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H 1101

:2013

(1)

目  次

ページ

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  一般事項

1

4  分析用試料の採り方,取扱い方及びはかり方

1

4.1  試料の採り方

1

4.2  試料の取扱い方

2

4.3  試料のはかり方

2

5  分析値のまとめ方

3

5.1  分析回数

3

5.2  分析値の表示

3

6  銅定量方法

3

6.1  定量方法の区分

3

6.2  差数法

3

6.3  銅電解重量法

3

7  ひ素定量方法

7

7.1  定量方法の区分

7

7.2  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

7

7.3  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

10

7.4  ICP 質量分析法

11

7.5  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

14

8  アンチモン定量方法

17

8.1  定量方法の区分

17

8.2  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

17

8.3  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

19

8.4  ICP 質量分析法

20

8.5  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

23

9  ビスマス定量方法

25

9.1  定量方法の区分

25

9.2  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

25

9.3  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

27

9.4  ICP 質量分析法

29

9.5  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

31

10  鉛定量方法

33

10.1  定量方法の区分

33

10.2  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

34


H 1101

:2013  目次

(2)

ページ

10.3  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

36

10.4  ICP 質量分析法

37

10.5  水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

39

11  鉄定量方法

41

11.1  定量方法の区分

41

11.2  ICP 発光分光分析法

42

11.3  銅電解分離 ICP 発光分光分析法

43

11.4  ICP 質量分析法

45

12  硫黄定量方法

47

12.1  定量方法の区分

47

12.2  燃焼−イオンクロマトグラフ法

47

12.3  燃焼−赤外線吸収法(積分法)

49

12.4  ICP 発光分光分析法

50


H 1101

:2013

(3)

まえがき

この規格は,

工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,

日本鉱業協会

(JMIA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS H 1101:1990 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 H

1101

:2013

電気銅地金分析方法

Method for chemical analysis of electrolytic cathode copper

1

適用範囲

この規格は,JIS H 2121 に規定された銅,ひ素,アンチモン,ビスマス,鉛,鉄及び硫黄の定量につい

て規定する。

警告  この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。

この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。

この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければな

らない。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 2121  電気銅地金

JIS K 0050  化学分析方法通則

JIS K 0116  発光分光分析通則

JIS K 0121  原子吸光分析通則

JIS K 0127  イオンクロマトグラフィー通則

JIS K 0133  高周波プラズマ質量分析通則

JIS K 8001  試薬試験方法通則

JIS Z 2616  金属材料の硫黄定量方法通則

JIS Z 8401  数値の丸め方

3

一般事項

分析に共通な一般事項は,JIS K 0050JIS K 0116JIS K 0121JIS K 0127JIS K 0133JIS K 8001

及び JIS Z 2616 による。

4

分析用試料の採り方,取扱い方及びはかり方

4.1

試料の採り方

試料の採り方は,次による。

a)  採取した試料がその地金の品質を代表するように,地金の中央部及び周辺に近い部分を採取する箇所

とし,地金面に直角にボーリングして貫通させ,切粉試料とする。

b)  ボーリングする場合は,あらかじめ試料採取箇所,きり及びその他の工具類をエタノール,アセトン


2

H 1101

:2013

などを用いて清浄にした後,油類及びその他の減摩剤を用いないで,できるだけ切粉を酸化させない

ようにする。この際,きりの圧力,回転数などを加減して,発熱しないようにしなければならないが,

冷却のため水,油などを注加してはならない。削り取った切粉が黒味を帯びている場合は,酸化が起

こっているため,きりの材質,きりの径,きりの圧力,回転数などを変更し,変色を生じないように

する。

c)  削り取った試料は,その全部を集め,強力な磁石を用いて付着物がなくなるまで注意深く鉄粉を除い

た後,混ぜ合わせて分析用試料とする。

d)  切粉試料がひも状の場合は,あらかじめ,布等で刃の表面を拭き取り清浄としたはさみなどを用いて

約 10 mm 以下に切断した後,混ぜ合わせて分析用試料とする。ただし,12.2 の燃焼−イオンクロマト

グラフ法又は,12.3 の燃焼−赤外線吸収法(積分法)によって硫黄を定量する分析用試料においては,

約 2 mm 以下の細片とする。

注記  ここで用いるはさみは,他の金属の切断には用いず,専用とすることが好ましい。

e)  分析用試料の採取及び調製が,上記 a)∼d)  の規定によることができない場合は,受渡当事者間の協議

によって定める。

4.2

試料の取扱い方

試料の取扱い方は,次による。

a)  分析用試料は,異物などによる汚染を防止するため,適切な蓋付きガラス容器などに入れて,密栓し

て保存する。

b)  分析用試料は,その表面に油などが付着しているおそれがある場合は,あらかじめエタノール,アセ

トンなどで洗浄して乾燥する。

c)  分析用試料を銅の定量に用いる場合は,次の処理を行う。

1)  分析用試料の必要量をビーカーにとり,酢酸(1+50)を試料片が沈む程度に加え,振り混ぜながら

表面の酸化銅を溶解する。この際,酸化の程度が進んで,表面の酸化銅が溶解しにくい場合は,更

に,酢酸(1+19)から酢酸(1+4)を用いる。

2)  試料の表面が淡紅色となれば,直ちに水を用いて,手早く傾斜法によって洗浄し,次にエタノール,

アセトンで洗浄する。これを送風又は自然乾燥させ,デシケーター中に 2∼3 時間放置したものを用

いる。

d)  分析用試料を鉄の定量に用いる場合は,次の処理を行う。

1)  分析用試料の必要量をビーカーにとり,塩酸(1+10)を試料片が沈む程度に加え,加熱して約 5

分間沸騰させるか,又は約 80  ℃で約 30 分間加熱して,表面に付着及び混入した鉄を溶解した後,

塩酸(1+10)を捨てる。

2)  この試験片を水で 3 回以上洗浄し,塩化物イオンを除き,エタノール,アセトンで順次洗浄した後,

乾燥したものを用いる。

4.3

試料のはかり方

試料のはかり方は,次による。

a)  分析用試料のはかりとりは,平均組成を代表するように注意しなければならない。

b)  分析用試料のはかりとりは,精密天びんを用いる。


3

H 1101

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5

分析値のまとめ方

5.1

分析回数

同一分析所において 2 回の併行分析を行う。

なお,分析回数は,次のいずれかによって増減することができる。

a)  各分析所の設備,作業者の力量,過去の統計的な解析結果など

b)  受渡当事者間の協定

5.2

分析値の表示

分析値は,質量分率で表し,指定がある場合を除き JIS H 2121 に規定された数値の有効最小位の次の桁

まで算出し,JIS Z 8401 の規則 A によって丸める。

6

銅定量方法

6.1

定量方法の区分

銅の定量方法は,次のいずれかによる。

a)  差数法  この方法は,銅含有率 99.96 %(質量分率)以上の試料に適用する。 
b)  銅電解重量法  この方法は,銅含有率 99.90 %(質量分率)以上の試料に適用する。 
6.2

差数法

6.2.1

要旨

JIS H 2121 に規定された不純物の含有率の合計[%(質量分率)]を 100[%(質量分率)]から差し引き

算出する。

6.2.2

計算

試料中の銅含有率を次の式によって算出する。算出された銅含有率の値は,JIS H 2121 に規定された最

小位の桁未満を切り捨てる。

=

=

n

i

i

X

Cu

1

100

ここに,

Cu

試料中の銅含有率[%(質量分率)

n

製品規格で規定した不純物の化学成分の数

X

i

製品規格に規定した不純物の化学成分 の分析値を製品規格
に規定された銅含有率の最小位の桁の次の桁に丸めた値 
[%(質量分率)

6.3

銅電解重量法

6.3.1

要旨

試料を硝酸と硫酸との混酸で分解した後,白金電極を用いて電解し,陰極に銅を電着させ,その質量を

はかる。電解終了後の電解液中に残留する銅量を原子吸光法又は ICP 発光分光分析法によって測定し,銅

量を求め,電着銅量に加える。

6.3.2

試薬

試薬は,次による。

a

)  硝酸(11

b

)  硫酸(11

c

)  混酸(硝酸 7,硫酸 10,水 40)  水 230 mL に硫酸(1+1)200 mL を少量ずつかき混ぜながら加える。

冷却した後,硝酸(1+1)140 mL を加えかき混ぜる。

d

)  エタノール(99.5


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H 1101

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e

)  銅標準液(Cu20 µg /mL)  銅標準液は,次のいずれかを用いる。

1

)  市販の銅標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が 100 µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて原液(Cu:100 µg/mL)とする。この原液を使用の都度,必

要量だけ水で正確に 5 倍にうすめて使用する。

注記  計量法標準供給制度(JCSS:Japan Calibration Service System。以下,JCSS という。)に基づ

く銅標準液がある。

2

)  金属を用いて調製した銅標準液  銅[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g を硝酸(1+1)20 mL で分

解し,常温まで冷却した後,1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめ

て原液(Cu:100 µg /mL)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に 5 倍にうすめて

使用する。

6.3.3

器具

器具は,次による。

a

)  電解ビーカー  図 のものとし,試料の分解においては,ビーカーの上部に密着できる空冷還流冷却

器形の蓋を用いる。

なお,

図 のものと比較して,銅液の損失がないことを確認してあれば,他の形状のビーカーを用

いることができる。

b

)  円筒状白金陰極  一例を図 に示す。

c

)  らせん状白金陽極  一例を図 に示す。

d

)  半円形時計皿  一例を図 に示す。

単位  mm

図 1−電解ビーカー 

図 2−円筒状白金陰極の例 

材質:ガラス製

単位  mm


5

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単位  mm

厚さ:1∼1.2 mm 
材質:硬質ガラス又はポリエチレン

図 3−らせん状白金陽極の例

図 4−半円形時計皿の例

6.3.4

試料のはかりとり量

試料のはかりとり量は,円筒状白金陰極[6.3.3 b)]の質量に近いはかり瓶を用い 5.000 g 以上,5.005 g

以下とし,0.1 mg の桁まではかる。

6.3.5

操作

操作は,次による。

a

)  準備操作  円筒状白金陰極[6.3.3 b)]を硝酸(1+1)中に浸して洗浄した後,水を用いて洗浄し,次

いでエタノール(99.5)を用いて洗浄する。約 100  ℃の空気浴中で乾燥した後,バーナーで赤熱する

まで加熱する。デシケーター中で常温まで放冷した後,その質量を試料をはかりとった同じ精密天び

んを用い 0.1 mg の桁まではかる。

b

)  試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)  試料をはかりとって,電解ビーカー[6.3.3 a)]に移し入れる。

2

)  蓋[6.3.3 a)]で覆い,混酸[6.3.2 c)]57 mL を加えて穏やかに分解する。反応がおさまってきたら

約 80  ℃に加熱し,試料を完全に分解するとともに,酸化窒素を追い出す。

注記  加熱には,温度調節の容易な水浴又は電気ホットプレートを用いるとよい。

3

)  蓋の内面及びビーカーの内壁を水で洗浄した後,蓋を取り除き,水を加えて液量を約 150 mL とす

る。

c

)  電解  電解は,次の手順による。

1

)  a)  で質量をはかった円筒状白金陰極[6.3.3 b)]とらせん状白金陽極[6.3.3 c)]とを b3)で得た溶

液中に挿入し,2 個の半円形時計皿[6.3.3 d)]で覆う。

単位  mm


6

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2

)  必要に応じて適切な加熱装置を用いて液温を 20∼30  ℃として最初の約 5 時間は,0.3∼0.4 A の電流

を通じた後,次の 15 時間は,0.6∼0.7 A の電流を通じて電解する。

なお,低電流(約 0.3 A)で長時間(約 30 時間)電解を行ってもよい。

3

)  電解液が無色になったならば,半円形時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の液面上に露出した

