>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

日本工業規格

JIS

 H

1181

-1996

銀地金分析方法

Methods for chemical analysis of silver bullion

1.

適用範囲  この規格は,JIS H 2141 に規定する銀地金中の鉛,ビスマス,銅及び鉄の定量方法につい

て規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS H 2141

  銀地金

JIS K 0050

  化学分析方法通則

JIS K 0116

  発光分光分析通則

JIS K 0121

  原子吸光分析通則

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050JIS K 0116 及び JIS K 0121 による。

3.

分析試料の採り方,取扱い方及びはかり方

3.1

試料の採り方  試料の採り方は,次による。

(1)

鋳込試料又は製品試料から切粉を採るときは,試料の品質を代表するように採取箇所を選び,試料面

に直角にボーリングして貫通させるか,又はその他め方法による。

(2)

ボーリングによって切粉試料を採るときは,あらかじめドリルその他の工具類をエタノールなどを用

いて清浄にする。試料採取箇所の表面付着物を取り除き,次に油類その他の減摩材を用いないで,切

粉が酸化しない程度の力を与えてボーリングを行う。この際,ドリルの圧力及び回転数などを加減し

て,極端に発熱しないようにしなければならない。

また,冷却するために水などを注いではならない。

(3)

切粉試料は,その全部を集め,強力な磁石を用いて鉄粉などを除去した後,清浄なはさみなどを用い

て約 5mm 以下に切断し,よく混ぜ合わせて分析用試料とする。

(4)

分析用試料の採取と調製が,(1)(3)の規定によることができない場合には,受渡当事者間の協議によ

って定める。

3.2

試料の取扱い方  試料の取扱い方は,次による。

(1)

分析用試料は,汚染を防止するため,ふた付きガラス容器などに入れ,密封して保存する。

(2)

分析用試料は,その表面に油などが付着しているおそれがあるときは,あらかじめエタノール,アセ

トンなどで洗浄して乾燥する。

3.3

試料のはかり方  試料のはかり方は,次による。

(1)

分析試料のはかり取りに際しては,試料をよくかき混ぜて平均組成を代表するように注意しなければ

ならない。


2

H 1181-1996

(2)

分析試料のはかり取りには,化学はかりなどを用い,10mg のけたまではかる。

4.

分析値のまとめ方

4.1

分析回数  分析回数は,同一分析所において原則として 2 回の繰返し分析を行う。

4.2

空試験  分析に当たっては,空試験を行い,測定値を補正する。

4.3

分析値の表示  分析値は,質量百分率で表し,数値のまとめ方は,次による。

(1)

鉛,ビスマス,銅及び鉄の含有率は,JIS H 2141 に規定された数値の次の二けたまで算出し,JIS Z 8401

によって JIS H 2141 に規定された数値の次の位に丸める。

(2)

銀の含有率は,(1)によって算出した各元素の含有率の総計を 100 から差し引き,JIS H 2141 に規定さ

れた数値の位未満の数値を切り捨てた値とする。

5.

鉛定量方法

5.1

定量方法の区分  鉛の定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

水酸化鉄共沈分離原子吸光法  この方法は,鉛含有率 0.000 1% (m/m)  以上 0.005% (m/m)  以下の試料

に適用する。

(2)

水酸化鉄共沈分離 ICP 発光分光法  この方法は,鉛含有率 0.000 1% (m/m)  以上 0.005% (m/m)  以下の

試料に適用する。

5.2

水酸化鉄共沈分離原子吸光法

5.2.1

要旨  試料を硝酸で分解し,硫酸アンモニウム鉄 (III),アンモニア水及び炭酸アンモニウムを加

え,鉛を水酸化鉄 (III) と共沈させ,こし分ける。沈殿を塩酸に溶解し,加熱して乾固近くまで濃縮した

後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を

測定する。

5.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+50)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

アンモニア水

(4)

炭酸アンモニウム

(5)

アンモニア洗浄液  アンモニア水 (1+19) 500ml に炭酸アンモニウム 5g を加えて溶解する。

(6)

硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液(約 4mgFe/ml)  硫酸アンモニウム鉄 (III) ・12 水 3.5g を硝酸 (1+100)

に溶解し,硝酸 (1+100)  で液量を 100ml とする。

(7)

