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H 1305

:2005

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本アル

ミニウム協会(JAA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS H 1305:1976 は改正され,この規格に置き換えられる。

JIS H 1305

には,次に示す附属書がある。

附属書(規定)アルミニウム及びアルミニウム合金の発光分光分析方法(大気放電発光スタンド付発

光分光分析装置による場合)


H 1305

:2005

(2) 

目  次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  一般事項

1

4.

  定量元素及び定量範囲 

1

5.

  定義

2

6.

  要旨

2

7.

  装置

2

7.1

  発光分光分析装置

2

7.2

  装置の調整 

3

7.3

  装置性能基準 

3

8.

  標準物質,検量線校正用試料及び分析試料

3

9.

  試料の調製 

4

10.

  操作

4

11.

  検量線の作成 

4

12.

  検量線の検定 

5

13.

  検量線の校正 

6

14.

  計算

7

附属書(規定)アルミニウム及びアルミニウム合金の発光分光分析方法(大気放電発光スタンド付発光分

光分析装置による場合) 

9


     

日本工業規格

JIS

 H

1305

:2005

アルミニウム及びアルミニウム合金の

発光分光分析方法

Method for optical emission spectrochemical analysis of aluminium and

aluminium alloys

1. 

適用範囲  この規格は,アルミニウム及びアルミニウム合金のアルゴン雰囲気放電発光スタンド付発

光分光分析方法について規定する。この規格は,表 の成分の定量に適用する。

なお,アルミニウム及びアルミニウム合金の大気放電発光スタンド付発光分光分析方法については,

属書による。

2. 

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 2611

  金属材料の光電測光法による発光分光分析方法通則

3. 

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS Z 2611 による。

4. 

定量元素及び定量範囲  定量元素及び定量範囲は,表 による。


2

H 1305

:2005

     

  1  定量元素及び定量範囲

単位  %(m/m)

定量元素

定量範囲

  けい素

  0.001  以上   25.0  以下

  鉄

  0.001  以上    2.5  以下

  銅

  0.001  以上    7.0  以下

  マンガン

  0.001  以上    3.0  以下

  マグネシウム

  0.001  以上   12.0  以下

  クロム

  0.001  以上    0.50  以下

  亜鉛

  0.001  以上   12.0  以下

  チタン

  0.001  以上    0.50  以下

  ニッケル

  0.001  以上    3.0  以下

  ビスマス

  0.001  以上    1.0  以下

  鉛

  0.002  以上    1.0  以下

  ジルコニウム

  0.001  以上    0.50  以下

  ガリウム

  0.002  以上    0.10  以下

  バナジウム

  0.002  以上    0.25  以下

  すず

  0.001  以上    6.0  以下

  ほう素

  0.001  以上    0.25 以下

  ベリリウム

  0.001  以上    0.10 以下

5. 

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

a) 

や金的履歴  分析試料の化学組成が同一であっても,金属組織及び析出物・介在物の形態並びに発光

強度測定値に影響を及ぼすような溶湯試料の凝固速度,熱処理・圧延・鍛造などにおける加熱温度な

どの履歴。

b) 

発光強度測定値  発光強度法の場合は,発光分光分析方法で求めた定量成分の発光強度。強度比法の

場合は,定量成分の発光強度と内標準元素(一般にアルミニウム)の発光強度との比。

c) 

含有率比法  機器分析用アルミニウム標準物質などを用いて検量線を作成する場合に,定量成分の標

準値をアルミニウム含有率に対する含有率比に補正し,補正された含有率比に対する発光強度比との

関係線を求めて検量線とし,その検量線を用いて,試料中の成分の発光強度比からその成分の補正さ

れた含有率比を求めた後,その補正を解除して成分の定量値を求める方法。

6. 

要旨  試料を切断又は切削した後,研削して平面状に仕上げ,発光分光分析装置の試料支持台に取り

付けて電極とし,対電極にタングステンを用い,両電極間に電圧を印加して放電させ,スペクトル線を分

光器によって分光し,定量成分のスペクトル線強度を測定する。

7. 