部分を水洗し,その洗浄水によって電解液面を約 5 mm 上昇させ,更に約 1 時間電解を続ける。

4

)  新しく電解液に浸かった陰極の柄に,銅の電着が認められなければ,半円形時計皿の下面を水で洗

って半円形時計皿を取り除き,電気を通じた状態で水洗しながら,両極を引き上げる。ただし,新

しく電解液に入った陰極の柄に銅が電着した場合は,3)  の手順を繰り返す。

5

)  引き上げた陰極を,新たに水を満たした別のビーカー中に手早く浸して接続部から取り外し,通電

を遮断する。電解を終えた溶液は,電解残液として保存する。

6

)  新たに水を満たしたビーカー2 個を用意し,陰極を順次浸して手早く水洗する。次にエタノール

(99.5)を満たしたビーカー2 個を用意し,これに陰極を順次浸して水分を除去する。

d

)  乾燥及びひょう量  c6)  で得た銅を電着した円筒状白金陰極[6.3.3 b)]を約 80  ℃の空気浴中で 2∼3

分間ほど乾燥させ,デシケーター中で約 30 分間放冷した後,試料をひょう量した精密天びんを用いて

質量を 0.1 mg の桁まではかる。

e

)  電解残液中の銅の定量  電解残液中の銅の定量は,次のいずれかによる。

1

)  原子吸光法による場合  原子吸光法による場合は,次による。

1.1

)  試料溶液の調製及び測定  c5)  で得た電解残液を水を用いて 200 mL の全量フラスコに移し入れ,

水で標線までうすめる。この溶液の一部を,水を用いてゼロ点調整した原子吸光光度計のアセチ

レン・空気フレーム中に噴霧し,波長 324.7 nm における吸光度を測定し,1.2)  で作成した検量線

から銅量を求める。

1.2

)  検量線の作成  検量線の作成は,次の手順による。

1.2.1

)  銅標準液[6.3.2 e)]0∼25.0 mL(銅として 0∼500 μg)を,段階的に数個の 200 mL の全量フラス

コにとり,硫酸(1+1)20 mL を加え,水で標線までうすめる。

1.2.2

)  得た溶液の一部をアセチレン・空気フレーム中に噴霧し,波長 324.7 nm における吸光度を試料

と並行して測定し,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,検量線とする。

2

)  ICP 発光分光分析法による場合  ICP 発光分光分析法による場合は,次による。

2.1

)  試料溶液の調製及び測定  c5)  で得た電解残液を水を用いて 200 mL の全量フラスコに移し入れ,

水で標線までうすめる。

この溶液の一部を,ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長 324.754 nm における発光強度を測定し,2.2)  で作成した検量線から銅量を求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用

可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付い

ている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

2.2

)  検量線の作成  検量線の作成は,次の手順による。

2.2.1

)  銅標準液[6.3.2 e)]0∼25.0 mL(銅として 0∼500 μg)を,段階的に数個の 200 mL の全量フラス

コにとり,硫酸(1+1)20 mL を加え,水で標線までうすめる。

2.2.2

)  得た溶液の一部を ICP 発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 324.754 nm にお

ける発光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と銅量との関係線を作成し,検量線とする。

6.3.6

空試験

空試験は,行わない。


7

H 1101

:2013

6.3.7

計算

試料中の銅含有率を次の式によって算出する。

(

)

100

1

2

×

+

=

m

A

m

m

Cu

ここに,

Cu

試料中の銅含有率[

%

(質量分率)

m

1

6.3.5 a

)

で得た円筒状白金陰極の質量(

g

m

2

6.3.5 d

)

で得た銅を電着した円筒状白金陰極の質量(

g

A

6.3.5 e

)

で得た電解残液中の銅検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

7

ひ素定量方法

7.1

定量方法の区分

ひ素の定量方法は,次のいずれかによる。

a

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法  この方法は,ひ素含有率

0.000 01 %

(質量

分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

b

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法  この方法は,ひ素含有率

0.000 1 %

(質量

分率)以上

0.01 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

c

)

ICP 質量分析法  この方法は,ひ素含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試

料に適用する。

d

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法  この方法は,ひ素含有率

0.000 01 %

(質量分率)

以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

7.2

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

7.2.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,ひ素を水酸化鉄(

III

)及び

水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶液を

電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉中に注入して加熱し,その吸光度を測定する。

7.2.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  硝酸(

1

1

100 mL

に過酸化水素

10 mL

を加える。この溶液は,使用の都度調製する。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  アンモニア水(

1

5

500 mL

に硝酸アンモニウム

15 g

を加えて溶解する。

f

)

鉄(III)溶液  鉄(

III

)溶液は,次のいずれかを用いる。

1

)

鉄[

99.9 %

(質量分率)以上]

0.5 g

を硝酸混液[7.2.2

c

)

20 mL

で加熱して分解した後,更に加熱

し過剰の過酸化水素を追い出す。室温まで冷却した後,水で液量を

100 mL

とする。この溶液

1 mL

は,鉄(

III

)約

5 mg

を含む。

2

)

硝酸鉄(

III

)九水和物

7.23 g

を水に溶解した後,水で液量を

200 mL

とする。この溶液

1 mL

は,鉄

III

)約

5 mg

を含む。

g

)

硝酸ランタン溶液  硝酸ランタン六水和物

1.6 g

を硝酸(

1

100

100 mL

に溶解する。この溶液

1 mL

は,ランタン約

5 mg

を含む。


8

H 1101

:2013

h

)

ひ素標準液(As2 µg/mL

ひ素標準液は,次のいずれかを用いる。

1

)

市販のひ素標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100 µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて原液(

As

100 µg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必

要量だけ水で正確に

50

倍にうすめてひ素標準液とする。

注記

 JCSS

に基づくひ素標準液がある。

2

)

酸化物を用いて調製したひ素標準液  三酸化二ひ素[

99 %

(質量分率)以上]をあらかじめ

105

2

時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その

0.132 g

を水酸化ナトリウム溶液(

40 g/L

2 mL

に溶解し,水でうすめ,フェノールフタレイン溶液[JIS K 8001 の JA.4(指示薬)

]を指示薬とし

1

2

滴を加え,硫酸(

1

10

)で微酸性とする。常温とした後,この溶液を

1 000 mL

の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめて原液(

As

100 µg/mL

)とする。この原液を使

用の都度,必要量だけ水で正確に

50

倍にうすめてひ素標準液とする。

7.2.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

又は

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

7.2.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次のいずれかによる。

1

)

試料はかりとり量が 10 g の場合  試料はかりとり量が

10 g

の場合は,次の手順による。

1.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

1.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

80 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

室温まで冷却した後,

時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

水を加えて液量を約

200 mL

とする。

2

)

試料はかりとり量が 20 g の場合  試料はかりとり量が

20 g

の場合は,次の手順による。

2.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

160 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除く。溶液を

200 mL

の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめた後,ひ素量が

10 µg

以下となるように一定量

分取した液をビーカー(

500 mL

)に移し入れ,水を加えて液量を約

200 mL

とする。

b

)

ひ素の分離  ひ素の分離は,次の手順による。

1

)

a

)

1.2

)

又は a

)

2.2

)

で得た溶液に鉄(

III

)溶液[7.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[7.2.2

g

)

]を鉄(

III

及びランタンの量が各々

10

20 mg

の一定量となるように加え,この溶液をかき混ぜながらアンモ

ニア水を,生成する水酸化銅(

II

)の沈殿が溶解するまで加え,更に過剰に

50 mL

加える。この溶

液を加熱し,穏やかに

5

分間沸騰させる。

2

)

沈殿はろ紙(

5

A

又は

5

B

)を用いてこし分け,温めたアンモニア洗浄液[7.2.2

e

)

]で数回洗

浄する。ろ液及び洗液は捨てる。

3

)

ろ紙上の沈殿を,温水で元のビーカーに洗い移し,漏斗下に元のビーカーを置き,ろ紙上に温めた

硝酸(

1

1

10 mL

又は硝酸

5 mL

を滴加してろ紙上の沈殿を溶解した後,ろ紙は温めた硝酸(

1

50

)で十分洗浄する。元のビーカー中の沈殿は,ろ液及び洗液で溶解する。ただし,沈殿が溶解し

ない場合は 4

)

の操作を実施する。

4

)

3

)

にて沈殿が溶解しない場合は,ろ紙上の沈殿を,温水で元のビーカーに洗い移し,漏斗下に元の

ビーカーを置き,ろ紙上に硝酸混液[7.2.2

c

)

10 mL

を滴加してろ紙上の沈殿を溶解した後,ろ紙


9

H 1101

:2013

は温めた硝酸(

1

50

)で十分洗浄する。ろ液及び洗液の入った元のビーカーを加熱し,沈殿を完全

に溶解するとともに過剰の過酸化水素を追い出す。

5

)

3

)

又は 4

)

の溶液を常温まで冷却した後,水を用いて

100 mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標

線までうすめる。ただし,この溶液のひ素量が

10 µg

以上の場合には,ひ素量が

2

10 µg

になるよ

うに

100 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じにな

るように鉄(

III

)溶液[7.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[7.2.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

吸光度の測定  b

)

5

)

で得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加

熱し,波長

193.7 nm

における吸光度を測定する。

注記 1

一般的には,

10 µL

又は

20 µL

を注入するが,各装置の測定範囲に合わせて注入量を決め

てもよい。

注記 2

吸光度に比例した指示計の目盛などを用いて測定してもよい。

7.2.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,吸光度を測定する。

7.2.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄(

III

)溶液[7.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[7.2.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタンの添加量が 7.2.4

b

)

1

)

と同じになるように数個の

100 mL

の全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加える。

b

)

ひ素標準液[7.2.2

h

)

0

5.0 mL

(ひ素として

0

10 µg

)を段階的に加え,水で標線までうすめる。

c

)

得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加熱し,波長

193.7 nm

にお

ける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とひ素量との関係線を作成し,検量線とする。

7.2.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

7.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 7.2.4 b

)

 5

)

  で分取をしない場合  7.2.4

c

)

及び 7.2.5 で得た吸光度と,7.2.6 で作成し

た検量線とからひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

2

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

7.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 7.2.4 b

)

 5

)

  で分取をした場合  7.2.4

c

)

及び 7.2.5 で得た吸光度と,7.2.6 で作成した

検量線とからひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

4

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比


10

H 1101

:2013

7.3

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

7.3.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,ひ素を水酸化鉄(

III

)及び

水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

7.3.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

ひ素標準液(As50 µg/mL

7.2.2

h

)

で調製した原液(

As

100 µg/mL

)を使用の都度,必要量だけ水

で正確に

2

倍にうすめてひ素標準液とする。

7.3.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

7.3.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

160 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。室

温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,水を加えて液量を約

200 mL

とする。

b

)

ひ素の分離  ひ素の分離は,次の手順による。

1

)

a

)

2

)

で得た溶液に鉄(

III

)溶液[7.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[7.3.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタ

ンの量が各々約

10

20 mg

の一定量となるように加え,

この溶液をかき混ぜながらアンモニア水を,

生成する水酸化銅(

II

)の沈殿が溶解するまで加え,更に過剰に

50 mL

加える。この溶液を加熱し,

穏やかに

5

分間沸騰させる。

2

)

沈殿は,ろ紙(

5

A

又は

5

B

)を用いてこし分け,温めたアンモニア洗浄液[7.3.2

e

)

]で数回

洗浄する。ろ液及び洗液は捨てる。

3

)

ろ紙上の沈殿を,温水で元のビーカーに洗い移し,漏斗下に元のビーカーを置き,ろ紙上に温めた

硝酸(

1

1

10 mL

又は硝酸

5 mL

を滴加してろ紙上の沈殿を溶解した後,ろ紙は温めた硝酸(

1

50

)で十分洗浄する。元のビーカー中の沈殿は,ろ液及び洗液で溶解する。ただし,沈殿が溶解し

ない場合は 4

)

の操作を実施する。

4

)

3

)

にて沈殿が溶解しない場合は,ろ紙上の沈殿を,温水で元のビーカーに洗い移し,漏斗下に元の

ビーカーを置き,ろ紙上に硝酸混液[7.3.2

c

)

10 mL

を滴加してろ紙上の沈殿を溶解した後,ろ紙

は温めた硝酸(

1

50

)で十分洗浄する。ろ液及び洗液の入った元のビーカーを加熱し,沈殿を完全

に溶解するとともに過剰の過酸化水素を追い出す。


11

H 1101

:2013

5

)

3

)

又は 4

)

の溶液を加熱して濃縮し,液量を約

10 mL

とする。常温まで冷却した後,水を用いて

25

mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。ただし,この溶液のひ素量が

250 µg

以上

の場合には,ひ素量が

20

250 µg

になるように

25 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶

液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じになるように鉄

III

溶液

7.3.2

f

)

及び硝酸ランタン溶液

7.3.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

発光強度の測定  b

)

5

)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

193.696 nm

における発光強度を測定する。

なお,b

)

3

)

及び b

)

4

)

の操作において,ろ紙の一部が b

)

5

)

で得た溶液に混入した場合は,乾燥ろ

紙を用いてろ過後にアルゴンプラズマ中に噴霧する。また,真度及び精度を確認してあれば,他の波

長を用いてもよい。

高次のスペクトル線が使用可能な装置では,

高次のスペクトル線を用いてもよく,

更に,バックグラウンド補正機構が付いている装置では,

バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

7.3.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。

7.3.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄(

III

)溶液[7.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[7.3.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタンの添加量が 7.3.4

b

)

1

)

と同じになるように数個の

25 mL

の全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加える。

b

)

