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H 1367

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本アルミニウム協会(JAA)/財団

法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。


H 1367

:2005

(2)

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  一般事項

1

4.

  定量方法の区分 

1

5.

  アセチルアセトン抽出原子吸光法

2

5.1

  要旨

2

5.2

  試薬

2

5.3

  試料はかりとり量

2

5.4

  操作

2

5.5

  空試験

3

5.6

  検量線の作成 

3

5.7

  計算

3

6.

  ICP 発光分光法(法) 

3

6.1

  要旨

3

6.2

  試薬

3

6.3

  装置及び測定条件

3

6.4

  試料はかりとり量

4

6.5

  操作

4

6.6

  空試験

4

6.7

  検量線の作成 

4

6.8

  計算

5

6.9

  許容差

5

7.

  ICP 発光分光法(法)

5

7.1

  要旨

5

7.2

  試薬

5

7.3

  装置及び測定条件

5

7.4

  試料はかりとり量

6

7.5

  操作

6

7.6

  空試験

6

7.7

  検量線の作成 

6

7.8

  計算

6

7.9

  許容差

6

8.

  アセチルアセトン抽出分離 ICP 発光分光法

7

8.1

  要旨

7

8.2

  試薬

7


H 1367

:2005

(3)

8.3

  装置及び測定条件

7

8.4

  試料はかりとり量

8

8.5

  操作

8

8.6

  空試験

8

8.7

  検量線の作成 

8

8.8

  計算

9

8.9

  許容差

9


H 1367

:2005

(4)

白      紙


日本工業規格

JIS

 H

1367

:2005

アルミニウム及びアルミニウム合金中の

ベリリウム定量方法

Methods for determination of beryllium in aluminium and aluminium alloys

1. 

適用範囲  この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金中のベリリウム定量方法について規定す

る。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 1307

  アルミニウム及びアルミニウム合金の誘導結合プラズマ発光分光分析方法

JIS H 1351

  アルミニウム及びアルミニウム合金の分析方法通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS Z 8402-6

  測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第 6 部:精確さに関する値の実用的

な使い方

3. 

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1351JIS K 0116 及び JIS K 0121 による。

4. 

定量方法の区分  ベリリウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

アセチルアセトン抽出原子吸光法  この方法は,ベリリウム含有率 0.000 02  %(質量分率)  以上

    0.005 0  %(質量分率)  以下の試料に適用する。

b)  ICP

発光分光法(法)この方法は,アルミニウム含有率 99.0  %(質量分率)  以上で,ベリリウム含

有率 0.001 0  %(質量分率)  以上 0.10  %(質量分率)  以下の試料に適用する。

c)

ICP

発光分光法(法)この方法は,アルミニウム含有率 99.0  %(質量分率)  未満で,ベリリウム含

有率 0.001 0  %(質量分率)  以上 0.10  %(質量分率)  以下の試料に適用する。

d) 

アセチルアセトン抽出分離 ICP 発光分光法  この方法は,ベリリウム含有率 0.000 02  %(質量分率)  以

上 0.001 0  %(質量分率)  以下の試料に適用する。


2

H 1367

:2005

5. 

アセチルアセトン抽出原子吸光法

5.1 

要旨  試料を水酸化ナトリウムで分解し,更に塩酸と過酸化水素とを加えて完全に分解する。エチ

レンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(以下,EDTA2Na という。

)を加え,煮沸した後,アセ

チルアセトン及び酢酸ナトリウムを加える。pH を調節した後,4-メチル-2-ペンタノンでベリリウムアセチ

ルアセトン錯体を抽出し,有機相を原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,そ

の吸光度を測定する。

5.2 

試薬  試薬は,次による。

a) 

塩酸 (11)

b) 

水酸化ナトリウム溶液  水酸化ナトリウム 20 g を水 100 mL に溶解し,ポリエチレン瓶に保存し,そ

の上澄み液を使用する。

c) 

アルミニウム  アルミニウム[99.9  %(質量分率)  以上]で,ベリリウムを含有しないもの又はベリリ

ウムの含有率が低く,既知のもの。

d) 

過酸化水素

e) 

硫酸ナトリウム(無水)

f) 