装置

7.1 

発光分光分析装置  発光分光分析装置は,JIS Z 2611 によるほか,次による。

a) 

対電極  対電極は,直径 0.5∼7 mm のタングステン棒の先端を 20∼120°の円すい状又は直径 1 mm

の平面をもたせた円すい台状に成形したものを用いる。

b) 

アルゴン  酸素,炭化水素,その他の不純物が少ない純度 99.99  %(m/m)以上のものを使用する(

1

)。

(

1

アルゴンの純度は,定量値に大きな影響を与える。すなわち,不純分の多いアルゴンの使用は,

繰り返し測定値の安定性の低下,放電不良による各成分の発光強度測定値の減少などが発生す

るので注意する。


3

H 1305

:2005

     

7.2 

装置の調整  装置の調整は,JIS Z 2611 による。ただし,分光器内圧力については,各分析装置に

最適の条件とする。

7.3 

装置性能基準  装置性能基準は,次による。

a) 7.2

によって調整した発光分光分析装置は,併行精度及び感度が適切になるように分析条件(分析線,

励起条件,測光条件など)を設定する。

b) 

併行精度は,表 に規定する相対標準偏差上限値以下とする。ただし,Al-Si 系過共晶合金試料につい

ては適用しない(

2

)。

なお,相対標準偏差とは,均質な試料,例えば機器分析用アルミニウム標準物質を 10.に従って連続

して少なくとも 6 回以上の発光強度を測定し,測定ごとに定量値を求めた後,次の式によって算出し

た値をいう。

100

×

=

χ

σ

RSD

ここに,  RSD

相対標準偏差

σ:

同一試料を繰り返し測定して得られた定量値の標準
偏差

χ : 同一試料を繰り返し測定して得られた定量値の平均

(

2

)  AC9A

,AC9B,ADC14 などの Al-Si 系過共晶合金中の Si については,均質な標準物質が入手し

にくいので,この規定を適用しないが,放電回数を増やすことなどによって現状を把握してお

くことが望ましい。

c) 

装置性能基準の調査は,期間を定めて定期的に行い,分析条件を変更した場合,装置の修理・調整な

ど装置の状態が変わる場合は,必ず行う。

  2  相対標準偏差上限値

成分含有率

%(m/m)

相対標準偏差上限値

            0.01 未満 3 
 0.01 以上    0.1 未満 2 
    0.1 以上 1

8. 

標準物質,検量線校正用試料及び分析試料  標準物質,検量線校正用試料及び分析試料は,次による。

a) 

機器分析用アルミニウム標準物質  検量線の作成及び検量線の検定に用いる標準物質で,均質で,分

析試料とや金的履歴及び化学組成とが近似しており(

3

),定量成分の標準値が国際規格,日本工業規格

などに規定された化学分析方法を用いて決定されたものとする。

なお,公的規格がない場合は,その分析場所において技術的に確認され,文書化された化学分析方

法を用いて標準値を決定する。

(

3

)

検量線作成時に,必要とする含有率範囲を満たす十分な数の標準物質が入手できない場合は,

アルミニウムと定量成分とからなる二元系合金標準物質を用いてもよい。

b) 

検量線校正用試料  検量線の確認及び校正を行うために日常用いる試料で,十分な均質性をもった試

料であれば,分析試料とや金的履歴及び試料中の化学組成の構成比が近似していなくてもよい。この

試料は,装置性能基準の判定に用いてもよい。


4

H 1305

:2005

     

c) 

分析試料  分析試料には,溶湯試料と製品試料とがある。溶湯試料は,JIS Z 2611 に従って溶湯から

採取し,分析部の直径 35∼60 mm,厚さ 5∼10 mm のものを用いる。製品試料は,アルミニウムの片,

塊などの半製品又は製品から切り出した試料で,分析部が均質で製品の代表組成をもつものでなけれ

ばならない。切り出した試料が多数の細片であったり,定量成分の偏析が大きい場合には,これを小

形溶解炉で溶解し,溶湯の場合と同様に鋳込む。ただし,溶解損失の大きい元素については,温度,

時間などについて十分注意しなければならない。

9. 

試料の調製  試料は,8. c)によって採取した試料を研削し,分析面が平滑になるように調製する。特

に溶湯試料は,試料表面の成分偏析部分は削り落とす。その他の試料は,表面の酸化部分,汚染部分を削

り落とす。研削後の試料は,分析装置の試料支持台上の穴を十分に覆い,ガス漏れが起こらない平面をも

ち,かつ,厚さ 3 mm 以上のものでなければならない(

4

)。

(

4

厚さ 3 mm 以下になると,試料の熱容量が小さくなり,発光強度の安定性及び分析値の精確さ

が低下する。このような場合は,試料の分析面の裏側に厚さ 5∼10 mm でサイズが試料とほぼ

同程度の円板又は角板を張付ける。この手法の適用可能範囲は,化学分析法を併用して確認し

ておく必要がある。

10. 