ひ素標準液[7.3.2

h

)

0

5.0 mL

(ひ素として

0

250 µg

)を段階的に加え,水で標線までうすめる。

c

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

193.696 nm

における発

光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度とひ素量との関係線を作成し,検量線とする。

7.3.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

7.3.4 b

)

 5

)

  で分取をしない場合  7.3.4

c

)

及び 7.3.5 で得た発光強度と,7.3.6 で作成した検量線とから

ひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

2

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

7.3.4 b

)

 5

)

  で分取をした場合  7.3.4

c

)

及び 7.3.5 で得た発光強度と,7.3.6 で作成した検量線とからひ

素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

4

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

7.4

ICP 質量分析法

7.4.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,

内標準元素を加え,

溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,


12

H 1101

:2013

ひ素及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,ひ素の指示値と内標

準元素の指示値との比を求めて定量する。

1)

イオンカウント値又はその比例値。

7.4.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11

b

)

ひ素標準液(As2 µg/mL

7.2.2

h

)

による。

c

)

内標準液 AY1 μg/mL

内標準元素としてイットリウムを用いる。内標準液

A

は,次のいずれか

を用いる。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,イットリウム以外の元素

を内標準元素として用いてもよい。この場合,ひ素に比較的質量数の近い元素を内標準元素とすると

よい。

1

)

市販のイットリウム溶液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100

µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて原液(

Y

100 μg/mL

)とする。この原液を使用の都度,

必要量だけ水で正確に

100

倍にうすめて内標準液

A

とする。

2

)

酸化物を用いて調製したイットリウム溶液  酸化イットリウム(

III

0.127 g

を硝酸(

1

1

10 mL

で分解し,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までう

すめて原液(

Y

100 μg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に

100

倍にうす

めて内標準液

A

とする。

d

)

内標準液 BY0.1 μg/mL

内標準液

A

7.4.2

c

)

]を使用の都度,必要量だけ水で正確に

10

倍にう

すめて使用する。

7.4.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

1.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

7.4.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

300 mL

)に移し入れる。

2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

10 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

3

)

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

100 mL

の全量フラスコに水

を用いて移し入れる。

4

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

4.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  3

)

で得た溶液に内標準液

A

7.4.2

c

)

1 mL

を加え,水で標線までうすめる。ただし,この溶液のひ素量が

10  μg

以上の場合には,

内標準液

A

を加えず,水で標線までうすめ,ひ素量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラ

スコに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

及び内標準液

A

7.4.2

c

)

1 mL

を加え,

水で標線までうすめる。

4.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  3

)

で得た溶液を水で標線までうすめ

る。この溶液のひ素量が

10 μg

以上の場合には,ひ素量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フ

ラスコに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

b

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい


13

H 1101

:2013

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  a

)

4.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素(質量数

75

)及び内標準元素[イットリウム(質

量数

89

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ひ素の指示値と内標準元

素の指示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  a

)

4.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

7.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるよう

に混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素(質量数

75

)及び内標準元素[イットリウム(質

量数

89

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ひ素の指示値と内標準元

素の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

7.4.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

7.4.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

ひ素標準液[7.4.2

b

)

0

5.0 mL

(ひ素として

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコ

にとり,内標準液

A

7.4.2

c

)

1 mL

及び硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素及び内標準元素のそれぞ

れの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たひ素の指示値と内標準元

素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とひ素量との関係線を作成し,検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

ひ素標準液[7.4.2

b

)

0

5.0 mL

(ひ素として

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコ

にとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

7.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素及び内標準元素のそ

れぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たひ素の指示値と内標

準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とひ素量との関係線を作成し,検量線とする。

7.4.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

7.4.4 a

)

 4.1

)

  又は 7.4.4 a

)

 4.2

)

  で分取をしない場合  7.4.4

b

)

及び 7.4.5 で得たひ素の指示値と内標準元

素の指示値との比と,7.4.6 で作成した検量線とからひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式に

よって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

2

空試験液中のひ素検出量(

g


14

H 1101

:2013

m

試料はかりとり量(

g

b

)

7.4.4 a

)

 4.1

)

  又は 7.4.4 a

)

 4.2

)

  で分取をした場合  7.4.4

b

)

及び 7.4.5 で得たひ素の指示値と内標準元素

の指示値との比と,7.4.6 で作成した検量線とからひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式によ

って算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

4

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

7.5

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

7.5.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,ひ素を水酸化鉄(

III

)及び

水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸で溶解した後,溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴ

ンプラズマ中に噴霧し,ひ素及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定

し,ひ素の指示値と内標準元素の指示値との比を求めて定量する。

7.5.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11150

b

)

アンモニア水

c

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

d

)

鉄(III

・ランタン混合溶液  硫酸アンモニウム鉄(

III

12

7.0 g

に硝酸(

1

1

5 mL

及び水

50 mL

を加え,加熱して溶解する。別に,硝酸ランタン六水和物

2.5 g

を硝酸(

1

100

50 mL

に溶解する。

室温まで冷却した後,二つの溶液を混合し,水で液量を

200 mL

にする。この溶液

1 mL

は,鉄(

III

及びランタンをそれぞれ約

4 mg

を含む。

e

)

ひ素標準液(As0.1 µg/mL

7.2.2

h

)

で調製したひ素標準液(

As

2 μg/mL

)を使用の都度,必要量

だけ水で正確に

20

倍にうすめてひ素標準液とする。

f

)

内標準液 AY1 μg/mL

7.4.2

c

)

による。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,イットリウム以外の元素

を内標準元素として用いてもよい。この場合,ひ素に比較的質量数の近い元素を内標準元素とすると

よい。

g

)

内標準液 BY0.02 μg/mL

内標準液

A

7.5.2

f

)

]を使用の都度,必要量だけ水で正確に

50

倍にう

すめて使用する。

7.5.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

7.5.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

80 mL

を加える。激しい反応がおさまったら,穏やかに沸騰させて酸


15

H 1101

:2013

化窒素を追い出す。

3

)

室温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,水を約

200 mL

加える。

b

)

ひ素の分離  ひ素の分離は,次の手順による。

1

)

a

)

3

)

で得た溶液に鉄(

III

・ランタン混合溶液[7.5.2

d

)

5 mL

を加え,この溶液をかき混ぜながら

アンモニア水を,生成する水酸化銅(

II

)の沈殿が溶解するまで加え,更に過剰に

50 mL

を加える。

再び時計皿で覆い溶液を加熱し,穏やかに

5

分間沸騰させる。

2

)

沈殿は,ろ紙(

5

A

)を用いてこし分け,温めたアンモニア洗浄液[7.5.2

c

)

]で数回洗浄する。

ろ液及び洗液は捨てる。

3

)

漏斗の下に

100 mL

の全量フラスコを置き,ろ紙上から沈殿に,温めた硝酸(

1

1

20 mL

を滴加し

て,ろ紙上の沈殿を溶解した後,ろ紙を温めた硝酸(

1

50

)で十分洗浄する。

4

)

常温まで冷却した後,水で標線までうすめる。

5

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

5.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  4

)

で得られた溶液

10 mL

100

mL

の全量フラスコに正確に分取し,内標準液

B

7.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,水で標線までうす

める。ただし,この溶液中のひ素量が

1.5 μg

以上の場合には,ひ素量が

0.2

1.5 μg

になるように

4

)

で得られた溶液を

100 mL

の全量フラスコに正確に分取する。この分取した溶液中の鉄量及び

ランタン量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄(

III

・ランタン混合溶液[7.5.2

d

)

]を加え,内標準

B

7.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

)を加えた後,水

で標線までうすめる。

5.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  4

)

で得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,水で標線までうすめる。ただし,この溶液中のひ素量が

1.5  μg

以上の場合には,ひ素量が

0.2

1.5 μg

になるように 4

)

で得られた溶液を

100 mL

の全量フラスコ

に正確に分取する。この分取した溶液中の鉄量及びランタン量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄

III

・ランタン混合溶液[7.5.2

d

)

]を加え,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

)を加

えた後,水で標線までうすめる。

c

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  b

)

5.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素(質量数

75

)及び内標準元素[イットリウム(質量

89

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ひ素の指示値と内標準元素

の指示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  b

)

5.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

7.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように

混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素(質量数

75

)及び内標準元素[イットリウム(質

量数

89

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ひ素の指示値と内標準元

素の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

7.5.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に


16

H 1101

:2013

おける指示値を測定する。

7.5.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

ひ素標準液[7.5.2

e

)

0

15 mL

(ひ素として

0

1.5 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコ

にとり,内標準液

B

7.5.2

g

)

10 mL

,鉄(

III

・ランタン混合溶液[7.5.2

d

)

0.5 mL

及び硝酸(

1

1

2 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素及び内標準元素のそれぞ

れの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たひ素の指示値と内標準元

素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とひ素量との関係線を作成し,検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

ひ素標準液[7.5.2

e

)

0

15 mL

(ひ素として

0

1.5 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコ

にとり,鉄(

III

・ランタン混合溶液[7.5.2

d

)

0.5 mL

及び硝酸(

1

1

2 mL

を加え,水で標線ま

でうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

7.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ひ素及び内標準元素のそ

れぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たひ素の指示値と内標

準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とひ素量との関係線を作成し,検量線とする。

7.5.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

7.5.4 b

)

 5.1

)

  又は 7.5.4 b

)

 5.2

)

  で分取をしない場合  7.5.4

c

)

及び 7.5.5 で得たひ素の指示値と内標準

元素の指示値との比と,7.5.6 で作成した検量線とからひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式

によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

2

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

7.5.4 b

)

 5.1

)

  又は 7.5.4 b

)

 5.2

)

  で分取をした場合  7.5.4

c

)

及び 7.5.5 で得たひ素の指示値と内標準元素

の指示値との比と,7.5.6 で作成した検量線とからひ素量を求め,試料中のひ素含有率を,次の式によ

って算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

As

ここに,

As

試料中のひ素含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のひ素検出量(

g

A

4

空試験液中のひ素検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比


17

H 1101

:2013

8

アンチモン定量方法

8.1

定量方法の区分

アンチモンの定量方法は,次のいずれかによる。

a

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法  この方法は,アンチモン含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

b

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法  この方法は,アンチモン含有率

0.000 1 %

(質量分率)以上

0.01 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

c

)

ICP 質量分析法  この方法は,アンチモン含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以

下の試料に適用する。

d

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法  この方法は,アンチモン含有率

0.000 01 %

(質

量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

8.2

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

8.2.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,アンチモンを水酸化鉄(

III

及び水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶

液を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉中に注入して加熱し,その吸光度を測定する。

8.2.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

アンチモン標準液(Sb2 µg/mL

アンチモン標準液は,次のいずれかを用いる。

1

)

市販のアンチモン標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100

µg/mL

より濃い場合は,硫酸(

1

6

)で正確にうすめて原液(

Sb

100 µg/mL

)とする。この原液

を使用の都度,必要量だけ硫酸(

1

6

)で正確に

50

倍にうすめてアンチモン標準液とする。

注記

 JCSS

に基づくアンチモン標準液がある。

2

)

金属を用いて調製したアンチモン標準液  アンチモン[

99.9 %

(質量分率)以上]

0.100 g

を硫酸

25

mL

で分解し,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラスコに硫酸(

1

6

)を用いて移し入れ,

硫酸(

1

6

)で正確にうすめて,原液(

Sb

100 µg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必要量

だけ硫酸(

1

6

)で正確に

50

倍にうすめてアンチモン標準液とする。

8.2.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

又は

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

8.2.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次のいずれかによる。

1

)

試料はかりとり量が 10 g の場合  試料はかりとり量が

10 g

の場合の操作は,次の手順による。


18

H 1101

:2013

1.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

1.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

80 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

室温まで冷却した後,

時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

水を加えて液量を約

200 mL

とする。

2

)

試料はかりとり量が 20 g の場合  試料はかりとり量が

20 g

の場合の操作は,次の手順による。

2.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

160 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除く。溶液を

200 mL

の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめた後,アンチモン量が

10 µg

以下となるように

一定量分取した液をビーカー(

500 mL

)に移し入れ,水を加えて液量を約

200 mL

とする。

b

)

アンチモンの分離  アンチモンの分離は,次の手順による。

1

)

7.2.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

1

)

の溶液を常温まで冷却した後,水を用いて

100 mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標線までう

すめる。ただし,この溶液のアンチモン量が

10 µg

以上の場合には,アンチモン量が

2

10 µg

にな

るように

100 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じ

になるように鉄(

III

)溶液[8.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[8.2.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

吸光度の測定  b

)

2

)

