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H 1060 : 2002

(1) 

まえがき

この規格は,

工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,

日本伸銅協会 (JCBA)

/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,

日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS H 

1060 : 1989

は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,

新しい定量方法として ICP 発光分光法の追加,

規格様式を新様式  (JIS Z 8301 : 2000)  に

変更及び規格全体において最新の表現方法に見直し修正を行った。


H 1060 : 2002

(1) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  一般事項

1

4.

  定量方法の区分

1

5.

  銅分離ニトロソ R 塩吸光光度法

2

5.1

  要旨

2

5.2

  試薬

2

5.3

  装置及び器具

2

5.4

  試料はかり取り量

3

5.5

  操作

3

5.5.1

  試料の分解

4

5.5.2

  銅の電解分離

4

5.5.3

  電解後の溶液の処理

4

5.5.4

  呈色

4

5.5.5

  吸光度の測定

4

5.6

  空試験

4

5.7

  検量線の作成

4

5.8

  計算

4

6.

  原子吸光法

5

6.1

  要旨

5

6.2

  試薬

5

6.3

  試料はかり取り量

5

6.4

  操作

5

6.4.1

  試料溶液の調製

5

6.4.2

  吸光度の測定

6

6.5

  空試験

6

6.6

  検量線の作成

6

6.7

  計算

6

7.

  ICP 発光分光法

6

7.1

  要旨

6

7.2

  試薬

7

7.3

  試料はかり取り量

7

7.4

  操作

7

7.4.1

  試料溶液の調製

7

7.4.2

  発光強度の測定

7


H 1060 : 2002

目次

(2) 

ページ

7.5

  空試験

7

7.6

  検量線の作成

7

7.7

  計算

7


日本工業規格

JIS

 H

1060

 : 2002

銅及び銅合金中のコバルト定量方法

Methods for determination of cobalt in copper and copper alloys

1.

適用範囲  この規格は,銅及び銅合金(伸銅品)中のコバルト定量方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。この引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 1012

  銅及び銅合金の分析方法通則

3.

一般事項  分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1012 による。

4.

定量方法の区分  コバルトの定量方法は,次のいずれかによる。

なお,各定量方法を適用する銅及び銅合金の合金番号は,

表 による。

a)

銅分離ニトロソ 塩吸光光度法  この方法は,コバルト含有率 0.02% (m/m)  以上 0.6% (m/m)  以下の

試料に適用する。

b)

原子吸光法  この方法は,コバルト含有率 0.01% (m/m)  以上 3.5% (m/m)  以下の試料に適用する。

c)

ICP

発光分光法  この方法は,コバルト含有率 0.01% (m/m)  以上 1.0% (m/m)  以下の試料に適用する。

表 1  定量方法及び適用対象合金番号又は記号

合金番号

又は記号

対応規格番号

(参考)

定量方法

銅分離ニトロソ R 塩

吸光光度法

原子吸光法

ICP

発光分光法

C 1700

JIS H 3130

C 1720

JIS H 3130

JIS H 3270

C 7351

JIS H 3110

C 7451

JIS H 3110

JIS H 3270

C 7521

JIS H 3110

JIS H 3270

C 7541

JIS H 3110

JIS H 3270

C 7701

JIS H 3130

JIS H 3270

C 7941

JIS H 3270


2

H 1060 : 2002

5.

銅分離ニトロソ 塩吸光光度法

5.1

要旨  試料を硝酸と硫酸との混酸で分解し,銅を電解して分離した後,溶液を蒸発乾固する。水及

び硫酸を加えて可溶性塩類を溶解し,酢酸ナトリウムとニトロソ R 塩を加え,煮沸してコバルトを呈色さ

せた後,硝酸を加えて煮沸する。冷却した後,光度計を用いて,その吸光度を測定する。

5.2

試薬  試薬は,次による。

a)

硝酸 (11)  

b)

硫酸 (13)  

c)

混酸  水 400ml に硫酸 100ml を少量ずつかき混ぜながら加え,室温まで冷却した後,硝酸 100ml を加

える。

d)