標準鉛溶液 A (100

µgPb/ml)    鉛[99.9% (m/m)  以上]0.100g をはかり取り,ビーカー (300ml) に移し

入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20ml を加えて分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及び

ビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000ml の全量フラスコに水を用いて移し入

れ,水で標線まで薄めて標準鉛溶液 A とする。

(8)

標準鉛溶液 B (10

µgPb/ml)    標準鉛溶液 A [(7)]  を使用の都度,水で正しく 10 倍に薄めて標準鉛溶液

B

とする。

5.2.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

5.2.4

操作

5.2.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。


3

H 1181-1996

(2)

時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 40ml を加え,穏やかに加熱して分解した後,引き続き加熱を続け,煮沸

して窒素酸化物などを追い出す。

(3)

室温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,水を加えて液量を約 100ml とす

る。

(4)

硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液  [5.2.2(6)] 5ml を加え,溶液をかき混ぜながらアンモニア水を少量ずつ

加え,水酸化鉄の沈殿が生成した後,更に 20ml を加える。炭酸アンモニウム約 5g を加え,時計皿で

覆い,加熱して約 10 分間穏やかに煮沸した後,60∼80℃の温所に約 30 分間放置する。

(5)

時計皿を取り除き,沈殿をろ紙(5 種 B)を用いてこし分け,温アンモニア洗浄液  [5.2.2(5)]  で数回洗

浄する。ろ液及び洗液は捨てる。

(6)

ろ紙上の沈殿を,温水で元のビーカーに洗い移し,漏斗の下に元のビーカーを置き,ろ紙上に温塩酸 (1

+1) 10ml を滴加して,ろ紙上に残存する沈殿及びビーカー中の沈殿を溶解し,ろ紙を温塩酸 (1+50)

で十分洗浄する。洗液は元のビーカーに受ける。溶液を加熱して濃縮し,液量を約 10ml とする。溶

液をビーカー (100ml) に温水を用いて移し入れ,加熱して乾固近くまで濃縮する。

(7)

放冷した後,塩酸 (1+2) 5ml を加え,加熱して塩類を溶解する。常温まで冷却した後,溶液を 25ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

5.2.4.2

吸光度の測定  5.2.4.1(7)で得た溶液(

1

)

の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の

空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 283.3nm における吸光度を測定する。

(

1

)

この溶液から,原子吸光法によってビスマスを定量することができる。

5.2.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.2.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準鉛溶液 A [5.2.2(7)]  及び標準鉛溶液 B [5.2.2(8)]  の各種液量(鉛として 0∼500

µg)を段階的に数個

のビーカー (100ml) に取り,硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液  [5.2.2(6)] 5ml 及び塩酸 (1+1) 2ml を加え,

加熱して乾固近くまで濃縮した後,5.2.4.1(7)の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,

水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,

波長 283.3nm における吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と鉛量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.2.7

計算  5.2.4.2 及び 5.2.5 で得た吸光度と 5.2.6 で作成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有

率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Pb

ここに,  Pb:  試料中の鉛含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の鉛検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の鉛検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

5.3

水酸化鉄共沈分離 ICP 発光分光法

5.3.1

要旨  試料を硝酸で分解し,硫酸アンモニウム鉄 (III),アンモニア水及び炭酸アンモニウムを加

え,鉛を水酸化鉄 (III) と共沈させ,こし分ける。沈殿を塩酸に溶解し,加熱して乾固近くまで濃縮した

後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定

する。

5.3.2

試薬  試薬は,次による。


4

H 1181-1996

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+50)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

アンモニア水

(4)

炭酸アンモニウム

(5)

アンモニア洗浄液  5.2.2(5)による。

(6)

硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液(約 4mgFe/ml)  5.2.2(6)による。

(7)

標準鉛溶液 A (100

µgPb/ml)    5.2.2(7)による。

(8)

標準鉛溶液 B (10

µgPb/ml)    5.2.2(8)による。

5.3.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

5.3.4

操作

5.3.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,5.2.4.1 による。

5.3.4.2

発光強度の測定  5.3.4.1 で得た溶液(

2

)

の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,波長 220.353nm における発光強度を測定する(

3

)

(

2

)

この溶液から,ICP 発光分光法によってビスマスを定量することができる。

(

3

)

精確さを確認してあれば,他の波長を用いて測定してもよい。

また,高次のスペクトル線が使用可能な装置では高次のスペクトル線を用いてもよい。バッ

クグラウンド補正機構がついている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

5.3.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.3.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

  5.2.6(1)

の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 220.353nm における発光強度

を試料と並行して測定し,得た発光強度と鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して検量線とする。

5.3.7

計算  5.3.4.2 及び 5.3.5 で得た発光強度と 5.3.6 で作成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含

有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Pb

ここに,  Pb:  試料中の鉛含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の鉛検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の鉛検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

6.