で得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加

熱し,波長

217.6 nm

又は

231.1 nm

における吸光度を測定する。

注記 1

一般的には,

10 µL

又は

20 µL

を注入するが,各装置の測定範囲に合わせて注入量を決め

てもよい。

注記 2

吸光度に比例した指示計の目盛などを用いて測定してもよい。

8.2.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,吸光度を測定する。

8.2.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

アンチモン標準液[8.2.2

h

)

0

5.0 mL

(アンチモンとして

0

10 µg

)を段階的に,数個のビーカー

500 mL

)にとり,8.2.4

a

)

b

)

に従って操作する。

b

)

得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加熱し,波長

217.6 nm

又は

231.1 nm

における吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とアンチモン量との関係線を作成し,

検量線とする。

8.2.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

8.2.4 a

)

 2.2

)

  又は,8.2.4 b

)

 2

)

  で分取をしない場合  8.2.4

c

)

及び 8.2.5 で得た吸光度と,8.2.6 で作成し

た検量線とからアンチモン量を求め,試料中のアンチモン含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

2

空試験液中のアンチモン検出量(

g


19

H 1101

:2013

m

試料はかりとり量(

g

b

)

8.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 8.2.4 b

)

 2

)

  で分取をした場合  8.2.4

c

)

及び 8.2.5 で得た吸光度と,8.2.6 で作成した

検量線とからアンチモン量を求め,試料中のアンチモン含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

4

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

8.3

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

8.3.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,アンチモンを水酸化鉄(

III

及び水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶

液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

8.3.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

アンチモン標準液(Sb50 µg/mL

8.2.2

h

)

で調製した原液(

Sb

100 µg/mL

)を使用の都度,必要

量だけ硫酸(

1

6

)で正確に

2

倍にうすめてアンチモン標準液とする。

8.3.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

20 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

8.3.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.3.4

a

)

による。

b

)

アンチモンの分離  アンチモンの分離は,次の手順による。

1

)

8.2.4

b

)

1

)

2

)

の手順に従って操作する。

2

)

1

)

の溶液を加熱して濃縮し,液量を約

10 mL

とする。常温まで冷却した後,水を用いて

25 mL

全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。ただし,この溶液のアンチモン量が

250 µg

以上

の場合には,アンチモン量が

20

250 µg

になるように

25 mL

の全量フラスコに分取する。この分取

した溶液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じになるように鉄(

III

)溶液[8.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン

溶液[8.3.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

発光強度の測定  b

)

2

)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

206.833 nm

における発光強度を測定する。

なお,b

)

1

)

の操作において,ろ紙の一部が b

)

2

)

で得た溶液に混入した場合は,乾燥ろ紙を用いて


20

H 1101

:2013

ろ過後にアルゴンプラズマ中に噴霧する。また,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いて

もよい。高次のスペクトル線が使用可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,更に,バ

ックグラウンド補正機構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

8.3.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。

8.3.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

アンチモン標準液[8.3.2

h

)

0

5.0 mL

(アンチモンとして

0

250 µg

)を段階的に,数個のビーカー

500 mL

)にとり,8.3.4

a

)

b

)

に従って操作する。

b

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

206.833 nm

における発

光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度とアンチモン量との関係線を作成し,検量線とする。

8.3.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

8.3.4 b

)

 2

)

  で分取をしない場合  8.3.4

c

)

及び 8.3.5 で得た発光強度と,8.3.6 で作成した検量線とから

アンチモン量を求め,試料中のアンチモン含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

2

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

8.3.4 b

)

 2

)

  で分取をした場合  8.3.4

c

)

及び 8.3.5 で得た発光強度と,8.3.6 で作成した検量線とからア

ンチモン量を求め,試料中のアンチモン含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

4

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

8.4

ICP 質量分析法

8.4.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,

内標準元素を加え,

溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

アンチモン及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,アンチモンの

指示値と内標準元素の指示値との比を求めて定量する。

8.4.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11

b

)

アンチモン標準液(Sb2 μg/mL

8.2.2

h

)

による。

c

)

内標準液 ACs1 μg/mL

内標準元素としてセシウムを用いる。内標準液

A

は,次のいずれかを用

いる。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,セシウム以外の元素を内


21

H 1101

:2013

標準元素として用いてもよい。この場合,アンチモンに比較的質量数の近い元素を内標準元素とする

とよい。

1

)

市販のセシウム溶液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100

µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて原液(

Cs

100 μg/mL

)とする。この原液を使用の都度,

必要量だけ水で正確に

100

倍にうすめて内標準液

A

とする。

2

)

炭酸塩を用いて調製したセシウム溶液  炭酸セシウム

0.123 g

を硝酸(

1

1

10 mL

で分解し,常温

まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめて原液(

Cs

100  μg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に

100

倍にうすめて内標準液

A

とする。

d

)

内標準液 BCs0.1 μg/mL

内標準液

A

8.4.2

c

)

]を使用の都度,必要量だけ水で正確に

10

倍にう

すめて使用する。

8.4.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

1.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

8.4.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

7.4.4

a

)

1

)

3

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得た溶液に内標準液

A

8.4.2

c

)

1 mL

を加え,水で標線までうすめる。ただし,この溶液のアンチモン量が

10  μg

以上の場合

には,内標準液

A

を加えず,水で標線までうすめ,アンチモン量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

及び内標準液

A

8.4.2

c

)

1

mL

を加え,水で標線までうすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得た溶液を水で標線までうすめ

る。この溶液のアンチモン量が

10 μg

以上の場合には,アンチモン量が

2

10 μg

になるように

100

mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までう

すめる。

b

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  a

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン(質量数

121

)及び内標準元素[セシウム

(質量数

133

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,アンチモンの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  a

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

8.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるよう

に混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン(質量数

121

)及び内標準元素[セシウ

ム(質量数

133

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,アンチモンの指

示値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。


22

H 1101

:2013

8.4.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

8.4.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

アンチモン標準液[8.4.2

b

)

0

5.0 mL

(アンチモンとして

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

全量フラスコにとり,内標準液

A

8.4.2

c

)

1 mL

及び硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までう

すめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン及び内標準元素の

それぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たアンチモンの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とアンチモン量との関係線を作成し,

検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

アンチモン標準液[8.4.2

b

)

0

5.0 mL

(アンチモンとして

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

8.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン及び内標準元

素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たアンチモンの

指示値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とアンチモン量との関係線を作成

し,検量線とする。

8.4.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

8.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 8.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  8.4.4

b

)

及び 8.4.5 で得たアンチモンの指示値と内

標準元素の指示値との比と,8.4.6 で作成した検量線とからアンチモン量を求め,試料中のアンチモン

含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

2

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

8.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 8.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をした場合  8.4.4

b

)

及び 8.4.5 で得たアンチモンの指示値と内標

準元素の指示値との比と,8.4.6 で作成した検量線とからアンチモン量を求め,試料中のアンチモン含

有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

4

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比


23

H 1101

:2013

8.5

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

8.5.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,アンチモンを水酸化鉄(

III

及び水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸で溶解した後,溶液を

ICP

質量分析装置のア

ルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,アンチモンの指示値と内標準元素の指示値との比を求めて定量する。

8.5.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11150

b

)

アンモニア水

c

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

d

)

鉄(III)・ランタン混合溶液  7.5.2

d

)

による。

e

)

アンチモン標準液(Sb0.1 µg/mL

8.2.2

h

)

で調製したアンチモン標準液(

Sb

2 μg/mL

)を使用の

都度,必要量だけ水で正確に

20

倍にうすめてアンチモン標準液とする。

f

)

内標準液 ACs1 μg/mL

8.4.2

c

)

による。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,セシウム以外の元素を内

標準元素として用いてもよい。この場合,アンチモンに比較的質量数の近い元素を内標準元素とする

とよい。

g

)

内標準液 BCs0.02  μg/mL

内標準液

A

8.5.2

f

)

]を使用の都度,必要量だけ水で正確に

50

倍に

うすめて使用する。

8.5.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

8.5.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.5.4

a

)

による。

b

)

アンチモンの分離  アンチモンの分離は,次の手順による。

1

)

7.5.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得られた溶液

10 mL

100

mL

の全量フラスコに正確に分取し,内標準液

B

8.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,水で標線までうす

める。ただし,この溶液中のアンチモン量が

1.5 μg

以上の場合には,1

)

で得られた溶液からアン

チモン量が

0.2

1.5  μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに正確に分取する。この分取した溶

液中の鉄量及びランタン量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄(

III

・ランタン混合溶液[8.5.2

d

)

を加え,内標準液

B

8.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

を加えた後,水で標線までうすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,水で標線までうすめる。ただし,この溶液中のアンチモン量が

1.5 μg

以上の場合には,アンチモン量が

0.2

1.5 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに正確に

分取する。この分取した溶液中の鉄量及びランタン量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄(

III

・ラ

ンタン混合溶液[8.5.2

d

)

]を加え,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

)を加えた後,水


24

H 1101

:2013

で標線までうすめる。

c

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  b

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン(質量数

121

)及び内標準元素[セシウム

(質量数

133

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,アンチモンの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  b

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

8.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように

混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン(質量数

121

)及び内標準元素[セシウム

(質量数

133

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,アンチモンの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

8.5.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

8.5.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

アンチモン標準液[8.5.2

e

)

0

15 mL

(アンチモンとして

0

1.5 μg

)を段階的に数個のビーカー(

500

mL

)にとり,硝酸(

1

1

80 mL

を加えた後,水を約

200 mL

加える。

2

)

7.5.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

3

)

得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,内標準液

B

8.5.2

g

)

]を

10 mL

えた後,水で標線までうすめる。

4

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン及び内標準元素の

それぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たアンチモンの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とアンチモン量との関係線を作成し,

検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

a

)

2

)

で得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

8.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,アンチモン及び内標準元

素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たアンチモンの

指示値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とアンチモン量との関係線を作成

し,検量線とする。

8.5.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

8.5.4 b

)

 2.1

)

  又は 8.5.4 b

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  8.5.4

c

)

及び 8.5.5 で得たアンチモンの指示値と内

標準元素の指示値との比と,8.5.6 で作成した検量線とからアンチモン量を求め,試料中のアンチモン


25

H 1101

:2013

含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

2

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

8.5.4 b

)

 2.1

)

  又は 8.5.4 b

)

 2.2

)

  で分取をした場合  8.5.4

c

)

及び 8.5.5 で得たアンチモンの指示値と内標

準元素の指示値との比と,8.5.6 で作成した検量線とからアンチモン量を求め,試料中のアンチモン含

有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Sb

ここに,

Sb

試料中のアンチモン含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のアンチモン検出量(

g

A

4

空試験液中のアンチモン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

9

ビスマス定量方法

9.1

定量方法の区分

ビスマスの定量方法は,次のいずれかによる。

a

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法  この方法は,ビスマス含有率

0.000 01 %

(質

量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

b

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法  この方法は,ビスマス含有率

0.000 1 %

(質

量分率)以上

0.01 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

c

)

ICP 質量分析法  この方法は,ビスマス含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下

の試料に適用する。

d

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法  この方法は,ビスマス含有率

0.000 01 %

(質量

分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

9.2

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

9.2.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,ビスマスを水酸化鉄(

III

及び水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶

液を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉中に注入して加熱し,その吸光度を測定する。

9.2.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。


26

H 1101

:2013

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

ビスマス標準液(Bi2 µg/mL

ビスマス標準液は,次のいずれかを用いる。

1

)

市販のビスマス標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100

µg/mL

より濃い場合は,硝酸(

1

15

)で正確にうすめて原液(

Bi

100 µg/mL

)とする。この原液

を使用の都度,必要量だけ硝酸(

1

15

)で正確に

50

倍にうすめてビスマス標準液とする。

注記

 JCSS

に基づくビスマス標準液がある。

2

)

金属を用いて調製したビスマス標準液  ビスマス[

99.9 %

(質量分率)以上]

0.100 g

を硝酸(

1

1

20 mL

で分解し,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラスコに硝酸(

1

15

)を用いて移し入

れ,硝酸(

1

15

)で正確にうすめて原液(

Bi

100 µg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必要

量だけ硝酸(

1

15

)で正確に

50

倍にうすめてビスマス標準液とする。

9.2.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

又は

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

9.2.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次のいずれかによる。

1

)

試料はかりとり量が 10 g の場合  試料はかりとり量が

10 g

の場合の操作は,次の手順による。

1.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

1.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

 80 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

室温まで冷却した後,

時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

水を加えて液量を約

200 mL

とする。

2

)

試料はかりとり量が 20 g の場合  試料はかりとり量が

20 g

の場合の操作は,次の手順による。

2.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

160 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除く。溶液を

200 mL

の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめた後,ビスマス量が

10 µg

以下となるように一

定量分取した液をビーカー(

500 mL

)に移し入れ,水を加えて液量を約

200 mL

とする。

b

)