酢酸ナトリウム溶液  酢酸ナトリウム三水和物 30 g を水に溶解し,水で液量を 100 mL とする。

g) EDTA2Na

溶液  エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物 100 g に水 300 mL を加え,水

酸化ナトリウム溶液[b)]を 1 mL 加えた後,約 60  ℃に加熱してかき混ぜ,更に,水酸化ナトリウム溶

液[b)]70 mL を加えて溶解し,水で液量を 500 mL とする。

h) 

アセチルアセトン溶液  アセチルアセトン 15 mL にエタノール(99.5)を加えて液量を 100 mL とする。

i) 4-

メチル-2-ペンタノン

j) 

標準ベリリウム溶液 A (Be,100 

µg/mL)  ベリリウム[99.9  %(質量分率)  以上]0.100 g をはかりとってビ

ーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸(1+1)100 mL を加え,穏やかに加熱して分解する。

常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を少量の塩酸(1+1)で洗浄し,時計皿を取り

除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準ベリリウム溶

液 A とする。

k) 

標準ベリリウム溶液 B (Be,1 µg/mL)  標準ベリリウム溶液 A[j)]から,全量ピペットで 10 mL を 1000

mL

の全量フラスコにとり,塩酸(1+1) 17 mL  を加え水で標線まで薄めて標準ベリリウム溶液 B とす

る。

5.3 

試料はかりとり量  試料はかりとり量は,ベリリウム量が 5 µg 以下になるように,0.10∼0.50 g の範

囲で 1 mg のけたまではかる。

5.4 

操作

5.4.1 

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかりとって,四ふっ化エチレン樹脂(以下,PTFE という。

)製ビーカー(200 mL)に移し入れ

る。

b) 

水酸化ナトリウム溶液  [5.2b)]25 mL を加え,PTFE 製の時計皿で覆い,加熱して分解する。

c)

塩酸(1+1)35 mL を加えて酸性とし,過酸化水素を数滴加え,加熱して試料を完全に分解した後,引

続き煮沸して過剰の過酸化水素を分解した後,室温まで冷却する。

d) EDTA2Na

溶液  [5.2g)]50 mL を加え,加熱して 2∼3 分間煮沸した後,室温まで冷却する。

e)

アセチルアセトン溶液  [5.2h)]2 mL 及び酢酸ナトリウム溶液  [5.2f)]10 mL を加え,塩酸(1+1)及び/又

は水酸化ナトリウム溶液  [5.2b))を用いて pH を 6.8∼7.0 に調節し,10 分間放置する。溶液を少量の水


3

H 1367

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を用いて分液漏斗(200 mL)に移し入れ,水で液量を 150 mL とする。

5.4.2 

錯体の抽出分離  5.4.1e)で得た溶液に 4-メチル-2-ペンタノンを全量ピペットで 10 mL 加え,約 2

分間激しく振り混ぜ,静置して二相に分離した後,水相(下層)を捨て,有機相(上層)を漏斗の脚の先

端に詰めた乾燥ろ紙の小片(

1

)

を通して,共栓付試験管(20 mL)に移し入れる(

2

)

(

1

ろ紙の代わりに少量の脱脂綿を用いてもよい。

(

2

水滴が確認されたら,硫酸ナトリウム約 1 g を加え,振り混ぜて脱水する。

5.4.3 

吸光度の測定  5.4.2 で得た有機相を,4-メチル-2-ペンタノンを用いてゼロ点を調整した原子吸光

光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 234.9 nm における吸光度を測定する。

5.5 

空試験  PTFE 製ビーカー(200 mL)に水酸化ナトリウム溶液[5.2b)]25 mL をとり,時計皿で覆い,試

料分解に要した時間と同じ程度の時間穏やかに加熱する。以下, 5.4.1c)∼5.4.3 の手順に従って,試料と

同じ操作を試料と並行して行う。

5.6 

検量線の作成  5.4.1 a)ではかりとった試料と同量のアルミニウム[5.2  c)]を数個はかりとり,数個の

PTFE

製ビーカー (200 mL)にそれぞれ移し入れ,5.4.1 の b)d)の手順に従って操作した後,標準ベリリウ

ム溶液 B [5.2k)]0∼5.0 mL(ベリリウムとして 0∼5 µg)を段階的に加える。以下,5.4.1e)5.4.3 の手順に

従って,試料と同じ操作を試料と並行して行い,得た吸光度とベリリウム量との関係線を作成し,その関

係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.7 

計算  5.4.3 及び 5.5 で得た吸光度と 5.6 で作成した検量線とからベリリウム量を求め,試料中のベリ

リウム含有率を,次の式によって算出する。

0

10

2

1

×

=

m

A

A

Be

ここに,

Be

試料中のベリリウム含有率

  [

  (

質量分率

)]

