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H 1333 : 1999  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによってJIS H 1333 : 1991は改正され,この規格に置き換えられる。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

H 1333 : 1999 

マグネシウム及びマグネシウム 

合金中の亜鉛定量方法 

Methods for determination of zinc in magnesium and magnesium alloys 

序文 この規格は,1981年に第1版として発行されたISO 4194, Magnesium alloys−Determination of zinc 

content−Flame atomic absorption spectrometric methodを元に,対応する部分については技術的内容を変更す

ることなく作成した日本工業規格である。この規格の4.(定量方法の区分)のうち,三つの定量方法は,

対応国際規格に規定されていない方法であるが,日本工業規格として追加している。また,1973年に第1

版として発行されたISO 1783, Magnesium alloys−Determination of zinc−Volumetric methodも対応国際規格

としてあるが,滴定の指示薬にジチゾンを使用しており変色点の判別が困難なため,これを採用しなかっ

た。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,マグネシウム及びマグネシウム合金中の亜鉛定量方法について規定する。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

ISO 1783 : 1973, Magnesium alloys−Determination of zinc−Volumetric method 

ISO 4194 : 1981, Magnesium alloys−Determination of zinc content−Flame atomic absorption 

spectrometric method 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 

JIS H 1331 マグネシウム合金分析方法の通則 

JIS K 0121 原子吸光分析通則 

3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1331及びJIS K 0121の規定による。 

4. 定量方法の区分 亜鉛の定量方法は,次のいずれかによる。 

a) イオン交換分離エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム適定法 この方法は,亜鉛含有率0.1% 

(m/m) 以上7.0% (m/m) 以下の試料に適用する。 

b) ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム滴定法 この方法は,亜鉛含有率0.4% (m/m) 以上7.0%以下の試料に

適用する。 

c) 原子吸光法(A法) この方法は,亜鉛含有率0.000 2% (m/m) 以上8.0% (m/m) 以下の試料に適用す

る。 

H 1333 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) 原子吸光法(B法) この方法は,亜鉛含有率0.1% (m/m) 以上6.0% (m/m) 以下の試料に適用する。 

5. イオン交換分離エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム滴定法 

5.1 

要旨 試料を塩酸で分解し,強塩基性イオン交換樹脂に通して亜鉛を吸着させる。次に,硝酸で亜

鉛を溶離し,溶出液に酢酸アンモニウム及びアンモニア水を加えてpHを調節する。キシレノールオレン

ジ(以下,XOという。)を指示薬として,エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム(以下,EDTA2Na

という。)標準溶液で滴定する。 

5.2 

試薬 試薬は,次による。 

a) 塩酸 

b) 塩酸 (1+5, 1+11) 

c) 硝酸 (1+13) 

d) アンモニア水 (1+1) 

e) 過酸化水素 

f) 

酢酸アンモニウム溶液 (200g/l) 

g) 0.015mol/l EDTA2Na標準溶液 エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物5.584gを水に

溶解し,水で液量を正しく1 000mlとし,ポリエチレン瓶に入れ保存する。この溶液の1mlに相当す

る亜鉛量は,次によって求める。 

亜鉛[99.99% (m/m) 以上]1.000gをはかり取り,ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,

塩酸 (1+1) 20mlを加えて分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で

洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄

める。この溶液25.0mlをビーカー (300ml) に取り,酢酸アンモニウム溶液 (200g/l) 10mlを加え,ア

ンモニア水 (1+1) を用いてpH5.3〜5.5(1)とした後,水で液量を約100mlとする。以下,5.5.4b)の操

作を行い,次の式によって0.015mol/l EDTA2Na標準溶液1mlに相当する亜鉛量を算出する。 

空試験は,亜鉛を用いないで,亜鉛を用いたときと同じ操作を行う。 

2

1

025

.0

V

V

f

=

ここに, 

f: 0.015mol/l EDTA2Na標準溶液1mlに相当する亜鉛量 (g) 

V1: 0.015mol/l EDTA2Na標準溶液使用量 (ml) 