操作  操作は,次のいずれかによる。

a) 

発光強度法

1) 7.2

に従って調整した分析装置の試料支持台に,9.で調製した分析試料及び対電極[7.1 a)]を設置する。

2) 

両電極間に電圧を印加して放電させ,得た発光強度を発光強度測定値とする。

b) 

強度比法  a)の 1)の操作を行った後,両電極間に電圧を印加して放電させ,得た定量成分の発光強度

と内標準元素の発光強度との比を求め,発光強度測定値とする。

11. 

検量線の作成  検量線の作成は,次のいずれかによる。ただし,作成した検量線を用いて外挿法によ

る定量成分含有率を求めてはならない。

a) 

含有率法  分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似し,定量成分含有率範囲をほぼ等間隔に区切る

定量成分含有率をもつ 4 種類以上の機器分析用アルミニウム標準物質並びにその発光強度測定値が検

量線の上限付近及び下限付近(

5

)に発光強度測定値をもつ検量線校正用試料を用意し,10.の a)又は b)

の手順に従って分析試料と同一の条件で発光強度の測定を行い,得た機器分析用アルミニウム標準物

質の発光強度測定値と定量成分の標準値とから,式(1),式(2)又は式(3)のいずれかの関係式を求め,検

量線とする。(

6

)

2

i

1

i

a

I

a

W

 (1)

3

i

2

2

i

1

i

a

I

a

I

a

W

 (2)

1)

(n

i

n

1)

-

(n

i

2

n

i

1

i

a

I

a

I

a

I

a

W

+

・・+

 (3)

ここに,

W

i

機器分析用アルミニウム標準物質の定量


5

H 1305

:2005

     

成分 の標準値[%(m/m)

I

i

機器分析用アルミニウム標準物質の定量
成分 の発光強度測定値

a

1

a

2

a

3

,・・・,

a

n

a

(n+1)

 
定数

b) 

含有率比法(

7

)  a)の式(1)∼式(3)の W

i

を W

i

′に I

i

を I

i

′にそれぞれ置き換えて式(5),式(6)又は式(7)の

いずれかの関係式を求め,検量線とする。(

6

)

Al

i

i

W

W

W

=

 (4)

'

a

'

I

'

a

'

W

2

i

1

i

+

=

 (5)

'

a

'

I

'

a

'

I

'

a

'

W

3

i

2

2

i

1

i

+

+

=

 (6)

'

a

'

I

'

a

'

I

'

a

'

I

'

a

'

W

1)

(n

i

n

1)

(n

i

2

n

i

1

i

+

+

+

+

+

=

・・

 (7)

ここに,

Wi′: 機器分析用アルミニウム標準物質のアル

ミニウム含有率に対する定量成分 の含有
率比

W

i

機器分析用アルミニウム標準物質の定量
成分 の標準値[%(m/m)]

W

Al

機器分析用アルミニウム標準物質のアル
ミニウム含有率[%(m/m)]

I

i

′: 定量成分 の発光強度と内標準元素 Al との

発光強度の比

a

1

a

2

a

3

,・・・,

a

n

a

(n+1)

 
定数

(

5

)

下限側試料は,高純度アルミニウムを用いてもよい。

(

6

検量線は,適切な含有率範囲で分割して作成するか又は品種別に検量線を細分化して作成して

もよい。

(

7

)

含有率比法は,二元系標準物質を用いた検量線には適用しない。

12. 

検量線の検定  作成した検量線で分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似する機器分析用アルミニ

ウム標準物質を定量し(

8

),定量値と標準物質の定量成分標準値との差が,式(8)に示す対標準物質許容差以

下であることを確認する。満足しない場合は,検量線濃度範囲の分割又は品種別に検量線の細分化を検討

する(

9

)(

2

)。

72

.

0

053

.

0

C

T

×

=

 (8)

ここに,

T: 対標準物質許容差[%(m/m)]

C: 定量成分の標準値[%(m/m)]


6

H 1305

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(

8

)

二元系標準物質で作成した検量線を使う場合は,検量線を標準化した後,検定を行う。検量線

の標準化は,次のように行う。

分析試料とや金的履歴及び化学組成が近似している機器分析用アルミニウム標準物質を 10.