酢酸ナトリウム溶液  酢酸ナトリウム三水和物 30g を水に溶解し,水で液量を 100ml とする。

e)

ニトロソ 塩溶液 (7.5g/l)   この溶液は,使用の都度調製する。

f)

標準コバルト溶液 (10

μgCo/ml)    コバルト[99.9% (m/m) 以上]0.100g をはかり取り,ビーカー

(100ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+3) 10ml を加え,加熱して分解し,更に加熱して窒素酸

化物を除く。

常温まで冷却した後,

時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,

溶液を 1 000ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液 (100

μgCo/ml)  とす

る。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に 10 倍に薄めて標準コバルト溶液とする。

5.3

装置及び器具  装置及び器具は,通常,次のものを用いる。

a)

電解用ビーカー  図 のものを用いる。

b)

円筒状白金電極  図 のものを用いる。

c)

らせん状白金電極  図 のものを用いる。

d)

半円形時計皿  図 のもの(2 枚 1 組)を用いる。

e)

磁気かき混ぜ器


3

H 1060 : 2002

図 1  電解用ビーカー

図 2  円筒状白金電極

図 3  らせん状白金電極

図 4  半円形時計皿

5.4

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,0.50g とする。

5.5

操作


4

H 1060 : 2002

5.5.1

試料の分解  試料をはかり取って電解用ビーカー  [5.3a)]  に移し入れ,時計皿で覆い,混酸  [5.2c)]

20ml

を加え,加熱して完全に分解した後,数分間煮沸して窒素酸化物を除く。時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。

5.5.2

銅の電解分離  銅の電解分離は,次の手順によって行う。

a)

5.5.1

で得た溶液に,水を加えて液量を 150ml とした後,その中に円筒状白金電極  [5.3b)]  及びらせん

状白金電極  [5.3c)]  を挿入し,半円形時計皿  [5.3d)]  で覆う。

b)

円筒状白金電極を陰極,ちせん状白金電極を陽極として,液温 15∼30℃(

1

)

で,0.3∼0.4A の電流を通

じ,約 12 時間電解する(

2

)

c)

時計皿の下面,

ビーカーの内壁及び電極の柄の液面上に露出した部分を水で洗い,

電流を通じたまま,

両極を水洗しながら徐々に引き上げて取り除く。

(

1

)

液温が15℃以下のときは,適切な加熱装置を用いる。

(

2

)

電解時間を短縮するために,磁気かき混ぜ器などによって電解液をかき混ぜながら,1.0∼1.4A

の電流を通じて 2∼3 時間電解を行ってもよい。

5.5.3

電解後の溶液の処理  電解後の溶液の処理は,次の手順によって行う。

a)

5.5.2c)

で得た溶液を,250ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

b)

溶液を,コバルト量が 20∼200

μg になるように分取し,ビーカー (200ml) に移し入れ,加熱蒸発して

乾固した後,放冷する。硫酸 (1+3) 1 滴と水 10ml とを加え,加熱して可溶性塩類を溶解し,室温ま

で冷却する。

5.5.4

呈色  呈色は,次の手順によって行う。

a)

5.5.3b)

で得た溶液に,酢酸ナトリウム溶液  [5.2d)] 5ml を加える(

3

)

b)

ニトロソ R 塩溶液  [5.2e)]  を正確に 5ml 加え,

約 1 分間穏やかに煮沸した後,

硝酸 (1+1) 5ml を加え,

引き続き約 1 分間穏やかに煮沸し,直ちに常温まで冷却する。

c)

溶液を 50ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

(

3

)

ここで,溶液の pH は5∼6となる。pH が5∼6にならない場合には,更に酢酸ナトリウム溶液

[5.2d)]

を添加する。

5.5.5

吸光度の測定  5.5.4c)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として,

波長 520nm 付近の吸光度を測定する。

5.6

空試験  試薬だけを用いて,5.5.1 の操作を行った後,溶液を 250ml の全量フラスコに水を用いて移

し入れ,水で標線まで薄める。以下,5.5.3b)5.5.5 の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う

(

4

)

(

4

)