A

1

試料溶液中のベリリウム検出量

 (g)

A

2

空試験液中のベリリウム検出量

 (g)

m

試料はかりとり量

 (g)

6. ICP

発光分光法(法)

6.1 

要旨  試料を塩酸と過酸化水素とで分解した後,溶液を

ICP

発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。

6.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸 (11)

b)

ふっ化水素酸

c)

硫酸 (1+1)

d)

アルミニウム  5.2c

)

による。

e)

過酸化水素

f)

イットリウム溶液 (Y,1 mg/mL)  三酸化二イットリウム

 [99.9

(

質量分率

)

以上

] 1.270 g

をはかりと

ってビーカー

(200 mL)

に移し入れ,塩酸

(1

1) 50 mL

を加え,加熱して分解する。室温まで冷却した

後,水で液量を

1 000 mL

とする。

g)

標準ベリリウム溶液 A (Be,100 µg/mL)  5.2j

)

による。

h)

標準ベリリウム溶液 B (Be,1 µg/mL)  5.2k

)

による。

6.3 

装置及び測定条件  装置及び測定条件は,次による。


4

H 1367

:2005

a) ICP

発光分光装置  JIS H 1307 による。

b) 

分析線の選定  JIS H 1307 による。

c) 

測定条件の選定  測定条件(分析線,溶液噴霧条件,測光条件など)は,次の 1)及び 2)の再現性基準

を両方とも満足するように設定しなければならない。

1) 

定量下限域再現性基準  JIS H 1307 の定量下限域再現性基準に従って操作したときに得られる

10

個の定量値の標準偏差は,

表 の標準偏差上限値以下でなければならない。

  1  定量下限域再現性基準におけるベリリウム量及び標準偏差上限値

使用する標準ベリ
リウム溶液

標準ベリリウム

溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

ベリリウム換算含有率

質量分率  (%)

標準偏差上限値

質量分率  (%)

6.2h) 5.0

5

0.001 0.0

03

2) 

定量上限域再現性基準  JIS H 1307 の定量上限域再現性基準に従って操作したときに得られる

10

個の定量値の標準偏差は,

表 の標準偏差上限値以下でなければならない。

  2  定量上限域再現性基準におけるベリリウム量及び標準偏差上限値

使用する標準ベリ
リウム溶液

標準ベリリウム

溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

ベリリウム換算含有率

質量分率  (%)

標準偏差上限値

質量分率  (%)

6.2g) 5.0  500

0.10  0.001

6.4 

試料はかりとり量  試料はかりとり量は,JIS H 1307 による。

6.5 

操作  操作は,JIS H 1307 による。

6.6 

空試験  空試験は,JIS H 1307 による。

6.7 

検量線の作成  検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。

a)

強度法によって発光強度を測定する場合

1)

アルミニウム

[

6.2d

)]

0.50 g

ずつはかりとって,

5

個のビーカー

(200 mL)

にそれぞれ移し入れる。

2) 

時計皿で覆い,塩酸

(1+1) 15 mL

を加え,穏やかに加熱して試料を分解する。これに過酸化水素

1 mL

を加え,引き続き煮沸して試料を完全に分解するとともに過剰の過酸化水素を分解する。

3) 

常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄して,時計皿を取り除き,標準

ベリリウム溶液を

表 に従って加える

(

3

)

(

3

液量が

70 mL

を超えた場合には,穏やかに加熱して,液量が約

70 mL

になるまで濃縮する。

4)

溶液をそれぞれ

5

個の

100 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5)

溶液の発光強度を試料溶液と並行して測定し,得た発光強度とベリリウム量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

  3  標準ベリリウム溶液添加量

使用する標準ベリリウム溶液

標準ベリリウム溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

無添加

                      0

                0

6.2h)

                      5.0

                5

6.2h)

