2107 特種相当品)

1.308g

をはかり取り,なる

べく少量の塩素

 (1

1)

で加熱分解し,冷却後

1 000ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄め

る。

(5)

 0.02mol/l

エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム

 (EDTA)

標準溶液  エチレンジアミン四酢酸二ナト

リウム(

2

水塩)

7.45g

を水に溶解して正しく

1l

とする。力価の標定は,次のように行う。

0.02mol/lEDTA

標準溶液を

50ml

分取し,塩化アンモニウム溶液

 (250g/l) 10ml

及び

EBT

指示薬

0.1ml

を加え,水で液量を約

100ml

に薄めた後,溶液が青色になるまでアンモニア水

 (1

1)

を滴加し,こ

れを

0.02mol/l

亜鉛標準溶液で滴定し,溶液の青色が赤紫色となった点を終点とし,

0.02mol/lEDTA

準溶液の力価を次の式によって算出する。

50

V

F

=

ここに,

F

0.02mol/lEDTA

標準溶液の力価

V

0.02mol/l

亜鉛標準溶液の使用量 (ml)

(6)

エリオクロムブラック T (EBT) 指示薬  エリオクロムブラック T0.5g 及び塩酸ヒドロキシルアミン

4.5g

をエチルアルコールに溶解し,100ml とする。この指示薬は,約 6 か月間使用することができる。

5.3.3

試料はかり取り量  試料は,1g をはかり取る。

5.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

  5.2.4(1)

(4)による。

(2)

沈殿をろ紙(5 種 A)を用いてこし分け,温水で十分に洗浄する。ろ紙上の沈殿を温水及び熱塩酸 (1

+1) 10ml を注いで元のビーカーに洗い落とし,ろ紙は温水及び温塩酸 (1+10)  で数回洗浄し,静か

に加熱して沈殿を溶解させる。

(3)

この溶液にニッケル予想含有量 10mg について 0.02mol/lEDTA 標準溶液を正確に 10ml の割合で加えた

後,更にその 5ml を過剰に加え 2∼3 回振り混ぜ,EBT を指示薬として 0.1ml 加え,溶液が青色となる

までアンモニア水 (1+1)  を滴加し(

5

)(

6

)

,直ちに 0.02mol/亜鉛標準溶液で滴定し,溶液が赤紫色を呈

するに至った点を終点とする。

5.3.5

計算  試料中のニッケル含有率を,次の式によって算出する。

(

)

100

174

001

.

0

2

1

×

×

×

×

=

B

W

V

F

V

Ni

ここに,

Ni

試料中のニッケル含有率  [% (m/m) ]

V

1

0.02mol/lEDTA

標準溶液の使用量 (ml)

F

0.02mol/lEDTA

標準溶液の力価

V

2

0.02mol/l

亜鉛標準溶液の使用量 (ml)

W

試料はかり取り量 (g)

B

試料溶液の分取比

(

5

)

このときの pH は,約8.0に調節することが必要である。

(

6

)

このときの液温は,約 30∼40℃を保持することが必要である。

6.

クロム定量方法

6.1

方法の区分  クロムの定量方法は,過硫酸アンモニウム酸化滴定法による。

6.2

過硫酸アンモニウム酸化滴定法


5

H 1412-1996

6.2.1

要旨  試料を王水で分解し,硫酸及びりん酸を加え,加熱蒸発して硫酸白煙を発生させ,放冷後水

で塩類を溶解し,触媒として硝酸銀を加え,更に過硫酸アンモニウムを加えてクロムを酸化する。

これに塩酸を加えて過マンガン酸を分解し,次に硫酸マンガンを添加する。冷却後,硫酸第一鉄アンモ

ニウム標準溶液を少し過剰に加えてクロム酸を還元し,過マンガン酸カリウム標準溶液で過剰の硫酸第一

鉄アンモニウムを滴定する。

6.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+3)  

(2)

過塩素酸

(3)

硫酸 (1+1)  

(4)

りん酸

(5)

王水  塩酸 3,硝酸 1 の割合で混合する。

(6)

混酸(水 13,硫酸 2,硝酸 5)

(7)

硝酸銀溶液 (5g/l)  

(8)

過マンガン酸カリウム溶液 (20g/l)

(9)

硫酸マンガン溶液  硫酸マンガン(4∼6 水塩)10g を水 100ml に溶解する。

(10)

 0.1mol/l

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液  結晶硫酸第一鉄アンモニウム(6 水塩)40g を水約 300ml

に溶解し,これに硫酸 (1+1) 60ml を加え,1 000ml の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。

この標準溶液の力価は,使用の都度 0.02mol/過マンガン酸カリウム標準溶液をもって標定する。も

し正確に 0.02mol/でないときは 0.02mol/に対する力価を求め,クロム量の算出に際し,硫酸第一鉄

アンモニウム標準溶液の使用量を補正することが必要である。すなわち,ここに調製した硫酸第一鉄

アンモニウム標準溶液 25ml を正確に取り,水 25ml 及び o-フェナントロリン溶液 0.25ml を加え,次の

(11)

で調製した過マンガン酸カリウム標準溶液で淡緑色を呈するまで滴定し,硫酸第一鉄アンモニウ

ム標準溶液の力価を次の式から求める。

2

2

1

1

V

F

V

F

×

=

ここに,

F

1

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価

V

1

過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量 (ml)

V

2

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の分取量 (25ml)

F

2

過マンガン酸カリウム標準溶液の力価

(11)

 0.02mol/

l

過マンガン酸カリウム標準溶液  過マンガン酸カリウム 3.16g を水約 1 050ml に溶解し,フ

ラスコを用いて 1∼2 時間静かに煮沸した後,1 夜間暗所に放置し,上澄み液をガラスろ過器 (G4) で

ろ過する(前後に水洗いしない)

。これを 30 分間蒸気洗浄した褐色瓶に入れ,暗所にたくわえる。こ

の溶液の標定は,次のように行う。

150

∼200℃で 45∼60 分間乾燥しデシケーター中で冷却したしゅう酸ナトリウム  (JIS K 8005) 2∼

2.5g

を正しくビーカー (500ml) にはかり,水約 150ml を加えて溶解した後,250ml の全量フラスコに

移し入れ,ビーカーを洗った水と共に標線まで薄める。次にピペットを用いて 25ml をビーカー

(500ml)

に分取し,水 200ml 及び硫酸 10ml を加え,液温を 25∼30℃にする。このしゅう酸ナトリウ

ム溶液をかくはん棒を用いて緩やかにかき混ぜながら,調製された過マンガン酸カリウム標準溶液の

滴定所要量の約 2ml 手前まで,ビュレットのコックを全開して滴下する。微紅色が消失した後,57.5

±2.5℃に加温し,引き続きかくはん棒でかき混ぜながら注意深く滴定し,微紅色を保つ点を終点とし,


6

H 1412-1996

過マンガン酸カリウム標準溶液の力価を次の式から求める。

2

1

10

1

G

V

G

F

×

×

=

ここに,

F

過マンガン酸カリウム標準溶液の力価

G

1

しゅう酸ナトリウム(標準試薬)はかり取り量

 (g)

V

過マンガン酸カリウム標準溶液の消費量

 (ml)

G

2

正確な

0.02mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液

1ml

に相当

するしゅう酸ナトリウム量

 (0.006 702g)

なお,別のビーカー

 (500ml)

に水

200ml

及び硫酸

10ml

を取り,

57.5

±

2.5

℃に加温して空試験を行

って補正する。

(12)

 o-

フェナントロリン溶液

o-

フェナントロリン(

1

水塩)

3g

をはかり取り,硫酸第一鉄アンモニウム

2.0g

を含む水

200ml

に溶解する。

6.2.3

試料はかり取り量  試料は,

0.2g

をはかり取る。

6.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (500ml)

に移し入れ,王水(

7

)

 20ml

を加えて加熱分解した後,硫酸

20ml

及びりん酸

10ml

を加えて加熱蒸発し,硫酸白煙を

3

4

分間発生させる(

8

)

(2)

放冷後,温水約

150ml

を加えて加温し,塩類を溶解させた後硝酸銀溶液

10ml

及び過硫酸アンモニウ

ム溶液

20

25ml

を加え,

5

7

分間煮沸して(

9

)

,クロムを重クロム酸に酸化し,過硫酸アンモニウム

を分解させた後,塩酸

 (1

3)

5ml

を加えて過マンガン酸を分解する(

10

)

。次に硫酸マンガン溶液約

5ml

を加えて(

11

)

2

3

分間煮沸し,発生した塩素を完全に除去する。

(3)

冷水を用いて常温以下になるまで冷却した後,水を加えて液量を約

300ml

とし,これに

o-

フェナント

ロリン溶液

0.25ml

を指示薬として加え,

0.1mol/l

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液を試料溶液が赤褐

色を呈し始めた後(

12

)

更に

5ml

程度が過剰になるように正確に加え,直ちに

N/10

過マンガン酸カリウ

ム標準溶液で滴定し,赤褐色から淡緑色に変わる点を終点とする。

6.2.5

計算  試料中のクロム含有率を,次の式によって算出する。

(

)

100

734

001

.

0

2

2

1

1

×

×

×

×

=

W

F

V

F

V

Cr

ここに,

Cr

試料中のクロム含有率

  [% (m/m) ]

V

1

0.1mol/l

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の使用量

 (ml)

F

1

0.1mol/l

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価

V

2

0.02mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液の使用量

 (ml)

F

2

0.02mol/l

過マンガン酸カリウム標準溶液の力価

W

試料はかり取り量

(

7

)

試料を王水で処理し硫酸を加える代わりに,次のように処理してもよい。

試料をはかり取り三角フラスコ

 (500ml)

に移し入れ,過塩素酸

10ml

及びりん酸

10ml

を加え

て過塩素酸による白煙が発生する程度に加熱分解する。加熱温度を

200

℃に保ち,なお

3

4

間加熱を続け,大部分のクロムをクロム酸に酸化する。少し冷却した後,水約

150ml

を加えて

塩類を溶解し,約

1

分間煮沸した後,混酸

15ml

及び硝酸銀溶液約

10ml

を加えた後,6.2.4(2)

過硫酸アンモニウム溶液添加以降に準じて処理し,クロムを定量する。

(

8

)

濃厚な硫酸白煙を長時間発生させると,次の溶解操作が困難となるので注意が必要である。

(

9

)

もしマンガン含有率が非常に少なくて,過マンガン酸の呈色が現れない場合は,過マンガン酸


7

H 1412-1996

カリウム溶液を滴加して紅色を呈するようにする。

(

10

)

溶液に過マンガン酸の呈色又は二酸化マンガンの沈殿が残存するときは,塩酸

 (1

3)

を更に

2

3ml

加えた後,煮沸して,これを完全に分解する。

(

11

)

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液だけによる直接滴定を行う場合は,硫酸マンガン溶液の添加

を省略することができる。

(

12

)

試料溶液が赤褐色を呈した点をもって終点としてもよい。この場合のクロム含有率は,次の式

によって算出する。

100

734

001

.