V2: 空試験における0.015mol/l EDTA2Na標準溶液使用量 (ml) 

h) XO溶液 キシレノールオレンジ0.1gをエタノール (95) 50mlに溶解し,水で100mlにする。 

注(1) pH計を用いる。 

5.3 

器具 器具は,次による。陰イオン交換カラムコック付きガラス管の底部に約5mmの厚さにガラス

ウールを詰め,水を満たしておく。あらかじめ水で膨潤させた強塩基性陰イオン交換樹脂(粒度0.18〜

0.25mm)をカラム中に高さが約5cmになるように,気泡の入らないように注意しながら,水とともに流

し入れる。樹脂が沈降した後,その上部に約5mmの厚さにガラスウールを詰める。陰イオン交換カラム

の例を図1に示す。 

background image

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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図1 陰イオン交換カラムの例 

5.4 

試料はかり取り量 試料はかり取り量は,亜鉛含有率に応じ,表1に従って1mgのけたまではかる。 

表1 試料はかり取り量 

試料中の亜鉛含有率 

% (m/m) 

試料はかり取り量 

0.1以上2.0未満 

1.00 

2.0以上7.0以下 

0.30 

5.5 

操作 

5.5.1 

準備操作 陰イオン交換カラム(5.3)に塩酸 (1+11) 40ml,硝酸 (1+13) 60ml及び塩酸 (1+5) 20ml

を順次,毎分2mlの流量で通す。 

5.5.2 

試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。 

a) 試料をはかり取って,ビーカー (200ml) に移し入れる。 

b) 水約15mlを加え,時計皿で覆い,塩酸13mlを少量ずつ加えて分解する。反応が穏やかになったら過

酸化水素1mlを加え,加熱して試料を完全に分解し,加熱を続けて過剰の過酸化水素を分解する。 

c) 常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く(2)。 

d) 水を加えて液量を約50mlとする。 

注(2) 不溶解物が認められた場合には,溶液をろ紙(5種B)でろ過し,少量の温水で十分に洗浄し,

ろ液と洗液とをビーカー (200ml) に合わせる。ろ紙上の不溶解物は捨てる。 

5.5.3 

亜鉛の分離 亜鉛の分離は,次の手順によって行う。 

a) 5.5.2d)で得た溶液を5.5.1で準備操作の終わった陰イオン交換カラムに毎分2mlの流量で通し,亜鉛を

吸着させる。 

b) 塩酸 (1+11) 40mlを数回に分けて用いてビーカーの内壁を洗浄し,その都度,毎分3mlの流量でカラ

ムに通す(3)。流出液は捨てる。 

c) 硝酸 (1+13) 40mlを毎分2mlの流量でカラムに通し,亜鉛を溶離させる。溶出液はビーカー (300ml) 

に受ける。 

注(3) マグネシウム,アルミニウムが除去されるとともに,亜鉛とともに吸着された鉄,銅などを流

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出させる。 

5.5.4 

亜鉛の滴定 亜鉛の滴定は,次の手順によって行う。 

a) 5.5.3c)で得た溶出液に,酢酸アンモニウム溶液10mlを加えた後,アンモニア水 (1+1) を用いてpH5.3

〜5.5とし(1),水で液量を約100mlとする。 

b) XO溶液[5.2h)]5,6滴を指示薬として加え,0.015mol/l EDTA2Na標準溶液[5.2g)]で滴定し,溶液の色

が紅から黄色に変わった点を終点とし,0.015mol/l EDTA2Na標準溶液の使用量を求める。 

5.6 

空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。 

5.7 

計算 試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

)

(

2

1

×

×

=

m

f

V

V

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

V1: 5.5.4b)で得た0.015mol/l EDTA2Na標準溶液使用量 (ml) 

V2: 5.6で得た0.015mol/l EDTA2Na標準溶液使用量 (ml) 

f: 0.015mol/l EDTA2Na標準溶液1mlに相当する亜鉛量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

6. ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム滴定法 

6.1 

要旨 試料を塩酸で分解し,塩化アンモニウムを加え,アンモニア水で中和する。硫酸を加えた後,

ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム及びりん酸を加え,N,N'−ジフェニルベンジジンを指示薬として,ヘキ

サシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液で滴定する。 

6.2 

試薬 試薬は,次による。 

a) 塩酸 

b) 塩酸 (1+1) 

c) 硫酸 (1+4) 

d) りん酸 

e) アンモニア水 (1+1,1+49) 

f) 