ビスマス定量方法

6.1

定量方法の区分  ビスマスの定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

水酸化鉄共沈分離原子吸光法  この方法は,ビスマス含有率 0.000 1% (m/m)  以上 0.005% (m/m)  以下

の試料に適用する。

(2)

水酸化鉄共沈分離 ICP 発光分光法  この方法は,ビスマス含有率 0.000 1% (m/m)  以上 0.005% (m/m)

以下の試料に適用する。

6.2

水酸化鉄共沈分離原子吸光法


5

H 1181-1996

6.2.1

要旨  試料を硝酸で分解し,硫酸アンモニウム鉄 (III),アンモニア水及び炭酸アンモニウムを加

え,ビスマスを水酸化鉄 (III) と共沈させ,こし分ける。沈殿を塩酸に溶解し,加熱して乾固近くまで濃

縮した後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸

光度を測定する。

6.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+50)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

アンモニア水

(4)

炭酸アンモニウム

(5)

アンモニア洗浄液  5.2.2(5)による。

(6)

硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液(約 4mgFe/ml)  5.2.2(6)による。

(7)

標準ビスマス溶液 A (100

µgBi/ml)    ビスマス[99.9% (m/m) 以上]0.100g をはかり取り,ビーカー

(300ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20ml を加えて分解する。常温まで冷却した後,時計

皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000ml の全量フラスコに水を

用いて移し入れ,水で標線まで薄めて標準ビスマス溶液 A とする。

(8)

標準ビスマス溶液 B (10

µgBi/ml)    標準ビスマス溶液 A [(7)]  を使用の都度,水で正しく 10 倍に薄め

て標準ビスマス溶液 B とする。

6.2.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

6.2.4

操作

6.2.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,5.2.4.1 による。

6.2.4.2

吸光度の測定  6.2.4.1 で得た溶液(

4

)

の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 223.1nm における吸光度を測定する。

(

4

)

この溶液から,原子吸光法によって鉛を定量することができる。

6.2.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.2.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準ビスマス溶液 A [6.2.2(7)]  及び標準ビスマス溶液 B [6.2.2(8)]  の各種液量(ビスマスとして 0∼

500

µg)を段階的に数個のビーカー (100ml) に取り,硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液  [6.2.2(6)] 5ml 及

び塩酸 (1+1) 2ml を加え,加熱して乾固近くまで濃縮した後,5.2.4.1(7)の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,

水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,

波長 223.1nm における吸光度を試料と並行して測定し,

得た吸光度とビスマス量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

6.2.7

計算  6.2.4.2 及び 6.2.5 で得た吸光度と 6.2.6 で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中の

ビスマス含有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Bi

ここに,  Bi:  試料中のビスマス含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中のビスマス検出量 (g)

A

2

:  空試験液中のビスマス検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

6.3

水酸化鉄共沈分離 ICP 発光分光法


6

H 1181-1996

6.3.1

要旨  試料を硝酸で分解し,硫酸アンモニウム鉄 (III),アンモニア水及び炭酸アンモニウムを加

え,ビスマスを水酸化鉄 (III) と共沈させ,こし分ける。沈殿を塩酸に溶解し,加熱して乾固近くまで濃

縮した後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度

を測定する。

6.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+50)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

アンモニア水

(4)

炭酸アンモニウム

(5)

アンモニア洗浄液  5.2.2(5)による。

(6)

硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液(約 4mgFe/ml)  5.2.2(6)による。

(7)

標準ビスマス溶液 A(100

µgBi/ml)  6.2.2(7)による。

(8)

標準ビスマス溶液 B(10

µgBi/ml)  6.2.2(8)による。

6.3.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

6.3.4

操作

6.3.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,5.2.4.1 による。

6.3.4.2

発光強度の測定  6.3.4.1 で得た溶液(

5

)