0

×

×

×

=

W

F

V

Cr

ここに,

Cr

試料中のクロム含有率

  [% (m/m) ]

V

0.1mol/l

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の使用量

 (ml)

F

0.1mol/l

硫酸第一鉄アンモニウム標準溶液の力価

W

試料はかり取り量

 (g)

7.

マンガン定量方法

7.1

方法の区分  マンガンの定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

滴定法

(2)

吸光光度法

7.2

滴定法

7.2.1

要旨  試料を過塩素酸で分解し,更に加熱を続けてクロムを酸化した後,塩化ナトリウムを加えて

クロムを塩化クロミルとして除去する。これに混酸及び過硫酸アンモニウムを加えてマンガンを過マンガ

ン酸に酸化し,亜ひ酸ナトリウム標準溶液で滴定する。

7.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硝酸

(2)

硝酸

 (2

100)

(3)

過塩素酸

(4)

王水  塩酸

3

,硝酸

1

の割合で混合する。

(5)

混酸  水

435ml

中に硫酸

150ml

を加えて冷却した後,硝酸

250ml

,りん酸

150ml

と硝酸銀溶液

 (200g/l)

15ml

を混合する。

(6)

塩化ナトリウム

(7)

過硫酸アンモニウム溶液

 (200g/l)

  この溶液は,使用の都度調製する。

(8)

ピロ硫酸ナトリウム

(9)

標準マンガン溶液

 (0.2mgMg/ml)

  電解マンガン(

99.9 %

以上)

0.100g

をビーカー

 (200ml)

にはかり

取り,硫酸

 (1

4) 50ml

を加えて加熱分解し,冷却後

500ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線ま

で薄める。

(10)

亜ひ酸ナトリウム標準溶液  三酸化ひ素

 (As

2

O

3

)

JIS K 8005 の標準試薬)

0.5g

をビーカー

 (200ml)

に正しくはかり取り,水酸化ナトリウム溶液

 (40g/l) 20ml

と水約

100ml

を加えて加熱溶解し,冷却し

た後,

1 000ml

の全量フラスコに移す。フェノールフタレインを指示薬として硫酸

 (1

35)

を加えて

微酸性とし,これに炭酸水素ナトリウム溶液

 (50g/l) 20ml

を加え,水で標線まで薄める。この標準溶

液のマンガン相当量の決定方法は,次のとおりとする。


8

H 1412-1996

試料中に含まれるニッケルと同量の純ニッケルを三角フラスコ

 (500ml)

にはかり取り,硝酸

 (1

1) 10ml

で加熱分解した後,これに標準マンガン溶液の一定量を正しく加え,以下 7.2.4(3)以降に従っ

て滴定を行い,亜ひ酸ナトリウム標準溶液

1ml

当たりのマンガン相当量を次の式によって算出する。

( )

2

1

g

2

000

.

0

V

V

f

×

=

ここに,

f

亜ひ酸ナトリウム標準溶液

1ml

のマンガン相当量

 (g)

V

1

標準マンガン溶液の使用量

 (ml)

V

2

亜ひ酸ナトリウム標準溶液の使用量

 (ml)

7.2.3

試料はかり取り量  試料はマンガン含有率に応じ,原則として次の表 に従ってはかり取る。

表 1

マンガン含有率 %

はかり取り量 g

0.05

未満

1.0

0.05

以上 0.5  未満

0.5

0.5

以上 0.2

7.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (300ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,過塩素酸を,試料

0.5g

以下のときは

25ml

1g

のときは

35ml

を加え,静かに加熱して分解する(

13

)

(2)

熱板上で過塩素酸の濃厚な白煙を発生させ,液がだいだい色になるまで,十分に酸化する。これに塩

化ナトリウム

0.5

1.0g

を少量ずつ加え,褐色の煙の発生がやむまで以上の操作を繰り返し,クロムを

塩化クロミルとして揮散させる。クロムを除去した後,再び白煙を発生させる。

(3)

冷却した後,三角フラスコ

 (500ml)

に移し入れ,温水約

150ml

を加え,数分間煮沸して遊離した塩素

を除き,混酸

15ml

を加える。

(4)

温水で約

250ml

に薄めて加熱し,煮沸し始めるとともに過硫酸アンモニウム溶液

10ml

を少量ずつ加

え,小気泡が大気泡になるまで煮沸し,過硫酸アンモニウムを完全に分解するとともにマンガンを十

分に酸化して過マンガン酸とした後,直ちに流水中で

25

℃以下に冷却する。冷却後速やかに亜ひ酸ナ

トリウム標準溶液で滴定する。

7.2.5

計算  試料中のマンガンの含有率を,次の式によって算出する。

100

×

×

=

W

f

V

Mn

ここに,

Mn

試料中のマンガン含有率

  [% (m/m) ]

V

亜ひ酸ナトリウム標準溶液の使用量

 (ml)

f

亜ひ酸ナトリウム標準溶液

1ml

のマンガン相当量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

(

13

)

過塩素酸による試料分解が困難なときは,王水の適当量を使用して分解し,過塩素酸を加えた

7.2.4(2)以降に従って操作し,マンガンを定量する。

また,

酸による分解が不完全な試料にあっては,

残さをこし分け,温硝酸

 (2

100)

で洗浄し,

残さをろ紙と共に白金るつぼに移し,ろ紙を灰化した後,これにピロ硫酸ナトリウムを混じて

融解する。冷却した後,温水で溶解し,主溶液に混ぜる。

7.3

吸光光度法

7.3.1

要旨  試料を王水で分解後,硫酸及びりん酸を加え,加熱して白煙を発生させた後,水を加えて塩

類を溶解する。これに硝酸を加え,次に硝酸銀と過硫酸アンモニウムを加えてマンガンを過マンガン酸に

酸化し,冷却後尿素を加え,水を用いて一定量に薄める。


9

H 1412-1996

この溶液の一部を取り吸光度を測定した後,亜硝酸ナトリウムを加え,過マンガン酸の赤紫色を消し,

再び吸光度を測定し,前後の差から定量する。

7.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硝酸

(2)

ふっ化水素酸

(3)

硫酸

 (1

1

1

100)

(4)

りん酸

(5)

王水  塩酸

3

,硝酸

1

の割合で混合する。

(6)

混酸  水

40ml

中に硫酸

20ml

を加え,冷却後硝酸

25ml

とりん酸

15ml

を加えて混合する。

(7)

硝酸銀溶液

 (20g/l)

(8)

過硫酸アンモニウム溶液

 (200g/l)

  この溶液は,使用の都度調製する。

(9)

尿素溶液

 (100g/l)

(10)

ピロ硫酸カリウム

(11)

亜硝酸ナトリウム溶液

 (100g/l)

(12)

標準マンガン溶液

 (0.2mgMn/ml)

  金属マンガン(

99.9%

以上)

0.100g

をビーカー

 (200ml)

にはかり

取り,硫酸

 (1

4) 50ml

を加えて加熱分解し,冷却後

500ml

の全量フラスコ中に移し入れ,水で標線

まで薄める。

7.3.3

試料はかり取り量  試料は,

0.1g

をはかり取る。

7.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (300ml)

に移し入れ,時計皿で覆い王水

20ml

を加え加熱分解し,これに

硫酸

 (1

1) 10ml

及びりん酸

5ml

を加えて引き続き加熱し,硫酸の白煙を発生させる(

14

)

(2)

放冷後,水約

100ml

を加えて加温し,可溶性塩類を溶解する(

15

)

(3)

この溶液に硝酸

8ml

及び硝酸銀溶液

5ml

を加えて加熱し,煮沸し始めたときに過硫酸アンモニウム溶

10ml

を少量ずつ加え,引き続き約

1

分間煮沸し,過硫酸アンモニウムを分解するとともにマンガ

ンを十分に酸化して過マンガン酸とした後,直ちに水を加えて液量を約

150ml

とし,流水中で

25

以下に冷却する。

(4)

これに尿素溶液

10ml

を加え,

250ml

の全量フラスコ中に移し入れ,

水を用いて正しく標線まで薄める。

(5)

この溶液の一部を光度計の吸収セルに取り,波長

530nm

付近の吸光度を測定する。

(6)

次に全量フラスコ中の溶液を振り混ぜながら,これに亜硝酸ナトリウム溶液を

1

滴ずつ滴加して過マ

ンガン酸の赤紫色を消失させた後,再び波長

530nm

付近の吸光度を測定する。

7.3.5

計算  7.3.4 (5)と 7.3.4(6)との吸光度の差から,7.3.6 で作成した検量線によってマンガン量を求め,

試料中のマンガン含有率を次の式によって算出する。

100

×

=

W

A

Mn

ここに,

Mn

試料中のマンガン含有率

  [% (m/m) ]

A

試料溶液中のマンガン検出量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

7.3.6

検量線の作成  標準マンガン溶液の各種液量

 (0

20ml)

を数個のビーカーに分取し,混酸

30ml

加え,水で液量を約

100ml

とし,以下 7.3.4(3)の硝酸銀添加以降に従って操作して吸光度を測定し,得た吸

光度とマンガン量との関係線を作成して検量線とする。


10

H 1412-1996

(

14

)

塩素イオンを取り除くため,ビーカーの内壁を水洗し,再び加熱して,白煙を発生させること

が望ましい。

(

15

)

この際けい酸などの沈殿を認めた場合はこし分け,温硫酸

 (1

100)

で洗浄した後,ろ液及び洗

液は加熱蒸発して約

100ml

とする。残さが着色している場合は,ろ紙と共に白金るつぼに移し

入れ,強熱して灰化し,ふっ化水素酸処理を行った後,ピロ硫酸カリウムを混じて融解し,温

水で抽出後,主溶液に合わせる。

8.

けい素定量方法

8.1

方法の区分  けい素の定量方法は,重量法による。

8.2

重量法

8.2.1

要旨  試料を王水で分解し,過塩素酸を加えて加熱蒸発し,けい素を不溶性酸とし,こし分けた後

強熱して恒量とし,次にふっ化水素酸を加えてけい酸を蒸発揮散させ,その減量をはかる。

8.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

 (1

10)

(2)

過塩素酸

(3)

ふっ化水素酸

(4)

硫酸

 (1

3)

(5)

王水  硝酸

1

,塩酸

3

の割合に混合する。

8.2.3

試料はかり取り量  試料はけい素含有率に応じ,原則として次の表 に従ってはかり取る。

表 2

けい素含有率 %

試料はかり取り量 g

1

未満 3

1

以上 1

8.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (300ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,王水を試料

1g

のときは

20ml

3g

ときは

40ml

を徐々に加え,静かに加熱して完全に分解した後,過塩素酸を試料

1g

のときは

20ml

    3g

のときは

40ml

を加え,強く加熱して蒸発した過塩素酸の蒸気がビーカー壁を伝わって逆流する程度

15

20

分間加熱を続ける。

(2)

しばらく放冷後,温水約

120ml

を加え,かき混ぜて可溶性塩類を溶解し,直ちにろ紙(

5

B

)を用

いてろ過し,ビーカー壁に付着したけい酸は,ゴム管付ガラス棒を用いてすり落とし,ろ紙上に移し,

始めは温水で,次に温塩酸

 (1

10)

で,最後に温水で,ろ液が無色となるまで洗う。

(3)

残さは,ろ紙と共に白金るつぼに移し入れ注意して加熱灰化し,

1 100

℃以上で強熱して恒量とし,デ

シケーター中で室温まで放冷して第

1

回のひょう量をする。

(4)

次に残さを硫酸

 (1

3)

で湿し,ふっ化水素酸(

16

)

3

5ml

を加え,注意して加熱し,けい酸及び硫酸を

揮散させた後,

1 100

℃以上で強熱して恒量とし,デシケーター中で室温まで放冷後,第

2

回のひょう

量をする。

8.2.5

計算  試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。

(

)

100

4

467

.