空試験液は,5.5.3b)においては,試料溶液と同量分取する。

5.7

検量線の作成  標準コバルト溶液  [5.2f)] 0∼20.0ml(コバルトとして 0∼200

μg)を段階的に数個の

ビーカー (100ml) に取り,水で液量を約 20ml とし,酢酸ナトリウム溶液  [5.2d)] 5ml を加える(

3

)

。以下,

5.5.4b)

5.5.5 の手順に従って試料と並行して操作し,得た吸光度とコバルト量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

5.8

計算  5.5.5 及び 5.6 で得た吸光度と 5.7 で作成した検量線とからコバルト量を求め,試料中のコバル

ト含有率を次の式によって算出する。

100

250

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Co


5

H 1060 : 2002

ここに,

Co

試料中のコバルト含有率

 [% (m/m)]

A

1

分取した試料溶液中のコバルト検出量

 (g)

A

2

分取した空試験液中のコバルト検出量

 (g)

m

試料はかり取り量

 (g)

B

5.5.3b)

で分取した試料溶液及び空試験液の量

 (ml)

6.

原子吸光法

6.1

要旨  試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレー

ム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

6.2

試薬  試薬は,次による。

a)

塩酸 (19) 

b)

混酸(塩酸 1,硝酸 1,水 2)  使用の都度,調製する。

c)

銅溶液 (20mg Cu/ml)   銅[

99.96% (m/m)

以上]

10.0g

をはかり取って,ビーカー

 (300ml)

に移し入

れ,時計皿で覆い,混酸

  [

b)

] 200ml

を加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計

皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を

500ml

の全量フラスコに水を用

いて移し入れ,水で標線まで薄める。

d)

亜鉛溶液 (20mg Zn/ml)   亜鉛[

99.9% (m/m)

以上]

10.0g

をはかり取って,ビーカー

 (300ml)

に移し

入れ,時計皿で覆い,混酸

  [

b)

] 200ml

を数回に分けて加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷

却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を

500ml

の全量フ

ラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

e)

ニッケル溶液 (20mg Ni/ml)   ニッケル[

99.9% (m/m)

以上でコバルト含有率

0.005% (m/m)

以下のも

の]

10.0g

をはかり取り,ビーカー

 (300ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,混酸

  [

b)

] 200ml

を加え,穏

やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計

皿を取り除き,溶液を

500ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

f)

ベリリウム溶液 (2mg Be/ml)   ベリリウム[

99.5% (m/m)

以上]

1.00g

をはかり取り,ビーカー

 (200ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,混酸

  [

b)

] 20ml

を数回に分けて加え,穏やかに加熱して分解する。常温

まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を

500ml

全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

g)

標準コバルト溶液 (100

μ

g Co/ml) 

  コバルト[

99.9% (m/m)

以上]

0.100g

をはかり取り,ビーカー

(100ml)

に移し入れ,

時計皿で覆い,硝酸

 (1

3) 10ml

を数回に分けて加え,

穏やかに加熱して分解し,

更に加熱して窒素酸化物を除く。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗っ

て,時計皿を取り除き,溶液を

1 000ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

6.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,

1.00g

とする。

6.4

操作

6.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかり取ってビーカー

 (200ml)

に移し入れ,時計皿で覆う。

b)

混酸

  [

6.2b)

] 20ml

を加え,穏やかに加熱して完全に分解し,引き続き加熱を続けて窒素酸化物を除く。

常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って,時計皿を取り除く。

c)

溶液を

100ml

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(

5

)

(

5

)

この溶液中のコバルト量が

2 000

μg

以上の場合には,コバルト量が

100

2 000

μg

になるように溶

液を

100ml

の全量フラスコに分取し,塩酸

 (1

9)

で標線まで薄める。


6

H 1060 : 2002

6.4.2

吸光度の測定  6.4.1c)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・

アセチレンフレーム中に噴霧し,波長

240.7nm

における吸光度を測定する。

6.5

空試験  試薬だけを用いて,6.4.1 及び 6.4.2 の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う(

6

)

(

6

)

(

5

)

を適用する場合には,空試験液も試料溶液と同量分取する。

6.6

検量線の作成  検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)