ビスマスの分離  ビスマスの分離は,次の手順による。

1

)

7.2.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

1

)

の溶液を常温まで冷却した後,水を用いて

100 mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標線までう

すめる。ただし,この溶液のビスマス量が

10 µg

以上の場合には,ビスマス量が

2

10 µg

になるよ

うに

100 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じにな

るように鉄(

III

)溶液[9.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[9.2.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

吸光度の測定  b

)

2

)

で得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加

熱し,波長

223.1 nm

における吸光度を測定する。

注記 1

一般的には,

10 µL

又は

20 µL

を注入するが,各装置の測定範囲に合わせて注入量を決め

てもよい。

注記 2

吸光度に比例した指示計の目盛などを用いて測定してもよい。

9.2.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,吸光度を測定する。


27

H 1101

:2013

9.2.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄(

III

)溶液[9.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[9.2.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタンの添加量が 9.2.4

b

)

1

)

と同じになるように数個の

100 mL

の全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加える。

b

)

ビスマス標準液[9.2.2

h

)

0

5.0 mL

(ビスマスとして

0

10 µg

)を段階的に加え,水で標線までう

すめる。

c

)

得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加熱し,波長

223.1 nm

にお

ける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とビスマス量との関係線を作成し,検量線とする。

9.2.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

9.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 9.2.4 b

)

 2

)

  で分取をしない場合  9.2.4

c

)

及び 9.2.5 で得た吸光度と,9.2.6 で作成し

た検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

2

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

9.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 9.2.4 b

)

 2

)

  で分取をした場合  9.2.4

c

)

及び 9.2.5 で得た吸光度と,9.2.6 で作成した

検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

4

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

9.3

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

9.3.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,ビスマスを水酸化鉄(

III

及び水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶

液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

9.3.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

ビスマス標準液(Bi50 µg/mL

9.2.2

h

)

で調製した原液(

Bi

100 µg/mL

)を使用の都度,必要量


28

H 1101

:2013

だけ硝酸(

1

15

)で正確に

2

倍にうすめてビスマス標準液とする。

9.3.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

9.3.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.3.4

a

)

による。

b

)

ビスマスの分離  ビスマスの分離は,次の手順による。

1

)

7.3.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

1

)

の溶液を加熱して濃縮し,液量を約

10 mL

とする。常温まで冷却した後,水を用いて

25 mL

全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。ただし,この溶液のビスマス量が

250 µg

以上の

場合には,ビスマス量が

20

250 µg

になるように

250 mL

の全量フラスコに分取する。この分取し

た溶液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じになるように鉄(

III

)溶液[9.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶

液[9.3.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

発光強度の測定  b

)

2

)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

306.772 nm

における発光強度を測定する。

なお,b

)

1

)

の操作において,ろ紙の一部が b

)

2

)

で得た溶液に混入した場合は,乾燥ろ紙を用いて

ろ過後にアルゴンプラズマ中に噴霧する。また,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いて

もよい。高次のスペクトル線が使用可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,更に,バ

ックグラウンド補正機構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

9.3.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。

9.3.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄(

III

)溶液[9.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[9.3.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタンの添加量が 9.3.4

b

)

1

)

と同じになるように数個の

25 mL

の全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加える。

b

)

ビスマス標準液[9.3.2 h

)

0

5.0 mL

(ビスマスとして

0

250 µg

)を段階的に加え,水で標線までう

すめる。

c

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

306.772 nm

における発

光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度とビスマス量との関係線を作成し,検量線とする。

9.3.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

9.3.4 b

)

 2

)

  で分取をしない場合  9.3.4

c

)

及び 9.3.5 で得た発光強度と,9.3.6 で作成した検量線とから

ビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

2

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

9.3.4 b

)

 2

)

  で分取をした場合  9.3.4

c

)

及び 9.3.5 で得た発光強度と,9.3.6 で作成した検量線とからビ


29

H 1101

:2013

スマス量を求め,試料中のビスマス含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

4

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

9.4

ICP 質量分析法

9.4.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,

内標準元素を加え,

溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

ビスマス及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,ビスマスの指示

値と内標準元素の指示値との比を求めて定量する。

9.4.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11

b

)

ビスマス標準液(Bi2 μg/mL

9.2.2

h

)

による。

c

)

内標準液 ARe1 μg/mL

内標準元素としてレニウムを用いる。内標準液

A

は,次のいずれかを用

いる。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,レニウム以外の元素を内

標準元素として用いてもよい。この場合,ビスマスに比較的質量数の近い元素を内標準元素とすると

よい。

1

)

市販のレニウム溶液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100

µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて原液(

Re

100  μg/mL

)とする。この原液を使用の都

度,必要量だけ水で正確に

100

倍にうすめて内標準液

A

とする。

2

)

金属を用いて調製したレニウム溶液  レニウム

0.100 g

をとり,水を少量加え,過酸化水素水(

30 %

を少量ずつ滴加して分解し,加熱して過酸化水素を分解し,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量

フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめて原液(

Re

100  μg/mL

)とする。この原液

を使用の都度,必要量だけ水で正確に

100

倍にうすめて内標準液

A

とする。

d

)

内標準液 BRe0.1 μg/mL

内標準液

A

9.4.2

c

)

]を使用の都度,必要量だけ水で正確に

10

倍にう

すめて使用する。

9.4.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

1.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

9.4.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

7.4.4

a

)

1

)

3

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得た溶液に内標準液

A

9.4.2

c

)

1 mL

を加え,水で標線までうすめる。ただし,この溶液のビスマス量が

10  μg

以上の場合に

は,内標準液

A

を加えず,水で標線までうすめ,ビスマス量が

2

10 μg

になるように

100 mL


30

H 1101

:2013

全量フラスコに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

及び内標準液

A

9.4.2

c

)

1 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得た溶液を水で標線までうすめ

る。この溶液のビスマス量が

10 μg

以上の場合には,ビスマス量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうす

める。

b

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  a

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス(質量数

209

)及び内標準元素[レニウム(質

量数

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ビスマスの指示値と内

標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  a

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

9.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるよう

に混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス(質量数

209

)及び内標準元素[レニウム

(質量数

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ビスマスの指示値

と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

9.4.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

9.4.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

ビスマス標準液[9.4.2

b

)

0

5.0 mL

(ビスマスとして

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量

フラスコにとり,内標準液

A

9.4.2

c

)

1 mL

及び硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめ

る。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス及び内標準元素のそ

れぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たビスマスの指示値と

内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とビスマス量との関係線を作成し,検量線

とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

ビスマス標準液[9.4.2

b

)

0

5.0 mL

(ビスマスとして

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量

フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

9.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス及び内標準元素

のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たビスマスの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とビスマス量との関係線を作成し,検

量線とする。


31

H 1101

:2013

9.4.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

9.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 9.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  9.4.4

b

)

及び 9.4.5 で得たビスマスの指示値と内標

準元素の指示値との比と,9.4.6 で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率

を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

2

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

9.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 9.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をした場合  9.4.4

b

)

及び 9.4.5 で得たビスマスの指示値と内標準

元素の指示値との比と,9.4.6 で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を,

次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

4

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

9.5

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

9.5.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,ビスマスを水酸化鉄(

III

及び水酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸で溶解した後,溶液を

ICP

質量分析装置のア

ルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,ビスマスの指示値と内標準元素の指示値との比を求めて定量する。

9.5.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11150

b

)

アンモニア水

c

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

d

)

鉄(III)・ランタン混合溶液  7.5.2

d

)

による。

e

)

ビスマス標準液(Bi0.1 µg/mL

9.2.2

h

)

で調製したビスマス標準液(

Bi

2 μg/mL

)を使用の都度,

必要量だけ水で正確に

20

倍にうすめてビスマス標準液とする。

f

)

内標準液 ARe1 μg/mL

9.4.2

c

)

による。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,レニウム以外の元素を内

標準元素として用いてもよい。この場合,ビスマスに比較的質量数の近い元素を内標準元素とすると

よい。

g

)

内標準液 BRe0.02 μg/mL

内標準液

A

9.5.2

f

)

]を使用の都度,必要量だけ水で正確に

50

倍に

うすめて使用する。


32

H 1101

:2013

9.5.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

9.5.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.5.4

a

)

による。

b

)

ビスマスの分離  ビスマスの分離は,次の手順による。

1

)

7.5.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得られた溶液

10 mL

100

mL

の全量フラスコに正確に分取し,内標準液

B

9.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,水で標線までうす

める。ただし,この溶液中のビスマス量が

1.5 μg

以上の場合には,1

)

で得られた溶液からビスマ

ス量が

0.2

1.5  μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに正確に分取する。この分取した溶液中

の鉄量及びランタン量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄(

III

・ランタン混合溶液[9.5.2

d

)

]を加

え,内標準液

B

9.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

)を加

えた後,水で標線までうすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,水で標線までうすめる。ただし,この溶液中のビスマス量が

1.5

μg

以上の場合には,1

)

で得られた溶液からビスマス量が

0.2

1.5 μg

になるように

100 mL

の全量

フラスコに正確に分取する。この分取した溶液中の鉄量及びランタン量がそれぞれ

2 mg

となるよ

うに鉄(

III

・ランタン混合溶液[9.5.2

d

)

]を加え,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  b

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス(質量数

209

)及び内標準元素[レニウム(質

量数

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ビスマスの指示値と内

標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  b

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

9.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように

混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス(質量数

209

)及び内標準元素[レニウム(質

量数

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,ビスマスの指示値と内

標準元素の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

9.5.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

9.5.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合


33

H 1101

:2013

1

)

ビスマス標準液[9.5.2

e

)

0

15 mL

(ビスマスとして

0

1.5 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量

フラスコにとり,内標準液

B

9.5.2

g

)

10 mL

,鉄(

III

・ランタン混合溶液[9.5.2

d

)

0.5 mL

及び

硝酸(

1

1

2 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス及び内標準元素のそ

れぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たビスマスの指示値と

内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とビスマス量との関係線を作成し,検量線

とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

ビスマス標準液[9.5.2

e

)

0

15 mL

(ビスマスとして

0

1.5 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量

フラスコにとり,鉄(

III

・ランタン混合溶液[9.5.2

d

)

0.5 mL

及び硝酸(

1

1

2 mL

を加え,水

で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

9.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,ビスマス及び内標準元素

のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得たビスマスの指示

値と内標準元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比とビスマス量との関係線を作成し,検

量線とする。

9.5.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

9.5.4 b

)

 2.1

)

  又は 9.5.4 b

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  9.5.4

c

)

及び 9.5.5 で得たビスマスの指示値と内標

準元素の指示値との比と,9.5.6 で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率

を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

2

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

9.5.4 b

)

 2.1

)

  又は 9.5.4 b

)

 2.2

)

  で分取をした場合  9.5.4

c

)

及び 9.5.5 で得たビスマスの指示値と内標準

元素の指示値との比と,9.5.6 で作成した検量線とからビスマス量を求め,試料中のビスマス含有率を,

次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Bi

ここに,

Bi

試料中のビスマス含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中のビスマス検出量(

g

A

4

空試験液中のビスマス検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

10

鉛定量方法

10.1

定量方法の区分

鉛の定量方法は,次のいずれかによる。

a

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法  この方法は,鉛含有率

0.000 01 %

(質量分


34

H 1101

:2013

率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

b

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法  この方法は,鉛含有率

0.000 1 %

(質量分

率)以上

0.01 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

c

)

ICP 質量分析法  この方法は,鉛含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料

に適用する。

d

)

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法  この方法は,鉛含有率

0.000 01 %

(質量分率)

以上

0.005 %

(質量分率)以下の試料に適用する。

10.2

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離電気加熱原子吸光法

10.2.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,鉛を水酸化鉄(

III

)及び水

酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶液を電

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉中に注入して加熱し,その吸光度を測定する。

10.2.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

鉛標準液(Pb2 µg/mL

鉛標準液は,次のいずれかを用いる。

1

)

市販の鉛標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100 µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて原液(

Pb

100 µg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必

要量だけ水で正確に

50

倍にうすめて鉛標準液とする。

注記

 JCSS

に基づく鉛標準液がある。

2

)

金属を用いて調製した鉛標準液  鉛[

99.9 %

(質量分率)以上]

0.100 g

を硝酸(

1

1

20 mL

で分

解し,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で正確にうすめて

原液(

Pb

100 µg/mL

)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に

50

倍にうすめて鉛

標準液とする。

10.2.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

又は

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

10.2.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次のいずれかによる。

1

)

試料はかりとり量が 10 g の場合  試料はかりとり量が

10 g

の場合は,次の手順による。

1.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

1.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

80 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

室温まで冷却した後,

時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

水を加えて液量を約

200 mL

とする。


35

H 1101

:2013

2

)