                    50.0

              50

6.2g)

                      2.0

            200

6.2g)

                      5.0

            500


5

H 1367

:2005

b)

内標準法(強度比法)によって発光強度を測定する場合  JIS H 1307 による。

6.8 

計算  計算は,JIS H 1307 による。

6.9 

許容差  許容差は,表 による。

  4  許容差

発光強度測定法

許容差

%  (質量分率)

強度法

f

2

× (0.005 5 × Be)

内標準法

f

2

× (0.005 9 × Be)

備考  Be:ベリリウム含有率 [ %  (質量分率)]

f

2

JIS Z 8402-6 に規定する許容範囲の係数  2.8

7. ICP

発光分光法(法)

7.1 

要旨  試料を塩酸と硝酸とで分解した後,

溶液を

ICP

発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

その発光強度を測定する。

7.2 

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸 (11)

b) 

硝酸 (11)

c)

ふっ化水素酸

d)

硫酸 (1+1)

e)

アルミニウム  5.2c)による。

f)

過酸化水素

g)

イットリウム溶液 (Y,1 mg/mL)  6.2f)による。

h) 

標準ベリリウム溶液 A (Be,100 µg/mL)  5.2j)による。

i)

標準ベリリウム溶液 B (Be,1 µg/mL)  5.2k)による。

7.3 

装置及び測定条件  装置及び測定条件は,次による。

a) ICP

発光分光装置  JIS H 1307 による。

b) 

分析線の選定  JIS H 1307 による。

c) 

測定条件の選定  測定条件(分析線,溶液噴霧条件,測光条件など)は,次の 1)及び 2)の再現性基準

を両方とも満足するように設定しなければならない。

1) 

定量下限域再現性基準  JIS H 1307 の定量下限域再現性基準に従って操作したときに得られる

10

個の定量値の標準偏差は,

表 の標準偏差上限値以下でなければならない。

  5  定量下限域再現性基準におけるベリリウム量及び標準偏差上限値

使用する標準ベリ
リウム溶液

標準ベリリウム

溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

ベリリウム換算含有率

質量分率  (%)

標準偏差上限値

質量分率  (%)

7.2i) 2.0  2

0.001

0.0

03

2) 

定量上限域再現性基準  JIS H 1307 の定量上限域再現性基準に従って操作したときに得られる

10

個の定量値の標準偏差は,

表 の標準偏差上限値以下でなければならない。


6

H 1367

:2005

  6  定量上限域再現性基準におけるベリリウム量及び標準偏差上限値

使用する標準ベリ
リウム溶液

標準ベリリウム

溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

ベリリウム換算含有率

質量分率  (%)

標準偏差上限値

質量分率  (%)

7.2h) 2.0  200

0.10  0.001

7.4 

試料はかりとり量  試料はかりとり量は,JIS H 1307 による。

7.5 

操作  操作は,JIS H 1307 による。

7.6 

空試験  空試験は,JIS H 1307 による。

7.7 

検量線の作成  検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。

a)

強度法によって発光強度を測定する場合

1)

アルミニウム

[

7.2e

)]

0.20 g

ずつはかりとって,

5

個のビーカー

(200 mL)

にそれぞれ移し入れる。

2) 

時計皿で覆い,塩酸

(1+1)5 mL

及び硝酸

(1+1)5 mL

を加え,穏かに加熱して試料を分解し,引き続き

加熱して窒素酸化物を追い出す。

3) 

常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄して時計皿を取り除き,標準ベ

リリウム溶液を

表 に従って加える

(

3

)

4) 

溶液をそれぞれ

5

個の

100 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5) 

溶液の発光強度を試料溶液と並行して測定し,得た発光強度とベリリウム量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

  7  標準ベリリウム溶液添加量

使用する標準ベリリウム溶液

標準ベリリウム溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

無添加

                      0

                0

7.2i)

2.0

        2

7.2i)

                    20.0

              20

7.2h)

                      1.0

            100

7.2h)

                      2.0

            200

b)

内標準法(強度比法)によって発光強度を測定する場合  JIS H 1307 による。

7.8 

計算  計算は,JIS H 1307 による。

7.9 

許容差  許容差は,表 による。

  8  許容差

発光強度測定法

許容差

%  (質量分率)

強度法

f

2

× ( 0.012 7 × Be+0.000 01 )

内標準法

f

2

× ( 0.016 5 × Be )

備考  Be:ベリリウム含有率 [ %  (質量分率)]

f

2

JIS Z 8402-6 に規定する許容範囲の係数  2.8


7

H 1367

:2005

8. 