0

2

1

×

×

=

W

w

w

Si

ここに,

Si

試料中のけい素含有率


11

H 1412-1996

w

1

1

回のひょう量

 (g)

w

2

2

回のひょう量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

(

16

)

使用した量と同量のふっ化水素酸及び硫酸量の強熱残さを求め,操作中の揮散減量に加算しな

ければならない。ただし,ふっ化水素酸は,その

1ml

につき強熱残さ量が

0.04mg

を超えてはな

らない。

9.

鉄定量方法

9.1

方法の区分  鉄の定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

スルホサリチル酸吸光光度法

(2)

メチルイソブチルケトン抽出チオシアン酸塩吸光光度法

9.2

スルホサリチル酸吸光光度法

9.2.1

要旨  試料を王水で分解し,アンモニア水と硫酸とを用いて酸濃度を調節し,スルホサリチル酸を

加えて鉄を呈色させ,吸光度を測定する。

9.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硫酸

 (1

3)

(2)

王水  塩酸

3

,硝酸

1

,水

4

の割合で混合する。

(3)

アンモニア水

 (1

1)

(4)

スルホサリチル酸溶液  スルホサリチル酸

10g

を水

100ml

に溶解後,アンモニア水

 (1

3)

を用いて

pH2.2

±

0.1

とする。

(5)

標準ニッケル溶液

 (8 mgNi/ml)

  ニッケル地金特種又は

1

0.800g

に王水

20ml

を加えて加熱分解し,

酸化窒素を追い出した後,冷却後

100ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。

(6)

標準クロム溶液

 (2 mgCr/ml)

  金属クロム(

99.5%

以上)

0.200g

を硫酸

 (1

4) 10ml

で加熱分解後,硝

 (1

1) 2ml

を加え,引き続き加熱して酸化窒素を追い出す。冷却後

100ml

の全量フラスコに移し入

れ,水で標線まで薄める。

(7)

標準鉄溶液

 (0.2mgFe/ml)

  純鉄(

99.5%

以上)

0.200g

を硝酸

 (1

1) 10ml

に溶解後,酸化窒素などを

追い出し,冷却した後水で正しく

1 000ml

とする。

9.2.3

試料はかり取り量  試料は,

0.1g

をはかり取る。

9.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (100ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,王水

20ml

を加え,加熱分解する。

(2)

水約

50ml

を加えて薄め(

17

)

,硫酸

 (1

3)

とアンモニア水

 (1

1)

を用いて,

pH2.2

±

0.1

とし,

100ml

の全量フラスコに移し入れ,スルホサリチル酸溶液

3ml

を加え,水で標線まで薄める。

(3)

この溶液の一部を光度計の吸収セルにとり,波長

520nm

付近における吸光度を測定する。

9.2.5

計算  9.2.6 で作成した検量線を用いて鉄量を求め,試料中の鉄含有率を次の式によって算出する。

100

×

=

W

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率

  [% (m/m) ]

A

試料溶液中の鉄検出量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)


12

H 1412-1996

9.2.6

検量線の作成  標準ニッケル溶液及び標準クロム溶液をそれぞれ

10ml

ずつ(試料中のニッケルと

クロムの割合が著しく異なる場合は,それぞれの割合に近い量を取る)数個のビーカー

 (100ml)

に取り,

標準鉄溶液の各種液量を加え,水で約

50ml

に薄め,以下 9.2.4(2)以降の操作に準じて酸濃度を調節し,鉄

を呈色させ,吸光度を測定し,得た吸光度と鉄量との関係線を作成して検量線とする。

(

17

)

この際けい酸などの沈殿を認めた場合はこし分け,温硫酸

 (1

100)

で洗浄した後,ろ液及び洗

液は加熱蒸発して約

50ml

とする。残さが着色している場合は,ろ紙と共に白金るつぼに移し入

れ,強熱して灰化後,ピロ硫酸カリウムを混ぜて融解し,温水で抽出後,主溶液に合わせる。

9.3

メチルイソブチルケトン抽出チオシアン酸塩吸光光度法

9.3.1

要旨  試料を王水で分解し,塩酸を加えた後,メチルイソブチルケトンで鉄を抽出し,塩酸で洗浄

後,チオシアン酸アンモニウムを加えて鉄を呈色させ,その吸光度を測定する。

9.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

 (1

1

3

2)

(2)

ふっ化水素酸

(3)

王水  硝酸

1

と塩酸

3

を混合する

(4)

チオシアン酸アンモニウム溶液

 (300g/l)

(5)

メチルイソブチルケトン

(6)

標準鉄溶液

 (0.01 mgFe/ml)

  純鉄(

99.5%

以上)

0.100g

をはかり取り,塩酸

 (1

1) 10ml

で加熱分解

する。冷却後

1 000ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて原液とする。この原液を更に

塩酸

 (1

1)

で正しく

10

倍に薄めて標準鉄溶液とする。

9.3.3

試料はかり取り量  試料は,

0.5g

をはかり取る。

9.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (200ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,王水

10ml

を加え,加熱して分解し

た後,静かに煮沸して酸化窒素を追い出す(

18

)

(2)

冷却後

50ml

の全量フラスコに移し入れ,塩酸

 (2

1)

を加えて標線まで薄め,その一定量(

19

)

を分液

漏斗

 (50ml)

に分取する。

(3)

この溶液にメチルイソブチルケトンを正確に

10ml

加え,約

1

分間激しく振り混ぜて鉄を抽出し,約

2

分間静置した後水溶液層を捨てる。次に塩酸

 (3

2) 20ml

を加えて再び約

30

秒間振り混ぜた後,前と

同様に塩酸層を捨てる。

(4)

有機層にメチルイソブチルケトンを加え,正しく

20ml

とした後(

20

)(

21

)

,チオシアン酸アンモニウム溶

10ml

を加えて約

20

秒間振り混ぜ,約

20

分間静置した後水溶液層を捨てる。

(5)

有機層の一部を光度計の吸収セルに取り,波長

500 nm

付近の吸光度を測定する。

9.3.5

計算  9.3.6 で作成した検量線から鉄量を求め,試料中の鉄含有率を次の式によって算出する。

100

×

×

=

B

W

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率

  [% (m/m) ]

A

分取した試料溶液中の鉄検出量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

B

試料溶液の分取比


13

H 1412-1996

9.3.6

検量線の作成  標準鉄溶液の各種液量

 (0

6ml)

を数個の分液漏斗に正しくとり,塩酸

 (1

1)

10ml

を加えた後,9.3.4(3)(5)の操作を行い,各々の吸光度を測定し,得た吸光度と鉄量との関係線を作

成して検量線とする。

(

18

)

この際けい素の沈殿を認めた場合は,ふっ化水素酸を

3

4

滴加えて溶解させ,

1

2

分間煮沸す

る。

(

19

)

鉄として

0.01

0.05mg

を含むように分取する。分取量が

10ml

以下となった場合は分取後,塩

 (1

1)

で約

10ml

に薄める。

(

20

)

あらかじめ分液漏斗に

20ml

の標線を付けておき,これに合わせる。

(

21

)

鉄量に応じ,正しく

10ml

として測定してもよい。ただし,その場合は検量線は同一操作によっ

て作成しなければならない。

10.

コバルト定量方法

10.1

方法の区分  コバルトの定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

直接吸光光度法  この方法は,コバルト含有率

0.01%

以上

0.4%

未満の試料に適用する。

(2)

抽出吸光光度法  この方法は,コバルト含有率

0.001%

以上

1%

未満の試料に適用する。

10.2

直接吸光光度法

10.2.1

要旨  試料を王水で分解し,過塩素酸を加え,加熱して白煙を発生させる。水を加えて一定量とし,

これから一定量を

2

個のビーカーに分取する。

1

個に酢酸ナトリウム溶液及びニトロソ

R

塩を加えた後,

硝酸を加えて煮沸し,試料液とする。他の

1

個には酢酸ナトリウム溶液及び硝酸を加えた後,ニトロソ

R

塩を加え,これを対照液として試料液の吸光度を測定する。

10.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硝酸

(2)

過塩素酸

(3)

硫酸

 (1

3)

(4)

王水  塩酸

3,

硝酸

1

の割合で混合する。

(5)

酢酸ナトリウム溶液

 (500g/l)

(6)

ニトロソ

R

塩溶液

 (20g/l)

(7)

標準コバルト溶液

 (0.1mgCo/ml)

  高純度金属コバルト

1.000g

を硝酸

 (1

1) 30ml

で分取後,水で薄

めて正しく

1 000ml

とする。

この溶液を原液とし,

水で正確に

10

倍に薄めて標準コバルト溶液とする。

10.2.3

試料はかり取り量  試料は,

0.5g

をはかり取る。

10.2.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (100ml)

に移し入れ,時計皿で覆い王水

20ml

を加えて加熱分解し,過塩

素酸

10ml

を加え,引き続き加熱して白煙を発生させる。冷却後少量の水を加えて塩類を溶解し,ふ

っ化水素酸

1

2

滴を加え,煮沸して沈殿を消失させ,

50ml

の全量フラスコに入れ,水で標線まで薄

める。

(2)

これから

2

個のビーカー

 (200ml)

にコバルト含有率に応じ,一定量(

22

)

を正確に分取し,水を加えて

液量を約

25ml

とする。

このうち

1

個のビーカーには酢酸ナトリウム溶液を加えて,

pH6.0

±

0.2

に調節する。これにニトロ

R

塩溶液

10ml

を加え,加熱して

1

2

分間煮沸する。次に硝酸

10ml

を加え,更に約

1

分間煮沸し

て冷却する。他の

1

個のビーカーには酢酸ナトリウム溶液(

23

)

を加え,次に硝酸

10ml

(

24

)

を加えて沈殿


14

H 1412-1996

を溶解し,加熱して

1

2

分間煮沸した後,ニトロソ

R

塩溶液

10ml

を加えて,更に約

1

分間煮沸して

冷却する。これを対照溶液とする。

(3)

この両液をそれぞれ

100ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めた後,十分に振り混ぜ,そ

の一部を光度計の吸収セルに取り,対照溶液を対照として,試料溶液の

530 nm

付近の吸光度を測定

する。

10.2.5

計算  10.2.6 で作成した検量線からコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を次の式によって

算出する。

100

×

×

=

B

W

A

Co

ここに,

Co

試料中のコバルト含有率

  [% (m/m) ]

A

分取した試料溶液中のコバルト検出量

 (g)

W

試料はかり取り量

 (g)

B

試料溶液の分取比

10.2.6

検量線の作成  標準コバルト溶液の各種液量

 (0

5ml)

をビーカー

 (100ml)