の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,波長 223.065nm における発光強度を測定する(

3

)

(

5

)

この溶液から,ICP 発光分光法によって鉛を定量することができる。

6.3.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.3.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

  6.2.6(1)

の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 223.065nm における発光強度

を試料と並行して測定し,得た発光強度とビスマス量との関係線を作成し,その関係線を原点を通る

ように平行移動して検量線とする。

6.3.7

計算  6.3.4.2 及び 6.3.5 で得た発光強度と 6.3.6 で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中

のビスマス含有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Bi

ここに,  Bi:  試料中のビスマス含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中のビスマス検出量 (g)

A

2

:  空試験液中のビスマス検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

7.

銅定量方法

7.1

定量の区分  銅の定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

銀分離原子吸光法  この方法は,銅含有率 0.000 1% (m/m)  以上 0.03% (m/m)  以下の試料に適用する。

(2)

銀分離 ICP 発光分光法(法)  この方法は,銅含有率 0.000 05% (m/m)  以上 0.03% (m/m)  以下の試

料に適用する。

(3)

銀分離 ICP 発光分光法(法)  この方法は,銅含有率 0.000 1% (m/m) 以上 0.03% (m/m) 以下の試


7

H 1181-1996

料に適用する。

7.2

銀分離原子吸光法

7.2.1

要旨  試料を硝酸で分解し,塩酸を加えて塩化銀の沈殿を生成させ,溶液をろ過する。ろ液に硫酸

を加え,加熱して乾固近くまで濃縮した後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチ

レンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

7.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+100)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

硫酸 (1+1)

(4)

標準銅溶液 A (100

µgCu/ml)    銅[99.9% (m/m)  以上]0.100g をはかり取り,ビーカー (300ml) に移し

入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20ml を加えて分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及び

ビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000ml の全量フラスコに水を用いて移し入

れ,水で標線まで薄めて標準銅溶液 A とする。

(5)

標準銅溶液 B (10

µgCu/ml)    標準銅溶液 A [(4)]  を使用の都度,水で正しく 10 倍に薄めて標準銅溶液

B

とする。

7.2.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

7.2.4

操作

7.2.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取って,ビーカー (500ml) に移し入れる。

(2)

時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 40ml を加え,穏やかに加熱して分解した後,引き続き加熱を続け,煮沸

して窒素酸化物などを追い出す。

(3)

放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水を加えて液量を約 100ml とする。

(4)

溶液をかき混ぜながら,塩酸 (1+1) 20ml を少量ずつ加えて塩化銀の沈殿を生成させ,更に十分にか

き混ぜる。放冷した後,塊状となった沈殿をガラス棒などで砕く。

(5)

上澄み液を,あらかじめ塩酸 (1+2)  で洗浄したろ紙(5 種 B)を用いてろ過する。ビーカー中に残っ

た沈殿に塩酸 (1+100)  約 20ml を加えて振り混ぜ,静置して沈殿を沈降させ,上澄み液をろ過する。

この操作を 2 回繰り返した後,ビーカー中に残った沈殿を塩酸 (1+100)  を用いてろ紙上に移す。ろ

紙上の沈殿を,塩酸 (1+100)  で数回洗浄する。すべてのろ液及び洗液はビーカー (500ml) に受ける。

(6)

溶液に硫酸 (1+1) 2ml を加え,加熱して液量が約 10ml となるまで濃縮した後,溶液をビーカー

(100ml)

に水を用いて移し入れ,加熱して乾固近くまで濃縮する。

(7)

放冷した後,塩酸 (1+2) 5ml を加え,加熱して塩類を溶解する。常温まで冷却した後,溶液を 25ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(

6

)

(

6

)

この溶液中の銅量が500

µg を超える場合には,銅量が100∼500µg になるように溶液の一部を

100ml

の全量フラスコに分取し,分取した溶液に塩酸 (1+2) 20ml を添加した後,水で標線まで

薄める。

7.2.4.2

吸光度の測定  7.2.4.1(7)で得た溶液(

7

)

の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の

空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 324.8nm における吸光度を測定する。

(

7

)

この溶液から原子吸光法によって,鉄を定量することができる。

7.2.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

7.2.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。


8

H 1181-1996

(1)

