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H 1368

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本アルミニウム協会(JAA)/財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


H 1368

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目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  一般事項

1

4.

  定量方法

1

5.

  ローダミン 抽出吸光光度法 

1

5.1

  要旨

1

5.2

  試薬

1

5.3

  試料はかりとり量

2

5.4

  操作

2

5.5

  空試験

2

5.6

  検量線の作成 

2

5.7

  計算

2

 


日本工業規格

JIS

 H

1368

:2005

アルミニウム及びアルミニウム合金中の

ガリウム定量方法

Method for determination of gallium in aluminium and aluminium alloys

1. 

適用範囲  この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金中のガリウム定量方法について規定する。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 1351

  アルミニウム及びアルミニウム合金の分析方法通則

JIS K 0115

  吸光光度分析通則

JIS P 3801

  ろ紙(化学分析用)

3. 

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1351 及び JIS K 0115 による。

4. 

定量方法  ガリウムの定量方法は,ローダミン B 抽出吸光光度法による。この方法は,ガリウム含有

率 0.001 0  %  (質量分率)  以上 0.10  %  (質量分率)  以下の試料に適用する。

5. 

ローダミン 抽出吸光光度法

5.1 

要旨  試料を塩酸で分解し,塩酸濃度を調節した後,塩化チタン(Ⅲ)で鉄(Ⅲ)などを還元する。次に,

ローダミン B を加え,生成したローダミン B ガリウム錯体を 4-メチル-2-ペンタノンとベンゼンとの混合

溶媒で抽出し,光度計を用いてその吸光度を測定する。

5.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸

b)

塩酸(11)

c)

過酸化水素(19)

d) 

塩化チタン()溶液(200 g/L)

e)

ローダミン 溶液  ローダミン B 0.5 g を塩酸(1+1)に溶解し,塩酸(1+1)で液量を 100 mL とする。

f)

混合溶媒  4-メチル-2-ペンタノンとベンゼンを 1:6 の体積割合で混合する。

g)

標準ガリウム溶液(Ga,5 µg/mL)  三酸化二ガリウム[99.9  %(質量分率)  以上]0.134 g をはかりとって

ビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(1+1)20 mL を加え,加熱して分解する。常温まで

冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の

全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて,原液(Ga,100 µg/mL)とする。この原液を

使用の都度,全量ピペットで 25 mL を 500 mL の全量フラスコにとり,塩酸(1+1)9 mL を加え,水で

標線まで薄めて,標準ガリウム溶液とする。


2

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5.3 

試料はかりとり量  試料はかりとり量は,0.50 g とし,1 mg のけたまではかる。

5.4 

操作

5.4.1 

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかりとって,ビーカー(200 mL)に移し入れる。

b)

時計皿で覆い,塩酸(1+1) 15 mL を加えて,加熱して分解する(

1

)(

2

)

c) 

常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を 100

mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

d)

この溶液を

表 に従って分液漏斗(50 mL)に分取し,塩酸 10 mL 及び水を加えて液量を約 20 mL とす

る。

(

1

未溶解の銅などを認めた場合は,過酸化水素(1+9)を加えて溶解し,更に数分間煮沸して過剰の

過酸化水素を分解する。

(

2

けい酸などの沈殿が析出した場合には,

溶液を JIS P 3801 に規定するろ紙(5 種 A)でろ過した後,

ろ紙と沈殿を水で洗浄し,ろ紙と洗液とを合わせる。沈殿は捨てる。

  1  分取量

試料中のガリウム含有率

%  (質量分率)

分取量

mL

0.001

以上    0.030  未満 10.0

0.030

以上    0.1    以下

3.0

5.4.2

錯体の抽出分離  錯体の抽出分離は,次の手順による。

a)  5.4.1 d)

で得た溶液に,塩化チタン(Ⅲ)溶液 1 mL を加えて振り混ぜ,約 10 分間放置する。

b)

ローダミン B 溶液[5.2 e)]1 mL と混合溶媒[5.2 f)]25 mL とを加えて 1 分間激しく振り混ぜる。

c)

静置して二相に分離した後,水相(下層)は捨て,有機相(上層)を漏斗の脚の先端に詰めた乾燥ろ

紙の小片(

3

)

を通して混入している水分を除く。

(

3

)

ろ紙の代わりに,少量の脱脂綿を用いてもよい。

5.4.3 

吸光度の測定  5.4.2c)で得た有機相の一部を,光度計の吸収セル(10 mm)に取り,混合溶媒[5.2 f)]

を対照液として波長 563 nm 付近の吸光度を測定する。

5.5 

空試験  ビーカー(200 mL)に塩酸(1+1)15 mL  をとり,時計皿で覆い,試料分解に要した時間

と同じ程度の時間穏やかに加熱する。以下,5.4.1c)∼5.4.3 の手順に従って,試料と同じ操作を試料と並行

して行う。

5.6 

検量線の作成  数個の分液漏斗(50 mL)に標準ガリウム溶液 0∼3.0 mL(ガリウムとして 0∼15 µg)

を段階的に取り,塩酸 10 mL と水とを加えて液量を約 20 mL とする。塩化チタン(Ⅲ)溶液 1 mL を加えて

振り混ぜ,約 10 分間放置する。以下,5.4.2 b)∼5.4.3 の手順に従って試料溶液と並行して操作し,得た吸

光度とガリウム量との関係線を作成し,この関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.7 

計算  5.4.3 及び 5.5 で得た吸光度と 5.5 で作成した検量線とからガリウム量を求め,試料中のガリウ

ム含有率を,次の式によって算出する。

100

100

×

×

=

B

m

A

Ga


3

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ここに,

Ga

試料中のガリウム含有率[%  (質量分率)]

A

試料中のガリウム検出量 (g)

試料はかりとり量 (g)

試料溶液の分取量 (mL)