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解説表2 JISと対応する国際規格との対比表 

JIS H 1340 : 1998 マグネシウム合金中のジルコニ
ウム定量方法 

ISO 1178 : 1976 マグネシウム合金−可溶性ジルコニウム定量方法−アリザリンスルホン酸吸光光度法 
ISO 2354 : 1976 マグネシウム合金−不溶性ジルコニウム定量方法−アリザリンスルホン酸吸光光度法 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由及び今後の
対策 

(1) 適用範囲 

○ マグネシウム合金中のジル

コニウム定量方法 

ISO 1178 
 
 
 
ISO 2354 

○ 

 
 
 

○ 

マグネシウム合金中の可溶性 
ジルコニウム定量方法 
 
 
マグネシウム合金中の不溶性 
ジルコニウム定量方法 

= 

 
 
 

= 

ISOは可溶性と不溶性ジル
コニウムを別規格として扱
っているが,JISは一つの規
格の中でそれぞれを規定。 

分析は,可溶性と不溶性ジル
コニウムいずれも行うので,
規格体系上一つの規格で扱
ったほうがよい。 

(2) 一般事項 

○ 共通な一般事項を分析方法

通則などを引出し規定。 

− ISOには規定なし。 

  

(3) 可溶性ジル

コニウム定
量方法 

a) 要旨 
 
 
 
 
b) 試薬 

○ 

○ 

 
 
 
 

○ 

定量範囲:0.05〜1.0% 
 
 
試料を塩酸と過酸化水素で
分解し,不溶解物をこし分け
る。ろ液にアリザリンSを加
え,生成するジルコニウム錯
体の吸光度を測定。 
標準ジルコニウム溶液の調
製方法 

ISO 1178 
 
 
ISO 1178 
 
 
 
 
ISO 1178 

○ 

 
 

○ 

 
 
 
 

○ 

定量範囲:0.1〜1.0% 
 
 
試料を塩酸で分解し,不溶解物を
除去する。塩酸溶液中で加熱時ジ
ルコニウム−アリザリンスルホ
ン酸塩錯体を生成させ吸光度を
測定。 
標準ジルコニウム溶液の調製方
法 

= 

 
 

= 

 
 
 
 

= 

 
 
 
JISは,試料分解しやすいよ
うに過酸化水素も添加。 
 
 
 
ISOは.金属ジルコニウム又
はオキシ塩化ジルコニウム
八水和物のいずれを使用し
て調製してもよいようにな
っているが,JISでは金属ジ
ルコニウムだけを採用した。 

 
 
 
 
 
 
 
 
オキシ塩化ジルコニウム八
水和物は,金属に比べて純度
がよくなく,標定の必要があ
り操作が煩雑になるため,金
属ジルコニウムを使用して
調製することでよい。 

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解説表2 JISと対応する国際規格との対比表(続き) 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由及び今後の
対策 

d) 検量線の作

成 

○ 数個の100mlの全量フラスコ

に標準ジルコニウム溶液0〜
10mlを段階的に正確に加え,
4.4.2b)〜4.4.3の操作を試料
と並行して操作。 

ISO 1178 

○ 9個の乾いたコニカルフラスコに

塩化マグネシウム溶液2mlを加
え,標準ジルコニウム溶液0〜
8.0m1を9段階に加える。 
液量が10.0mlになるように水を
加え,塩酸及びアリザリンスルホ
ン酸ナトリウム溶液を加える。沸
騰水浴中に2.5〜3.5分間保ち,常
温まで冷却した後塩酸2.0mlを各
フラスコに加え,100mlの全量フ
ラスコで定容する。 

= ISOは,検量線作成に試料と

同量のマグネシウムを添加
しているが,マグネシウム共
存の影響はなかったので,
JISでは添加しないようにし
た。また,ISOでは検量線作
成は9点取るようになってい
るが,JISは5,6点で十分と
判断した。 

(4) 不溶性ジル

コニウム定
量方法 

a) 要旨 

○ 

 
 

○ 

定量範囲:0.02〜0.3% 
 
 
試料を塩酸と過酸化水素で
分解し,不溶解物をこし分け
る。不溶解物をふっ化水素酸
と過塩素酸で溶解し,ほう酸
を加え,加熱濃縮して白煙を
発生させふっ化水素酸を三
ふっ化ほう素として揮散除
去した後,アリザリンレッド
Sを加え,生成するジルコニ
ウム錯体の吸光度を測定。 

ISO 2354 
 
 
ISO 2354 

○ 

 
 

○ 

定量範囲:0.02〜0.3% 
 
 
試料を塩酸で分解し,ろ過し,不
溶解物をふっ化水素酸の存在で
過塩素酸で溶解する。塩酸酸性溶
液中で加熱時ジルコニウム−ア
リザリンスルホン酸塩錯体を生
成させ吸光度を測定。 

≡ 

 
 

= 

 
 
 
JISは,試料分解しやすいよ
うに過酸化水素も添加 

  

  

  

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解説表2 JISと対応する国際規格との対比表(続き) 

対比項目 

 
規定項目 

(I) JISの規定内容 

(II) 国際規格番

号 

(III) 国際規格の規定内容 

(IV) JISと国際規格との相違点 

(V) JISと国際規格との一致

が困難な理由及び今後の
対策 

b) 操作 

○  

ISO 2354 

○  

= JISは,4.4.1c)で得た不溶解

物を5.4.1b)〜g)の操作を行
った後,5.4.2a)でジルコニウ
ム含有率に従って,100mlの
全量フラスコに分取する量
と塩酸 (1+1) の添加量が決
まってくる。 
ISOは,ジルコニウム含有率
0.02〜0.15%のとき,10.0ml
分取し,塩酸添加量2.5ml,
0.1〜0.3%のとき,5.0ml分取,
塩酸2.5mlであるが,JISは
本体の表2のように規定。こ
れらは量論的には一致して
いる。 

備考1. 対比項目(I)及び(III)の小欄で,“○”は該当する項目を規定している場合,“−”は規定していない場合を示す。 

2. 対比項目(IV)の小欄の記号の意味は,次による。 

“≡”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。 
“=”:JISと国際規格との技術的内容は同等である。ただし,軽微な技術上の差異がある。