試料用検量線の作成

1)

銅溶液

  [

6.2c)

]

,亜鉛溶液

  [

6.2d)

]

,ニッケル溶液

  [

6.2e)

]

及びベリリウム溶液

  [

6.2f)

]

を,その銅,

亜鉛,ニッケル及びベリリウムの量が 6.4.1a)ではかり取った試料中の銅,亜鉛,ニッケル及びベリ

リウムの量と

10mg

のけたまで等しくなるように,数個の

100ml

の全量フラスコに取る(

7

)

2)

標準コバルト溶液

  [

6.2g)

] 0

20.0ml

(コバルトとして

0

2 000

μg

)を段階的に加えた後,水(

8

)

で標

線まで薄める。

3)

溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧

し,波長を

240.7nm

における吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とコバルト量との関係線

を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

(

7

)

(

5

)

を適用する場合には,これらの溶液を水で標線まで薄めた後,

(

5

)

で分取した試料溶液と

同量をそれぞれ

100ml

の全量フラスコに分取する。

(

8

)

(

5

)

を適用する場合には,水の代わりに塩酸

 (1

9)

を用いる。

b)

空試験用検量線の作成  数個の

100ml

の全量フラスコに混酸

  [

6.2b)

] 20ml

ずつを取る(

7

)

。以下,a)

2)

及び 3)の手順に従って操作する。

6.7

計算  計算は,次のいずれかによる。

a)

6.4.1c)

で注(

5

)

を適用しなかった場合  6.4.2 及び 6.5 で得た吸光度と 6.6 の a)及び b)で作成した検量線

とからそれぞれコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を次の式によって算出する。

100

2

1

×

=

m

A

A

Co

ここに,  Co:  試料中のコバルト含有率 [% (m/m)]  

A

1

:  試料溶液中のコバルト検出量 (g)

A

2

:  空試験液中のコバルト検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

b)

  6.4.1c)

で注(

5

)

を適用した場合  6.4.2 及び 6.5 で得た吸光度と 6.6 の a)又は b)で作成した検量線とから

それぞれコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を次の式によって算出する。

100

100

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Co

ここに,  Co:  試料中のコバルト含有率 [% (m/m)]  

A

1

:  分取した試料溶液中のコバルト検出量 (g)

A

2

:  分取した空試験液中のコバルト検出量 (g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

B

(

5

)

によって分取した試料溶液及び空試験液の量 (ml)

7.

ICP

発光分光法

7.1

要旨  試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,溶液を ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧

し,その発光強度を測定する。


7

H 1060 : 2002

7.2

試薬  試薬は,次による。

a)

混酸(塩酸 2,硝酸 1,水 2)  使用の都度調製する。

b)

銅  99.96% (m/m)  以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。

c)

亜鉛  99.9% (m/m)  以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。

d)

ニッケル  99.9% (m/m)  以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。

e)

ベリリウム  99.5% (m/m)  以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。

f)

標準コバルト溶液 A (1 000

μg Co/ml)    コバルト[99.9% (m/m)  以上]1.000g をはかり取り,ビーカー

(200ml)

に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 30ml を加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで

冷却した後,時計皿の下面及ビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000ml の全量

フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

g)

標準コバルト溶液 B (100

μg Co/ml)    標準コバルト溶液 A [f)]  を使用の都度,必要量だけ水で正確に

10

倍に薄めて標準コバルト溶液 B とする。

7.3

試料はかり取り量  試料はかり取り量は,0.50g とする。

7.4

操作

7.4.1

試料溶液の調製  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

試料をはかり取って,ビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆う。

b)

混酸  [7.2a)] 30ml を加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビー

カーの内壁を水で洗って時計皿を取り除く(

9

)

c)

溶液を 100ml の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

(

9

)

けい酸などの沈殿が析出した場合には,溶液をろ紙(5種 A)を用いてろ過し,ろ紙と沈殿を水

で洗浄し,ろ液と洗液を合わせる。沈殿は捨てる。

7.4.2

発光強度の測定  7.4.1c)で得た溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,

波長 238.892nm,228.616nm 又は 237.862nm の発光強度を測定する(

10

)