の手順に従って操作し,検量線から標準物質中の定量成分の未補正含有率を得る。未補正含有

率と標準物質の標準値とから,式(9)又は式(10)によって分析成分定量のための補正係数を求め

る。この補正法には,検量線の傾斜移動補正法と平行移動補正法とがあるが,あらかじめ適用

する定量成分とその含有量によっていずれの方法が高い精確さをもつかを実験によって確認し

ておく必要がある。また,この補正法の適用できる成分含有率範囲は,検量線の標準化に使用

する標準物質の標準値近傍の極めて狭い範囲に限られるため,適用含有率範囲も実験によって

求めておく必要がある。

t

m

C

C

F

0

=

 (9)

t

a

C

C

F

=

0

 (10)

ここに,

F

m

傾斜移動補正係数

C

0

標準化に使用した機器分析用アルミニウム標準物質
の定量成分の標準値[%(m/m)

C

t

検量線から求めた標準化に使用した機器分析用アル
ミニウム標準物質中の定量成分の未補正含有率[%
(m/m)

F

a

平行移動補正係数

(

9

)

分割すると検量線範囲内に適切な濃度差をもつ 4 個以上の標準物質が準備できない場合は,合

金品種ごとに最小限分割可能な検量線を作成し,注(

8

)の検量線標準化法に従う。

13. 

検量線の校正  検量線の校正は,次による。

a) 

機器分析用アルミニウム標準物質を定期的に定量し(

10

),定量値が式(8)で規定する対標準物質許容差を

満足することを確認する。満足しない場合及び次の 1)∼9)に規定するような装置変動要因が発生した

場合には,検量線を校正する。

1) 

電源電圧に急激な変動があった場合。

2) 

真空分光器を用いたとき,分光器内の真空度が劣化した場合。

3) 

集光レンズ又は保護石英板を清掃した場合。

4) 

アルゴンガスボンベのロットを変更した場合。

5) 

室内の温度及び/又は湿度が急激に変動した場合。

6) 

タングステン対電極を取り替えた場合。

7) 

スペクトル線に対する入口スリットの相対位置を調整した場合。

8) 

装置の修理調整を行った場合。

9) 

長期間分析を休止した場合。

b) 

検量線の校正操作は,次の発光強度測定値の補正によって行う。

検量線作成時からの発光強度測定値の変化を,11.で使用した検量線校正用試料を用いて,式(11)に


7

H 1305

:2005

     

よって補正する。

β

α

+

×

=

ic

i

I

I

 (11)

ここに,

c

c

iL

iH

iL

iH

I

I

I

I

=

0

0

α

c

iL

iL

I

I

×

=

α

β

0

i

: 分析試料の定量成分 の補正後発光強度測定値

ic

: 分析試料の定量成分 の未補正発光強度測定値

0

iH

I

高濃度側検量線校正用試料中の定量成分

i

の検量線

作成時の発光強度測定値

0

iL

I

低濃度側検量線校正用試料中の定量成分

i

の検量線

作成時の発光強度測定値

c

iH

I

高濃度側検量線校正用試料中の定量成分

i

の定量時

の発光強度測定値

c

iL

I

低濃度側検量線校正用試料中の定量成分

i

の定量時

の発光強度測定値

c)

検量線を校正した後には,機器分析用アルミニウム標準物質を定量し(

8

),定量値が式(8)に示す対標準

物質許容差を満足することを確認する。

d) 

校正によって c)の条件を満足しない場合は,検量線を 11.の手順に従って再作成し,12.の手順で再検

定する。

(

10

校正頻度は,装置特性,設置場所の雰囲気条件,時間当たりの分析試料数などで異なるので,

個々の装置ごとに実験的に求める。

14. 