に分取し,酢酸ナトリ

ウム溶液及び硫酸

 (1

3)

を用いて

pH6

±

0.2

に調節し,これにニトロソ

R

塩溶液

10ml

を加えて加熱し,

1

2

分間煮沸する。次に硝酸

10ml

を加え,引き続き約

1

分間煮沸し,冷却後溶液を

100ml

の全量フラスコ

に入れ,標線まで水を加える。

他のビーカー

 (100ml)

にはコバルトを加えず,試薬だけを 10.2.4 の操作に従って処理して正しく

100ml

とし,これを対照液とする。以下 10.2.4(3)に準じて各々の吸光度を測定し,得た吸光度とコバルト量との

関係線を作成して検量線とする。

(

22

)

溶液の分取量は原則として,

3による。

表 3

コバルト含有率 %

分取量 ml

0.01

以上  0.05 未満

20

 0.05

以上  0.1  未満

10

 0.1

以上  0.4  未満

 5

(

23

)

酢酸ナトリウム溶液の使用量は,先に

pH

調節に使用したときと同量を加える。

(

24

)

あらかじめ硝酸を添加しておくと,コバルトは呈色しない。

10.3

抽出吸光光度法

10.3.1

要旨  試料を王水で分解し,過塩素酸と塩酸でクロムを揮散させ蒸発乾固した後,塩酸の濃度を

0.5mol/l

,チオシアン酸アンモニウムの濃度を

4mol/l

とし,これに塩化第一すずを加えて鉄を還元した後,

メチルイソブチルケトンでコバルトだけを抽出し,吸光度を測定する。

10.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸

(2)

塩酸

 (5

1

2

1)

(3)

過塩素酸

(4)

王水  硝酸

1

と塩酸

3

を混合する。

(5)

塩化第一すず(

2

水塩)

(6)

チオシアン酸アンモニウム溶液

 (600g/l)

(7)

標準コバルト溶液

 (0.1 mgCo/ml)

10.2.2(7)

による。

10.3.3

試料はかり取り量  試料はコバルト含有率に応じ,原則として表 に従ってはかり取る。


15

H 1412-1996

表 4

コバルト含有率 %

はかり取り量 ml

          0.01 未満

1

0.01

以上  0.05 未満

0.5

∼1

0.05

以上  0.1  未満 0.1∼0.5

0.1

以上  1

未満 0.1

10.3.4

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取りビーカー

 (100ml)

に移し入れ,時計皿で覆い王水

20ml

を加えて静かに加熱分解し,

水で薄め,冷却後

100ml

の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。

(2)

これから

10ml

をビーカー

 (100ml)

に分取し,これに(

25

)

過塩素酸

5

10ml

を加え,加熱蒸発して濃厚

な白煙を発生させる。次に塩酸を少量ずつ滴加し,大部分のクロムを揮散させ,引き続き加熱して,

ほとんど乾固させる。放冷後これを塩酸

 (5

1) 0.5ml

に溶解する。

(3)

この溶液を水

4.5ml

を用いて

50ml

の分液漏斗に移し入れ,

チオシアン酸アンモニウム溶液

5ml

を加え,

次に塩化第一すず

2g

(

26

)

を結晶のまま加え,振り混ぜて溶解した後メチルイソブチルケトン

10ml

を加

え,約

30

秒間振り混ぜ,静置して

2

液層に分離させた後,メチルイソブチルケトン層の一部を光度計

の吸収セルに取り,波長

630nm

付近の吸光度を測定する。

10.3.5

計算  10.3.6 で作成した検量線からコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を次の式によって

算出する。

100

10

1

×

×

=

W

A

Co

ここに,

Co

試料中のコバルト含有率  [% (m/m) ]

A

試料溶液中のコバルト検出量 (g)

W

試料はかり取り量 (g)

10.3.6

検量線の作成  標準コバルト溶液の各種液量 (0∼25ml)  を 50ml の分液漏斗に取り,塩酸 (5+1)

0.5ml

と水約 3ml 及びチオシアン酸アンモニウム溶液 5ml を加えた後,水で 10ml とし,塩化第一すず(結

晶)2g を加え,振り混ぜて溶解した後,メチルイソブチルケトン 10ml を加え,約 30 秒間振り混ぜて静置

し,2 層に分離後,メチルイソブチルケトン層を取り,630nm 付近の吸光度を測定し,得た吸光度とコバ

ルト量との関係線を作成して検量線とする。

(

25

)

試料はかり取り量が0.3g 以下の場合は,クロムの揮散は行わなくてもよい。

(

26

)

塩化第一すずは結晶の表面が風化していないもので,なるべく大結晶のものを用いる。

11.

炭素定量方法

11.1

方法の区分  炭素の定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

重量法

(2)

ガス容量法

(3)

中和滴定法

11.2

重量法

11.2.1

要旨  試料を酸素気流中で強熱し,炭素を完全に酸化して炭酸ガスとし,これをソーダ石灰,ソー

ダ石綿又は水酸化ナトリウムに吸収させ,その増量をはかる。

11.2.2

試薬  試薬は,次による。


16

H 1412-1996

(1)

硫酸

(2)

クロム酸飽和硫酸  硫酸(比重 1.82,90%)に重クロム酸カリウムを飽和させ,上澄み液を使用する。

(3)

五酸化りん又は過塩素酸マグネシウム(無水又は 3 水塩)

(4)

酸素

(5)

金属銅,金属すず,金属鉛又は鉛丹

(6)

白金石綿,パラジウム石綿又は酸化鉄石綿

(7)

ソーダ石灰,ソーダ石綿又は水酸化ナトリウム

ソーダ石綿の調製方法:水酸化ナトリウム 1kg を水 1に溶解した溶液約 500ml につき,破砕した水

酸化ナトリウム 1kg を加えて良く混和し,これに細裂した石綿を少しずつ加えて良く混和し,湿潤状

態をほとんど認めない程度にする。次に,これを 150∼180℃で約 4 時間加熱して水分を除き,この際

加熱によって湿潤状態を増したときには,ときどき石綿を加えて常に初めの状態を保たせる。次にこ

れを冷却した後破砕し,目孔約 2mm のふるいでふるい分け,ふるいを通ったものを集めて密閉して

貯蔵する。

(8)

活性アルミナ

(9)

ガラス綿

11.2.3

装置及び器具  装置及び器具は,原則として次のものを用いる(付図 参照)。

(1)

酸素清浄装置  この装置は,ガスタンク (a) にたくわえた酸素中に含有する炭酸ガス又は有機性ガス

などを除去し,かつ酸素を清浄・乾燥することを目的とするもので,クロム酸飽和硫酸(

27

)

を入れた洗

瓶 (c) ,ソーダ石灰,ソーダ石綿又は固体水酸化ナトリウムを詰めた管又は塔 (d) ,硫酸又は活性ア

ルミナを入れた洗瓶又は塔 (e) を順次連結する(

28

)

ものとする。

(2)

燃焼炉  燃焼炉は,内径約 30mm の管状電気炉 (g) を用い,その中央部において,長さ約 150mm を

一定温度に保つことができるものとする。電流を調節して温度を加減し,高温計によって燃焼管の真

上の温度(

29

)

を測定するものとする。炉には,その両端がそれぞれ約 200mm を突き出し得る長さをも

つ内径約 20∼24mm の磁器燃焼管 (f) を挿入する。

また,その管中に挿入される磁器ボートの位置の後方に,約 50mm にわたって,白金石綿,パラジ

ウム石綿又は酸化鉄石綿を詰めるものとする。

管状電気炉の代わりに,高周波誘導加熱装置(

付図 2)を使用することができる。この装置は,外

径 42mm,内径約 37mm,長さ約 200mm の石英製縦形燃焼管と,その中央よりやや下方の外側に巻い

た高さ 40∼50mm,巻数 3∼4 回の加熱コイルと,これに高周波電流を供給する高周波発振装置からな

り,必要に応じて酸素流量計 (0∼2 000ml/min),タイムスイッチ(4∼6 分)を附属させるものとする。

この装置を使用するときの操作は,

備考によるものとする。

(3)

ガス吸収装置  燃焼炉から出たガスを吸収させるため,次の器具を記載順に順次連結(

28

)

したものをガ

ス吸収装置とする。

クロム酸飽和硫酸を入れた洗瓶 (h) (

30

)

,ガラス綿を詰めた管又は塔 (i) ,五酸化りん又は過塩素酸

マグネシウムを入れた管 (j) 及びソーダ石灰(

31

)

,ソーダ石綿又は水酸化ナトリウム(

32

)(

33

)

を入れ,そ

の後に約 20mm の厚さに五酸化りん又は過塩素酸マグネシウムを詰めた 2 個の炭酸ガス吸収管 (k,

l)

次に五酸化りん又は過塩素酸マグネシウム及びソーダ石灰,ソーダ石綿又は水酸化ナトリウムを詰め

た管 (m) 及び硫酸を入れた洗瓶 (n) を順次連結(

28

)

するものとする。

(4)

磁器ボート  磁器ボートは,あらかじめ燃焼温度で空焼きしておく。また磁器ボートには,その半分

を覆い,出し入れのじゃまにならない程度の大きさの磁器カバーを載せるとよい。


17

H 1412-1996

11.2.4

試料はかり取り量  試料は,3g をはかり取る。

11.2.5

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

  11.2.3

の装置を順次に連結し(

28

)(

34

)

,燃焼管 (f) を熱し,その管内温度を 1 200∼1 300 ℃とし,酸素

を毎分約 200ml の割合で約 20 分間通じた後,炭酸ガス吸収管 (k,l)  の質量をはかり,各々その変化

を 0.000 5g 未満になるように装置を整備保持する(

35

)

(2)

次に管内温度を 1 200∼1 300  ℃に保った燃焼管の中央部に,試料(

36

)(

37

)

を入れた磁器ボートを挿入し

て,直ちに気密に栓をする。

(3)

初めは毎分 200ml の割合で酸素を送入し,次に試料の燃焼が始まり燃焼が盛んになったときは,酸素

送入量を増して,燃焼管内の気圧をなるべく外気圧に近くする。燃焼が終われば,酸素を毎分 300∼

400ml

の割合で 10∼15 分間送り,発生した炭酸ガスは,これを酸素と共に炭酸ガス吸収管 (k,l)  に

送り,完全に吸収させる。

(4)

次に,炭酸ガス吸収管 (k) の炉に近い側から順にコックを全部密閉し,酸素の送入を止め,管 (j) と

管 (m) との連結を解く。

(5)

炭酸ガス吸収管 (k,l)  の質量をはかる(

38

)

11.2.6

計算  試料中の炭素含有率を,次の式によって算出する。

100

9

272

.