アセチルアセトン抽出分離 ICP 発光分光法

8.1 

要旨  試料を水酸化ナトリウムで分解し,更に塩酸と過酸化水素とを加えて完全に分解する。

EDTA2Na

を加え,煮沸した後,アセチルアセトン及び酢酸ナトリウムを加える。

pH

を調節した後,

4-

チル

-2-

ペンタノンでベリリウムアセチルアセトン錯体を抽出し,塩酸で逆抽出する。溶液を

ICP

発光分光

装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

8.2 

試薬

a) 

塩酸(1119

b) 

水酸化ナトリウム溶液  5.2b

)

による。

c) 

アルミニウム  5.2c

)

による。

d) 

過酸化水素

e) 

酢酸ナトリウム溶液  5.2f

)

による。

f) EDTA2Na

溶液  5.2g

)

による。

g) 

アセチルアセトン溶液  5.2h

)

による。

h) 4-

メチル-2-ペンタノン

i) 

標準ベリリウム溶液 ABe,100 µg/mL)  5.2j

)

による。

j) 

標準ベリリウム溶液 BBe,1 µg/mL)  5.2k

)

による。

k) 

標準ベリリウム溶液 CBe,0.1 µg/mL)  標準ベリリウム溶液

B

8.2j

)

]を使用の都度,塩酸(

1+11

で正確に

10

倍に薄めて標準ベリリウム溶液

C

とする。

8.3 

装置及び測定条件  装置及び測定条件は,次による。

a) ICP

発光分光装置  JIS H 1307 による。

b) 

分析線の選定  JIS H 1307 による。

c) 

測定条件の選定  測定条件(分析線,溶液噴霧条件,測光条件など)は,次の 1

)

及び 2

)

の再現性基準

を両方とも満足するように設定しなければならない。

1) 

定量下限域再現性基準  次の 1.1)1.6)の手順に従って操作したときに得られる

10

個の定量値の標

準偏差が,

表 の標準偏差上限値以下でなければならない。

1.1) 

アルミニウム

[

8.2c)

]

0.50 g

はかりとり,

PTFE

製ビーカー

(200 mL)

に移し入れ,以下,8.5.1 の b)

d)の手順に従って操作した後,標準ベリリウム溶液

C[

8.2k

)]

表 に従って添加する。以下,

8.5.1e

)

8.5.2 の手順に従って操作する。

1.2) 1.1)

の操作と並行して,8.7 a),ついで 8.5.1 e)8.5.2 の手順に従って操作する。

1.3) 1.1)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ベリリウムの発光強度

を測定する。

1.4)

1.2)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ベリリウムの発光強度

を 1.3)の操作と並行して測定し,得た発光強度とベリリウム量との関係線を作成し,その関係線

を原点を通るように平行移動して検量線とする。

1.5) 1.3)

で得た発光強度と 1.4)で作成した検量線とからベリリウム量を求め,定量値(ベリリウム含有

率)を,次の式によって小数点以下第

6

位のけたまで算出する。

100

×

=

m

A

Be

ここに,

Be

ベリリウムの含有率  [%  (質量分率)]


8

H 1367

:2005

A

1

.3)

で得た発光強度と,1.4)で作成した検量線とから求

めたベリリウム量(g)

m

1.1)

ではかりとったアルミニウム  [8.2 c)]の量 (g)

1.6) 1.3)

1.5)の操作を 10 回繰り返して 10 個の定量値を求め,その標準偏差を算出する。

  9  定量下限域再現性基準における標準ベリリウム溶液添加量及び標準偏差上限値

使用する標準ベリ

リウム溶液

標準ベリリウム

溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

ベリリウム換算含有率

質量分率  (%)

標準偏差上限値

質量分率  (%)

8.2k)

1.0

0.1

0.000 02

0.000 002

2) 