試料はかりとり量が 20 g の場合  試料はかりとり量が

20 g

の場合は,次の手順による。

2.1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2.2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

160 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除く。溶液を

200 mL

の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめた後,鉛量が

10 µg

以下となるように一定量分

取した液をビーカー(

500 mL

)に移し入れ,水を加えて液量を約

200 mL

とする。

b

)

鉛の分離  鉛の分離は,次の手順による。

1

)

7.2.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

1

)

の溶液を常温まで冷却した後,水を用いて

100 mL

の全量フラスコに移し入れ,水で標線までう

すめる。ただし,この溶液の鉛量が

10 µg

以上の場合には,鉛量が

2

10 µg

になるように

100 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液中の鉄及びランタン量が 1

)

と同じになるように鉄

III

)溶液[10.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[10.2.2

g

)

]を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加え

た後,水で標線までうすめる。

c

)

吸光度の測定  b

)

2

)

で得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加

熱し,波長

217.0 nm

又は

283.3 nm

における吸光度を測定する。

注記 1

一般的には,

10 µL

又は

20 µL

を注入するが,各装置の測定範囲に合わせて注入量を決め

てもよい。

注記 2

吸光度に比例した指示計の目盛などを用いて測定してもよい。

10.2.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,吸光度を測定する。

10.2.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄(

III

)溶液[10.2.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[10.2.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタンの添加量が 10.2.4

b

)

1

)

と同じになるように数個の

100 mL

の全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加える。

b

)

鉛標準液[10.2.2

h

)

0

5.0 mL

(鉛として

0

10 µg

)を段階的に加え,水で標線までうすめる。

c

)

得た溶液の一定量を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉の中に注入して加熱し,波長

217.0 nm

又は

283.3 nm

における吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度と鉛量との関係線を作成し,検量線と

する。

10.2.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

10.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 10.2.4 b

)

 2

)

  で分取をしない場合  10.2.4

c

)

及び 10.2.5 で得た吸光度と,10.2.6 で作

成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

2

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

10.2.4 a

)

 2.2

)

  又は 10.2.4 b

)

 2

)

  で分取をした場合  10.2.4

c

)

及び 10.2.5 で得た吸光度と,10.2.6 で作成

した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式によって算出する。


36

H 1101

:2013

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

4

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

10.3

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 発光分光分析法

10.3.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,鉛を水酸化鉄(

III

)及び水

酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸,又は硝酸及び過酸化水素に溶解した後,溶液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

10.3.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸

b

)

硝酸(11150

c

)

硝酸混液  7.2.2

c

)

による。

d

)

アンモニア水

e

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

f

)

鉄(III)溶液  7.2.2

f

)

による。

g

)

硝酸ランタン溶液  7.2.2

g

)

による。

h

)

鉛標準液(Pb50 µg/mL

10.2.2

h

)

で調製した原液(

Pb

100 µg/mL

)を使用の都度,必要量だけ水

で正確に

2

倍にうすめて鉛標準液とする。

10.3.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

20.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

10.3.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.3.4

a

)

による。

b

)

鉛の分離  鉛の分離は,次の手順による。

1

)

7.3.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

1

)

の溶液を加熱して濃縮し,液量を約

10 mL

とする。常温まで冷却した後,水を用いて

25 mL

全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。ただし,この溶液の鉛量が

250 µg

以上の場合に

は,鉛量が

20

250 µg

になるように

25 mL

の全量フラスコに分取する。この分取した溶液中の鉄及

びランタン量が 1

)

と同じになるように鉄(

III

)溶液[10.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[10.3.2

g

)

を加え,更に硝酸(

1

1

10 mL

を加えた後,水で標線までうすめる。

c

)

発光強度の測定  b

)

2

)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波

220.353 nm

における発光強度を測定する。

なお,b

)

1

)

の操作において,ろ紙の一部が b

)

2

)

で得た溶液に混入した場合は,乾燥ろ紙を用いて

ろ過後にアルゴンプラズマ中に噴霧する。また,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いて

もよい。高次のスペクトル線が使用可能な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,更に,バ

ックグラウンド補正機構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。


37

H 1101

:2013

10.3.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。

10.3.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄(

III

)溶液[10.3.2

f

)

]及び硝酸ランタン溶液[10.3.2

g

)

]を鉄(

III

)及びランタンの添加量が 10.3.4

b

)

1

)

と同じになるように数個の

25 mL

の全量フラスコにとり,硝酸(

1

1

10 mL

を加える。

b

)

鉛標準液[10.3.2

h

)

0

5.0 mL

(鉛として

0

250 µg

)を段階的に加え,水で標線までうすめる。

c

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

220.353 nm

における発

光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と鉛量との関係線を作成し,検量線とする。

10.3.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

10.3.4 b

)

 2

)

  で分取をしない場合  10.3.4

c

)

及び 10.3.5 で得た発光強度と,10.3.6 で作成した検量線と

から鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

2

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

10.3.4 b

)

 2

)

  で分取をした場合  10.3.4

c

)

及び 10.3.5 で得た発光強度と,10.3.6 で作成した検量線とか

ら鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式によって算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

4

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

10.4

ICP 質量分析法

10.4.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,

内標準元素を加え,

溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

鉛及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,鉛の指示値と内標準元

素の指示値との比を求めて定量する。

10.4.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11

b

)

鉛標準液(Pb2 μg/mL

10.2.2

h

)

による。

c

)

内標準液 ARe1 μg/mL

9.4.2

c

)

による。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,レニウム以外の元素を内

標準元素として用いてもよい。この場合,鉛に比較的質量数の近い元素を内標準元素とするとよい。

d

)

内標準液 BRe0.1 μg/mL

9.4.2

d

)

による。


38

H 1101

:2013

10.4.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

1.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

10.4.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

7.4.4

a

)

1

)

3

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得た溶液に内標準液

A

10.4.2

c

)

1 mL

を加え,水で標線までうすめる。ただし,この溶液の鉛量が

10  μg

以上の場合には,内

標準液

A

を加えず,水で標線までうすめ,鉛量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコ

に分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

及び内標準液

A

10.4.2

c

)

1 mL

を加え,水

で標線までうすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得た溶液を水で標線までうすめ

る。この溶液の鉛量が

10 μg

以上の場合には,鉛量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラス

コに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

b

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  a

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛(質量数

208

)及び内標準元素[レニウム(質量数

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,鉛の指示値と内標準元素の指

示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  a

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

10.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるよう

に混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛(質量数

208

)及び内標準元素[レニウム(質量

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,鉛の指示値と内標準元素

の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

10.4.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

10.4.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

鉛標準液[10.4.2

b

)

0

5.0 mL

(鉛として

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに

とり,内標準液

A

10.4.2

c

)

1 mL

及び硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛及び内標準元素のそれぞれ

の質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得た鉛の指示値と内標準元素の

指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比と鉛量との関係線を作成し,検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合


39

H 1101

:2013

1

)

鉛標準液[10.4.2

b

)

0

5.0 mL

(鉛として

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに

とり,硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

10.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛及び内標準元素のそ

れぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得た鉛の指示値と内標準

元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比と鉛量との関係線を作成し,検量線とする。

10.4.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

10.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 10.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  10.4.4

b

)

及び 10.4.5 で得た鉛の指示値と内標準

元素の指示値との比と,10.4.6 で作成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式に

よって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

2

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

10.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 10.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をした場合  10.4.4

b

)

及び 10.4.5 で得た鉛の指示値と内標準元

素の指示値との比と,10.4.6 で作成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式によ

って算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

4

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

10.5

水酸化鉄・水酸化ランタン共沈分離 ICP 質量分析法

10.5.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,鉄(

III

,硝酸ランタン及びアンモニア水を加え,鉛を水酸化鉄(

III

)及び水

酸化ランタンと共沈させて,こし分ける。沈殿を硝酸で溶解した後,溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴン

プラズマ中に噴霧し,鉛及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,

鉛の指示値と内標準元素の指示値との比を求めて定量する。

10.5.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11150

b

)

アンモニア水

c

)

アンモニア洗浄液  7.2.2

e

)

による。

d

)

鉄(III)・ランタン混合溶液  7.5.2

d

)

による。

e

)

鉛標準液(Pb0.1 µg/mL

10.2.2

h

)

で調製した鉛標準液(

Pb

2 μg/mL

)を使用の都度,必要量だ

け水で正確に

20

倍にうすめて鉛標準液とする。

f

)

内標準液 ARe1 μg/mL

9.4.2

c

)

による。


40

H 1101

:2013

なお,元の試料に無視できる量しか含まれていないことが確認できれば,レニウム以外の元素を内

標準元素として用いてもよい。この場合,鉛に比較的質量数の近い元素を内標準元素とするとよい。

g

)

内標準液 BRe0.02 μg/mL

9.5.2

g

)

による。

10.5.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

10.5.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,7.5.4

a

)

による。

b

)

鉛の分離  鉛の分離は,次の手順による。

1

)

7.5.4

b

)

1

)

4

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,内標準液

B

10.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,水で標線までうすめ

る。ただし,この溶液中の鉛量が

1.5 μg

以上の場合には,1

)

で得られた溶液から鉛量が

0.2

1.5 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに正確に分取する。この分取した溶液中の鉄量及びランタン

量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄(

III

・ランタン混合溶液[10.5.2

d

)

]を加え,内標準液

B

10.5.2

g

)

]を

10 mL

加えた後,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

)を加えた後,水で標線まで

うすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得られた溶液

10 mL

100 mL

の全量フラスコに正確に分取し,水で標線までうすめる。ただし,この溶液中の鉛量が

1.5  μg

上の場合には,1

)

で得られた溶液から鉛量が

0.2

1.5 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに

正確に分取する。この分取した溶液中の鉄量及びランタン量がそれぞれ

2 mg

となるように鉄

III

・ランタン混合溶液[10.5.2

d

)

]を加え,更に硝酸量が

1 mL

となるように硝酸(

1

1

)を加

えた後,水で標線までうすめる。

c

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  b

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,

ICP

量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛(質量数

208

)及び内標準元素[レニウム(質量数

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,鉛の指示値と内標準元素の指

示値との比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  b

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,

ICP

質量

分析装置に導入し,内標準液

B

10.5.2

g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるよう

に混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛(質量数

208

)及び内標準元素[レニウム(質量

187

]のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,鉛の指示値と内標準元素

の指示値との比をそれぞれ求める。

なお,真度及び精度を確認してあれば,磁場形二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクシ

ョンセルを用いてもよい。

10.5.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。


41

H 1101

:2013

10.5.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

鉛標準液[10.5.2

e

)

0

15 mL

(鉛として

0

1.5 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに

とり,内標準液

B

10.5.2

g

)

10 mL

,鉄(

III

・ランタン混合溶液[10.5.2

d

)

0.5 mL

及び硝酸(

1

1

2 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛及び内標準元素のそれぞれ

の質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得た鉛の指示値と内標準元素の

指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比と鉛量との関係線を作成し,検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

鉛標準液[10.5.2

e

)

0

15 mL

(鉛として

0

1.5 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに

とり,鉄(

III

・ランタン混合溶液[10.5.2

d

)

0.5 mL

及び硝酸(

1

1

2 mL

を加え,水で標線ま

でうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

10.5.2 g

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,鉛及び内標準元素のそれ

ぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得た鉛の指示値と内標準元

素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比と鉛量との関係線を作成し,検量線とする。

10.5.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

10.5.4 b

)

 2.1

)

  又は 10.5.4 b

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  10.5.4

c

)

及び 10.5.5 で得た鉛の指示値と内標準

元素の指示値との比と,10.5.6 で作成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式に

よって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

2

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

10.5.4 b

)

 2.1

)

  又は 10.5.4 b

)

 2.2

)

  で分取をした場合  10.5.4

c

)

及び 10.5.5 で得た鉛の指示値と内標準元

素の指示値との比と,10.5.6 で作成した検量線とから鉛量を求め,試料中の鉛含有率を,次の式によ

って算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb

試料中の鉛含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中の鉛検出量(

g

A

4

空試験液中の鉛検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

11

鉄定量方法

11.1

定量方法の区分

鉄の定量方法は,次のいずれかによる。


42

H 1101

:2013

a

)

ICP 発光分光分析法  この方法は,鉄含有率

0.000 1 %

(質量分率)以上

0.02 %

(質量分率)以下の試

料に適用する。

b

)

銅電解分離 ICP 発光分光分析法  この方法は,鉄含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.01 %

(質量分

率)以下の試料に適用する。

c

)