0

×

×

=

W

A

C

ここに,

C

:  試料中の炭素含有率  [% (m/m) ]

A

:  炭酸ガス吸収管 (k,l)  の増量(

39

)

 (g)

W

:  試料はかり取り量 (g)

(

27

)

クロム酸飽和硫酸が緑色になれば酸化力も喪失するから,更新しなければならない。

(

28

)

ゴム管は炭酸ガスを吸収するおそれがあるから,装置の各接続には,ガラス管を用いてその両

端を密接させ,ゴム管又はビニル管でこれを保持するようにしなければならない。

(

29

)

高温計指示温度と燃焼管内温度との差に注意して補正する必要がある。

(

30

)

硫黄含有量 0.1%以上の試料にあっては,クロム酸飽和硫酸を入れた洗瓶 (h) を 2 個連結するの

がよい。

(

31

)

炭酸ガス吸収管には,ソーダ石灰の粗粒(約 3mm)と細粒(約 1mm)とを交互に数層に詰め,

ガラス綿又は適当なものでこれを軽く押さえるのがよい。

(

32

)

炭酸ガス吸収管に水酸化ナトリウムを詰める場合は,水酸化ナトリウムを破砕し,1 000

µm(約

16

メッシュ)のふるいを通ったもの約 20g を詰め,次に少量のガラス綿を置き,更に約 5g の

五酸化りん又は過塩素酸マグネシウムを詰めて軽くたたく程度がよい。

(

33

)

水酸化ナトリウムを破砕するとき,堅い感じがするものには炭酸ガス吸収能力の悪いものが多

いから,このようなものはニッケルるつぼに入れて電気炉で約 400℃に加熱融解し,冷却後破

砕して使用するのがよい。

(

34

)

定量前に必ず気密試験を行い,気密に留意しなければならない。

(

35

)

日常作業にあっては,作業時間の初期,中期及び終期には,必ず炭素含有量既知の試料を使っ

て分析し,その日の装置その他の調子を試験しなければならない。

(

36

)

試料に油類が付着しているのを認めたときは,アルコール又はエーテルで洗浄し,乾燥した後

使用する。試料を調製するとき,あまり小さい試料や長く巻いた試料にならないように注意す

る。


18

H 1412-1996

(

37

)

試料に助燃剤として,金属銅,金属すず,鉛丹又は金属鉛を試料 1g につき 0.5∼1g 添加して用

いる。いずれの助燃剤も 1g につき,空試験の増量は 0.001g 未満でなければならない。

(

38

)

操作後に試料が完全に融解状態になったかどうかを確かめるとともに,試料が完全に酸化した

かどうかを確かめなければならない。

(

39

)

あらかじめ求めた空試験値を差し引いて補正しなければならない。

備考  高周波誘導加熱装置を使用する場合の操作は,次による。

付図 の装置を連結し(

28

)(

34

)

,燃焼管内にはるつぼを入れずに密栓し,高周波スイッチ (C)

を入れることなく,酸素を毎分 300ml の割合で,10 分間送入した後,炭酸ガス吸収管 (k,l)  の

質量をはかり,各々の質量変化を 0.000 5g 未満となるようにする(

35

)

次に試料(

37

)(

40

)

と助燃剤(

37

)

を入れたるつぼを燃焼管内に挿入して密栓し,酸素を毎分 300ml

の割合で 2 分間送入して管内の空気を置換した後,吸収管を接続する。

引き続き酸素を毎分 300ml の割合で 2 分間送入しながら高周波スイッチ (C) を入れ,試料の

燃焼が盛んになり,クロム酸飽和硫酸 (h) が逆流するおそれがあれば酸素送入量を増して,燃

焼管内の気圧をわずかに外気圧以上にする。高周波スイッチ (C) を入れてから 1∼2 分間たっ

て試料の燃焼が終わり,試料の温度が下がり始めたら,高周波切断スイッチ (I) を入れて高周

波電流を断ち,引き続き酸素を毎分 300ml の割合で 5 分間送入して炭酸ガスを酸素と共に炭酸

ガス吸収管 (k,l)  に送り,完全に吸収させる。以下,11.2.5(4)以降に従って操作し,炭素を定

量する(

38

)

(

40

)

試料はかり取り量は3g とする。

11.3

ガス容量法

11.3.1

要旨  試料を酸素気流中で強熱し,炭素を完全に酸化して炭酸ガスとし,これを酸素と共にビュレ

ットに捕集して全ガスの容積を測定し,次に炭酸ガスを吸収除去した後,残留ガスの容積を測定する。

11.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

硫酸 (1+1)  

(2)

クロム酸飽和硫酸  硫酸(比重 1.82,90%)に重クロム酸カリウムを飽和させ,上澄み液を使用する。

(3)

水酸化カリウム溶液 (330g/l)  

(4)

酸素

(5)

金属銅,金属すず,金属鉛又は鉛丹

(6)

過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l)  

(7)

塩化ナトリウム溶液 (260g/l)  

(8)

石綿

(9)

メチルレッド溶液  メチルレッド 0.200g をエチルアルコール  (

v

v

95

%) 95ml

に溶解し,水を加えて

100ml

とする。

11.3.3

装置及び器具  装置及び器具は,原則として次のものを用いる(付図 参照)。

(1)

酸素清浄装置  11.2.3(1)の酸素清浄装置に準じるものとする。ただし,付図 の流量計 (b) の代わり

に空瓶 (b) を置くものとする。

(2)

燃焼炉  11.2.3(2)の燃焼炉に準じるものとする。ただし燃焼管内には,白金石綿などの代わりに石綿

だけを詰めるものとする。

重量法の場合と同様に,管状電気炉の代わりに高周波誘導加熱装置(

付図 2)を使用することがで

きる。


19

H 1412-1996

この場合の操作は

備考による。

(3)

ガス分析装置  次のものを順次連結するものとする。

(a)

亜硫酸ガス吸収瓶 (p)    過マンガン酸カリウム溶液 (50g/l) 10ml に硫酸 (1+1) 1ml を加えて酸性と

した溶液を入れておく。

(b)

冷却管 (h)

(c)

三方コック (i)    一方は外気に向けて開けるようにしておく。

(d)

三方コック (o)

(e)

ビュレット (j)    塩化ナトリウム溶液 (260g/l)  [メチルレッド溶液を指示薬とし,溶液がようやく

赤色となるまで硫酸 (1+1)  を滴加して微酸性としたもの]を入れる。ビュレットは,全容約 350ml,

目盛部分 50ml,0.1ml 目盛刻みとする。ただし,この目盛は,16℃,101.32 kPa {760mmHg}  を標準

として刻むものとする。

(f)

水準瓶 (k)  

(g)

炭酸ガス吸収瓶 (m)    水酸化カリウム溶液 (330g/l)  を入れておく。

(h)

温度計 (l)    ビュレット内のガス温度をはかるために取り付けてある。0.1℃まで読み取れるものと

する。

(4)

磁器ボート  磁器ボートは,あらかじめ燃焼温度で空焼きしておく。また磁器ボートにはその半分を

覆い,出し入れにじゃまにならない程度の大きさの磁器カバーを載せるとよい。

11.3.4

試料はかり取り量  試料は,3g をはかり取る。

11.3.5

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

  11.3.3

の装置を連結し(

41

)

,燃焼管を熱して管内温度を 1 300∼1 350℃に上昇させ,装置の気密を確認

(

42

)

した後空試験を行い(

43

)

,三方コック (i) 及び (o) を閉じておく(

44

)

(2)

次に試料(

45

)

を入れた磁器ボートを燃焼管内の最高温部に挿入し,直ちに気密に栓をした後,酸素タン

クのコックを開いて酸素の送入量を調節しながら約 2 分間放置し,管内温度を一定にする。

(3)

その後水準瓶 (k) をビュレット (j) の球部の位置に置き,三方コック (i) 及び (o) を炉側に開き,三

方コック (i) 若しくは (o) を調節しながら,炭酸ガス及び酸素の混合ガスを亜硫酸ガス吸収瓶 (p) 

(

46

)

及び冷却管 (h) を通じてビュレット (j) に導き,ビュレット (j) の球部の約半分で試料の燃焼を

完了させる。次に水準瓶 (k) をビュレット (j) の下部目盛以下の位置に置き,約 30 秒間で混合ガス

をビュレット (j) の目盛の下部近くまで捕集した後,三方コック (i) 及び (o) を閉じ,酸素タンクの

コックを閉じて酸素の送入をやめて約 1 分間放置する。その間,燃焼管の栓を外して,磁器ボートを

取り出す(

47

)

(4)

次に水準瓶 (k) をビュレット (j) に沿って上下に動かして,ビュレット (j) と水準瓶 (k) 内の溶液の

水準を合わせてビュレット (j) の目盛を読み,混合ガスの容積とする。

なお,このときの混合ガスの温度を温度計 (l) で測定しておく(

48

)

(5)

次に三方コック (o) を炭酸ガス吸収瓶 (m) 側に開き,水準瓶 (k) をビュレット (j) を越えた位置に

上げ,ビュレット (j) の内部に溶液を満たして混合ガスを炭酸ガス吸収瓶 (m) に送り込んで,炭酸ガ

スを水酸化カリウム溶液 (330g/l)  中に吸収させる。次に水準瓶 (k) をビュレット (j) の下部目盛以下

の位置に下げて,残留ガスをビュレット (j) に戻し,三方コック (o) を閉じ,約 1 分間放置した後水

準瓶 (k) を動かして,ビュレット (j) と水準瓶 (k) 内の溶液の水準を合わせてビュレット (j) の目盛

を読み,残留ガスの容積とする。

なお,このときの残留ガスの温度を温度計 (l) で測定しておく(

48

)


20

H 1412-1996

(6)

  (5)

の操作を繰り返して,残留ガス容積に変化がなくなったことを確認した後,三方コック (i) を外

気側に開いて,水準瓶 (k) をビュレット (j) を越えた位置に上げて残留ガスを放出させ,三方コック

(i)

及び (o) を閉じておく(

49

)

11.3.6

計算  混合ガスの容積から,残留ガスの容積と空試験値(

44

)

とを差し引いて,試料による炭酸ガス

の容積とし,

付表 の補正係数  (f(

50

)(

51

)

を用いて,試料中の炭素含有率を次の式によって算出する。

100

7

502

000

.

0

×

×

×

=

f

W

A

C

ここに,

C

試料中の炭素含有率  [% (m/m) ]

A

炭酸ガスの容積 (ml)

W

試料はかり取り量 (g)

f

補正係数(

付表 1

t

b

B

f

+

×

=

2

.

273

6

893

.