塩化アンモニウム 

g) ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム 

h) ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液 (0.05mol/l)  ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム三水和物

22.00gをはかり取り,ビーカー (300ml) に移し入れ,水に溶解した後,1 000mlの全量フラスコに水

を用いて移し入れ,水で標線まで薄め,褐色瓶に保存する。この溶液1mlに相当する亜鉛量は,次に

よって求める。 

亜鉛[99.99% (m/m) 以上]5.000gをはかり取り,ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,

塩酸50mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの

内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で

標線まで薄める。この溶液をビーカー (300ml) に正確に20ml取り,水で約100mlに薄めた後,塩化

アンモニウム10gを加え,アンモニア水 (1+1) を滴加してpH4.5〜8.0(1)に調節する硫酸 (1+4) 15ml

を加え,水で約200mlに薄め,室温まで冷却する。ヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム0.05g及びりん酸

3mlを加え,次にジフェニルベンジジン溶液[6.2i)]2,3滴を指示薬として加えた後,激しくかき混ぜ

ながら,ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液でゆっくり滴定し,溶液の色が青紫から緑みの黄に

変わった点を終点としてヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液の使用量を求め,次の式によってヘ

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キサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液1mlに相当する亜鉛量を算出する。空試験は,亜鉛を用いない

で亜鉛を用いたときと同じ操作を並行して行う。 

2

1

100

.0

V

V

f

=

ここに, 

f: 0.05mol/lヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液1mlに相当

する亜鉛量 (g) 

V1: ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用量 (ml) 

V2: 空試験におけるヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用

量 (ml) 

i) 

ジフェニルベンジジン溶液 N,N'−ジフェニルベンジジン0.1gを硫酸10mlに溶解し,褐色瓶に保存

する。 

6.3 

試料はかり取り量 試料はかり取り量は,亜鉛含有率に応じ,表2に従って1mgのけたまではかる。 

表2 試料はかり取り量 

試料中の亜鉛含有率 

% (m/m) 

試料はかり取り量 

0.4以上1.5未満 

5.00 

1.5以上3.5未満 

2.00 

3.5以上7.0以下 

1.00 

6.4 

操作 

6.4.1 

試料の分解 試料の分解は,次の手順によって行う。 

a) 試料をはかり取って,ビーカー (500ml) に移し入れる。 

b) 水約25mlを加え,時計皿で覆い,塩酸を試料1.0gにつき7.5mlの割合で少量ずつ加えて分解する。

反応が穏やかになったら,さらに塩酸10ml及び過酸化水素1mlを加え,加熱して試料を完全に分解

し,加熱を続けて過剰の過酸化水素を分解する。 

c) 常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く(4)。 

注(4) 不溶解物が認められた場合には,溶液をろ紙(5種B)でろ過し,少量の温水で十分に洗浄し,

ろ液と洗液とをビーカー (500ml) に合わせる。ろ紙上の不溶解物は捨てる。 

6.4.2 

試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。 

a) 希土類及びジルコニウムを含まない試料 6.4.1c)で得た溶液に塩化アンモニウム10gを加え,アンモ

ニア水 (1+1) を滴加してpH4.5〜8.0(1)に調節した後,硫酸 (1+4) 15mlを加え,水で液量を約200ml

とし,室温まで冷却する。 

b) 希土類及び/又はジルコニウムを含む試料 6.4.1c)で得た溶液に塩化アンモニウム10gを加え,水で

液量を約200mlとする。アンモニア水 (1+1) を滴加してpHを約8.5(1)に調節し,沸騰するまで加熱

した後,熱源から降ろす。沈殿が沈降した後,ろ紙(5種A)を用いてろ過する。アンモニア水 (1+

49) で十分に洗浄した後,アンモニア水 (1+1) 20mlを数回に分けて用いて洗浄する。ろ液及び洗液

を,ビーカー (500ml) に受け,塩酸 (1+1) を滴加してpHを7.0〜7.5(1)に調節した後,硫酸 (1+4) 15ml

を加え,水で液量を約400mlとし,室温まで冷却する。 

6.4.3 

亜鉛の滴定 亜鉛の滴定は,次のいずれかによる。 

a) 希土類及びジルコニウムを含まない試料 6.4.2a)で得た溶液にヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム0.05g