標準銅溶液 A [7.2.2(4)]  及び標準銅溶液 B [7.2.2(5)]  の各種液量(銅として 0∼500

µg)を段階的に数個

のビーカー (100ml) に取り,塩酸 (1+2) 5ml 及び硫酸 (1+1) 2ml を加え,加熱して乾固近くまで濃

縮した後,7.2.4.1(7)の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,

水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,

波長 324.8nm における吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

7.2.7

計算  計算は,次のいずれかによる。

(1)

  7.2.4.1(7)

で分取をしなかった場合  7.2.4.2 及び 7.2.5 で得た吸光度と 7.2.6 で作成した検量線とから銅

量を求め,試料中の銅含有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Cu

ここに,  Cu:  試料中の Cu 含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の銅検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の銅検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

(2)

  7.2.4.1(7)

で分取をした場合  7.2.4.2 及び 7.2.5 で得た吸光度と 7.2.6 で作成した検量線とから銅量を求

め,試料中の銅含有率を次の式によって算出する。

100

25

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,  Cu:  試料中の銅含有率 [% (m/m)] 

A

3

:  分取した試料溶液中の銅検出量 (g)

A

4

:  分取した空試験液中の銅検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

B

:  7.2.4.1(7)で分取した試料溶液及び空試験液の量 (ml)

7.3

銀分離 ICP 発光分光法(法)

7.3.1

要旨  試料を硝酸で分解し,塩酸を加えて塩化銀の沈殿を生成させ,溶液をろ過する。ろ液に硫酸

を加え,加熱して乾固近くまで濃縮した後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を ICP 発光分光装置のアルゴンプ

ラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

7.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+100)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

硫酸 (1+1)

(4)

標準銅溶液 A (100

µgCu/ml)    7.2.2(4)による。

(5)

標準銅溶液 B (10

µgCu/ml)    7.2.2(5)による。

7.3.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

7.3.4

操作

7.3.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.2.4.1 による(

8

)

(

8

)

(

6

)

は適用しない。


9

H 1181-1996

7.3.4.2

発光強度の測定  7.3.4.1 で得た溶液(

9

)

の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,波長 324.754nm における発光強度を測定する(

3

)

(

9

)

この溶液から ICP 発光分光法によって,鉄を定量することができる。

7.3.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

7.3.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準銅溶液 A [7.3.2(4)]  及び標準銅溶液 B [7.3.2(5)]  の各種液量(銅として 0∼3.0mg)を段階的に数個

のビーカー (100ml) に取り,塩酸 (1+2) 5ml 及び硫酸 (1+1) 2ml を加え,加熱して乾固近くまで濃

縮した後,7.2.4.1(7)の操作(

8

)

を行う。

(2)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 324.754nm における発光強度

を試料と並行して測定し,得た発光強度と銅量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して検量線とする。

7.3.7

計算  7.3.4.2 及び 7.3.5 で得た吸光度と 7.3.6 で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含有

率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Cu

ここに,  Cu:  試料中の銅含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の銅検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の銅検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

7.4

銀分離 ICP 発光分光法(法)

7.4.1

要旨  試料を硝酸で分解し,溶液を全量フラスコに移し入れ,塩酸を加えて塩化銀の沈殿を生成さ

せ,一夜間静置した後,上澄み液を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測

定する。

7.4.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

標準銅溶液 A (100

µgCu/ml)    7.2.2(4)による。

(4)

標準銅溶液 B (10

µgCu/ml)    7.2.2(5)による。

7.4.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,5.00g とする。

7.4.4

操作

7.4.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

(1)

試料をはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入れる。

(2)

時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 20ml を加え,穏やかに加熱して分解した後,引き続き加熱を続け,煮沸

して窒素酸化物などを追い出す。

(3)

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 100ml の全量フラスコに

水を用いて移し入れ,水で液量を約 70ml とする。

(4)

溶液を振り混ぜながら塩酸 (1+1) 10ml を少量ずつ加えて塩化銀の沈殿を生成させ,更に十分にかき

混ぜる。常温まで冷却した後,水で標線まで薄めて振り混ぜ,一夜間静置する。


10

H 1181-1996

7.4.4.2

発光強度の測定  7.4.4.1(4)で得た溶液(

10

)