2

B

気圧読み取り値に温度及び重力の補正を行って得た値 (kPa)

b

t

℃における塩化ナトリウム溶液 (260g/l)  の水蒸気圧 (kPa)

t

ビュレット内のガスの温度  (℃)

(

41

)

ゴム管は炭酸ガスを吸収するおそれがあるから,装置の各接続にはガラス管を用い,その両端

を密接させ,シリコーンゴム管又はビニル管でこれを保持するようにしなければならない。

(

42

)

定量前には必ず次のような気密試験を行い,気密に留意しなければならない。酸素タンクのコ

ックを閉じ,水準瓶 (k) をビュレット (j) の下部目盛以下の位置に置き,三方コック (i) 及び

(o)

を炉側に開く。次に酸素タンクを徐々に開いて酸素をビュレット (j) の目盛部の 10∼20ml

の位置まで捕集し,酸素タンクのコックを閉じ,しばらく放置してビュレット (j) 内の液面に

変化のないことを確かめる。もし,この際液面が下がるようなことがあれば,酸素タンクのコ

ックからビュレット (j) までの間に気密の悪いところがあることを示す。次に三方コック (o)

を炉側に,三方コック (i) を外気側に開き,水準瓶 (k) をビュレット (j) を越えた位置に上げ

て,ビュレット (j) 内の酸素を外気に放出させ,三方コック (j) 及び (o) を閉じておく。

(

43

)

空試験値は,試料に添加するのと同量の助燃剤をはかり取った磁器ボートを用いて試料の分析

操作と同様に処理し,炭酸ガスの容量を求めておく。助燃剤は金属銅,金属すず,金属鉛又は

鉛丹を試料 1g につき 0.5∼1g を添加し,混合して用いる。

いずれの助熱剤も,1g につき空試験値は,炭酸ガス量として 0.2ml 以下でなければならない。

(

44

)

日常作業にあっては,作業時間の初期,中期,終期には,必ず炭素含有量既知の標準試料を分

析して,その日の装置その他の調子を試験しなければならない。

(

45

)

試料に油類が付着しているのを認めたときは,アルコール又はエーテルで洗浄し,乾燥した後

使用する。試料を調製するとき,あまり小さい試料や長く巻いた試料にならないように注意し

なければならない。

(

46

)

この吸収瓶中の溶液に濁りを認めたときには,新しいものと取り替えなければならない。過マ

ンガン酸カリウム溶液 (50g/l)  の代わりに無水クロム酸溶液 (50g/l) 10ml を用いてもよい。この

場合に溶液が青みを帯びたなら,新しいものと取り替えなければならない。

なお,亜硫酸ガス吸収瓶 (p) を使用したときは,この吸収液中に炭酸ガスが残ることがある

から注意する必要がある。

(

47

)

取り出した磁器ボートは冷却後,試料の融解状態と酸化状態を確かめなければならない。


21

H 1412-1996

(

48

)

混合ガスの温度と残留ガスの温度とに差があってはならない。冬期においてビュレット内の溶

液及び炭酸ガス吸収瓶内の溶液の温度が低い場合は,温度差を生じないように,あらかじめ酸

素の空通しや標準試料による試験を行っておく必要がある。

(

49

)

念のためもう一度,燃焼管内のガスをビュレットに補集し分析して,炭酸ガスが残留しないこ

とを確かめる必要がある。

(

50

)

定量前には必ず気密試験を行い,気密に留意しなければならない。気密試験は,

(

42

)

に準じる。

(

51

)

試料はかり取り量は 1.5g とする。ただし,助燃剤の空試験値はいずれもその 1g につき,炭酸

ガスの容積として,0.2ml 未満であることが必要である。

備考  高周波誘導加熱装置を使用する場合の操作は,次のとおりとする。

付図 の装置を連結し(

41

)

,気密を確認した後(

50

)

空試験を行い(

44

)

,三方コック (o) を閉じ,

三方コック (j) を外気に向けて開いておく。

次に試料(

45

)

と適当な助燃剤(

52

)

を入れたるつぼを燃焼管内に挿入して密栓し,酸素開閉弁

(F)

及び流量調節弁 (E) を全開して酸素を送入し,燃焼管内の空気を追い出した後三方コック

(i)

を閉じ,高周波スイッチ (C) を入れ,10∼20 秒たってから三方コック (o) を炉側に開き,

更に三方コック (i) をわずかに炉側に開いて,混合ガスを亜硫酸ガス吸収瓶 (p) (

46

)

及び冷却管

(h)

を通して徐々にビュレット (j) に導き,1 分ぐらいたって試料の燃焼がほぼ終わってから混

合ガスを急速にビュレット (j) の目盛の下部近くまで捕集した後,三方コック (i) 及び    (o)

を閉じ,高周波切断スイッチ (I) を入れて高周波電流を断ち,酸素の送入をやめて約 1 分間放

置する。その間,燃焼管内の磁器るつぼを取り出す(

47

)

。ビュレット (j) 内の溶液の水準を合わ

せて目盛を読み,混合ガスの容積とする。

なお,このとき混合ガスの温度も測定しておく(

48

)

。以下 11.3.5 (5)  以降に従って炭酸を定量

する(

49

)(

50

)

(

52

)

助燃剤の空試験値はいずれもその1g につき,炭酸ガスの容積として0.2ml 未満であることが必

要である。

11.4

中和滴定法

11.4.1

要旨  試料を酸素気流中で強熱し,炭素を完全に酸化して炭酸ガスとして捕集し,これを酸素と共

にあらかじめ一定量の水酸化ナトリウム標準溶液を入れてある炭酸ガス吸収装置に導いて炭酸ガスを吸収

させた後,硫酸標準溶液で滴定する。

11.4.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

クロム酸飽和硫酸  硫酸(比重 1.82,90%)に重クロム酸カリウムを飽和させ,上澄み液を使用する。

(2)

ソーダ石灰又は水酸化ナトリウム

(3)

金属銅,金属すず,金属鉛又は鉛丹

(4)

酸素

(5)

過マンガン酸カリウム溶液  過マンガン酸カリウムの飽和溶液(約 50g/l)10ml に硫酸 (1+1) 1ml を

加えて酸性とする。

(6)

水酸化バリウム溶液(飽和,約 40g/l

(7)

酸化銅(粒状)

(8)

石綿(精製品)

(9)

 0.005mol/l

硫酸溶液  硫酸 0.3ml を水で 1に薄めて調製し,その力価は,無水炭酸ナトリウム  (JIS K 

8005

)

を標準として決定する(JIS K 8001 参照)


22

H 1412-1996

(10)

 0.01mol/l

水酸化ナトリウム溶液  水酸化ナトリウム 0.4g をあらかじめ酸素などを通して炭酸ガスを除

去した水に溶解し,1として調製する。空気中から炭酸ガスなどの酸性ガスが入らないように,ソー

ダ石灰又は水酸化ナトリウムを詰めた吸収管を付けて保存し,自動ビュレットを用いて取り出すよう

にする。この標準溶液の力価は,決める必要がない。

(11)

フェノールフタレイン溶液  フェノールフタレイン 0.5g をエチルアルコール  (

v

v

95

%) 100ml

に溶解す

る。

11.4.3

装置及び器具  装置及び器具は,原則として次のものを用いる(付図 参照)。

(1)

酸素清浄装置  酸素中に含まれる炭酸ガス又は有機性ガスなどを除去し,かつ酸素を清浄乾燥するこ

とを目的とするもので,粒状酸化銅を詰めた管及びこれを 800∼850  ℃に加熱する炉 (a) ,空瓶 (I)

及びクロム酸飽和硫酸を入れた洗瓶 (b) (

53

)

,ソーダ石灰又は水酸化ナトリウムを詰めた管又は塔 (c)

を順次連結するものとする(

54

)

。ただし,純良な酸素を用い,酸化銅管 (a) を使用する必要が認められ

ないときは,省いてもよい。

(2)

燃焼炉  燃焼炉は,内径約 30mm,長さ 200∼300mm の管状電気炉 (d) を用い,その中央部において,

長さ約 150mm 以上を一定温度に保つことができるものとする。電流を調節して温度を加減し,高温

計によって炉の中央部の燃焼管の真上の温度を測定するものとする(

55

)

。炉には,その両端がそれぞれ

約 200mm ずつ突き出し得る長さをもつ内径約 24mm の磁器燃焼管 (e) を挿入する。

また,管の入口には,空気中から炭酸ガスなどの酸性ガスの侵入を防ぐため,試料挿入管 (f) を備

え,また管内には磁器ボート挿入位置の後方約 50mm にわたって酸化鉄の飛散を防ぐための精製石綿

を詰め,更に管の後には,硫黄酸化物を吸収防去し,併せて一酸化炭素を酸化するために,過マンガ

ン酸カリウム溶液を入れた硫黄除去装置 (g) を連結するものとする。

(3)

捕集装置  燃焼炉から出たガスを捕集するため,次の順で連結する。三方コック (n) ,捕集ビュレッ

ト (l) 及び水準瓶 (m) を取り付ける。捕集ビュレットと水準瓶はゴム管で連結し,この中に塩化ナト

リウム溶液 (260g/l)  [メチルレッドを指示薬とし,溶液がようやく赤色となるまで硫酸 (1+1)  を滴

加して微酸性とする]を満たす。

(4)

炭酸ガス吸収装置  捕集装置から出た炭酸ガスを吸収するために,0.01mol/水酸化ナトリウム溶液の

一定量を入れた内径約 4mm,長さ 1400∼1 600mm,巻径約 80mm,巻数約 6,高さ約 80mm の蛇管状

の吸収管 (h) を主体とし,この中を混合ガスが小気泡となって通過する間に炭酸ガスは吸収され,溶

液は循環するものとする。この吸収管 (h) の後には,吸収管で吸収されずに逃げる炭酸ガスを監視す

るため,水酸化バリウム溶液約 5ml を入れた検査トラップ (i) を連結するものとする。

なお,三方コック (k) と (j) の間に,三方コック (n) ,捕集ビュレット (l) 及び水準瓶 (m) を取

り付けるものとする。

(5)

磁器ボート  磁器ボートは,なるべく高温でしかも長時間空焼きして空試験値を下げた後冷却し,ピ

ンセットで取り出して,グリースなどを塗らないデシケーター中に保存する。長時間保存したものは

空試験値が高くなることが多いから使用は避け,再度空焼きをするのがよい。また磁器ボートには,

ボートの約半分を覆い,出し入れのじゃまにならない程度の大きさの磁器カバーを載せてやるとよい。

11.4.4

試料はかり取り量  試料は炭素含有率に応じ,原則として表 に従ってはかり取る。


23

H 1412-1996

表 5

炭素含有率 %

試料はかり取り量 g

0.005

以上  0.03 未満

3

0.03

以上  0.05 未満

2

0.05

以上  0.1  未満 1

11.4.5

操作  定量操作は,次の手順によって行う。

(1)

  11.4.3

の装置を順次に連結し(

55

)(

56

)

,酸素を通じながら燃焼管を加熱して,管内温度を 1 300∼1 350℃

に上昇させた後,試料(

57

)

及び助燃剤(

58

)

をはかり取った磁器ボートを燃焼管の端部に入れ,試料挿入

管 (f) をかぶせ,気密にする。三方コック (n) を外気に向けて開き,酸素を毎分 200∼300ml の割合

で約 5 分間通じて燃焼管内の空気を完全に排除してから,

三方コック (k) を捕集ビュレット (l) 側に,

三方コック (n) を炭酸ガス吸収装置 (h) 側に開き,コック (j) を調節して酸素を少しずつ通しながら,

炭酸ガス吸収装置 (h) に 0.01mol/水酸化ナトリウム溶液 30ml を正確に取り,フェノールフタレイン

溶液 3∼4 滴を指示薬として加え,検査トラップ (i) を付け,コック (j) を閉じ,三方コック (n,h)  を

捕集ビュレット側に開いておく。

(2)

次に,挿入棒を外部から磁石を用いて操作し,磁器ボートを管内最高温部に押し入れ,挿入棒は直ち

に元に戻す。試料が燃焼し始めても管内が減圧にならないように酸素流量を調節しながら,約 2 分間

予熱する。

(3)

次に酸素流量を増加して試料を完全に燃焼させ,捕集ビュレット (l) (

59

)

の球部容積の約半分で試料の

燃焼を完了させた後,水準瓶 (m) を下げて炭酸ガスと酸素の混合ガスを捕集ビュレット (l) の最下部

近くまで捕集し,三方コック (k) を閉じ,酸素の送入を止める。

(4)

次に水準瓶 (m) を捕集ビュレット (l) の上位に置き,三方コック (n) を炭酸ガス吸収装置側に開い

てコック (j) を調節し,毎分約 40ml の割合で捕集ガスを炭酸ガス吸収装置 (h) の中に導入し,検査

トラップ (i) 中の水酸化バリウム溶液に白濁が生じないように注意しながら炭酸ガスを完全に吸収さ

せる。

(5)

次に酸素を通じながら検査トラップ (i) を除いた後,吸収管の口へビュレットの先端を挿入し,炭酸

ガス吸収装置 (h) を揺り動かしながら 0.005mol/硫酸標準溶液で滴定し,吸収装置の球部にたまって

いる溶液の色が薄いピンク色になったら滴加をやめる。

(6)

蛇管内の溶液が球部に戻り,一様なピンク色になったら次の 1 滴を加えるようにして滴定を続け,溶

液に薄いピンク色が残る点を終点とする(

60

)

(7)

空の磁器ボートを用いて,上記(1)(2)(3)及び(4)の操作に準じて空試験を行う。

11.4.6

計算  試料中の炭素含有率を,次の式によって算出する。

(

)

100

120

000

.