計算  計算は,次のいずれかによる。

a) 

含有率法  10.の a)又は b)で得た発光強度測定値を,式(11)を用いて補正後強度に換算し,得た補正後

発光強度測定値と 11. a)で作成した検量線とから,式(12),式(13)又は式(14)を用いて分析試料中の定

量成分含有率を算出する(

11

)。

2

i

1

iu

a

I

a

W

+

=

  (12)

3

i

2

2

i

1

iu

a

I

a

I

a

W

+

+

=

  (13)

1)

(n

i

n

1)

(n

i

2

n

i

1

iu

a

I

a

・・

I

a

I

a

W

+

+

+

+

+

=

(14)

ここに,

iu

W

分析試料中の定量成分

i

の含有率[%(m/m)

i

I

式(11)によって求めた分析試料中の定量成分

i

補正後発光強度測定値

a

1

a

2

a

3

,・・・,

a

n

a

(n+1)

式(12)については式(1)の定数 
式(13)については式(2)の定数 
式(14)については式(3)の定数

b) 

含有率比法  10. b)で得られた発光強度測定値を,式(11)を用いて補正後発光強度測定値に換算し,得

た補正後発光強度測定値と 11. b)で作成した検量線とから式(15),式(16)又は式(17)を用いてアルミニ


8

H 1305

:2005

     

ウム含有率に対する定量成分の含有率比を求め,式(18)によって分析試料中の定量成分の含有率を算

出する。

'

a

'

I

'

a

'

W

2

i

1

ir

+

=

 (15)

'

a

'

I

'

a

'

I

'

a

'

W

3

i

2

2

i

1

ir

+

+

=

 (16)

'

a

'

I

'

a

'

I

'

a

'

I

'

a

'

W

1)

(n

i

n

1)

(n

i

2

n

i

1

ir

+

+

+

+

+

=

・・

 (17)

Al

ir

ir

W

W

W

×

=

 (18)

ここに,

W

ir

分析試料のアルミニウム含有率に対する
定量成分の含有率比

I

i

式(11)によって求めた分析試料中の定量成

i

の補正後発光強度測定値

a

1

a

2

a

3

,・・・,

a

n

a

(n+1)

式(15)については式(5)の定数 
式(16)については式(6)の定数 
式(17)については式(7)の定数

W

ir

分析試料中の定量成分

i

の含有率[%

(m/m)

W

Al

分析試料のアルミニウム含有率

[%

(m/m)

他の方法で求めたアルミニウム含有率又は式(19)によって計算した近似値を用いる。

100

100

+

å

ir

Al

W

W

 (19)

(

11

検量線の標準化を実施した場合は,10.の a)又は b)で得られた発光強度測定値と,式(12),式(13)

又は式(14)とから定量成分の未補正含有率[%(m/m)

]を求め,式(9)又は式(10)によって求め

た傾斜補正係数又は平行移動補正係数を用いて式(20)又は式(21)によって傾斜移動補正又は平

行移動補正を行い,試料中の定量成分含有率[%(m/m)

]を求める。

m

n

cm

F

C

C

×

=

 (20)

a

n

ca

F

C

C

+

=

 (21)

ここに,

cm

C

ca

C

分析試料中の定量成分

i

の含有率[%(m/m)

n

C

分析試料中の定量成分

i

の未補正含有率[%

(m/m)

m

: 傾斜移動補正係数

a

: 平行移動補正係数


9

H 1305

:2005

     

附属書(規定)アルミニウム及びアルミニウム合金の発光分光分析方法

(大気放電発光スタンド付発光分光分析装置による場合)

1. 

適用範囲  この附属書は,アルミニウム及びアルミニウム合金の大気放電発光スタンド付発光分光分

析方法について規定する。この附属書は,附属書表 の成分の定量に適用する。

2. 

引用規格  引用規格は,本体の 2.による。

3. 

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS Z 2611 の規定による。

4. 

定量元素及び定量範囲  定量元素及び定量範囲は,附属書表 による。

附属書表  1  定量元素及び定量範囲

単位  %(m/m)

      定量元素

          定量範囲

  けい素

  0.001  以上   13.0  以下

  鉄

  0.001  以上    3.0  以下

  銅

  0.001  以上    5.0  以下

  マンガン

  0.001  以上    2.0  以下

  マグネシウム

  0.01  以上   11.0  以下

  クロム

  0.01  以上    0.5  以下

  亜鉛

  0.01  以上    6.1  以下

  チタン

  0.001  以上    0.2  以下

  ニッケル

  0.01  以上    2.5  以下

  鉛

  0.01  以上    1.0  以下

  バナジウム

  0.001  以上    0.05  以下

  すず

  0.01  以上   13.0  以下

5. 

定義  この附属書で用いる主な用語の定義は,本体の 5.による。

6. 