定量上限域再現性基準  8.3 c) 1)の 1.1)1.6)の手順に従って操作して得られる 10 個の定量値の標準

偏差が,

表 10 の標準偏差上限値以下でなければならない。ただし,8.3 c) 1) 1.1)で添加する標準ベ

リリウム溶液の量は,

表 10 によるものとする。

 10  定量上限域再現性基準における標準ベリリウム溶液添加量及び標準偏差上限値

使用する標準ベリ
リウム溶液

標準ベリリウム

溶液添加量

mL

ベリリウム量

µg

ベリリウム換算含有率

質量分率  (%)

標準偏差上限値

質量分率  (%)

8.2j)

5.0

5

0.001 0

0.000 01

8.4 

試料はかりとり量  試料はかりとり量は,0.50 g とし,1 mg のけたまではかる。

8.5 

操作

8.5.1 

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかりとって,PTFE 製ビーカー (200 mL)に移し入れる。

b)

水酸化ナトリウム溶液  [8.2b)]25 mL を加え,PTFE 製の時計皿で覆い,加熱して分解する。

c)

塩酸(1+1)35 mL を加えて酸性とし,過酸化水素を数滴加え,加熱して試料を完全に分解し,引続き

加熱して過剰の過酸化水素を分解した後,室温まで冷却する。

d)

 EDTA2Na

溶液  [8.2f)]50 mL を加え,加熱して 2∼3 分間煮沸した後,室温まで冷却する。時計皿の下

面及びビーカーの内壁を少量の水で洗浄し,時計皿を取り除く。

e)

アセチルアセトン溶液  [8.2g)]2 mL 及び酢酸ナトリウム溶液  [8.2e)]10 mL を加え,塩酸(1+1)及び/又

は水酸化ナトリウム溶液[8.2b)]を用いて pH を 6.8∼7.0 に調節し,10 分間放置する。溶液を少量の水

で分液漏斗 (200 mL)に移し入れ,水で液量を 150 mL とする。

8.5.2 

錯体の抽出分離  8.5.1e)で得た溶液に,4-メチル-2-ペンタノンを全量ピペットで 10 mL 加え,約 2

分間激しく振り混ぜ,静置して二相に分離した後,水相(下層)を捨てる。有機相(上層)に塩酸 (1+9)

20.0 mL

を加え,5 分間激しく振り混ぜ,静置して二相に分離した後,水相(下層)を共栓付試験管(20 mL)

に移し入れる。

8.5.3 

発光強度の測定  8.5.2 で得た溶液の一部を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,8.3

で選定した測定条件によってベリリウムの発光強度を測定する。

8.6 

空試験  PTFE 製ビーカー(200 mL)に水酸化ナトリウム溶液[8.2b)]25 mL をとり,時計皿で覆い,試

料分解に要した時間と同じ程度の時間穏やかに加熱する。以下,8.5.1c)8.5.3 の手順に従って,試料と同

じ操作を試料と並行して行う。

8.7 

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。


9

H 1367

:2005

a)

アルミニウム  [8.2 c)]を 0.50 g ずつはかりとり,5 個の PTFE 製ビーカー (200 mL)に移し入れ,8.5.1

の b)d)の手順に従って操作した後,標準ベリリウム溶液 B [8.2j)]及び標準ベリリウム溶液 C [8.2k)]

の各種液量(ベリリウムとして 0∼5 µg)を段階的に加える。

b) 8.5.1e

)

8.5.3 の手順に従って,試料と同じ操作を試料と並行して行い,得た発光強度とベリリウム量

との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

8.8 

計算  8.5.3 及び 8.6 で得た発光強度と 8.7 で作成した検量線とからベリリウム量を求め,試料中のベ

リリウム含有率を,次の式によって算出する。

100

×

=

m

B

A

Be

ここに,

Be

試料中のベリリウム含有率  [%  (質量分率)]

A

試料溶液中のベリリウム検出量 (g)

B

空試験液中のベリリウム検出量 (g)

m

試料はかりとり量 (g)

8.9 

許容差  許容差は,表 11 による。

 11  許容差

発光強度測定法

許容差

%  (質量分率)

強度法

f

2

×( 0.005 0  × Be+0.000 000 39)

備考 Be:ベリリウム含有率 [ %  (質量分率 )]

f

2

JIS Z 8402-6 に規定する許容範囲の係数  2.8