の上澄み液の一部を ICP 発光分光装置のアルゴンプラ

ズマ中に噴霧し,波長 324.754nm における発光強度を測定する(

3

)

(

10

)

この上澄み液から ICP 発光分光法によって鉄を定量することができる。

7.4.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

7.4.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準銅溶液 A [7.4.2(3)]  及び標準銅溶液 B [7.4.2(4)]  の各種液量(銅として 0∼1.5mg)を段階的に数個

の 100ml の全量フラスコに取り,硝酸 (1+1) 20ml 及び塩酸 (1+1) 2ml を加え,水で標線まで薄める。

(2)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 324.754nm における発光強度

を試料と並行して測定し,得た発光強度と銅量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して検量線とする。

7.4.7

計算  7.4.4.2 及び 7.4.5 で得た発光強度と 7.4.6 で作成した検量線とから銅量を求め,試料中の銅含

有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Cu

ここに,  Cu:  試料中の銅含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の銅検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の銅検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

8.

鉄定量方法

8.1

定量の区分  鉄の定量方法は,次のいずれかによる。

(1)

銀分離原子吸光法  この方法は,鉄含有率 0.000 2% (m/m)  以上 0.003% (m/m)  以下の試料に適用する。

(2)

銀分離 ICP 発光分光法(法)  この方法は,鉄含有率 0.000 03% (m/m)  以上 0.003% (m/m)  以下の

試料に適用する。

(3)

銀分離 ICP 発光分光法(法)  この方法は,鉄含有率 0.000 1% (m/m)  以上 0.003% (m/m)  以下の試

料に適用する。

8.2

銀分離原子吸光法

8.2.1

要旨  試料を硝酸で分解し,塩酸を加えて塩化銀の沈殿を生成させ,溶液をろ過する。ろ液に硫酸

を加え,加熱して乾固近くまで濃縮した後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチ

レンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

8.2.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+100)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

硫酸 (1+1)

(4)

標準鉄溶液 A (100

µgFe/ml)    鉄[99.9% (m/m)  以上]0.100g をはかり取り,ビーカー (300ml) に移し

入れ,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 5ml,硝酸 (1+1) 5ml 及び硫酸 (1+1) 2ml を加えて分解する。時計

皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,加熱して乾固する。放冷した後,硝酸 (1+1) 20ml を加え

て塩類を溶解する。常温まで冷却した後,溶液を 1 000ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水

で標線まで薄めて標準鉄溶液 A とする。

(5)

標準鉄溶液 B (10

µgFe/ml)    標準鉄溶液 A [(4)]  を使用の都度,水で正しく 10 倍に薄めて標準鉄溶液


11

H 1181-1996

B

とする。

8.2.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする

8.2.4

操作

8.2.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は 7.2.4.1 による(

8

)

8.2.4.2

吸光度の測定  8.2.4.1 で得た溶液(

11

)

の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 248.3nm における吸光度を測定する

(

11

)

この溶液から原子吸光法によって,銅を定量することができる。

8.2.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

8.2.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準鉄溶液 A [8.2.2(4)]  及び標準鉄溶液 B [8.2.2(5)]  の各種液量(鉄として 0∼300

µg)を段階的に数個

のビーカー (100ml) に取り,塩酸 (1+2) 5ml 及び硫酸 (1+1) 2ml を加え,加熱して乾固近くまで濃

縮した後,7.2.4.1(7)の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,

水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,

波長 248.3nm における吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と鉄量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

8.2.7

計算  8.2.4.2 及び 8.2.5 で得た吸光度と 8.2.6 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含有

率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Fe

ここに,  Fe:  試料中の鉄含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の鉄検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の鉄検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

8.3

銀分離 ICP 発光分光法(法)

8.3.1

要旨  試料を硝酸で分解し,塩酸を加えて塩化銀の沈殿を生成させ,溶液をろ過する。ろ液に硫酸

を加え,加熱して乾固近くまで濃縮した後,塩類を塩酸で溶解し,溶液を ICP 発光分光装置のアルゴンプ

ラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

8.3.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1,1+2,1+100)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

硫酸 (1+1)

(4)

標準鉄溶液 A (100

µgFe/ml)    8.2.2(4)による。

(5)