要旨  試料を切断又は切削した後,研削して平面状に仕上げ,発光分光分析装置の試料支持台に取り

付けて電極とし,対電極に炭素電極を用い,両電極間に電圧を印加して放電させ,スペクトル線を分光器

によって分光し,定量成分のスペクトル線強度を測定する。

7. 

装置

7.1 

発光分光分析装置  発光分光分析装置は,JIS Z 2611 によるほか,次による。

a) 

対電極  対電極は,直径 4∼8 mm,長さ 30∼100 mm の高純度黒鉛棒を,電極成形機などによって,

20∼120°の円すい状又は直径 1 mm の平面をもたせた円すい台状に成形したものを用いる。高純度黒

鉛棒は,製造所が異なる場合又は均質でない場合,積分時間などに影響することがあるので注意しな

ければならない。


10

H 1305

:2005

     

7.2 

装置の調整  装置の調整は,JIS Z 2611 による。

7.3 

装置性能基準  装置性能基準は,次による。

a)  7.2

によって調整した発光分光分析装置は,併行精度及び感度が適切になるように分析条件(分析線,

励起条件,測光条件など)を設定する。

b)

併行精度は,附属書表 に規定する相対標準偏差上限値以下とする。ただし,Al-Si 系過共晶合金試料

については適用しない(

1

)。

なお,相対標準偏差の算出は,本体の 7.3 b)による。

c)

装置性能基準の調査は,期間を定めて定期的に行い,分析条件を変更した場合又は装置の修理調整な

ど装置の状態が変わる場合は,必ず行う。

附属書表  2  相対標準偏差上限値

成分含有率

%(m/m)

相対標準偏差上限値

                        0.01 未満                 11 
 0.01 以上      0.1  未満

                  5

 0.1 以上      1    未満                    3 
 1   以上

                  2

(

1

) AC9A

,AC9B,ADC14 などの Al-Si 系過共晶合金中の Si については,均質な標準物質が入手し

にくいので,この規定を適用しないが,放電回数を増やすことなどによって現状を把握してお

くことが望ましい。

8. 

標準物質,検量線校正用試料及び分析試料  標準物質,検量線校正用試料及び分析試料は,本体の 8.

による。

9. 

試料の調製  試料は,本体の 8. c)によって採取した試料を研削し,分析面が平滑になるように調製す

る。特に溶湯試料については,試料表面の成分偏析部は削り落とす。その他の試料は,表面の酸化部分,

汚染部分を削り落とす。研削後の試料は,厚さ 3 mm 以上のものでなければならない(

2

)。

(

2

厚さ 3 mm 以下になると,試料の熱容量が小さくなり,発光強度の安定性及び分析値の精確さ

が低下する。このような場合は,試料の分析面の裏側に厚さ 5∼10 mm でサイズが試料とほぼ

同程度の円板又は角板を張付ける。この手法の適用可能範囲は,化学分析法を併用で確認して

おく必要がある。

10. 

操作  操作は,本体の 10.による。

11. 

検量線の作成  検量線の作成は,本体の 11.による。

12. 

検量線の検定  検量線の検定は,本体の 12.による。

13. 

検量線の校正  検量線の校正は,次による。

a) 

機器分析用アルミニウム標準物質を定期的に定量し(

3

),定量値が本体の式(8)で規定する対標準物質許

容差を満足することを確認する。満足しない場合及び次の 1)∼6)に規定するような装置変動要因が発

生した場合には,検量線を校正する。


11

H 1305

:2005

     

1) 

電源電圧に急激な変動があった場合。

2) 

集光レンズ又は保護石英板を清掃した場合。

3) 

室内の温度及び/又は,湿度が急激に変動した場合。

4) 

スペクトル線に対する入口スリットの相対位置を調整した場合。

5) 

装置の修理調整を行った場合。

6) 

長期間分析を休止した場合。

(

3

)

本体の注(

10

)に同じ。

b) 

検量線の校正操作は,本体の 13 b)による。

c) 

検量線を校正した後には,機器分析用アルミニウム標準物質を定量し(

4

),定量値が本体の式(8)で規定

する対標準物質許容差を満足することを確認する。

d) 

校正によって c)の条件を満足しない場合は,

検量線を 11.によって再作成し,

12.

によって再検定する。

(

4

)

本体の

(

8

)

に同じ。

14. 

計算  計算は,本体の 14.による。