ICP 質量分析法  この方法は,鉄含有率

0.000 01 %

(質量分率)以上

0.01 %

(質量分率)以下の試料

に適用する。

11.2

ICP 発光分光分析法

11.2.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,溶液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度

を測定する。

11.2.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(111100

b

)

銅[99.96 %(質量分率)以上]

鉄含有量が既知のもの。鉄含有率は,11.3 の銅電解分離

ICP

発光分

光分析法によって定量し求める。

c

)

鉄標準液 AFe100 µg /mL

鉄標準液

A

は,次のいずれかを用いる。

1

)

市販の鉄標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100 µg/mL

より濃い場合は,硝酸(

1

100

)で正確にうすめて鉄標準液

A

Fe

100 µg /mL

)とする。

注記

 JCSS

に基づく鉄標準液がある。

2

)

金属を用いて調製した鉄標準液  鉄[

99.9 %

(質量分率)以上]

0.100 g

を硝酸(

1

1

20 mL

で分

解し,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめ

て鉄標準液

A

Fe

100 µg /mL

)とする。

d

)

鉄標準液 BFe10 µg /mL

鉄標準液

A

11.2.2

c

)

]を使用の都度,必要量だけ硝酸(

1

100

)で正

確に

10

倍にうすめて使用する。

11.2.3

試料のはかりとり量

試料のはかりとり量は,

10.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

11.2.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

2

)

時計皿で覆い硝酸(

1

1

80 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

3

)

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

200 mL

の全量フラスコに水

を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。

b

)

発光強度の測定  a

)

3

)

で得た溶液の一部を,

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

259.940 nm

における発光強度を測定する。

なお,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可能

な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付いている装

置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

11.2.5

空試験

空試験は,行わない。


43

H 1101

:2013

11.2.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

銅[11.2.2

b

)

10.0 g

を数個はかりとり,それぞれのビーカー(

500 mL

)に移し入れる。

b

)

11.2.4

a

)

2

)

の操作を行った後,室温まで冷却し,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除く。

c

)

鉄標準液

B

11.2.2

d

)

0

20 mL

(鉄として

0

200 μg

)及び鉄標準液

A

11.2.2

c

)

2

20 mL

(鉄と

して

200

2 000 μg

)を段階的に加えた後,

200 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線

までうすめる。

d

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

259.940 nm

における発

光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と鉄量との関係線を作成し,検量線とする。

11.2.7

計算

11.2.4 b

)

で得た発光強度と,11.2.6 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含有率を,次の式

によって算出する。

100

2

1

×

+

=

m

A

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉄検出量(

g

A

2

検量線作成に用いた銅

10.0 g

中に含まれる鉄量(

g

m

試料はかりとり量(

g

11.3

銅電解分離 ICP 発光分光分析法

11.3.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,加熱して濃縮する。塩酸を加えた後,白金電極を用いて電解し,陰極に銅を

電着させて銅を分離する。電解終了後の電解液をシラップ状まで加熱して濃縮し,塩酸で溶解した後,溶

液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

11.3.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(111100

b

)

塩酸

c

)

塩酸(11

d

)

エタノール(99.5

e

)

鉄標準液 AFe100 µg /mL

11.2.2

c

)

による。

f

)

鉄標準液 BFe10 µg /mL

11.2.2

d

)

による。

11.3.3

器具

器具は,次による。

a

)

電解ビーカー  6.3.3

a

)

による。

b

)

円筒状白金陰極  6.3.3

b

)

による。

c

)

らせん状白金陽極  6.3.3

c

)

による。

d

)

半円形時計皿  6.3.3

d

)

による。

11.3.4

試料のはかりとり量

試料のはかりとり量は,

5.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。


44

H 1101

:2013

11.3.5

操作

操作は,次による。

a

)

準備操作  円筒状白金陰極[11.3.3

b

)

]を硝酸(

1

1

)中に浸して洗浄した後,水を用いて洗浄し,

次いでエタノール(

99.5

)を用いて洗浄する。約

100

℃の空気浴中で乾燥する。

b

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,電解ビーカー[11.3.3

a

)

]に移し入れる。

2

)

時計皿で覆い硝酸(

1

1

50 mL

を加えて分解し,穏やかに沸騰させて酸化窒素を追い出す。

3

)

時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗浄した後,時計皿を取り除き,約

80

℃で液量が

30 mL

以下とする。

4

)

室温まで冷却した後,塩酸

0.3 mL

を加え,水で液量を約

180 mL

とする。

c

)

電解  電解は,次の手順による。

1

)

a

)

で乾燥した円筒状白金陰極[11.3.3

b

)

]とらせん状白金陽極[11.3.3

c

)

]とを b

)

4

)

で得た溶液中

に挿入し,

2

個の半円形時計皿[11.3.3

d

)

]で覆う。

2

)

15

時間

0.7

0.8 A

の電流を通じて電解する。

3

)

電解液が無色になったならば,半円形時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の液面上に露出した

部分を水洗し,その洗浄水によって電解液面を約

5 mm

上昇させ,更に

1.0 A

の電流を通じて約

1

時間電解を続ける。

4

)

新しく電解液に浸かった陰極の柄に,銅の電着が認められなければ,半円形時計皿の下面を水で洗

って半円形時計皿を取り除き,電気を通じた状態で水洗しながら,両極を引き上げる。ただし,新

しく電解液に入った陰極の柄に銅が電着した場合は,3

)

の手順を繰り返す。

5

)

引き上げた陰極を,別のビーカー中に手早く浸して接続部から取り外し,通電を遮断する。電解を

終えた電解残液を保存する。

d

)

測定溶液の調製  測定溶液の調製は,次の手順による。

1

)

c

)

5

)

で得た溶液をシラップ状まで加熱して濃縮する。

2

)

塩酸(

1

1

5 mL

を加えて穏やかに加熱して溶解する。

3

)

常温まで冷却した後,

25 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。

e

)

発光強度の測定  d

)

3

)

で得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

259.940 nm

における発光強度を測定する。

なお,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可能

な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付いている装

置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

11.3.6

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製する。ただし,11.3.5 c

)

 2

)

び 3

)

の操作においては,電解電流は流さない。この溶液の発光強度を測定する。

11.3.7

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

鉄標準液

B

11.3.2

f

)

0

10 mL

(鉄として

0

100 μg

)及び鉄標準液

A

11.3.2

e

)

1

5 mL

(鉄とし

100

500 μg

)を段階的に数個の

25 mL

の全量フラスコにとり,塩酸(

1

1

5 mL

を加え,水で標

線までうすめる。

b

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

259.940 nm

における発


45

H 1101

:2013

光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と鉄量との関係線を作成し,検量線とする。

11.3.8

計算

11.3.5

e

)

及び 11.3.6 で得た発光強度と,11.3.7 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含有率

を,次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉄検出量(

g

A

2

空試験液中の鉄検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

11.4

ICP 質量分析法

11.4.1

要旨

試料を硝酸で分解した後,

内標準元素を加え,

溶液を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

鉄及び内標準元素のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値

1)

を測定し,鉄の指示値と内標準元

素の指示値との比を求めて定量する。

11.4.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(111100

b

)

鉄標準液(Fe2  μg/mL

11.2.2

c

)

の鉄標準液

A

Fe

100  μg/mL

)を使用の都度,必要量だけ硝酸

1

100

)で正確に

50

倍にうすめて鉄標準液とする。

c

)

内標準液 AY1 μg/mL

7.4.2

c

)

による。

なお,元の試料に無視できる量しか含まれないことが確認できれば,イットリウム以外の元素を内

標準元素として用いてもよい。この場合,鉄に比較的質量数の近い元素を内標準元素とするとよい。

d

)

内標準液 BY0.1 μg/mL

7.4.2

d

)

による。

11.4.3

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

1.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

11.4.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

7.4.4

a

)

1

)

3

)

の手順に従って操作する。

2

)

内標準液の混合方法によって,次のいずれかの操作を行う。

2.1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  1

)

で得た溶液に内標準液

A

11.4.2

c

)

1 mL

を加え,水で標線までうすめる。ただし,この溶液の鉄量が

10  μg

以上の場合には,内

標準液

A

を加えず,水で標線までうすめ,鉄量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコ

に分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

及び内標準液

A

11.4.2

c

)

1 mL

を加え,水

で標線までうすめる。

2.2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  1

)

で得た溶液を水で標線までうすめ

る。この溶液の鉄量が

10 μg

以上の場合には,鉄量が

2

10 μg

になるように

100 mL

の全量フラス

コに分取する。この分取した溶液に硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

b

)

質量/電荷数(m/z)における指示値の測定  質量/電荷数(

m/z

)における指示値の測定は,次のい


46

H 1101

:2013

ずれかによる。

1

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合  a

)

2.1

)

で得た溶液の一部を,磁場形

二重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクションセルと組み合わせた

2)

四重極形

ICP

質量分析

装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉄(質量数

56

)及び内標準元素[イットリウム(質量数

89

のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,鉄の指示値と内標準元素の指示値と

の比をそれぞれ求める。

2

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合  a

)

2.2

)

で得た溶液の一部を,磁場形二

重収束質量分析装置又はコリジョン・リアクションセルと組み合わせた

2)

四重極形

ICP

質量分析装

置に導入し,内標準液

B

11.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合

した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,鉄(質量数

56

)及び内標準元素[イットリウム(質量数

89

のそれぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を読み取り,鉄の指示値と内標準元素の指示値と

の比をそれぞれ求める。

2)

40

Ar

16

O

などの多原子イオンのスペクトル干渉を低減するために用いる。

11.4.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,質量/電荷数(

m/z

)に

おける指示値を測定する。

11.4.6

検量線の作成

検量線の作成は,次のいずれかの手順による。

a

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合しない場合

1

)

鉄標準液[11.4.2

b

)

0

5.0 mL

(鉄として

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに

とり,内標準液

A

11.4.2

c

)

1 mL

及び硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を

ICP

質量分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,鉄及び内標準元素のそれぞれ

の質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得た鉄の指示値と内標準元素の

指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比と鉄量との関係線を作成し,検量線とする。

b

)

ICP 質量分析装置によって自動で内標準液を混合する場合

1

)

鉄標準液[11.4.2

b

)

0

5.0 mL

(鉄として

0

10 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに

とり,硝酸(

1

1

10 mL

を加え,水で標線までうすめる。

2

)

得た溶液の一部を,

ICP

質量分析装置に導入し,内標準液

B

11.4.2

d

)

]を溶液の容量の約

10

分の

1

の比率の一定量となるように混合した後,アルゴンプラズマ中に噴霧し,鉄及び内標準元素のそ

れぞれの質量/電荷数(

m/z

)における指示値を試料と並行して読み取り,得た鉄の指示値と内標準

元素の指示値との比をそれぞれ求め,指示値の比と鉄量との関係線を作成し,検量線とする。

11.4.7

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

11.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 11.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をしない場合  11.4.4

b

)

及び 11.4.5 で得た鉄の指示値と内標準

元素の指示値との比と,11.4.6 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含有率を,次の式に

よって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉄検出量(

g


47

H 1101

:2013

A

2

空試験液中の鉄検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

11.4.4 a

)

 2.1

)

  又は 11.4.4 a

)

 2.2

)

  で分取をした場合  11.4.4

b

)

及び 11.4.5 で得た鉄の指示値と内標準元

素の指示値との比と,11.4.6 で作成した検量線とから鉄量を求め,試料中の鉄含有率を,次の式によ

って算出する。

100

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe

試料中の鉄含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中の鉄検出量(

g

A

4

空試験液中の鉄検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

12

硫黄定量方法

12.1

定量方法の区分

硫黄の定量方法は,次のいずれかによる。

a

)

燃焼−イオンクロマトグラフ法  この方法は,硫黄含有率

0.000 3 %

(質量分率)以上

0.01 %

(質量分

率)以下の試料に適用する。

b

)

燃焼−赤外線吸収法(積分法)

この方法は,硫黄含有率

0.000 3 %

(質量分率)以上

0.01 %

(質量分

率)以下の試料に適用する。

c

)

ICP 発光分光分析法  この方法は,硫黄含有率

0.000 3 %

(質量分率)以上

0.02 %

(質量分率)以下の

試料に適用する。

12.2

燃焼−イオンクロマトグラフ法

12.2.1

要旨

試料を酸素気流中で加熱し,

硫黄を酸化して二酸化硫黄とし,吸収液に吸収させて硫酸イオンとした後,

この溶液をイオンクロマトグラフ装置に導き,硫酸イオンによるピーク高さ又はピーク面積を測定する。

12.2.2

材料及び試薬

材料及び試薬は,次による。

a

)

酸素  JIS Z 2616 の 8.11(酸素)による。

b

)

吸収液  溶離液[12.2.2

c

)

1 000 mL

に過酸化水素

3.5 mL

を加える。この溶液は,使用の都度,調製

する。

c

)