標準鉄溶液 B (10

µgFe/ml)    8.2.2(5)による。

8.3.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,10.0g とする。

8.3.4

操作

8.3.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.2.4.1 による(

8

)

8.3.4.2

発光強度の測定  8.3.4.1 で得た溶液(

12

)

の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,波長 259.934nm における発光強度を測定する(

3

)

(

12

)

この溶液から ICP 発光分光法によって銅を定量することができる。

8.3.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。


12

H 1181-1996

8.3.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準鉄溶液 A [8.3.2(4)]  及び標準鉄溶液 B [8.3.2(5)]  の各種液量(鉄として 0∼300

µg)を段階的に数個

のビーカー (100ml) に取り,塩酸 (1+2) 5ml 及び硫酸 (1+1) 2ml を加え,加熱して乾固近くまで濃

縮した後,7.2.4.1(7)の操作を行う。

(2)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 259.934nm における発光強度

を試料と並行して測定し,得た発光強度と鉄量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して検量線とする。

8.3.7

計算  8.3.4.2 及び 8.3.5 で得た発光強度と 8.3.6 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含

有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Fe

ここに,  Fe:  試料中の鉄含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の鉄検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の鉄検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

8.4

銀分離 ICP 発光分光法(法)

8.4.1

要旨  試料を硝酸で分解し,溶液を全量フラスコに移し入れ,塩酸を加えて塩化銀の沈殿を生成さ

せ,一夜間静置した後,上澄み液を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測

定する。

8.4.2

試薬  試薬は,次による。

(1)

塩酸 (1+1)

(2)

硝酸 (1+1)

(3)

標準鉄溶液 A (100

µgFe/ml)    8.2.2(4)による。

(4)

標準鉄溶液 B (100

µgFe/ml)    8.2.2(5)による。

8.4.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,5.00g とする。

8.4.4

操作

8.4.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.4.4.1 による。

8.4.4.2

発光強度の測定  8.4.4.1 で得た溶液(

13

)

の上澄み液の一部を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズ

マ中に噴霧し,波長 259.934nm における発光強度を測定する(

3

)

(

13

)

この上澄み液から ICP 発光分光法によって銅を定量することができる。

8.4.5

空試験  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

8.4.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

(1)

標準鉄溶液 A [8.4.2(3)]  及び標準鉄溶液 B [8.4.2(4)]  の各種液量(鉄として 0∼150

µg)を段階的に数個

の 100ml の全量フラスコに取り,硝酸 (1+1) 20ml 及び塩酸 (1+1) 2ml を加え,水で標線まで薄める。

(2)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 259.934nm における発光強度

を試料と並行して測定し,得た発光強度と鉄量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して検量線とする。

8.4.7

計算  8.4.4.2 及び 8.4.5 で得た発光強度と 8.4.6 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含

有率を次の式によって算出する。


13

H 1181-1996

100

2

1

×

=

m

A

A

Fe

ここに,  Fe:  試料中の鉄の含有率 [% (m/m)] 

A

1

:  試料溶液中の鉄検出量 (g)

A

2

:  空試験液中の鉄検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

JIS H 1181

原案作成委員会  構成表(順不同)

氏名

所属

(委員長)

泉  谷  忠  雄

日本大学

増  田  聰  博

通商産業省資源エネルギー庁

高  木  譲  一

工業技術院

末  冨      巧

大蔵省造幣局

束  原      巌

古河電気工業株式会社

水  川  延  彦

富士写真フィルム株式会社

宮  地  晋一郎

写真感光材料工業会

宮  下  春  男

社団法人日本ジュエリー協会

吉  田      肇

株式会社徳力本店

中  村      靖

株式会社ジャパンエナジー分析センター

永  井      巌

住友金属鉱山株式会社

佐  山  恭  正

三菱マテリアル株式会社

渡  部  武  雄

三井金属鉱業株式会社

丹  野  一  雄

東邦亜鉛株式会社

尾  上      喬

同和鉱業株式会社

稲  垣  勝  彦

日本鉱業協会

(関係者)

岩  崎  守  彦

三菱マテリアル株式会社

村  井  幸  男

株式会社ジャパンエナジー分析センター

松  岡  俊  和

三井金属鉱業株式会社

細  矢  一  仁

同和鉱業株式会社