0

×

×

×

=

W

f

B

A

C

ここに,

C

:  試料中の炭素含有率  [% (m/m) ]

A

:  本試験における 0.005mol/硫酸標準溶液の使用量 (ml)

B

:  空試験における 0.005mol/硫酸標準溶液の使用量 (ml)

f

:  使用した硫酸標準溶液の 0.005mol/に対する力価

W

:  試料はかり取り量 (g)

(

53

)

クロム酸飽和硫酸が緑色になれば酸化力は喪失するから,更新しなければならない。

(

54

)

ゴム管は炭酸ガスを吸収するおそれがあるから,装置の各接続にはガラス管を用い,その両端

を密接させ,シリコーンゴム管又はビニル管でこれを保持するようにしなければならない。


24

H 1412-1996

(

55

)

高温計指示温度と燃焼管内温度との差に注意して補正する必要がある。

(

56

)

定量前に必ず気密試験を行い,気密に留意しなければならない。

(

57

)

試料は特に油類が付着しないことを要し,必要があればアルコール又はエーテルで十分に洗浄

し,手あかなどが付着しないよう,ピンセット又は金さじで取り扱う。

また試料は,ボール箱,紙袋などに入れておくと紙片が混入して思わぬ正誤差を与えること

があるから,清浄なガラス瓶に入れて置く。

(

58

)

金属銅,金属すず,金属鉛又は鉛丹を試料と同量ずつ添加して混合して用いる。

(

59

)

炭酸ガスの捕集を完全にするため,全容約 450ml のものを用いるほうがよい。

(

60

)

かすかにピンク色が残る状態は,0.005mol/硫酸標準溶液を追加してもしばらく続くから,少し

慣れると終点の判定に不便はない。

備考  次の電量定量法によって炭素を定量してもよい。

電量定量法  装置(

61

)

に酸素を通し,通電して安定した後,1 300∼1 350℃に加熱した燃焼管

の中央に試料 0.5g をはかり取り燃焼させる。生成した炭酸ガスを吸収液(

62

)

に吸収させ,この

炭酸を中和するのに要するアルカリを吸収液中の中性塩を電解して生成させ(

63

)

,その電量滴定

が完了したときの指定値から炭素を定量する(

64

)

(

61

)

電量滴定装置  酸素定圧装置,燃焼炉,亜硫酸ガス吸収装置,吸収セル(炭酸ガスの吸収が完

全で電解に要する電量を精密に指示するものを用いる)を組み合わせた装置によって行う。

吸収セルの電解槽は,隔膜に陽極槽には電解液を,陰極槽には,吸収液を入れておく。

(

62

)

吸収液は,過塩素酸バリウム溶液 (50g/l)  にイソプロピルアルコール (2∼3

v

/

v

%)

を加える。

(

63

)

電解液は,炭酸バリウムに過塩素酸バリウム溶液 (200g/l)  を加える。

(

64

)

試薬,装置及び器具のほか,分析についての共通事項は,この規格に定められた他の方法に準

じる。


 

25

H

 1412-

1996

付図 1  炭素定量装置(11.2  重量法,11.2.3  装置及び器具)

注  この図は各部の要領を示すもので,各器具の形状は,この規格に抵触しない限り,適宜選択することができる。


 

26

H

 1412-

1996

付図 2(その 1)  炭素定量装置(高周波誘導加熱炉の一例)

付図 2(その 2)  燃焼筒部詳細図(一例)


 

27

H

 1412-

1996

付図 3(その 1)  炭素定量装置(11.3  ガス容量法,11.3.3  装置及び器具)


28

H 1412-1996

付図 3(その 2)  炭素定量装置(容量法)詳細図


 

29

H

 1412-

1996

付図 4  微量炭素定量装置(11.4  中和滴定法,11.4.3  装置及び器具)

注  この図は各部の連結の要領を示すもので,各器具の形状は,この規格に抵触しない限り,適宜選択することができる。


30 
H 1412-1996

付表 1  炭素定量値補正係数  (f)  表[ただしこの表は,塩化ナトリウム溶液 (26 %) を用いた場合に使用する。]

ガスの

温度

補正

気圧  (B) 

kPa {mmHg}

5  6  7  8  9  10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40

ガスの

温度

補正

気圧 (B) 