及びりん酸3mlを加え,次にジフェニルベンジジン溶液[6.2i)]2,3滴を指示薬として加えた後,激し

くかき混ぜながらヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液[6.2h)]でゆっくり滴定し,溶液の色が青紫

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から緑みの黄になった点を終点として,ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液の使用量を求める。 

h) 希土類及び/又はジルコニウムを含む試料 6.4.2b)で得た溶液にヘキサシアノ鉄 (III) 酸カリウム

0.10g及びりん酸3mlを加え,次にジフェニルベンジジン溶液[6.2i]5,6滴を指示薬として加えた後,

激しくかき混ぜながらへキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液[6.2h]でゆっくり滴定し,溶液の色が

青紫から緑みの黄に変わった点を終点として,ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液の使用量を求

める。 

6.5 

空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。 

6.6 

計算 試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

)

(

2

1

×

×

=

m

f

V

V

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

V1: 6.4.3で得たヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用量 

(ml) 

V2: 6.5で得たヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液使用量 

(ml) 

f: ヘキサシアノ鉄 (II) 酸カリウム標準溶液1mlに相当する亜鉛

量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

7. 原子吸光法(A法) 

7.1 

要旨 試料を塩酸と過酸化水素とで分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレー

ム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

7.2 

試薬 試薬は,次による。 

a) 塩酸 (1+1)  

b) 過酸化水素 

c) 塩化マグネシウム溶液A (50mgMg/ml)  塩化マグネシウム六水和物210gを塩酸 (1+1) 50ml及び水

に溶解し,水で液量を500mlとする。この溶液1mlは,マグネシウム50mgを含む。 

d) 塩化マグネシウム溶液B (10mgMg/ml)  塩化マグネシウム溶液A[c)]を水で正確に5倍に薄めて塩化

マグネシウム溶液Bとする。この溶液1mlは,マグネシウム約10mgを含む。 

e) 標準亜鉛溶液A (100μgZn/ml)  亜鉛[99.99% (m/m) 以上]0.100gをはかり取ってビーカー (200ml) に

移し入れ,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 10mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した

後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準亜鉛溶液Aとする。 

f) 

標準亜鉛溶液B 標準亜鉛溶液A[e)]を使用の都度,必要量だけ水で正確に20倍に薄めて標準亜鉛溶

液Bとする。 

g) 標準亜鉛溶液C 標準亜鉛溶液A[e)]を使用の都度,必要量だけ水で正確に50倍に薄めて標準亜鉛溶

液Cとする。 

7.3 

試料はかり取り量 試料はかり取り量は,亜鉛含有率に応じ,表3に従って1mgのけたまではかる。 

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表3 試料はかり取り量 

試料中の亜鉛含有率 

% (m/m)  

試料はかり取り量 

0.0002以上0.05未満 

1.00 

0.05以上8.0以下 

0.50 

7.4 

操作 

7.4.1 

試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。 

a) 試料中の亜鉛含有率が0.000 2% (m/m) 以上0.001% (m/m) 未満の場合 

1) 試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。 

2) 水約20mlを加え,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 20mlを少量ずつ加えて分解する。反応が穏やかにな

ったら過酸化水素1mlを加え,加熱して試料を完全に分解し,加熱を続けて過剰の過酸化水素を分

解する。 

3) 常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く(5)。 

4) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。 

b) 試料中の亜鉛含有率が0.001% (m/m) 以上0.05% (m/m) 未満の場合 

1) a)の1)〜4)の手順に従って操作する。 

2) 溶液を,試料中の亜鉛含有率に応じ,表4に従って100mlの全量フラスコに分取し,水で標線まで

薄める。 

表4 分取量 

試料中の亜鉛含有率 

% (m/m)  

分取量 

ml 

0.001以上0.02未満 

20.0 

0.02以上0.05未満 

10.0 

c) 試料中の亜鉛含有率が0.05% (m/m) 以上8.0% (m/m) 以下の場合 

1) a)の1)〜3)の手順に従って操作する。 

2) 溶液を250mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(6)。 

3) 溶液を表5に従って250mlの全量フラスコに分取し,水で標線まで薄める。 

表5 分取量 

試料中の亜鉛含有率 

% (m/m)  