(

10

)

精度及び真度を確認してあれば高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機

構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

7.5

空試験  7.6 の検量線作成操作において得られる標準コバルト溶液を添加しない溶液の発光強度を,

空試験の発光強度とする。

7.6

検量線の作成

a)

銅  [7.2b)],亜鉛  [7.2c)],ニッケル  [7.2d)],及びベリリウム  [7.2e)]  を,0.50g の試料中に含まれる量

と 10mg のけたまで等しくなるように,それぞれ数個はかり取り,数個のビーカー (200ml) に移し入

れ,時計皿で覆う。

b)

  7.4.1b)

の操作を行った後,標準コバルト溶液 A [7.2f)]  及び/又は標準コバルト溶液 B [7.2g)]  の各種

液量(コバルトとして 0∼5 000

μg)を段階的に正確に加える。溶液を 100ml の全量フラスコに水を用

いて移し入れ,水で標線まで薄める。

c)

溶液の一部を,ICP 発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 238.892nm,228.616nm 又は

237.862nm

の発光強度を試料と並行して測定し(

10

)

,得た発光強度とコバルト量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

7.7

計算  7.4.2 及び 7.5 で得た発光強度と 7.6 で作成した検量線とからコバルト量を求め,試料中のコバ

ルト含有率を,次の式によって算出する。


8

H 1060 : 2002

(

)

100

3

2

1

×

=

m

A

A

A

Co

ここに,  Co:  試料中のコバルト含有率 [% (m/m)]  

A

1

:  試料溶液中のコバルト検出量 (g)

A

2

:  空試験液中のコバルト検出量 (g)

A

3

:  7.6a)ではかり取った銅  [7.2b)],亜鉛  [7.2c)],ニッケル

[7.2d)]

,及びベリリウム  [7.2e)]  中に含まれるコバルトの合量

(g)

m

:  試料はかり取り量 (g)

伸銅品分析 JIS 原案作成本委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

佐  山  恭  正

日本新金属株式会社技術開発部

(委員)

小  能  幸  一

千葉大学工学部

藤  沼      弘

東洋大学工学部

大河内  春  乃

東京理科大学理学部

橋  本      進

財団法人日本規格協会技術部

宮  田  恵  守 NTT 東日本株式会社

佐  藤  秀  樹

日本電子材料工業会

矢  岡      隆

日本鉱業協会技術部兼環境保安部

福  島      茂

富士通分析ラボ株式会社分析部

田  口  克  徳

株式会社コベルコ科研関門事業所

関  根  孝  雄

三菱マテリアル株式会社総合研究所

小  林  秀  章

日本青銅株式会社技術部

豊  嶋  雅  康

住友軽金属工業株式会社研究開発センター

束  原      巌

元古河電気工業株式会社

久留須  一  彦

古河電気工業株式会社横浜研究所

小  松  孝  之

日鉱金属株式会社技術開発センター

(事務局)

藤  沢      裕

日本伸銅協会技術部

備考  ○印を付してある者は,分科会委員も兼ねる。

日本工業標準調査会  標準部会  非鉄金属技術専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

神  尾  彰  彦

東京工業大学名誉教授

(委員)

藍  田      勲

株式会社神戸製鋼所

有  川  彰  一

財団法人日本船舶標準協会

一  瀬      明

住友金属鉱山株式会社

今  福      豊

日本伸銅協会(三菱マテリアル株式会社)

碓  井  栄  喜

社団法人軽金属学会(株式会社神戸製鋼所)

齋  藤  鐵  哉

独立行政法人物質・材料研究機構

酒  井  勝  之

社団法人日本アルミニウム協会(三菱アルミニウム株式会社)

中  村      守

独立行政法人産業技術総合研究所

西  村      尚

東京都立大学工学部

平  山  晴  彦

日本鉱業協会

村  上  陽  一

社団法人日本電機工業会

柳  沢  健  史

古河電気工業株式会社

山  田  桑太郎

社団法人日本鉄道車輌工業会