kPa {mmHg}

98.658{740}

1.019 1.015 1.011 1.007 1.003 0.999 0.995 0.990

0.986 0.982 0.978 0.973 0.969 0.965

0.961

0.956

0.952

0.948

0.943

0.939

0.934

0.930

0.925

0.920

0.916

0.911

0.906

0.901

0.896 0.892 0.887 0.881 0.876 0.871 0.866 0.860

98.658{740}

98.792{741}

1.021 1.017 1.012 1.008 1.004 1.000 0.996 0.992

0.987 0.983 0.979 0.975 0.970 0.966

0.962

0.958

0.953

0.949

0.944

0.940

0.936

0.931

0.926

0.922

0.917

0.912

0.907

0.903

0.898 0.893 0.888 0.883 0.877 0.872 0.867 0.862

98.792

{741}

98.925{742}

1.022 1.018 1.014 1.010 1.006 1.001 0.997 0.993

0.989 0.985 0.980 0.976 0.972 0.968

0.963

0.959

0.955

0.950

0.946

0.941

0.937

0.932

0.928

0.923

0.918

0.914

0.909

0.904

0.899 0.894 0.889 0.884 0.879 0.873 0.868 0.863

98.925

{742}

99.058{743}

1.024 1.019 1.015 1.011 1.007 1.003 0.999 0.994

0.990 0.986 0.982 0.977 0.973 0.969

0.965

0.960

0.956

0.951

0.947

0.943

0.938

0.933

0.929

0.924

0.920

0.915

0.910

0.905

0.900 0.895 0.890 0.885 0.880 0.875 0.869 0.864

99.058

{743}

99.192{744}

1.025 1.021 1.017 1.012 1.008 1.004 1.000 0.996

0.991 0.987 0.983 0.979 0.974 0.970

0.966

0.962

0.957

0.953

0.948

0.944

0.939

0.935

0.930

0.926

0.921

0.916

0.911

0.906

0.902 0.897 0.892 0.886 0.881 0.876 0.871 0.865

99.192

{744}

99.325{745}

1.026 1.022 1.018 1.014 1.010 1.006 1.001 0.997

0.993 0.989 0.984 0.980 0.976 0.972

0.967

0.963

0.958

0.954

0.950

0.945

0.941

0.936

0.931

0.927

0.922

0.918

0.913

0.908

0.903 0.898 0.893 0.888 0.882 0.877 0.872 0.866

99.325

{745}

99.458{746}

1.028 1.023 1.019 1.015 1.011 1.007 1.003 0.998

0.994 0.990 0.986 0.981 0.977 0.973

0.969

0.964

0.960

0.955

0.951

0.946

0.942

0.937

0.933

0.928

0.923

0.919

0.914

0.909

0.904 0.899 0.894 0.889 0.884 0.878 0.873 0.868

99.458

{746}

99.592{747}

1.029 1.025 1.021 1.016 1.012 1.008 1.004 1.000

0.996 0.991 0.987 0.983 0.978 0.974

0.970

0.966

0.961

0.957

0.952

0.948

0.943

0.939

0.934

0.929

0.925

0.920

0.915

0.910

0.905 0.900 0.895 0.890 0.885 0.880 0.874 0.869

99.592

{747}

99.725{748}

1.030 1.026 1.022 1.018 1.014 1.010 1.005 1.001

0.997 0.993 0.988 0.984 0.980 0.975

0.971

0.967

0.962

0.958

0.954

0.949

0.945

0.940

0.935

0.931

0.926

0.921

0.916

0.911

0.907 0.902 0.897 0.891 0.886 0.881 0.876 0.870

99.725

{748}

99.528{749}

1.032 1.028 1.023 1.019 1.015 1.011 1.007 1.003

0.998 0.994 0.990 0.985 0.981 0.977

0.973

0.968

0.964

0.959

0.955

0.950

0.946

0.941

0.937

0.932

0.927

0.923

0.918

0.913

0.908 0.903 0.898 0.893 0.887 0.882 0.877 0.871

99.528

{749}

99.992{750}

1.033 1.029 1.025 1.021 1.016 1.012 1.008 1.004

1.000 0.995 0.991 0.987 0.982 0.978

0.974

0.969

0.965

0.961

0.956

0.952

0.947

0.943

0.938

0.933

0.928

0.924

0.919

0.914

0.909 0.904 0.899 0.894 0.889 0.883 0.878 0.873

99.992

{750}

100.12{751}

1.035 1.030 1.026 1.022 1.018 1.014 1.009 1.005

1.001 0.997 0.992 0.988 0.984 0.979

0.975

0.971

0.966

0.962

0.957

0.953

0.948

0.944

0.939

0.935

0.930

0.925

0.920

0.915

0.910 0.905 0.900 0.895 0.890 0.885 0.879 0.874

100.12

{751}

100.26{752}

1.036 1.032 1.028 1.023 1.019 1.015 1.011 1.007

1.002 0.998 0.994 0.989 0.985 0.981

0.977

0.972

0.968

0.963

0.959

0.954

0.950

0.945

0.940

0.936

0.931

0.926

0.921

0.916

0.912 0.907 0.902 0.896 0.891 0.886 0.880 0.875

100.26

{752}

100.39{753}

1.037 1.033 1.029 1.025 1.021 1.016 1.012 1.008

1.004 0.999 0.995 0.991 0.986 0.982

0.978

0.973

0.969

0.964

0.960

0.956

0.951

0.946

0.942

0.937

0.932

0.928

0.923

0.918

0.913 0.908 0.903 0.898 0.892 0.887 0.882 0.876

100.39

{753}

100.52{754}

1.039 1.035 1.030 1.026 1.022 1.018 1.014 1.009

1.005 1.001 0.996 0.992 0.988 0.983

0.979

0.975

0.970

0.966

0.961

0.957

0.952

0.948

0.943

0.938

0.934

0.929

0.924

0.919

0.914 0.909 0.904 0.899 0.893 0.888 0.883 0.878

100.52

{754}

100.66{755}

1.040 1.036 1.032 1.027 1.023 1.019 1.015 1.011

1.006 1.002 0.998 0.993 0.989 0.985

0.980

0.976

0.972

0.967

0.963

0.958

0.954

0.949

0.944

0.940

0.935

0.930

0.925

0.920

0.915 0.910 0.905 0.900 0.895 0.889 0.884 0.879

100.66

{755}

100.79{756}

1.042 1.037 1.033 1.029 1.025 1.020 1.016 1.012

1.008 1.003 0.999 0.995 0.990 0.986

0.982

0.977

0.973

0.968

0.964

0.959

0.955

0.950

0.946

0.941

0.936

0.932

0.926

0.922

0.917 0.912 0.907 0.901 0.896 0.891 0.885 0.880

100.79

{756}

100.92{757}

1.043 1.039 1.034 1.030 1.026 1.022 1.018 1.013

1.009 1.005 1.000 0.996 0.992 0.987

0.983

0.979

0.974

0.970

0.965

0.961

0.956

0.952

0.947

0.942

0.937

0.933

0.928

0.923

0.918 0.913 0.908 0.903 0.897 0.892 0.887 0.881

100.92

{757}

101.06{758}

1.044 1.040 1.036 1.032 1.027 1.023 1.019 1.015

1.010 1.006 1.002 0.997 0.993 0.989

0.984

0.980

0.976

0.971

0.967

0.962

0.958

0.953

0.948

0.943

0.939

0.934

0.929

0.924

0.919 0.914 0.909 0.904 0.898 0.893 0.888 0.882

101.06

{758}

101.19{759}

1.046 1.041 1.037 1.033 1.029 1.025 1.020 1.016

1.012 1.007 1.003 0.999 0.994 0.990

0.986

0.981

0.977

0.972

0.968

0.963

0.959

0.954

0.949

0.945

0.940

0.935

0.930

0.925

0.920 0.915 0.910 0.905 0.900 0.894 0.889 0.884

101.19

{759}

101.32{760}

1.047 1.043 1.039 1.034 1.030 1.026 1.022 1.017

1.013 1.009 1.004 1.000 0.996 0.991

0.987

0.983

0.978

0.974

0.969

0.965

0.960

0.955

0.951

0.946

0.941

0.937

0.932

0.927

0.922 0.917 0.912 0.906 0.901 0.896 0.890 0.885

101.32

{760}

101.46{761}

1.049 1.044 1.040 1.036 1.031 1.027 1.023 1.019

1.014 1.010 1.006 1.001 0.997 0.993

0.988

0.984

0.979

0.975

0.970

0.966

0.961

0.957

0.952

0.947

0.943

0.938

0.933

0.928

0.923 0.918 0.913 0.908 0.902 0.897 0.892 0.886

101.46

{761}

101.59{762}

1.050 1.046 1.041 1.037 1.033 1.029 1.024 1.020

1.016 1.011 1.007 1.003 0.998 0.994

0.990

0.985

0.981

0.976

0.972

0.967

0.963

0.958

0.953

0.949

0.944

0.939

0.934

0.929

0.924 0.919 0.914 0.909 0.903 0.898 0.893 0.887

101.59

{762}

101.72{763}

1.051 1.047 1.043 1.038 1.034 1.030 1.026 1.021

1.017 1.013 1.008 1.004 1.000 0.995

0.991

0.987

0.982

0.978

0.973

0.969

0.964

0.959

0.955

0.950

0.945

0.940

0.935

0.930

0.925 0.920 0.915 0.910 0.905 0.899 0.894 0.889

101.72

{763}

101.86{764}

1.053 1.048 1.044 1.040 1.036 1.031 1.027 1.023

1.018 1.014 1.010 1.005 1.001 0.997

0.992

0.988

0.983

0.979

0.974

0.970

0.965

0.961

0.956

0.951

0.946

0.942

0.937

0.932

0.927 0.922 0.917 0.911 0.906 0.901 0.895 0.890

101.86

{764}

101.99{765}

1.054 1.050 1.045 1.041 1.037 1.033 1.028 1.024

1.020 1.015 1.011 1.007 1.002 0.998

0.994

0.989

0.985

0.980

0.976

0.971

0.967

0.962

0.957

0.952

0.948

0.943

0.938

0.933

0.928 0.923 0.918 0.913 0.907 0.902 0.897 0.891

101.99

{765}

102.12{766}

1.055 1.051 1.047 1.043 1.038 1.034 1.030 1.026

1.021 1.017 1.012 1.008 1.004 0.999

0.995

0.991

0.986

0.981

0.977

0.972

0.968

0.963

0.958

0.954

0.949

0.944

0.939

0.934

0.929 0.924 0.919 0.914 0.908 0.903 0.898 0.892

102.12

{766}

102.26{767}

1.057 1.053 1.048 1.044 1.040 1.035 1.031 1.027

1.022 1.018 1.014 1.009 1.005 1.001

0.996

0.992

0.987

0.983

0.978

0.974

0.969

0.965

0.960

0.955

0.950

0.946

0.940

0.935

0.930 0.925 0.920 0.915 0.910 0.904 0.899 0.894

102.26

{767}

102.39{768}

1.058 1.054 1.050 1.045 1.041 1.037 1.033 1.028

1.024 1.019 1.015 1.011 1.006 1.002

0.998

0.993

0.989

0.984

0.980

0.975

0.970

0.966

0.961

0.956

0.951

0.947

0.942

0.937

0.932 0.927 0.922 0.916 0.911 0.906 0.900 0.895

102.39

{768}

102.52{769}

1.060 1.055 1.051 1.047 1.042 1.038 1.034 1.030

1.025 1.021 1.016 1.012 1.008 1.003

0.999

0.995

0.990

0.985

0.981

0.976

0.972

0.967

0.962

0.958

0.953

0.948

0.943

0.938

0.933 0.928 0.923 0.918 0.912 0.907 0.901 0.896

102.52

{769}

102.66{770}

1.061 1.057 1.052 1.048 1.044 1.040 1.035 1.031

1.027 1.022 1.018 1.013 1.009 1.005

1.001

0.996

0.991

0.987

0.982

0.978

0.973

0.968

0.964

0.959

0.954

0.949

0.944

0.939

0.934 0.929 0.924 0.919 0.913 0.908 0.903 0.897

102.66

{770}

102.79{771}

1.062 1.058 1.054 1.049 1.045 1.041 1.037 1.032

1.028 1.023 1.019 1.015 1.010 1.006

1.002

0.997

0.993

0.988

0.984

0.979

0.974

0.970

0.965

0.960

0.955

0.951

0.945

0.940

0.936 0.930 0.925 0.920 0.915 0.909 0.904 0.898

102.79

{771}

102.92{772}

1.064 1.059 1.055 1.051 1.047 1.042 1.038 1.034

1.029 1.025 1.020 1.016 1.012 1.007

1.003

0.998

0.994

0.989

0.985

0.980

0.976

0.971

0.966

0.961

0.957

0.952

0.947

0.942

0.937 0.932 0.927 0.921 0.916 0.911 0.905 0.900

102.92

{772}

103.06{773}

1.065 1.061 1.056 1.052 1.048 1.044 1.039 1.035

1.031 1.026 1.022 1.017 1.013 1.009

1.004

1.000

0.995

0.991

0.986

0.982

0.977

0.972

0.967

0.963

0.958

0.953

0.948

0.943

0.938 0.933 0.928 0.923 0.917 0.912 0.906 0.901

103.06

{773}

103.19{774}

1.067 1.062 1.058 1.054 1.049 1.045 1.041 1.036

1.032 1.028 1.023 1.019 1.014 1.010

1.006

1.001

0.996

0.992

0.987

0.983

0.978

0.973

0.969

0.964

0.959

0.954

0.949

0.944

0.939 0.934 0.929 0.924 0.918 0.913 0.908 0.902

103.19

{774}


31

H 1412-1996

備考1.  表中の気圧は,水銀気圧計の読取値に温度及び重力補正を行った値である。なお,補正気圧の単位及び数値で  {  }  を付けて表したものは従来単位によるものであって,参考として併記したものである。

温度及び重力の補正は,例えば次の式によって行う。

B

B'(1−0.000 163t−0.002 6cos2

ψ

−0.000 000 2H)

ここに,B:補正した気圧の値 (kPa)

t

:気圧計に付いている温度計の読み  (℃)

B'

:気圧計の読み (kPa)

ψ

:気圧計のある場所の緯度  (°)

H

:海面からの高さ (m)

分析者は,あらかじめ B'(0.000 163t+0.002 6cos2

ψ

−0.000 000 2H)の値を各種の気圧・温度について求めて表にしておけば,使用に便利である。ただし高さの項は,微少であるから省いてもよい。

2.

この表の使用例  試料のはかり取り量を 1g とすれば 
1mlCO

2

=0.050 27 %C

例えばビュレットの読取値=14.3ml,ガスの温度=29  ℃,気圧計に付いている温度計の読み  (t)  =25℃,気圧計の読み  (B')  =101.724 6kPa 
であった場合は,東京では気圧の温度及び重力補正値は−0.533 2kPa となるから,補正した気圧の値  (B)  =101.724 6−0.533 2=101.191 4

したがって,補正気圧 101.191 4kPa,ガスの温度 29  ℃のときの補正係数は

付表 から 0.940 であるから,求める炭素量 (%) は次のようになる。

( )

%

676

.

0

1

940

.

0

27

050

.

0

3

.

14

=

×

×


32

H 1412-1996

非鉄金属部会  電熱材及び抵抗材分析方法専門委員会  構成表(昭和 42 年 2 月 1 日改正のとき)

氏名

所属

(委員会長)

後  藤  秀  弘

東北大学

俣  野  宣  久

金属材料技術研究所

菅  谷      宏

鉄道技術研究所

服  部  只  雄

古河電気工業株式会社

森  田  義  男

三菱電機株式会社

山  田  栄  一

東京芝浦電気株式会社

従  野  睦  秀

赤羽冶金株式会社

菅  井  三  郎

王子合金株式会社

渡  部  武  利

細川製線株式会社

大  森  茂  生

株式会社東京ワイヤー製作所

角      健  蔵

東海高熱工業株式会社

杉  本  正  勝

日本金属工業株式会社

中  田  重  徳

古河特殊金属工業株式会社

野  崎  松  郎

日立熱器具株式会社

望  月  平  一

日本冶金工業株式会社

(事務局)

石  井  清  次

工業技術院標準部材料規格課

種  橋  誠  治

工業技術院標準部材料規格課

(事務局)

廣  瀬  浩  二

工業技術院標準部材料規格課(平成 8 年 3 月 1 日改正のとき)

斎  藤      充

工業技術院標準部材料規格課(平成 8 年 3 月 1 日改正のとき)