分取量 

ml 

0.4以上2.0未満 

50.0 

2.0以上4.0未満 

25.0 

4.0以上8.0以下 

10.0 

注(5) 不溶解物が認められた場合には,溶液をろ紙(5種B)でろ過し,少量の温水で十分に洗浄し,

ろ液と洗液とをビーカー (300ml) に合わせる。ろ紙上の不溶解物は捨てる。 

(6) 亜鉛含有率0.05% (m/m) 以上0.4% (m/m) 未満の場合には,次の3)の操作は行わない。 

7.4.2 

吸光度の測定 7.4.1のa)4),b)2),c)2)又はc)3)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整し

た原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにおける吸光度を測定する。 

7.5 

空試験 空試験は,次のいずれかの手順によって行う。 

a) 7.4.1a)によって試料溶液を調製する場合 

1) 塩酸 (1+1) 20ml及び過酸化水素1mlをビーカー (200ml) に取り,時計皿で覆い,溶液の液量が約

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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5mlになるまで加熱して濃縮する。 

2) 7.4.1a)の3)及び4)並びに7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。 

b) 7.4.1b)によって試料溶液を調製する場合 

1) a)1)の操作を行った後,7.4.1a)の3)及び4)の手順に従って操作する。 

2) 7.4.1b)2)及び7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。 

c) 7.4.1c)によって試料溶液を調製する場合 

1) a)1)の操作を行った後,7.4.1a)の3)及び4)の操作を行う。 

2) 7.4.1c)2)〜7.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。 

7.6 

検量線の作成 

7.6.1 

試料用検量線の作成 試料用検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。 

a) 7.4.1a)によって試料溶液を調製する場合 

1) 数個の100mlの全量フラスコに塩化マグネシウム溶液A[7.2c)]20mlを取り,標準亜鉛溶液C[7.2g)]0

〜5.0ml(亜鉛として0〜10μg)を段階的に加えた後,水で標線まで薄める。 

2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して試料用検量線とする。 

b) 7.4.1b)によって試料溶液を調製する場合 

1) 数個の100mlの全量フラスコにマグネシウムの量が,7.4.1b)2)で分取した試料溶液中に含まれる量

と同じになるように塩化マグネシウム溶液B[7.2d)]を取り,標準亜鉛溶液B[7.2f)]0〜10.0ml(亜鉛

として0〜50μg)を段階的に加えた後,塩酸 (1+1) 4mlを加え,水で標線まで薄める。 

2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して試料用検量線とする。 

c) 7.4.1c)によって試料溶液を調製する場合 

1) 数個の250mlの全量フラスコにマグネシウムの量が,7.4.1c)3)で分取した試料溶液中に含まれる量

と同じになるように,塩化マグネシウム溶液B[7.2d)]を取り(7),標準亜鉛溶液A[7.2e)]0〜20.0ml(亜

鉛として0〜2 000μg)を段階的に加えた後,塩酸 (1+1) 2mlを加え,水で標線まで薄める。 

2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して試料用検量線とする。 

注(7) 注(6)を適用した場合には,塩化マグネシウム溶液B[7.2d)]50mlを数個の250mlの全量フラスコ

に取る。 

7.6.2 

空試験用検量線の作成 空試験用検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。 

a) 7.4.1a)又は7.4.1b)によって試料溶液を調製する場合 数個の100mlの全量フラスコに標準亜鉛溶液

C[7.2g)]0〜5.0ml(亜鉛として0〜10μg)を段階的に取り,水で標線まで薄める。溶液の一部を,水を

用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにお

ける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を

通るように平行移動して空試験用検量線とする(8)。 

注(8) 試料溶液の吸光度と比較して,空試験の吸光度が著しく低い場合には,それぞれ7.6.1のa)2)又

はb)2)で作成した試料用検量線を用いてもよい。 

H 1333 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

b) 7.4.1c)によって試料溶液を調製する場合 数個の250mlの全量フラスコに標準亜鉛溶液C[7.2g)]0〜

5.0ml(亜鉛として0〜10μg)を段階的に取り,水で標線まで薄める。溶液の一部を,水を用いてゼロ

点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにおける吸光度

を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して空試験用検量線とする(9)。 

注(9) 試料溶液の吸光度と比較して,空試験の吸光度が著しく低い場合には,7.6.1c)2)で作成した試料

用検量線を用いてもよい。 

7.7 

計算 計算は,次のいずれかによる。 

a) 7.4.1a)によって試料溶液を調製した場合 7.4.2及び7.5a)2)で得た吸光度と7.6.1a)2)及び7.6.2a)で作成

した検量線とからそれぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

2

1

×

=

m

A

A

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

A1: 試料溶液中の亜鉛検出量 (g) 