溶離液  JIS K 0127 の 5.9(溶離液)による。

d

)

再生液  JIS K 0127 の 5.6 b

)

1

)

(サプレッサー)による。

なお,サプレッサーを用いない場合は,再生液を用いない。

e

)

磁器燃焼ボート  JIS Z 2616 の 8.9(磁器燃焼ボート及び磁器燃焼ボートカバー)による。

f

)

硫酸イオン標準液 ASO

4

2

100 μg/mL

硫酸イオン標準液

A

は,次のいずれかを用いる。

1

)

市販の硫酸イオン標準液  酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,濃度が

100

µg/mL

より濃い場合は,水で正確にうすめて硫酸イオン標準液

A

SO

4

2

100 µg /mL

)とする。

注記

 JCSS

に基づく硫酸イオン標準液がある。

2

)

硫酸塩を用いて調製した硫酸イオン標準液  硫酸ナトリウム[

99 %

(質量分率)以上]をあらかじ

110

℃で

2

時間加熱し,デシケーター中で放冷する。その

0.148 g

をはかりとり,少量の水に溶


48

H 1101

:2013

解した後,

1 000 mL

の全量フラスコに移し入れ,水を標線まで加える。

g

)

硫酸イオン標準液 BSO

4

2

20 μg/mL

硫酸イオン標準液

A

12.2.2

f

)

]を使用の都度,必要量だけ

溶離液[12.2.2

c

)

]で正確に

5

倍にうすめて硫酸イオン標準液

B

SO

4

2

20 μg/mL

)とする。

12.2.3

装置及び器具

装置及び器具は,次による。

a

)

試料燃焼部  JIS Z 2616 の 9.1.3.2(試料燃焼部)による。

b

)

イオンクロマトグラフ部  JIS K 0127 の 5.1(構成)及び 5.25.8(各構成部)による。

c

)

分離カラム  JIS K 0127 の 5.10(分離カラム及び充塡剤)による。

d

)

シリンジ

50 μL

100 μL

1 mL

などのものを用いる。

12.2.4

試料はかりとり量

試料はかりとり量は,

10.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

12.2.5

操作

操作は,次による。

a

)

準備操作  準備操作は,次の手順による。

1

)

試料燃焼部[12.2.3

a

)

]の装置を連結する。操作を行う前に,一旦,酸素を流し,接合部からの漏

れのないことを確認する。

2

)

酸素[12.2.2

a

)

]を毎分

200

300 mL

の割合で流しながら燃焼管を加熱し,管状電気抵抗炉中央部

での燃焼管内温度を約

1 200

℃に保持する。

3

)

イオンクロマトグラフ部[12.2.3

b

)

]の分離カラムに溶離液[12.2.2

c

)

]を一定流速で流し,除去カ

ラムに再生液[12.2.2

d

)

]を一定流速で流しておく。

なお,サプレッサーの種類によって適切な再生液を用いる。ノンサプレッサー方式の場合は,再

生液を流す操作は,省略する。

注記

装置の種類及び分離カラムの充塡剤の種類によって適切な溶離液を用いる。

b

)

定量操作  定量操作は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,あらかじめ約

1 200

℃で

10

分間以上空焼きした磁器燃焼ボート[12.2.2

e

)

に移し入れ,ボート内に平均に広げる。

2

)

吸収瓶に吸収液[12.2.2

b

)

40

60 mL

(液面の高さ約

60 mm

)を入れる。挿入棒を用いて,燃焼管

の入口から,試料を入れた磁器燃焼ボートを燃焼管の約

1 200

℃に加熱された部分に挿入し,気密

に栓をする。酸素[12.2.2

a

)

]を毎分

200

300 mL

の割合で

2

3

分間,次に毎分

750

800 mL

の割

合で

10

分間送入し,これを吸収瓶に導入する。燃焼時には,多量の酸素を消費するので,吸収液の

水位を監視し,逆流しないよう酸素量を調節する。試料の燃焼終了後,

5

10

分間酸素[12.2.2

a

)

を送入し続けた後,ガラス製キャップを燃焼管から取り外し,酸素[12.2.2

a

)

]の送入を止める。

3

)

キャップの脚を溶離液

12.2.2

c

)

で洗いながら吸収瓶から取り出し,

キャップの内壁を溶離液

12.2.2

c

)

]で洗浄し,洗液は吸収液[12.2.2

b

)

]に合わせる。

4

)

この吸収液を少量の溶離液[12.2.2

c

)

]を用いてビーカー(

200 mL

)に移し入れ,加熱して,過剰

の過酸化水素を追い出す。常温まで冷却した後,溶離液[12.2.2

c

)

]を用いて

100 mL

の全量フラス

コに移し入れ,溶離液[12.2.2

c

)

]で標線までうすめる。ただし,この溶液中の硫酸イオン量が

500

μg

以上の場合は,硫酸イオン量が

50

500 μg

になるように

100 mL

の全量フラスコに分取し,溶離

液[12.2.2

c

)

]で標線までうすめる。

5

)

シリンジ[12.2.3

d

)

]を用いてこの溶液の一定量(通常

50  μL

又は

100  μL

)を装置の注入ロから注


49

H 1101

:2013

入する。自動的に一定量の試料溶液を採取できる構造になっている装置の場合は,装置のインジェ

クタのループ内を完全に試料で満たすために,ループ容積(通常

50

100 μL

)の数倍を注入する。

6

)

イオンクロマトグラムを記録し,硫酸イオンのピークについて,ピーク高さ又はピーク面積を測定

する。

12.2.6

空試験

試料を入れずに磁器燃焼ボート[12.2.2

e

)

]だけを用いて 12.2.5

b

)

2

)

6

)

の手順に従って試料と同じ操

作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,硫酸イオンのピークについて,ピーク高さ又はピーク面積

を測定する。

12.2.7

検量線の作成

硫酸イオン標準液

B

12.2.2

g

)

0

25.0 mL

(硫酸イオンとして

0

500  μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコにはかりとり,溶離液で標線までうすめる。12.2.5

b

)

5

)

及び 6

)

の手順に従って試料と並

行して操作し,得たピーク高さ又はピーク面積と硫酸イオン量との関係線を作成し,検量線とする。

12.2.8

計算

計算は,次のいずれかによる。

a

)

12.2.5 b

)

 4

)

  で分取をしない場合  12.2.5

b

)

6

)

及び 12.2.6 で得たピーク高さ又はピーク面積と,12.2.7

とで作成した検量線とから硫酸イオン量を求め,試料中の硫黄含有率を,次の式によって算出する。

100

7

333

.

0

)

(

2

1

×

×

=

m

A

A

S

ここに,

S

試料中の硫黄含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の硫酸イオン検出量(

g

A

2

空試験液中の硫酸イオン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

b

)

12.2.5 b

)

 4

)

  で分取をした場合  12.2.5

b

)

6

)

及び 12.2.6 で得たピーク高さ又はピーク面積と,12.2.7 

で作成した検量線とから硫酸イオン量を求め,試料中の硫黄含有率を,次の式によって算出する。

100

7

333

.

0

)

(

4

3

×

×

×

=

B

m

A

A

S

ここに,

S

試料中の硫黄含有率[

%

(質量分率)

A

3

試料溶液中の硫酸イオン検出量(

g

A

4

空試験液中の硫酸イオン検出量(

g

m

試料はかりとり量(

g

B

試料溶液及び空試験液の分取比

12.3

燃焼−赤外線吸収法(積分法)

12.3.1

要旨

試料を酸素気流中で加熱して硫黄を二酸化硫黄に酸化し,これを酸素とともに赤外線吸収検出器に送っ

て,赤外線吸収量を測定する。

12.3.2

装置

装置は,JIS Z 2616 の 9.5.2(装置の組立て)による。

注記

装置の構成,構造及び使用条件は,使用する装置によって異なる。

12.3.3

材料及び試薬

材料及び試薬は,次による。

a

)

酸素  JIS Z 2616 の 8.11(酸素)による。

b

)

助燃剤  JIS Z 2616 の 8.12(助燃剤)による。


50

H 1101

:2013

c

)

高周波磁器燃焼るつぼ  JIS Z 2616 の 8.10(高周波磁器燃焼るつぼ)による。

12.3.4

試料はかりとり量及び助燃剤添加量

燃焼残が認められないように,使用する装置に最も適した試料はかりとり量及び試料に最も適した助燃

剤の量をはかりとる。

注記

燃焼後のるつぼの中を見ると,燃焼残の有無を確認できる。

12.3.5

操作

操作は,次による。

a

)

準備操作  準備操作は,JIS Z 2616 の 9.5.3(予備操作)による。

b

)

定量操作  定量操作は,JIS Z 2616 の 9.5.4(定量操作)による。

なお,操作の詳細は,使用する装置の指定された手順に従う。

12.3.6

空試験

試料に添加したのと同量の助燃剤だけを用いて,12.3.5

b

)

の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行

して行う。

なお,助燃剤を用いない場合には,空試験値を補正しなくてもよい。

12.3.7

計算

計算は,JIS Z 2616 の 9.5.6(計算)による。

12.4

ICP 発光分光分析法

12.4.1

要旨

試料を硝酸及び臭化水素酸で分解した後,

溶液を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

その発光強度を測定する。

12.4.2

試薬

試薬は,次による。

a

)

硝酸(11

b

)

臭化水素酸

c

)

銅[99.999 9 %(質量分率)以上]

硫黄の含有率

0.000 01 %

(質量分率)以下のもの。

d

)

硫酸イオン標準液 ASO

4

2

100 µg /mL

12.2.2

f

)

による。

e

)

硫酸イオン標準液 BSO

4

2

20 µg /mL

硫酸イオン標準液

A

12.4.2

d

)

]を使用の都度,必要量だ

け水で正確に

5

倍にうすめて硫酸イオン標準液

B

SO

4

2

20 μg/mL

)とする。

12.4.3

試料のはかりとり量

試料のはかりとり量は,

1.0 g

とし,

10 mg

の桁まではかる。

12.4.4

操作

操作は,次による。

a

)

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順による。

1

)

試料をはかりとって,ビーカー(

200 mL

)に移し入れる。

2

)

時計皿で覆い,硝酸(

1

1

15 mL

及び臭化水素酸

5 mL

を少量ずつ加えて分解する。反応が激しい

場合には,水浴を用いて,冷却しながら分解する。

3

)

室温まで冷却し,

10

分から

15

分間放置する。溶液を

60

70

℃で

2

時間加熱する。

4

)

時計皿の下面を水で洗浄して時計皿をずらし,温度を

120

150

℃にして加熱し,液量が

15 mL

下となるまで濃縮する。

5

)

常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,

20 mL

の全量フラスコに水


51

H 1101

:2013

を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。

b

)

発光強度の測定  a

)

5

)

で得た溶液の一部を,

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長

180.734 nm

における硫黄の発光強度を測定する。

なお,真度及び精度を確認してあれば,他の波長を用いてもよい。高次のスペクトル線が使用可能

な装置では,高次のスペクトル線を用いてもよく,また,バックグラウンド補正機構が付いている装

置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

12.4.5

空試験

試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行い,空試験液を調製し,発光強度を測定する。

12.4.6

検量線の作成

検量線の作成は,次の手順による。

a

)

銅[12.4.2

c

)

1.0 g

を数個はかりとり,それぞれのビーカー(

200 mL

)に移し入れる。

b

)

12.4.4

a

)

1

)

4

)

の操作を行った後,更に

120

150

℃で加熱し,液量が

10 mL

以下となるまで濃縮す

る。室温まで冷却した後,時計皿の下面を少量の水で洗浄して時計皿を取り除き,

20 mL

の全量フラ

スコに少量の水を用いて移し入れる。

c

)

硫酸イオン標準液

B

12.4.2

e

)

0

3.0 mL

(硫酸イオンとして

0

60 µg

)及び硫酸イオン標準液

A

12.4.2

d

)

1.0

6.0 mL

(硫酸イオンとして

100

600 μg

)を段階的に加えた後,水で標線までうすめる。

d

)

得た溶液の一部を

ICP

発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長

180.734 nm

における硫

黄の発光強度を試料と並行して測定し,得た発光強度と硫酸イオン量との関係線を作成し,検量線と

する。

12.4.7

計算

12.4.4 b

)

及び 12.4.5 で得た発光強度と,12.4.6 で作成した検量線とから硫酸イオン量を求め,試料中の

硫黄含有率を,次の式によって算出する。

100

7

333

.

0

)

(

2

1

×

×

=

m

A

A

S

ここに,

S

試料中の硫黄含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の硫酸イオン検出量(

g

A

2

空試験液中の硫酸イオン出量(

g

m

試料はかりとり量(

g