A2: 空試験液中の亜鉛検出量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

b) 7.4.1b)によって試料溶液を調製した場合 7.4.2及び7.5b)2)で得た吸光度と7.6.1b)2)及び7.6.2a)で作成

した検量線とからそれぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

100

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

A1: 分取した試料溶液中の亜鉛検出量 (g) 

A2: 分取した空試験液中の亜鉛検出量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

B: 7.4.1b)2)で分取した試料溶液の量 (ml) 

c) 7.4.1c)によって試料溶液を調製した場合 次のいずれかによって算出する。 

1) 注(6)を適用した場合 7.4.2及び7.5c)2)で得た吸光度と7.6.1c)2)及び7.6.2b)で作成した検量線とから

それぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

2

1

×

=

m

A

A

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

A1: 試料溶液中の亜鉛検出量 (g) 

A2: 空試験液中の亜鉛検出量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

2) 注(6)を適用しなかった場合 7.4.2及び7.5c)2)で得た吸光度と7.6.1c)2)及び7.6.2b)で作成した検量線

とからそれぞれ亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

250

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

A1: 分取した試料溶液中の亜鉛検出量 (g) 

A2: 分取した空試験液中の亜鉛検出量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

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H 1333 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

B: 7.4.1c)3)で分取した試料溶液の量 (ml) 

8. 原子吸光法(B法) 

8.1 

要旨 試料を塩酸,過酸化水素及びふっ化水素酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・ア

セチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

8.2 

試薬 試薬は次による。 

a) 塩酸 

b) ふっ化水素酸 

c) マグネシウム 99.99% (m/m) 以上で,亜鉛を含まないもの。 

d) 過酸化水素 

e) 塩化マグネシウム溶液 マグネシウム [99.99% (m/m)] 1.0gを1mgのけたまではかり取り,ビーカー 

(300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,水50mlを加えた後,塩酸20mlを少量ずつ加えて分解する。反

応が穏やかになったら過酸化水素を5滴加え,5分間煮沸する。常温まで冷却した後,時計皿の下面

及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて

移し入れ,水で標線まで薄める。 

f) 

標準亜鉛原液 (1mgZn/ml)  標準亜鉛原液の作成は,次のいずれかによる。 

1) 亜鉛  [99.99% (m/m)] 1.000gを0.1mgのけたまではかり取り,ビーカー (500ml) に移し入れ,時計

皿で覆い,塩酸25mlを少量ずつ加えて分解し,さらに加熱して完全に分解する。常温まで冷却し

た後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く。溶液を1 000mlの全量

フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準亜鉛原液とする。 

2) あらかじめ1 000℃で1時間加熱した後,デシケーター中で室温まで放冷した酸化亜鉛1.260gを

0.1mgのけたまではかり取り,ビーカー (500ml) に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸25mlを加えて

溶解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,

溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準亜鉛原液とする。 

g) 標準亜鉛溶液A (50μgZn/ml)  標準亜鉛原液[f)]を使用の都度,必要量だけ水で正確に20倍に薄めて

標準亜鉛溶液Aとする。 

h) 標準亜鉛溶液B (20μgZn/ml)  標準亜鉛原液[f)]を使用の都度,必要量だけ水で正確に50倍に薄めて

標準亜鉛溶液Bとする。 

8.3 

試料はかり取り量 試料はかり取り量は,1.00gを1mgのけたまではかる。 

8.4 

操作 

8.4.1 

試験溶液の調製 試験溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。 

a) 試料中の亜鉛含有率が0.1% (m/m) 以上1.0% (m/m) 未満の場合 

1) 試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。 

2) 水約50mlを加え,時計皿で覆い,塩酸20mlを少量ずつ加えて分解する。反応が穏やかになったら

過酸化水素5滴を加え,加熱して試料を完全に分解する。ふっ化水素酸を2滴加え,加熱を続けて

5分間煮沸する。 

3) 常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄し,時計皿を取り除く(5)。 

4) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。 

5) 溶液を10.0m1分取し,500mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。 

b) 試料中の亜鉛含有率1.0% (m/m) 以上6.0% (m/m) 以下の場合 

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H 1333 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) a)の1)〜4)の手順に従って操作する。 

2) 溶液5.0mlを分取し,1 000mlの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。 

8.4.2 

吸光度の測定 8.4.1のa)5)又はb)2)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光

光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長213.9nmにおける吸光度を測定する。 

8.5 

空試験 空試験は,次のいずれかによる。 

a) 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。 

b) 試料の代わりにマグネシウム[8.2c)]0.5gを1mgのけたまではかり取り,試料と同じ操作を試料と並行

して行う。 

8.6 

検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。 

a) 8.4.1a)によって試料溶液を調製する場合 

1) 7個の100mlの全量フラスコに塩化マグネシウム溶液[8.2e)]20mlを取り,標準亜鉛溶液B[8.2h)]を表

6に従って段階的に加えた後,水で標線まで薄める。 

表6 標準亜鉛溶液Bの添加量 

標準亜鉛溶液B[8.2h)]の添加量 

ml 

亜鉛の量 

μg 

対応する試料中の亜鉛含有率 

% (m/m) 

 0 

 1.0 

 20 

 0.1 

 3.0 

 60 

 0.3 

 5.0 

100 

 0.5 

 7.0 

140 

 0.7 

 9.0 

180 

 0.9 

10.0 

200 

 1.0 

2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。 

b) 8.4.1b)によって試料溶液を調製する場合 

1) 7個の100mlの全量フラスコに塩化マグネシウム溶液[8.2e)]5mlを取り,標準亜鉛溶液A[8.2g)]を表

7に従って段階的に加えた後,水で標線まで薄める。 

表7 標準亜鉛溶液Aの添加量 

標準亜鉛溶液A[8.2g)]の添加量 

ml 

亜鉛の量 

μg 

対応する試料中の亜鉛含有率 

% (m/m)  

  0 

 1.0 

 50 

 1.0 

 2.0 

100 

 2.0 

 3.0 

150 

 3.0 

 4.0 

200 

 4.0 

 5.0 

250 

 5.0 

 6.0 

300 

 6.0 

2) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長213.9nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。 

8.7 

計算 計算は,次のいずれかによる。 

a) 8.4.1a)によって試料溶液を調製した場合 8.4.2及び8.5で得た吸光度と8.6a)2)で作成した検量線とか

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H 1333 : 1999  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ら亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

100

500

10

2

1

×

×

=

m

A

A

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

A1: 分取した試料溶液中の亜鉛検出量 (g) 

A2: 分取した空試験液中の亜鉛検出量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

b) 8.4.1b)によって,試料溶液を調製した場合 8.4.2及び8.5で得た吸光度と8.6b)2)で作成した検量線と

から亜鉛量を求め,試料中の亜鉛含有率を,次の式によって算出する。 

1000

5

2

1

×

=

m

A

A

Zn

ここに, Zn: 試料中の亜鉛含有率 [% (m/m)] 
 

A1: 分取した試料溶液中の亜鉛検出量 (g) 

A2: 分取した空試験液中の亜鉛検出量 (g) 

m: 試料はかり取り量 (g) 

JIS改正原案委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

藤 沼   弘 

東洋大学工学部 

(委 員) 

村 上 徹 朗 

工学院大学 

大河内 春 乃 

東京理科大学 

俣 野 宣 久 

川崎製線株式会社 

村 山 拓 己 

通商産業省基礎産業局非鉄金属課 

大 嶋 清 治 

工業技術院標準部 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

井 川 洋 志 

昭和電工株式会社千葉事業所 

久留須 一 彦 

古河電気工業株式会社横浜研究所分析技術センター 

水 砂 博 文 

住友電気工業株式会社研究開発部特性評価センター 

坂 本 敏 正 

株式会社神戸製鋼所アルミ・銅事業本部 

冨 田 百合男 

宇部興産株式会社建設資材事業本部 

鈴 木   通 

中央工産株式会社野田工場 

(事務局) 

井 波 隆 夫 

社団法人軽金属協会技術開発部 

(現 社団法人アルミニウム協会)